JP5514684B2 - エンジンフード - Google Patents

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Description

本発明は、車体前部に設けられたエンジンルームにスイング可能に設けられるエンジンフードに関する。
多くの車両で、車体前部にエンジンルームが形成され、エンジンルームの開口部を開閉するように、車室側の端部がスイング可能に支持されるエンジンフードが取付けられる。エンジンフードの前部に設けられたフードストライカを、バルクヘッドに支持されたラッチに係合させることで、エンジンフードを閉じた状態に保つことができる(例えば、特許文献1(図9)参照。)。
特許文献1に示されるエンジンフードは、アウタパネルの裏面に設けられたインナパネルに、補強部材を設けている。エンジンフードに被衝突物が衝突した場合に、アウタパネルと共に補強部材がエネルギを吸収する。補強部材がエネルギを吸収することで、被衝突物が受ける衝撃を和らげることができる。
ところで、被衝突物がフードストライカの近傍に衝突した場合に、アウタパネルが潰れ、被衝突物がフードストライカの上部に到達することがある。フードストライカの近傍は、ラッチに強固に係合することができるよう、高い剛性を有する。即ち、硬いフードストライカに到達することで、被衝突物は大きな衝撃を受け得る。被衝突物が衝突した場合に、被衝突物のフードストライカへの到達を防止することができるエンジンフードの提供が望まれる。
特許第3957874号公報
本発明は、被衝突物が衝突した場合に、被衝突物のフードストライカへの到達を防止することができるエンジンフードの提供を課題とする。
請求項1に係る発明は、車体前部に形成されたエンジンルームの開口部を開閉するエンジンフードにおいて、
開口部を閉じるためのアウタパネルと、このアウタパネルを補強するべくアウタパネルの裏面に重ねられて一体化されたインナパネルとからなり、
このインナパネルは、車体前部に有したラッチにロック可能なフードストライカを取付けるための、ストライカ取付部を備え、、
このストライカ取付部の上方に且つアウタパネルとインナパネルとの間の空間に位置した補強部材が、インナパネルに取付けられ、
補強部材は、
後端部がインナパネルに接合されこの接合点から車体前方に向かって延びている後脚部と、この後脚部の前端部から車体前方へ延ばされると共にストライカ取付部に対して上方へ離間して位置する補強部と、この補強部の前端部からインナパネルに向かって且つ車体前方に向かって延びているガイド脚部とを備え
前記フードストライカは、前記インナパネルの上面に沿わせて取付けられるストライカスティフナを介して、前記ストライカ取付部に取付けられ、
前記後脚部が前記インナパネルに連結される連結点から前記ガイド脚部の前端部までの距離は、前記連結点から前記ストライカスティフナの後端部までの距離よりも短いことを特徴とする。
請求項に係る発明は、ストライカ取付部は、少なくともストライカスティフナの前端が接合される取付基部と、この取付基部の後端から上方に向かって折曲げられる折曲げ部と、この折曲げ部の後端から後方に向かって取付基部に略平行に延ばされる段差部とを備え、
ストライカスティフナは、取付基部、折曲げ部及び段差部に跨って延びると共に、ストライカスティフナの後端部は段差部の上方に位置することを特徴とする。
請求項に係る発明は、ストライカスティフナは、後端が段差部に接合されることを特徴とする。
請求項に係る発明は、インナパネルには、車幅方向の一端から他端まで延びる屈曲部が設けられ、
ストライカ取付部は、インナパネルにおいて屈曲部よりも車体前方の前半部に位置し、
取付基部は、前半部からエンジンルーム側に向かって凹ませて設けられた部分であり、
段差部は、前半部に位置するとともに、この前半部に対して略同一面上に設けられた部分であることを特徴とする。
請求項に係る発明は、ストライカスティフナの後端部は、上方に向かって折曲げられることを特徴とする。
請求項に係る発明は、ストライカスティフナの後端部は、インナパネルの上面に対して垂直又は垂直よりも後方側に向かって折曲げられることを特徴とする。
請求項に係る発明は、ガイド脚部の車幅方向の長さは、後脚部の車幅方向の長さよりも長いことを特徴とする。
請求項に係る発明は、補強部材は、ガイド脚部を挟むように配置され補強部の前端部からインナパネルまでを連結する前脚部を備えていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、車体前方に向かって延ばされる後脚部と、補強部の前端部から延ばされるガイド脚部とを備えている。被衝突物がエンジンフードに衝突した場合に、衝突初期は後脚部の変形によって衝突エネルギーを吸収する。後脚部が変形することで、ガイド脚部の前端部がインナパネルに当接する。前端部が当接したガイド脚部は、前端部を中心に回転するようにして変形する。前端部よりも後側がインナパネル側に向かって回転することで、衝突エネルギーを吸収しつつ、被衝突物を車体後方に向かって流す(変位させる)ことができる。被衝突物をフードストライカから離れる方向に流すことで、被衝突物のフードストライカへの到達を防止することができる。
加えて、ストライカ取付部に対して離間して設けられる補強部を備える。補強部をアウタパネル近傍まで離間させて設けることで、アウタパネルに補強部が当接し易くなる。補強部が当接し易くることで、少ない入力でアウタパネルが凹む、いわゆる「べこつき現象」を防止することができる。
加えて、請求項に係る発明では、連結点からガイド脚部の前端部までの距離は、連結点からストライカスティフナの後端部までの距離よりも短い。連結点からガイド脚部の前端部までの距離を短くすることで、後脚部が変形した場合にガイド脚部の前端部を確実にストライカスティフナよりも後方で当接させることができる。
一方、ストライカスティフナをインナパネルの上面に沿わせて取付けることで、ストライカスティフナとインナパネルとの間に段差が生じる。ガイド脚部の前端部が車体前方に向かって滑った場合であっても、ストライカスティフナよりも後方で当接するガイド脚部の前端部は、ストライカスティフナとインナパネルとの段差で止められる。
ストライカスティフナの後端部がストッパの役割を果たすため、より確実にガイド脚部を変形させることができる。被衝突物のフードストライカへの到達をより確実に防止することができる。
請求項に係る発明では、ストライカ取付部は、取付基部と、折曲げ部と、段差部とを備えている。取付基部から段差部まで、ストライカ取付部は段差形状に形成される。段差形状を呈することでストライカ取付部を含むインナパネルの剛性を高めることができる。
加えて、段差形状のストライカ取付部に跨ってストライカスティフナを設けることで、ストライカスティフナの剛性を高めることができる。
さらに、ストライカスティフナの後端部は、段差部の上方に位置する。即ち、ガイド脚部を段差部に当接することとした。取付基部よりも高い位置に設けられる段差部にガイド脚部を当接させるため、ガイド脚部を短くすることができ、補強部材のコンパクト化・軽量化を図ることができる。
請求項に係る発明では、ストライカスティフナは、取付基部及び段差部のそれぞれに接合される。即ち、高さの異なる箇所で接合される。接合される高さを変えることで、同一平面上に接合した場合に比べストライカスティフナの接合強度を高めることができる。ストライカスティフナの接合強度が高まることで、ストライカスティフナの板厚を薄くすることができ、ストライカスティフナの軽量化及び低価格化を図ることができる。
請求項に係る発明では、ストライカ取付部は、インナパネルの車幅方向に延びる屈曲部よりも車体前方の前半部に位置するとともに、この前半部からエンジンルーム側に向かって凹ませて設けられる。凹ませて設けることで、剛性の高いストライカ取付部を屈曲部よりも低い位置に設ける。即ち、ストライカ取付部と屈曲部とを異なる高さに設ける。車体が被衝突物に正面から衝突した場合に、衝突で生じる衝撃は、屈曲部が折れ曲がることで吸収される。剛性の高いストライカ取付部を屈曲部と異なる高さに設けることで、車体の正面衝突時に確実に屈曲部を曲げることができる。
また、インナパネルにおいて、ストライカ取付部の周囲に段差部を設けているので、ストライカ取付部周りの剛性は大きい。しかし、ストライカ取付部の周囲に単に段差部を設けただけでは、段差部を設けた部分の剛性が局部的に高まってしまう。このため、屈曲部での折れ曲がりを促進するための配慮が必要である。これに対し、請求項5に係る発明では、段差部は、前半部に位置するとともに、この前半部に対して略同一面上に設けられる。このように段差部の高さを抑制したので、段差部を設けた部分の剛性が局部的に高まらないように抑制することができる。従って、屈曲部での折れ曲がりを促進することができ、この結果、車体の正面衝突時に確実に屈曲部を曲げることができる。
請求項に係る発明では、ストライカスティフナの後端部は、上方に向かって折曲げられる。上方に向かって折曲げることで、ガイド脚部に滑りが生じた場合であっても、より確実にガイド脚部の滑りを止めることができる。
請求項に係る発明では、ストライカスティフナの後端部は、インナパネルの上面に対して垂直又は垂直よりも後方側に向かって折曲げられる。ガイド脚部に滑りが生じた場合であっても、ガイド脚部がストライカスティフナに乗り上げることを防止することができる。さらに確実にガイド脚部の滑りを止めることができる。
請求項に係る発明では、ガイド脚部の車幅方向の長さは、後脚部の車幅方向の長さよりも長い。後脚部の長さよりも長いことで、ガイド脚部の剛性を後脚部の剛性よりも高めることができる。ガイド脚部の剛性を後脚部の剛性よりも高めることで、確実に後脚部、ガイド脚部の順番で変形させることができる。後脚部、ガイド脚部の順番で変形させることで、被衝突物のフードストライカへの到達を防止することができる。
請求項に係る発明では、補強部材は前脚部を備えている。後脚部と前脚部とでガイド脚部及び補強部を支持する。ガイド脚部及び補強部を前後から支持することで、ガイド脚部がインナパネルに当接する前に補強部がインナパネルに向かって変形することを防ぐことができる。即ち、ガイド脚部が当接してから補強部を回転させることで、被衝突物のフードストライカへの到達を防止することができる。
本発明に係るエンジンフードを取付けた車体の正面図である。 図1に示したインナパネルの斜視図である。 図2に示したストライカ取付部周りの拡大図である。 図2の4−4線断面図である。 図2に示したストライカ取付部及び補強部材の斜視図である。 図5の6−6線断面図である。 図5の7−7線断面図である。 図4の8部拡大図である。 被衝突物がエンジンフードに衝突してから前脚部及び後脚部が変形するまでを説明する図である。 ガイド脚部の変形から被衝突物が後方に流されるまでを説明する図である。 本発明に係るインナパネルの第1の変更例を説明する図である。 本発明に係るインナパネルの第2の変更例を説明する図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、開閉体としてのエンジンフード20を開けた状態で車体正面から見た図であり、図2は、エンジンフード20を閉じた状態でインナパネル22を上から透視した図である。
乗用車等の車両の車体10は、前部上部に開口部11を有するエンジンルーム12が前部に設けられ、このエンジンルーム12にエンジン13が収納される。
エンジンルーム12の開口部11の前部に、エンジンフード20を閉じた際にエンジンフード20をロックするためのロック機構14が設けられ、このロック機構14の近傍に、上方に向かって突出しエンジンフード20に当接することでエンジンフード20を支持するストッパ15が複数設けられる。
16、16は前輪、17、17は前照灯である。
エンジンフード20は、エンジンルーム12の開口部11を開閉するための、前開き式の部材であり、鋼板や軽量合金等の金属製板材からなる。
エンジンフード20は、外板となるアウタパネル21と、このアウタパネル21を補強するためにアウタパネル21の裏面の全体にわたって接合されるインナパネル22とからなる。インナパネル22の車室側端部にヒンジ23、23が設けられることで、エンジンフード20は開閉可能に取付けられる。
インナパネル22の前端部分には、車幅方向の中央位置にフードストライカ25が設けられ、このフードストライカ25がエンジンルーム12の前部に設けられるラッチ26に嵌合する。即ち、ロック機構14は、フードストライカ25と、ラッチ26とからなる。
インナパネル22は、一般面としての平坦な平面部27に開口状の窓部28が複数設けられると共に、エンジンルーム12の開口部11に向かって、複数のストッパ当接部30が膨出される。ストッパ当接部30は、エンジンフード20を閉じた際にストッパ15に当接する。
図2に示すように、インナパネル22には、窓部28の周縁部32に沿って、第1ビード部33、33及び第2ビード部34、34が形成されるとともに、平面部27の車幅方向にわたって、屈曲部35が形成されている。第1、第2ビード部33、34は、平面部27を補強している。
このように、窓部28を設けることでインナパネル22の軽量化を図ることができる。加えて、窓部28の周縁部32に沿ってビード部33、34が設けられている。このため、窓部28を開けることで低下したインナパネル22の剛性を、ビード部33、34によって高めることができる。即ち、インナパネル22の軽量化を図りつつ、高い剛性を確保することができる。
図2及び図3に示すように、平面部27は、複数の窓部28を有している後半分の後半部44と、この後半部44よりも車体前方の前半部41(前端部41ともいう)とからなる。屈曲部35は、前半部41と後半部44との境界の部分であり、インナパネル22の車幅方向の一端から他端まで概ね直線状に延びている。つまり、前半部41に対して、後半部44が上方へ傾斜することによって、前半部41と後半部44との境界には、折れ曲がり部分35が形成される。この折れ曲がり部分35のことを「屈曲部35」という。この屈曲部35は、車体10が被衝突物に正面から衝突した場合に。折曲がることで衝突による衝撃を吸収することが可能である。
図2〜図6に示すように、フードストライカ25は、ストライカスティフナ43を介してインナパネル22のストライカ取付部42に取付けられている。このストライカ取付部42は、屈曲部35よりも車体前方の前半部41に位置するとともに、この前半部41からエンジンルーム12(図1参照)側に向かって凹ませて設けられた部分である。即ち、ストライカ取付部42は、インナパネル22の前半部41の一部に位置する。凹ませて設けることで、剛性の高いストライカ取付部42を屈曲部35よりも低い位置に設ける。即ち、ストライカ取付部42と屈曲部35とを異なる高さに設けることができる。
ストライカ取付部42は、少なくとも取付基部66と折曲げ部67と段差部68とからなる。取付基部66は、ストライカ取付部42の最も前に位置するとともに、このストライカ取付部42において最も凹んでいる概ね水平な部分であり、ストライカスティフナ43の前部43cがスポット溶接によって接合される。折曲げ部67は、取付基部66の後端66bから後上方に向かって延びるように折曲げ形成された、傾斜した部分である。段差部68は、折曲げ部67の後端67bから後方に向かって延びるように折曲げ形成された概ね水平な部分であり、取付基部66に略平行である。この段差部68は、屈曲部35の直前で車体前方の前半部41に位置するとともに、この前半部41に対して略同一面上に設けられている。
このように、ストライカ取付部42は、取付基部66と、折曲げ部67と、段差部68とを備えている。取付基部66から段差部68まで、ストライカ取付部42は段差形状に形成される。段差形状を呈することでストライカ取付部42及びインナパネル22の剛性を高めることができる。
車体10が被衝突物に正面から衝突した場合に、衝突で生じる衝撃は、屈曲部35が折れ曲がることで吸収される。剛性の高いストライカ取付部42を屈曲部35と異なる高さに設けることで、車体の正面衝突時に確実に屈曲部35を曲げることができる。
ストライカ取付部42の後部から車体後方に向かって、アウタパネル21を補強する補強部材40が設けられる。即ち、補強部材は、ストライカ取付部42の後上方に且つアウタパネル21とインナパネル22との間の空間Spに位置し、インナパネル22にスポット溶接によって取付けられている。補強部材40の詳細について以下説明する。
図2〜図6に示すように、補強部材40は、左右の後端部61b、61bがインナパネル22に接合されこの接合点から車体前方に向かって延びる左右2本の後脚部61、61と、これらの後脚部61、61の左右の前端部61a、61aから車体前方へ延ばされると共に2本の後脚部61、61間に架けられるように設けられる補強部62と、この補強部62の前端部62a中央からインナパネル22の前端部41に向かって延びているガイド脚部63と、このガイド脚部63を挟むように配置され補強部62の前端部62aからストライカスティフナ43までを連結する左右2本の前脚部64、64を備えている、平面視略H形状の部材である。
ガイド脚部63の車幅方向の長さW1は、後脚部61、61の車幅方向の長さW2よりも長い。
補強部材40の前脚部64は、インナパネル22から離れるように膨出させたストライカスティフナ43の中央部43eに、スポット溶接によって接合される。
加えて、補強部材40は、アウタパネル21とインナパネル22との間の空間Spに位置する。補強部材40の補強部62は、ストライカ取付部42に対して上方へ離間して位置し、アウタパネル21近傍に沿って設けられる。
補強部62をアウタパネル21近傍まで離間させて設けることで、アウタパネル21に補強部62が当接し易くなる。補強部62が当接し易くることで、少ない入力でアウタパネル21が凹む、いわゆる「べこつき現象」を防止することができる。
後脚部61がインナパネル22に連結される連結点Opからガイド脚部63の前端部63aまでの距離R1は、連結点Opから段差部68の上方に位置するストライカスティフナ43の後端部43bまでの距離R2よりも短い。
図7は、ストライカスティフナ43取付状態を説明する図であり、ストライカスティフナ43は、ストライカ取付部42の上面に沿って、取付基部66、折曲げ部67及び段差部68に跨って延びる。ストライカスティフナ43の後部43dは、段差部68の上方に位置するとともに、この段差部68にスポット溶接される。
段差形状のストライカ取付部42に跨ってストライカスティフナ43を設けることで、ストライカスティフナ43の剛性を高めることができる。
段差部68は、前半部41に対して略同一面上に設けられる。
ストライカスティフナ43は、取付基部66上面の2箇所及び段差部68のそれぞれにスポット溶接によって接合される。取付基部66及び段差部68の高さの異なる箇所で接合されることで、同一平面上に接合した場合に比べストライカスティフナ43の接合強度を高めることができる。ストライカスティフナ43の接合強度が高まることで、ストライカスティフナ43の板厚を薄くすることができ、ストライカスティフナ43の軽量化及び低価格化を図ることができる。
図4及び図8に示すように、ストライカスティフナ43の後端部43bは、上方に向かって折曲げられると共に、インナパネル22の上面(より具体的には、段差部68の上面)に対して垂直又は垂直よりも車体後方側に向かって曲げ角θ2(図7参照)で折曲げられる。
このようなエンジンフード20の作用について詳細を次図以降で説明する。
図9は、エンジンフード20に被衝突物Mnが衝突してから前脚部64及び後脚部61が変形するまでを説明する図であり、図10は、ガイド脚部63の変形から被衝突物Mnが後方に流されるまでを説明する図である。
図9(a)に示すように、アウタパネル21の上方からエンジンフード20に向かって、被衝突物Mnが衝突することがある。補強部材40は、まず、後脚部61及び前脚部64の変形によって衝突エネルギーを吸収する。
図9(b)に示すように、前脚部64及び後脚部61が変形することで、ガイド脚部63の前端部63aは、インナパネル22の段差部68に接触する。
取付基部66よりも高い位置に設けられる段差部68にガイド脚部63を当接させるため、ガイド脚部63を短くすることができ、補強部材40のコンパクト化・軽量化を図ることができる。
図4に示したように、連結点Opからガイド脚部63の前端部63aまでの距離R1は、連結点Opからストライカスティフナ43の後端部43bまでの距離R2よりも短い。連結点Opからガイド脚部63の前端部63aまでの距離R1を短くすることで、後脚部61が変形した場合にガイド脚部63の前端部63aをストライカスティフナ43よりも後方で当接させることができる。
図10(a)に示すように、前端部63aが当接したガイド脚部63は、前端部63aを中心に回転するようにして変形する。
ストライカスティフナ43をインナパネル22の上面に沿わせて取付けることで、ストライカスティフナ43とインナパネル22との間に段差が生じる。ガイド脚部63の前端部63aが車体前方に向かって滑った場合であっても、ストライカスティフナ43よりも後方で当接するガイド脚部63の前端部63aは、ストライカスティフナ43とインナパネル22との段差で止められる。
特に、ストライカスティフナ43の後端部43bは、上方に向かって折曲げられる。上方に向かって折曲げることで、ガイド脚部63に滑りが生じた場合であっても、より確実にガイド脚部63の滑りを止めることができる。
加えて、ストライカスティフナ43の後端部43bは、インナパネル22の上面に対して垂直よりも後方側に向かって折曲げられる。ガイド脚部63に滑りが生じた場合であっても、ガイド脚部63がストライカスティフナ43に乗り上げることを防止することができる。
図10(b)に示すように、ガイド脚部63の前端部63aから後側がインナパネル22側に向かって回転することで、衝突エネルギーを吸収しつつ、被衝突物Mnを車体後方に向かって流す(変位させる)ことができる。
被衝突物Mnをフードストライカ25から離れる方向に流すことで、被衝突物Mnのフードストライカ25への到達を防止することができる。
ガイド脚部63及び補強部62を前後の脚部64、61で、前後から支持する。ガイド脚部63がインナパネル22に当接する前に補強部62がインナパネル22に向かって変形することを防ぐことができる。
図5を参照して、ガイド脚部63の車幅方向の長さW1は、後脚部61の車幅方向の長さW2よりも長い。後脚部61の長さW2よりも長いことで、ガイド脚部63の剛性を後脚部61の剛性よりも高めることができる。ガイド脚部63の剛性を後脚部61の剛性よりも高めることで、確実に後脚部61、ガイド脚部63の順番で変形させることができる。
前脚部64についても、同様である。即ち、ガイド脚部63の車幅方向の長さW1を、前脚部64の車幅方向の長さよりも長くすることが好ましい。
前脚部64の前後方向の長さは、後脚部61の前後方向の長さよりも大きく設定されることが好ましい。このように長さを設定することによって、後脚部61よりも前脚部64が変形し易くなる。
図11及び図12は、インナパネルの変更例である。
ガイド脚部63の前端部63aの滑りを防止するために、インナパネル22の段差部68を上方に向かって突出させた、膨出ストッパ部71を設けた。
同様に、図11では、膨出ストッパ部71に代え、切起しストッパ部72を設けた。
それぞれのストッパ部71、72を設けることで、ガイド脚部63の前端部63aに滑りが生じた場合であっても、滑りを止めることができる。滑りを止めることで、確実にガイド脚部63及び補強部62を回転させることができ、被衝突物を車体後方に向かって流すことができる。
尚、本発明に係るエンジンフードは、実施の形態では四輪車に適用したが、三輪車にも適用可能であり、一般の車体に適用することは差し支えない。
本発明のエンジンフードは、四輪車のエンジンルーム用開閉体に好適である。
10…車体、11…開口部、12…エンジンルーム、20…エンジンフード、21…アウタパネル、22…インナパネル、25…フードストライカ、26…ラッチ、35…屈曲部、40…補強部材、41…インナパネルの先端部、42…ストライカ取付部、43…ストライカスティフナ、43b…後端部、43c…前部、43d…後部、61…後脚部、61a…前端部、61b…後端部、62…補強部、62a…前端部、63…ガイド脚部、63a…前端部、64…前脚部、66…取付基部、66b…後端部、67…折曲げ部、67b…後端部、68…段差部、Op…連結点、Sp…空間。

Claims (8)

  1. 車体前部に形成されたエンジンルームの開口部を開閉するエンジンフードにおいて、
    前記開口部を閉じるためのアウタパネルと、このアウタパネルを補強するべくアウタパネルの裏面に重ねられて一体化されたインナパネルとからなり、
    このインナパネルは、車体前部に有したラッチにロック可能なフードストライカを取付けるための、ストライカ取付部を備え、
    このストライカ取付部の上方に且つ前記アウタパネルと前記インナパネルとの間の空間に位置した補強部材が、前記インナパネルに取付けられ、
    前記補強部材は、後端部が前記インナパネルに接合されこの接合点から車体前方に向かって延びている後脚部と、この後脚部の前端部から車体前方へ延ばされると共に前記ストライカ取付部に対して上方へ離間して位置する補強部と、この補強部の前端部から前記インナパネルに向かって且つ車体前方に向かって延びているガイド脚部とを備え
    前記フードストライカは、前記インナパネルの上面に沿わせて取付けられるストライカスティフナを介して、前記ストライカ取付部に取付けられ、
    前記後脚部が前記インナパネルに連結される連結点から前記ガイド脚部の前端部までの距離は、前記連結点から前記ストライカスティフナの後端部までの距離よりも短いことを特徴とするエンジンフード。
  2. 前記ストライカ取付部は、少なくとも前記ストライカスティフナの前部が接合される取付基部と、この取付基部の後端から上方に向かって折曲げられる折曲げ部と、この折曲げ部の後端から後方に向かって前記取付基部に略平行に延ばされる段差部とを備え、
    前記ストライカスティフナは、前記取付基部、前記折曲げ部及び前記段差部に跨って延びると共に、前記ストライカスティフナの後端部は前記段差部の上方に位置することを特徴とする請求項記載のエンジンフード。
  3. 前記ストライカスティフナは、後部が前記段差部に接合されることを特徴とする請求項記載のエンジンフード。
  4. 前記インナパネルには、車幅方向の一端から他端まで延びる屈曲部が設けられ、
    前記ストライカ取付部は、前記インナパネルにおいて前記屈曲部よりも車体前方の前半部に位置し、
    前記取付基部は、前記前半部から前記エンジンルーム側に向かって凹ませて設けられた部分であり、
    前記段差部は、前記前半部に位置するとともに、この前半部に対して略同一面上に設けられた部分であることを特徴とする請求項又は請求項記載のエンジンフード。
  5. 前記ストライカスティフナの後端部は、上方に向かって折曲げられることを特徴とする請求項〜請求項のいずれか1項記載のエンジンフード。
  6. 前記ストライカスティフナの後端部は、前記インナパネルの上面に対して垂直又は垂直よりも後方側に向かって折曲げられることを特徴とする請求項〜請求項のいずれか1項記載のエンジンフード。
  7. 前記ガイド脚部の車幅方向の長さは、前記後脚部の車幅方向の長さよりも長いことを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか1項記載のエンジンフード。
  8. 前記補強部材は、前記ガイド脚部を挟むように配置され前記補強部の前端部から前記インナパネルまでを連結する前脚部を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか1項記載のエンジンフード。
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