JP5704734B1 - エレベータの群管理制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率的に各号機のカウンタウエイトの積載量を変更することが可能なエレベータの群管理制御装置を提供することにある。【解決手段】実施形態に係るエレベータの群管理制御装置は、受付手段と、算出手段と、割当制御手段と、ウエイト制御手段とを具備する。受付手段は、所定の階床からのホール呼びを受け付ける。算出手段は、受け付けられたホール呼びに対してカウンタウエイトの積載量が変更されていない号機が優先的に割り当てられるような割当評価値を算出する。割当制御手段は、複数台の号機の各々に対して算出された割当評価値に基づいて、受け付けられたホール呼びに対して1つの号機を割り当てる。ウエイト制御手段は、割り当てられた号機が所定の階床に着床した場合であって、当該号機のカウンタウエイトの積載量が変更されていない場合、当該号機のカウンタウエイトの積載量を変更する。【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、エレベータの群管理制御装置に関する。
トラクション式のエレベータでは、巻上機のシーブに巻き架けられたメインのロープの一端部に乗りかごが吊り下げられ、他端部にカウンタウエイトが吊り下げられている。巻上機の駆動によりシーブが回転すると、メインロープを介して乗りかごとカウンタウエイトが互いに反対方向に昇降動作する。
通常、このようなトラクション式のエレベータにおいて、カウンタウエイトの重さは、乗りかごの積載荷重の上限値(つまり、定格荷重)の50%に釣り合うように定められている。この状態は、オーババランス率(以下、OB率と表記)50%と称される。なお、OB率とは、カウンタウエイトの質量と釣り合う乗りかごの積載率のことをいう。
ここで、OB率50%でカウンタウエイトと乗りかごが釣り合っている状態では、巻上機に負荷がかからないため、最も少ない電力で乗りかごを運転することができる。しかしながら、乗りかごの積載荷重は常に一定ではなく、乗客の人数によって変動する。このように乗客の人数の変動によりカウンタウエイトと乗りかごとのバランスが崩れると、例えば乗りかごがカウンタウエイトより重い状態で当該乗りかごを上昇方向に運転する場合に比較的大きな電力を要する。同様に、乗りかごがカウンタウエイトより軽い状態で当該乗りかごを下降方向に運転する場合にも比較的大きな電力を要する。なお、このような電力を必要とする運転は「力行運転」と称される。
一方、乗りかごがカウンタウエイトよりも重い状態で当該乗りかごを下降方向に運転する場合には、乗りかごの重みを利用できるため電力を必要としない。同様に、乗りかごがカウンタウエイトよりも軽い状態で乗りかごを上昇方向に運転する場合にも電力を必要としない。なお、このような電力を必要としない運転は「回生運転」と称される。なお、回生運転で生じた電力は、抵抗等で消費する場合と電源側に戻す場合との両方がある。
ここで、近年の省電力化の要求に伴い、カウンタウエイトの積載量を変更可能なエレベータが提案されている。このようなエレベータは、「フレキシブルカウンタウエイト型エレベータ(FCW型エレベータ)」と称される。このFCW型エレベータでは、乗りかごの積載荷重に合わせてカウンタウエイトの積載量を適宜変更することで省電力化を図ることができる。
なお、カウンタウエイトの積載量を変更する方法としては、例えばカウンタウエイトに液体タンクを設け、その液体タンク内に液体を注入あるいは排出する方法や、カウンタウエイトに付加的な錘を着脱可能に取り付ける方法等がある。
ところで、主に上記したカウンタウエイトに付加的な錘を取り付ける方法を採用しているFCW型エレベータにおいては、当該エレベータ(乗りかご)が例えば最下階等の所定の階床にある場合にのみ、カウンタウエイトの積載量を変更することができる。
したがって、複数台のFCW型エレベータを有するエレベータ群管理システムにおいて、各FCW型エレベータ(以下、号機と表記)のカウンタウエイトの積載量を変更する場合、全号機を所定の階床にサービスさせる(つまり、ホール呼び等に応じて所定の階床に着床させる)必要がある。
しかしながら、エレベータ群管理システムにおいては、ビル内の交通状況等に応じて最適な号機を割り当てる制御を行うため、全号機が所定の階床にサービスするとは限らない。この場合、所定の階床にサービスしていない号機のカウンタウエイトの積載量を変更することはできない。
これに対して、ホール呼び等が登録されていない場合であってもカウンタウエイトの積載量が変更されていない号機を所定の階床に意図的に着床させることが考えられるが、これは上記した省電力化の観点からは好ましくない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、効率的に各号機のカウンタウエイトの積載量を変更することが可能なエレベータの群管理制御装置を提供することにある。
実施形態によれば、カウンタウエイトの積載量を変更するための機構が設けられた複数台の号機の運転を制御するエレベータの群管理制御装置が提供される。このエレベータの群管理制御装置は、受付手段と、算出手段と、割当制御手段と、ウエイト制御手段とを具備する。受付手段は、前記カウンタウエイトの積載量を変更可能な所定の階床からのホール呼びを受け付ける。算出手段は、前記受け付けられたホール呼びに割り当てられる号機を選出するための指標となる割当評価値であって、当該ホール呼びに対して前記カウンタウエイトの積載量が変更されていない号機が優先的に割り当てられるような割当評価値を、前記複数台の号機の各々に対して算出する。割当制御手段は、前記複数台の号機の各々に対して算出された割当評価値に基づいて、前記受け付けられたホール呼びに対して前記複数台の号機のうちの1つの号機を割り当てる。ウエイト制御手段は、前記割り当てられた号機が前記所定の階床に着床した場合であって、当該号機のカウンタウエイトの積載量が変更されていない場合、当該号機のカウンタウエイトの積載量を変更する。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるエレベータの全体構成を示す図であり、ここではフレキシブルカウンタウエイト(FCW)を備えたエレベータ(以下、FCW型エレベータと表記)の構成が概略的に示されている。
このFCW型エレベータにおいては、昇降路11内に乗りかご12とカウンタウエイト(吊り合い錘)13とが設けられており、それぞれガイドレール(図示せず)に昇降動作可能に支持されている。乗りかご12及びカウンタウエイト13は、ロープ14で接続されており、巻上機15の駆動により、互いに反対方向に昇降動作する。
図1に示す例では、2:1ローピング形式で乗りかご12とカウンタウエイト13とが支持されており、ロープ14の一端は昇降路11の上部にヒッチ16により固定されている。一方、ロープ14の他端側は、乗りかご12の底部に設けられたシーブ17を介して巻上機15に巻き架けられている。巻上機15に巻き架けられたロープ14の他端は、カウンタウエイト13に設けられたシーブ18を介して昇降路11の上部にヒッチ19により固定されている。
ここで、カウンタウエイト13には、積載量を変更するための機構が設けられている。具体的には、カウンタウエイト13の上部にサブウエイト搭載部20が設けられており、このサブウエイト搭載部20にはサブウエイト供給部21から供給される少なくとも1つ以上のサブウエイト22が積載される。また、このサブウエイト供給部21は、サブウエイト搭載部20に積まれたサブウエイト22を回収する機能も兼ね備えている。
サブウエイト供給部21は、例えば昇降路11の最上部付近に設置されている。カウンタウエイト13の積載量を変更するときは、乗りかご12を下降させ、カウンタウエイト13をサブウエイト供給部21の設置位置まで移動させる。この状態で、サブウエイト供給部21の駆動機構(図示せず)が動作し、サブウエイト22が1つずつサブウエイト搭載部20に供給されるか、あるいは、サブウエイト搭載部20に積載されたサブウエイト22が回収される。
すなわち、本実施形態におけるFCW型エレベータにおいて、カウンタウエイト13の積載量を変更するためには、当該FCW型エレベータ(乗りかご12)を、カウンタウエイト13の積載量を変更可能な所定の階床(例えば、最下階)に着床(移動)させる必要があるものとする。
なお、以下の説明においては、カウンタウエイト13の積載量を変更可能な所定の階床を単に所定階と称する。また、サブウエイト搭載部20及びサブウエイト供給部21等の各機能の具体的な構成については本実施形態とは直接関係しないため、ここではその詳しい説明を省略する。
図2は、本実施形態に係るエレベータの群管理制御装置(以下、単に群管理制御装置と表記)を備えるエレベータ群管理システムの構成を示すブロック図である。エレベータ群管理システムは、例えばビルのような建物内に並設された複数台のエレベータを有する。この複数台のエレベータの各々は、上述した図1に示すFCW型エレベータである。
なお、以下の説明では、エレベータ群管理システムが有する各エレベータを便宜的に号機と称する。図2に示す例では、エレベータ群管理システムが3台の号機(A〜C号機)を有する構成が示されているが、エレベータ群管理システムが有する号機の台数は、2台であってもよいし、4台以上であってもよい。
図2に示すように、エレベータ群管理システムは、群管理制御装置30及びエレベータ制御装置40a〜40c等を備える。
群管理制御装置30は、ホール呼び及びかご呼びに応答して各号機(A〜C号機)の運転を制御する(つまり、群管理制御する)ための装置である。なお、「ホール呼び」とは、各階のホール(乗場)に設置されたホール呼びボタンに対する操作により登録される呼びの信号のことである。このホール呼びには、登録階及び行先方向(上方向/下方向)の情報が含まれる。「かご呼び」とは、乗りかご12内に設けられた行先階ボタンに対する操作により登録される呼びの信号のことである。このかご呼びには、行先階の情報が含まれる。
群管理制御装置30は、評価値算出部31、割当制御部32、ウエイト制御部33及び格納部34を含む。ここでは、これらの各部31〜34の全てが群管理制御装置30に含まれるものとして説明するが、当該各部31〜34は、複数の装置に分散されるように構成されても構わない。
評価値算出部31は、上記したようにホール呼びが登録された際に、当該ホール呼びを受け付ける。評価値算出部31は、受け付けられたホール呼びに割り当てられる号機を選出するための指標となる割当評価値を算出する。なお、上述した所定階からのホール呼びが受け付けられた場合、評価値算出部31は、当該ホール呼びに対してカウンタウエイト13の積載量が変更されていない号機が優先的に割り当てられるような割当評価値を算出する。この割当評価値は、各号機に対して算出される。
割当制御部32は、評価値算出部31によって各号機に対して算出された割当評価値に基づいて、当該評価値算出部31によって受け付けられたホール呼びに対して複数台の号機のうちの1つの号機を割り当てる制御を行う。
ウエイト制御部33は、各号機のエレベータ制御装置40a〜40cを介して、当該各号機のカウンタウエイト13の積載量を変更する制御を行う。具体的には、号機毎に図1に示すカウンタウエイト13をサブウエイト供給部21の設置位置まで移動させ、サブウエイト22を増減させることにより積載量が変更される。なお、各号機のカウンタウエイト13の積載量の変更は、当該号機(乗りかご12)が上記した所定階に着床した場合に行うことができる。
また、各号機のカウンタウエイト13の積載量の変更は、予め設定された時間帯(以下、C/W変更時間帯と表記)に行われるものとする。このC/W変更時間帯には、例えばビル内における交通需要が増加する時間帯(つまり、各号機の利用状況が通常状態から混雑状態に変わる時間帯)及び当該ビル内における交通需要が減少する時間帯(つまり、各号機の利用状況が混雑状態から通常状態に変わる時間帯)等が含まれる。このC/W変更時間帯(ビル内における交通需要が増加するまたは減少する時間帯)は、群管理制御装置30の管理者等によって設定されてもよいし、例えばビル内の過去の交通状況等に基づいて設定されても構わない。
なお、このようなビル内における交通需要が増加するまたは減少する各時間帯に応じた積載量(の値)は、格納部34に予め格納されているものとする。この場合、ビル内における交通需要が増加する時間帯に応じた積載量としては、例えば乗りかご12の積載荷重の上限値(定格荷重)の例えば70%に釣り合う積載量が設定されているものとする。一方、ビル内における交通需要が減少する時間帯に応じた積載量としては、例えば乗りかご12の積載荷重の上限値(定格荷重)の例えば50%に釣り合う積載量が設定されているものとする。
上記したウエイト制御部33は、格納部34に格納されている各時間帯に応じた積載量に基づいて各号機のカウンタウエイト13の積載量を変更するものとする。なお、カウンタウエイト13の積載量が乗りかご12の定格荷重の70%と釣り合う状態は、オーババランス率(以下、OB率と表記)70%と称される。同様に、カウンタウエイト13の積載量が乗りかご12の定格荷重の50%に釣り合う状態は、OB率50%と称される。
また、格納部34には、現在の各号機のカウンタウエイト13の積載量の情報も格納される。
エレベータ制御装置40a〜40cは、各号機(A〜C号機)に対応して設けられており、群管理制御装置30からの指示に従って当該各号機の巻上機15の駆動制御、ドアの開閉及びカウンタウエイト13の積載量の変更等に関する号機単体での制御を行う。
次に、図3のフローチャートを参照して、本実施形態に係る群管理制御装置30の処理手順について説明する。
ここでは、本実施形態におけるエレベータ群管理システムにおいて、各号機のカウンタウエイト13の積載量を変更可能な所定階(例えば、最下階)のホールに設置されたホール呼びボタンに対する操作によりホール呼びが登録された場合について説明する。以下の説明においては、このホール呼びを便宜的に所定階からのホール呼びと称する。
この場合、群管理制御装置30に含まれる評価値算出部31は、所定階からのホール呼びを受け付ける(ステップS1)。この所定階からのホール呼びは、上述したC/W変更時間帯(に該当する時刻)に受け付けられたものとする。なお、ホール呼びが受け付けられた時刻は、例えば群管理制御装置30が有する計時(時計)機能等によって取得可能であるものとする。
次に、評価値算出部31は、エレベータ群管理システムが有する複数台の号機の各々に対して上述した割当評価値を算出する処理(以下、評価値算出処理と表記)を実行する(ステップS2)。この評価値算出処理によれば、上記したC/W変更時間帯においてカウンタウエイト13の積載量が変更されていない号機が優先的に所定階からのホール呼びに割り当てられるような割当評価値が算出される。なお、評価値算出処理の詳細については後述する。
割当制御部32は、評価値算出部31によって複数台の号機の各々に対して算出された割当評価値に基づいて、所定階からのホール呼びに対して複数台の号機のうちの1つの号機を割り当てる(ステップS3)。
この場合、所定階からのホール呼びに割り当てられた号機を当該ホール呼びが登録された階床に応答させる。これによれば、所定階からのホール呼びに割り当てられた号機は、当該ホール呼びに含まれる登録階の情報に応じた群管理制御装置30の制御に基づいて運転され、当該登録階(ここでは、所定階)に着床する。なお、以下の説明において、所定階からのホール呼びに割り当てられた号機を、便宜的に、割当号機と称する。
上記したように割当号機が所定階に着床した場合、ウエイト制御部33は、当該割当号機のカウンタウエイト13の積載量(以下、C/W積載量と表記)が所定階からのホール呼びが受け付けられたC/W変更時間帯に応じた積載量に変更されているか否かを判定する(ステップS4)。
ここで、ステップS4の処理について詳細に説明する。まず、例えば所定階からのホール呼びが受け付けられた時刻がビル内における交通需要が増加する時間帯(C/W変更時間帯)に該当する場合を想定する。この場合、現在の割当号機のC/W積載量がこの時間帯に応じた積載量(例えば、乗りかご12の定格荷重の70%に釣り合う積載量)と一致する場合には、割当号機のC/W積載量がC/W変更時間帯に応じた積載量に変更されていると判定される。一方、現在の割当号機のC/W積載量がこの時間帯に応じた積載量(乗りかご12の定格荷重の70%に釣り合う積載量)と一致しない場合には、割当号機のC/W積載量がC/W変更時間帯に応じた積載量に変更されていないと判定される。
また、例えば所定階からのホール呼びが受け付けられた時刻がビル内における交通需要が減少する時間帯(C/W変更時間帯)に該当する場合を想定する。この場合、現在の割当号機のC/W積載量がこの時間帯に応じた積載量(例えば、乗りかご12の定格荷重の50%に釣り合う積載量)と一致する場合には、割当号機のC/W積載量がC/W変更時間帯に応じた積載量に変更されている判定される。一方、現在の割当号機のC/W積載量がこの時間帯に応じた積載量(乗りかご12の定格荷重の50%に釣り合う積載量)と一致しない場合には、割当号機のC/W積載量がC/W変更時間帯に応じた積載量に変更されていないと判定される。
なお、上記したステップS4の判定処理において用いられる各C/W変更時間帯に応じた積載量及び現在の割当号機(を含む全号機)のC/W積載量の情報は、格納部34に格納されている。
割当号機のC/W積載量がC/W変更時間帯に応じた積載量に変更されていないと判定された場合(ステップS4のNO)、ウエイト制御部33は、割当号機のC/W積載量を、当該C/W変更時間帯に応じた積載量に変更する(ステップS5)。例えば所定階からのホール呼びが受け付けられた時刻がビル内における交通需要が増加する時間帯に該当する場合には、ウエイト制御部33は、割当号機のC/W積載量を増加させる(つまり、乗りかご12の定格荷重の50%に釣り合う積載量から当該定格荷重の70%に釣り合う積載量に変更する)。一方、所定階からのホール呼びが受け付けられた時刻がビル内における交通需要が減少する時間帯に該当する場合には、ウエイト制御部33は、割当号機のC/W積載量を減少させる(例えば、乗りかご12の定格荷重の70%に釣り合う積載量から当該定格荷重の50%に釣り合う積載量に変更する)。
なお、割当号機のC/W積載量が変更された場合、当該変更後のC/W積載量は、現在の当該割当号機のC/W積載量として格納部34に格納される(つまり、更新される)。
一方、割当号機のC/W積載量がC/W変更時間帯に応じた積載量に変更されていると判定された場合(ステップS4のYES)、ステップS5の処理は実行されず、処理は終了される。
上記したように図3に示す処理によれば、所定階からのホール呼びがC/W変更時間帯に受け付けられた場合において、当該所定階に着床した割当号機のカウンタウエイト13の積載量が当該C/W変更時間帯に応じた積載量に変更済みでない場合には、当該割当号機のカウンタウエイト13の積載量を変更することができる。
次に、図4のフローチャートを参照して、上述した評価値算出処理(図3に示すステップS2の処理)の処理手順の一例について説明する。ここでは、上記したように所定階からのホール呼びがC/W変更時間帯に受け付けられているものとする。
この評価値算出処理においては、エレベータ群管理システムが有する複数台の号機の各々について、以下のステップS11〜S14の処理が実行される。以下、この処理の対象となる号機を対象号機xと称する。
この場合、評価値算出部31は、上述した所定階からのホール呼びに対する対象号機xの評価値E1(第1の評価値)を算出する(ステップS11)。この評価値E1は、所定階からのホール呼びに対象号機xが応答した場合における利用者の待ち時間等の観点から算出される一般的な群管理制御における評価値であり、例えば各号機の位置等を含むビル内の交通状況を総合的に勘案して算出される。
次に、評価値算出部31は、対象号機xのカウンタウエイト13の積載量(C/W積載量)が所定階からのホール呼びが受け付けられたC/W変更時間帯に応じた積載量に変更されているか否かを判定する(ステップS12)。なお、このステップS12の処理は、上述したステップS4の処理と同様の処理であるため、その詳しい説明を省略する。
対象号機xのC/W積載量がC/W変更時間帯に応じた積載量に変更されていないと判定された場合(ステップS12のNO)、評価値算出部31は、C/W変更時間帯の経過時間に基づく評価値E2(第2の評価値)を算出する(ステップS13)。具体的には、評価値算出部31は、例えば図5に示すようなC/W変更時間帯の開始時刻から所定階からのホール呼びが受け付けられた時刻(以下、単にホール呼びの受付時刻と表記)までの経過時間に対応する評価値E2を表す情報を内部に保持しておき、当該情報に基づいて評価値E2を算出するものとする。図5に示す例によれば、C/W変更時間帯の開始時刻からホール呼びの受付時刻までの経過時間が長くなるほど評価値E2としては大きな値が算出される。
一方、対象号機xのC/W積載量がC/W変更時間帯に応じた積載量に変更されていると判定された場合(ステップS12のYES)、ステップS13の処理は実行されない。
次に、評価値算出部31は、所定階からのホール呼びに対する対象号機xの割当評価値Exを算出する(ステップS14)。
具体的には、対象号機xのC/W積載量が変更されていない場合(つまり、ステップS13の処理が実行されている場合)、評価値算出部31は、ステップS11において算出された評価値E1に対して重み係数α1を乗算した値にステップS13において算出された評価値E2を加算した値を対象号機xの割当評価値Exとして算出する。
一方、対象号機xのC/W積載量が変更されている場合(つまり、ステップS13の処理が実行されていない場合)、評価値算出部31は、ステップS11において算出された評価値E1に対して重み係数α1を乗算した値を対象号機xの割当評価値Exとして算出する。
すなわち、本実施形態において、対象号機xの割当評価値Exは、「α1*E1+βx*E2」の式により算出されるものとする。なお、βxは、対象号機xのC/W積載量が変更されていない場合には1、対象号機xのC/W積載量が変更されている場合には0であるものとする。また、重み係数α1は、エレベータ群管理システムが有する号機毎に設定される。
次に、エレベータ群管理システムが有する複数台の全ての号機について上記したステップS11〜S14の処理が実行されたか否かが判定される(ステップS15)。
全ての号機について処理が実行されていないと判定された場合(ステップS15のNO)、上記したステップS11に戻って処理が繰り返される。この場合、処理が実行されていない号機を対象号機xとしてステップS11以降の処理が実行される。
一方、全ての号機について処理が実行されたと判定された場合(ステップS15のYES)、評価値算出処理は終了される。
上記した評価値算出処理によれば、C/W積載量が変更されている号機に対しては、ビル内の交通状況等に基づく評価値E1が割当評価値として算出される。一方、C/W積載量が変更されていない号機に対しては、ビル内の交通状況等に基づく評価値E1にC/W変更時間帯の開始時刻からホール呼びの受付時刻までの経過時間に基づく評価値E2を加算した値が割当評価値として算出される。
このように評価値算出処理によれば、エレベータ群管理システムが有する複数台の号機の各々について割当評価値が算出されるが、上述した図3に示すステップS3の処理においては、例えば当該割当評価値が最大の号機が所定階からのホール呼びに対して割り当てられる。
なお、ここでは対象号機xの割当評価値Exが上記した式により算出されるものとして説明したが、この式は一例であり、C/W積載量が変更されていない号機が優先的に割り当てられるような割当評価値であれば、他の手法によって算出されても構わない。
また、本実施形態においては上記した評価値算出処理によって複数台の各々の号機に対して算出された割当評価値に基づいて所定階からのホール呼びに1つの号機が割り当てられるが、交通状況等によってはC/W変更時間帯の間に全ての号機が当該所定階からのホール呼びに割り当てられない(つまり、C/W変更時間帯の間に全ての号機のC/W積載量を変更することができない)場合がある。この場合、C/W変更時間帯の間にC/W積載量を変更することができない号機についてはC/W積載量の変更は行われないものとする。なお、C/W変更時間帯を経過した場合であっても全ての号機についてC/W積載量の変更が完了するまでは、所定階からのホール呼びに対して上記した図3に示す処理が実行されるような構成としてもよい。
上記した図3及び図4においては所定階からのホール呼びがC/W変更時間帯に登録された場合について説明したが、例えばC/W変更時間帯であっても所定階以外の階床からのホール呼びが受け付けられた場合、または所定階からのホール呼びがC/W変更時間帯以外の時間帯に受け付けられた場合には、通常の群管理制御が実行されるものとする。すなわち、この場合には、上述した図4に示すステップS11において算出された評価値E1に重み係数α1を乗算した値を割当評価値として号機毎に算出し、当該割当評価値が最大の号機がホール呼びに対して割り当てられる。
上記したように本実施形態においては、所定階からのホール呼びに対してC/W積載量が変更されていない号機が優先的に割り当てられるような割当評価値を複数台の号機の各々に対して算出し、当該複数台の号機の各々に対して算出された割当評価値に基づいて当該ホール呼びに対して1つの号機を割り当て、当該割り当てられた号機が所定階に着床した場合にC/W積載量を変更する。
本実施形態においては、このような構成により、C/W積載量を変更可能な所定階からのホール呼びに対して当該C/W積載量が変更されていない号機が優先的に割り当てられるため、効率的に各号機のC/W積載量を変更することが可能となる。また、本実施形態においては、例えばホール呼びが登録されていないにもかかわらずC/W積載量を変更するために各号機を移動させるような制御を行う必要がないため、省電力化を実現することが可能となる。
また、本実施形態においては、C/W積載量が変更されている号機に対しては交通状況に基づく評価値E1を割当評価値として算出し、C/W積載量が変更されていない号機に対しては当該交通状況に基づく評価値E1にC/W変更時間帯の開始時刻からホール呼びの受付時刻までの経過時間に基づく評価値E2を加算した値を割当評価値として算出する。これにより、本実施形態においては、C/W積載量が変更されていない号機については経過時間が長くなるほど高い割当評価値が算出されるため、当該号機を所定階からのホール呼びに優先的に割り当てることが可能となる。
また、本実施形態においては、所定階からのホール呼びがC/W変更時間帯に受け付けられた場合に上記したような割当評価値を算出する構成により、例えばビル内における交通需要が増加する時間帯(各号機の利用状況が通常状態から混雑状態に変わる時間帯)または当該ビル内における交通需要が減少する時間帯(各号機の利用状況が混雑状態から通常状態に変わる時間帯)の間に各号機のC/W積載量を変更することが可能となる。なお、交通需要が増加する時間帯(第1の時間帯)においてはC/W積載量を増加させ、交通需要が減少する時間帯(第2の時間帯)においてはC/W積載量を減少させることにより、交通需要に適したOB率で各号機を運転することが可能となるため、省電力化を図ることが可能となる。
なお、本実施形態においては、上記したように各号機の利用状況が通常状態から混雑状態に変わる時間帯及び当該各号機の利用状況が混雑状態から通常状態に変わる時間帯においてC/W積載量が変更されるものとして説明したが、当該C/W積載量が変更される時間帯(C/W変更時間帯)として他の時間帯が設定されていても構わない。具体的には、例えば各号機の利用状況が通常状態から閑散状態に変わる時間帯や当該各号機の利用状況が閑散状態から通常状態に変わる時間帯等が設定されていてもよい。この場合、各号機の利用状況が通常状態から閑散状態に変わる時間帯にはC/W積載量を減少させる(例えば、乗りかご12の定格荷重の50%に釣り合う積載量から当該定格荷重の30%に釣り合う積載量に変更する)ような制御を行い、各号機の利用状況が閑散状態から通常状態に変わる時間帯にはC/W積載量を増加させる(例えば、乗りかご12の定格荷重の30%に釣り合う積載量から当該定格荷重の50%に釣り合う積載量に変更する)ような制御を行うことができる。これによれば、より交通需要に適したOB率で各号機を運転することができる。
また、本実施形態においては、各号機の利用状況が通常状態から混雑状態に変わる時間帯には単にC/W積載量を増加させるものとして説明したが、オフィスビル等における帰宅時間帯のように例えば利用者を乗車させた状態で下降方向に運転することが多い場合には、C/W積載量を増加させず回生運転をさせるような制御を行うことも可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
11…昇降路、12…乗りかご、13…カウンタウエイト、14…ロープ、15…巻上機、16…ヒッチ、17…シーブ、18…シーブ、19…ヒッチ、20…サブウエイト搭載部、21…サブウエイト供給部、22…サブウエイト、30…エレベータの群管理制御装置、31…評価値算出部、32…割当制御部、33…ウエイト制御部、34…格納部、40a,40b,40c…エレベータ制御装置
Claims (4)
- カウンタウエイトの積載量を変更するための機構が設けられた複数台の号機の運転を制御するエレベータの群管理制御装置において、
前記カウンタウエイトの積載量を変更可能な所定の階床からのホール呼びに対して前記カウンタウエイトの積載量が変更されていない号機が優先的に割り当てられるような割当評価値を、前記複数台の号機の各々に対して算出する算出手段と、
前記複数台の号機の各々に対して算出された割当評価値に基づいて、前記受け付けられたホール呼びに対して前記複数台の号機のうちの1つの号機を割り当てる割当制御手段と、
前記割り当てられた号機が前記所定の階床に着床した場合であって、当該号機のカウンタウエイトの積載量が変更されていない場合、当該号機のカウンタウエイトの積載量を変更するウエイト制御手段と
を具備することを特徴とするエレベータの群管理制御装置。 - 前記算出手段は、前記所定の階床からのホール呼びが予め設定された時間帯に受け付けられた場合に、前記割当評価値を算出することを特徴とする請求項1記載のエレベータの群管理制御装置。
- 前記算出手段は、前記カウンタウエイトの積載量が変更されている号機に対しては交通状況に基づく第1の評価値を割当評価値として算出し、前記カウンタウエイトの積載量が変更されていない号機に対しては当該交通状況に基づく第1の評価値に前記予め設定された時間帯の開始時刻から当該ホール呼びが受け付けられた時刻までの経過時間に基づく第2の評価値を加算した値を割当評価値として算出することを特徴とする請求項2記載のエレベータの群管理制御装置。
- 前記予め設定された時間帯は、交通需要が増加する第1の時間帯及び交通需要が減少する第2の時間帯を含み、
前記ウエイト制御手段は、前記第1の時間帯に受け付けられたホール呼びに割り当てられた号機のカウンタウエイトの積載量を増加させ、前記第2の時間帯に受け付けられたホール呼びに割り当てられた号機のカウンタウエイトの積載量を減少させる
ことを特徴とする請求項2記載のエレベータの群管理制御装置。
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