JP2011064183A - 多気筒回転式圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボルトの数を減らすことで組立効率及び製造コストの低減を図ること。
【解決手段】圧縮機構部300は、クランクシャフト230の軸方向に順に設けられた上軸受310、上シリンダ330、上仕切板340、中シリンダ350、下仕切板360、下シリンダ370、下軸受320を有し、上軸受310と上シリンダを調芯して固定して第1組立体を形成する締結ボルト400と、上仕切板340を介して第1組立体と中シリンダ350を調芯して固定する貫通ボルト410と、下軸受320と下シリンダ370を調芯して固定して第2組立体を形成する調芯用専用ボルト420と、下仕切板360を介して第2組立体と中シリンダ350を調芯して固定する締結ボルト430とを備えた。
【選択図】図2
【解決手段】圧縮機構部300は、クランクシャフト230の軸方向に順に設けられた上軸受310、上シリンダ330、上仕切板340、中シリンダ350、下仕切板360、下シリンダ370、下軸受320を有し、上軸受310と上シリンダを調芯して固定して第1組立体を形成する締結ボルト400と、上仕切板340を介して第1組立体と中シリンダ350を調芯して固定する貫通ボルト410と、下軸受320と下シリンダ370を調芯して固定して第2組立体を形成する調芯用専用ボルト420と、下仕切板360を介して第2組立体と中シリンダ350を調芯して固定する締結ボルト430とを備えた。
【選択図】図2
Description
本発明は、空気調和機等の冷凍サイクルを構成する多気筒回転式圧縮機に関し、特に部品点数を軽減し、製造コストを低減できるものに関する。
投資コストを抑制した大排除容積圧縮機として、同一圧縮機構を複数段連結する多気筒回転式圧縮機が知られている(例えば、特許文献1参照)。図12中1は、このような多気筒回転式圧縮機を示す縦断面図である。多気筒回転式圧縮機1は、密閉ケース2と、この密閉ケース2内に収容された電動機部3と、この電動機部3のクランクシャフト4に連結された圧縮機構部5とを備えている。
図13は、圧縮機構部5の一例を示す縦断面図である。圧縮機構部5は、クランクシャフト4を回転自在に支持する上軸受6及び下軸受7とを備えている。クランクシャフト4は、上部分4Aと下部分4Bとに分割されている。上軸受6と下軸受7との間には、図12中上方より、上シリンダ8、上仕切板9、中シリンダ10、下仕切板11、下シリンダ12が配置されている。なお、図12中13は上マフラ、14は下マフラを示している。各シリンダ8,10,12内には、クランクシャフト4により回転するローラ8a,10a,12aと圧縮室を仕切るブレード(不図示)が備わり、圧縮室に吸い込んだガスを高温高圧ガスにして吐出する。
このような圧縮機構部5では、クランクシャフト4の中心軸を調芯しながら高い精度で組み立てる必要がある。ことから、次のような組み立てる方法が考えられる。すなわち、上軸受6と上シリンダ8とを5本の上シリンダ専用ボルト20で締結して上組立体を形成する。また、下軸受7と下シリンダ12とを2本の調芯用専用ボルト21で締結して下組立体を形成する。さらに中シリンダ10と軸受機能を持たせた下仕切板11を調芯用専用ボルト22で締結して中組立体を形成する。最後に上組立体と中組立体と下組立体とを固定ボルト24で締結する。
次に、このような圧縮機構部5における冷媒の流路について説明する。冷媒の流路を確保する構成として、シリンダとサイドハウジングとの間に挟みつけられた状態で設けられ、圧縮された冷媒を吐出する吐出ポートを有する薄板状のポートプレートと、吐出ポートを開閉する開閉弁を備え、密着し合うポートプレート又はサイドハウジング側のいずれか一方に、圧縮室と対応する領域にわたり、吸込圧誘導溝を設け、吸込圧誘導溝を、ポートプレートに設けられた連通ポートを介して吸込ポート又はシリンダ内常時吸込圧力部を連通させたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
吐出される高温高圧ガスは、主軸受けと副軸受けにそれぞれ設けられた吐出口から吐出されるものであるが、吐出口には開閉する弁すなわち吐出弁が設けられている。吐出弁は、一端は吐出口を覆うような形状になっており、もう一端は軸受けに固定され片持ち状のリード弁になっている。吐出弁は、片持ち弁であるため吐出ガスによって一端が持ち上げられ吐出ガス量によって持ち上げられる量が変わるが、持ち上げられすぎると吐出弁の固定端が破断する恐れがあるため、吐出弁の持ち上げられる量を規制し、固定端の応力を緩和するために弁押さえという部品が取り付けられている。従来の多気筒回転式圧縮機は、1つのシリンダに1つの吐出口が形成されている。
しかしながら、圧縮室の容量が大きくなるにしたがって、吐出口を大きくする必要があり、吐出弁形状も大きくしなければならず、高効率を求めるためには不利になってしまう。そこで、多気筒回転式圧縮機においても、1つのシリンダに複数の吐出口、吐出弁を設けることによって、1回転で圧縮されるガスを分散して吐出させ、吐出ガス流量を減らすことができる。このため、吐出口ならびに吐出弁形状を小さくすることでデッドボリュームの減少ならびに吐出弁応答性の向上によって効率向上を図ることができる。
上述した多気筒回転式圧縮機では、組立に際し、次のような問題があった。すなわち、締結するボルトの数量が多く、組立効率が悪かった。また、下仕切板11と中シリンダ10の調芯が必要であり、下仕切板11に軸受け機能を持たせており、クランクシャフト4も4Aと4Bに分割されており、製造コスト価格面、製造面での課題がある。
一方、シリンダとシリンダの間に仕切板を有しているため、仕切板に吐出経路を構成しなければならず、限られたスペース中では難しいものになる。これは、仕切板、吐出弁、弁押さえそれぞれの部品を取り入れようとすると、仕切板の厚さが厚くなってしまう。シリンダとシリンダの圧縮間距離が長くなり、すなわち回転するクランクシャフトのクランク間距離が長くなることで、クランクシャフトのたわみ量が多くなり回転軸の信頼性および摺動損失の増大を招くという問題があった。
そこで本発明は、ボルトの数を減らすことで組立効率を向上することができる多気筒回転式圧縮機を提供することを目的としている。
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の多気筒回転式圧縮機は次のように構成されている。
密閉容器と、この密閉容器内に収容された駆動手段と、上記密閉容器内に収容されるとともに、上記駆動手段に連結された回転軸によって駆動される圧縮機構部とを具備する多気筒回転式圧縮機において、前記圧縮機構部は、上記回転軸の軸方向に順に設けられた第1軸受、第1シリンダ、第1仕切板、第2シリンダ、第2仕切板、第3シリンダ、第2軸受を有し、上記第1軸受と上記第1シリンダを調芯して固定して第1組立体を形成する第1のボルトと、第1仕切板を介して第1組立体と第2シリンダを調芯して固定する第2のボルトと、第2軸受と第3シリンダを調芯して固定して第2組立体を形成する第3のボルトと、第2仕切板を介して第2組立体と第2シリンダを調芯して固定する第4のボルトとを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ボルトの数を減らすことで組立効率を向上することをができる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る多気筒回転式圧縮機200が組み込まれた冷凍サイクル装置100を示す模式図、図2は同多気筒回転式圧縮機200に組み込まれた圧縮機構部300を図3におけるX−X線で切断して矢印方向に見た縦断面図、図3は同圧縮機構部300を示す上面図、図4は同圧縮機構部300を示す下面図である。
冷凍サイクル装置100は、多気筒回転式圧縮機200と、四方弁101、室外熱交換器102と、膨張装置103と、室内熱交換器104、アキュムレータ105をサイクル状に連通して形成される。上記冷凍サイクル装置100において、多気筒回転式圧縮機200から吐出される冷媒は、冷房時には、四方弁101を介して実線矢印で示すように室外熱交換器102に供給され、ここで外気と熱交換して凝縮される。この凝縮された冷媒は、室外熱交換器102から流出して膨張装置103を介して室内熱交換器104に流され、ここで室内空気と熱交換して蒸発し、室内空気を冷却する。室内熱交換器104から流出された冷媒は、四方弁101及びアキュムレータ105を介して多気筒回転式圧縮機200内に吸い込まれる。
また、暖房時には、多気筒回転式圧縮機200から吐出された冷媒は、四方弁101を介して破線矢印で示すように、室内熱交換器104に供給され、ここで室内空気と熱交換して凝縮され、室内空気を加熱する。この凝縮された冷媒は室内熱交換器104から流出して膨張装置103を介して室外熱交換器102に流され、ここで室外空気と熱交換して蒸発する。この蒸発した冷媒は、室外熱交換器102から流出され、四方弁101及びアキュムレータ105を介して多気筒回転式圧縮機200内に吸い込まれる。以後、順次同様に冷媒が流されて冷凍サイクルの運転が継続される。
多気筒回転式圧縮機200は、密閉ケース210と、この密閉ケース210内に収容された電動機部220と、この電動機部220のクランクシャフト230に連結された圧縮機構部300とを備えている。
図2は、圧縮機構部300を示す縦断面図である。圧縮機構部300は、クランクシャフト230を回転自在に支持する上軸受(第1軸受)310及び下軸受(第2軸受)320とを備えている。上軸受310と下軸受320との間には、図2中上方より、上シリンダ(第1シリンダ)330、上仕切板(第1仕切板)340、中シリンダ(第2シリンダ)350、下仕切板(第3仕切板)360、下シリンダ(第3シリンダ)370が配置されている。なお、図2中380は上マフラ、390は下マフラを示している。各シリンダ330,350,370に設けられた中空部331,351,371内には、クランクシャフト230により回転するローラ332,352,372が配置されている。
上軸受310には、貫通孔315及び貫通孔318が形成されている。下軸受320には、貫通孔325及び貫通孔328,329が形成されている。上シリンダ330には、ネジ孔335及び貫通孔338が形成されている。上仕切板340には貫通孔348,349が形成されている。中シリンダ350には、ネジ孔355及び貫通孔358が形成されている。下仕切板360には貫通孔368,369が形成されている。下シリンダ370には、ネジ孔375(図示せず)及び貫通孔378,379が形成されている。
上マフラ380と上軸受310と上シリンダ330とは、2本の締結ボルト(第1のボルト)400により締結されている。上軸受310と上シリンダ330と上仕切板340と中シリンダ350とは、3本の貫通ボルト(第2のボルト)410により締結されている。下軸受320と下シリンダ370とは、2本の調芯用専用ボルト(第3のボルト)420により締結されている(図4参照)。下マフラ390と下軸受320と下シリンダ370と下仕切板360と中シリンダ350とは、3本の締結ボルト(第4のボルト)430により締結されている。下軸受320と下シリンダ370と下仕切板360と中シリンダ350と上仕切板340と上シリンダ330とは、2本の貫通ボルト440により締結されている。
このように構成された多気筒回転式圧縮機200は、次のようにして組み立てられる。すなわち、上マフラ380と上軸受310とを2本の締結ボルト400を用いて上シリンダ330に固定され、「上軸受組立体(第1組立体)」が形成される。このとき、上軸受310と上シリンダ330とは、それぞれの貫通孔315及びネジ孔335により調芯されて組み立てられる。
次に、下マフラ390と下軸受320とを2本の調芯用専用ボルト420を用いて下シリンダ370に固定し、「下シリンダ組立体(第2組立体)」を形成する。このとき、下軸受320と下シリンダ370とは、それぞれの貫通孔325及びネジ孔375により調芯されて組み立てられる。
次に、「上軸受組立体」にクランクシャフト230を挿入し、ローラ332、上プレード(図示せず)を上シリンダ330内に挿入する。次に、「上軸受組立体」に、上仕切板340、中シリンダ350を重ね、中シリンダ350内に、ローラ352、ブレード232(図示せず)を挿入し、上仕切板340、中シリンダ350を3本の貫通ボルト410を用いて調芯後、中シリンダ350に固定する。
次に、下仕切板360、ローラ372、ブレード(図示せず)組込んだ「下シリンダ組立体」をクランクシャフト230に挿入する。
そして、下軸受方向から、下マフラ390、下軸受320、下シリンダ370、下仕切板360を貫通し、中シリンダ350に固定する3本の貫通ボルト430で締結する。
次に、下マフラ390、下軸受320、下シリンダ370、下仕切板360、中シリンダ350、上仕切板340を貫通し、上シリンダ330に固定する2本の貫通ボルト440で締結する。このとき、中シリンダ350と下軸受320とは、それぞれのネジ孔355及び貫通孔325により調芯されて組み立てられる。なお、「下シリンダ組立体」はクランクシャフト230に挿入する直前に組み立ててもよい。
このように構成された圧縮機構部300では、下仕切板360と中シリンダ350の調芯の必要なく、下仕切板360に軸受機能を持たせなくても良い。したがって、クランクシャフトを分割する等の必要が無く、中シリンダ350の調芯用ボルトを貫通ボルト410,440と兼用でき、貫通ボルトの種類が減り、安価な圧縮機と組立の簡素化、誤組の防止ができる。
図5は本発明の第2の実施の形態に係る多気筒回転式圧縮機200Aに組み込まれた圧縮機構部500を図6におけるY−Y線で切断して矢印方向に見た縦断面図、図6は同圧縮機構部500を示す上面図、図7は同圧縮機構部500を示す下面図である。なお、これらの図で図2〜図4と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
圧縮機構部500は、クランクシャフト230を回転自在に支持する上軸受(第1軸受)510及び下軸受(第2軸受)520とを備えている。上軸受510と下軸受520との間には、図5中上方より、上シリンダ(第1シリンダ)530、上仕切板(第1仕切板)540、中シリンダ(第2シリンダ)550、下仕切板(第3仕切板)560、下シリンダ(第3シリンダ)570が配置されている。なお、図5中580は上マフラ、590は下マフラを示している。各シリンダ530,550,570に設けられた中空部531,551,571内には、クランクシャフト230により回転するローラ532,552,572が配置されている。
上軸受510には、貫通孔515(不図示)及び貫通孔518が形成されている。下軸受520には、貫通孔525(不図示)及び貫通孔528が形成されている。上シリンダ530には、ネジ孔(図示せず)及び貫通孔538が形成されている。上仕切板540には貫通孔548が形成されている。中シリンダ550には、ネジ孔555が形成されている。下仕切板560には貫通孔568が形成されている。下シリンダ570には、ネジ孔575(図示せず)及び貫通孔578が形成されている。
上マフラ580と上軸受510と上シリンダ530とは、2本の調芯用専用ボルト600により締結されている(図6参照)。上軸受510と上シリンダ530と上仕切板540と中シリンダ550とは、5本の貫通ボルト610により締結されている。下軸受520と下シリンダ570とは、2本の調芯用専用ボルト620により締結されている(図7参照)。下マフラ590と下軸受520と下シリンダ570と下仕切板560と中シリンダ550とは、5本の貫通ボルト630により締結されている。
このように構成された多気筒回転式圧縮機500は、次のようにして組み立てられる。すなわち、上軸受510と上シリンダ530とは、2本の調芯用専用ボルト600を用いて上シリンダ530のネジ孔に調芯後固定される。
上マフラ580と上軸受510と上シリンダ530と上仕切板540と中シリンダ550は、貫通孔518,538,548を通り、中シリンダ550のネジ孔555に螺合する5本の貫通ボルト610で固定される。これにより、上軸受510と中シリンダ550は調芯される。
下軸受520と、下シリンダ570を2本の調芯用専用ボルト620を用いて下シリンダ570のネジ孔575に調芯後固定される。
下マフラ590と下軸受520と下シリンダ570と下仕切板560と中シリンダ550は、貫通孔528,578,568を通り、中シリンダ550のネジ孔555に螺合する5本の締結ボルト630で固定される。これにより、下軸受520と中シリンダ550は調芯される。
このように、本実施の形態に係る多気筒回転式圧縮機500は、上述した多気筒回転式圧縮機300と同様の効果が得られる。さらに、中シリンダ550の調芯用ボルトを貫通ボルト610,630と兼用でき、貫通ボルトは1種類、調芯用ボルト1種類となり、部品の共通化ができ、より安価な圧縮機を提供することができる。
図8は本発明の第3の実施の形態に係る多気筒回転式圧縮機700を示す縦断面図、図9は多気筒回転式圧縮機700に組み込まれたポートプレート900を示す説明図、図10は多気筒回転式圧縮機700に組み込まれた下仕切板860を示す説明図、図11は多気筒回転式圧縮機700の要部を示す図9中Q1−Q1線、図10中Q2−Q2線の位置で切断して矢印方向に見た断面図である。
多気筒回転式圧縮機700は、密閉ケース710と、この密閉ケース710内に収容された電動機部720と、この電動機部720のクランクシャフト730に連結された圧縮機構部800とを備えている。
圧縮機構部800は、クランクシャフト730を回転自在に支持する上軸受(第1軸受)810及び下軸受(第2軸受)820とを備えている。上軸受810と下軸受820との間には、図8中上方より、第1シリンダ830、第1仕切板840、第2シリンダ850、第2仕切板860、第3シリンダ870、第3仕切板880、第4シリンダ890が配置されている。なお、図2中880は上マフラ、890は下マフラを示している。
第1シリンダ830と第1仕切板840との間、第2シリンダ850と第1仕切板840との間、第2シリンダ850と第2仕切板860との間、第3シリンダ870と第2仕切板860との間、第3シリンダ870と第3仕切板880との間、第4シリンダ890と第3仕切板880との間には、薄板状のポートプレート(薄板部材)900が配置されている。
各ポートプレート900には、対向する各シリンダ830、850、870、890のシリンダ室に面する位置に吐出口910が設けられている。また、各ポートプレート900と、第1仕切板840、第2仕切板860、第3仕切板880間には、上記ポートプレート900の吐出口910を開閉するリード弁からなる吐出弁920が設けられている。
さらに、一方、第1仕切板840、第2仕切板860、第3仕切板880には、上記ポートプレート900の吐出口910及び吐出弁920に対応して凹部841,861,881が設けられている。この凹部841,861,881は、吐出弁920のの開度を規制する弁押さえの機能を有している。さらに、第1仕切板840、第2仕切板860、第3仕切板880には、上記凹部841,861,881に連通して、吐出口910から吐出された冷媒を案内する吐出凹部842,862,882が形成されている。
このように構成された多気筒回転式圧縮機700では、第1仕切板840、第2仕切板860、第3仕切板880に弁押さえの部品を組み込む必要がないため、板厚、すなわちクランクシャフト730の軸方向の長さを確保する必要が無い。このため、各シリンダ間距離を短くすることができ、クランクシャフト730のクランク間距離を短くでき、クランクシャフト730のたわみ量を少なくし、回転軸の信頼性の確保及び摺動損失の低減を図ることができる。
また、圧縮動作に寄与しないデッドボリュームがなくなり効率のよい圧縮状態が得られるようになる。
なお、本実施の形態では4気筒の多気筒回転式圧縮機について説明したが、ポートプレート、仕切板の凹部の構成は、多気筒のものであれば気筒数に関係なく適用することが可能である。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
本発明によれば、ボルトの数を減らすことで組立効率を向上することができる多気筒回転式圧縮機が得られる。
100…冷凍サイクル装置、200,200A…多気筒回転式圧縮機、210…密閉ケース、220…電動機部、230…クランクシャフト、300…圧縮機構部、310…上軸受(第1軸受)、320…下軸受(第2軸受)、330…上シリンダ(第1シリンダ)、340…上仕切板(第1仕切板)、350…中シリンダ(第2シリンダ)、360…下仕切板(第2仕切板)、370…下シリンダ(第3シリンダ)、400…締結ボルト(第1のボルト)、410…貫通ボルト(第2のボルト)、420…調芯用専用ボルト(第3のボルト)、430…締結ボルト(第4のボルト)、440…貫通ボルト、200A…多気筒回転式圧縮機、500…圧縮機構部、510…上軸受(第1軸受)、520…下軸受(第2軸受)、530…上シリンダ(第1シリンダ)、540…上仕切板(第1仕切板)、550…中シリンダ(第2シリンダ)、560…下仕切板(第2仕切板)、570…下シリンダ(第3シリンダ)、600…調芯用専用ボルト、610…貫通ボルト、620…調芯用専用ボルト、630…貫通ボルト、700…多気筒回転式圧縮機、710…密閉ケース、720…電動機部、730…クランクシャフト、800…圧縮機構部、810…上軸受(第1軸受)、820…下軸受(第2軸受)、830…第1シリンダ、840…第1仕切板、850…第2シリンダ、860…第2仕切板、870…第3シリンダ、880…第3仕切板、890…第4シリンダ、900…ポートプレート(薄板部材)。
Claims (5)
- 駆動手段と、上記駆動手段に連結された回転軸によって駆動される圧縮機構部とを具備する多気筒回転式圧縮機において、
前記圧縮機構部は、上記回転軸の軸方向に順に設けられた第1軸受、第1シリンダ、第1仕切板、第2シリンダ、第2仕切板、第3シリンダ、第2軸受を有し、
上記第1軸受と上記第1シリンダを調芯して固定して第1組立体を形成する第1のボルトと、
第1仕切板を介して第1組立体と第2シリンダを調芯して固定する第2のボルトと、
第2軸受と第3シリンダを調芯して固定して第2組立体を形成する第3のボルトと、
第2仕切板を介して第2組立体と第2シリンダを調芯して固定する第4のボルトとを備えたことを特徴とする多気筒回転式圧縮機。 - 上記第1軸受及ぴ第2軸受のいずれか一方側から挿入され、当該軸受から最も離間したシリンダに螺着される第5のボルトを備えたことを特徴とする請求項1記載の多気筒回転式圧縮機。
- 上記第1のボルトと上記第3のボルト、上記第2のボルトと上記第4のボルトはそれぞれ同一の大きさに形成されていることを特徴とする請求項1記載の多気筒回転式圧縮機。
- 上記第1シリンダと上記第1仕切板間、上記第1仕切板と上記第2シリンダ間、上記第2シリンダと上記第2仕切板間、上記第2仕切板と上記第3シリンダ間の少なくとも1箇所に、吐出孔と吐出弁を備えた薄板部材が設けられ、上記薄板部材と対向する仕切板には上記吐出弁の開度を制限する凹部を形成したことを特徴とする請求項1記載の多気筒回転式圧縮機。
- 請求項1〜4いずれか記載の多気筒回転式圧縮機と、凝縮器と、膨張装置と、蒸発器とを備えた冷凍サイクル装置。
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