JP5738423B2 - 多気筒回転式圧縮機及びその圧縮室の仕切板の接合方法 - Google Patents
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Description
以下、その理由を説明する。
圧縮機の圧縮効率を高めるために偏心部を大きくしようとすると、仕切板の穴が大きくなって効率が落ちるという矛盾に陥るため、仕切板を分割し、仕切板を貫通する軸穴を小さくする必要がある。
第1に、分割板の合わせ面の縁を2個のベーンが上下から挟んで摺動し、ベーンの摺動方向と分割面の合わせ面の長手方向が完全に一致する状態で組み立てること。
この理由は、ベーンの動作によって、ベーンの外周側に設けた背圧口から、分割板の合わせ面に対して冷凍機油を供給し、油シールを行うことができ、更にベーンが合わせ面の微細な段差に引っ掛かることを防止するためである。
この理由は、2枚の分割板が固定前から僅かにずれていたり、固定中にずれたりすると、ボルト等で固定する場合はそのままの状態で固定されてしまい、所望の組立精度を実現できない恐れがあるからである。
これらのことは、仕切板を構成する分割板の合わせ面の長手方向をベーンの方向に一致させかつ、クランク軸の軸心に対して2枚の分割板を正確に位置決めする必要があることを意味する。
隣接する複数の圧縮室と、
2枚の分割板に分割され、それぞれの前記分割板の合わせ面同士を互いに圧接固定して、隣接する前記圧縮室間を仕切る仕切板とを備えた多気筒回転式圧縮機において、
少なくとも1枚の前記分割板の外周面は、前記分割板を前記合わせ面の長手方向に垂直な平面で2等分した場合における切断面に対して対称な、2枚の前記分割板間の位相を決定する対となる1組以上の平面状の位相決定面を有し、
各前記位相決定面と前記平面が成す角度は90度未満であるものである。
また、この発明に係る、多気筒回転式圧縮機の圧縮室の仕切板の接合方法は、
隣接する複数の圧縮室と、
2枚の分割板に分割され、それぞれの分割板の合わせ面同士を、2枚の分割板がクランク軸を取り囲むように互いに圧接固定して、隣接する圧縮室間を仕切る仕切板とを備えた多気筒回転式圧縮機の圧縮室の仕切板の接合方法において、
2枚の分割板はそれぞれ、上面、下面、合わせ面、外周面を有し、
それぞれの外周面は、合わせ面の長手方向に垂直な平面で2等分した場合における切断面に対して対称な形状を有し、
一方の分割板の外周面には、合わせ面と平行な、2枚の分割板間の位相を決定する位相決定面を有し、
一対の分割板のそれぞれの合わせ面を仮に合わせた状態で、クランク軸の中心軸が仮想接合基準線(X軸)の原点と一致し、それぞれの前記合わせ面がX軸と重なるように2枚の分割板を仮設する仕切板仮設ステップと、
他方の分割板の外周面上の2点であって、X軸の原点を通りX軸に垂直なY軸に対して対称となる2箇所の位置において他方の分割板を摺動可能に支持しつつ、
一方の分割板の外周面をY軸に対して対称となる2点で、X軸に向かって均等に押圧する合わせ面位置決めステップと、
Y軸方向、かつ他方の分割板の方向に向かって位相決定面を押圧する位相決定面押圧ステップと、
2枚の分割板を互いに固定して1枚の仕切板を構成する分割板固定ステップとを有するものである。
また、この発明に係る、多気筒回転式圧縮機の圧縮室の仕切板の接合方法は、
隣接する複数の圧縮室と、
2枚の分割板に分割され、それぞれの分割板の合わせ面同士を、2枚の分割板がクランク軸を取り囲むように互いに圧接固定して、隣接する圧縮室間を仕切る仕切板とを備えた多気筒回転式圧縮機の圧縮室の仕切板の接合方法において、
2枚の分割板はそれぞれ、上面、下面、合わせ面、外周面を有し、
それぞれの外周面は、合わせ面の長手方向に垂直な平面で2等分した場合における切断面に対して対称な形状を有し、
一方の分割板の外周面には、分割板を合わせ面の長手方向に垂直な平面で2等分した場合における切断面に対して対称に、2枚の分割板間の位相を決定する1組の平面状の位相決定面を有し、
一対の分割板のそれぞれの合わせ面を仮に合わせた状態で、クランク軸の中心軸が仮想接合基準線(X軸)の原点と一致し、それぞれの合わせ面がX軸と重なるように2枚の分割板を仮設する仕切板仮設ステップと、
他方の分割板の外周面上の2点であって、X軸の原点を通りX軸に垂直なY軸に対して対称となる2箇所の位置において他方の分割板を摺動可能に支持しつつ、Y軸方向かつ他方の分割板の方向に向かって、一方の分割板の一組の位相決定面を均等に押圧する位相位置決め併合ステップと、
2枚の分割板を互いに固定して1枚の仕切板を構成する分割板固定ステップとを有するものである。
隣接する複数の圧縮室と、
2枚の分割板に分割され、それぞれの前記分割板の合わせ面同士を互いに圧接固定して、隣接する前記圧縮室間を仕切る仕切板とを備えた多気筒回転式圧縮機において、
少なくとも1枚の前記分割板の外周面は、前記分割板を前記合わせ面の長手方向に垂直な平面で2等分した場合における切断面に対して対称な、2枚の前記分割板間の位相を決定する対となる1組以上の平面状の位相決定面を有し、
各前記位相決定面と前記平面が成す角度は90度未満であるので、
隣接する圧縮室間を仕切る仕切板を、分割板の合わせ面の長手方向が、丁度ベーンの摺動方向と一致し、ベーンの摺動範囲に合わせ面が重なるように正確に組み立てることができ、合わせ面に油シールを形成し高効率を発揮できる。
また、ベーンが合わせ面の微細な段差に引っ掛かる等の影響を受けないので、機械的にも故障の少ない多気筒回転式圧縮機を提供できる。
以下、この発明の実施の形態1を図を用いて説明する。
図1は、多気筒回転式圧縮機100(以下、圧縮機100という)の縦断面図である。
図2は、図1に示す圧縮機100のA−A線における横断面図である。
本実施の形態では、圧縮室を2室備えた2シリンダ式の冷凍・空調機用ロータリ圧縮機を例に挙げて説明する。
ガラス端子部7からの通電によりシェル1内部に設置されたモータ2を駆動して、第1偏心部63a及び第2偏心部63bを有するクランク軸6を回転させる。
そして吸入マフラ8及び吸入パイプ5を通じて、冷媒が第1圧縮室21a及び第2圧縮室21bに吸入される。
クランク軸6の回転に伴って圧縮された冷媒は、吐出パイプ4より圧縮機100の外部へ吐出される。
圧縮機100は、密閉容器であるシェル1と、シェル1の内部に設置された駆動源であるモータ2と、同じくシェル1の内部に設置された圧縮機構部3とを備える。
シェル1は、上部シェル1a、中間シェル1b、下部シェル1cで構成されていて、上部シェル1aには、圧縮された冷媒を圧縮機外部へ吐出する吐出パイプ4が設けられている。
中間シェル1bには、モータ2と圧縮機構部3が固定されており、圧縮機構部3へ冷媒を導く吸入パイプ5が固定されている。
吸入パイプ5は吸入マフラ8に接続されており、吸入マフラ8内で、冷媒の気液の分離や、冷媒中のゴミの除去を行う。
モータ2は、固定子2aと回転子2bを有しており、回転子2bはクランク軸6に取り付けられている。モータ2で発生した回転トルクはクランク軸6を通して圧縮機構部3に伝達される。
そして、第1枠体31a、第1シリンダブロック33a、仕切板35、第2シリンダブロック33b、第2枠体31bのそれぞれに設けられた貫通穴に、短いボルト13と長いボルト14を貫通させてボルト締結することで、圧縮機構部3を構成するこれらの部品を圧着固定している。
また、仕切板35の下面、第2シリンダブロック33bの内周面、第2枠体31bの上面、及び第2ローラ32bの外周面で囲まれる空間が第2圧縮室21bとなる。
このように仕切板35は、第1シリンダブロック33aと第2シリンダブロック33bの間に配置されており、隣接する第1圧縮室21aと第2圧縮室21bを仕切る役割を果たしている。
第1ベーン10は、その先端が第1偏心部63aの周囲に装着した第1ローラ32aの外周面に当接し、第1圧縮室21aを低圧部分23と高圧部分24に仕切っている。
そこで、その差圧によっても第1ベーン10が第1ローラ32aに押し付けられるように、第1ベーン10の背面(第1ローラ32aと反対側)は、圧縮機構部3の外部へ背圧孔11によって開放されている。
第1バネ9は、背圧孔11を通して第1シリンダブロック33aに組み立てられる。
第1ベーン10が第1ローラ32aに押し付けられた状態でクランク軸6が回転するため、第1ベーン10は第1バネ9の伸縮方向にスリットの中で前後に運動する。
ただし、第1偏心部63aと第2偏心部63bは180度の位相差があり、第1ベーン10と第2ベーンは、仕切板35を挟んで位相差がなく配置されているので、第1圧縮室21aと第2圧縮室21bは交互に圧縮動作を繰り返すことになる点と、第1圧縮室21aで圧縮された冷媒は第1枠体31aに開けた第1吐出口31cから圧縮機構部3の外部へ吐出されるのに対して、第2圧縮室21bで圧縮された冷媒は第2枠体31bに開けた第2吐出口(図示せず)から圧縮機構部3の外部に吐出される点で異なる。
図3は、2枚の分割板42a、42bで構成される仕切板35の平面図である。
分割板42a、42bは、合わせ面43側に半円状のシャフト用切欠き45を有し、分割板42a、42bがクランク軸6の中間部64を両側からシャフト用切欠き45の部分で挟み込むようにして組み立てられて仕切板35を形成する。
分割板42a、42bの合わせ面43の両端には、分割板42a、42bを互いに固定する為の突起部47があり、この突起部47に締結用の穴44a、44bを備えている。
穴44a、44bを連通して締結用のボルト・ナット46などで、分割板42a、42bを締結する。
また、分割板42bの外周面には仕切板35を組み立てるときに使用する位相決め切り欠き48(位相決定面)が、平面状に、合わせ面43に平行に設けられている。
位相決め切り欠き48の合わせ面43と平行な周方向の長さは、クランク軸6の直径より大きく設定する。
この理由と位相決め切り欠き48の使用方法についての詳細は後述する。
分割板42a、42bを合わせてボルト・ナット46等で固定することにより、大きな隙間なく仕切板35及び圧縮機構部3を組み立てることが可能となる。
これにより、圧縮機100の運転時の振動などにより分割板42aと分割板42bがずれることがなく、それぞれの合わせ面43の間に大きな隙間が発生することを防止することができる。
そこで、分割板42a、42bのそれぞれの合わせ面43が、両ベーンの運動方向に平行になるように、かつ、第1ベーン10及び第2ベーンが合わせ面43の縁上の範囲(図3、ベーン摺動範囲49)を摺動するような位置関係で仕切板35を組み立てる必要がある。
図4は、圧縮機構組立装置70と、これにセットした圧縮機構部3の断面模式図である。
図5は、圧縮機構部3の組立手順の骨子を示すフローチャートである。
これにより、クランク軸6の軸心に対する各偏心部の偏心量を求める。(STEP1)
次に、STEP2及びSTEP3で各シリンダブロックを締結した第1枠体31aと第2枠体31bにクランク軸6を仮挿入し、軸が滑らかに回転するかチェックする。(STEP4)
そして、クランク軸6の中間部64を左から分割板42a、右から分割板42bの各切欠き45で挟みこむようにして各合わせ面43を合わせた状態で第1シリンダブロック33aと第2シリンダブロック33bの中間に仮設する。
この時、分割板42aと分割板42bの各合わせ面43が、図4の手前側から奥側に伸びるように仮設する。(仕切板仮設ステップ)
図6は、図4のA−A線における断面図である。
図6において、X軸は、分割板42a、42bの合わせ面43をこれに揃えるための仮想接合基準線である。
原点は、クランク軸6の中心軸上の一点ある。
Y軸は、原点を通りX軸に直行する線である。
分割板42a、42bは、概ね原点が中心となり、X軸上に各合わせ面43が揃うように仮設されている。
分割板支持プレート72aは、図6の左右に伸縮し、V字型の2つの先端部が所定の位置で分割板42aの外周面を摺動可能に支持する部材である。
分割板支持プレート72aの2つの先端部間の長さは、クランク軸6の直径より大きくしている。
分割板支持プレート72bは、V字型に開口する先端とそのV字型の先端部間に平坦な押圧部73を一体として有している。
分割板支持プレート72bについても、2つの先端部間の長さは、クランク軸6の直径より大きくし、押圧部73の先端の横幅もクランク軸6の直径より大きくしている。
分割板支持プレート72a及び分割板支持プレート72bの先端部は、常にY軸に対して対称な位置にある。
これによって、分割板42aと分割板42bの各合わせ面43が、図6の上下方向を向く状態で重なり合って押圧される。(STEP5−1:位相決定面押圧ステップ)
なお、実際には、分割板42a、42bの仮設状態によって、分割板支持プレート72bの2箇所の先端部と、押圧部73が、分割板42bに接触する順序は異なるが、最終的には、これら3箇所が全て分割板42bの外周面に接触することになる。
従って、合わせ面位置決めステップと位相決定面押圧ステップは同時に進行する場合もある。
なお、位相決め切り欠き48の分割板42bの合わせ面43と平行な方向の長さも、クランク軸6の直径より大きく設定しているので、クランク軸6の直径より横幅の大きい押圧部73で押圧すれば分割板42aは分割板42bの合わせ面に倣って容易に回転する。
また、シリンダ固定機構74で、図6の上下方向から圧縮機構組立装置70に固定されているので、第1シリンダブロック33aの内周面の中心位置とシャフト用切欠き45によって形成されるシャフト貫通孔50の中心が一致するように、仕切板35を第1シリンダブロック33aに対して位置決めすることができる。
また、分割板42bは合わせ面43に対して平行な位相決め切り欠き48を押圧部73で押すことにより、合わせ面43の長手方向がベーンの摺動方向と一致するように仕切板35の位相を決定することができる。
なお、引き続いて、調芯機構75及び芯ずれ計測センサ76を使用して軸心の調整を特許第2858547号公報等に示された方法を用いて行う。(STEP5−2)
次に、第1シリンダブロック33aと第2シリンダブロック33bとを長いボルト14で固定する。(STEP5−3)
そして最後に、分割板締結用のボルト・ナット46を穴44a、44bに通し、分割板42aと分割板42bを締結して圧縮機構部3の組立を完了する。(STEP6)
また、各ベーンが合わせ面43の微細な段差に引っ掛かる等の影響を受けないので、機械的にも故障の少ない多気筒回転式圧縮機を提供できる。
なお、本実施の形態では位相決め切り欠き48を平面としたが、必ずしも平面である必要はなく、仕切板35の組立時に、分割板42a、42bの位相を所定の状態に決定できればよい。
また、本発明の実施の形態1に係る多気筒回転式圧縮機の圧縮室の仕切板の接合方法によれば、シリンダーブロック間に仮設した分割板42a、42bを、その後工程で精度良く組み合わせて接合できるので、多気筒回転式圧縮機の組立工程のタクトタイムを短縮することができる。
以下、本発明に係る多気筒回転式圧縮機の実施の形態2を図を用いて、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
図7は、本実施形態に係る多気筒回転式圧縮機の隣接する圧縮室間を仕切る仕切板235の平面図である。
図8は、仕切板235の組立工程を示す図である。
仕切板235を構成する分割板242bの形状が実施の形態1の分割板42bと異なる。
分割板242bでは、平面状の位相決め切り欠き248(位相決定面)を、仮に分割板242bをその合わせ面43に垂直な平面で2等分した場合の切断面に対して対称となるように2箇所に設けている。
このような構成であっても、分割板242bが分割板支持プレート272bのV字状先端部に倣い、次に、分割板42aの合わせ面43が、分割板242bの合わせ面43に倣うことにより、仕切板235を正確に、仮想接合基準線に合わせ、同時に分割板42aと242bの合わせ面43のX軸上での位置も揃えることができる。
この場合、実施の形態1における、合わせ面位置決めステップと位相決定面押圧ステップの両処理に相当する、位相位置決め併合ステップを一度に実行することになる。
これにより、多気筒回転式圧縮機の組み立てに要する時間を短縮できる。
なお、分割板支持プレート272bについて、2つの先端部間の長さは、クランク軸6の直径より大きくしている。
また、2つの位相決め切り欠き248の最も離れた端部同士の間の長さも、クランク軸6の直径より大きく設定しているので、分割板支持プレート272bで分割板242bを押圧すれば、分割板42aは、小さな力でも分割板242bの合わせ面に倣って容易に回転する。
また、位相決め切り欠きは、1組以上であれば複数組あっても良い。
Claims (7)
- 隣接する複数の圧縮室と、
2枚の分割板に分割され、それぞれの前記分割板の合わせ面同士を互いに圧接固定して、隣接する前記圧縮室間を仕切る仕切板とを備えた多気筒回転式圧縮機において、
少なくとも1枚の前記分割板の外周面は、前記分割板を前記合わせ面の長手方向に垂直な平面で2等分した場合における切断面に対して対称な、2枚の前記分割板間の位相を決定する対となる1組以上の平面状の位相決定面を有し、
各前記位相決定面と前記平面が成す角度は90度未満である多気筒回転式圧縮機。 - 前記対となる1組の位相決定面は、互いに隣接している請求項1に記載の多気筒回転式圧縮機。
- 前記対となる1組の位相決定面の最も離れた端部同士の間の長さは、前記仕切板の中央を貫通するクランク軸の直径より大である請求項1又は請求項2に記載の多気筒回転式圧縮機。
- 隣接する複数の圧縮室と、
2枚の分割板に分割され、それぞれの前記分割板の合わせ面同士を、2枚の前記分割板がクランク軸を取り囲むように互いに圧接固定して、隣接する前記圧縮室間を仕切る仕切板とを備えた多気筒回転式圧縮機の圧縮室の仕切板の接合方法において、
2枚の前記分割板はそれぞれ、上面、下面、前記合わせ面、外周面を有し、
それぞれの前記外周面は、前記合わせ面の長手方向に垂直な平面で2等分した場合における切断面に対して対称な形状を有し、
一方の前記分割板の外周面には、前記合わせ面と平行な、2枚の前記分割板間の位相を決定する位相決定面を有し、
一対の前記分割板のそれぞれの前記合わせ面を仮に合わせた状態で、前記クランク軸の中心軸が仮想接合基準線(X軸)の原点と一致し、それぞれの前記合わせ面が前記X軸と重なるように2枚の前記分割板を仮設する仕切板仮設ステップと、
他方の前記分割板の前記外周面上の2点であって、前記X軸の前記原点を通り前記X軸に垂直なY軸に対して対称となる2箇所の位置において他方の前記分割板を摺動可能に支持しつつ、
一方の前記分割板の前記外周面を前記Y軸に対して対称となる2点で、前記X軸に向かって均等に押圧する合わせ面位置決めステップと、
前記Y軸方向、かつ他方の前記分割板の方向に向かって前記位相決定面を押圧する位相決定面押圧ステップと、
2枚の前記分割板を互いに固定して1枚の前記仕切板を構成する分割板固定ステップとを有する多気筒回転式圧縮機の圧縮室の仕切板の接合方法。 - 隣接する複数の圧縮室と、
2枚の分割板に分割され、それぞれの前記分割板の合わせ面同士を、2枚の前記分割板がクランク軸を取り囲むように互いに圧接固定して、隣接する前記圧縮室間を仕切る仕切板とを備えた多気筒回転式圧縮機の圧縮室の仕切板の接合方法において、
2枚の前記分割板はそれぞれ、上面、下面、前記合わせ面、外周面を有し、
それぞれの前記外周面は、前記合わせ面の長手方向に垂直な平面で2等分した場合における切断面に対して対称な形状を有し、
一方の前記分割板の外周面には、前記分割板を前記合わせ面の長手方向に垂直な平面で2等分した場合における切断面に対して対称に、2枚の前記分割板間の位相を決定する1組の平面状の位相決定面を有し、
一対の前記分割板のそれぞれの前記合わせ面を仮に合わせた状態で、前記クランク軸の中心軸が仮想接合基準線(X軸)の原点と一致し、それぞれの前記合わせ面が前記X軸と重なるように2枚の前記分割板を仮設する仕切板仮設ステップと、
他方の前記分割板の前記外周面上の2点であって、前記X軸の前記原点を通り前記X軸に垂直なY軸に対して対称となる2箇所の位置において他方の前記分割板を摺動可能に支持しつつ、前記Y軸方向かつ他方の前記分割板の方向に向かって、一方の前記分割板の一組の前記位相決定面を均等に押圧する位相位置決め併合ステップと、
2枚の前記分割板を互いに固定して1枚の前記仕切板を構成する分割板固定ステップとを有する多気筒回転式圧縮機の圧縮室の仕切板の接合方法。 - 前記位相決定面押圧ステップにおける、前記位相決定面を押圧する部材は、前記合わせ面位置決めステップで、一方の前記分割板を押圧する分割板支持プレートと一体として形成されている請求項4に記載の多気筒回転式圧縮機の圧縮室の仕切板の接合方法。
- 前記位相決定面押圧ステップと合わせ面位置決めステップは、同時に実行される請求項4又は請求項6に記載の多気筒回転式圧縮機の圧縮室の仕切板の接合方法。
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