JP2003221419A - フルオロ脂肪族基含有高分子化合物 - Google Patents

フルオロ脂肪族基含有高分子化合物

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JP2003221419A
JP2003221419A JP2002022756A JP2002022756A JP2003221419A JP 2003221419 A JP2003221419 A JP 2003221419A JP 2002022756 A JP2002022756 A JP 2002022756A JP 2002022756 A JP2002022756 A JP 2002022756A JP 2003221419 A JP2003221419 A JP 2003221419A
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Kazuo Fujita
和男 藤田
Shiro Tan
史郎 丹
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗工時における塗布液の基材に対する
濡れ性及び均質塗工性、塗工後の被膜のリコート性、現
像性等の後工程適性、塗布液の起泡性においていずれも
優れた性質を示すコーティング組成物を与えるフッ素系
界面活性剤を提供すること。 【解決手段】 (A)および(B)で表されるモ
ノマー由来の繰り返し単位をそれぞれ1種以上含有する
共重合体;(A)フルオロアルキル基を側鎖末端に有す
る特定の(メタ)アクリレート化合物、および(B)ポ
リオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和化合物。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、高度な均質性の求
められるコーティング分野、例えば何層かに重ね塗りし
た塗膜の表面平滑性が求められる各種塗料分野、或いは
精密塗工が要求され、スピンコーティング、スプレーコ
ーティングの様な高速、高剪断力のかかる塗工方法を必
要とするコーティング分野、例えば、紫外線、遠紫外
線、エキシマレーザー光、X線等の放射線に感応するフ
ォトレジストを使用するフォトリソグラフィー工程、詳
しくはLSI、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマ
ルヘッド等の基板の製造、PS版の製造、その他のフォ
トファブリケーション工程で好適に使用できるフルオロ
脂肪族基を側鎖に有する高分子化合物に関する。また、
本発明は、化粧料、繊維処理剤、医療材料、酸素富化
膜、及び各種潤滑剤の添加剤、またはペイントリムーバ
ー、レジスト剥離剤、洗浄用気泡剤、表面改質剤等とし
て好適に使用できるフルオロ脂肪族基を側鎖に有する高
分子化合物に関する。 【0002】 【従来の技術】近年各種コーティング産業分野におい
て、薄膜から厚膜に至る様々な形態の塗膜が要求されて
おり、より均一に、生産効率の良い方法で塗工する技術
及び機器の進歩がめざましい。これらの各種コーティン
グ分野において、得られる塗膜の均質性及び平滑性を向
上させる目的で、従来より炭化水素系、シリコーン系、
フッ素系等の様々なレベリング剤と称される界面活性剤
が使用されている。その中でもフッ素系界面活性剤は、
その表面張力低下能が高いこと、塗工後の汚染が少ない
ことから幅広く用いられている。しかし、塗工時には塗
工液の表面張力を効率的に下げ、基材に対する濡れ性、
均質塗工性に対して有効に働いたフッ素系界面活性剤
は、その表面エネルギーが低いために、塗膜表面の表面
エネルギーを低下させるという駆動力により、塗工され
た塗膜の空気界面側に偏在化する場合が少なくない。従
来のフッ素系界面活性剤はこのように塗膜表面に偏在化
する結果、低表面エネルギーの表面を形成してリコート
性(塗工後の皮膜に再度塗布液を重ね塗りし得る性質)
を阻害したり、また塗膜表面の撥水撥油性が高くなるこ
とにより、水系液体若しくは溶剤系液体による現像性或
いは形成された塗膜を部分的若しくは全体的に洗浄する
ための洗浄液の濡れ性(これらの適性を以下“後工程適
性”と呼ぶ)を著しく阻害する。従来、この塗工時にお
ける塗布液の基材に対する濡れ性及び均質塗工性と、塗
工後の塗膜のリコート性、現像性等の後工程適性は表裏
の関係にあると考えられてきた。即ち、塗工時における
濡れ性及び均質塗工性の高いフッ素系界面活性剤を用い
れば、塗工後の後工程適性は低下する場合が多かった。 【0003】このため、目的に応じてフッ素系界面活性
剤の添加量をコントロールしたり、十分な濡れ性、均質
塗工性は得にくいもののフッ素系以外の界面活性剤を用
いる方法が採られてきており、上記の関係を打破するた
めの特に有効な手段はなかった。また、従来のフッ素系
界面活性剤では、フッ素系界面活性剤自身に起因する起
泡が発生し、このため塗工前では消泡に時間を要し、作
業効率が悪化するばかりでなく、塗工後においては表面
に泡に起因するクレーター、ピンホール、フィッシュア
イ(魚眼状のはじき)等が生じ製品価値を著しく損なう
などの問題があった。一方、消泡性は、フォトレジスト
の生産性の面からも重要視されてきている。通常、フォ
トレジストはビンにノズルを通して充填されるが、泡立
ちが激しいとビンからあふれてしまい充填が困難であ
る。したがって、従来の泡立ち易い性質を有するフォト
レジストの場合は、泡が立たないように充填スピードを
大幅に落とさなければならないという問題があった。 【0004】さらに、ここ数年、ウエハが更に大口径化
していることに伴い、従来のレジスト組成物ではウエハ
端面に濡れ残りが発生し易いという問題も起こってい
る。従って、形成される塗布膜に塗布ムラが発生せず、
消泡性が良く、塗れ残りが発生しにくいフォトレジスト
組成物が要望されている。また、様々な材料を加工する
上で、その表面を処理することは、各部材の材質保持の
ために重要な要素となっている。この為、建設材料に於
いては、各種ワニス類やペイントなどが開発されてき
た。また、保水性の被膜を形成する化粧料もこの様な観
点に立てば一種の表面処理剤と認識できる。この様な表
面処理で通常使用される材料としては、通常高分子が多
く、しかも非水溶性のものが多い。これは多くの場合、
被膜による水性成分との遮断が意図されるからである。
この為、この様な処理に際しては、通常、非水溶性高分
子を水性担体等に分散させて用いたり、有機溶剤などに
溶解させて用いていた。しかしながら、水性担体への分
散などに於いては凝集等により組成物の分散性が失われ
て使用できなくなることがあり、また有機溶剤系では、
有機溶剤の使用そのものが制限を受けているという問題
があった。特に、皮膚、毛髪、爪を対象とする化粧料の
分野に於いては水性担体を使用して塗布できることは必
須の条件である。即ち、水性担体中で一様に溶解してい
て、塗布後は優れた耐水性のある被膜を形成する、高分
子の登場が望まれていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のフッ素系界面活性剤では両立し得なかった、塗工時に
おける塗布液の基材に対する濡れ性及び均質塗工性、塗
工後の被膜のリコート性、現像性等の後工程適性、塗布
液の起泡性においていずれも優れた性質を示すコーティ
ング組成物を与えるフルオロ脂肪族基含有高分子化合物
を提供することにある。更に、本発明の目的は、化粧料
や塗料、繊維処理剤として有用な、水性担体中で一様に
溶解していて、塗布後は優れた耐水性のある被膜を形成
する、フルオロ脂肪族基含有高分子化合物を提供するこ
とである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
点を解決すべく鋭意検討した結果、(A)下記一般式
(I)または(II)で示されるフルオロアルキル(メタ)
アクリレート: 【化2】 (式中、X1は、−O−または−NR3−を示す。R1
−Hまたは−CH3を示す。R3は水素原子、置換基を有
してもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有し
てもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、置換基を
有してもよい炭素数6〜12のアリール基または置換基
を有してもよい炭素数6〜24のアラルキル基を示す。
2はHまたはFを表す。mは0〜10の整数、nは2
または3の整数、およびo、pはそれぞれ1または2の
整数を示す。)、及び(B)ポリオキシアルキレン基含
有エチレン性不飽和単量体、由来の繰り返し単位をそれ
ぞれ1種以上含有する共重合体にその様な特質があるこ
とを見出し、本発明に至った。以下、実施の形態を中心
に、本発明について詳細に説明を加える。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係るフルオロ脂肪
族基を側鎖に有する高分子化合物である共重合体(「フ
ッ素系ポリマー」と略記することもある)について詳細
に説明する。本発明のフッ素系ポリマーは上記(A)、
(B)に記載の要件を満たすモノマー由来の繰り返し単
位をそれぞれ少なくとも1種づつ有するポリマーであ
る。 (A)下記一般式(I)または(II)で示されるフルオロ
アルキル(メタ)アクリレート 【0008】 【化3】 【0009】(式中、X1は、−O−または−NR3−を
示す。R1は−Hまたは−CH3を示す。R3は水素原
子、置換基を有してもよい炭素数1〜12のアルキル
基、置換基を有してもよい炭素数3〜12のシクロアル
キル基、置換基を有してもよい炭素数6〜12のアリー
ル基、または置換基を有してもよい炭素数6〜24のア
ラルキル基を示す。R2はHまたはFを表す。mは0〜
10の整数、nは2または3の整数、およびo、pはそ
れぞれ1または2の整数を示す。) 上記各基における置換基としては、ヒドロキシ基、ハロ
ゲン原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜12のア
ルキル基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12
のアルコキシ基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜
12のアリール基)、スルファモイル基、カルボキシル
基が挙げられる。好ましいR3は水素原子、炭素数1〜
6のアルキル基であり、さらに好ましくは水素原子、炭
素数1〜4のアルキル基である。本明細書においてアリ
ール基とは、当業分野で通常使用される意味である。具
体的には芳香族化合物から誘導される置換基、例えばフ
ェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニリル基、ナ
フチル基、アントリル基、フェナントリル基等を意味す
る。 【0010】これらの具体例としては例えば以下の化合
物が挙げられる。これらの化合物は、ダイキンファイン
ケミカル、アヅマックス、ヒドラス化学、セントラル薬
品、和光純薬等から市販されており、入手可能である。 【化4】 【0011】次に、(B)ポリオキシアルキレン基含有
エチレン性不飽和単量体について説明する。本明細書に
おいてポリオキシアルキレン基含有エチレン性不飽和単
量体とは、分子中にエチレン性不飽和基とポリオキシア
ルキレン基を含む、共重合可能な単量体化合物を意味
し、このような化合物であれば特に制限はない。エチレ
ン性不飽和基としては、原料の入手性、各種コーティン
グ組成物中の配合物に対する相溶性、そのような相溶性
を制御することの容易性、或いは重合反応性の観点から
(メタ)アクリルエステル基及びその類縁基を含有する
ものが適している。 【0012】ポリオキシアルキレン基は(OR)xで表
すことができ、Rは2〜4の炭素原子を有するアルキレ
ン基であり、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、
−CH(CH3)CH2−、−CH2CH2CH2CH2−ま
たは−CH(CH3)CH(CH3)−であることが好ま
しい。xは正の整数である。好ましくはxは2〜50の
整数であり、さらに好ましくは3〜30の整数である。
xが2以上の整数である場合、Rは互いに同じであって
も異なっていてもよい。すなわち、前記のポリ(オキシ
アルキレン)基中のオキシアルキレン単位はポリ(オキ
シプロピレン)におけるように同一のオキシアルキレン
単位のみで構成されてもよく、また、オキシプロピレン
単位とオキシエチレン単位とが連結したもののように、
異なる2種以上のオキシアルキレン単位が規則的または
不規則に連結したものであっても良い。 【0013】ポリ(オキシアルキレン)鎖の末端に結合
する原子又は基は、水素原子であっても他の任意の基で
あっても良いが、水素原子、アルキル基(好ましくは炭
素数1〜20)、アリル基(好ましくは炭素数1〜2
0)、アリール基(例えば炭素数6〜10)であること
が好ましい。アリール基は、アルキル基(例えば炭素数
1〜10)、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよ
い。ポリ(オキシアルキレン)鎖は1つまたはそれ以上
の連鎖結合(例えば−CONH−Ph−NHCO−、−
S−など:Phはフェニレン基を表す)で連結されたり
含むことができる。分岐鎖状のオキシアルキレン単位を
供するため、連鎖結合部位に3またはそれ以上の原子価
を有することができる。ポリ(オキシアルキレン)基の
分子量は、連鎖結合部を含め250〜3000が好まし
い。 【0014】本発明において使用される(B)ポリオキ
シアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体として、下
記一般式(III)で表される単量体が挙げられる。 【化5】(式中、X2は、−O−または−NR6−を示す。Yは置
換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキレン基を示
す。R4は−Hまたは−CH3を示す。R5は水素原子ま
たは置換基を有してもよい炭素数1〜12のアルキル
基、置換基を有してもよい炭素数3〜12のシクロアル
キル基、置換基を有してもよい炭素数6〜12のアリー
ル基、または置換基を有してもよい炭素数6〜24のア
ラルキル基を示す。R6は水素原子、置換基を有しても
よい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよ
い炭素数3〜12のシクロアルキル基、置換基を有して
もよい炭素数6〜12のアリール基、または置換基を有
してもよい炭素数6〜24のアラルキル基を示す。qは
正の整数を示す。qが2以上の場合、Yは互いに同じで
あっても異なっていてもよい。) 上記各基における置換基としては、ヒドロキシ基、ハロ
ゲン原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜12のア
ルキル基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜12
のアルコキシ基)、アリール基(好ましくは炭素数6〜
12のアリール基)、スルファモイル基、カルボキシル
基が挙げられる。式IIIにおいて、好ましいYは炭素数
2〜4の直鎖または分岐鎖アルキレン基であり、好まし
いqは2〜50、より好ましくは3〜30の整数であ
る。 【0015】本発明のポリオキシアルキレン基含有エチ
レン性不飽和単量体の具体例として挙げられる、ポリ
(オキシアルキレン)アクリレート及びメタクリレート
は、市販のヒドロキシポリ(オキシアルキレン)材料、
例えば商品名"プルロニック"[Pluronic(旭電化工業
(株)製)]、アデカポリエーテル(旭電化工業(株)
製)、"カルボワックス"[Carbowax(グリコ・プロダク
ス)]、"トリトン"[Toriton(ローム・アンド・ハー
ス(Rohm and Haas製))]およびP.E.G(第一工業製薬
(株)製)として販売されているものを公知の方法でア
クリル酸、メタクリル酸、アクリルクロリド、メタクリ
ルクロリドまたは無水アクリル酸等と反応させることに
よって製造できる。別に、公知の方法で製造したポリ
(オキシアルキレン)ジアクリレート等を用いることも
できる。 【0016】市販品のモノマーとしては、日本油脂株式
会社製の水酸基末端ポリアルキレングリコールモノ(メ
タ)アクリレートとしてブレンマーPE-90、ブレンマーP
E-200、ブレンマーPE-350、ブレンマーAE-90、ブレンマ
ーAE-200、ブレンマーAE-400、ブレンマーPP-1000、ブ
レンマーPP-500、ブレンマーPP-800、ブレンマーAP-15
0、ブレンマーAP-400、ブレンマーAP-550、ブレンマーA
P-800、ブレンマー50PEP-300、ブレンマー70PEP-350B、
ブレンマーAEPシリーズ、ブレンマー55PET-400、ブレン
マー30PET-800、ブレンマー55PET-800、ブレンマーAET
シリーズ、ブレンマー30PPT-800、ブレンマー50PPT-80
0、ブレンマー70PPT-800、ブレンマーAPTシリーズ、ブ
レンマー10PPB-500B、ブレンマー10APB-500Bなどがあげ
られる。同様に日本油脂株式会社製のアルキル末端ポリ
アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートとして
ブレンマーPME-100、ブレンマーPME-200、ブレンマーPM
E-400、ブレンマーPME-1000、ブレンマーPME-4000、ブ
レンマーAME-400、ブレンマー50POEP-800B、ブレンマー
50AOEP-800B、ブレンマーPLE-200、ブレンマーALE-20
0、ブレンマーALE-800、ブレンマーPSE-400、ブレンマ
ーPSE-1300、ブレンマーASEPシリーズ、ブレンマーPKEP
シリーズ、ブレンマーAKEPシリーズ、ブレンマーANE-30
0、ブレンマーANE-1300、ブレンマーPNEPシリーズ、ブ
レンマーPNPEシリーズ、ブレンマー43ANEP-500、ブレン
マー70ANEP-550など、また共栄社化学株式会社製ライト
エステルMC、ライトエステル130MA、ライトエステル041
MA、ライトアクリレートBO-A、ライトアクリレートEC-
A、ライトアクリレートMTG-A、ライトアクリレート130
A、ライトアクリレートDPM-A、ライトアクリレートP-20
0A、ライトアクリレートNP-4EA、ライトアクリレートNP
-8EAなどがあげられる。 【0017】尚、本発明は、上記具体例によって何等限
定されるものでないことは勿論である。本発明のフッ素
系ポリマーにおいて、ポリオキシアルキレン基含有エチ
レン性不飽和単量体は(B)は、1種類だけを用いても
構わないし、2種類以上を同時に用いても構わない。 【0018】本発明のフッ素系ポリマーとして特に好ま
しい態様としては、一般式(I)で表されるモノマーと
ポリ(オキシエチレン)アクリレート及び/又はポリ
(オキシエチレン)メタクリレートとポリ(オキシアル
キレン)アクリレート及び/またはポリ(オキシアルキ
レン)メタクリレートとの3種以上のモノマーを共重合
したポリマーである。尚、この場合、ポリ(オキシアル
キレン)アクリレート及び/またはポリ(オキシアルキ
レン)メタクリレートは、ポリ(オキシエチレン)アク
リレート及び/またはポリ(オキシエチレン)メタクリ
レート以外のポリ(オキシアルキレン)アクリレート及
び/またはポリ(オキシアルキレン)メタクリレートで
ある。 【0019】本発明のフッ素系ポリマーは、必須成分で
ある(A)で表されるモノマー、および(B)ポリオキ
シアルキレン基含有エチレン性不飽和単量体由来の繰り
返し単位の他に、これらと共重合可能なモノマー由来の
繰り返し単位をさらに含む共重合体であってもよい。他
の共重合可能なモノマーの共重合比率としては、全モノ
マー中の30質量%以下、より好ましくは20質量%以
下である。このような単量体としては、Polymer Handbo
ok 2nd ed., J. Brandrup, WileyInterscience(1975),
Chapter 2, Page 1〜483記載のものを用いることが出来
る。例えばアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エス
テル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、
メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル
類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和
結合を少なくとも1個有する化合物等をあげることがで
きる。 【0020】具体的には、以下の単量体をあげることが
できる。 アクリル酸エステル類:アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸プロピル、クロルエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルアクリレート、トリメチロー
ルプロパンモノアクリレート、ベンジルアクリレート、
メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート等、メタクリ
ル酸エステル類:メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸プロピル、クロルエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、トリメチ
ロールプロパンモノメタクリレート、ベンジルメタクリ
レート、メトキシベンジルメタクリレート、フルフリル
メタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレー
ト等、 【0021】アクリルアミド類:アクリルアミド、N−
アルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素数1
〜3のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル基
としては炭素数1〜3のもの)、N−ヒドロキシエチル
−N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエ
チル−N−アセチルアクリルアミドなど。 メタクリルアミド類:メタクリルアミド、N−アルキル
メタクリルアミド(アルキル基としては炭素数1〜3の
もの、例えばメチル基、エチル基、プロピル基)、N,
N−ジアルキルメタクリルアミド(アルキル基としては
炭素数1〜3のもの)、N−ヒドロキシエチル−N−メ
チルメタクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル−
N−アセチルメタクリルアミドなど。 アリル化合物:アリルエステル類(例えば酢酸アリル、
カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリ
ル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香
酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリルなど)、アリ
ルオキシエタノールなど 【0022】ビニルエーテル類:アルキルビニルエーテ
ル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエ
ーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニル
エーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエ
チルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1
−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、
2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、
ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノ
エチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエー
テル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリ
ルビニルエーテルなど ビニルエステル類:ビニルブチレート、ビニルイソブチ
レート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチル
アセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビ
ニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビ
ニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、
ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、
ビニルシクロヘキシルカルボキシレートなど。 【0023】イタコン酸ジアルキル類:イタコン酸ジメ
チル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチルなど。 フマール酸のジアルキルエステル類又はモノアルキルエ
ステル類:ジブチルフマレートなど その他、クロトン酸、イタコン酸、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、マレイロニトリル、スチレンな
ど。 【0024】尚、従来、好んで用いられてきた電解フッ
素化法により製造されるフッ素系化学製品の一部は、生
分解性が低く、生体蓄積性の高い物質であり、程度は軽
微ではあるが、生殖毒性、発育毒性を有する事が懸念さ
れている。本発明によるフッ素系化学製品はより環境安
全性の高い物質であるということも産業上有利な点であ
るといえる。 【0025】本発明のフッ素系ポリマー中に用いられる
(A)で示されるフルオロ脂肪族基含有モノマーの量
は、フッ素系ポリマーの全重量に基づいて5〜90質量
%であり、好ましくは10〜80質量%であり、より好
ましくは20〜70質量%であり、特に好ましいのは4
0〜70質量%の範囲である。(B)のポリオキシアル
キレン基含有エチレン性不飽和単量体の量は、フッ素系
ポリマーの全重量に基づいて10〜95質量%であり、
好ましくは15〜70質量%であり、より好ましくは2
0〜60質量%である。 【0026】本発明のフッ素系ポリマーの好ましい重量
平均分子量は、3,000〜100,000が好まし
く、6,000〜80,000がより好ましい。本発明
のフッ素系ポリマーは、ブロック、ランダム、グラフト
のいずれの共重合体でもよいが、好ましくは、ランダム
共重合である。 【0027】本発明の共重合体の製造方法には何ら制限
はなく、公知の方法、即ちラジカル重合法、カチオン重
合法、アニオン重合法等の重合機構に基づき、溶液重合
法、塊状重合法、更にエマルジョン重合法等によって製
造できるが、特にラジカル重合法が簡便であり、工業的
に好ましい。例えば先にあげたフルオロ脂肪族基を有す
る(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレン基を有
する(メタ)アクリレート等の単量体を有機溶媒中、汎
用のラジカル重合開始剤を添加し、重合させることによ
り製造できる。もしくは場合によりその他の付加重合性
不飽和化合物とを、添加して上記と同じ方法にて製造す
ることができる。各モノマーの重合性に応じ、反応容器
にモノマーと開始剤を滴下しながら重合する滴下重合法
なども、均一な組成のポリマーを得るために有効であ
る。 【0028】この場合重合開始剤としては、当業界公知
のものを使用することができ、例えば過酸化ベンゾイ
ル、過酸化ジアシル等の過酸化物、アゾビスイソブチロ
ニトリル、フェニルアゾトリフェニルメタン等のアゾ化
合物、Mn(acac)3等の金属キレート化合物、リビングラ
ジカル重合を引き起こす遷移金属触媒等が挙げられる。 【0029】更に必要に応じて、ラウリルメルカプタ
ン、2−メルカプトエタノール、エチルチオグリコール
酸、オクチルチオグリコール酸等の連鎖移動剤や、更に
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のカップ
リング基含有チオール化合物を連鎖移動剤等の添加剤を
使用することができる。 【0030】また光増感剤や光開始剤の存在下での光重
合あるいは放射線や熱をエネルギー源とする重合によっ
ても本発明に係るフッ素系のランダムもしくはブロック
共重合体を得ることができる。 【0031】重合は、溶剤の存在下又は非存在下のいず
れでも実施できるが、作業性の点から溶剤存在下の場合
の方が好ましい。溶剤としては、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、n−ブタノール、iso−ブタノー
ル、tert−ブタノール等のアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メ
チルアミルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル
等のエステル類、2−オキシプロピオン酸メチル、2−
オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プ
ロピル、2−オキシプロピオン酸ブチル、2−メトキシ
プロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチ
ル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシ
プロピオン酸ブチル等のモノカルボン酸エステル類、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチ
ルピロリドン等の極性溶剤、メチルセロソルブ、セロソ
ルブ、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、エチル
セロソルブアセテート等のエーテル類、プロピレングリ
コール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プ
ロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の
プロピレングリコール類及びそのエステル類、1,1,1
−トリクロルエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶
剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族類、更にパー
フロロオクタン、パーフロロトリ−n−ブチルアミン等
のフッ素化イナートリキッド類等が挙げられ、これらの
いずれも使用できる。 【0032】本発明のフッ素系ポリマーを塗料用組成
物、コーティング用組成物等の組成物に添加して使用す
る場合には、用途に応じて1種類だけを用いても構わな
いし、2種類以上を同時に用いても構わない。また、組
成物中の配合物との相溶性向上等の目的により、公知公
用の炭化水素系、フッ素系、シリコーン系等の界面活性
剤を併用することも可能である。 【0033】本発明のフッ素系ポリマーを用いれば、高
速、高剪断力を伴う塗工方法においても、起泡を抑制
し、高度なレベリング性を発現させると共に、塗工後の
皮膜表面の撥水性も抑制されているため、リコート性若
しくは現像等の後加工性をも可能にするコーティング組
成物を提供することが可能である。この様なコーティン
グ組成物としては特に制限はないが、有用なコーティン
グ組成物として、例えば各種塗料用組成物とフォトレジ
スト用組成物が挙げられる。 【0034】まず塗料用組成物についてであるが、従来
より塗料用組成物には、コーティング時のレベリング性
を向上させるため、各種レベリング剤が使用されてお
り、中でも表面張力低下能が低くレベリング効果の高い
フッ素系界面活性剤がレベリング剤として用いられてい
る。しかしながら、従来のフッ素系界面活性剤を用いる
と塗工後の皮膜表面の撥水、撥油性が向上するため、リ
コートが困難となり使用できる用途が限られていた。こ
の様な観点から、高度なレベリング性、および消泡性と
リコート性を併せ持つ本発明のフッ素系ポリマーを塗料
用組成物中に配合することは有効である。 【0035】本発明のフッ素系ポリマーを塗料用組成物
中に添加する割合は、適用される系、目的とする物性、
塗工方法、コスト等により異なるが、塗料用組成物に対
して0.0001〜20質量%が好ましく、より好まし
くは0.001〜10質量%、更に好ましくは0.01
〜7質量%である。 【0036】適用される塗料としては、特に制限はな
く、天然樹脂を使った塗料、例えば石油樹脂塗料、セラ
ック塗料、ロジン系塗料、セルロース系塗料、ゴム系塗
料、漆、カシュー樹脂塗料、油性ピヒクル塗料等、ま
た、合成樹脂を使った塗料、例えばフェノール樹脂塗
料、アルキッド樹脂塗料、不飽和ポリエステル樹脂塗
料、アミノ樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、ビニル樹脂塗
料、アクリル樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料、シリコ
ーン樹脂塗料、フッ素樹脂塗料等が挙げられるが、特に
これらに限定されるものではない。 【0037】これらの塗料は水系、溶剤系、非水分散
系、粉体系等の何れの形態でも適用でき、溶剤若しくは
分散媒にも特に制限はない。溶剤、分散媒の具体例とし
ては、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタ
ノール、iso−ブタノール、tert−ブタノール等
のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル等のエステル類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド等の極性溶剤、メチルセロソ
ルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルカルビト
ール等のエーテル類、1,1,1−トリクロルエタン、ク
ロロホルム等のハロゲン系溶剤、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族類、更にパーフロロオクタン、パーフロ
ロトリ−n−ブチルアミン等のフッ素化イナートリキッ
ド類が挙げられる。 【0038】尚、本発明が上記具体例によって、何等限
定されるものでないことは勿論である。また、これら塗
料中には必要に応じて、顔料、染料、カーボン等の着色
剤、シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化カルシウム、炭酸カルシウ
ム等の無機粉末、高級脂肪酸、ポリ(フッ化ビニリデ
ン)、ポリ(テトラフロロエチレン)、ポリエチレン等
の有機微粉末、更に耐光性向上剤、耐候性向上剤、耐熱
性向上剤、酸化防止剤、増粘剤、沈降防止剤等の各種充
填剤を適宜添加することが可能である。 【0039】更に、塗工方法についても公知公用の塗工
方法であれば何れでも使用でき、例えばロールコータ
ー、静電塗装、バーコーター、グラビアコーター、ナイ
フコーター、デイッピング塗布、スプレー塗布等の方法
が挙げられる。 【0040】尚、本発明が上記具体例によって、何等限
定されるものでないことは勿論である。次にフォトレジ
スト用組成物についてであるが、通常半導体素子フォト
リソグラフィーにおいては、フォトレジスト用組成物を
高剪断力の伴うスピンコーティングによって、厚さが1
〜2μm程度になる様にシリコンウエハーに塗布するの
が一般的である。この際、塗布膜厚が振れたり、一般に
“ストリエーション”と称される縞状の塗布ムラが発生
すると、パターンの直線性や再現性が低下し、目的とす
る精度を有するレジストパターンが得られないという問
題が生じる。半導体素子の高集積化に伴ってレジストパ
ターンの微細化が進む現在、塗布膜厚の振れやストリエ
ーションの発生を抑えることが重要な課題となってい
る。また近年、半導体素子の生産性向上等の観点から、
シリコンウエハーの6インチから8インチへという大口
径化、もしくはそれ以上への大口径化が進んでいるが、
この大口径化に伴って、前記塗布膜厚の振れやストリエ
ーションの発生の抑制が、極めて大きな課題となってい
る。更にフォトレジスト用組成物を塗布した後には現像
工程を伴うため、その際の現像液の濡れ性ということも
重要な因子である。 【0041】このような問題点に鑑み、高度なレベリン
グ性、消泡性と現像等の後加工性向上という観点から
は、本発明のフッ素系ポリマーは各種フォトレジスト用
組成物に用いることが有用である。 【0042】フォトレジスト組成物は、上記フッ素系ポ
リマーと公知公用のフォトレジスト剤とから成るもので
ある。本発明のフッ素系ポリマーとの組み合わせが可能
なフォトレジスト剤としては、公知公用のものであれば
何等制限無く使用することが可能である。具体的には、
例えば、キノンジアジド系感光性化合物及びアルカリ可
溶性樹脂を有機溶媒に溶解してなるフォトレジスト組成
物(PR−1)、光酸発生剤、架橋剤及びアルカリ可溶
性樹脂を有機溶媒に溶解してなるフォトレジスト組成物
(PR−2)、光酸発生剤、アルカリ可溶性樹脂及び必
要に応じて溶解抑止剤を有機溶媒に溶解してなるフォト
レジスト組成物(PR−3)、等が挙げられる。 【0043】フォトレジスト組成物(PR−1)につき
説明すると、アルカリ可溶性樹脂としては、従来公知の
種々のアルカリ可溶性樹脂が使用できる。具体的には、
ノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレンもしくはその
誘導体、スチレン−無水マレイン酸共重合体等が挙げら
れ、好ましくはノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレ
ンもしくはその誘導体が用いられ、特に好ましくはノボ
ラック樹脂が用いられる。 【0044】ノボラック樹脂としては、フェノール、o
−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3−
エチルフェノール、2,5−キシレノール、3,5−キ
シレノール等のアルキルフェノール類、2−メトキシフ
ェノール、4−メトキシフェノール、4−フェノキシフ
ェノール等のアルコキシ又はアリールオキシフェノール
類、α−ナフトール、β−ナフトール、3−メチル−α
−ナフトール等のナフトール類、1,3−ジヒドロキシ
ベンゼン、1,3−ジヒドロキシ−2−メチルベンゼ
ン、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、1,2,3
−トリヒドロキシ−5−メチルベンゼン、1,3,5−
トリヒドロキシベンゼン等のポリヒドロキシベンゼン類
等のヒドロキシ芳香族化合物をホルムアルデヒド、パラ
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、パラアルデヒド
等の脂肪族アルデヒド類、ベンズアルデヒド等の芳香族
アルデヒド類、アセトン等のアルキルケトン類等のカル
ボニル化合物とを、例えば塩酸、硫酸、しゅう酸等を触
媒として、混合加熱し重縮合させ製造することができ
る。中でも、ヒドロキシ芳香族化合物として、アルキル
フェノール類の1種以上とカルボニル化合物の重縮合で
得られるノボラック樹脂が好ましい。更に好ましく用い
られるノボラック樹脂は、m−クレゾール、p−クレゾ
ール、2,5−キシレノール及び3,5−キシレノール
の内の一種以上と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、パラアルデヒドのいずれか一種以上とを、塩酸、し
ゅう酸等を触媒として、混合加熱し重縮合して製造され
たものが挙げられる。特に好ましくは、m−クレゾー
ル、p−クレゾール及び2,5−キシレノールを、ホル
ムアルデヒド単独又はホルムアルデヒド及びアセトアル
デヒド若しくはパラアルデヒドとを塩酸、しゅう酸等を
触媒として、混合加熱し重縮合して製造されたものが挙
げられ、これらとの組み合わせにおいて特に解像力の向
上が顕著である。上述のノボラック樹脂のポリスチレン
換算重量平均分子量(以下、単に分子量という)として
は、30,000以下が好ましく、特に好ましくは2
0,000以下であり、一方、2,500以上が好まし
く、特に好ましくは3,000以上である。分子量が低
すぎるとフォトレジスト組成物の耐熱性の劣化が著し
く、又高すぎると感度の劣化が著しくなる傾向があるの
で、集積回路の安定製造には好ましくない場合がある。 【0045】ポリヒドロキシスチレンもしくはその誘導
体としては、4−ヒドロキシスチレン、3−メチル−4
−ヒドロキシスチレン、3−クロロ−4−ヒドロキシス
チレン等のヒドロキシスチレン誘導体を公知の方法に準
じて重合することにより製造することができる。尚、上
述のアルカリ可溶性樹脂は、必要に応じ、更に、水素等
により還元し、短波長領域の吸光を低くしたものを用い
ても良い。又、上述のアルカリ可溶性樹脂を製造するた
めの原料芳香族化合物モノマーは本発明に悪影響を与え
ない限りハロゲン原子、ニトロ基、エステル基等の置換
基を有していても良い。 【0046】キノンジアジド系感光性化合物としては、
オルトキノンジアジド基を含む化合物が挙げられる。オ
ルトキノンジアジド基を含む化合物としては、オルトキ
ノンジアジド基をその構造中に含む種々の化合物を含み
うるが、具体的には1,2−ベンゾキノンジアジド−4
−スルホン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホ
ン酸等のエステルもしくはアミド等が好適である。更に
具体的にはグリセリン、ペンタエリスリトール等のポリ
ヒドロキシアルキル化合物;前記アルカリ可溶性樹脂の
記載に於て例示した如きヒドロキシ芳香族化合物とカル
ボニル化合物の重縮合物であるノボラック樹脂、ビスフ
ェノールA、没食子酸エステル、ケルセチン、モリン、
ポリヒドロキシベンゾフェノン等のポリヒドロキシ芳香
族化合物の1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホ
ン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホン酸エステル又はそれらのアミド等が用いられ
る。尚、ポリヒドロキシベンゾフェノンとしては、2,
3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,
4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,
2′,4′−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,
3,4,3′,4′,5′−ヘキサヒドロキシベンゾフ
ェノン等のトリ〜ヘキサヒドロキシベンゾフェノン等が
挙げられる。又、1,2−キノンジアジド基を含む化合
物としては、例えば特開平2−269351号や特開平
3−48249号各広報に記載されている様なフェノー
ル性水酸基を持った化合物のナフトキノンジアジドスル
ホン酸エステルも好ましく用いることができる。 【0047】これらの1,2−キノンジアジド基を含む
化合物は、単独で用いても、二種以上を混合して用いて
もよい。中でも、分子量が600〜2200程度のノボ
ラック樹脂又はポリヒドロキシベンゾフェノンの1,2
−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルが好
ましく用いられる。特に好ましく用いられる1,2−キ
ノンジアジド化合物としては、m−クレゾールとホルム
アルデヒド及びアセトアルデヒドのいずれか単独もしく
は両方とを重縮合して製造されたノボラック樹脂や、
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,
4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,
4,2′,4′−ペンタヒドロキシベンゾフェノンの
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステ
ルが挙げられる。これらの感光剤の水酸基のエステル化
による置換率の好適な範囲は、感光剤の種類により様々
であるが、上記ノボラック樹脂のエステル化物について
は25〜70%が好ましく、ポリヒドロキシベンゾフェ
ノンのエステル化物については50〜95%が好まし
い。この置換率が低すぎると、フォトレジスト組成物の
解像力が劣化する傾向があり、又高すぎると、感度の低
下が著しくなる傾向がある。 【0048】一方、フォトレジスト組成物(PR−2)
につき説明すると、アルカリ可溶性樹脂としては、フォ
トレジスト組成物(PR−1)に於て例示したと同様の
ものが挙げられるが、ポリヒドロキシスチレンもしくは
その誘導体が好ましく、ポリヒドロキシスチレン誘導体
としては、ヒドロキシスチレンと、これ以外の他のモノ
マー類を共重合成分として含有する共重合ポリマーが挙
げられる。 【0049】共重合成分である他のモノマーとしては、
アクリル酸、アクリル酸エチル、メタクリル酸、メタク
リル酸メチル、クロトン酸、クロトン酸エチル、桂皮
酸、桂皮酸エチル等のアクリル酸誘導体、スチレン、ス
チルベン、ビニルシクロヘキサン等のスチレン誘導体、
マレイン酸、マレイン酸ジメチル、メチルマレイン酸、
メチルマレイン酸ジメチル等のマレイン酸誘導体、メチ
ルビニルケトン等のビニルケトン類、メチルビニルエー
テル等のビニルエーテル類が挙げられる。 【0050】上述のポリヒドロキシスチレン及びその誘
導体の分子量は、通常1,000〜20,000程度、
好ましくは2,000〜10,000程度である。又、
光酸発生剤しては、ポリハロゲン化炭化水素基を含む化
合物、具体的にはヘキサクロロエタン、ヘキサクロロア
セトン、1,2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロ
ヘキサノン、四臭化炭素、ヨードホルム、1,1,2,
2−テトラブロモエタン、1,2,3,4−テトラブロ
モブタン等のポリハロゲン化炭化水素基を含む炭化水素
類があげられる。又、これらのポリハロゲン化炭化水素
基は、例えば、トリス(トリクロロメチル)−s−トリ
アジン、ビス(トリブロモメチル)ベンゼン、トリブロ
モメチルフェニルスルホン等のように、トリアジン、ベ
ンゼン等の置換基として、あるいはスルホン化合物の構
成基として含有されていてもよい。又、ジフェニルヨー
ドニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨー
ドニウムクロライド等のジアリルヨードニウム塩、トリ
フェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ト
リフェニルスルホニウムブロマイド、ニトロベンジルト
シレート等のトリアリール、スルホニウム塩等のオニウ
ム塩をポリハロゲン化炭化水素基を持つ化合物として用
いることもできる。 【0051】又、架橋剤としては、例えばヘキサメトキ
シメチル化メラミンの如きアルコキシメチル化メラミ
ン、N,N,N′,N′−テトラヒドロキシメチルサク
シナミドの如きアルコキシメチル化サクシナミド、N,
N′−ジメトキシメチル尿素、テトラメトキシメチル尿
素の如きアルコキシメチル化尿素、2,4,6−トリヒ
ドロキシメチル化フェノール等の、ヒドロキシメチル
基、メトキシメチル基、又はエトキシメチル基等の架橋
性基を一分子中に2個以上含有する化合物等があげられ
る。 【0052】一方、フォトレジスト組成物(PR−3)
につき説明すると、アルカリ可溶性樹脂としては、フォ
トレジスト組成物(PR−1)及び(PR−2)に於て
例示したと同様のものが挙げられるが、かかるアルカリ
可溶性樹脂は、アルカリ可溶性を与える官能基の一部が
t−ブトキシカルボニル基、t−アミルオキシカルボニ
ル基、t−ブチル基、t−アミン基、t−ヘキシル基、
アリル基、等の酸に対して不安定な基で置換されていて
もよい。 【0053】光酸発生剤としては、上記フォトレジスト
組成物(PR−2)に於て例示したと同様のものが挙げ
られる。又、溶解抑止剤としては、ビスフェノール−
A、ビスフェノール−S、ビフェノール、カテコール、
フロログリシノール、ピロガロール等のフェノール化合
物の水酸基をt−ブトキシカルボニル基等で保護したも
のが挙げられる。 【0054】フォトレジスト組成物を溶解して塗布液を
作成するための有機溶媒としては、例えば乳酸メチル、
乳酸エチル、グリコール酸エチル等のグリコール酸エス
テル誘導体類、エチルセロソルブアセテート、メチルセ
ロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル誘
導体類、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等のケト
ンエステル類、3−メトキシ−プロピオン酸メチル、3
−エトキシプロピオン酸エチル等のアルコキシカルボン
酸エステル類、アセチルアセトン、シクロペンタノン、
シクロヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン誘導体
類、ジアセトンアルコールメチルエーテル等のケトンエ
ーテル誘導体類、アセトール、ジアセトンアルコール等
のケトンアルコール誘導体類、ジメチルアセトアミド、
ジメチルホルムアミド等のアミド誘導体類、アニソー
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル誘導体類等が挙げられる。又、必要に応じてキシレ
ン、酢酸ブチル等を添加した混合溶媒を用いることもで
きる。中でも、保存安定性、膜の均一性、安全性、取扱
いの容易さ等を勘案すると3−メトキシプロピオン酸メ
チル、乳酸メチルもしくは乳酸エチルを主成分として含
む混合溶媒が好ましく用いられ、特に好ましくは3−メ
トキシプロピオン酸メチルもしくは乳酸エチルとプロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテートもしくは
酢酸ブチルとの混合溶媒が用いられる。尚、後述の本発
明のフッ素系ポリマーの表面張力は、かかる有機溶媒中
の表面張力に相当する。 【0055】更に、感光性樹脂組成物には、基板よりの
乱反射光の影響を少なくするために吸光性材料を、又、
感度向上のための増感剤等をさらに添加することもでき
る。 【0056】また本発明において、本発明のフッ素系ポ
リマーの配合割合はフォトレジスト組成物を基板に塗布
する際の必要膜厚と塗布条件や、使用する溶剤の種類に
応じて適宜調整が可能であるが、通常アルカリ可溶性樹
脂100質量部に対して0.0001〜5質量部であ
り、好ましくは0.0005〜1質量部である。 【0057】フォトレジスト組成物において、フッ素系
ポリマーの存在は極めて重要であり、該フッ素系ポリマ
ーが欠落すると、優れた塗布性、ストリエーションの発
生防止、液中パーティクルの発生防止、泡の抱き込みの
低減化、現像時の現像液の塗れ性向上に伴う優れた現像
性を発現する上で支障を来すことになる。 【0058】フォトレジスト組成物において、必要に応
じて公知慣用の界面活性剤、保存安定剤、顔料、染料、
蛍光剤、発色剤、可塑剤、増粘剤、チクソ剤、樹脂溶解
抑制剤、シランカップリング剤等の密着性強化剤等を添
加することが可能であることは言うまでもない。 【0059】フォトレジスト組成物の塗布方法として
は、スピンコーティング、ロールコーティング、ディッ
プコーティング、スプレーコーティング、プレードコー
ティング、カーテンコーティング、グラビアコーティン
グ等、公知慣用の塗布方法を広く使用することが可能で
ある。 【0060】本発明のフッ素系ポリマーは、さらにはハ
ロゲン化写真感光材料の製造、平版印刷版の製造、カラ
ーフィルター用材料等の液晶関連製品の製造、PS版の
製造、その他のフォトファブリケーション工程等の単
層、あるいは多層コーティング組成物に用いられる各種
樹脂へレベリング剤として添加することもできる。添加
することによりピンホール、ゆず肌、塗りムラ、ハジキ
等の無い優れた平滑性を発現する。 【0061】また更にはポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル等の汎用プラスチックからPPS、P
BT等のエンジニアリングプラスチック、更には熱可塑
性エラストマーの基礎物性を低下させずに得られた成形
物の表面にこれまでにない非粘着性、低摩擦性、撥水撥
油性、防汚性等の性能を発現させる樹脂改質剤としても
使用することが可能である。また、かくして得られた高
分子は、水溶性を有するばかりでなく、被膜を形成させ
た場合、可塑剤なしでも柔軟性のある被膜を形成する特
性があり、内分泌物質撹乱作用が懸念されている、フタ
ル酸エステルなどを可塑剤として用いる必要もない。
又、水溶性を有するため、製剤化にあたっては水を溶媒
として用いることが出来、有機溶剤無しの組成物を作成
することが出来る。従って、頭髪用化粧料、皮膚化粧
料、爪用化粧料等の化粧料に配合できるほか、水性ペイ
ントや金属、ガラス、繊維などの表面処理剤として使用
することも可能である。この様に水溶性にして、乾燥・
被膜形成後は疎水性と可塑性の被膜を形成することがで
きる。また、被膜に対し高いレベルの撥水性を長期間に
与えることができる。 【0062】 【実施例】以下に本発明に係る具体的な合成例、実施例
を挙げ本発明をより詳細に説明するが、本具体例等によ
って発明が何等限定されるものではないことは勿論であ
る。 合成例1 攪拌装置、コンデンサー、温度計を備えたガラスフラス
コにメチルエチルケトン(以下、MEKと略す)100
質量部を加え、湯水浴により75℃に加熱し、窒素気流
下、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチ
ルアクリレート(I−1)50質量部、プロピレンオキ
シドを側鎖にもつモノアクリレート化合物 ブレンマー
AP−400(日本油脂株式会社製)45質量部、エチ
レンオキサイドを側鎖にもつモノアクリレート化合物
ブレンマーAE−400(日本油脂株式会社製)5質量
部、そしてメチルエチルケトン100質量部、重合開始
剤としてV−601(和光純薬株式会社製)1質量部の
混合物を2時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下
終了後さらに75℃で2時間、更に90℃で2時間撹拌
した。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより
この高分子化合物の重量平均分子量(ポリスチレン標
準)を測定したところ58,000であった。 (本発明のフッ素系ポリマー(a)) 【0063】合成例2 攪拌装置、コンデンサー、温度計を備えたガラスフラス
コにフッ素化アルキル基含有アクリレートモノマー(II
-6)60質量部、エチレンオキシドとプロピレンオキ
シドとの共重合体を側鎖にもつモノアクリレート化合物
40質量部、MEK 200質量部を仕込み、窒素気流
下75℃に加熱し、開始剤としてV−601 1質量部
と連鎖移動剤としてラウリルメルカプタン 10質量部
を添加し、5時間攪拌し、更に90℃で2時間攪拌し
た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによりこ
の高分子化合物の重量平均分子量(ポリスチレン標準)
を測定したところ8,300であった。(本発明のフッ
素系ポリマー(b)) [合成例3〜6]合成例2と同様にして表1に示される
高分子化合物(c)〜(f)を合成した。 【0064】 【表1】【0065】実施例1 以下に示す4種類の塗料に対して、合成例1のフッ素系
ポリマーを樹脂固形分に対して0.5%添加し、その塗
料用樹脂液、及び以下に示す各々の条件にて得られた塗
膜表面について、以下の様な評価を実施した。尚、以下
の条件で得られた塗膜の膜厚は30μmであった。 (塗膜作成方法)アクリディック A−181(大日本
インキ化学工業株式会社製)を用い、バーコーターにて
鋼板(SPCC−SB)に塗布後、室温にて1週間放置
することにより評価用塗膜を得た。 【0066】<試験方法及び評価基準> (1)泡立ち性 得られた塗料用樹脂液50ccを、100ccの密栓付
きサンプル瓶に秤取し、30cmの振幅で1秒間に2回
の割合で50回浸透し、静置後の気泡の状況を確認し
た。 ○:静置と共に気泡が消滅する。 △:静置開始後、1分後には気泡が消滅している。 ×:静置開始後、1分後でも気泡が存在している。 【0067】(2)レベリング性 得られた塗膜表面のレベリング性について、その平滑
性、ハジキの有無等の観点より目視にて評価した。 ○:塗りむら、ハジキが全くない。 △:塗りむらは殆どないが、ハジキが塗膜表面に観察さ
れる。 ×:塗りむらが観察され、さらにハジキが観察される。 【0068】(3)リコート性 得られた塗膜表面に1mm角で100マスの碁盤目をカ
ッターナイフで作成し、セロテープ(登録商標)剥離試
験を行った。評価は100マス中の剥離しなかったマス
数にて表示した。従って、数が多いほどリコート性に優
れるといえる。 【0069】実施例2〜6 フッ素系ポリマーとして合成例2〜6を用いた以外は上
記実施例1と全く同様にして得られた塗膜、及び塗料用
樹脂液を用い、評価についても実施例1と同様に行っ
た。 【0070】比較例1 本発明のフッ素系ポリマーを添加しなかった以外は上記
実施例1と全く同様にして得られた塗膜、及び塗料用樹
脂液を用い、評価についても実施例1と同様に行った。 【0071】比較例2〜3 比較化合物であるフッ素系ポリマー(g)および(h)
を用いた以外は上記実施例1と全く同様にして得られた
塗膜、及び塗料用樹脂液を用い、評価についても実施例
1と同様に行った。以上の評価結果を表2に示す。 【0072】 【表2】【0073】実施例7〜12、比較例4〜6 m−クレゾール/p−クレゾール/2,5−キシレノー
ル=5/4/1(モル比)及びホルムアルデヒド/アセ
トアルデヒド=8/2(モル比)より製造されたノボラ
ック樹脂(分子量:3200)7.43g及びm−クレ
ゾールとアセトアルデヒドの縮合物(分子量:100
0)の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸
のエステル化物(エステル化率40%)4.17gを、
乳酸エチル20g及びプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート8.6gの混合溶媒に溶解した。こ
の溶液に表1に示したフッ素系ポリマーを200ppm
添加した。これらをポアが0.2μmのテフロン(登録
商標)製フィルターにて精製濾過し、フォトレジスト組
成物を調製した。 【0074】これらのフォトレジスト組成物を次のよう
な項目について評価を行い、その結果を表3にまとめて
示した。 (1)塗布ムラ それぞれのフォトレジスト組成物2mlを直径5インチ
のシリコンウェハに滴下し、スピンコート法により塗布
した後、ホットプレート上にて70秒間加熱して溶媒を
除去し、膜厚1.5μmのフォトレジスト塗布膜を形成
した。この塗布膜の表面を光学顕微鏡によって観察し、
筋状の塗布ムラの発生状態を調べた。 (2)消泡性 それぞれのフォトレジスト組成物20mlを50mlの
サンプル管に入れ、これらのサンプル管を20回激しく
振り混ぜた。その後静置して、発生した泡が消えるまで
の時間を計測した。 (3)塗れ残り それぞれのフォトレジスト組成物1.5mlを直径5イ
ンチのシリコンウェハに滴下し、スピンコート法により
塗布した後、ホットプレート上にて70秒間加熱して溶
媒を除去し、膜厚1.5μmのフォトレジスト塗布膜を
形成した。この塗布膜を目視観察し、塗れ残りの有無を
調べた。 【0075】 【表3】 【0076】尚、実施例7のフォトレジスト組成物2m
lを直径5インチのシリコンウェハに滴下し、スピンコ
ート法により塗布した後、80℃のホットプレート上に
て70秒間加熱して溶媒を除去し、膜厚2.0μのフォ
トレジスト塗布膜を形成した。これを、(株)ニコン製
i線ステッパ(NA.=0.50)にて露光した後、1
10℃のホットプレート上にて70秒間加熱し、次に
2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液に6
0秒間浸し、現像した。形成されたパターンの断面形状
を電子顕微鏡により観察し、解像力(0.6μmの線幅
/線間隔のパターンが1:1に仕上がる露光量にて、分
離解像される線幅/線間隔パターンの最小パターンサイ
ズ)を評価したところ、0.45μmの良好な解像力を
有した。 【0077】 【発明の効果】本発明のフッ素系ポリマーを用いること
により、塗工時における基材に対する濡れ性及び均質塗
工性と塗工後のリコート性、現像性等の後工程適性、起
泡性を両立することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 155/00 C09D 155/00 G03F 7/004 504 G03F 7/004 504 H01L 21/027 C09D 133/14 // C09D 133/14 H01L 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AA04 AB03 AB16 CC04 4J027 AC02 AC03 AC04 AC06 BA07 BA14 CC05 CD08 CD10 4J038 CG141 CG181 CG191 CH141 CH251 CJ131 CR061 GA02 NA04 NA24 4J100 AL08P AL08Q AM21P BA03Q BA05Q BA08Q BB18P CA04 DA36 JA01 JA38

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 下記(A)及び(B)で示されるモノマ
    ー由来の繰り返し単位をそれぞれ1種以上含有する共重
    合体; (A)下記一般式(I)または(II)で示されるフルオロ
    アルキル(メタ)アクリレート: 【化1】 (式中、X1は、−O−または−NR3−を示す。R1
    −Hまたは−CH3を示す。R3は水素原子、置換基を有
    してもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有し
    てもよい炭素数3〜12のシクロアルキル基、置換基を
    有してもよい炭素数6〜12のアリール基、または置換
    基を有してもよい炭素数6〜24のアラルキル基を示
    す。R2はHまたはFを表す。mは0〜10の整数、n
    は2または3の整数、およびo、pはそれぞれ1または
    2の整数を示す。)、(B)ポリオキシアルキレン基含
    有エチレン性不飽和単量体。
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