JP5737553B2 - フッ素系界面活性剤、それを用いたコーティング組成物及びレジスト組成物 - Google Patents

フッ素系界面活性剤、それを用いたコーティング組成物及びレジスト組成物 Download PDF

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Description

本発明は、表面平滑性が求められる各種塗料分野、あるいは精密塗工が要求されるコーティング分野の各種コーティング材、レジスト材料のレベリング剤として用いることができ、かつ環境及び生体への蓄積性が低い含フッ素系界面活性剤に関し、さらに該界面活性剤を用いたコーティング組成物及びレジスト組成物に関する。
従来、各種コーティング分野において、得られる塗膜の均質性及び平滑性を向上させる目的で、炭化水素系、シリコーン系、フッ素系等の様々なレベリング剤と称される界面活性剤が使用されている。その中でもフッ素系界面活性剤は、その表面張力低下能が高いこと、塗工後の汚染が少ないことから幅広く用いられている。
このようなフッ素系界面活性剤としては、水素原子の少なくとも1つがフッ素原子に置換された炭素原子数20以下のアルキル基を有する重合単位を有する重合体を利用する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特に、炭素原子数8以上のパーフルオロアルキル基を利用する界面活性剤が、その表面張力低下能に起因するレベリング剤としての性能に優れることが示されているが、炭素原子数が6以下のパーフルオロアルキル基を有する界面活性剤ではその性能を維持することは難しく、炭素原子数が少なくなるにつれてさらに表面張力低下能は低くなる問題があった。
しかし、近年、炭素原子数8のパーフルオロアルキル基を有する化合物は分解することにより、環境及び生体への蓄積性が高いパーフルオロオクタンスルホン酸(以下、「PFOS」と略記する。)又はパーフルオロオクタン酸(以下、「PFOA」と略記する。)を生成し得ることが明らかになった。また、炭素原子数が8よりもさらに多いパーフルオロアルキル基を有する化合物は、さらに環境及び生体への蓄積性が高い化合物を生成し得ることも明らかになった。また、炭素原子数8のパーフルオロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤は、各種塗料に配合して均一に撹拌混合する際に、フッ素系界面活性剤の作用で起泡し、その泡が長時間消えないという問題もあった。
上記のような状況の下、市場では、構造上環境及び生体への蓄積性が高いPFOS又はPFOAを生成するリスクがなく、界面活性剤本来の性能である優れたれレベリング性を有し、かつ起泡性が低く、起泡しても短時間で消泡する界面活性剤が求められている。
特開平10−230154号公報
本発明が解決しようとする課題は、その構造上、環境及び生体への蓄積性が高いPFOS又はPFOAを生成し得えない界面活性剤であり、かつ炭素原子数8以上のフッ素化アルキル基を有する界面活性剤よりも低いフッ素原子含有率でも同等以上の高い表面張力低下能を有しておりレベリング剤として用いることができるフッ素系界面活性剤を提供することである。また、このフッ素系界面活性剤を用いたコーティング組成物及びレジスト組成物を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究した結果、炭素原子数4〜6のフッ素化アルキル基を有する単量体単量体及びポリオキシアルキレン鎖を有する単量体を共重合させた共重合体であるフッ素系界面活性剤は、炭素原子数8以上のフッ素化アルキル基とエチレン性二重結合とを有するフッ素系重合性単量体と、非フッ素系重合性単量体との通常のランダム共重合体と同等以上の表面張力低下能を示し、環境や生体への蓄積性においてよりリスクの低いフッ素系レベリング剤として有効であり、かつ優れた消泡性も有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、炭素原子数6のフッ素化アルキル基(ただし、前記アルキル基は酸素原子によるエーテル結合を有するものも含む。)を有する単量体(A)及び下記一般式(2)
Figure 0005737553
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり、X及びYはそれぞれ独立のアルキレン基であり、m及びnはそれぞれ0または1以上の整数であり、かつmとnの合計は3以上であり、Zは水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基である。)で表されるポリオキシアルキレン鎖を有する単量体(B)(ただし、ポリオキシアルキレン鎖がポリオキシエチレン鎖のみのものを除く。)を必須の単量体として共重合させた共重合体であり、単量体(A)が下記一般式(1)
Figure 0005737553
(上記一般式(1)中、Rは水素原子、メチル基を表し、Lは、下記式(L−1)を表し、Rfは下記式(Rf−1)を表す。)
Figure 0005737553
(nは1〜8の整数を表す。)
Figure 0005737553
(上記式(Rf−1)nは6である。)
で表される単量体で、単量体(B)が繰り返し単位数1のオキシプロピレン部位と平均繰り返し単位数6のオキシブチレン部位を有するプロピレングリコール・ポリブチレングリコールモノメタクリレートであることを特徴とするフッ素系界面活性剤に関する。
Figure 0005737553
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり、X及びYはそれぞれ独立のアルキレン基であり、m及びnはそれぞれ0または1以上の整数であり、かつmとnの合計は3以上であり、Zは水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基である。)
また、本発明は、上記フッ素系界面活性剤を含有するコーティング組成物及びレジスト組成物に関する。
本発明のフッ素系界面活性剤は、炭素原子数8以上のフッ素化アルキル基を有さないため環境及び生体への蓄積性の低い安全な製品である。また、本発明のフッ素系界面活性剤をコーティング組成物やレジスト組成物にレベリング剤として添加すると、優れたレベリング剤として効果が得られ、消泡性も高いため、ハンドリング性に極めて優れる。また、スピンコーティング、ロールコーティング、ディップコーティング、スプレーコーティング、プレードコーティング、スリットコーティング、カーテンコーティング、グラビアコーティング等の多様な塗工方法に適応でき、高度な表面平滑性を有する塗膜を得ることができる。
図1は実施例3で合成したフッ素系界面活性剤(3)のGPCのチャート図である。 図2は実施例4で製造したフッ素系界面活性剤(4)のGPCのチャート図である。
本発明のフッ素系界面活性剤は、炭素原子数4〜6のフッ素化アルキル基を有する単量体(A)及びポリオキシアルキレン鎖を有する単量体(B)を必須の単量体として共重合させた共重合体である。
前記単量体(A)としては、例えば、下記一般式(1)で表されるものが挙げられる。
Figure 0005737553
(上記一般式(1)中、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基、シアノ基、フェニル基、ベンジル基又は−C2n−Rf’(nは1〜8の整数を表し、Rf’は下記式(Rf−1)〜(Rf−7)のいずれか1つの基を表す。)を表し、Lは、下記式(L−1)〜(L−10)のいずれか1つの基を表し、Rfは下記式(Rf−1)〜(Rf−7)のいずれか1つの基を表す。)
Figure 0005737553
(上記式(L−1)、(L−3)、(L−5)、(L−6)及び(L−7)中のnは1〜8の整数を表す。上記式(L−8)、(L−9)及び(L−10)中のmは1〜8の整数を表し、nは0〜8の整数を表す。上記式(L−6)及び(L−7)中のRf’’は下記式(Rf−1)〜(Rf−7)のいずれか1つの基を表す。)
Figure 0005737553
(上記式(Rf−1)〜(Rf−4)中のnは4〜6の整数を表す。上記式(Rf−5)中のmは1〜5の整数であり、nは0〜4の整数であり、かつm及びnの合計は4〜5である。上記式(Rf−6)中のmは0〜4の整数であり、nは1〜4の整数であり、pは0〜4の整数であり、かつm、n及びpの合計は4〜5である。)
また、上記単量体(A)のより好ましい具体的な例として、下記の単量体(A−1)〜(A−15)等が挙げられる。なお、これらの単量体(A)は、1種類のみで用いることも2種以上併用することもできる。
Figure 0005737553
前記単量体(B)は、ポリオキシアルキレン鎖を有する単量体である。前記単量体(B)としては、例えば、下記一般式(2)で表されるものが挙げられる。ただし、ポリオキシアルキレン鎖がポリオキシエチレン鎖のみのものは除かれる。
Figure 0005737553
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり、X及びYはそれぞれ独立のアルキレン基であり、m及びnはそれぞれ0または1以上の整数であり、かつmとnの合計は3以上であり、Zは水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基である。)
なお、上記一般式(2)中のX及びYはアルキレン基であるが、このアルキレン基は、置換基を有していてもよい。−O−(XO)m−(YO)n−部分の具体例としては、繰返し単位数mが3以上の整数でnが0であり、かつXがプロピレンであるポリオキシプロピレン、繰返し単位数mが3以上の整数でnが0であり、かつXがブチレンであるポリオキシブチレン、繰返し単位数mが3以上の整数でnが0であり、かつXがテトラメチレンであるポリオキシテトラメチレン、繰返し単位数m及びnがともに1以上の整数であり、かつX又はYがエチレンで他方がプロピレンであるエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体であるポリオキシアルキレン、繰返し単位数m及びnがともに1以上の整数であり、かつX又はYがプロピレンで他方がブチレンであるプロピレンオキサイドとブチレンオキサイドとの共重合体であるポリオキシアルキレン、繰返し単位数m及びnがともに1以上の整数であり、かつX又はYがエチレンで他方がテトラメチレンであるエチレンオキサイドとテトラヒドロフランとの共重合体であるポリオキシアルキレン等が挙げられる。なお、これらのポリオキシアルキレンの重合度、すなわち一般式(2)中のmとnとの合計が3〜50のものが好ましい。なお、Xを含む繰返し単位とYを含む繰返し単位とは、ランダム状に配置されてもブロック状に配置されても構わない。なお、本発明において、「ブチレン」とは炭素原子数4つの分岐状のアルキレンをいい、「テトラメチレン」とは炭素原子数4つの直鎖状のアルキレンをいう。
前記単量体(B)が有するポリオキシアルキレン鎖の中でも、少なくともポリオキシプロピレン鎖、ポリオキシブチレン鎖又はポリオキシテトラメチレン鎖を有するものは、本発明のフッ素系界面活性剤をコーティング組成物、レジスト組成物等の塗材に添加した場合により優れたレベリング性を発揮して表面平滑性が極めて高い塗膜が得られることから好ましい。少なくともポリオキシプロピレン鎖、ポリオキシブチレン鎖又はポリオキシテトラメチレン鎖を有するものとしては、これらのポリオキシアルキレン鎖を単独で有するものでも、他のポリオキシアルキレン鎖との共重合体であっても構わない。
前記単量体(B)は、上記の繰返し単位数mが3以上の整数でnが0である場合は、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコールのモノ(メタ)アクリル酸エステル、このポリアルキレングリコールのモノ(メタ)アクリル酸エステルの(メタ)アクリル酸エステルではない末端が炭素原子数1〜6のアルキル基によって封止されたもの等が挙げられる。
前記単量体(B)のより具体的な例としては、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール・テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール・ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール・テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール・ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール・ブチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール・ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール・ブチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール・ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(テトラエチレングリコール・ブチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリテトラエチレングリコール・ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール・トリメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール・ポリトリメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール・トリメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール・ポリトリメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(トリメチレングリコール・テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリトリメチレングリコール・ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(ブチレングリコール・トリメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコール・ポリトリメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単量体(B)は、1種類のみで用いることも2種以上併用することもできる。
なお、「ポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)」は、エチレングリコールとプロピレングリコールとのランダム共重合物を意味し、「ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール」は、エチレングリコールとプロピレングリコールとのブロック共重合物を意味し、他のものも同様である。これらの単量体(B)の中でも、本発明のコーティング組成物中の他の成分との相溶性が良好となることから、少なくともポリオキシプロピレン鎖、ポリオキシブチレン鎖又はポリオキシテトラメチレン鎖を有する(メタ)アクリレートが好ましく、少なくともポリオキシブチレン鎖又はポリオキシテトラメチレン鎖を有する(メタ)アクリレートがより好ましい。
また、前記単量体(B)の市販品としては、例えば、新中村化学工業株式会社製の「NKエステルAMP−10G」、「NKエステルAMP−20G」、「NKエステルAMP−60G」、日油株式会社製の「ブレンマーPME−100」、「ブレンマーPME−200」、「ブレンマーPME−400」、「ブレンマーPME−4000」、「ブレンマーPP−1000」、「ブレンマーPP−500」、「ブレンマーPP−800」、「ブレンマー70PEP−350B」、「ブレンマー55PET−800」、「ブレンマー50POEP−800B」、「ブレンマー10PPB−500B」、「ブレンマーNKH−5050」、「ブレンマーAP−400」、サートマー社製の「SR604」等が挙げられる。これらの単量体(d2)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
本発明のフッ素系界面活性剤は、原料として前記単量体(A)及び単量体(B)を必須成分とするが、その他の単量体として、アルキル基を有する単量体(C)を併用しても構わない。前記単量体(C)としては、例えば、下記一般式(3)で表されるものが挙げられる。
Figure 0005737553
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状又は環構造を有するアルキル基である。)
なお、上記一般式(C)中のRは炭素原子数1〜18の直鎖状、分岐状又は環構造を有するアルキル基であるが、このアルキル基は、脂肪族又は芳香族の炭化水素基、水酸基等の置換基を有していてもよい。上記アルキル基を有するエチレン性不飽和単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸の炭素原子数が1〜18のアルキルエステル;ジシクロペンタニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素原子数1〜18の橋架け環状アルキルエステルなどが挙げられる。これらの単量体(C)は、1種類のみで用いることも2種以上併用することもできる。
さらに、本発明のフッ素系界面活性剤の原料として、前記単量体(A)、単量体(B2)及び単量体(C)以外の単量体として、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン等の芳香族ビニル類;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド類などを用いることもできる。
本発明のフッ素系界面活性剤のレベリング性能を良好なものとするために、フッ素系界面活性剤の原料である前記単量体(A)及び単量体(B)の質量比[(A)/(B)]は、10/90〜70/30の範囲が好ましく、15/85〜60/40の範囲がより好ましく、25/75〜50/50の範囲がさらに好ましい。また、前記単量体(A)及び単量体(B)以外の単量体を用いる場合は、全単量体中50質量%以下とすることが好ましい。
本発明のフッ素系界面活性剤を製造する方法としては、特に制限はないが、フッ素系前記単量体(A)及び単量体(B)、必要に応じて単量体(C)等のこれら以外の単量体を有機溶剤中、ラジカル重合開始剤を使用して重合させる方法が挙げられる。ここで用いる有機溶媒としては、ケトン類、エステル類、アミド類、スルホキシド類、エーテル類、炭化水素類が好ましく、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン等が挙げられる。これらは、沸点、相溶性、重合性を考慮して適宜選択される。ラジカル重合開始剤としては、例えば過酸化ベンゾイル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等が例示できる。さらに必要に応じてラウリルメルカプタン、2−メルカプトエタノ−ル、チオグリセロール、エチルチオグリコ−ル酸、オクチルチオグリコ−ル酸等の連鎖移動剤を使用することができる。
本発明のフッ素系界面活性剤の数平均分子量(Mn)は、コーティング組成物等の樹脂組成物に添加した際の他の配合成分との相溶性が良好であり、高度なレベリング性を実現することができることから、2,000〜100,000の範囲が好ましく、2,500〜50,000の範囲がより好ましい。なお、数平均分子量(Mn)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、「GPC」と略記する。)測定に基づきポリスチレン換算した値である。なお、GPCの測定条件は以下の通りである。
[GPC測定条件]
測定装置:東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC」、
カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HHR−H」(6.0mmI.D.×4cm)
+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR−N」(7.8mmI.D.×30cm)
+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR−N」(7.8mmI.D.×30cm)
+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR−N」(7.8mmI.D.×30cm)
+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR−N」(7.8mmI.D.×30cm)
検出器:ELSD(オルテック製「ELSD2000」)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIデータ解析バージョン4.30」
測定条件:カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン(THF)
流速 1.0ml/分
試料:樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)。
標準試料:前記「GPC−8020モデルIIデータ解析バージョン4.30」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(単分散ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
東ソー株式会社製「F−288」
東ソー株式会社製「F−550」
また、本発明のフッ素系界面活性剤中のフッ素含有率は、コーティング組成物のレベリング性を十分なものとでき、コーティング組成物中の他の成分との相溶性を良好なものとできることから、2〜40質量%の範囲が好ましく、5〜30質量%の範囲がより好ましく、10〜25質量%の範囲がさらに好ましい。なお、本発明の含フッ素ラジカル重合性共重合体中のフッ素含有率は、用いた原料の合計量に対するフッ素原子の質量比率から算出したものである。
本発明のコーティング組成物は、上記の本発明のフッ素系界面活性剤を添加剤として用いたものである。コーティング組成物中の該フッ素系界面活性剤の添加量は、コーティング樹脂の種類、塗工方法、目的とする膜厚等によって異なるが、コーティング組成物のうち固形分100質量部に対して0.0001〜10質量部が好ましく、0.001〜5質量部がより好ましく、0.01〜2質量部がさらに好ましい。フッ素系界面活性剤がこの範囲の添加量であれば、十分に表面張力を低下させることができ、目的とするレベリング性が得られ、塗工時の泡立ち等不具合の発生を抑制できる。
コーティング組成物の添加剤として、本発明のフッ素系界面活性剤を用いることで、従来の炭素原子数8以上のパーフルオロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤に比べ、環境及び生体に対する蓄積性の低く、かつ従来の炭素原子数8以上のパーフルオロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤と比較すると、より低いフッ素原子濃度でも同等以上のレベリング性を有するコーティング組成物を提供することが可能である。このようなコーティング組成物としては、例えば、各種塗料用組成物や感光性樹脂組成物が挙げられる。
上記塗料用組成物としては、例えば、石油樹脂塗料、セラック塗料、ロジン系塗料、セルロース系塗料、ゴム系塗料、漆塗料、カシュー樹脂塗料、油性ビヒクル塗料等の天然樹脂を用いた塗料;フェノール樹脂塗料、アルキッド樹脂塗料、不飽和ポリエステル樹脂塗料、アミノ樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、ビニル樹脂塗料、アクリル樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料、シリコーン樹脂塗料、フッ素樹脂塗料等の合成樹脂を用いた塗料などが挙げられる。
また、上記で例示した塗料用組成物の他、塗料用組成物として活性エネルギー線硬化型組成物にも本発明のフッ素系界面活性剤を用いることもできる。この活性エネルギー線硬化型組成物は、その主成分して、活性エネルギー線硬化型樹脂又は活性エネルギー線硬化性単量体を含有する。なお、前記の活性エネルギー線硬化型樹脂と活性エネルギー線硬化性単量体とは、それぞれ単独で用いてもよいが、併用しても構わない。
前記活性エネルギー線硬化型樹脂は、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、アクリル(メタ)アクリレート樹脂、マレイミド基含有樹脂等が挙げられるが、本発明では、特に透明性や低収縮性等の点からウレタン(メタ)アクリレート樹脂が好ましい。
ここで用いるウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、脂肪族ポリイソシアネート化合物又は芳香族ポリイソシアネート化合物とヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート化合物とを反応させて得られるウレタン結合と(メタ)アクリロイル基とを有する樹脂が挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2−メチルペンタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート等が挙げられ、また、芳香族ポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート等が挙げられる。
一方、ヒドロキシ基含有アクリレート化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート等の2価アルコールのモノ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート等の3価のアルコールのモノ又はジ(メタ)アクリレート、あるいは、これらのアルコール性水酸基の一部をε−カプロラクトンで変性した水酸基含有モノ及びジ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の1官能の水酸基と3官能以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、あるいは、該化合物をさらにε−カプロラクトンで変性した水酸基含有多官能(メタ)アクリレート;ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレート化合物;ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート等のブロック構造のオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレート化合物;ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート等のランダム構造のオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
上記した脂肪族ポリイソシアネート化合物又は芳香族ポリイソシアネート化合物とヒドロキシ基含有アクリレート化合物との反応は、ウレタン化触媒の存在下、常法により行うことができる。ここで使用し得るウレタン化触媒は、具体的には、ピリジン、ピロール、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミンなどのアミン類、トリフェニルホスフィン、トリエチルホスフィンなどのホフィン類、ジブチル錫ジラウレート、オクチル錫トリラウレート、オクチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫などの有機錫化合物、オクチル酸亜鉛などの有機金属化合物が挙げられる。
これらのウレタンアクリレート樹脂の中でも特に脂肪族ポリイソシアネート化合物とヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート化合物とを反応させて得られるものが硬化塗膜の透明性に優れ、かつ、活性エネルギー線に対する感度が良好で硬化性に優れる点から好ましい。
次に、不飽和ポリエステル樹脂は、α,β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物、芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物、及び、グリコール類の重縮合によって得られる硬化性樹脂であり、α,β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロルマレイン酸、及びこれらのエステル等が挙げられる。芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ニトロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸及びこれらのエステル等が挙げられる。脂肪族あるいは脂環族飽和二塩基酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、グルタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸及びこれらのエステル等が挙げられる。グリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、エチレングリコールカーボネート、2,2−ジ−(4−ヒドロキシプロポキシジフェニル)プロパン等が挙げられ、その他にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の酸化物も同様に使用できる。
次に、エポキシビニルエステル樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂のエポキシ基に(メタ)アクリル酸を反応させて得られるものが挙げられる。
また、マレイミド基含有樹脂としては、N−ヒドロキシエチルマレイミドとイソホロンジイソシアネートとをウレタン化して得られる2官能マレイミドウレタン化合物、マレイミド酢酸とポリテトラメチレングリコールとをエステル化して得られる2官能マレイミドエステル化合物、マレイミドカプロン酸とペンタエリスリトールのテトラエチレンオキサイド付加物とをエステル化して得られる4官能マレイミドエステル化合物、マレイミド酢酸と多価アルコール化合物とをエステル化して得られる多官能マレイミドエステル化合物等が挙げられる。これらの活性エネルギー線硬化型樹脂(F)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記活性エネルギー線硬化性単量体としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、数平均分子量が150〜1000の範囲にあるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、数平均分子量が150〜1000の範囲にあるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールペンタ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等の脂肪族アルキル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジプロピレングルリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリブチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリスチリルエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−オクチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−ステアリルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、2−マレイミドエチル−エチルカーボネート、2−マレイミドエチル−プロピルカーボネート、N−エチル−(2−マレイミドエチル)カーバメート、N,N−ヘキサメチレンビスマレイミド、ポリプロピレングリコール−ビス(3−マレイミドプロピル)エーテル、ビス(2−マレイミドエチル)カーボネート、1,4−ジマレイミドシクロヘキサン等のマレイミド類などが挙げられる。
これらのなかでも特に硬化塗膜の硬度に優れる点からトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールテトラ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレートが好ましい。これらの活性エネルギー線硬化性単量体は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記活性エネルギー線硬化型組成物は、基材に塗布後、活性エネルギー線を照射することで硬化塗膜とすることができる。この活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線をいう。活性エネルギー線として紫外線を照射して硬化塗膜とする場合には、該含フッ素硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化型組成物中に光重合開始剤(F)を添加し、硬化性を向上することが好ましい。また、必要であればさらに光増感剤を添加して、硬化性を向上することもできる。一方、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線を用いる場合には、光重合開始剤や光増感剤を用いなくても速やかに硬化するので、特に光重合開始剤や光増感剤を添加する必要はない。
前記光重合開始剤としては、分子内開裂型光重合開始剤及び水素引き抜き型光重合開始剤が挙げられる。分子内開裂型光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド系化合物;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル等が挙げられる。
一方、水素引き抜き型光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物;ミヒラ−ケトン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系化合物;10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が挙げられる。
上記の光重合開始剤の中でも、活性エネルギー線硬化型塗料組成物中の前記活性エネルギー線硬化性樹脂及び活性エネルギー線硬化性単量体との相溶性に優れる点から、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、及びベンゾフェノンが好ましく、特に、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンが好ましい。これらの光重合開始剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
また、前記光増感剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン類、o−トリルチオ尿素等の尿素類、ナトリウムジエチルジチオホスフェート、s−ベンジルイソチウロニウム−p−トルエンスルホネート等の硫黄化合物などが挙げられる。
これらの光重合開始剤及び光増感剤の使用量は、活性エネルギー線硬化型組成物中の不揮発成分100質量部に対し、各々0.01〜20質量部が好ましく、0.1〜15質量%がより好ましく、0.3〜7質量部がさらに好ましい。
また、上記塗料用組成物中には必要に応じて、有機溶剤;顔料、染料、カーボン等の着色剤;シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウム等の無機粉末;高級脂肪酸、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油樹脂、フッ素樹脂(PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等)、ポリエチレン、ポリプロピレン等の各種樹脂微粉末;帯電防止剤、消泡剤、粘度調整剤、耐光安定剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、防錆剤、スリップ剤、ワックス、艶調整剤、離型剤、相溶化剤、導電調整剤、分散剤、分散安定剤、増粘剤、沈降防止剤、シリコーン系又は炭化水素系界面活性剤等の各種添加剤を適宜添加することが可能である。
前記有機溶剤は、上記塗料組成物の溶液粘度を適宜調整する上で有用であり、特に薄膜コーティングを行うためには、膜厚を調整することが容易となる。ここで使用できる有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール等のアルコール類;酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類などが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
また、上記の塗料組成物の塗工方法は用途により異なるが、例えば、グラビアコーター、ロールコーター、コンマコーター、ナイフコーター、エアナイフコーター、カーテンコーター、キスコーター、シャワーコーター、ホイーラーコーター、スピンコーター、ディッピング、スクリーン印刷、スプレー、アプリケーター、バーコーター、静電塗装等を用いた塗布方法、あるいは各種金型を用いた成形方法等が挙げられる。
上記の感光性樹脂組成物は、可視光、紫外光等の光を照射することにより樹脂の溶解性、粘度、透明度、屈折率、伝導度、イオン透過性等の物性が変化するものである。この感光性樹脂組成物の中でも、レジスト組成物(フォトレジスト組成物、カラーフィルター用のカラーレジスト組成物等)は、高度なレベリング性が要求される。通常、半導体又は液晶に関するフォトリソグラフィーにおいては、レジスト組成物をスピンコーティングによって、厚さが1〜2μm程度になるようにシリコンウェハー又は各種金属を蒸着したガラス基板上に塗布するのが一般的である。この際、塗布膜厚の振れは、半導体や液晶素子の品質の低下や欠陥となり得るが、本発明のフッ素系界面活性剤は、この感光性樹脂組成物の添加剤として用いることで、その高いレベリング性により均一な塗膜を形成することができるため、半導体、液晶素子の生産性向上、高機能化等が可能となる。
通常、レジスト組成物は、界面活性剤とフォトレジスト剤からなり、このフォトレジスト剤は、(1)アルカリ可溶性樹脂、(2)放射線感応性物質(感光性物質)、(3)溶剤、そして必要に応じて(4)他の添加剤とからなる。
本発明のレジスト組成物に用いられる(1)アルカリ可溶性樹脂としては、レジストのパターン化時に使用する現像液であるアルカリ性溶液に対して可溶な樹脂が挙げられる。上記アルカリ可溶性樹脂の例としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、フロログリシノール、ハイドロキノン等の芳香族ヒドロキシ化合物及びこれらのアルキル置換又はハロゲン置換芳香族化合物から選ばれる少なくとも1種とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド化合物とを縮合して得られるノボラック樹脂、o−ビニルフェノール、m−ビニルフェノール、p−ビニルフェノール、α−メチルビニルフェノール等のビニルフェノール化合物及びこれらのハロゲン置換化合物の重合体又は共重合体、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のアクリル酸系又はメタアクリル酸系重合体もしくは共重合体、ポリビニルアルコール、更に上記各種樹脂の水酸基の一部を介してキノンジアジド基、ナフトキノンアジド基、芳香族アジド基、芳香族シンナモイル基等の放射性線感応性基を導入した変性樹脂等が挙げられる。これらのアルカリ可溶性樹脂は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
さらに、アルカリ可溶性樹脂としては、分子中にカルボン酸やスルホン酸等の酸性基を含むウレタン樹脂を用いることが可能であり、またこのウレタン樹脂を上記のアルカリ可溶型樹脂と併用することも可能である。
本発明のレジスト組成物に用いられる(2)放射性感応性物質(感光性物質)としては、上記アルカリ可溶性樹脂と混合し、紫外線、遠紫外線、エキシマレーザー光、X線、電子線、イオン線、分子線、γ線、等を照射することにより、アルカリ可溶性樹脂の現像液に対する溶解性を変化させる物質であれば用いることができる。
上記放射線感応性物質としては、キノンジアジド系化合物、ジアゾ系化合物、ジアジド系化合物、オニウム塩化合物、ハロゲン化有機化合物、ハロゲン化有機化合物と有機金属化合物との混合物、有機酸エステル化合物、有機酸アミド化合物、有機酸イミド化合物、そして特開昭59−152号公報に記載されているポリ(オレフィンスルホン)化合物等が挙げられる。
上記キノンジアジド系化合物としては、例えば、1,2−ベンゾキノンアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,1−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,1−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、その他1,2−ベンゾキノンアジド−4−スルホン酸クロライド、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸クロライド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド、2,1−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸クロライド、2,1−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド等のキノンジアジド誘導体のスルホン酸クロライド等が挙げられる。
上記ジアゾ化合物としては、p−ジアゾジフエニルアミンとホルムアルデヒド又はアセトアルデヒドとの縮合物の塩、例えばヘキサフルオロ燐酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、過塩素酸塩又は過ヨウ素酸塩と上記縮合物との反応性生物であるジアゾ樹脂無機塩、USP3,300,309号明細書に記載されているような、上記縮合物とスルホン酸類との反応生成物であるジアゾ樹脂有機塩等が挙げられる。
上記アジド化合物及びジアジド化合物としては、特開昭58−203438号公報に記載されているようなアジドカルコン酸、ジアジドベンザルメチルシクロヘキサノン類及びアジドシンナミリデンアセトフェノン類、日本化学会誌No.12、p1708−1714(1983年)記載の芳香族アジド化合物又は芳香族ジアジド化合物等が挙げられる。
上記ハロゲン化有機化合物としては、有機化合物のハロゲン化物であれば用いることができるが、具体例としては、ハロゲン含有オキサジアゾール系化合物、ハロゲン含有トリアジン系化合物、ハロゲン含有アセトフェノン系化合物、ハロゲン含有ベンゾフェノン系化合物、ハロゲン含有スルホキサイド系化合物、ハロゲン含有スルホン系化合物、ハロゲン含有チアゾール系化合物、ハロゲン含有オキサゾール系化合物、ハロゲン含有トリゾール系化合物、ハロゲン含有2−ピロン系化合物、ハロゲン含有脂肪族炭化水素系化合物、ハロゲン含有芳香族炭化水素系化合物、その他のハロゲン含有ヘテロ環状化合物、スルフェニルハライド系化合物等の各種化合物、更に例えばトリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモ−3−クロロプロピル)ホスフェート、クロロテトラブロモメタン、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサブロモベンゼン、ヘキサブロモシクロドデカン、ヘキサブロモビフェニル、トリブロモフェニルアリルエーテル、テトラクロロビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、ビス(ブロモエチルエーテル)テトラブロモビスフェノールA、ビス(クロロエチルエーテル)テトラクロロビスフェノールA、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン等のハロゲン系難燃剤として使用されている化合物、ジクロロフェニルトリクロロエタン等の有機クロロ系農薬として使用されている化合物等も挙げられる。
上記有機酸エステルとしては、カルボン酸エステル、スルホン酸エステル等が挙げられる。また、上記有機酸アミドとしては、カルボン酸アミド、スルホン酸アミド等が挙げられる。さらに、上記有機酸イミドとしては、カルボン酸イミド、スルホン酸イミド等が挙げられる。これらの放射線感応性物質は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
本発明のレジスト組成物において、放射線感応性物質の配合割合は、アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して1〜100質量部の範囲が好ましく、3〜50質量部の範囲がより好ましい。
本発明のレジスト組成物に用いられる(3)溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、シクロヘプタノン、2−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン、ブチロラクトン等のケトン類;メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコ−ル、tert−ブチルアルコール、ペンタノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール等のアルコール類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル等のアルコールエーテル類;蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル等のエステル類、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−オキシプロピオン酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル等のモノカルボン酸エステル類;セロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のセロソルブエステル類;プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコール類;ジエチレルグリコールモノメチルエーテル、ジエチレルグリコールモノエチルエーテル、ジエチレルグリコールジメチルエーテル、ジエチレルグリコールジエチルエーテル、ジエチレルグリコールメチルエチルエーテル等のジエチレングリコール類;トリクロロエチレン、フロン溶剤、HCFC、HFC等のハロゲン化炭化水素類;パーフロロオクタンの様な完全フッ素化溶剤類、トルエン、キシレン等の芳香族類;ジメチルアセチアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の極性溶剤など、成書「溶剤ポケットハンドブック」(有機合成化学協会編、オ−ム社)に記載されている溶剤が挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
本発明のレジスト組成物の塗布方法としては、スピンコーティング、ロールコーティング、ディップコーティング、スプレーコーティング、プレードコーティング、スリットコーティング、カーテンコーティング、グラビアコーティング等の方法が挙げられ、塗布前にレジスト組成物をフィルターによって濾過して、固形の不純物を取り除くこともできる。
上記の通り、本発明のフッ素系界面活性剤は、コーティング組成物(塗料用組成物、感光性樹脂組成物等)の添加剤として有用である。本発明のフッ素系界面活性剤の応用例としては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ(PDP)等の各種ディスプレイ画面用ハードコート材グラビア印刷用インク、インクジェットインク;携帯電話筐体用塗料又はハードコート材;携帯電話の画面用ハードコート材;CD、DVD、ブルーレイディスク等の光学記録媒体用ハードコート材;インサートモールド(IMD、IMF)用転写フィルム用ハードコート材;化粧板等の各種建材用印刷インキ又は塗料;住宅の窓ガラス用コート材;家具等の木工用塗料;人工・合成皮革用コート材;家電の筐体等の各種プラスチック成形品用塗料又はコート材;FRP浴槽用塗料又はコート材;液晶ディスプレイ用カラーフィルターに使用されるRGBの各画素を形成するためのカラーレジスト又はブラックマトリックスを形成するためのブラックレジスト;半導体製造に用いられるフォトレジスト;平版印刷版(PS版)用感光材料;その他のフォトファブリケーション工程等の単層、あるいは多層コーティング組成物等が挙げられる。これらのコーティング組成物に本発明のフッ素系界面活性剤添加することでピンホール、ゆず肌、塗りムラ、ハジキ等の無い優れた平滑性を発現させることができる。
さらに、本発明のフッ素系界面活性剤は、フッ素樹脂を含有する塗料、コーティング材に配合すると、フッ素化アルキル基の作用により該フッ素樹脂の分散性を向上させ、単にレベリング性だけでなく、フッ素樹脂の分散剤としての機能も期待できる。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明する。また、下記実施例において、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、下記の条件でGPC測定により求めた。
[GPC測定条件]
測定装置:東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC」、
カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HHR−H」(6.0mmI.D.×4cm)
+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR−N」(7.8mmI.D.×30cm)
+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR−N」(7.8mmI.D.×30cm)
+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR−N」(7.8mmI.D.×30cm)
+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR−N」(7.8mmI.D.×30cm)
検出器:ELSD(オルテック製「ELSD2000」)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIデータ解析バージョン4.30」
測定条件:カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン(THF)
流速 1.0ml/分
試料:樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)。
標準試料:前記「GPC−8020モデルIIデータ解析バージョン4.30」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(単分散ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
東ソー株式会社製「F−288」
東ソー株式会社製「F−550」
(実施例1)
撹拌装置、コンデンサ−、滴下装置、温度計を備えたガラスフラスコに、トルエン200質量部を入れ、窒素気流中、攪拌しながら105℃に昇温した。次いで、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート(以下、「TDFOA」と略記する。)29質量部及び平均繰り返し単位数22のオキシエチレン部位と平均繰り返し単位数22のオキシプロピレン部位を有するポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコールモノアクリレート(以下、「EOPOA」と略記する。)71質量部をトルエン125質量部に溶解したモノマー溶液と、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート8質量部をトルエン20質量部に溶解したラジカル重合開始剤溶液の2種類の滴下液をそれぞれ別々の滴下装置にセットし、フラスコ内を105℃に保ちながら同時に2時間かけて滴下した。滴下終了後、105℃で13時間攪拌した後、減圧下で溶媒を留去することにより、フッ素系界面活性剤(1)を得た。このフッ素系界面活性剤(1)の分子量をGPC(ポリスチレン換算分子量)で測定した結果、数平均分子量5,400、重量平均分子量10,700であった。また、フッ素含有率は17質量%であった。
(実施例2)
撹拌装置、コンデンサ−、滴下装置、温度計を備えたガラスフラスコに、メチルイソブチルケトン200質量部を入れ、窒素気流中、攪拌しながら105℃に昇温した。TDFOA37質量部、EOPOA63質量部をメチルイソブチルケトン77質量部に溶解させたモノマー溶液と、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート8質量部をメチルイソブチルケトン68質量部に溶解させたラジカル重合開始剤溶液の2種類の滴下液をそれぞれ別の滴下装置にセットし、フラスコ内を105℃に保ちながら同時に4時間かけて滴下した。滴下終了後、105℃で8時間攪拌した後、減圧下で溶媒を除去することにより、フッ素系界面活性剤(2)を得た。このフッ素系界面活性剤(2)は、数平均分子量4,100、重量平均分子量7,400であった。また、フッ素含有率は22質量%であった。
(実施例3)
撹拌装置、コンデンサ−、滴下装置、温度計を備えたガラスフラスコに、メチルイソブチルケトン100質量部を入れ、窒素気流中、攪拌しながら105℃に昇温した。次いで、TDFOA32質量部、平均繰り返し単位数6のオキシプロピレン部位を有するポリプロピレングリコールモノメタクリレート(以下、「POMA」と略記する。)68質量部をメチルイソブチルケトン73質量部に溶解させたモノマー溶液と、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート5質量部をメチルイソブチルケトン50質量部に溶解させたラジカル重合開始剤溶液の2種類の滴下液をそれぞれ別の滴下装置にセットし、フラスコ内を105℃に保ちながら同時に3時間かけて滴下した。滴下終了後、105℃で10時間攪拌した後、減圧下で溶媒を除去することにより、フッ素系界面活性剤(3)を得た。このフッ素系界面活性剤(3)は、数平均分子量3,000、重量平均分子量6,800であった。また、フッ素含有率は19質量%であった。
(実施例4)
撹拌装置、コンデンサ−、滴下装置、温度計を備えたガラスフラスコに、メチルイソブチルケトン133質量部を入れ、窒素気流中、攪拌しながら90℃に昇温した。次いで、TDFOA32質量部、繰り返し単位数1のオキシプロピレン部位と平均繰り返し単位数6のオキシブチレン部位を有するプロピレングリコール・ポリブチレングリコールモノメタクリレート(以下、「POBOMA」と略記する。)68質量部をメチルイソブチルケトン80質量部に溶解させたモノマー溶液と、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート6質量部をメチルイソブチルケトン20質量部に溶解させたラジカル重合開始剤溶液の2種類の滴下液をそれぞれ別の滴下装置にセットし、フラスコ内を90℃に保ちながら同時に2時間かけて滴下した。滴下終了後、90℃で10時間攪拌した後、減圧下で溶媒を除去することにより、フッ素系界面活性剤(4)を得た。このフッ素系界面活性剤(4)は、数平均分子量3,600、重量平均分子量9,500であった。また、フッ素含有率は19質量%であった。
(実施例5)
撹拌装置、コンデンサ−、滴下装置、温度計を備えたガラスフラスコに、メチルイソブチルケトン133質量部を入れ、窒素気流中、攪拌しながら90℃に昇温した。次いで、TDFOA32質量部、プロピレンオキシド部位と平均繰り返し単位数6のブチレンオキシド部位を有するPOBOMA34質量部、2−エチルヘキシルアクリレート(以下、「2EHA」と略記する。)34質量部をメチルイソブチルケトン80質量部に溶解させたモノマー溶液と、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート6質量部をメチルイソブチルケトン20質量部に溶解させたラジカル重合開始剤溶液の2種類の滴下液をそれぞれ別の滴下装置にセットし、フラスコ内を90℃に保ちながら同時に2時間かけて滴下した。滴下終了後、90℃で10時間攪拌した後、減圧下で溶媒を除去することにより、フッ素系界面活性剤(5)を得た。このフッ素系界面活性剤(5)は、数平均分子量3,800、重量平均分子量7,500であった。また、フッ素含有率は19質量%であった。
(実施例6)
撹拌装置、コンデンサ−、滴下装置、温度計を備えたガラスフラスコに、メチルイソブチルケトン133質量部を入れ、窒素気流中、攪拌しながら90℃に昇温した。次いで、TDFOA32質量部、平均繰り返し単位数10のオキシエチレン部位と平均繰り返し単位数5のオキシテトラメチレン部位を有するポリエチレングリコール・ポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート(以下、「EOTMOMA」と略記する。)68質量部をメチルイソブチルケトン80質量部に溶解させたモノマー溶液と、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート6質量部をメチルイソブチルケトン20質量部に溶解させたラジカル重合開始剤溶液の2種類の滴下液をそれぞれ別の滴下装置にセットし、フラスコ内を90℃に保ちながら同時に2時間かけて滴下した。滴下終了後、90℃で10時間攪拌した後、減圧下で溶媒を除去することにより、フッ素系界面活性剤(6)を得た。このフッ素系界面活性剤(6)は、数平均分子量3,500、重量平均分子量9,000であった。また、フッ素含有率は19質量%であった。
(比較例1)
撹拌装置、コンデンサ−、滴下装置、温度計を備えたガラスフラスコに、メチルエチルケトン150質量部を入れ、窒素気流中、攪拌しながら80℃に昇温した。次いで、TDFOA32質量部、平均繰り返し単位数10のオキシエチレン部位を有するポリエチレングリコールモノアクリレート(以下、「EOA」と略記する。)68質量部をメチルエチルケトン100質量部に溶解させたモノマー溶液と、2,2−アゾビスイソ酪酸ジメチル5質量部をメチルエチルケトン40質量部に溶解させたラジカル重合開始剤溶液の2種類の滴下液をそれぞれ別の滴下装置にセットし、フラスコ内を80℃に保ちながら同時に4時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃で7時間攪拌した後、減圧下で溶媒を除去することにより、フッ素系界面活性剤(7)を得た。このフッ素系界面活性剤(7)は、数平均分子量2,600、重量平均分子量9,500であった。また、フッ素含有率は19質量%であった。
(比較例2)
撹拌装置、コンデンサ−、滴下装置、温度計を備えたガラスフラスコに、メチルイソブチルケトン125質量部を入れ、窒素気流中、攪拌しながら90℃に昇温した。次いで、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート(以下、「HDFDA」と略記する。)30質量部、繰り返し単位数1のオキシプロピレン部位と平均繰り返し単位数6のオキシブチレン部位を有するプロピレングリコール・ポリブチレングリコールモノメタクリレート70質量部をメチルイソブチルケトン80質量部に溶解させたモノマー溶液と、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート6質量部をメチルイソブチルケトン20質量部に溶解させたラジカル重合開始剤溶液の2種類の滴下液をそれぞれ別の滴下装置にセットし、フラスコ内を90℃に保ちながら同時に2時間かけて滴下した。滴下終了後、90℃で10時間攪拌した後、減圧下で溶媒を除去することにより、フッ素系界面活性剤(8)を得た。このフッ素系界面活性剤(8)は、数平均分子量3,700、重量平均分子量9,200であった。また、フッ素含有率は19質量%であった。
上記の実施例1〜6及び比較例1〜2で得られた含フッ素界面活性剤(1)〜(8)について、原料及び分子量等の特性値を表1にまとめた。
Figure 0005737553
上記の実施例1〜6及び比較例1〜2で得られたフッ素系界面活性剤(1)〜(8)を用いて、下記の測定及び評価を行った。
[生体蓄積安全性の評価]
以下の判断基準で、各フッ素系界面活性剤の生体蓄積安全性を評価した。
○:炭素原子数8以上のパーフルオロアルキル基を含まず、生体に蓄積する可能性が低く、安全性が高い。
×:炭素原子数8以上のパーフルオロアルキル基を含み、生体に蓄積する可能性が高く、安全性が低い。
[静的表面張力の測定]
自動平衡式エレクトロ表面張力計(協和科学株式会社製「CBVP−Z)を用いて、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」と略記する。)に対してフッ素系界面活性剤の固形分が1質量%となるように溶液を調製し、その溶液について23℃で白金板を用いたウィルヘルミー法にて静的表面張力を測定した。なお、PGMEAのみでの静的表面張力は、28.1mN/mであった。
[消泡性の評価]
フッ素系界面活性剤の0.1質量%のPGMEA溶液50gを100mlサンプル管に入れ、10往復振とうした後、静置し、泡の消失により液面の面積の90%以上が露出するまでの時間を測定して、下記の基準にしたがい消泡性を評価した。
◎:100秒未満
○:100秒以上300秒未満
△:300秒以上500秒未満
×:500秒以上
[評価用塗料組成物のベース組成物の調製]
紫外線硬化型塗料組成物として、5官能無黄変型ウレタンアクリレート50質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート50質量部、酢酸ブチル25質量部、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製「イルガキュア184」;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)5質量部、溶剤としてトルエン54質量部、2−プロパノール28質量部、酢酸エチル28質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル28質量部を均一に混合して、評価用塗料組成物のベース組成物を得た。
[評価用塗料組成物の調製]
上記で得られたベース組成物268質量部に、実施例1〜6及び比較例1〜2で得られたフッ素系界面活性剤(1)〜(8)を用いて、8種類のフッ素系界面活性剤をそれぞれ別個に0.5質量部添加して均一に混合した後、0.1μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製フィルターで精密濾過して評価用塗料組成物を得た。また、何も添加せずベース組成物のみのものも用意し、比較例3とした。
[塗膜表面平滑性の評価]
上記で得られた評価用塗料組成物を10cm×10cmのクロム処理ガラス基板上に、回転数500rpmでスピンコ−ティングした後、80℃で1分間加熱乾燥し、塗膜を有するガラス基板を得た。得られた塗膜表面について、ナトリウムランプを用いて塗膜表面の凹凸(塗布ムラ)の発生の有無を目視で観察して、以下の基準で塗膜表面平滑性を評価した。
◎:塗布ムラが観察されなかった。
○:塗布ムラがわずかに観察される(塗布ムラとなった面積が全体の10%未満)。
△:塗布ムラが一部観察される(塗布ムラとなった面積が全体の10%以上30%未満)。
×:塗布ムラが多く観察される(塗布ムラとなった面積が全体の30%以上)。
上記で得られた測定及び評価結果を表2に示す。
Figure 0005737553
表2に示した結果から、本発明の実施例1〜6のフッ素系界面活性剤を溶剤であるPGMEAに1質量%の濃度で添加した溶液の静的表面張力は、23.8〜25.9mN/mであり、PGMEA単独の静的表面張力28.1mN/mから大きく低下してレベリング性が向上することが分かった。また、本発明の実施例1〜6のフッ素系界面活性剤を添加したPGMEA溶液を起泡させた後の消泡時間31〜230秒と短く、泡切れに優れることが分かった。さらに、本発明の実施例1〜6のフッ素系界面活性剤を用いたレジスト組成物は、塗膜表面の平滑性が良好で、塗布ムラの発生も抑制できることが分かった。特に、実施例4〜6のポリオキシブチレン鎖又はポリオキシテトラメチレン鎖を有する単量体(B)を用いたものは、極めて優れた塗膜表面平滑性が得られることが分かった。
一方、比較例1のフッ素系界面活性剤は、ポリオキシアルキレン鎖を有する単量体(B)にポリオキシアルキレン鎖のみを有する単量体を原料とした例である。このフッ素系界面活性剤を添加したPGMEA溶液を起泡させた後の消泡時間は、600秒以上と消泡性に問題があることが分かった。また、レベリング性がやや低く、塗布ムラを生じて塗膜表面の平滑性に問題があることが分かった。
比較例2のフッ素系界面活性剤は、炭素原子数8のパーフルオロアルキル基を有するモノマーを原料とした例である。このフッ素系界面活性剤は、炭素原子数8のパーフルオロアルキル基を有するため、生体に蓄積する可能性が高く、安全性が低い問題があった。また、このフッ素系界面活性剤を添加したPGMEA溶液を起泡させた後の消泡時間は、461秒と消泡性にも問題があることが分かった。
比較例3のフッ素系界面活性剤を用いなかった例であるが、レベリング性が低く、激しい塗布ムラを生じ、塗膜表面を平滑にできないことが分かった。

Claims (5)

  1. 炭素原子数6のフッ素化アルキル基(ただし、前記アルキル基は酸素原子によるエーテル結合を有するものも含む。)を有する単量体(A)及び下記一般式(2)
    Figure 0005737553
    (式中、Rは水素原子又はメチル基であり、X及びYはそれぞれ独立のアルキレン基であり、m及びnはそれぞれ0または1以上の整数であり、かつmとnの合計は3以上であり、Zは水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基である。)で表されるポリオキシアルキレン鎖を有する単量体(B)(ただし、ポリオキシアルキレン鎖がポリオキシエチレン鎖のみのものを除く。)を必須の単量体として共重合させた共重合体であり、単量体(A)が下記一般式(1)
    Figure 0005737553
    (上記一般式(1)中、Rは水素原子、メチル基を表し、Lは、下記式(L−1)を表し、Rfは下記式(Rf−1)を表す。)
    Figure 0005737553
    (nは1〜8の整数を表す。)
    Figure 0005737553
    (上記式(Rf−1)中のnは6である。)
    で表される単量体で、単量体(B)が繰り返し単位数1のオキシプロピレン部位と平均繰り返し単位数6のオキシブチレン部位を有するプロピレングリコール・ポリブチレングリコールモノメタクリレートであることを特徴とするフッ素系界面活性剤。
  2. 単量体(A)が、下記単量体(A−2)
    Figure 0005737553
    である請求項1記載のフッ素系界面活性剤。
  3. 前記単量体(A)及び単量体(B)の質量比[(A)/(B)]が、10/90〜70/30の範囲である請求項1または2記載のフッ素系界面活性剤。
  4. 請求項1〜のいずれか1項記載のフッ素系界面活性剤を含有することを特徴とするコーティング組成物。
  5. 請求項1〜のいずれか1項記載のフッ素系界面活性剤を含有するレジスト組成物。
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