JP5742804B2 - 回転電機のロータ及び回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機のロータ、特に、ロータコイルが巻回配置された回転電機のロータに関する。
回転電機において、ロータにロータコイルが巻回配置されたロータ構造がある。例えば、特許文献1には、回転電機として、複数相のステータコイルに複数相の交流電流を流すことでステータに回転磁界を生成し、この回転磁界の空間高調波成分をロータコイルに鎖交させてロータコイルに誘導電流を生じさせる構造が記載されている。ここでは、ロータコイルは、ロータの各ロータ突極にそれぞれ巻回され、各ロータコイルはダイオードによって短絡されて誘導電流が整流されることで、各ロータ突極が所望極性に磁化して所望のロータ磁極が得られる。これによりロータ突極には交互にN極とS極とが形成される。このため、ロータ突極がステータの回転磁界と相互作用してロータにトルクが作用する。
特開2009−112091号公報
上記の特許文献1に記載された回転電機のロータでは、ロータ突極に巻回されたロータコイルの遠心力による飛び出しを阻止するとともに、低負荷時等に、ロータ突極が磁束飽和しない場合の損失低減を図ることが望まれている。また、ロータコイルの組み付け性向上を図ることも望まれている。
本発明に係る回転電機のロータは、周方向複数個所に設けられたロータ突極を含むロータコアと、前記各ロータ突極に巻回されるロータコイルと、前記ロータコアに支持され、隣り合う前記ロータ突極に掛け渡された梁部と、前記梁部に結合され、前記ロータコアのスロットの底部に固定された脚部とを有し、前記ロータコイルの前記スロットからの飛び出しを阻止し、非磁性材から成る保持部材と、前記梁部の周方向端部近傍に設けられた外側磁性部材と、前記脚部のうち、前記スロット内の空間に配置される部分の外周部に埋め込み固定された中央磁性部材と、を備えることを特徴とすることを特徴とする。
また、本発明に係る回転電機のロータにおいて、好ましくは、前記外側磁性部材は、前記梁部に一体的に埋め込まれている。
また、本発明に係る回転電機のロータにおいて、好ましくは、前記保持部材は、T字状の断面形状を有する。
また、本発明に係る回転電機のロータにおいて、好ましくは、前記梁部の周方向端部は、前記ロータ突極の側面に設けられた係止凹部に係止されている。
また、本発明に係る回転電機のロータにおいて、好ましくは、前記外側磁性部材は、前記保持部材の周方向端部の前記ロータ径方向に関して内側に前記保持部材に対向するように設けられるとともに、前記ロータ突極と前記ロータコアに固定された部材との間で周方向に挟持されている。
また、本発明に係る回転電機のロータにおいて、好ましくは、前記外側磁性部材は、前記保持部材の周方向端部の前記ロータ径方向外側面に周方向に窪むように形成された係止溝と前記ロータ突極の周方向側面に形成された第2係止凹部との間で周方向に挟持された状態で、前記係止溝と前記第2係止凹部とに係止されている。
本発明の回転電機のロータによれば、保持部材によりロータコイルの飛び出しを阻止できる。また、梁部の周方向端部近傍には外側磁性部材が設けられているので、ロータ突極がステータの磁極に直接対向しない場合でも、外側磁性部材がステータの磁極に対向する場合があり、ロータ及びステータの間のギャップ部の磁気抵抗を低減でき、ロータ突極が磁束飽和しない場合の損失低減を図れる。
本発明の第1実施形態のロータを含む回転電機の一部を示す概略断面図である。 図1のロータの一部拡大図である。 図2のA部拡大図である。 図1のロータにおいて、ロータコイルにダイオードを接続して示す回路実装図である。 図1のロータにおいて、ロータの周方向に隣り合う2つのロータ突極に巻回した複数のロータコイルの等価回路を示す図である。 図1の回転電機において、ステータから流出しロータを介してステータに戻る基本波の磁束の流れを示す模式図である。 ステータ突極とロータ突極との対向面積がギャップ部の磁気抵抗に及ぼす影響を説明するための図6のB部に対応する図である。 比較例を示す図2に対応する図である。 本発明の回転電機の損失を比較例の損失と比較して示す図である。 本発明の第2実施形態のロータを示す図2に対応する図である。 図10のC部拡大図である。 本発明の第3実施形態のロータを示す図2に対応する図である。 図12のD部拡大図である。 本発明に係る保持部材の別形状を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。なお、以下ではロータコアのスロットに4種類のロータコイルが配置されるものを説明するが、これは1例であって、スロットに配置されるロータコイルの種類の数は4以外でもよい。例えば2種類のロータコイルがスロットに配置されてもよい。例えば、スロットに配置されるロータコイルとして、ステータによって形成される回転磁界の空間高調波成分を利用するN極及びS極それぞれの誘導コイルと共通コイルとの4種類のコイルを説明するが、N極及びS極それぞれ1種類ずつ、合計2種類のコイルをスロットに配置してもよい。
[第1実施形態]
図1〜6は、本発明の第1実施形態を示している。図1は、本実施形態の回転電機のロータを含む回転電機10のステータ12及びロータ14の一部を示す概略断面図である。回転電機10は、電動機または発電機として機能するものであり、図示しないケーシングに固定されたステータ12と、ステータ12と所定の空隙をあけて径方向内側に対向配置され、ステータ12に対し回転可能なロータ14とを備える。なお、「径方向」とは、ロータ14の回転中心軸に対し直交する放射方向をいう。また、「周方向」とは、ロータ14の回転中心軸を中心とするロータ円周方向をいう。また、「軸方向」とは、ロータ14の軸方向をいう。
ステータ12は、ステータコア16と、複数相(例えばU相、V相、W相の3相)のステータコイル20u,20v,20wとを含む。ステータコア16は、けい素鋼板等の金属板の積層体等の磁性材料により形成される。ステータコア16は、周方向に複数の等間隔位置に、ロータ14へ向けて径方向内側へ突出して設けられた複数の突極18と、各突極18間に形成されたスロット19とを含んでいる。ステータコア16は、分割コア型または磁性粉末の圧粉成形型としてもよい。
ステータコイル20u,20v,20wは、スロット19を通ってステータコア16の突極18に集中巻で巻回されている。そして、複数相のステータコイル20u,20v,20wに例えば三相交流電流を流すことで、各突極18が磁化し、回転磁界をステータ12に生成できる。
なお、ステータコイル20u,20v,20wは、ステータ12の突極18に巻回する構成に限定するものではなく、ステータコア16の環状部分の周方向複数個所に複数相のステータコイルを巻回するトロイダル巻きとし、ステータ12に回転磁界を生じさせてもよい。
ロータ14は、略円筒状のロータコア24と、このロータコア24に巻回された4種類のロータコイル28n、28s、30n、30sと、ロータ14のスロット34(図2)内に支持された保持部材46とを含む。ロータコア24は、中心部にシャフト穴26が軸方向に貫通して形成されている。シャフト穴26には、図示しない回転電機シャフトが挿入されて固定される。このように固定されたシャフトは、ケーシングの軸受部材によって回転可能に支持される。これにより、ロータ14は、ステータ12に対して回転可能に設けられる。
ロータコア24は、複数の磁性鋼板の積層体等の磁性材により、一体に形成される。ロータコア24は、磁性粉末の圧粉成形型としてもよい。
図2は、図1に示したロータ14の一部拡大図である。図3は、図2のA部拡大図である。ロータコア24は、円筒状のロータヨーク25と、ロータヨーク25の外周側に周方向等間隔の複数個所に設けられたロータ突極32n,32sとを含む。ここで、ロータ突極32nは、後述するようにロータコイル28n,30nによってN極に磁化されるN極突極である。また、ロータ突極32sは、後述するロータコイル28s、30sによってS極に磁化されるS極突極である。ロータ突極32nとロータ突極32sとは周方向に交互に配置されている。
ロータコイル28nは、ロータ突極32nの径方向外方の先端側に集中巻きで巻回されたN極誘導コイルである。ロータコイル28sは、同様にロータ突極32sに巻回されたS極誘導コイルである。ロータコイル30nは、ロータ突極32nの径方向内方の根元側に集中巻きで巻回されたN極共通コイルである。ロータコイル30sは、同様にロータ突極32sに巻回されたS極共通コイルである。また、ロータコイル28n、28s、30n、30sは、後述する整流部であるダイオードを介して互いに接続されている。
各ロータコイル28n、28s、30n、30sは、それぞれロータ突極32n,32sの周囲に複数層の複数列に整列させて巻回される、いわゆる整列巻きとしている。なお、各コイル28n、28s、30n、30sは、単純なソレノイドコイルとしてもよい。
また、ロータ突極32n、32sとロータコイル28n、28s、30n、30sとの間には、後述するインシュレータ42が介在される。
保持部材46は、ロータ14のスロット34内に配置され、略T字状の断面形状を有し、ロータコア24の軸方向全長とほぼ同じか、またはこの軸方向全長よりも少し短い長さを有する。保持部材46は、樹脂等の非磁性部材である本体部44と、この本体部44内に固定された中央磁性部材48及び一対の外側磁性部材50とから成る。
本体部44はロータコア24の軸方向全長とほぼ同じか、またはこの軸方向全長よりも少し短い長さを有する。本体部44は、板状の脚部52と、脚部52の径方向外側の端部から周方向両側に伸びるように一体形成された断面円弧形の薄板状の梁部54とを含む。
保持部材46の脚部52における内側端部56は、ロータコア24のスロット底部であるロータヨーク25の外周に固定されている。より具体的には、脚部52の端部56は、脚部52部分よりも膨出形成され、この端部56と対応する形状のロータヨーク25の係止溝58に係止される。この係止溝58は、ロータコア24の軸方向両端面に開口する。
図3に示すように、ロータ突極32nの先端部側面には係止凹部60が軸方向に伸びて形成され、保持部材46の梁部54の先端部がこの係止凹部60に係合し、この結果、梁部54はその両端が隣り合うロータ突極32n,32sに掛け渡されて係止される。
中央磁性部材48は、脚部52の外周部に埋込固定されている。中央磁性部材48は、隣り合う突極32n,32s同士の間に配置される隣り合うロータコイル28n,28s同士の間に設けられている。また、中央磁性部材48は、けい素鋼板等の金属板等の磁性材料により、ロータ径方向に長い断面略矩形で軸方向に長い薄板状に形成されている。
このような中央磁性部材48は、ロータコア24と非磁性材の本体部44を介して連結されるので、ロータコア24と磁気的に結合されることがない。
外側磁性部材50は、保持部材46の梁部54の先端部に一体的に埋め込まれている。外側磁性部材50は、けい素鋼板等の金属板等の磁性材料により、例えばロータ周方向に長い断面略矩形で軸方向に長い薄板状に形成されている。このため、外側磁性部材50は、ロータコイル28n,28sの外側に配置される。
保持部材46がロータコア24に取り付けられた状態で、保持部材46の梁部54はロータコイル28n,28sの外側でロータ突極32n,32sに掛け渡され、ロータコイル28n、28sの径方向への飛び出しを阻止する。
インシュレータ42は、ロータコイル28n、30n(または28s、30s)を外側に巻回した状態で保持する。インシュレータ42は、樹脂等から成り、電気絶縁性を有する。また、インシュレータ42は、ロータ突極32n、32sにほぼがたつきなく嵌合可能な筒部80を含む。筒部80には、側面のロータ径方向中間部からスロット34に延出する中間鍔部86と、ロータ径方向外端部からスロット34に延出する外側鍔部88とを含む。ロータコイル30n(または30s)は中間鍔部86よりもロータ径方向内側に配置され、ロータコイル28n(または28s)は外側鍔部88と中間鍔部86との間に配置される。
次にロータコア24に保持部材46及び各ロータコイル28n,28s,30n,30sを組み付ける方法を説明する。まず、対応するロータコイル28n、28s,30n、30sを2個のインシュレータ42の外側に密に巻回して、いわゆるカセットコイルを構成し、ロータ径方向の外側からロータ突極32n,32sの周囲に嵌合させる。これによって、ロータ突極32n,32sの周囲に対応するロータコイル28n、28s,30n、30sが巻回配置される。
次いで、ロータコア24の軸方向片側から他側に向かうように、隣り合うロータ突極32n、32s同士の間に軸方向に摺動させながら保持部材46を配置する。この場合、ロータヨーク25に形成された係止溝58に脚部52の端部56が係止される。また、ロータ突極32nに形成された係止凹部60に梁部54の先端部が係止される。この結果、保持部材46の脚部52の端部56が係止溝58に嵌合して固定されるとともに、各梁部54の先端部が係止凹部60に係止される。このように保持部材46の径方向外側への移動が規制され、その結果、ロータ14の回転時にロータコイル28n、28s、30n、30sに作用する遠心力に抗する保持力を発揮することができる。
以上がロータ14の基本構成であるが、上記で説明したように各ロータコイル28n,28s,30n,30sはダイオードを介して接続されており、次にこれを図4、図5を用いて説明する。図4は、本実施形態のロータ14において、ロータコイル28n,28s,30n,30sにダイオード38,40を接続して示す回路実装図である。図5は、本実施形態のロータにおいて、隣り合う2つのロータ突極に巻回された複数のロータコイル28n,28s,30n,30sの接続回路の等価回路を示す図である。
図4、図5に示すように、ロータ周方向に隣り合う2つのロータ突極32n,32sを1組として、ロータ突極32nに巻かれたロータコイル28nの一端と、ロータ突極32sに巻かれたロータコイル28sの一端とは、整流部である第1ダイオード38及び第2ダイオード40を介して接続されている。第1ダイオード38はロータコイル28nの一端に接続され、第2ダイオード40はロータコイル28sの一端に接続されている。互いに順方向が逆になる第1ダイオード38及び第2ダイオード40は接続点Rで接続されている。
各組でロータ突極32nに巻かれたロータコイル30nの一端は、別のロータ突極32sに巻かれたロータコイル30sの一端に接続されている。ロータコイル30n,30sは互いに直列に接続されることで、共通コイル組36を形成している。ロータコイル30sの他端は接続点Rに接続され、ロータコイル30nの他端は、ロータコイル28n,28sの接続点Rとは反対側の接続点Gに接続されている。
この接続関係によって、ロータコイル28nを通過する電流として、ロータコイル28n−第1ダイオード38−接続点R−ロータコイル30s−ロータコイル30n−接続点G−ロータコイル28nの経路に電流が流れる。また、ロータコイル28sを通過する電流として、ロータコイル28s−第1ダイオード40−接続点R−ロータコイル30s−ロータコイル30n−接続点G−ロータコイル28sの経路に電流が流れる。
これによって、ステータ12によって形成される回転磁界の空間高調波成分がロータコイル28n、28sに鎖交することで誘導電流が発生し、ロータコイル28n(または28s)でダイオード38(または40)により整流された一方向の電流がロータコイル30n、30sに流れる。
このような構成では、ロータコイル28n,28s,30n,30sに整流された電流が流れることで各ロータ突極32n,32sが磁化し、磁極部として機能する。また、ロータコイル28n、28s,30n、30sの巻き方向を整流方向に応じて適切に設定することで、複数のロータ突極32n,32sで周方向にN極とS極とを交互に配置することができる。すなわち、ロータコイル28n,30nが巻回されたロータ突極32nがN極となり、ロータコイル28s,30sが巻回されたロータ突極32sがS極となる。
なお、上記では2つのロータ突極32n、32sについて2つのダイオード38,40を用いる場合を説明した。ただし、ロータ14全体で2つのダイオード38,40だけを用いることもできる。すなわち、すべてのN極のロータコイル28nを直列に接続して1つのN極の直列接続誘導コイルとして扱い、すべてのS極のロータコイル28sを直列に接続して1つのS極の直列接続誘導コイルとして扱い、すべてのN極のロータコイル30nを直列に接続して1つのN極の直列接続共通コイルとして扱い、すべてのS極のロータコイル30sを直列に接続して1つのS極の直列接続共通コイルとして扱う。その上で、図5の接続関係を用いることで、2つのダイオード38,40だけで済ますことができる。この場合、隣り合うロータ突極32n,32sの根元側に巻回されたロータコイル30n、30s同士を別のロータコイルを介さずに直列に接続してもよい。
次に、図面を用いて上記のロータ14及びロータ14を含む回転電機10の作用効果を説明する。回転電機10において、ステータコイル20u、20v、20wに定められた順序で交流電流を流すことで、ステータ12が回転磁界を生成するが、この回転磁界は、基本波成分の磁界だけでなく、基本波よりも高い次数の高調波成分の磁界を含んでいる。
より詳しくは、ステータ12に回転磁界を発生させる起磁力の分布は、各相のステータコイル20u、20v、20wの配置や、突極18及びスロット19によるステータコア16の形状に起因して、基本波のみの正弦波分布にはならず、高調波成分を含むものとなる。特に、集中巻においては、各相のステータコイル20u、20v、20wが互いに重なり合わないため、ステータ12の起磁力分布に生じる高調波成分の振幅レベルが増大する。例えばステータコイル20u、20v、20wが3相集中巻の場合は、高調波成分として、入力電気周波数の時間的3次成分であり、空間的な2次成分の振幅レベルが増大する。このようにステータコイル20u、20v、20wの配置やステータコア16の形状に起因して起磁力に生じる高調波成分は空間高調波と呼ばれている。
ステータ12からロータ14に、この空間強調波を含む回転磁界が作用すると、空間高調波の磁束変動により、ロータ14のロータ突極32n、32s間の空間に漏れ出す漏れ磁束の変動が発生し、これにより図4に示す各ロータコイル28n、28sの少なくともいずれかのロータコイル28n、28sに誘導起電力が発生する。ステータ12から近い、ロータ突極32n、32sの先端側のロータコイル28n、28sは、主にステータ12から回転磁界の磁束が鎖交して誘導電流を発生させる機能を有する。また、ステータ12から遠い、ロータコイル30n、30sは、主にロータ突極32n、32sを磁化する電磁石としての機能を有する。このように、ロータ14は、ステータ12で生成される磁界に含まれる高調波成分が鎖交することにより、周方向にN極及びS極が交互に形成される。この場合、第1ダイオード38及び第2ダイオード40は、複数のロータコイル28n、28sのうち、隣り合う2つのロータコイル28n、28sに接続され、各ロータコイル28n、28sに流れる誘導電流により生成されて突極32n、32sに生じる起磁力の方向を、周方向に配置されたロータ突極32n、32sでロータ周方向に交互に異ならせる。
このような回転電機10(図1)では、3相のステータコイル20u、20v、20wに3相の交流電流を流すことで突極18(図1)に形成された回転磁界の基本波成分がロータ14に作用し、これに応じて、ロータ14の磁気抵抗が小さくなるように、突極32n、32sが突極18の回転磁界に吸引される。これによって、ロータ14にリラクタンストルクが作用する。
また、突極18に形成された空間高調波を含む回転磁界がロータ14の各ロータコイル28n、28sに鎖交すると、各ロータコイル28n、28sには、空間高調波に起因するロータ14の回転周波数とは異なる周波数の磁束変動によって、各ロータコイル28n、28sに誘導起電力が発生する。この誘導起電力の発生によって各ロータコイル28n、28sに流れる電流は、各ダイオード38,40により整流されて一方向となる。そして、各ダイオード38,40で整流された電流が各ロータコイル28n、28s及び各ロータコイル30n、30sに流れるのに応じて各ロータ突極32n、32sが磁化することで、各ロータ突極32n、32sは、N極かS極のいずれか一方に磁化して所望のロータ磁極が得られる。
このようにして形成されるロータ磁極の磁界と、ステータ12で形成される回転磁界の基本波成分との相互作用によってロータ14が回転し、ロータ14にトルクが発生する。このトルクはリラクタンストルクとは別のトルクであり、一種の磁石トルクに相当する。このように回転磁界の空間高調波成分を有効に利用して、回転電機10のトルクを増大できる。
さらに、上記のロータ14及び回転電機10によれば、保持部材46がロータコイル28n、28sの径方向外側への飛び出しを阻止しているため、保持部材46によりロータコイル28n、28sと、ロータコイル28n、28sよりも径方向内側のロータコイル30n、30sとの飛び出しを確実に阻止できる。
また、ロータ突極32n、32sがステータ12の磁極である突極18にロータ径方向に直接対向しない場合でも、保持部材46において、ロータ突極32n、32sと対向する周方向端部である各梁部54の先端部に外側磁性部材50が設けられており、この外側磁性部材50が突極18にロータ径方向に保持部材46の外側部分を介して対向する場合がある。このため、外側磁性部材50によりロータ14及びステータ12の間のギャップ部の磁気抵抗を低減でき、例えば低負荷時等のロータ突極32n、32sが磁束飽和しない場合での回転電機10の損失低減を図れる。
これについて、図6を用いて説明する。図6は、本実施形態のロータ14が用いられる回転電機10において、ステータ12の突極18から流出しロータ14を介してステータ12の別の突極18に流入する基本波の磁束の流れを示す模式図である。図6に示すように、ステータ12の1つの突極18から基本波の磁束が流出し、ロータ突極32s、ロータヨーク25、別のロータ突極32nを介して別の突極18に磁束が流入する場合を考える。この場合、ロータ14は、突極18とロータ突極32n(または32s)との間での磁束が流れる磁路を短くする方向に回転する。また、ロータ突極32n、32sの先端部の周方向端部に外側磁性部材50が近接配置されるため、突極18とロータ突極32n、32sとの位相が完全に一致するように径方向に対向しない場合でも、突極18がロータ14側の磁性材部分である、ロータ突極32n、32sと外側磁性部材50とを含む広い部分のいずれかに径方向に対向しやすい。このため、突極18と対向するロータ14側の磁性材の周方向の対向幅を大きくし、ロータ14とステータ12との間のギャップ62の磁気抵抗を小さくして、ロータ突極32n、32sが磁気飽和しない場合の回転電機10の損失を低減できる。また、上記のロータ14によれば、ロータコイル28n、28s,30n、30sの組み付け性の向上を図れる。次にこれを詳しく説明する。
図2、図3で説明したように、ロータ突極32n(または32s)にロータコイル28n、28s,30n、30sが巻回される回転電機10では、ロータ突極32n(または32s)に組み付ける以前のインシュレータ42に予めロータコイル28n、28s,30n、30sを密に巻回してカセットコイルとし、このカセットコイルをロータ突極32n(または32s)にロータコイル28n、28s,30n、30sとともに嵌合させることが考えられる。この場合、ロータコイル28n、28s,30n、30sのスロット34内での占積率を高くできる。一方、ロータコイル28n、28s,30n、30sは、ロータ径方向の外側からロータ突極32n(または32s)の周囲に予め巻回した状態で嵌合させるが、ロータ突極32n(または32s)の先端部にロータコイルの脱落防止用の周方向に突出する磁性材の鍔部が一体に形成される場合がある。この場合、鍔部がこの巻回配置の妨げになり、組み付け性の向上を図れない。言い換えれば、ロータコイル28n、28s,30n、30sの組み付け性を向上する面からは、ロータ突極32n(または32s)の径方向外端部の周方向の幅を径方向内側の周方向幅よりも大きくしないことが望まれる。また、ロータ突極32n(または32s)に鍔部が形成される場合、この鍔部によりロータ突極32n(または32s)と突極18との周方向の対向幅を大きくできて、低負荷時等、ロータ突極32n(または32s)の磁束飽和が生じない場合の低負荷時損失等の損失低減を図れる。ただし、鍔部がない場合に何ら工夫しないと、この損失低減を図れない。
これについて、図7を用いて説明する。図7は、ステータ12の突極18とロータ突極32nとの対向面積がギャップ部の磁気抵抗に及ぼす影響を説明するための図6のB部に対応する図である。なお、ロータ突極32nについて説明するが、ロータ突極32sの場合も同様である。図7に示すように、ステータ12の突極18にロータ突極32nが周方向の反対側の端部同士でのみ、ギャップ62を介して径方向(図7の上下方向)に対向する場合を想定する。この場合、真空の透磁率をμ0とし、ギャップ長をgとし、ギャップ62を介しての突極18とロータ突極32nとの対向面積をSとすると、ギャップgでの磁気抵抗Rmは次式で表される。
Rm=μ0×g/S ・・・(1)
本実施形態の回転電機の損失の多くは銅損で占められるが、ロータ突極32nが磁気飽和しない場合には、ギャップ62の磁気抵抗が損失に大きく影響する。このため、磁気抵抗を小さくすることが損失低減につながる。ステータ12の突極18とロータ突極32nとの周方向の対向幅dsが大きくなるほど、対向面積Sが大きくなるので、(1)式から対向幅dsを大きくすることでギャップ62の磁気抵抗Rmを小さくできることが分かる。したがって、ロータ突極32nの先端部に鍔部が形成されると、磁気抵抗Rmを小さくでき、ロータ突極32nが磁気飽和しない場合の損失を小さくできる。ただし、鍔部があると上記のように組み付け性の向上を図れない。
図1〜6に示した実施形態のロータ14を含む回転電機10では、ロータ突極32n(または32s)の周方向両側に保持部材46の周方向端部に設けられた外側磁性部材50を近接させることができる。この外側磁性部材50がロータ突極32n(または32s)の周方向の鍔部と同様に機能して、ロータ突極32n,32sと一体の鍔部を形成することなく、低負荷時等、ロータ突極32n,32sに磁束飽和が生じない場合の損失を低減できる。このように鍔部の形成の必要がないので、ロータコイル28n、28s,30n、30sをロータ突極32n,32sの周囲に径方向外側から配置した後、外側磁性部材50を配置可能であり、ロータコイル28n、28s,30n、30sの組み付け性の向上を図れる。
また、外側磁性部材50は、保持部材46の周方向端部に一体的に埋め込まれているので、ロータ突極32n,32sの先端部の周方向両側に外側磁性部材50を容易に近接配置できる。しかも、保持部材46をロータコア24から分離した状態でロータ突極32n,32sの周囲に径方向外側からロータコイル28n、28s,30n、30sを容易に配置できる。このため、回転電機10の損失低減を図れるとともに、ロータコイル28n、28s,30n、30sの組み付け性をより向上できる。
また、ロータ突極32n,32sは、保持部材46の端部と対向する側面に設けられた係止凹部60を含み、保持部材46の周方向端部はこの係止凹部60に係止されている。このため、ロータ回転時にロータコイル28n、28s,30n、30sに遠心力が生じて、保持部材46にこのロータコイル28n、28s,30n、30sから力が加わる場合でも、保持部材46の周方向端部とロータ突極32n,32sとの意図しない分離を容易に防止でき、ロータコイル28n、28s,30n、30sの脱落を容易に防止できる。
また、ロータ突極32n,32sの周囲に嵌合され、ロータコイル28n、28s,30n、30sを巻回した状態で外側に保持するインシュレータ42を備え、インシュレータ42は、ロータコア24から保持部材46が分離された状態でロータ突極32n,32sの周囲に径方向外側から嵌合可能であるので、ロータコイル28n、28s,30n、30sの組み付け性をより向上できる。
図8は、比較例を示す図2に対応する図である。図9は、本発明の回転電機の損失を比較例の損失と比較して示す図である。図1から図6に示した上記の説明では、保持部材46の周方向端部に外側磁性部材50(図2、図3)を一体的に設けることで、ロータ突極32n,32sが磁束飽和しない場合の損失を低減できることを説明した。一方、図8の比較例のように保持部材46の周方向端部に外側磁性部材を設けない場合、ロータ突極32n,32sの周方向端部の外側に磁性部材が近接配置されないので、ステータとロータ14との間のギャップでの磁気抵抗が増大し回転電機の損失が増大する原因となる。言い換えれば、図9に示すように、本発明の実施形態では比較例に比べて回転電機の損失を低減できる。
また、本実施形態では、保持部材46は、隣り合うロータ突極32n,32s同士の間で、隣り合うロータコイル28n、28sの間に設けられた中央磁性部材48を含むので、ステータ12からの空間高調波成分による磁束を、中央磁性部材48により効率よくロータコイル28n、28sに導くことができる。このため、各ロータ突極32n,32sについての起磁力を大きくでき、回転電機10のトルクを向上できる。
しかも、中央磁性部材48はロータコア24を構成するロータ突極32n,32s及びロータヨーク25に磁気的には結合されていない。このため、中央磁性部材48を突極32n、32sやロータヨーク25に磁気的に結合している場合と異なり、ロータ14内部の短絡磁束によるトルク及び出力の低下を抑制できる。なお、中央磁性部材48を省略することもできる。
なお、各突極32n、32sと保持部材46との外周部に、強化繊維樹脂等により形成される線材を巻き付けて各ロータコイル28n、28s、30n、30sのロータコア24に対する抜け止め強化を図ることもできる。
[第2実施形態]
図10は、本発明の第2実施形態のロータ14を示す図2に対応する図である。図11は、図10のC部拡大図である。図10、図11に示すように、本実施形態では、保持部材46の周方向端部に外側磁性部材が一体的に埋め込まれていない。その代わりに保持部材46の周方向両端部の径方向内側でロータコイル28n、28sの径方向外側に、保持部材46とは別部材としてこの保持部材46に対向するように、板状の外側磁性部材64が設けられている。より詳しくは、図11に示すように、ロータコア24に固定され、ロータコイル28nを保持するインシュレータ42の筒部80の径方向外端部外周面に連結され、ロータコイル28nの径方向外側を覆う外周端部66と、保持部材46の梁部54との間で外側磁性部材64を挟んでいる。なお、図11で図示しないロータコイル28s側も同様である。また、ロータ突極32nの周方向側面の係止凹部60よりも径方向内側に第2係止凹部68が形成され、第2係止凹部68に外側磁性部材64の端部が係止されている。外側磁性部材64は、インシュレータ42の外周端部66に形成された段部70と第2係止凹部68との間で周方向に挟持されている。このため、第2係止凹部68の内面に外側磁性部材64の端部が接触している。
ロータコア24に保持部材46及び外側磁性部材64を組み付ける場合、先ずロータ突極32nの周囲に径方向外側から、インシュレータ42を介してロータコイル28n,30nを嵌合させるように組み付ける。その後、インシュレータ42に形成された段部70と第2係止凹部68との間に外側磁性部材64を、径方向外側から内側へ、または軸方向へ挿入する。そしてこの状態で保持部材46を隣り合うロータ突極32n,32s間に軸方向に挿入し、外側磁性部材64の外側に保持部材46を組み付ける。この状態で、外側磁性部材64は、保持部材46によりロータ径方向の外側への変位を規制される。また、インシュレータ42の段部70と第2係止凹部68との間で外側磁性部材64が周方向に挟持され、外側磁性部材64がロータ突極32nに直接接触している。このため、ロータ14とステータとの間の磁気抵抗をより低減できて回転電機の損失をより低減できる。また、保持部材46に外側磁性部材64を一体的に埋め込む場合と異なり、外側磁性部材64の埋め込み用の孔を保持部材46に形成する必要がない。このため、保持部材46の加工の手間を少なくできる。その他の構成及び作用は、上記の図1から図7に示した実施形態と同様である。
[第3実施形態]
図12は、本発明の第3実施形態のロータ14を示す図2に対応する図である。図13は、図12のD部拡大図である。図12、図13に示すように、本実施形態の場合も、第2実施形態と同様に、保持部材46の周方向端部に外側磁性部材が一体的に埋め込まれていない。その代わりに保持部材46の周方向両端部の径方向外側に保持部材46とは別部材として板状の外側磁性部材72が設けられている。より詳しくは、図13に示すように、ロータコイル28nを保持するインシュレータ42の筒部80の径方向外端部外周面に連結され、ロータコイル28nの径方向外側を覆う外側鍔部88の外側に保持部材46の梁部54が設けられている。なお、図13で図示しないロータコイル28s側も同様である。また、保持部材46の梁部54の先端部の径方向外側面に周方向に窪むように係止溝76が形成され、ロータ突極32nの周方向側面の係止凹部60よりも径方向外側に形成された第2係止凹部78と、係止溝76との間で外側磁性部材72が周方向に挟持されている。そしてこの状態で、第2係止凹部78と係止溝76とに外側磁性部材72が係止されている。すなわち、外側磁性部材72の周方向両端部が、図13のP1,P2の一点鎖線で囲んだ部分で突き当てられながら第2係止凹部78と係止溝76とに係止されている。このため、第2係止凹部78の内面に外側磁性部材72が接触している。
ロータコア24に保持部材46及び外側磁性部材72を組み付ける場合、先ずロータ突極32nの周囲にインシュレータ42を介してロータコイル28n,30nを嵌合させるように径方向外側から組み付ける。そしてこの状態で保持部材46を隣り合うロータ突極32n,32s間に軸方向に挿入し、さらに、保持部材46に形成された係止溝76と第2係止凹部78との間に外側磁性部材72を軸方向へ挿入する。この状態で、外側磁性部材72は、保持部材46によりロータ径方向の外側への変位が規制される。このような構成の場合も、図10、図11の第2実施形態と同様に、ロータ突極32n,32sに外側磁性部材72が直接接触するので、ロータ14とステータとの間の磁気抵抗をより低減して回転電機の損失をより低減できる。また、ステータの突極に外側磁性部材72が他の部材を介さずに対向し、ロータ突極32nのギャップ面である先端面とロータ径方向に関して同位置または近傍に外側磁性部材72を配置できる。このため、外側磁性部材72の外側面もギャップ部に対向するギャップ面となり、ギャップ面についての磁気抵抗のみがステータとロータ14との間のギャップ部の磁気抵抗要因となる。このため、回転電機の損失低減を図れる。その他の構成及び作用は、上記の図1から図7に示した実施形態と同様である。なお、外側磁性部材72と保持部材46とを、図13のP3の一点鎖線で囲んだ部分で接合して固定することもできる。
また、上記では、保持部材46が略T字状の断面形状を有する場合を説明したが、保持部材46はこのような形状に限定するものではなく種々の形状を採用できる。例えば図14は、保持部材46の別形状を示す図である。図14の例では、保持部材46の脚部52の径方向外端部から周方向両側に湾曲させた梁部90を突出させている。また、中央磁性部材48を保持した脚部52の径方向外端部を梁部90との接続部よりも径方向外側へ突出させている。このような形状を有する保持部材46を使用する場合でも、上記の実施形態と同様の効果を得られる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
10 回転電機、12 ステータ、14 ロータ、16 ステータコア、18 突極、20u、20v、20w ステータコイル、24 ロータコア、25 ロータヨーク、28n,28s,30n,30s ロータコイル、32n,32s ロータ突極、34 スロット、36 共通コイル組、38 第1ダイオード、40 第2ダイオード、42 インシュレータ、44 本体部、46 保持部材、48 中央磁性部材、50 外側磁性部材、52 脚部、54 梁部、56 内側端部、58 係止溝、60 係止凹部、62 ギャップ、64 外側磁性部材。

Claims (7)

  1. 周方向複数個所に設けられたロータ突極を含むロータコアと、
    前記各ロータ突極に巻回されるロータコイルと、
    前記ロータコアに支持され、隣り合う前記ロータ突極に掛け渡された梁部と、前記梁部に結合され、前記ロータコアのスロットの底部に固定された脚部とを有し、前記ロータコイルの前記スロットからの飛び出しを阻止し、非磁性材から成る保持部材と、
    前記梁部の周方向端部近傍に設けられた外側磁性部材と
    前記脚部のうち、前記スロット内の空間に配置される部分の外周部に埋め込み固定された中央磁性部材と、を備えることを特徴とする回転電機のロータ。
  2. 請求項1に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記外側磁性部材は、前記梁部に一体的に埋め込まれていることを特徴とする回転電機のロータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記保持部材は、T字状の断面形状を有することを特徴とする回転電機のロータ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記梁部の周方向端部は、前記ロータ突極の側面に設けられた係止凹部に係止されていることを特徴とする回転電機のロータ。
  5. 請求項1,3,4のいずれか1に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記外側磁性部材は、前記保持部材の周方向端部の前記ロータ径方向に関して内側に前記保持部材に対向するように設けられるとともに、前記ロータ突極と前記ロータコアに固定された部材との間で周方向に挟持されていることを特徴とする回転電機のロータ。
  6. 請求項1,3,4のいずれか1に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記外側磁性部材は、前記保持部材の周方向端部の前記ロータ径方向外側面に周方向に窪むように形成された係止溝と前記ロータ突極の周方向側面に形成された第2係止凹部との間で周方向に挟持された状態で、前記係止溝と前記第2係止凹部とに係止されていることを特徴とする回転電機のロータ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1に記載の回転電機のロータと、
    前記ロータに対向配置されるステータとを備え、
    前記ステータは、
    周方向複数個所に設けられたステータ突極を含むステータコアと、
    前記各ステータ突極に集中巻で巻回されるステータコイルとを備え、
    前記ステータによって形成される回転磁界の空間高調波成分が前記スロットに漏れ出して磁束変動が生じることで、前記各ロータコイルの少なくともいずれか1つに誘導起電力が発生し、
    前記ロータは、前記ロータコイルに発生する誘導起電力によって前記複数のロータ突極に生じる起磁力の方向をロータ周方向に交互に異ならせる整流部とを含むことを特徴とする回転電機。
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