JP5737914B2 - 車両におけるフード装置 - Google Patents

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本発明は、車体開口をフードが衝撃的に閉じる際、このフードには車体側から衝撃力が与えられるが、この衝撃力に対抗するフードの耐久性を、より向上させるようにするための車両におけるフード装置に関するものである。
上記車両におけるフード装置には、従来、下記特許文献1に示されるものがある。この公報のものによれば、車両におけるフード装置は、上下に重ねられたアウタ、インナパネル同士の接合により中空閉断面構造とされて車体開口を閉じるフードと、このフードの前部側が上、下方回動可能となるようこのフードの後端部を車体側に枢支する枢支具と、上記フードの前端部の内部空間に設けられ、上記インナパネルに第1スポット溶接される補強パネルと、この補強パネルにその上方から重ねられ、前、後端縁部同士が前部、後部第2スポット溶接されて上記アウタパネルを支持するデントパネルと、上記補強パネルの前後方向の中途部の上面に前部、後部第3スポット溶接されるベースプレートと、側面視でU字形状をなし、その前、後上端部が上記ベースプレートに固着され、上記車体開口の前部開口縁側に設けられたロック機構にロックされるストライカとを備えている。
上記構成において、ロック機構に対するストライカのロックを解除すれば、上記フードの上方回動が可能となる。そして、このフードの上方回動により上記車体開口を開ければ、この車体開口を通し、車体内部のエンジン等の保守点検が可能となる。
一方、上記したように、フードを上方回動させて上記車体開口を開いた状態とし、この状態から、上記フードをある程度勢いよく下方回動させて、上記車体開口を衝撃的に閉じれば、上記フードと共に下方回動するストライカが上記ロック機構に自動的にロックされる。これにより、上記フードは、上記車体開口を閉じた状態に保持される。
また、上記したように、フードが車体開口を閉じた状態に保持されているとき、上記フードのアウタパネルの上面を手押しするなどこのアウタパネルに押圧力を与えたとする。この場合、この押圧力は、上記アウタパネル、デントパネル、ベースプレート、ストライカ、およびロック機構を順次介して車体開口の前部開口縁側に支持される。これにより、上記アウタパネルが上記押圧力によって容易に凹むという不都合の発生が防止される。
特開2010−83309号公報
ところで、上記したように、車体開口をフードが衝撃的に閉じるときには、車体側である上記ロック機構から上記ストライカに与えられる衝撃力は、上記補強パネル、ベースプレート、およびデントパネルなどで強固に担時される。
しかし、上記したフードの衝撃的な閉動作は、上記車体開口を開閉するに際し、幾度も繰り返されることであり、その都度、上記フードには車体側から衝撃力が与えられる。このため、このフードの閉動作の繰り返しにより、上記各スポット溶接の溶接部の少なくとも一部溶接部には剥離や亀裂が生じるおそれがある。そして、これが生じたとすると、上記溶接部に錆が生じてその見栄えが低下したり、異音が生じたりしがちとなる。
そこで、上記閉動作時にフードに与えられる衝撃力に対抗する耐久性を、より向上させるため、フードに対し補強材を別途に設けたり、フードの各部材の板厚を大きくしたりすることが考えられる。しかし、単に、このようにすると、上記フード装置の部品点数が増えて構成が複雑になったり、質量が大きくなったりするという不都合が生じる。
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、車体開口をフードが衝撃的に閉じる際、このフードには衝撃力が与えられるが、この衝撃力に対抗するフードの耐久性を、より向上させるようにし、かつ、これが簡単な構成で、かつ、軽量に達成できるようにすることである。
請求項1の発明は、上下に重ねられたアウタ、インナパネル10,11同士の接合により中空閉断面構造とされて車体開口5を閉じるフード12と、水平方向のある一方向(Fr)を前方としたとき、このフード12の前部側が上、下方回動A,B可能となるようこのフード12の後端部を車体2側に枢支する枢支具14と、上記フード12の前端部の内部空間18に設けられ、上記インナパネル11に第1スポット溶接S1される補強パネル19と、この補強パネル19にその上方から重ねられ、前、後端縁部同士が前部、後部第2スポット溶接S2,S2´されて上記アウタパネル10を支持するデントパネル26と、上記補強パネル19の前後方向の中途部の上面に前部、後部第3スポット溶接S3,S3´されるベースプレート30と、側面視でU字形状をなし、その前、後上端部35a,35bが上記ベースプレート30に固着され、上記車体開口5の前部開口縁側に設けられたロック機構36にロックされるストライカ35とを備えた車両におけるフード装置において、
上記ストライカ35の前、後上端部35a,35b間の前後方向におけるほぼ中央部を通って左右に延びる仮想直線39の近傍、もしくは、この仮想直線39の後方側に上記第1スポット溶接S1、および後部第3スポット溶接S3´の各溶接部を配置する一方、上記補強パネル19とベースプレート30との各前部をそれぞれ上方に向かって屈曲させ、これら各前部同士を上記前部第3スポット溶接S3し、
車体2の平面視(図3)で、上記仮想直線39よりも後方に位置する複数の第1スポット溶接S1と複数の後部第3スポット溶接S3´との各溶接部が上記ストライカ35をその後方から囲むよう、上記各溶接部を配置し、かつ、これら各溶接部の全てを、上記ストライカ35よりも前方のある一つの点を中心とした仮想円弧線41上に配置したことを特徴とする車両におけるフード装置である。
なお、この項において、上記各用語に付記した符号や図面番号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
請求項1の本発明による効果は、次の如くである。
即ち、フードをある程度勢いよく下方回動させて、車体開口を衝撃的に閉じたとする。すると、この車体開口を閉じた瞬間の上記フードは、車体側である上記枢支具とストライカとから反力として衝撃力を与えられると共に、これら枢支具とストライカとにより前、後両端支持され、この際、上記フードは、これ自体の慣性力で、その前後方向の中途部が下方に向かって凸となるよう撓みがちになる。すると、この撓みに伴い、上記フードの前端部では、上記仮想直線よりも後側の部分が下方に向かう一方、上記仮想直線よりも前側の部分が上方に向かうよう上記仮想直線を中心として回動しがちとなる。
このため、本発明にいう仮想直線の近傍、つまり、上記慣性力により上記フードに与えられる曲げモーメントの中心の近傍、もしくは、この仮想直線の後方側に配置される第1スポット溶接、および後部第3スポット溶接の各溶接部では、これらに生じる応力は小さいままに保たれ、もしくは、これらに生じる応力は圧縮応力となり、いずれにしても、上記各溶接部には引張応力の発生が防止される。よって、上記した各溶接部に剥離や亀裂が生じることは防止される。
また、本発明にいうように、補強パネルとベースプレートとの各前部はそれぞれ上方に向かって屈曲されていて、この屈曲の方向は、上記仮想直線回りの回動の接線方向に近づく。このため、上記補強パネルとベースプレートとの前部同士を結合する前部第3スポット溶接の各溶接部には剪断応力が生じがちとなり、大きい引張応力の発生が防止される。よって、これら各溶接部に剥離や亀裂が生じることは防止される。
また、上記したように補強パネルとベースプレートとの前部同士は前部第3スポット溶接によって剥離等が生じないよう強固に結合されるため、前記したようにフードの前端部が上記仮想直線を中心として回動する場合には、上記したベースプレートの前部と互いに強固に結合された補強パネルの前部は、上記衝撃力による変形が防止されたまま、上方に回動しようとする。また、その一方、上記補強パネルに結合されるデントパネルは上記フードのアウタパネルを支持しているため、このアウタパネルにより自由な上方移動が規制される。
このため、上記補強パネルの前端縁部は上記デントパネルの前端縁部に、その下方から圧接しがちとなる。これにより、上記補強パネルとデントパネルとの各前端縁部を結合させる前部第2スポット溶接の各溶接部には圧縮応力が生じがちとなり、大きい引張応力の発生が防止される。よって、これら溶接部に剥離や亀裂が生じることは防止される。
上記の結果、車体開口をフードが衝撃的に閉じる際、このフードには車体側から衝撃力が与えられるが、この衝撃力に対抗するフードの各溶接部の耐久性が、より向上することとなる。
そして、上記したフードの各溶接部の耐久性の向上は、上記各スポット溶接の各溶接部位置の工夫によるものであって、補強材を別途に設けたり、各部材の板厚を大きくしたりすることなく達成される。よって、上記した耐久性の向上は、簡単な構成で、かつ、軽量に達成できる。
また、車体の平面視で、上記仮想直線よりも後方に位置する複数の第1スポット溶接と複数の後部第3スポット溶接との各溶接部が上記ストライカをその後方から囲むよう、上記各溶接部を配置し、かつ、これら各溶接部の全てを、上記ストライカよりも前方のある一つの点を中心とした仮想円弧線上に配置している。
このため、上記車体開口をフードが衝撃的に閉じる際、上記ストライカを介し上記各第1スポット溶接と各後部第3スポット溶接との各溶接部に与えられる衝撃力は、これら各溶接部に分散して、より均等となるよう与えられることから、これら溶接部のうち、一部の溶接部に応力集中が生じて、剥離や亀裂が生じることは防止される。よって、この点でも、フードに与えられる衝撃力に対抗する各溶接部の耐久性が、より向上する。
図2の部分拡大断面図である。 フード装置の側面部分断面図である。 フード装置の部分平面部分破断図である。 フード装置の部分斜視展開図である。
本発明の車両におけるフード装置に関し、車体開口をフードが衝撃的に閉じる際、このフードには衝撃力が与えられるが、この衝撃力に対抗するフードの耐久性を、より向上させるようにし、かつ、これが簡単な構成で、かつ、軽量に達成できるようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための形態は、次の如くである。
即ち、車両におけるフード装置は、上下に重ねられたアウタ、インナパネル同士の接合により中空閉断面構造とされて車体開口を閉じるフードと、水平方向のある一方向を前方としたとき、このフードの前部側が上、下方回動可能となるようこのフードの後端部を車体側に枢支する枢支具と、上記フードの前端部の内部空間に設けられ、上記インナパネルに第1スポット溶接される補強パネルと、この補強パネルにその上方から重ねられ、前、後端縁部同士が前部、後部第2スポット溶接されて上記アウタパネルを支持するデントパネルと、上記補強パネルの前後方向の中途部の上面に前部、後部第3スポット溶接されるベースプレートと、側面視でU字形状をなし、その前、後上端部が上記ベースプレートに固着され、上記車体開口の前部開口縁側に設けられたロック機構にロックされるストライカとを備えている。
上記ストライカの前、後上端部間の前後方向におけるほぼ中央部を通って左右に延びる仮想直線の近傍、もしくは、この仮想直線の後方側に上記第1スポット溶接、および後部第3スポット溶接の各溶接部が配置させる。一方、上記補強パネルとベースプレートとの各前部がそれぞれ上方に向かって屈曲させられ、これら各前部同士は上記前部第3スポット溶接されている。
また、車体の平面視で、上記仮想直線よりも後方に位置する複数の第1スポット溶接と複数の後部第3スポット溶接との各溶接部が上記ストライカをその後方から囲むよう、上記各溶接部が配置され、かつ、これら各溶接部の全ては、上記ストライカよりも前方のある一つの点を中心とした仮想円弧線上に配置されている。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例を添付の図に従って説明する。
図において、符号1は、自動車で例示される車両であり、また、矢印Frは、この車両1の進行方向の前方を示しており、この前方は、特許請求の範囲で記載した「水平方向のある一方向」と合致している。また、下記する左右とは、上記前方に向かっての車両1の幅方向をいうものとする。
上記車両1の車体2は、その前面を形成するバンパ3と、このバンパ3の後方近傍に立設されて、車体2の骨格部材を構成するラジエータサポート4とを備えている。このラジエータサポート4の後方の空間が車体2の前部に形成されたエンジンルームとされ、車両1の走行駆動用のエンジンが収容される。車体2の前部の上面には、上記エンジンルームを車体2の上方に開口させる車体開口5が形成され、この車体開口5をその上方から開閉可能に閉じるフード装置6が設けられる。
上記フード装置6は、全体として板金製とされ、車体2の平面視(図3)で、車体2の幅方向を通る車体中心線9を基準として左右対称形とされている。
上記フード装置6は、上下に重ねられたアウタ、インナパネル10,11同士の接合により中空閉断面構造とされて、上記車体開口5をその上方から開閉可能に閉じるフード12と、このフード12の前部側が上、下方回動A,B可能となるようこのフード12の後端部を車体2側であってこの車体2の骨格部材であるエプロンメンバ13に枢支させる左右一対の枢支具14と、上記車体開口5を閉じたフード12の前端部を上記車体開口5の前部開口縁側である上記ラジエータサポート4に解除可能にロックするフードロック装置15とを備えている。
上記フード12の前端部の内部空間18に設けられ、上記インナパネル11に第1スポット溶接S1により結合される補強パネル19が設けられている。この補強パネル19は、車体2の側面視(図1)でU字形状をなし、上記インナパネル11に面接合される底パネル20と、この底パネル20の前端縁から前上方に向かうよう屈曲して一体的に延出する前パネル21と、上記底パネル20の後端縁から後上方に向かうよう屈曲して一体的に延出する後パネル22と、上記前、後パネル21,22の各延出端縁に一体的に形成される前、後外向きフランジ23,24とを備えている。そして、上記底パネル20の左右各側部が、それぞれ複数(3ヵ所)の前記第1スポット溶接S1により上記インナパネル11に結合されている。
上記補強パネル19にその上方から重ねられ、前、後端縁部が上記補強パネル19の前、後外向きフランジ23,24に、それぞれ複数(4ヵ所)の前部、後部第2スポット溶接S2,S2´により結合されるデントパネル26が設けられている。このデントパネル26は、車体2の側面視(図1)でハット形状をなし、その前後方向の中途部が接着剤27を介して上記フード12のアウタパネル10を支持している。
上記補強パネル19の前後方向の中途部の上面に前部、後部第3スポット溶接S3,S3´により結合されるベースプレート30が設けられている。このベースプレート30の車体2の幅方向での寸法は上記補強パネル19のそれよりも短く(1/3程度)されている。また、上記ベースプレート30は、上記各パネル10,11,19,26よりも大きい板厚(1.2mm)とされている。上記ベースプレート30は、上記補強パネル19の上面に面接合される底プレート31と、この底プレート31の前端縁から前上方に向かうよう屈曲して一体的に延出する前プレート32とを備えている。そして、この前プレート32が上記補強パネル19の前パネル21の下部側に、複数(左右一対)の前部第3スポット溶接S3により結合されている。また、上記底プレート31の後端部が上記補強パネル19の底パネル20に、複数(左右一対)の後部第3スポット溶接S3´により結合されている。
前記フードロック装置15は、車体2の側面視(図1)でU字形状をなし、その前、後上端部35a,35bが上記ベースプレート30の前後方向の中途部に溶接により強固に固着されるストライカ35と、前記車体開口5の前部開口縁側である前記ラジエータサポート4の上端部に支持され、上記ストライカ35を解除可能にロックするロック機構36とを備えている。車体2の平面視(図3)で、上記ストライカ35は、上記車体中心線9上に位置している。
上記構成において、ロック機構36に対するストライカ35のロックを解除すれば、上記フード12の上方回動Aが可能となる。そして、このフード12の上方回動Aにより上記車体開口5を開ければ、この車体開口5を通し、車体2内部のエンジン等の保守点検が可能となる。
一方、上記したように、フード12を上方回動Aさせて上記車体開口5を開いた状態(図2中一点鎖線)とし、この状態から、上記フード12をある程度勢いよく下方回動Bさせて、上記車体開口5を衝撃的に閉じれば、上記フード12と共に下方回動Bするストライカ35が上記ロック機構36に自動的にロックされる。これにより、上記フード12は、上記車体開口5を閉じた状態に保持される。
また、上記したように、フード12が車体開口5を閉じた状態に保持されているとき、上記フード12のアウタパネル10の上面を手押しするなどこのアウタパネル10に押圧力を与えたとする。この場合、この押圧力は、上記アウタパネル10、デントパネル26、ベースプレート30、ストライカ35、およびロック機構36を順次介して車体開口5の前部開口縁側のラジエータサポート4に支持される。これにより、上記アウタパネル10が上記押圧力によって容易に凹むという不都合の発生が防止される。
上記構成において、ストライカ35の前、後上端部35a,35b間の前後方向におけるほぼ中央部を通って左右に延びる仮想直線39が設定される。車体2の平面視(図3)で、上記仮想直線39の近傍に上記各第1スポット溶接S1の各溶接部のうちの一部(4つ)が配置され、かつ、上記仮想直線39の後方側に上記各第1スポット溶接S1の各溶接部のうちの他部(2つ)、および上記各後部第3スポット溶接S3´の各溶接部が配置される。一方、前記したように、補強パネル19とベースプレート30との各前部はそれぞれ前上方に向かって屈曲させられており、これら各前部同士が上記各前部第3スポット溶接S3により結合されている。また、上記各前部第2スポット溶接S2と各前部第3スポット溶接S3とは、前後方向で互いに近傍に配置されている。
ここで、前記したように、フード12をある程度勢いよく下方回動Bさせて、上記車体開口5を衝撃的に閉じたとする。すると、この車体開口5を閉じた瞬間の上記フード12は、上記枢支具14とストライカ35とから反力として衝撃力を与えられると共に、これら枢支具14とストライカ35とにより前、後両端支持され、この際、上記フード12は、これ自体の慣性力Fで、その前後方向の中途部が下方に向かって凸となるよう撓みがちになる。すると、この撓みに伴い、上記フード12の前端部では、上記仮想直線39よりも後側の部分が下方に向かう一方、上記仮想直線39よりも前側の部分が上方に向かうよう上記仮想直線39を中心として回動Rしがちとなる。
このため、上記構成にいう仮想直線39の近傍、つまり、上記慣性力Fにより上記フード12に与えられる曲げモーメントの中心の近傍、に配置される第1スポット溶接S1の各溶接部の一部では、これらに生じる応力は小さいままに保たれる。また、上記仮想直線39の後方側に配置される第1スポット溶接S1の各溶接部の他部、および後部第3スポット溶接S3´の各溶接部では、これらに生じる応力は圧縮応力となり、いずれにしても、上記各溶接部には引張応力の発生が防止される。よって、上記した各溶接部に剥離や亀裂が生じることは防止される。
また、上記構成にいうように、補強パネル19とベースプレート30との各前部はそれぞれ上方に向かって屈曲されていて、この屈曲の方向は、上記仮想直線39回りの回動Rの接線方向に近づくため、上記補強パネル19とベースプレート30との前部同士を結合する前部第3スポット溶接S3の各溶接部には剪断応力が生じがちとなり、大きい引張応力の発生が防止される。よって、これら各溶接部に剥離や亀裂が生じることは防止される。
また、上記したように補強パネル19とベースプレート30との前部同士は前部第3スポット溶接S3によって剥離等が生じないよう強固に結合されるため、前記したようにフード12の前端部が上記仮想直線39を中心として回動Rする場合には、上記したベースプレート30の前部と互いに強固に結合された補強パネル19の前部である前パネル21および外向きフランジ23は、上記衝撃力による変形が防止されたまま、上方に回動しようとする。また、その一方、上記補強パネル19に結合されるデントパネル26は上記フード12のアウタパネル10を支持しているため、このアウタパネル10により自由な上方移動が規制される。
このため、上記補強パネル19の前端縁部である外向きフランジ23は上記デントパネル26の前端縁部に、その下方から圧接しがちとなる。これにより、上記補強パネル19とデントパネル26との各前端縁部を結合させる前部第2スポット溶接S2の各溶接部には圧縮応力が生じがちとなり、大きい引張応力の発生が防止される。よって、これら溶接部に剥離や亀裂が生じることは防止される。
上記の結果、車体開口5をフード12が衝撃的に閉じる際、このフード12には車体2側から衝撃力が与えられるが、この衝撃力に対抗するフード12の各溶接部の耐久性が、より向上することとなる。
そして、上記したフード12の各溶接部の耐久性の向上は、上記各スポット溶接S1〜S3,S2´,S3´の各溶接部位置の工夫によるものであって、補強材を別途に設けたり、各部材の板厚を大きくしたりすることなく達成される。よって、上記した耐久性の向上は、簡単な構成で、かつ、軽量に達成できる。
車体2の平面視(図3)で、上記各第1スポット溶接S1と各後部第3スポット溶接S3´との各溶接部のほとんどは、上記ストライカ35をその後方から囲むよう配置されている。より具体的には、上記溶接部は、上記ストライカ35よりも前方における上記車体中心線9上のある点を中心とした仮想円弧線41上にほぼ配置され、かつ、上記各スポット溶接S1,S3´のいずれも、上記仮想円弧線41の内側(前側)には配置されていない。
このため、上記車体開口5をフード12が衝撃的に閉じる際、上記ストライカ35を介し上記各第1スポット溶接S1と各後部第3スポット溶接S3´との各溶接部に与えられる衝撃力は、これら各溶接部に分散して、より均等となるよう与えられることから、これら溶接部のうち、一部の溶接部に応力集中が生じて、剥離や亀裂が生じることは防止される。よって、この点でも、フード12に与えられる衝撃力に対抗する各溶接部の耐久性が、より向上する。
なお、以上は図示の例によるが、特許請求の範囲にいう「水平方向のある一方向」とは、車体2の後方であってもよく、フード12は、車体2の後部に形成される車体開口5を開閉可能とするリヤフードであってもよい。また、上記第1スポット溶接S1および後部第3スポット溶接S3´の各溶接部の全てを、上記仮想直線39の後方側に配置してもよい。
1 車両
2 車体
5 車体開口
6 フード装置
9 車体中心線
10 アウタパネル
11 インナパネル
12 フード
14 枢支具
15 フードロック装置
18 内部空間
19 補強パネル
26 デントパネル
30 ベースプレート
35 ストライカ
35a 前上端部
35b 後上端部
36 ロック機構
39 仮想直線
41 仮想円弧線
A 上方回動
B 下方回動
F 慣性力
R 回動
S1 第1スポット溶接
S2 前部第2スポット溶接
S2´ 後部第2スポット溶接
S3 前部第3スポット溶接
S3´ 後部第3スポット溶接

Claims (1)

  1. 上下に重ねられたアウタ、インナパネル同士の接合により中空閉断面構造とされて車体開口を閉じるフードと、水平方向のある一方向を前方としたとき、このフードの前部側が上、下方回動可能となるようこのフードの後端部を車体側に枢支する枢支具と、上記フードの前端部の内部空間に設けられ、上記インナパネルに第1スポット溶接される補強パネルと、この補強パネルにその上方から重ねられ、前、後端縁部同士が前部、後部第2スポット溶接されて上記アウタパネルを支持するデントパネルと、上記補強パネルの前後方向の中途部の上面に前部、後部第3スポット溶接されるベースプレートと、側面視でU字形状をなし、その前、後上端部が上記ベースプレートに固着され、上記車体開口の前部開口縁側に設けられたロック機構にロックされるストライカとを備えた車両におけるフード装置において、
    上記ストライカの前、後上端部間の前後方向におけるほぼ中央部を通って左右に延びる仮想直線の近傍、もしくは、この仮想直線の後方側に上記第1スポット溶接、および後部第3スポット溶接の各溶接部を配置する一方、上記補強パネルとベースプレートとの各前部をそれぞれ上方に向かって屈曲させ、これら各前部同士を上記前部第3スポット溶接し、
    車体の平面視で、上記仮想直線よりも後方に位置する複数の第1スポット溶接と複数の後部第3スポット溶接との各溶接部が上記ストライカをその後方から囲むよう、上記各溶接部を配置し、かつ、これら各溶接部の全てを、上記ストライカよりも前方のある一つの点を中心とした仮想円弧線上に配置したことを特徴とする車両におけるフード装置。
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