JP2010268650A - アキシャルギャップ型回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】コイルを有さない固定子を有し、磁束が当該固定子を周方向に直線的に流れることができるアキシャルギャップ型回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機は一つの回転子と第1及び第2の固定子とを備えている。第1及び第2の固定子は互いに反対側から回転子に対面している。第2の固定子はコイルを有さず、略円環状かつ板状のバックヨーク31を有している。回転子は、周方向で略等間隔に配置され、第2の固定子と対面する磁極面21bを呈する磁極部の複数を備えている。バックヨーク31の内径Roは、一の磁極面21bを周方向に二等分した一方側の部分領域212bの任意の点と、一の磁極面21bと一方側で隣り合う二の磁極面21bの他方側の部分領域211bの任意の点と、を結ぶ線分と、回転軸Qとの距離のうち最小距離ri1以下である。
【選択図】図3
【解決手段】回転電機は一つの回転子と第1及び第2の固定子とを備えている。第1及び第2の固定子は互いに反対側から回転子に対面している。第2の固定子はコイルを有さず、略円環状かつ板状のバックヨーク31を有している。回転子は、周方向で略等間隔に配置され、第2の固定子と対面する磁極面21bを呈する磁極部の複数を備えている。バックヨーク31の内径Roは、一の磁極面21bを周方向に二等分した一方側の部分領域212bの任意の点と、一の磁極面21bと一方側で隣り合う二の磁極面21bの他方側の部分領域211bの任意の点と、を結ぶ線分と、回転軸Qとの距離のうち最小距離ri1以下である。
【選択図】図3
Description
本発明は、アキシャルギャップ型回転電機に関し、特に電機子巻線が設けられない固定子の構成に関する。
特許文献1には、回転軸において一つの回転子の両側に2つの第1及び第2の固定子を設けたアキシャルギャップ型の回転電機が示されている。第1の固定子と回転子との間、及び第2の固定子と回転子との間にはそれぞれ間隙(エアギャップ)が設けられている。回転子は回転軸の周りで間隔を空けて複数の永久磁石が配置されている。永久磁石は第1固定子へと界磁磁束を与える。第1の固定子は電機子巻線を有し、回転子へと回転磁界を与える。第2の固定子は電機子巻線を有さず、実質的に固定子からの磁束を還流させるバックヨークとしての機能を果たす。第2の固定子は円環状かつ板状の形状を有している。
なお、本発明に関連する技術が特許文献2,3に記載されている。
しかしながら、特許文献1では、第2の固定子の内径と永久磁石の径方向の位置との関係についての考察が欠けている。
回転子から第2の固定子に至る磁束は第2の固定子の内部を周方向に流れるところ、磁束の低減という観点では、第2固定子の内部を周方向で直線的に流れることが望ましい。例えば回転子の内径と第2の固定子の内径が一致している場合、第2の固定子の最も内周側を通る磁束は内径に沿って弧状に流れるため、直線的に流れない。
そこで、本発明は、電機子巻線を有さない固定子を有するアキシャルギャップ型回転電機において、磁束が当該固定子を周方向に直線的に流れることができる構成を提供することを目的とする。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第1の態様は、回転軸(P)の周囲で回転する回転子(20)と、前記回転軸上で相互に反対側から前記回転子に対して対向する電機子(10)及び固定子(30)と、を備え、前記回転子は、各々が前記電機子に対向する第1磁極面(21a)と前記固定子に対向する第2磁極面(21b)とを呈して前記回転軸を中心とした周方向に略等間隔で配置される複数の磁極部(21)を有し、前記第2磁極面は、前記第2磁極面の位置における前記回転軸を中心とした径方向を対称軸として線対称の所定形状を有し、前記電機子は電機子巻線(12)を有し、前記固定子は電機子巻線を有さず、渦電流の低減処理が施された円環状の固定子磁心(31)を有し、前記固定子磁心の内径(Ro)は、第1の前記複数の磁極部の前記第2磁極面の前記対称軸に対して前記周方向の一方側の部分領域(212b)のうち任意の点と、前記第1の前記複数の磁極部と前記周方向の前記一方側で隣り合う第2の前記複数の磁極部の前記第2磁極面の前記対称軸に対して前記周方向の他方側の部分領域(211b)のうち任意の点と、を結んだ線分と、前記回転軸との距離のうち最も小さい距離(ri1)以下である。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第2の態様は、第1の態様にかかるアキシャルギャップ型回転電機であって、前記固定子磁心(31)の内径(Ro)は、前記第1の前記複数の磁極部(21)の前記第2磁極面の任意の点と、前記第2の前記複数の磁極部の前記第2磁極面の任意の点とを結んだ線分と、前記回転軸(Q)との距離のうち、最も小さい距離(ri2)以下である。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第3の態様は、第1又は第2の態様にかかるアキシャルギャップ型回転電機であって、前記固定子(30)は前記回転子(20)とは反対側で前記固定子磁心(31)を補強する底部を含む補強部材(32)を更に備える。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第4の態様は、第3の態様にかかるアキシャルギャップ型回転電機であって、前記補強部材(32)は前記固定子磁心(31)を前記回転軸(Q)側から保持する内壁(32b)を更に備える。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第5の態様は、第4の態様にかかるアキシャルギャップ型回転電機であって、前記内壁(32b)は鉄である。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第6の態様は、第4又は第5の態様にかかるアキシャルギャップ型回転電機であって、前記補強部材(32)は、前記回転子(20)側から前記内壁(32b)に固定されて前記回転軸とは反対側に突出し、前記固定子磁心(31)を前記回転子(20)側から押さえる固定部材(34)を更に備える。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第7の態様は、第6の態様にかかるアキシャルギャップ型回転電機であって、前記第2磁極面(21b)は前記回転軸(Q)に対する径方向において前記固定部材(34)に対して前記回転軸(Q)よりも反対側に位置する。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第8の態様は、第7の態様にかかるアキシャルギャップ型回転電機であって、前記第2磁極面(21b)は、前記固定部材(34)の前記回転子(20)側の一方面に対して前記固定子磁心(31)側に位置する。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第9の態様は、第1乃至第8の何れか一つの態様にかかるアキシャルギャップ型回転電機であって、前記磁極部(21)は永久磁石(22)を有し、前記永久磁石によって前記第2磁極面(21b)が呈される。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第1の態様によれば、第1の磁極部の第2磁極面を二等分した周方向の一方側の部分領域(以下、第1部分領域)と、第2の磁極部の第2磁極面を二等分した周方向の他方側の部分領域(以下、第2部分領域)との間には、固定子磁心を介して磁束が流れる。
第1部分領域からの磁束は、第1部分領域を回転軸に沿って固定子磁心に投影した第1領域へと流れる。第2部分領域からの磁束は、第2部分領域を回転軸に沿って固定子磁心に投影した第2領域へと流れる。
そして、固定子磁心の内径は、第1部分領域の任意の点と第2部分領域の任意の点とを結んだ線分と、回転軸との距離のうち最も小さい距離以下である。よって、第1領域の任意の点と第2領域の任意の点とを結ぶ直線のいずれの位置においても、固定子磁心を介在させることができる。
従って、第1領域と第2領域との間において磁束は直線的な最短距離で固定子磁心の内部を流れることができ、以って固定子磁心の内部での磁束の低減を抑制できる。
また例えば渦電流の低減処理が施されていない軟磁性体からなる補強部材が固定子磁心に対して回転軸側で固定子に接して配置されていたとしても、通常、磁束は補強部材を通らないので渦電流の発生を招かない。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第2の態様によれば、例えば一の磁極部と周方向の一方側で隣り合う磁極部が毀損し、一の磁極部が発生する磁束が全て周方向の他方側で隣り合う磁極部へと流れる場合であっても、磁束は固定子磁心の内部を直線的に流れることができる。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第3の態様によれば、固定子の強度を向上することができる。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第4の態様によれば、内壁によって固定子磁心を保持できると共に、内壁を固定子磁心の芯の基準として採用することができる。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第5の態様によれば、安価な鉄を用いることで製造コストを低減することができる。また固定子磁心の内径が請求項1を満たすので内壁には磁束が通りにくい。よって鉄による渦電流の発生を考慮しなくてもよい。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第6の態様によれば、底部と固定部材とが相まって固定子磁心を回転軸方向で固定している。よって、例えば固定子磁心と補強部材とを溶接で固定する場合に比べて、固定子磁心の特性劣化を回避できる。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第7の態様によれば、第2磁極面と固定子磁心との間を流れる磁束が固定部材を経由しにくい。よって、固定部材として、磁束に起因する渦電流の低減処理を施していない安価な金属などを用いることができる。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第8の態様によれば、第2磁極面と固定子磁心との間を流れる磁束がより固定部材を経由しにくい。また、固定部材の回転軸方向の厚みに依らずに、第2磁極面と固定子磁心との間の距離を設定できる。
本発明にかかるアキシャルギャップ型回転電機の第9の態様によれば、磁極部として永久磁石を採用しているので、回転電機の効率を向上、あるいはトルクを向上できる。
第1の実施の形態.
図1,2に示すように、アキシャルギャップ型の回転電機1は、一つの回転子20と、2つの固定子10,30とを備えている。回転子20及び固定子10は、それぞれ界磁子及び電機子として機能する。なお図1において、回転子20は回転軸Qに沿って分解して示されている。
図1,2に示すように、アキシャルギャップ型の回転電機1は、一つの回転子20と、2つの固定子10,30とを備えている。回転子20及び固定子10は、それぞれ界磁子及び電機子として機能する。なお図1において、回転子20は回転軸Qに沿って分解して示されている。
図2を参照して、回転子20はシャフト28に固定され、シャフト28は軸受29によって回転自在に支持されている。よって回転子20はシャフト28を介して回転軸Qの周りに回転自在に配設されている。図1では視認を容易にするためにシャフト28の描画を省略した。
回転子20は回転軸Qの周囲に配置される複数の磁極部21を有する。磁極部21の各々は固定子10,30にそれぞれ対向する一対の磁極面21a,21bを呈している。複数の磁極部21は回転軸Qの周りに略等しい間隔を空けて配置されている。従って磁極面21bも回転軸Qを中心とした周方向(以下単に「周方向」と呼ぶ)に略等しい間隔を空けて配置される。また複数の磁極面21bの各々はその位置における回転軸Qを中心とした径方向(以下単に「径方向」と呼ぶ)を対称軸として線対称の形状を有している(後述する図3,4も参照)。
図1,2の例示では、複数の磁極部21の各々は永久磁石22を備えている。各永久磁石22は、回転軸Qの周りのドーナツ板状部材を複数(ここでは6つ)に分割した形状、即ち、回転軸Q周りに延びる弧状かつ帯状の板形状に形成されている。これらの永久磁石22は、回転軸Qの周囲で環状かつ交互の磁極を呈するように配設されている。本実施の形態ではこれらの永久磁石22によって、回転子20の両面に、固定子10,30に対してそれぞれ磁極を呈する磁極面21a,21bが形成される場合が例示されている。磁極部21として永久磁石22を採用しているので、回転電機としての効率を高めることができる。
図1,2の例示では複数の磁極部21の各々は回転子磁心23を更に備えている。回転子磁心23は永久磁石22の固定子10側に設けられている。各回転子磁心23は、軟磁性体であって、各永久磁石22の形状に対応する弧状かつ帯状の板形状に形成されており、永久磁石22の固定子10側の一方面に重ね合わせ状に配設されている。永久磁石22の固定子10側の磁極面は、回転子磁心23によって実質的に固定子10側へと移動するので、磁極面21aは回転子磁心23の固定子10側の一方面に形成される。
各回転子磁心23は、固定子10からの外部磁界によって回転子20に減磁界が作用した場合に、各永久磁石22に作用する減磁界の影響を緩和し、もって、各永久磁石22が減磁するのを防止している。
回転子磁心23は、抵抗率が高い材質、例えば、圧粉鉄心で形成されていることが好ましい。これは次の理由による。つまり、各永久磁石22が焼結の希土類磁石等、抵抗率が小さい材質で形成され、さらに、回転子磁心23も抵抗率が小さい材質で形成されていると、これら永久磁石22や回転子磁心23で生じた渦電流の減少効果はあまり期待できない。ところが、回転子磁心23が高抵抗率の材料で形成されていると、回転子磁心23で生じた渦電流の減少効果を期待できる。
特に、例えば、PWMインバータ駆動によって固定子10が発生させるキャリア高周波数成分の磁束は、永久磁石22まで作用し難く、その磁束による渦電流は表皮効果によって回転子磁心23の表面近傍で発生し易い。そこで、回転子磁心23を高抵抗率の材料で形成することで、そのような高周波数成分の渦電流を有効に減少させることができる。永久磁石の渦電流損の低減は鉄損の低減に加え、ネオジム系の磁石など高温で減磁する材料を用いた場合における、永久磁石の発熱による熱減磁を防止できるという効果を有する。
これらの各永久磁石22及び各回転子磁心23(すなわち各磁極部21)は、非磁性によって形成されるホルダ24によって上記配設形態で保持される。またシャフト28もホルダ24に固定される。
2つの固定子10,30は、回転軸Q方向における回転子20の両側に、当該回転子20に対してギャップを隔てて対向するように配設されている。各固定子10,30は、図示省略のケーシング等に固定されている。
固定子10は、第1バックヨーク11と、複数のティース12と、複数の電機子巻線(以下、コイルとも呼ぶ)13とを有している。
第1バックヨーク11は、軟磁性体によって構成されており、略中央部に孔部11hが形成された略円環状かつ板状に形成されている。図2の例示では、孔部11hにはシャフト28が挿通されている。なおシャフト28の端部が孔部11hに非貫挿な位置に配置される場合であれば孔部11hは構造的には必須ではない。
第1バックヨーク11は、圧粉鉄心、積層鋼板等のいずれで形成されていてもよい。この第1バックヨーク11は、ティース12を上記回転子20とは反対側で支持している。
各ティース12は、第1バックヨーク11の回転子20側の面に、回転軸Q周りの周方向に沿って間隔をあけて環状に配設されている。各ティース12は第1バックヨークによって周方向で相互に磁気的に連結される。各ティース12は、回転軸Qと略直交する平面において、等脚台形の各頂点を丸めた形状を有する板状に形成されており、回転軸Qから外方向に向けて順次幅広になる姿勢で配設されている。このティース12は、圧粉鉄心、積層鋼板等のいずれで形成されていてもよい。なお、互いに周方向で隣り合う各ティース12間は、略等間隔である。
各コイル13は、各ティース12に巻回されている。
本願で特に断らない限り、コイル13は、これを構成する導線の一本一本を指すのではなく、導線が一纏まりに巻回された態様を指す。これは図面においても同様である。また、巻き始め及び巻き終わりの引き出し線、及びそれらの結線も図面においては省略した。
固定子30は磁界を発生させるための電機子巻線を持たず、磁気的には略円環状かつ板状の第2バックヨーク31のみ有している。
第2バックヨーク31は磁束に起因する渦電流の低減処理が施された軟磁性体によって構成されている。渦電流の低減処理が施された磁性体とは、例えば意図的に絶縁物(例えば樹脂)を含んで成形される圧粉鉄心、又は、磁束の流れる方向に対して垂直な方向に積層される積層鋼板のことを意味する。なお回転軸Qの周りで所定の鋼板を巻回して径方向に鋼板が積み重ねられる態様(いわゆる巻鉄心)は、径方向に積層された積層鋼板と把握でき、第2バックヨーク31に採用できる。圧粉鉄心は絶縁物を含んで成形されるので抵抗値が高く、渦電流を低減できる。積層鋼板は鋼板の相互間に絶縁皮膜が介在するので鋼板の相互間を流れる渦電流を低減できる。なお積層鋼板であれば第2バックヨーク31は回転軸Q方向および周方向で磁束が流れるので径方向に鋼板が積層される巻鉄心が望ましい。
第2バックヨーク31には、その略中央部にシャフト28を挿通可能な軸挿通孔部31hが形成されている。シャフト28が固定子30を貫通すべく、軸挿通孔部31hはシャフト28の外形よりも大きく設定される。
軸受29は軸挿通孔部31hにまで伸びていてもよく、軸挿通孔部31hにて軸受29を保持しても良い。また負荷が固定子10側に設けられる場合、シャフト28は固定子30を貫通する必要はないので、軸挿通孔部31hを省略する事もできる。
回転電機1は、回転軸Q方向に沿って1つの回転子20の両側に2つの固定子10,30を設けた構成であるため、両ギャップで働く磁気吸引力は相互に反対向きとなって、回転子20及びシャフト28に作用するストラス力を小さくすることができる。これにより、軸受損失を低減し、また、軸受寿命を延すこともできる。
しかも回転子を2つ設けてスラスト力を軽減する構成と比べて、軸受構成の簡易化、及び、回転軸部の短尺化を図ることができ、また、回転軸部のねじり振動を防止できる。
また、固定子10だけがコイル13を有し、固定子30が電機子巻線を有していないので、コイル数の増加を抑制することもできる。また固定子30側には、回転子磁心を設ける必要が無く、回転子20を薄型化し易い。
このような回転電機1において、本実施の形態では、固定子30(より具体的には第2バックヨーク31)に対向する磁極面21bと第2バックヨーク31との配置関係を規定する。
図3は回転軸Qに沿って見た第2バックヨーク31の一部の平面図である。図3においては固定子30側における磁極部21(より具体的には磁極面21b)の縁が隠れ線で示されている。
固定子30と回転子20との間のスラスト力を相殺するために、磁極面21bと固定子30との間は、固定子10と回転子20との間のギャップ程度にしか空けられない(図2参照)。よって磁極面21bと第2バックヨーク31との間で、磁束は回転軸Qに対してほぼ平行に流れる。従って図3にて第2バックヨーク31上に描かれた磁極面21bは、磁極面21bからの磁束が第2バックヨーク31に流入出する領域310に相当する。なお領域310は磁極面21bを回転軸Q方向について第2バックヨーク31へと投影した投影領域とも把握できる。
そして、一の磁極面21bからの磁束は第2バックヨーク31を経由して周方向における両隣の磁極面21bへと流れる。本回転電機においては、複数の磁極面21bはそれぞれ径方向を対称軸として軸対称の同一形状を有し、周方向に略等間隔で配置されている。よって、磁極面21bの対称軸に対して、周方向で一方側の部分領域212bからの磁束と、周方向で他方側の部分領域211bからの磁束とは、互いに反対側で隣り合う磁極面21bへと流れる。
従って、領域310のうち、部分領域211b,212bにそれぞれ対応する部分領域311,312の各々に流入される磁束は、互いに周方向の反対方向へと流れる。また磁束は、磁束密度の低下を招かないように磁気抵抗の低い経路、即ち直線的な経路を通ることが望ましい。かかる磁束が図3において片側実線矢印で示されている。
ここで、一の領域310を領域310Aと、領域310Aと周方向の一方側で隣り合う領域310を領域310Bと呼ぶ。また領域310A,310Bを対象軸で2等分した部分領域のうち周方向の一方側に位置する部分領域をそれぞれ部分領域312A,312Bと、他方側に位置する部分領域をそれぞれ部分領域311A,311Bと呼ぶ。
第2バックヨーク31の内径Roは、領域310Aの部分領域312Aの任意の点と、領域310Bの部分領域311Bの任意の点とを結ぶ線分と、回転軸Qとの間の距離のうち、最小距離ri1よりも小さいことが望ましい。ここで線分と回転軸Qとの距離とは、次のように規定される。つまり、回転軸Qから線分への垂線の足が当該線分上にあれば垂線の長さが当該距離である。垂線の足が当該線分上になければ垂線の足に近いほうの当該線分の端点と回転軸Qとの間の距離が当該距離である。
また、領域310は磁極面21bを回転軸Q方向で投影した領域なので、第2バックヨーク31の内径Roは領域310に代えて磁極面21bによっても規定できる。即ち、第2バックヨーク31の内径Roは一の領域21bの部分領域212bの任意の点と、一の領域21bと周方向の一方側で隣り合う二の領域21bの部分領域211bの任意の点と、を結ぶ線分と、回転軸Qとの距離のうち、最小距離ri1よりも小さいことが望ましい。
図3の例示で言えば、領域310Aのうち周方向における中央かつ回転軸Q側(以下、内周側とも呼ぶ)に位置する中央点310pと、領域310Bのうち周方向における中央かつ回転軸Q側に位置する中央点310pとを結ぶ線分と、回転軸Qとの間の距離が最小距離ri1に相当する。
また例えば図4に示すように、領域310のうち周方向の端かつ内周側に位置する端点310L,310Rが、周方向で隣り合う中央点310p同士を結ぶ線分に対して、内周側に位置する場合についても考慮する。この場合、領域310Aの端点310L,310Rうち周方向の一方側に位置する端点310Rと、領域310Bの端点310L,310Rのうち周方向の他方側に位置する端点310Lとを結ぶ線分と、回転軸Qとの間の距離が最小距離ri1に相当する。
これによって、部分領域312Aの内周側の任意の点と部分領域311Bの内周側の任意の点とを結ぶ直線のいずれの位置においても第2バックヨーク31を介在させることができる。従って、内周側を通る磁束についても、部分領域312Aと部分領域311Bとの間を最短距離で流れることができる。よって、第2バックヨーク31の磁気抵抗を低減でき、また、鉄損を低減できる。
次に、例えば一の永久磁石22の隣の永久磁石22が減磁し、減磁した永久磁石22を有する磁極部21の機能が毀損した場合についても考慮する。この場合、図5に示すように、一の磁極部21と隣り合う二の磁極部21の磁極面21bからの磁束の全てが第2バックヨーク31を経由して、一の磁極部21とは反対側で隣り合う三の磁極部21の磁極面21bへと流れ得る。
そこで、第2バックヨーク31の内径Roは、領域310Aの任意の点と領域310Bの任意の点とを結ぶ線分と、回転軸Qとの距離のうち、最小距離ri2以下であることが望ましい。磁極面21bを用いて換言すると、第2バックヨークの内径Roは、一の磁極面21bの任意の点と一の磁極面21bと周方向で隣り合う磁極面21bの任意の点とを結ぶ線分と、回転軸Qとの距離のうち、最小距離ri2以下であることが望ましい。
図5の例示では、領域310Aのうち周方向の他方側かつ内周側の端点310Lと、領域310Bのうち周方向の一方側かつ内周側の端点310Rとを結ぶ線分と、回転軸Qとの距離が、最小距離ri2に相当する。
これによって、領域310Aの任意の点と領域310Bの任意の点とを結ぶ直線のいずれの位置においても第2バックヨーク31を介在させることができる。従って、第2バックヨーク31の内周側を通る磁束も、領域310A,310Bとの間を最短距離で流れることができる。よって、たとえいくつかの磁極部21の機能が毀損し、一の磁極部21からの磁束の全てが隣り合う一つの磁極部21へと流れる場合であっても、第2バックヨーク31の磁気抵抗を低減でき、また、鉄損を低減できる。
第2バックヨーク31の外径は、領域310(磁極面21b)に含まれる任意の点と回転軸Qとの間の距離のうち最大距離よりも大きいことが望ましい。図1〜5の例示では、磁極面21bの回転軸Qとは反対側(以下、外周側とも呼ぶ)の縁が回転軸Qを中心とした弧状を呈している。よってここでは最大距離は磁極面21bの外周側の縁と回転軸Qとの間の距離である。第2バックヨーク31の外径がこの最大距離以上であるので、一の領域310の外周側の縁上の任意の点と、これと隣り合う領域310の外周側の縁上の任意の点とを結ぶ直線のいずれの位置においても、第2バックヨーク31を介在させることができる。よって、第2バックヨーク31の外周側においても磁束は最短距離を通る。
回転子20は例えば図6,7に示すように回転子磁心25を備えていてもよい。なお図6において、回転子20は自身の構成要素を回転軸Qに沿って分解して示されている。図7においては固定子10,30と回転子20との相互間を誇張して示している。回転子磁心25は略円環状かつ板状の形状を有している。回転子磁心25は固定子30側で各磁極部21に対して重ね合わせて設けられる。回転子磁心25は磁極部21からの磁束の一部を周方向に流して他の磁極部21に短絡させ、残りの磁束を回転軸Qに沿って固定子30側へと流す。
図6,7の例示では回転子磁心25の径方向の幅は磁極部21の径方向の幅よりも広く、回転子磁心25は回転軸Qに沿って見て磁極部21を覆っている。よって、磁極部21の磁極面21bの全面が回転子磁心25を介して第2バックヨーク31と対面する。これにより、全ての磁極面21bから発生する磁束について、回転子磁心25はそれぞれの一部を短絡させることができ、以って第2バックヨーク31へ流れる磁束に偏りが生じることを抑制できる。
かかる回転子磁心25の機能は、回転子磁心25の回転軸Q方向の厚みを調整することで実現される。より具体的に、回転子磁心25の厚みは、周方向に磁束の一部が流れたときに回転子磁心25が磁気飽和するように設定される。このとき磁気飽和に寄与しなかった残りの磁束にとって回転子磁心25は磁気的な空隙と等価とみなせるので、残りの磁束は回転子磁心25を経由して固定子30側へと流れる。
従って、固定子30と対向する磁極面21bは回転子磁心25の固定子30側の面に形成されるとも把握できる。なお図7に例示されるように回転子磁心25が永久磁石22よりも内周側にも存在している場合、永久磁石22からの磁束がこの内周側の部分241を介して固定子30側へと流れ得る。かかる場合は、永久磁石22を回転軸Q方向に回転子磁心25へと投影した領域と部分241とを合わせた領域に磁極面21bが形成される、と把握することもできる。よって、各永久磁石22と各回転子磁心23と、回転子磁心25のうち各永久磁石22と軸方向で重なる部分と部分241とが、それぞれ磁極部21に相当する、とも把握できる。
このような場合、第2バックヨーク31の内径は、上述の磁極面21bに対して上述のように設定されるとよい。これによって、第2バックヨーク31の内部を磁束が最短距離で流れることができ、以って第2バックヨーク31の磁気抵抗を低減でき、また、鉄損を低減できる。
但し、永久磁石22から第2バックヨークへと流れる磁束の多くは部分241を介さずに回転軸Qとほぼ平行に流れる。よって、回転子磁心25の固定子30側の面に対して永久磁石22を回転軸Qに沿って投影した領域に、磁極面21bが形成されるものとして把握し、これに基づいて第2バックヨーク31の内径を設定してもよい。部分241を介さない多くの磁束が第2バックヨーク31を最短距離で流れるので、第2バックヨーク31の磁気抵抗を低減でき、また、鉄損を低減できるという効果は招来できるからである。
図6,7の例示では、回転子20は固定部材26,27を更に備えている。固定部材26,27はそれぞれ例えば略円環状の板状形状を有している。固定部材26,27は回転子磁心23をそれぞれ外周側及び内周側にて固定子10側から押さえる。固定部材26,27はそれぞれホルダ24に対して固定され、回転子磁心25もホルダ24に対して固定される。よって、永久磁石22及び回転子磁心23は回転子磁心25と固定部材26,27によって軸方向で挟まれて支持される。
また上述した例では磁極部21は永久磁石22を備えていたが、磁極部21として軟磁性体のみを採用してもよい。この場合、図1,2,6,7の例示において、永久磁石22及び回転子磁心23に相当する部分が軟磁性体によって構成される。回転子20の磁気抵抗は周方向における磁極部21の相互間で高く、磁極部21において低い。よって回転子20は突極性を有する。これによって固定子10からの回転磁界を受けて回転子20が回転軸Qの周りで回転する。これは、いわゆるスイッチトリラクタンスモータである。かかる回転電機1において、固定子10からの磁束は磁極部21を回転軸Q方向に経由して第2バックヨーク31を流れ、再び軟磁性体を回転軸Q方向に経由して固定子10へと戻る。従って、固定子10,30側の軟磁性体の面には磁極面21a,21bが形成される。なお、このとき回転子20はいわゆる界磁子としての機能は発揮しない。
第2の実施の形態.
第2の実施の形態では固定子30の強度を向上させることを目的とする。
第2の実施の形態では固定子30の強度を向上させることを目的とする。
図8に示すように固定子30は補強部材32を更に備えている。補強部材32は例えば円環状かつ板状の形状を有している。補強部材32は回転子20とは反対側で第2バックヨーク31に重ね合わされる。そして、第2バックヨーク31と補強部材32とは例えば内周側及び外周側の少なくとも何れか一方において両者が隣接する位置で互いに溶接される。溶接としては任意の溶接であってよいが、例えばレーザ溶接であることが望ましい。レーザ溶接では、入熱量が少なく、また溶接の盛り上がりや溶接径が小さいからである。この点については以下で例示する溶接にも適用される。
これにより、第2バックヨーク31及び底部32aの一体物の回転軸Q方向の厚みを増大できるので、当該一体物の強度を向上できる。
なお補強部材32としては金属を採用することが望ましい。一般的に金属は強度が高いからである。また補強部材32には磁束を通す機能が期待されない。これは、第2バックヨーク31の回転軸Q方向の厚みを厚く調整することで、補強部材32へと磁束が流れないようにできるからである。よって補強部材32は磁束に起因した渦電流の低減処理が施される必要がなく、補強部材32として安価な金属を採用できる。
また図9に示すように、補強部材32は底部32aと内壁32bとを備えていてもよい。底部32aは例えば図8を参照して説明した補強部材32の形状と同一の形状を有している。底部32aは回転子20とは反対側で第2バックヨーク31に重ね合わされる。
内壁32bは例えば円環状かつ柱状の部材であって、内周側から第2バックヨーク31を保持する。内壁32bは第2バックヨーク31を保持する力を向上すると共に、例えば第2バックヨーク31の芯の基準として採用できる。特に第2バックヨーク31が巻鉄心で形成される場合は、内壁32bに所定の鋼板を巻回することで第2バックヨーク31を形成できる。
本実施の形態では、第2バックヨーク31の内径Roが第1の実施の形態での条件を満たしているので磁束は内壁32bを流れない。よって内壁32bについては、渦電流の低減処理が施されていない金属であってもよい。内壁32bへと磁束が流れることを避けることができるので、内壁32bでの渦電流の発生を避けることができるからである。例えば内壁32bとして鉄を採用するとことが望ましい。鉄は汎用材料であって安価であるからである。
なお、固定子30をシャフトが挿通する場合、シャフトは内壁32bによって呈される軸挿通孔部32hを挿通する。よってこの場合、軸挿通孔部32hはシャフトの外径よりも大きく形成される。
また底部32aと内壁32bとは互いに一体で形成されていることが望ましい。これによって補強部材32はいわゆるリブ構造を有するので、補強部材32の強度が向上する。
底部32aと内壁32bとが一体で形成されている場合、第2バックヨーク31と補強部材32とは例えば固定部材34によって固定される。固定部材34は例えば円環状かつ板状の部材であって、その外径が第2バックヨーク31の内径よりも大きく、その内径が第2バックヨーク31の内径よりも小さい。かかる固定部材34は第2バックヨーク31及び補強部材32に対して底部32aとは反対側から回転軸Q方向に重ね合わされる。そして補強部材32と固定部材34とが例えば内周側において両者が隣接する位置で溶接される。かかる状態において、固定部材34は回転子20側から内壁32bに固定されて外周側へと突出し、第2バックヨーク31を回転子20側から押さえている。これにより、底部32aと固定部材33とは第2バックヨーク31を回転軸Q方向で挟むので、第2バックヨーク31を回転軸Q方向で保持できる。しかも、第2バックヨーク31を溶接せずに固定部材34及び補強部材32が補強するので溶接による第2バックヨーク31の磁気特性の劣化も回避できる。
ここで固定部材34の外径についても望ましい範囲を規定する。例えば図10を参照して、固定部材34の外径Ro1は、領域310と回転軸Qとの最小距離ri3よりも小さいことが望ましい。かかる内容は、領域310(即ち磁極面21b)は径方向において固定部材34に対して内周側に位置する、とも把握できる。図10の例示では、領域310の周方向における中央かつ内周側に位置する中央点310pと回転軸Qとの間の距離が最小距離ri3に相当する。これによって、固定部材34は磁極面21bと第2バックヨーク31との間の磁束の流れを阻害しにくい。かかる磁束は回転軸Qとほぼ平行に流れるところ、この磁束の経路上に固定部材34が介在しないからである。また、第2バックヨーク31の内部を磁束は周方向を直線的に流れるところ、かかる磁束は固定部材34の下を流れるので、固定部材34がかかる磁束の流れを阻害することもない。
固定部材34は例えば図11に示されるように、底部32a及び内壁32bと一体で形成されていてもよい。この場合、固定部材34の外径は第2バックヨーク31の内径をわずかに超える程度でよい。固定部材34は回転軸Q方向で第2バックヨーク31を掛止するつめ部と把握される。
かかる補強部材32に対して第2バックヨーク31を回転軸Qに沿って補強部材32に押し付けることで補強部材32と第2バックヨーク31を取り付ける。具体的には、かかる押し付けによって固定部材34及び内壁32bが内周側に弾性変形し、第2バックヨーク31が回転軸Q方向で固定部材34を超えたときに固定部材34及び内壁32bが外周側の元に位置に戻って第2バックヨーク31を掛止する。
この場合、固定部材34は外周側に向かうに従って底部32a側へと傾斜しているとよい。回転軸Qに沿って第2バックヨーク31を補強部材32に押し付けると、この傾斜よって固定部材34および内壁32bに対して内周側に力を作用させやすく、以って第2バックヨーク31を取り付けやすくなるからである。
また図12に示されるように、固定部材34が内壁32bと一体で形成され、底部32aと内壁32bとが別体で形成されてもよい。この場合、底部32aと内壁32bとは例えば内周側において両者が隣接する位置で溶接される。
また図13,14に示されるように、補強部材32は底部32aと内壁32bと外壁32cとを備えていてもよい。外壁32cは例えば外周側から第2バックヨーク31を保持する。また固定子30は例えば外周側から円柱状のケーシング(図示省略)に焼き嵌め等で固定されるところ、外壁32cはこの固定による第2バックヨーク31への応力を低減し、以て第2バックヨーク31の磁気特性の劣化を低減することができる。
外壁32cは底部32aと一体で設けられていることが望ましい。このとき補強部材32はリブ構造を有するので強度を向上できるからである。また底部32aと外壁32cとが一体で形成されている場合、第2バックヨーク31と補強部材32とは例えば固定部材33によって固定される。固定部材33は円環状かつ板状の部材であって、その内径が第2バックヨーク31の外径より小さく、その外径が第2バックヨーク31の外径よりも大きい。かかる固定部材33は第2バックヨーク31及び補強部材32に対して底部32aとは反対側から回転軸Q方向に重ね合わされる。そして補強部材32と固定部材33とが例えば外周側において両者が隣接する位置で溶接される。
なお固定部材33の内径は、磁極面21bと回転軸Qとの間の最大距離よりも大きいことが望ましい。固定部材33は磁極面21bと第2バックヨーク31との間の磁束の流れを阻害しにくいからである。
また内壁32bと同様に、外壁32cと底部32aと固定部材33とが一体で形成されてもよく、外壁32cと固定部材33とが別体であって底部32aと外壁32cとが一体で形成されてもよい。
第2バックヨーク31と補強部材32とが固定部材33,34の少なくともいずれかによって固定されている場合、図15に示されているように、磁極部21(より具体的には磁極面21b)は回転軸Qに垂直な面で固定部材33,34の間に位置しているとよい。換言すると、磁極面21bは固定部材33,34の回転子20側の面よりも第2バックヨーク31側に位置しているとよい。これによって、磁極面21bと第2バックヨーク31との間の距離を、磁極面21bと固定部材33,34との間の距離よりも短くしやすい。よって固定部材33,34が磁極面21bと第2バックヨーク31との間の磁束の流れを更に阻害しにくい。また、固定部材33,34の軸方向の厚みが大きくとも、この厚みに阻害されずに、磁極面21bと第2バックヨーク31との間の距離を調整できる。
1 回転電機
10,30 固定子
20 回転子
21 磁極部
31 第2バックヨーク
32 補強部材
32a 底部
32b 内壁
34 固定部材
10,30 固定子
20 回転子
21 磁極部
31 第2バックヨーク
32 補強部材
32a 底部
32b 内壁
34 固定部材
Claims (9)
- 回転軸(P)の周囲で回転する回転子(20)と、
前記回転軸上で相互に反対側から前記回転子に対して対向する電機子(10)及び固定子(30)と、
を備え、
前記回転子は、各々が前記電機子に対向する第1磁極面(21a)と前記固定子に対向する第2磁極面(21b)とを呈して前記回転軸を中心とした周方向に略等間隔で配置される複数の磁極部(21)を有し、
前記第2磁極面は、前記第2磁極面の位置における前記回転軸を中心とした径方向を対称軸として線対称の所定形状を有し、
前記電機子は電機子巻線(12)を有し、
前記固定子は電機子巻線を有さず、渦電流の低減処理が施された円環状の固定子磁心(31)を有し、
前記固定子磁心の内径(Ro)は、第1の前記複数の磁極部の前記第2磁極面の前記対称軸に対して前記周方向の一方側の部分領域(212b)のうち任意の点と、前記第1の前記複数の磁極部と前記周方向の前記一方側で隣り合う第2の前記複数の磁極部の前記第2磁極面の前記対称軸に対して前記周方向の他方側の部分領域(211b)のうち任意の点と、を結んだ線分と、前記回転軸との距離のうち最も小さい距離(ri1)以下である、アキシャルギャップ型回転電機。 - 前記固定子磁心(31)の内径(Ro)は、前記第1の前記複数の磁極部(21)の前記第2磁極面の任意の点と、前記第2の前記複数の磁極部の前記第2磁極面の任意の点とを結んだ線分と、前記回転軸(Q)との距離のうち、最も小さい距離(ri2)以下である、請求項1に記載のアキシャルギャップ型回転電機。
- 前記固定子(30)は前記回転子(20)とは反対側で前記固定子磁心(31)を補強する底部を含む補強部材(32)を更に備える、請求項1又は2に記載のアキシャルギャップ型回転電機。
- 前記補強部材(32)は前記固定子磁心(31)を前記回転軸(Q)側から保持する内壁(32b)を更に備える、請求項3に記載のアキシャルギャップ型回転電機。
- 前記内壁(32b)は鉄である、請求項4に記載のアキシャルギャップ型回転電機。
- 前記補強部材(32)は、前記回転子(20)側から前記内壁(32b)に固定されて前記回転軸とは反対側に突出し、前記固定子磁心(31)を前記回転子(20)側から押さえる固定部材(34)を更に備える、請求項4又は5に記載のアキシャルギャップ型回転電機。
- 前記第2磁極面(21b)は前記回転軸(Q)に対する径方向において前記固定部材(34)に対して前記回転軸(Q)よりも反対側に位置する、請求項6に記載のアキシャルギャップ型回転電機。
- 前記第2磁極面(21b)は、前記固定部材(34)の前記回転子側の一方面に対して前記固定子磁心(31)側に位置する、請求項7に記載のアキシャルギャップ型回転電機。
- 前記磁極部(21)は永久磁石(22)を有し、前記永久磁石によって前記第2磁極面(21b)が呈される、請求項1乃至8の何れか一つに記載のアキシャルギャップ型回転電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009119612A JP2010268650A (ja) | 2009-05-18 | 2009-05-18 | アキシャルギャップ型回転電機 |
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JP (1) | JP2010268650A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2017029926A1 (ja) * | 2015-08-18 | 2017-02-23 | 株式会社神戸製鋼所 | アキシャルギャップ型回転電機 |
JP2017041937A (ja) * | 2015-08-18 | 2017-02-23 | 株式会社神戸製鋼所 | アキシャルギャップ型回転電機 |
JP2017189009A (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | 株式会社神戸製鋼所 | アキシャルギャップ型回転電機 |
-
2009
- 2009-05-18 JP JP2009119612A patent/JP2010268650A/ja active Pending
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