JP5738620B2 - 合成樹脂製チャックと合成樹脂製チャック付き袋体 - Google Patents

合成樹脂製チャックと合成樹脂製チャック付き袋体 Download PDF

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Description

本発明は合成樹脂製チャックと合成樹脂製チャック付き袋体について、これらを鋭意工夫して改良したものに関する。
周知のとおり、食品・薬品・医療品・雑貨などの包装分野においては、所定の物品(製品ないし商品)を包装するためのものとして、合成樹脂製の袋が広く採用されている。この種の袋については、また、袋口(開口部)を開閉するための合成樹脂製チャックを具備したものが多くみられる。このチャックについては、包装の分野でファスナ・ジッパ・咬合具などといわれたりもする。
合成樹脂製チャックと合成樹脂製袋との組み合わせ技術について、これを代表するものにはつぎの二つがある。その一つは下記の特許文献1に開示されているとおり、合成樹脂製の原反フィルム上に合成樹脂製チャックを成形して接着するというものである。他の一つは下記の特許文献2に開示されているとおり、合成樹脂製フィルムと合成樹脂製チャックとを同時に一体成形するというものである。
特許文献1・2に開示された合成樹脂製チャックについて言及すると、これは合成樹脂製フィルムとの一体化手段が相違する点を除き、基本的な技術が互いに共通しているものである。このような合成樹脂製チャックの概要について、代表的な公知技術から、図12(A)〜(C)を参照して以下に説明する。
図12(A)〜(C)に示された合成樹脂製チャックにおいて、雄部材111の場合は一方のベース材112の内面に対峙して雄爪体113が設けられており、雌部材121の場合は他方のベース材122の内面に対峙して雌爪体123が設けられている。そして雄爪体113と雌爪体123とが咬合自在に対応しているものである。一例として、合成樹脂製チャックを合成樹脂製の原反フィルム上に接着するものの場合は、テープ状の合成樹脂がそれぞれのベース材112・122となる。他の一例として、合成樹脂製チャックを合成樹脂製フィルムと一体形成するものの場合は、製袋後に合成樹脂製袋の開口部となる内側フィルムの袋生地がそれぞれのベース材112・122となる。
図12(A)〜(C)の雄部材111において、ベース材112の内面から直角に突出した板状の雄爪体113には、その先端部に二つの雄フック114a・114bが一体形成されている。この場合において、矢形状をなす両雄フック114a・114bは、一対の対称的な傾斜面115a・115bを有する略V字形をしている。雄部材111の中心線およびチャック中心線Oと各傾斜面115a・115bとのなす角度はそれぞれα1である。
図12(A)〜(C)の雌部材121において、ベース材122の内面から突出している一対の雌爪体123a・123bは、両雌爪体123a・123b間に介在する雌爪空間124と、両雌爪体123a・123bの先端部に一体形成された雌フック125a・125bとを有している。この場合に線対称をなす両雌爪体123a・123bは、それぞれが彎曲した板状のものである。さらに、両雌爪体123a・123bの先端部から内向きに屈曲した両雌フック125a・125bは、それぞれの表面が一対の対称的な傾斜面126a・126bとなっている。したがって、両雌フック125a・125bも略V字形を呈している。雌部材121の中心線およびチャック中心線Oと各傾斜面126a・126bとのなす角度はそれぞれα2であり、上記α1との関係において[α1=α2]である。
図12(A)〜(C)に示された合成樹脂製チャックの開閉操作は周知である。この種のチャックを閉じる際の望ましい姿勢、すなわち、図12(A)の咬合開始時における望ましいチャック姿勢は、雄部材111・雌部材121の両中心線が互いに一致する状態で両部材112・122が互いに突き合わされることである。この咬合開始姿勢であるならば、雄部材111の両雄フック114a・114bは雌部材121の雌爪空間124内に確実に進入することができる。したがって、外部から親指と人差し指で挟み付けたチャックが上記の突き合わせ状態になった後に、図12(A)の矢印L1方向・矢印L2方向に咬合圧をかけながら上記二指の指頭をチャックの長さ方向沿いにスライドさせる。これで雄部材111と雌部材121とがチャック長さ方向の咬み合いを成長させていき、ついにはチャックが完全な閉じ状態になる。ゆえに雄部材111と雌部材121との両中心線が互いに一致した突き合せ状態のときは、チャックをほぼ失敗なく閉じることができるのである。
しかしながら、開き状態のものを閉じ状態にする際(咬合開始時)の雄部材111・雌部材121についていうと、当該雌雄両部材111・121の中心線が互いに一致するところの上記突き合わせ状態が常に得られるとはかぎらず、たとえば、図12(B)のように、雄部材111が雌部材121の中心位置から左側とか右側とかに偏ってずれたりすることもある。このような状況下でチャックを閉じ状態にするときは、図12(B)の矢印F1方向や矢印F2方向など、雄部材111が雌部材121から外れる方向へ突き進むという典型的な操作ミスが生じる。もちろんこうしたケースでは、所定の閉じ状態が得られるまで、チャック閉じ操作の繰り返しを余儀なくされる。
一方、前記雄雌両部材111・121の中心が一致する咬合開始時の望ましいチャック姿勢についても、別の観点から検討した場合には、いくつかの難点がみられる。それは雄フック側傾斜面115a・115bの傾斜角α1と雌フック側傾斜面126a・126bの傾斜角α2とが互いに等しいため、雄フック側傾斜面115a・115bと雌フック側傾斜面126a・126bとが面接触状態になることである。面接触については周知のとおり、接触面と平行する方向の摩擦抵抗が線接触の場合に比して大きいものである。ゆえに、雄部材111と雌部材121との双方に咬合圧をかけてこれらを閉じ状態に移行させるときは、面接触による大きな摩擦抵抗が生じるためにチャック閉じ操作が重たいものになる。さらに、咬合時における雄部材111の力については、図12(A)の矢印M1方向・矢印M2方向により大きく作用するのが望ましいものであり、それによって、雌部材121の両雌爪体123a・123bを無理なく開くことができる。しかしながら上記面接触状態のとき、両雌フック125a・125bを図12(A)の矢印L1方向・矢印L2方向に圧迫する力が大きく作用し、その際の反力(抵抗)を大きく受けることになるので、この点でも、チャック閉じ操作が重たいものになる。
図12(A)〜(C)に示された合成樹脂製チャックは、また、チャック閉じ状態におけるより高度の密封性について改善の余地が残されている。それは図12(C)のチャック閉じ状態で明らかなように、雄部材111と雌部材121との接触部がP11〜P13の三つしかないことである。しかも各接触部P11〜P13はいずれも線接触である。このように接触部が少ない上にそれが線接触というときは、それなりの密封効果があるとしても、これを上回る面接触ほどの密封性が期待できない。
他方、特許文献3・4に開示された合成樹脂製チャックも、図13(A)〜(C)を参照して明らかなように、その基本的な構成が図12(A)〜(C)のものと共通(特許文献1・2のものと共通)する。とはいえ図13(A)〜(C)の合成樹脂製チャックは、雌部材121の一部に翼片(ウイング)127a・127bを有する点で図12(A)〜(C)のものと相違しているのである。この一対の翼片127a・127bについて詳述すると、これらは、雌部材121における両雌爪体123a・123bの先端部にあって傾斜状態で外向きに張り出しているものである。それゆえ両翼片127a・127bの表面も、一対の対称的な傾斜面128a・128bとなっているのである。ただし、この傾斜面128a・128bの勾配は、両雌フック125a・125bのそれよりもゆるやかである。ちなみに、雌部材121の中心線およびチャック中心線Oと各傾斜面128a・128bとのなす角度はそれぞれα3であり、上記α1・α2との関係において[α1=α2<α3]である。したがって、両雌フック125a・125bと両傾斜面128a・128bとは相対的に屈曲した関係にある。
図13(A)〜(C)に示された合成樹脂製チャックの場合、雌部材121が一対の対称的な翼片127a・127bを有するものである。この二つの翼片127a・127bを有する分だけ雌部材121が広幅になっているものである。したがって図13(A)〜(C)に示された合成樹脂製チャックの雌部材121は、この種の翼片がないタイプのものに比し、広い範囲内において雄部材111を受け入れることができ、その点では望ましいものである。
しかしながら、上記関係式[α1=α2<α3]からも明らかなように、雌部材121における両翼片127a・127bの勾配は相対的にゆるいものである。この勾配のゆるい両翼片127a・127bの場合、いずれか一方の翼片127aまたは127bに突き当たる雄部材111の雄爪体113に対し、これを雌フック125aまたは125bへと誘導するガイド機能が弱いものである。それに状況いかんでは、雄爪体113が雌フック125aまたは125bを図13(B)の矢印N1方向または矢印N2方向へ押し込むというような操作ミスを起こしかねない。
図13(A)〜(C)に示された合成樹脂製チャックは、また、図12(A)〜(C)の場合と同様、雄フック側傾斜面115a・115bと雌フック側傾斜面126a・126bとが面接触状態になるため、チャック閉じ操作が重たいものになる。さらに、図13(A)〜(C)の合成樹脂製チャックは、チャック閉じ状態における雄部材111と雌部材121との接触部P11〜P14がいずれも線接触であるから、高度の密封性が期待できない。
また、雄部材111と雌部材121とが線接触のチャック閉じ状態を呈する上記合成樹脂製チャックの場合は、これを合成樹脂製袋に取り付けた実用状態において袋の内圧が一定値以上に高まったとき、高頻度ではないにしても、内圧でチャックが開いてしまうこがある。したがってこの種のチャックについては、内圧対策の点からも、強いチャック閉じ状態による密封性を確保することが希求される。
合成樹脂製チャックの操作性については他にも課題がある。それは袋内側にレール状に付設されたチャックを袋幅全長にわたって閉じるときに、とくに袋幅が大きなものであったりすると、直進性の問題が生じこととなる。かかる直進性について、下記に略述することとする。
合成樹脂製チャックをその全長にわたって閉じるときは、既述のとおり、親指と人差し指でチャックを外部から挟み付け、雄部材111と雌部材121とを突き合わせ状態にした後、図12(A)の矢印L1方向・矢印L2方向に咬合圧をかけながら、上記二指の指頭をチャックの長さ方向沿いにスライドさせる。この際の二指は、チャック上にあってそれに沿うものでなければならない。これに反して当該二指がチャック上の領域から外れたりすると、雄部材111・雌部材121の双方に咬合圧が及ばなくなるため、チャック全長にわたる閉じ状態が得られなくなる。これがチャック閉じ操作時の直進性の問題ということになる。合成樹脂製袋の内面に当該チャックが設けられるという状況下では、ときに指頭がチャック上から外れてしまい、その外れた箇所以降においてチャックの閉合不全をきたすことがある。
かかる閉合不全は、チャックを閉じるときの乱雑な操作が原因で起こることもあるが、そうでない場合も多い。その理由は、袋外部からの指先の感触でチャック領域の確認をするというときに、指先によるチャック領域の手応えが十分に得られないからであり、そのため、無意識のうちに指先がチャック領域からずれるのである。
この種のチャックに関する課題は上記の指摘以外にもある。それはチャックを閉じるときの雄部材111の先端部と雌部材121の先端部とが単に正対しないだけでなく、雌雄両部材111・121が咬合不可能な状態にまで相対離脱するということである。このような不具合(離脱)に対しては、たとえば図13における両翼片127a・127bの存在が有効かのように考えられる。しかしながら、チャック中心方向への傾斜勾配がゆるやかな上、この種の離脱防止機能をももたない両翼片127a・127bにあっては、結局のところ、咬合不可能な当該離脱を少なからず発生させこととなる。
上述したような種々の課題を解決するというときには、これと併せ、チャック構造の複雑化をできるかぎり回避することが要求される。それは自明のとおり、構造の複雑化したチャックの場合には、製造難度が増すために製造能率が低下したり良品の歩留まりが低下したりするからである。もちろん製造能率が低くて良品の歩留まりも悪いチャックであったりすると、それが製品のコストアップ要因になったりする。
特開2002−173152号公報 特開2003−312690号公報 米国公開特許公報2003/0077008 特表2008−507301
上述で明らかなとおり、既存の合成樹脂製チャックについては、チャックの開閉操作性とくにチャック閉じ操作を確実・軽快・容易に行わせる点で改善の余地が残されている。もちろん、そのような課題のあるチャックを具備した袋にも同様の問題が生じる。これに加え、チャックを閉じ状態における高度の密封性を確保することも課題として残されている。ゆえに、合成樹脂製チャックやその合成樹脂製チャック付き袋体については、これらの課題を解決することのできるものが希求されている。
本発明はこのような技術上の課題を解決するためになされたものである。したがって本発明は、下記<01>〜<07>のような事項を主たる目的とするものである。
<01> 閉じ操作を正確確実に行わせることのできる合成樹脂製チャックを提供し、かつ、そのようなチャック付きの袋体を提供すること。合成樹脂製チャックを提供し、かつ、そのようなチャック付きの袋体を提供すること。
<02> 閉じ操作を軽快に行わせることのできる合成樹脂製チャックを提供し、かつ、そのようなチャック付きの袋体を提供すること。
<03> 閉じ操作を容易に行わせることのできる合成樹脂製チャックを提供し、かつ、そのようなチャック付きの袋体を提供すること。
<04> 咬合不能原因となる雌雄両部材相互の相対離脱を防止して閉じ操作をより確実なものするこのできる合成樹脂製チャックを提供し、かつ、そのようなチャック付きの袋体を提供すること。
<05> チャックを閉じ状態での高度の密封性を確保することのできる合成樹脂製チャックを提供し、かつ、そのようなチャック付きの袋体を提供する。
<06> 袋の内圧が高くなった場合でもチャック閉じ状態を十分に維持することのできる耐圧性の高い合成樹脂製チャックを提供し、かつ、そのようなチャック付きの袋体を提供すること。
<07> 上記の高機能チャックやそのようなチャック付き袋体について、チャック構造が複雑化することを回避し、かかる高機能チャックやそのようなチャック付き袋体として合理的かつ廉価に製造できるものを提供すること。
本発明に係る合成樹脂製チャックと合成樹脂製チャック付き袋体は、所期の目的を達成するために下記<11>〜<18>の課題解決手段を特徴とする。
<11> 対をなす二つのベース材と、その一方のベース材の内面に設けられた雄部材と、その他方のベース材の内面に設けられた雌部材とを備えていること、および、
一方のベース材の内面に設けられた雄部材が、このベース材の内面からその交差方向に突出する一つ以上の雄爪体と、この一つ以上の雄爪体の先端部に先細形状で一体形成されていて当該雄爪体の両側に張り出した一対の雄フックと、この一対の雄フックの先端部側にある誘導先端部とを有するものであること、および、
平面からなる傾斜面と、曲面からなる傾斜面と、平面と曲面との組み合わせからなる傾斜面とを傾斜面の選択範囲とし、チャック中心線と直交する方向の面を非傾斜面とした場合、雄部材における一対の雄フックが、この傾斜面の選択範囲から選択されたいずれかの傾斜面によるフック前側面を有するとともに、傾斜面と非傾斜面との内から選択されたいずれかの面によるフック後側面を有するものであること、および、
他方のベース材の内面に設けられた雌部材が、このベース材の内面からその交差方向に突出する一対の雌爪体と、この一対の雌爪体間に介在する雌爪空間と、この一対の雌爪体の先端部に一体形成されて互いに内向きに伸びる一対の雌フックと、この一対の雌フックの先端部にあって互いに分離している分離先端部とを有するものであること、および、
平面からなる傾斜面と、曲面からなる傾斜面と、平面と曲面との組み合わせからなる傾斜面とを傾斜面の選択範囲とし、チャック中心線と直交する方向の面を非傾斜面とした場合、雌部材における一対の雌フックが、この傾斜面の選択範囲から選択されたいずれかの傾斜面によるフック前側面を有するとともに、傾斜面と非傾斜面との内から選択されたいずれかの面によるフック後側面を有するものであること、および、
雄部材と雌部材とによるチャック閉じ状態のときに雄部材の雄フックが雌部材の雌爪空間内に介入しているものであり、かつ、雄部材の両雄フックと雌部材の両雌フックとが相対係止されて咬合状態になるものであること
を前提とする合成樹脂製チャックにおいて、
雌部材における一対の雌爪体の先端部側を拡幅するための手段として、その一対の雌爪体の先端部には、それぞれの先端部から外向きに張り出した一対の雌フラップが一体形成されており、かつ、この一対の雌フラップに対して雄部材の誘導先端部が線接触自在に対応していること、および、
雄部材の誘導先端部と衝突自在に対応するものであってリブ形状で隆起する一対の脱落防止部が、一対の雌フラップの外側端縁部にそれぞれ形成されていること、および、
雄部材と雌部材とが突き合わされて雄部材の誘導先端部と雌部材のフック前側面とが相対接触したときには、この誘導先端部とフック前側面とが線接触状態になるとともに、雄部材のフック前側面と雌部材のフック前側面とが非接触状態になるものであること、および、
雄部材の誘導先端部が雌部材の両分離先端部間に介入して雄部材のフック前側面と雌部材の両分離先端部とが相対接触したときには、雄部材のフック前側面と雌部材の両分離先端部とが線接触状態になるものであること
を特徴とする合成樹脂製チャック。
<12> 対をなす二つのベース材と、その一方のベース材の内面に設けられた雄部材と、その他方のベース材の内面に設けられた雌部材とを備えていること、および、
一方のベース材の内面に設けられた雄部材が、このベース材の内面からその交差方向に突出する一つ以上の雄爪体と、この一つ以上の雄爪体の先端部に先細形状で一体形成されていて当該雄爪体の両側に張り出した一対の雄フックと、この一対の雄フックの先端部側にある誘導先端部とを有するものであること、および、
平面からなる傾斜面と、曲面からなる傾斜面と、平面と曲面との組み合わせからなる傾斜面とを傾斜面の選択範囲とし、チャック中心線と直交する方向の面を非傾斜面とした場合、雄部材における一対の雄フックが、この傾斜面の選択範囲から選択されたいずれかの傾斜面によるフック前側面を有するとともに、傾斜面と非傾斜面との内から選択されたいずれかの面によるフック後側面を有するものであること、および、
他方のベース材の内面に設けられた雌部材が、このベース材の内面からその交差方向に突出する一対の雌爪体と、この一対の雌爪体間に介在する雌爪空間と、この一対の雌爪体の先端部に一体形成されて互いに内向きに伸びる一対の雌フックと、この一対の雌フックの先端部にあって互いに分離している分離先端部とを有するものであること、および、
平面からなる傾斜面と、曲面からなる傾斜面と、平面と曲面との組み合わせからなる傾斜面とを傾斜面の選択範囲とし、チャック中心線と直交する方向の面を非傾斜面とした場合、雌部材における一対の雌フックが、この傾斜面の選択範囲から選択されたいずれかの傾斜面によるフック前側面を有するとともに、傾斜面と非傾斜面との内から選択されたいずれかの面によるフック後側面を有するものであること、および、
雄部材と雌部材とによるチャック閉じ状態のときに雄部材の雄フックが雌部材の雌爪空間内に介入しているものであり、かつ、雄部材の両雄フックと雌部材の両雌フックとが相対係止されて咬合状態になるものであること
を前提とする合成樹脂製チャックにおいて、
雌部材における一対の雌爪体の先端部側を拡幅するための手段として、その一対の雌爪体の先端部には、それぞれの先端部から外向きに張り出した一対の雌フラップが一体形成されており、かつ、この一対の雌フラップに対して雄部材の誘導先端部が線接触自在に対応していること、および、
雄部材の誘導先端部と衝突自在に対応するものであってリブ形状で隆起する一対の脱落防止部が、一対の雌フラップの外側端縁部にそれぞれ形成されていること、および、
雄部材と雌部材とが突き合わされて雄部材の誘導先端部と雌部材のフック前側面とが相対接触したときには、この誘導先端部とフック前側面とが線接触状態になるとともに、雄部材のフック前側面と雌部材のフック前側面とが非接触状態になるものであること、および、
雄部材の誘導先端部が雌部材の両分離先端部間に介入して雄部材のフック前側面と雌部材の両分離先端部とが相対接触したときには、雄部材のフック前側面と雌部材の両分離先端部とが線接触状態になるものであること、および、
雄部材の雄フックが雌部材の雌爪空間内に介入しているチャック閉じ状態のときには、雄部材の両雄フックと雌部材の両雌フックとが相対係止されて咬合状態になるとともに、雄部材のフック後側面と雌部材のフック後側面とが面接触状態になるものであること
を特徴とする合成樹脂製チャック。
<13> 雄部材の雄フックが雌部材の雌爪空間内に介入しているチャック閉じ状態のときには、雄部材の両雄フックと雌部材の両雌フックとが相対係止されて咬合状態になり、かつ、雄部材のフック後側面と雌部材のフック後側面とが面接触状態になるとともに、両雌フラップの外側端縁部と雄部材側ベース材の内面とが面接触状態と線接触状態とのうちのいずれかになるものであることを特徴とする上記<11>または<12>に記載された合成樹脂製チャック。
<14> 雄爪体の両側にあってその雄爪体の長さ方向に沿う操作ガイド用リブが雄部材側ベース材の内面に形成されており、かつ、一対の雌爪体の両側にあってその雌爪体の長さ方向に沿う操作ガイド用リブが雌部材側ベース材の内面に形成されていることを特徴とする上記<11>〜<13>のいずれかに記載された合成樹脂製チャック。
<15> 上記<11>〜<14>のいずれかに記載された合成樹脂製チャックと袋体との組み合わせからなるものであること、および、
合成樹脂製チャックにおける雄部材側のベース材と雌部材側のベース材とが互いに対面して袋の開口部の内面に接着されていること、および、
袋の開口部の内面において、雄部材と雌部材と咬合自在に対応していること
を特徴とする合成樹脂製チャック付き袋体。
<16> 袋が、合成樹脂・金属箔・紙のうちから選択された単一材料からなることを特徴とする上記<15>に記載された合成樹脂製チャック付き袋体。
<17> 袋が、合成樹脂・金属箔・紙のうちから選択された二つ以上の組み合わせによる複合材からなることを特徴とする上記<15>に記載された合成樹脂製チャック付き袋体。
<18> 上記<11>〜<14>のいずれかに記載された合成樹脂製チャックを具備する合成樹脂製袋体であること、および、
合成樹脂製袋の開口部側の一部分が、合成樹脂製チャックにおける雄部材側のベース材と雌部材側のベース材とを兼ねるものであること、および、
当該合成樹脂製チャックが合成樹脂製袋と一体に形成されていること
を特徴とする合成樹脂製チャック付き袋体。
[チャックの開閉操作]
本発明に係る合成樹脂製チャックや本発明に係る合成樹脂製チャック付き袋体の場合、そのチャック開閉操作は従来品と大差ないものである。ちなみにチャックを閉じ状態にするときの操作は、親指と人差し指とによるチャック外部からの挟み付けでチャックの雄雌両部材を突き合わせ状態にした後、チャック閉合力(チャック咬合圧)をかけながら当該二指の指頭をチャックの長さ方向沿いにスライドさせることとなる。チャックを開くときの操作も周知のとおり、合成樹脂製チャック付き袋の開口部側において、前後に重なり合う袋生地の上端縁に袋前後方向の開放力を単純に加えればよいのである。これで閉じ状態の雄雌両部材が開き方向に相対離脱していき、ついにはこの分離状態がチャック全長に波及するというチャック開き状態になる。
[チャックを閉じるためのステップ]
本発明の一例において既述のチャック閉じ操作をしたとき、合成樹脂製チャックは本発明独自の第一ステップ〜第五ステップを経てチャック閉じ状態に至ることとなる。以下この第一ステップ〜第五ステップを「本発明の効果」よりも先行して説明する。
[第一ステップ]
咬合開始ステップとか初期接触ステップとかに該当する第一ステップの場合は、雄雌両部材にチャック咬合圧が加えられたことで雄部材と雌部材とが互いに突き合わせ状態になり、雄部材の誘導先端部と雌部材のフック前側面(二つあるうちのいずれか一方)とが相対接触する。これは雄部材の誘導先端部と雌部材のフック前側面とによる「第一次相対接触」である。
[第二ステップ]
このステップでは、雄部材の誘導先端部と雌部材のフック前側面とが相対スライドして雄部材の誘導先端部がチャック中心部へと変位していき、ついにはその誘導先端部が雌部材の両分離先端部間に介在する。この段階では雄部材の二つのフック前側面と雌部材の両分離先端部とが線接触状態になる。これは「第一次スライドステップ」であるとともに、既述の「第一次相対接触」から、雄部材の両フック前側面と雌部材の両分離先端部とによる「第二次相対接触」へと切り替わる切替ステップでもある。なお、第一ステップにおいて雄部材と雌部材との咬合開始したとき、「第一次相対接触」の状態を経ずに「第二次相対接触」の状態になることも少なくない。この場合は自明のとおり、第一ステップでいうところの「第一次相対接触」がないこととなる。
[第三ステップ]
このステップでは雄雌両部材が咬合度を増しつつさらに相対接近する。より詳しくいうと、雄部材における一対の雄フック前側面と雌部材における両分離先端部とで押し合いながら、雄部材における一対の雄フックが雌部材の両分離先端部間に割り込み進入する。このステップでも雄部材の両雄フックと雌部材の両分離先端部とが相対スライドする。したがって第三ステップの場合、「第二次スライドステップ」ということができる。
[第四ステップ]
このステップにおいては、雌部材の両分離先端部と雄部材の両フック前側面(その外側端縁)とが互いに一致するまで、雄雌両部材が既述の要領で相対スライドする。ちなみに雄部材における両フック前側面の外側端縁が雌部材の両分離先端部を越えたときは、これと同時に雄雌両部材がチャック閉じ状態になる。したがってこのステップは、雄雌両部材が咬合に至る直前のステップすなわち咬合直前ステップということができる。
[第五ステップ]
このステップのときは、雄部材における両フック前側面の外側端縁と雌部材の両分離先端部とが瞬時に離合して雄部材の両雄フックが雌部材の両分離先端部間を通過し、この通過と同時に雄雌両部材がチャック閉じ状態に至る。このチャック状態のときは、雄部材のフック後側面と雌部材のフック後側面とが広範な面接触状態なるものであるため、高度の密封性や大きな閉鎖保持力が得られる。
上記のようにしてチャック開閉を行う本発明の「合成樹脂製チャック」や「合成樹脂製チャック付き袋体」は、そのチャック閉じ操作を中心として下記<21>〜<30>のような効果を奏するものである。
<21> チャックが第五ステップの閉じ状態に至るまでの間、すなわち、第一ステップから第四ステップにおいては、雄部材と雌部材とが常に線接触状態を維持しながら咬合度を深めていく。接触状態にある雌雄両雄部材の相対移動について、線接触下での摩擦抵抗と面接触下での摩擦抵抗とを比較した場合は、自明のとおり、前者の抵抗が後者の抵抗よりも圧倒的に小さい。したがって本発明のごとく、チャックを閉じるときに雌雄両雄部材が常に線接触状態を維持するものの場合は、そのチャック閉じ操作が小さな力で軽快に行えるようになる。かかる操作上の軽快性は、老人や子供なども含む不特定多数の一般ユーザを想定した場合に、実用上の利便性が格段に向上するものである。
<22> 閉じ操作に際して上記の軽快性が得られるチャックの場合は、第一ステップにおける雄雌両部材の突き合わせが、たとえ雄部材の誘導先端部と雌部材のフック前側面とで行われるにしても、その突き合わせ状態から第二ステップへと直ちに移行するものである。これは初期の突き合わせ位置がチャック中心部からずれたとしても、それが上記の軽快性によってチャック中心部(第二ステップ)へ速やかに誘導されるということである。したがってチャック閉じ操作の失敗も起こりがたい。
<23> チャックの開閉操作はもちろん従来品と変わることなく容易である。すなわちこれは、操作上(とくに閉じ操作上)の正確性・確実性・軽快性などを満足させながら、なおかつ、操作上の容易性をも確保するというのであるから、利便性や有用性がきわめて高いものといえる。
<24> チャックが第五ステップの閉じ状態に至ったときは、雌雄両雄部材が広範な面接触状態になる。雄部材と雌部材とを接触状態にしたときの密封性(シール性)、すなわち、当該接触部間の密封性については、面接触による密封性が線接触のそれを凌駕する。したがって本発明のごとく、面接触の閉じ状態になるチャックの場合は、それによって高度の密封性を確保することができる。
<25> チャック閉じ状態において面接触の密封状態を呈するものは、また、開放力を人為的に加えでもしないかぎり、皆目といってよいほど開き状態になることがない。つまり、そのまま放置したりしたときの自然条件等の変化などでは、全くといえるほど開放されることがないのである。ゆえに本発明のような高密封性チャックの場合は、当該チャックを付された袋の内圧が高気温などに起因して高くなったとしても、それに耐えながらチャック閉じ状態を維持するという高い耐圧性を発揮するものとなる。
<26> 本発明において、雌部材における一対の雌爪体の先端部に、それぞれの先端部から外向きに張り出した一対の雌フラップが一体形成されており、かつ、この一対の雌フラップに対して雄部材の誘導先端部が線接触自在に対応しているチャックの場合は、雌爪体の先端部側が雌フラップ(一対)で拡幅されたことにより、雌雄両雄部材の突き合わせ条件が緩和される。これは雌雄両雄部材の突き合わせが、より広い範囲で行えるということであるから、当該突き合わせ操作が楽に行え、チャック閉じ操作の失敗もさらに起こりがたいものになる。
<27> 本発明において、雄部材の誘導先端部と衝突自在に対応する一対の脱落防止部(リブ形状で隆起する一対の脱落防止部)が雌フラップ(一対)の外側端縁部にそれぞれ形成されているチャックの場合は、既述の突き合わせ時または突き合わせ後において雄部材の誘導先端部がチャック中心部から大きくずれるなど、雌フラップの端縁外へと脱落する事態が起こりかけても、当該誘導先端部に衝突する脱落防止部がその脱落を未然に阻止することとなる。したがって、これによってもチャックの操作性がより確かなものになる。
<28> 本発明において、雄爪体の両側にあってその雄爪体と平行な操作ガイド用リブが雄部材側にあり、かつ、一対の雌爪体の両側にあってその両雌爪体と平行な操作ガイド用リブが雌部材側ベース材の内面に形成されているチャックの場合は、咬合加圧のための二指をチャックの長さ方向沿いにスライドさせながらチャック全長にわたる閉じ状態を得るときに、当該操作ガイド用リブに依拠して所定二指をチャック長さ方向に正しくスライドさせることができる。これは二指による咬合圧を外部からチャックに加えた際、操作ガイド用リブの感触が二指の指先に伝わるからである。この感触を手掛かりにすることで、当該二指を所定の方向に正しく導くことができる。したがってこれも、チャックの正しい操作を助長するものとなる。
<29> 雄部材側や雌部材側の各ベース材に形成される操作ガイド用リブは、また、これらの熱容量を大きくするものである。このようにベース材の熱容量が大きいものは、加熱接着(熱融着)手段でチャックの雄部材や雌部材を袋の開口部内面に取り付ける際の十分に熱を加えることができ、それによって袋に対するチャックの取り付けをより確実なものにすることができる。これは合成樹脂製チャックと合成樹脂製袋とを組み合わせて両者を相対接着するという態様において、より望ましいものになる。
<30> 本発明の合成樹脂製チャックや本発明の袋に設けられた合成樹脂製チャックは上記のとおりの高機能チャックでありながら、この種のチャックにおける基本構成を維持しつつ、部分的な形状構造の改良のみでこれを満足させているものである。これは高機能化と同時に構造の複雑化をも回避しているものであるから、チャック成形型などを部分改良するだけで、既存設備や蓄積技術の多くをそのまま有効利用することができる。したがって、かかる高機能チャックやそのようなチャック付き袋体について、ごく一部の設備改良を施すだけでこれを合理的かつ廉価に製造することができる。
本発明の第一実施形態に係る合成樹脂製チャックと合成樹脂製チャック付き袋について、チャック咬合前・チャック咬合開始時・チャック咬合途中・チャック咬合後の各状態を示した断面図である。 本発明の第一実施形態に係る合成樹脂製チャック付き袋体について、その一部を切り欠いて略示した正面図である。 本発明の第一実施形態に係る合成樹脂製チャックについて、雄部材の第一変形例を各種示した要部断面図である。 本発明の第一実施形態に係る合成樹脂製チャックについて、雄部材の第二変形例を各種示した要部断面図である。 本発明の第一実施形態に係る合成樹脂製チャックについて、雄部材の第三変形例を各種示した要部断面図である。 本発明の第一実施形態に係る合成樹脂製チャックについて、雄部材の第四変形例を各種示した要部断面図である。 本発明の第一実施形態に係る合成樹脂製チャックについて、雄部材の第五変形例を各種示した要部断面図である。 本発明の第一実施形態に係る合成樹脂製チャックについて、雌部材の第一変形例を各種示した要部断面図である。 本発明の第一実施形態に係る合成樹脂製チャックについて、雌部材の第二変形例を各種示した要部断面図である。 本発明の第一実施形態に係る合成樹脂製チャックについて、ベース材の変形例を示した要部断面図である。 本発明の第二実施形態に係る合成樹脂製チャック付き袋体について、チャック咬合前・チャック咬合後の各状態を示した断面図である。 従来における合成樹脂製チャックの一つについて、チャック咬合開始時・チャック咬合途中・チャック咬合後の各状態を示した断面図である。 従来における合成樹脂製チャックの他の一つについて、チャック咬合開始時・チャック咬合途中・チャック咬合後の各状態を示した断面図である。
本発明に係る合成樹脂製チャック、ならびに、本発明に係る合成樹脂製チャック付き袋体について、これらの各種実施形態を添付の図面に基づき説明すると、以下に述べるとおりである。
図1(A)〜(D)は本発明に係る合成樹脂製チャック11やその合成樹脂製チャック付き袋体61の第一実施形態に関するものである。この場合の合成樹脂製チャック11については、以下において単にチャック11ということがある。
図1(A)〜(D)に例示された合成樹脂製チャック11は合成樹脂成形品であって、互い咬合自在な雄部材21と雌部材41とを具備するものである。ゆえに、当該チャック11における雄部材21や雌部材41も合成樹脂製ということになる。
図1(A)〜(D)に例示された雄部材21において、その主要部のいくつかは、平坦な帯状ないし板状をなすベース材22、平坦な帯状ないし板状をなす単数(一つ)の雄爪体24、先細形状をなす一対の雄フック25a・25bなどである。これら各部の相対関係では、雄爪体24がベース材22の内面からその直交方向に一体的に突出しており、一対の雄フック25a・25bが雄爪体24の先端部と一体的になって矢形状に膨満している。雄部材21におけるその他の部分はつぎのとおりである。ベース材22の内面の各外側端部には、雄爪体24と平行な操作ガイド用リブ23a1・23b1が一体形成されている。この場合の操作ガイド用リブ23a1・23b1はベース材22の端縁長さ方向に沿うものでもある。雄爪体24における一対の雄フック25a・25bは、傾斜面によるフック前側面26a・26bと傾斜面によるフック後側面27a・27bとを有するものである。さらに雄爪体24の先端部中央には、両雄フック25a・25bの先端部を一つに統合した誘導先端部28がある。図1の例での誘導先端部28は、雄爪体24の先端部中央からリブ状に隆起して突出している。
図1(A)〜(D)に例示された合成樹脂製チャック11において、符号Oで示す線をチャック中心線とした場合、このチャック中心線Oは、チャック11の中心線はもちろんのこと、上記の雄部材21や後述する雌部材41の中心線でもある。雄部材21についてチャック中心線Oを基準にしていうと、この雄部材21の断面形状はチャック中心線Oを対称軸として線対称をなすものである。したがって、チャック中心線Oは雄爪体24の中心線でもある。これ以外に関して、ベース材22の内外両面(表裏面)は、チャック中心線Oと交差(直交)する関係にある。
上記両雄フック25a・25bについて、傾斜面によるフック前側面26a・26bや傾斜面によるフック後側面27a・27bは、それぞれ傾斜した平面(平坦面)からなるものである。図1(A)で明らかなように、各フック前側面26a・26bとチャック中心線Oとのなす角度はθ11であり、各フック後側面27a・27bとチャック中心線Oとのなす角度はθ12である。この図示例の場合、この二つの角度は[θ11=θ12]という関係にある。一方、雄爪体24の幅はW11であり、雄爪体24における両雄フック25a・25bの幅はW12である。ベース材22については、その両操作ガイド用リブ23a1・23b1の間隔がW13である。さらに、雄爪体24のこれ以外の部分に関して、両フック後側面27a・27bの基端側にわたる線分からベース材22の内面までの寸法(長さ)はL11である。
図1(A)〜(D)に例示された雌部材41において、その主要部のいくつかは、帯状ないし板状をなすベース材42、弯曲形状あるいは円弧形状の板状をなす一対の雌爪体44a・44b、鉤形をなす一対の雌フック45a・45b、単一の雌爪空間48などである。これら各部の相対関係では、一対の雌爪体44a・44bがその間に雌爪空間48を介在させてベース材42の内面からその交差方向に一体的に突出している。これら雌爪体44a・44bの先端部には一対の雌フック45a・45bが一体化されているとともに、該各雌フック45a・45bがそれぞれの雌爪体44a・44bの先端部から鉤形曲がりで内向きに伸びている。この場合の各雌フック45a・45bの先端部は、これらの間に分離間隔を介在して互いに向き合っている。したがって、各雌フック45a・45bの先端部は互いに分離した分離先端部49a・49bということになる。これに加え、各雌フック45a・45bの先端部には、それぞれの先端部から外向きに張り出した一対の雌フラップ50a・50bが一体形成されている。この一対の雌フラップ50a・50bは一対の雌フックにおける先端部側を拡幅するものである。雌フック45a・45bを中心にした場合の雌フック45a・45bや雌フラップ50a・50bについていうと、内向きの雌フック45aと外向きの雌フラップ50a、および、内向きの雌フック45bと外向きの雌フラップ50bとは、それぞれの雌フック先端部側において幅方向に展開しながら互いに連繋している。一対の雌フラップ50a・50bには、また、リブ形状で隆起する一対の脱落防止部52a・52bがこれらの外側端縁部に一体形成されているものである。この脱落防止部52a・52bは、後述するとおり、雌フラップ50a・50bのフラップ前面51a・51bに接触した雄部材21の誘導先端部28に対し、衝突自在に対応するものである。このほか、ベース材42の内面の各外側端部にも操作ガイド用リブ43a1・43b1が一体形成されている。この操作ガイド用リブ43a1・43b1もベース材42の端縁長さ方向に沿うものでもある。
上記両雌フック45a・45bについて、傾斜面によるフック前側面46a・46bや傾斜面によるフック後側面47a・47bは、それぞれ傾斜した平面(平坦面)からなるものである。図1(A)で明らかなように、各フック前側面46a・46bとチャック中心線Oとのなす角度はθ21であり、各フック後側面47a・47bとチャック中心線Oとのなす角度はθ22である。さらに、傾斜した平面からなる各雌フラップ50a・50bのフラップ前面51a・51bとチャック中心線Oとのなす角度はθ23である。この図示例の場合、これらの角度は[θ21=θ22=θ23]という関係にある。したがってフック前側面46aとフラップ前面51aや、フック前側面46bとフラップ前面51bとは単一の傾斜面ということができる。両雌フック45a・45bの分離先端部49a・49bの間隔はW21である。両雌フラップ50a・50bにおいて、双方の先端外側部間にわたる幅はW22である。ベース材42の両操作ガイド用リブ43a1・43b1の間隔はW23である。他方、チャック中心線Oに沿う方向であって、分離先端部49a・49bから脱落防止部52a・52bにわたる直線距離(寸法)はL21である。
上記の雄雌両部材21・41は既述のとおりチャック開閉自在(咬合自在)に対応するものである。この両者の接触性や密着性に関与する部位について、その角度や寸法はとくに限定されるものでないが、つぎのような関係にある。フック後側面27a・27bに関する角度θ12とフック後側面47a・47bに関する角度θ22については[θ12=θ22]である。雄爪体24の幅W11と分離先端部49a・49bの間隔W21については[W11≧W21]である。この左式の[W11>W21]においては、0.001%〜0.05%程度の範囲内で幅W11が間隔W21を上回るのがよい。自明のとおりであるが、両雄フック25a・25bの幅W12と分離先端部49a・49bの間隔W21については[W12>W21]である。雄部材21の特定部位の寸法L11と雌部材41の上記特定部位の寸法L21については[L11≦L21]である。この左式の[L11<L21]においては、0.001%〜0.05%程度の範囲内で寸法L21が寸法L11を上回るのが望ましい。さらに、ベース材22の両操作ガイド用リブ23a1・23b1の間隔W13と雌部材41の上記特定部位の幅W22については[W13>幅W22]である。
図1(A)〜図1(D)の実施形態に係る合成樹脂製チャック11は、後述のとおり、袋の口の内面に取り付けられて用いられるものである。すなわち袋の口を開閉するため、袋に対して接着一体化されて用いられるものである。このようなタイプのチャック11の材料(合成樹脂)としては、つぎのようなものをあげることができる。それは低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンなどであり、これらのうちから適当な樹脂が選択される。ちなみにチャック11に柔軟さが要求される場合は、ポリエチレンまたはエチレン共重合体などの樹脂が望ましい。また、チャック11として伸びにくさが要求される場合は、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン(RPP)、プロピレン−エチレン−ブテン1ランダム三元共重合体、ポリオレフィン系特殊軟質樹脂(例:プライムポリマーTPOのようなTPO樹脂)などの熱可塑性樹脂や、これらの樹脂を混合した混合物が望ましい。
上述した合成樹脂製チャック11は、図1〜図2に略示されているように、袋61に設けられるものである。典型的な袋は周知のとおり、表面形成用の袋生地と裏面形成用の袋生地とが筒状に一体化されており、かつ、その上部が開口されていたりその底部が封鎖されていたりするものである。袋については、また、両側部に襠(ガゼット)が設けられていたり、底部に襠が設けられていたり、両側部と底部の両方に襠が設けられていたりするものもある。本発明における袋61は、このような各種袋のいずれかに該当するものである。したがって袋61は、一例として襠のないものであり、他の一例として両側部および/または底部に襠が設けられているものである。
合成樹脂製チャック11が接着される袋体61については種々の材質のものがある。その一つとして合成樹脂をあげることができ、他の一つとして金属箔(金属製フィルム)をあげることができる。さらに他の一つとして紙をあげることができる。これら以外のものとしては、合成樹脂・金属箔・紙のうちから選択された二つ以上の組み合わせによる複合材をあげることができる。合成樹脂製袋体61における具体的な合成樹脂フィルムとしては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、ポリアミド(PA)、ポリエステル(PET)、蒸着フィルム、ポリ塩化ビニールなどをあげることができ、これらのフィルムを複層数張り合わせたラミネート加工フィルムが包装用袋向けとして最も普及している。金属箔製袋体61における具体的な金属箔としては、アルミ箔、銅箔、SUS箔(ステンレス箔)、鉄箔などをあげることができる。紙袋61における具体的な紙としては和紙や洋紙を問わないが、とくには未晒包装紙や晒包装紙、合成紙などの包装紙をあげることができる。その代表的一例はクラフト紙である。複合材については、合成樹脂フィルムと紙とによるラミネート加工品、合成樹脂フィルムと金属箔とによるラミネート加工品、金属箔と紙とによるラミネート加工品、合成樹脂フィルムと紙と金属箔とによるラミネート加工品などをあげることができる。
互いに別体である合成樹脂製チャック11と袋体61とで合成樹脂製チャック付き袋体を作製するときは、この両者が周知の接着手段で一体化される。それは既述のとおり、袋11の口(開口部)62の内面にチャック11が接着されるというものである。かかる場合の接着手段としては、チャック11や袋体61の材質に応じて適宜選択されることが多い。ちなみに当該接着手段として化学反応・溶媒揮散・温度変化のいずれかで硬化(固化)するタイプの接着剤を用いる場合は、両者の材質いかんにかかわらず、ほとんどのケースで適用することができる。粘着剤を用いる接着手段の場合も接着剤を用いるケースとほぼ同様である。さらに当該接着手段として両面接着テープを用いる場合も、両者の材質いかんにかかわらず、ほとんどのケースで適用することができる。これら以外の接着手段として熱接着(熱溶着またはヒートシールともいわれる)を採用するときは、袋61の材料として紙が用いられていたりした場合に適用できないこともあるが、たとえば、チャック11が合成樹脂製で袋体61も同系の合成樹脂製という場合にきわめて有効である。
つぎに、合成樹脂製チャック11付きの袋体61について、図1〜図2を参照して具体的に説明する。
図1〜図2において、袋61はその上部側などに開口部(袋の口)62を有するものである。袋体61には、いわゆる袋状に連なった表面形成用の袋生地63や裏面形成用の袋生地64があり、袋体61の開口部62も、これら袋生地63・64の一部で形成されているものである。合成樹脂製チャック11については、その雄部材21や雌部材41が開口部62における一方の袋生地62の内面や他方の袋生地63の内面にそれぞれ接着されているものである。この場合、雄部材21や雌部材41をいずれの側の袋生地63・64に接着するかは任意事項であるが、当該雄雌両部材21・41は、上述したいずれかの接着手段でそれぞれの袋生地内面に接着されている。図示例の場合の袋61についていうと、雄部材21側のベース材22が袋生地63の内面にあてがわれてそこに接着されており、雌部材41側のベース材42が袋生地64の内面にあてがわれてそこに接着されている。こうした雄部材21・雌部材41などのチャック部材は、通常、製袋ラインに組み込まれたチャック接着工程において袋生地63・64の所定箇所に接着されるものである。かくて袋61における開口部62の内面に接着されたチャック11は、両ベース材21・41が袋開口部内面において互いに対面しており、それによって雄部材21と雌部材41と咬合自在に対応しているものである。
図1〜図2に例示された合成樹脂製チャック11付きの袋体61について、開き状態にあるチャック11を閉じるときは、以下のように操作することとなる。
図1(A)に示されたチャック開き状態はチャック咬合前の状態でもある。この状態でのチャック11は、雄部材21と雌部材41とが互いに離脱した状態にある。かかる状態においてチャック11を閉じるときは、既述のとおり、親指と人差し指とによるチャック外部からの挟み付けでチャック11の雄雌両部材21・41を突き合わせ状態にした後、チャック咬合圧をかけながら当該二指の指頭をチャック11の長さ方向沿いにスライドさせる。こうすることでチャック11は、前記の第一ステップ〜第五ステップを経て閉じ状態に至るのである。以下、図1(A)〜(D)を参照しつつ第一ステップ〜第五ステップを簡略に再説明する
第一ステップのときは、図1(A)の状態からチャック咬合圧が加えられたことで、雄部材21と雌部材41とが図1(B)のごとき互いに突き合わせ状態になる。このとき、雄部材21の誘導先端部28と雌部材41のフック前側面46aまたは46bとが相対接触する。
第二ステップのときは、フック前側面46aまたは46bとの相対スライドでチャック中心部へと変位する雄部材21の誘導先端部28が、雌部材41の両分離先端部49a・49b間に介在するようになる。雄部材21と雌部材41との咬合を開始したとき、第一ステップを経ずにこの第二ステップの状態になることもある。
第三ステップのときは、雄部材21の両フック前側面26a・26bと雌部材41の両分離先端部49a・49bとで押し合いながら雄部材21の両雄フック25a・25bが雌部材41の両分離先端部49a・49b間に割り込み進入し、次第に図1(C)の状態に近づいていく。
第四ステップでは図1(C)のごとく、雌部材41の両分離先端部49a・49bと雄部材21の両フック前側面26a・26b(その外側端縁)とが互いに一致するまで、雄雌両部材21・41が相対スライドする。
第五ステップのときは、雄部材21における両フック前側面の外側端縁と雌部材41の両分離先端部49a・49bとが図1(C)の状態から瞬時に離合するため、雄部材21の両雄フック25a・25bが雌部材41の両分離先端部49a・49b間を通過する。この通過と同時に雄雌両部材21・41が図1(D)のチャック閉じ状態に至る。
図1(A)〜(D)や図2に例示された合成樹脂製チャック11や当該チャック11を具備した袋61は、前記<21>〜<30>で記載した各効果を有している。しかも、これら実施形態のものは、[W11≧W21]や[L11≦L21]の条件を満たすから、密着性に関してさらなる効果を奏するものとなる。その理由の一つは、[W11≧W21]の条件を満たしたことで、雄爪体24の両側面と雌フック45a・45bの先端部とが強く密着し、その部位の密着性が高まるからである。その理由の他の一つは、[L11≦L21]の条件を満たしたことにより、雄部材21のフック後側面27a・27bと雌部材41のフック後側面・47a・47bとが強く密着してその部位の密着性が高まったり、ベース材22の内面と脱落防止部52a・52bとが強く密着してその部位の密着性が高まったりするからである。
本発明に係る合成樹脂製チャック11については、図3以下を参照してこの後に説明するような実施形態もある。図3以下に例示されたものは、既述の合成樹脂製チャック11や袋61に接着された当該チャック11において、雄部材21の一部の態様や雌部材41の一部の態様が前例と異なるものであるが、説明を省略した部分の構造ないし構成については、図1・図2で述べた事項と実質的に同じとか、それらに準ずる内容とかでよいものである。図3以下の実施形態で説明を省略された部分は、図1・図2で述べた事項に記載されている。以下これら実施形態での要点について説述する。
図3(A)〜(C)の雄部材21は、雄爪体24の先端にある誘導先端部28がリブ状に隆起して突出しているものである。これらのうちでは、図3(A)の雄爪体24が断面V字形(断面略三角形)をしており、図3(B)の雄爪体24が断面円弧形(略半円形)をしており、図3(C)の雄爪体24が断面U字形をしている。
図4(A)〜(D)の雄部材21は、雄爪体24の先端に誘導先端部28がリブ状に隆起して突出しておらず、かつ、雄部材21のフック前側面26a・26bが、雌部材41のフック前側面46a・46bとの関係で[θ11<θ12]を満足させるものである。すなわちこれは、リブ状に隆起しない誘導先端部28の場合でも、[θ11<θ12]を満足させることで、その誘導先端部28が雌部材41のフック前側面46a・46bと線接触するのである。これらのうちでは、図4(A)の雄爪体24が断面矢羽根形をしており、図4(B)の雄爪体24が断面V字形(断面略三角形)をしており、図4(C)の雄爪体24が断面円弧形(略半円形)をしており、図4(D)の雄爪体24が断面U字形をしている。
図5(A)〜(D)の雄部材21は、雄爪体24の先端にある誘導先端部28がリブ状に隆起して突出しているとともに、雄部材21のフック後側面27a・27bがチャック中心線Oと直角をなすものである。これらのうちでは、図5(A)の雄爪体24が断面矢羽根形をしており、図5(B)の雄爪体24が断面V字形(断面略三角形)をしており、図5(C)の雄爪体24が断面円弧形(略半円形)をしており、図5(D)の雄爪体24が断面U字形をしている。
図6(A)〜(D)の雄部材21は、雄爪体24の先端にある誘導先端部28がリブ状に隆起して突出しておらず、かつ、雄部材21のフック前側面26a・26bが、雌部材41のフック前側面46a・46bとの関係で[θ11<θ12]を満足させ、かつ、雄部材21のフック後側面27a・27bがチャック中心線Oと直角をなすものである。これらのうちでは、図6(A)の雄爪体24が断面五角形(野球のホームベース形)をしており、図6(B)の雄爪体24が断面V字形(断面略三角形)をしており、図6(C)の雄爪体24が断面円弧形(略半円形)をしており、図6(D)の雄爪体24が断面U字形をしている。
図7(A)〜(P)の雄部材21は、ベース材22に設けられた雄爪体が複数あるというもの、より具体的には二つ(一対)の雄爪体24a・24bを有するものである。この二つの雄爪体24a・24bは、これまでの雄部材21を二分割するという着想に基づき構成されているものである。したがって両雄爪体24a・24bの間には、スペース・スリット・クリアランスなどとも称される空間状の分離部24cが介在している。これらの例においては、各雄爪体24a・24bの先端に一つあて誘導先端部28a・28bが存在する。これは誘導先端部についても、符号28a・28bで示されるように、二つに分割されているのである。この図示例のような雄部材21の場合は、空間状の分離部24cが介在していることで両雄爪体24a・24bの変形自由度が増すから、チャック閉じ操作について、より容易な操作の実現に貢献する。
図8(A)〜(C)の雌部材41は、両雌爪体44a・44bの姿勢ないし形状についての変形例である。これらのうちでは、図8(A)の両雌爪体44a・44bが互いに内向きに傾斜しており、図8(B)の両雌爪体44a・44bが互いに平行しており、図8(C)の両雌爪体44a・44bが互いに外向きに傾斜している。この図示例の各雌部材41は、図2・図3・図4の各雄部材21と対応するものである。
図9(A)〜(D)の雌部材41も、両雌爪体44a・44bの姿勢ないし形状についての変形例である。これに加え、両雌爪体44a・44bのフック後側面47a・47bがチャック中心線Oと直角をなすものである。これらのうちでは、図9(A)の両雌爪体44a・44bがU字形をなしてベース材42の内面から突出している。その他のものでは、図9(B)の両雌爪体44a・44bが互いに内向きに傾斜しており、図9(C)の両雌爪体44a・44bが互いに平行しており、図9(D)の両雌爪体44a・44bが互いに外向きに傾斜している。この図示例の各雌部材41は、図5・図6の各雄部材21と対応するものである。
その他の変形例に関して雄雌両部材21・41の場合、各ベース材22・42の一側縁・他側縁のそれぞれに複数の操作ガイド用リブがあってよいものである。これについて図10の具体例で説明すると、つぎのとおりである。すなわち、ベース材22(42)の一側縁には二つの平行したが操作ガイド用リブ23a1・23a2(43a1・43a2)が形成されており、かつ、ベース材22(42)の他側縁には二つの平行したが操作ガイド用リブ23b1・23b2(43b1・43b2)が形成されているのである。かかる操作ガイド用リブの数については、これが増すことで所定の操作ガイド性が高まる。しかし、その数が一定値を越えると、それほど性能向上には貢献しない。したがって操作ガイド用リブ数の不必要な増加は望ましくなく、各ベース材22・42の一側縁・他側縁のそれぞれに、三つずつでもあれば十分である。
本発明に係る合成樹脂製チャックは、これを製造するときに長尺のテープ状につくられることがある。すなわちそれは、雄部材21や雌部材41がそれぞれ長いテープ状につくられるというものである。もちろんこのときの各ベース材22・42はテープ状をしており、該各テープ状ベース材22・42の内面に既述の各成要素を具備しているのである。このようなテープ状の合成樹脂製チャックについては、合成樹脂製チャックテープといわれることがある。
本発明に係る合成樹脂製チャック付き袋については、チャック11と袋61とが一体形成(一体成形)されるものもある。以下、これについて図11(A)(B)を参照して説明する。
図11(A)(B)におけるチャック11や袋61の構成は、これまでに述べた内容と大同小異である。その小異の内容は、チャック11と袋61との両者がいずれも合成樹脂製であること、また、合成樹脂製袋61の開口部側の一部分(袋生地63・64の一部)が、合成樹脂製チャック11における雄部材21側のベース材22と雌部材41側のベース材42とを兼ねることである。図11(A)(B)の実施形態において、その他の事項は図1(A)〜(D)や図2で述べた内容と同じである。図11(A)(B)の実施形態においても、これの一部を変更するというときには、図3〜図10を参照して説明した事項がすべて採用できる。
図11(A)(B)に例示された合成樹脂製チャック付き袋体61も、これが具備しているチャック11に依存して、これまでに述べたところの諸効果を奏するものである。
本発明に係る合成樹脂製チャック11や本発明に係る合成樹脂製チャック付き袋体61については、図示しない実施形態としてつぎのようなものがある。それは下記<41><42>を不可欠次項とし、下記<43>〜<47>のうちのいずれか一つ以上を省略次項として、チャック11を構成するというものである。
<41:不可欠次項>
雄雌両部材21・41が突き合わされて雄部材21の誘導先端部28・28a・28bと雌部材41のフック前側面46a・46bとが相対接触したときに、これら誘導先端部28・28a・28bとフック前側面46a・46bとが線接触状態になるとともに、雄部材21のフック前側面26a・26bと雌部材のフック前側面46a・46bとが非接触状態になるものであること。
<42:不可欠次項>
雄部材21の誘導先端部28・28a・28bが雌部材41の両分離先端部49a・49b間に介入して雄部材21のフック前側面26a・26bと雌部材41の両分離先端部49a・49bとが相対接触したときに、雄部材21のフック前側面26a・26bと雌部材41の両分離先端部49a・49bとが線接触状態になるものであること。
<43:省略事項>
雄雌両部材21・41のフック後側面27a・27b・47a・47bについて、これらの関係が[θ11=θ12]であること。なお、この事項が省略されるということは、これら後側面27a・27b・47a・47bの関係が[θ11≠θ12]になるということである。
<44:省略事項>
雄部材21について、誘導先端部28を雄爪体24・24a・24bをリブ状に突出させること。
<45:省略事項>
雌フラップ50a・50bの脱落防止部52a・52b。
<46:省略事項>
雌フラップ50a・50b(脱落防止部52a・52bを含む)。
<47:省略事項>
ベース材22の操作ガイド用リブ23a1・23b1および/またはベース材42の操作ガイド用リブ43a1・43b1。
本発明に係る合成樹脂製チャックと本発明に係る合成樹脂製チャック付き袋体は、チャック閉じ操作の正確性・確実性・軽快性・容易性・高密封性・耐圧性、および、チャックの構造簡潔性・合理的な製造性、ならびに、低価格などを満足させるものであるから、産業上の利用可能性が高いといえる。
本発明に係る合成樹脂製チャックは、また、チャックテープとしても具現できる点で産業上の利用可能性が高く、かつ、こうしたものは合成樹脂製チャック付き袋体を製造する分野において貢献することができる。
11 合成樹脂製チャック11
21 雄部材
22 ベース材
23a1 操作ガイド用リブ
23b1 操作ガイド用リブ
24 雄爪体
24a 雄爪体
24b 雄爪体
25a 雄フック
25b 雄フック
26a フック前側面
26b フック前側面
27a フック後側面
27b フック後側面
28 誘導先端部
28a 誘導先端部
28b 誘導先端部
41 雌雄部材
42 ベース材
43a1 操作ガイド用リブ
43b1 操作ガイド用リブ
44 雌爪体
44a 雌爪体
44b 雌爪体
45a 雌フック
45b 雌フック
46a フック前側面
46b フック前側面
47a フック後側面
47b フック後側面
48 雌爪空間
49a 分離先端部
49b 分離先端部
50a 雌フラップ
50b 雌フラップ
52a 脱落防止部
52b 脱落防止部
61 合成樹脂製チャック付き袋体
62 開口部
63 袋生地
64 袋生地

Claims (8)

  1. 対をなす二つのベース材と、その一方のベース材の内面に設けられた雄部材と、その他方のベース材の内面に設けられた雌部材とを備えていること、および、
    一方のベース材の内面に設けられた雄部材が、このベース材の内面からその交差方向に突出する一つ以上の雄爪体と、この一つ以上の雄爪体の先端部に先細形状で一体形成されていて当該雄爪体の両側に張り出した一対の雄フックと、この一対の雄フックの先端部側にある誘導先端部とを有するものであること、および、
    平面からなる傾斜面と、曲面からなる傾斜面と、平面と曲面との組み合わせからなる傾斜面とを傾斜面の選択範囲とし、チャック中心線と直交する方向の面を非傾斜面とした場合、雄部材における一対の雄フックが、この傾斜面の選択範囲から選択されたいずれかの傾斜面によるフック前側面を有するとともに、傾斜面と非傾斜面との内から選択されたいずれかの面によるフック後側面を有するものであること、および、
    他方のベース材の内面に設けられた雌部材が、このベース材の内面からその交差方向に突出する一対の雌爪体と、この一対の雌爪体間に介在する雌爪空間と、この一対の雌爪体の先端部に一体形成されて互いに内向きに伸びる一対の雌フックと、この一対の雌フックの先端部にあって互いに分離している分離先端部とを有するものであること、および、
    平面からなる傾斜面と、曲面からなる傾斜面と、平面と曲面との組み合わせからなる傾斜面とを傾斜面の選択範囲とし、チャック中心線と直交する方向の面を非傾斜面とした場合、雌部材における一対の雌フックが、この傾斜面の選択範囲から選択されたいずれかの傾斜面によるフック前側面を有するとともに、傾斜面と非傾斜面との内から選択されたいずれかの面によるフック後側面を有するものであること、および、
    雄部材と雌部材とによるチャック閉じ状態のときに雄部材の雄フックが雌部材の雌爪空間内に介入しているものであり、かつ、雄部材の両雄フックと雌部材の両雌フックとが相対係止されて咬合状態になるものであること
    を前提とする合成樹脂製チャックにおいて、
    雌部材における一対の雌爪体の先端部側を拡幅するための手段として、その一対の雌爪体の先端部には、それぞれの先端部から外向きに張り出した一対の雌フラップが一体形成されており、かつ、この一対の雌フラップに対して雄部材の誘導先端部が線接触自在に対応していること、および、
    雄部材の誘導先端部と衝突自在に対応するものであってリブ形状で隆起する一対の脱落防止部が、一対の雌フラップの外側端縁部にそれぞれ形成されていること、および、
    雄部材と雌部材とが突き合わされて雄部材の誘導先端部と雌部材のフック前側面とが相対接触したときには、この誘導先端部とフック前側面とが線接触状態になるとともに、雄部材のフック前側面と雌部材のフック前側面とが非接触状態になるものであること、および、
    雄部材の誘導先端部が雌部材の両分離先端部間に介入して雄部材のフック前側面と雌部材の両分離先端部とが相対接触したときには、雄部材のフック前側面と雌部材の両分離先端部とが線接触状態になるものであること
    を特徴とする合成樹脂製チャック。
  2. 対をなす二つのベース材と、その一方のベース材の内面に設けられた雄部材と、その他方のベース材の内面に設けられた雌部材とを備えていること、および、
    一方のベース材の内面に設けられた雄部材が、このベース材の内面からその交差方向に突出する一つ以上の雄爪体と、この一つ以上の雄爪体の先端部に先細形状で一体形成されていて当該雄爪体の両側に張り出した一対の雄フックと、この一対の雄フックの先端部側にある誘導先端部とを有するものであること、および、
    平面からなる傾斜面と、曲面からなる傾斜面と、平面と曲面との組み合わせからなる傾斜面とを傾斜面の選択範囲とし、チャック中心線と直交する方向の面を非傾斜面とした場合、雄部材における一対の雄フックが、この傾斜面の選択範囲から選択されたいずれかの傾斜面によるフック前側面を有するとともに、傾斜面と非傾斜面との内から選択されたいずれかの面によるフック後側面を有するものであること、および、
    他方のベース材の内面に設けられた雌部材が、このベース材の内面からその交差方向に突出する一対の雌爪体と、この一対の雌爪体間に介在する雌爪空間と、この一対の雌爪体の先端部に一体形成されて互いに内向きに伸びる一対の雌フックと、この一対の雌フックの先端部にあって互いに分離している分離先端部とを有するものであること、および、
    平面からなる傾斜面と、曲面からなる傾斜面と、平面と曲面との組み合わせからなる傾斜面とを傾斜面の選択範囲とし、チャック中心線と直交する方向の面を非傾斜面とした場合、雌部材における一対の雌フックが、この傾斜面の選択範囲から選択されたいずれかの傾斜面によるフック前側面を有するとともに、傾斜面と非傾斜面との内から選択されたいずれかの面によるフック後側面を有するものであること、および、
    雄部材と雌部材とによるチャック閉じ状態のときに雄部材の雄フックが雌部材の雌爪空間内に介入しているものであり、かつ、雄部材の両雄フックと雌部材の両雌フックとが相対係止されて咬合状態になるものであること
    を前提とする合成樹脂製チャックにおいて、
    雌部材における一対の雌爪体の先端部側を拡幅するための手段として、その一対の雌爪体の先端部には、それぞれの先端部から外向きに張り出した一対の雌フラップが一体形成されており、かつ、この一対の雌フラップに対して雄部材の誘導先端部が線接触自在に対応していること、および、
    雄部材の誘導先端部と衝突自在に対応するものであってリブ形状で隆起する一対の脱落防止部が、一対の雌フラップの外側端縁部にそれぞれ形成されていること、および、
    雄部材と雌部材とが突き合わされて雄部材の誘導先端部と雌部材のフック前側面とが相対接触したときには、この誘導先端部とフック前側面とが線接触状態になるとともに、雄部材のフック前側面と雌部材のフック前側面とが非接触状態になるものであること、および、
    雄部材の誘導先端部が雌部材の両分離先端部間に介入して雄部材のフック前側面と雌部材の両分離先端部とが相対接触したときには、雄部材のフック前側面と雌部材の両分離先端部とが線接触状態になるものであること、および、
    雄部材の雄フックが雌部材の雌爪空間内に介入しているチャック閉じ状態のときには、雄部材の両雄フックと雌部材の両雌フックとが相対係止されて咬合状態になるとともに、雄部材のフック後側面と雌部材のフック後側面とが面接触状態になるものであること
    を特徴とする合成樹脂製チャック。
  3. 雄部材の雄フックが雌部材の雌爪空間内に介入しているチャック閉じ状態のときには、雄部材の両雄フックと雌部材の両雌フックとが相対係止されて咬合状態になり、かつ、雄部材のフック後側面と雌部材のフック後側面とが面接触状態になるとともに、両雌フラップの外側端縁部と雄部材側ベース材の内面とが面接触状態と線接触状態とのうちのいずれかになるものである請求項1または2に記載された合成樹脂製チャック。
  4. 雄爪体の両側にあってその雄爪体の長さ方向に沿う操作ガイド用リブが雄部材側ベース材の内面に形成されており、かつ、一対の雌爪体の両側にあってその雌爪体の長さ方向に沿う操作ガイド用リブが雌部材側ベース材の内面に形成されている請求項1〜3のいずれかに記載された合成樹脂製チャック。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載された合成樹脂製チャックと袋との組み合わせからなるものであること、および、
    合成樹脂製チャックにおける雄部材側のベース材と雌部材側のベース材とが互いに対面して袋の開口部の内面に接着されていること、および、
    袋の開口部の内面において、雄部材と雌部材と咬合自在に対応していること
    を特徴とする合成樹脂製チャック付き袋体。
  6. 袋が、合成樹脂・金属箔・紙のうちから選択された単一材料からなる請求項5に記載された合成樹脂製チャック付き袋体。
  7. 袋が、合成樹脂・金属箔・紙のうちから選択された二つ以上の組み合わせによる複合材からなる請求項5に記載された合成樹脂製チャック付き袋体。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載された合成樹脂製チャックを具備する合成樹脂製袋であること、および、
    合成樹脂製袋の開口部側の一部分が、合成樹脂製チャックにおける雄部材側のベース材と雌部材側のベース材とを兼ねるものであること、および、
    当該合成樹脂製チャックが合成樹脂製袋と一体に形成されていること
    を特徴とする合成樹脂製チャック付き袋体。
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