JP5735902B2 - 乗客コンベア - Google Patents

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Description

本発明は鉄道の駅舎や百貨店等の建築物の各階層をつなぐエスカレーター装置や、空港等で使用される可動道路等に代表される乗客コンベアに係り、特に、踏み板等を駆動する駆動機械の保全性を向上した乗客コンベアに関するものである。
従来、乗客コンベア、例えばエスカレーター装置にあっては対となる階層の上部階層側に設けた機械室に電動機等の駆動機械を設置し、この駆動機械によって発生する駆動力により踏み板や手すり等を駆動する構成になっている。尚、以下ではエスカレーター装置の例を基に説明を行うようにする。
一般に知られているエスカレーター装置にあっては機械室に電動機等よりなる駆動機械を設置し、この電動機からの動力を歯車機構等の駆動側減速機で減速し、チェーンを介して従動側減速機であるターミナル歯車を介して更に減速して駆動スプロケットに所期の駆動トルクを得るようにしている。
これら駆動側減速機や従動側減速機、及びこれらを結合するチェーンは注油による潤滑性の確保やテンション調整などの保全作業(以下、保守・点検作業という。)が必要であった。また、注油した時に生じる潤滑用の油の後処理等も場合によっては必要であった。
そこで、なるべくこのような保守・点検作業を軽減する目的で、特表2000−505406号公報(特許文献1)の図4にあるように、ターミナル歯車に薄型の電動機を直接的に取り付けてターミナル歯車を電動機で直接駆動する方法が提案されている。これによって、注油による潤滑性の確保やテンション調整などの作業を省略するようにしている。
また、ターミナル歯車に電動機の駆動力を伝える手段として、特許第4473359号公報(特許文献2)の図1乃至図3や、特開2009−274879号公報(特許文献3)の図1乃至図3に示されているように、チェーンの代わりに歯車を用いる方法が提案されている。
特表2000−505406号公報 特許第4473359号公報 特開2009−274879号公報
しかしながら、特許文献1で提案されている構成においてはターミナル歯車の側面に薄型の電動機を設けているため、保守・点検作業のためにエスカレーター装置の機械室から作業員が腕を伸ばしたり、出入りしたりする作業が著しく困難であるといった課題があった。
特に、この種の装置では安全対策が重要であって駆動スプロケットを制動する制動部品の保守・点検を優先的に実施することが大事である。この特許文献1では電動機を制動するためには電動機の回転軸にブレーキディスクを固定し、このブレーキディスクをブレーキパッドで挟み込んで制動する等の方策がとられる必要がある。
したがって、エスカレーター装置の特に制動部品等の保守・点検作業を行なう場合では、上述したようにターミナル歯車の側面に薄型の電動機を設けているため機械室からの保守・点検作業が困難である。このため、このような保守・点検作業の際は踏み板や欄干部品を取り外す等の作業処置が別途必要となっていた。
また、保守・点検作業で踏み板や欄干部品を外すようにすると、復旧の際にこれらの部品の取り付け忘れがないかをチェックする作業も必要となる。
更に、特許文献2及び特許文献3で提案されているものは駆動機械を機械室内に配置しているが、駆動機械とターミナル歯車間の動力伝達は歯車により行っているため歯車への注油・潤滑などの保守が必要であるといった課題を有している。
本発明の目的は、駆動機械の保全作業が容易に行なうことができる新規な駆動機械を備えた乗客コンベアを提供することにある。
本発明は、建築構造物に設置される枠体と、この枠体の長手方向両端部に設けられた駆動スプロケット及び従動スプロケットと、駆動スプロケットにより従動スプロケットを回転可能に連結する無端状の駆動チェーンと、駆動チェーンによって駆動されて循環移動する踏み板と、駆動スプロケットに駆動力を与える駆動機械とを備えた乗客コンベアにおいて、駆動機械は、駆動スプロケットを駆動する油圧モーターと、油圧モーターに油を送る油圧ポンプと、油圧ポンプを駆動するポンプ用電動機と、油圧モーターを作動させた油を回収する油タンクと、油圧ポンプから油圧モーターへの油の流れと油圧モーターから油タンクへの油の流れを制御する切り換え制御弁とを有し、油圧ポンプ、ポンプ用電動機、油タンク及び切り換え制御弁を枠体内の駆動スプロケットよりも枠体端部側の保全作業が可能な機械室或いは枠体外の建築構造物に設けられた保全作業が可能な空間に収納すると共に、油圧モーターと切り換え制御弁との間は油圧モーターに油を送る送油用の通路配管と油圧モーターからの油を回収する戻り油用の通路配管とで流体的に接続され、送油用の通路配管と戻り油用の通路配管には油圧モーターと切り換え制御弁との間の流体的な連通を遮断する遮断弁が設けられている、ことを特徴とするものである
本発明によれば制動部品のような頻繁に保全作業が必要な構成部品を機械室で保全できるので、その作業効率を向上することができ、保全作業に掛かる時間の短縮や、故障時の復旧時間の短縮が可能となるものである。
また、保全作業の際に踏み板や欄干部品を取り外す処置が不要なため、復旧の際に取り付け忘れ等を起こす恐れが無くなるといった効果も期待できる。
本発明の一実施例になる乗客コンベアの一例としてのエスカレーター装置の概略を示した構成図である。 図1に示した駆動機械の正転運転時の油圧回路の動作状態を示す油圧回路図である。 図1に示した駆動機械の逆転運転時の油圧回路の動作状態を示す油圧回路図である。 図1に示した駆動機械の運転停止時の油圧回路の動作状態を示す油圧回路図である。 本発明が採用されたエスカレーター装置の取り付け状態を示す構成図である。 本発明が適用される従来のエスカレーター装置の構成を示す構成図である。
以下、図面に従って本発明を説明するが、まず、図6を用いて本発明が対象とする従来の乗客コンベアの一例であるエスカレーター装置の構成を説明する。ここで、本発明は主にエスカレーター装置の駆動機械に関するものであるので、エスカレーター装置のこれ以外の装置部品は変更が無いものである。
本実施例では、乗客コンベアの一種であるエスカレーター装置に関わるものであり、その全体構成は後述するように一部の構成を除いて図6に示す通りである。
このエスカレーター装置1では、多数の踏み板2を無端状に連結して循環移動させ、上階床3と下階床4との間で乗客を輸送している。
また、このエスカレーター装置1は、建築構造物に設置される枠体5と、乗客の安全ために設けられ踏み板2と同期して移動するハンドレール6と、踏み板2の幅方向両側に位置してハンドレール6を支持すると共に枠体5の長手方向に沿って(踏み板2の移動方向に沿って)立設される欄干7とを備えている。
そして、乗降床8、9やハンドレール6及び欄干7等は枠体5に支持され、この枠体5の長手方向両端部に建屋側の乗降口(具体的には、上階乗降床8及び下階乗降床9)が固定されている。エスカレーター装置1の枠体5は、上部水平部と、下部水平部と、これらの間を連結する傾斜部10とを有している。
また、上階乗降床8の下側に位置する枠体5の上部水平部の端部には上階機械室11が形成され、この上階機械室11には駆動機械12が設置され、従来のエスカレーター装置1ではチェーン18によって連結されたターミナル歯車が駆動スプロケット13を駆動している。ここで、従来のエスカレーター装置1では駆動スプロケット13とターミナル歯車とは一体的に構成されているので、ターミナル歯車をチェーン18によって駆動することで駆動機械12から駆動力が伝えられるように構成されている。
ここで、上階機械室11は駆動機械12が収納され乗客等を搬送する踏み板2の移動軌跡の外側に出来る空間で、保守・点検作業時に作業員が出入りできる空間である。
他方、下階乗降床9の下側に設けられた下部水平部の下階機械室14には従動スプロケット15が設置され、これら上下の駆動スプロケット13と従動スプロケット14間には無端状の駆動チェーン16が巻き掛けられて連続的に駆動するようになっている。
この駆動チェーン16には、等間隔をおいて車軸17が連結されており、この車軸17に各踏み板(踏段)2が取り付けられている。
このような従来のエスカレーター装置1においては上述したように、駆動機械12の駆動側減速機や従動側減速機、及びこれらを結合するチェーンは注油による潤滑性の確保やテンション調整などの保守・点検作業が必要であった。また、注油した時に生じる潤滑用の油の後処理等も場合によっては必要であった。
そして、この保守・点検作業を容易に行なうために、特許文献1ではターミナル歯車の側面に薄型の電動機を設けて潤滑等の作業を省略するようにしていた。
しかしながら、特許文献1で提案されている構成においてはターミナル歯車の側面に薄型の電動機を設けているため、電動機の制動部品等の保守・点検作業のためにエスカレーター装置1の機械室11から作業員が腕を伸ばしたり、出入りしたりする作業が著しく困難であるといった課題があった。
つまり、エスカレーター装置1の特に駆動機械を構成する電動機の制動部品等の保守・点検作業を行なう場合では、上述したようにターミナル歯車の側面に薄型の電動機を設けているため機械室からの保守・点検作業が困難である。このため、このような保守・点検作業の際は踏み板2や欄干7部品を取り外す等の保守・点検作業とは別の作業処置が必要となるという課題があった。
このような課題を解決するために本発明では以下に述べるような新規な駆動機械を提案するもので、具体的には流体ポンプと流体モーターによって駆動機械を構成するものである。更に具体的には流体ポンプと流体モーターは油圧ポンプと油圧モーターである。但し、本発明は作動流体として油を用いる油圧ポンプと油圧モーターに限定されず、作動流体として油以外のものを用いた流体ポンプと流体モーターを用いてもよい。
図1において、駆動スプロケット13はそれ自身の回転軸20と一体的に構成されており、回転軸20の一端は軸受21で回転可能に支持され、その他端は油圧モーター22の回転軸22Aに連結されている。ここで、回転軸20と油圧モーター22の回転軸22Aはそれぞれを一体化して一本の回転軸として構成しても良く、また夫々の回転軸を歯車によって連結するようにしても良い。
また、油圧モーター22は枠体5の一部にボルト等を用いて強固に固定されており、これによって油圧モーター22の回転を回転軸20に伝達できるようになっている。
油圧モーター22はラジアルピストンモーター等を用いることができ、例えば5個のシリンダにピストンを配置し、このピストンをクランク軸状に構成された回転軸と連結することによって、各シリンダに順番に作動流体である油を送り込むことで安定した回転を得ることができるものである。尚、これ以外にも歯車モーターやベーンモーター等を使用できる。
また、上階床3の上階機械室11には駆動ユニット23が設けられており、この駆動ユニット23内には図2に示すように油圧ポンプ26や油圧ポンプを駆動するポンプ用電動機27、切り換え制御弁28、油タンク29等が内蔵されている。
駆動ユニット23は筐体として構成され、この中に油圧ポンプ26や油圧ポンプを駆動するポンプ用電動機27、切り換え制御弁28、油タンク29等が一括して収納されている。これによって、駆動ユニット23はモジュールとして取り扱うことができるので、据付作業や交換作業に際して作業勝手が良いものである。
駆動ユニット23の切り換え制御弁28と油圧モーター22との間は通路配管24によって流体的に接続されており、この通路配管24は油圧モーター22に送られる油の送油用と戻り油用の2本が準備されている。
また、この通路配管24の途中には遮断弁25(25A、25B)を設け、油圧モーター22と切り換え制御弁28との間の流体的な分離(流体的な連通の遮断)を行なえるようにしている。つまり、油圧モーター22と駆動ユニット23の分離を可能としている。この遮断弁25(25A、25B)も上階機械室11内に配置されている。
次に駆動ユニット23の具体的な構成について図2に基づき詳細に説明する。図2において、駆動ユニット23は鉄板等を用いて直方体状の筐体に形成されており、内部に油圧ポンプ26、この油圧ポンプを駆動するポンプ用電動機27、油圧モーター22への油の経路を切り換える(作動流体の流れを制御する)切り換え制御弁28、作動流体である油を貯蔵する油タンク29等が収納されている。油圧ポンプ26は油圧モーター22と同様の構成のもであっても良く、本実施例では油圧モーター22と同じラジアルピストンモーターを使用しているが、これに限定されるものではない。
したがって、保守・点検作業の際は、駆動ユニット23の筐体を構成する蓋(図示せず)を開き、この蓋を開けて油圧ポンプ26、ポンプ用電動機27、切り換え制御弁28、油タンク29等の保守・点検作業を行なうようにする。
ここで、駆動スプロケット13を駆動する油圧モーター22はラジアルピストンモーター等であるため簡単な構成となっており、且つ使用実績が比較的多くあるため重大な故障についてはさほど考慮する必要が少ないものである。したがって、かなり長い時間にわたって保守・点検作業を省略することができるものである。
また、切り換え制御弁28は正転通路部28Aと、逆転通路部28Bと、通路遮断部28Cとを機能的に備えている。切り換え制御弁28はいわゆるスプール式の制御弁であるので、操作機構30によってその位置が制御されて正転通路部28Aと、逆転通路部28Bと、通路遮断部28Cの何れが通路配管24に接続されるかが切り換えられるものである。
例えば、操作機構30が流体式の場合は流体の作用力によってスプールの位置を変えるようにでき、また、操作機構30が電気的な比例式電磁機構であれば電磁機構に流される電気量、例えばパルス電流のデューティを制御することによってスプールの位置を変えるようにできるものである。
尚、切り換え制御弁28は例示的に示したもので、これ以外の通路配管24の作動流体の流れの方向あるいは遮断の制御の切り換え方式を採用しても良く、要は正転通路部28Aと、逆転通路部28Bと、通路遮断部28Cとを機能的に備えていればよいものである。
ここで、切り換え制御弁28は異物の噛み込み等によって故障する確率が他の機器、例えば油圧モーター22、油圧ポンプ26、ポンプ用電動機27に比べて高いので保守・点検作業の優先度が必然的に高くなる傾向にある。したがって、この、切り換え制御弁28を上階機械室11に設置される駆動ユニット23に収納して保守・点検作業を容易にすることができるようにしている。
図2は油圧モーター22を正転運転させる場合の油圧回路を示しており、切り換え制御弁28は図示の正転通路部28Aが機能している状態に制御されている。
この状態において、ポンプ用電動機27の回転によって油圧ポンプ26が回転、作動させられると油圧ポンプ26は油タンク29から油を吸引し、その後その油を所定圧力で通路配管31Aを介して切り換え制御弁28に送り出すようになる。このとき、切り換え制御弁28は正転通路部28Aが機能しているので通路配管31Aと通路配管24Aとを接続している。
通路配管24Aを通って加圧された油が油圧モーター22のシリンダに順次供給されるとシリンダ内に配置されたピストンが上下動してクランク軸を回転させるように油圧モーター22は作動する。ここで、クランク軸と各シリンダの吸入弁と排出弁の開閉時期等は適切な回転力が得られるように所定の回転角度を持って関係付けられている。これらの関係は油圧モーター装置の分野では良く知られているものである。
油圧モーター22で使用された油は通路配管24Bを介して排出されるが、この時には切り換え制御弁28は正転通路部28Aが機能している。したがって、通路配管24Bと通路配管31Bとが接続されているので、油はこの通路配管24Bと通路配管31Bを通って油タンク29に送られて回収される。
これの繰り返しによって油圧モーター22は正転回転を継続し、駆動スプロケット13を駆動して駆動チェーン16を駆動することになる。
一方、図2に示す構成のものが上り用のエスカレーター装置であるとすると、下り用のエスカレーター装置では油圧モーター22を逆転させれば良く、その構成を図3に示している。
図3は油圧モーター22を逆転運転させる場合の油圧回路を示しており、切り換え制御弁28は図示の逆転通路部28Bが機能している状態に制御されている。
この状態において、ポンプ用電動機27の回転によって油圧ポンプ26が回転、作動させられると油圧ポンプ26は油タンク29から油を吸引し、その後その油を所定圧力で通路配管31Aを介して切り換え制御弁28に送り出すようになる。このとき、切り換え制御弁28は逆転通路部28Bが機能しているので通路配管31Aと通路配管24Bとを接続している。
通路配管24Bを通って加圧された油が油圧モーター22のシリンダに順次供給されるとシリンダ内に配置されたピストンが上下動してクランク軸を図2の場合とは逆に回転させるように油圧モーター22は作動する。
油圧モーター22で使用された油は通路配管24Aを介して排出されるが、この時には切り換え制御弁28は逆転通路部28Bが機能している。したがって、通路配管24Aと通路配管31Bとが接続されているので、油はこの通路配管24Aと通路配管31Bを通って油タンク29に送られて回収される。
これの繰り返しによって油圧モーター22は図2に示す場合とは逆方向の逆転回転を継続し、駆動スプロケット13を回転して駆動チェーン16を駆動することになる。
次に、夜間や、緊急措置でエスカレーター装置を制動或いは停止する場合を説明する。このような制動或いは停止時ではポンプ用電動機27への電源の供給を停止すると共に、切り換え制御弁28を通路遮断部28Cへ切り換えて油圧モーター22に対して作動油の供給と回収を遮断することで駆動スプロケット13の回転に制動を掛けるようにする。
図4において油圧モーター22を停止運転させる場合の油圧回路を示しており、切り換え制御弁28は図示の通路遮断部28Cが機能している状態に制御されるが、この状態に至る前はポンプ用電動機27の回転によって油圧ポンプ26が回転、作動させられると油圧ポンプ26は油タンク29から油を吸引し、その後その油を所定圧力で通路配管31Aを介して切り換え制御弁28に送り出している。
ところが、制動や停止運転に移行すると、ポンプ用電動機27が停止されると共に、この時は切り換え制御弁28は通路遮断部28Cが機能しているので通路配管31Aと通路配管24Aとは遮断され、また、通路配管24Bと通路配管31Bも遮断されている。
このため、通路遮断部28Cが油の供給と回収を制限しているので油圧モーター22は油の出入りが無くなり油圧モーター22は回転を強制的に停止されて制動機構としての機能を備えるようになる。
ここで、制動、停止を急激に行なうと油圧モーター22や駆動スプロケット13等の機構系に大きな負荷が掛かり破損等の恐れがある場合は、戻り側の通路配管31Bから必要な量の油を油タンク29に戻す(油圧モーター22からの油を所定時間にわたって回収する)ように通路遮断部28Cを構成すれば油圧モーター22は回転ができるようになるので機構系の破損等のような恐れを回避できるようになる。
尚、この場合は戻り側の通路配管31Bを遮断しないと油圧モーター22の停止状態が維持できないようになるので、所定の時間が経過すると完全に戻り側の通路配管31Bを遮断するように通路遮断部28Cを制御する。
また、制動時の駆動スプロケット13の制動制御は上述した切り換え制御弁28によって通路配管31Aと通路配管24A、及び通路配管24Bと通路配管31Bを遮断する方法の他、ポンプ用電動機27を駆動するインバーター装置(図示せず)によって油圧ポンプ26の回転数を制御することで油圧モーター22の速度を制御することもできる。
この場合は、駆動スプロケット13の回転が停止した後に切り換え制御弁28によって通路配管31Aと通路配管24A、及び通路配管24Bと通路配管31Bを遮断して油圧モーター22の停止状態の保持を行うようにする。
以上説明した実施例でわかるように、特許文献1で提案されている構成においてはターミナル歯車の側面に薄型の電動機を設けているため、保守・点検作業のためにエスカレーター装置の機械室から作業員が腕を伸ばしたり、出入りしたりする作業が著しく困難であるといった課題があった。
しかしながら、本実施例によると保守・点検作業の優先順位が低い油圧モーター22と、保守・点検作業の優先順位が高い切り換え制御弁28及び油圧ポンプ26、ポンプ用電動機27とを備えた駆動ユニット23とに切り離し、かつ油圧モーター22と油圧ポンプ26を通路配管24で流体的に連結したので、機械室11内で実質的に保守・点検作業が可能となる。
つまり、エスカレーター装置の特に制動部品等の保守・点検作業を行なう場合では、特許文献1ではターミナル歯車の側面に薄型の電動機を設けているため機械室からの保守・点検作業が困難であるため、このような保守・点検作業の際は踏み板や欄干部品を取り外す等の保全作業とは別の作業処置が必要となるという課題があった。
これに対して、本実施例では保守・点検作業の優先順位が高い切り換え制御弁28及び油圧ポンプ26、ポンプ用電動機27を駆動ユニット23に収納して油圧モーター22と切り離したので、機械室11内で実質的に保守・点検作業が可能となるものである。
図5にエスカレーター装置の機械室の配置構成の概略図を示しており、一般的に枠体5の上部に位置し駆動スプロケット13よりも枠体端部側の保全作業が可能な空間を上階機械室11、枠体5の下部に位置し従動スプロケット15よりも枠体端部側の保全作業が可能な空間を下階機械室14と定義しており、建築上の余裕があれば枠体5外の空間、例えば枠体5の上階機械室11の下側などの建築構造物に設けられた保全作業が可能な空間32に機械室を設けることができる。
したがって、これらの保全作業が可能な上階機械室11,保全作業が可能な下階機械室14及び上階機械室11の下の保全作業が可能な空間32などの任意の枠体内の保全作業が可能な機械室や枠体外の保全作業が可能な空間に駆動ユニット23を配置することができ、この場合、油圧モーター22とは通路配管24によって流体的に接続されるものである。通路配管24は自由に引き回すことができるので、従来の図6のようなエスカレーター装置1とは異なりこのような自由なレイアウトが可能となる。
このような構成を採用することによって、駆動ユニット23を保守・点検作業が容易な任意位置の枠体の機械室または枠体外の空間に設けることができ、さらに、駆動ユニット23を枠体外の空間に配置すれば、枠体5の上階機械室11の寸法LH、或いは下階機械室14の寸法LLを短縮することが出来る。
近年の建築物においては、上階機械室11の寸法LHの寸法短縮を求められることが多く、このような構成を採用することで建築物内のレイアウトの自由度を増すことができる。
尚、本実施例では油圧モーター22は上階側のスプロケット(駆動スプロケット13)を駆動するようにしていたが、下階側のスプロケット(図5では従動スプロケット15の位置に対応するスプロケット)を駆動するようにしても良いものである(その場合は下階側が駆動スプロケット、上階側が従動スプロケットとなる)。
また、作動流体として油を使用したが、これ以外の作動流体を使用しても本発明は差し支えないものであるが、使用実績や潤滑等を考慮して油を使用することが望ましい。
以上説明した本実施例になる新規な駆動機械を採用したエスカレーター装置に次に述べるような新たな作用効果が期待できるものである。
駆動ユニット23を機械室11内に設けることによって、作動油を制御する切り換え制御弁28の保守・点検作業は機械室11内で対応できるので保守・点検作業が容易である。
また、大規模な修理が必要になった際も駆動ユニット23と油圧モーター22とを遮断弁25によって流体的に分離が容易にできるので迅速な復旧が可能である。つまり、駆動ユニット23は機械室11内に配置されているので、機械室11の保守・点検用の空間で駆動ユニット23の保守・点検作業を容易に行うことができる。
保守・点検作業に際し、踏み板2や欄干7等を取り外す作業が不要となる。
機械室に駆動ユニット23が収納されているので駆動ユニット23の構成部品の交換が容易であり、故障事故等に対する迅速な交換作業が可能である。
また、従来のエスカレーター装置に必要であったチェーン18が省略されるためチェーン18への注油やテンション調整が不要である。
以上述べたように、本発明によれば、制動部品のような頻繁に保守・点検作業が必要な構成部品を機械室で保守・点検できるので、その作業効率を向上することができ、保守・点検作業に掛かる時間の短縮や、故障時の復旧時間の短縮が可能となるものである。
また、保守・点検作業の際に踏み板や欄干部品を取り外す処置が不要なため、復旧の際に取り付け忘れ等を起こす恐れが無くなるといった効果も期待できる。
1…エスカレーター装置、2…踏み板、3…上階床、4…下階床、5…枠体、6…ハンドレール、7…欄干、8,9…乗降床、10…傾斜部、11…上階機械室、12…駆動機械、13…駆動スプロケット、14…下階機械室、15…従動スプロケット、16…駆動チェーン、17…車軸、18…チェーン、20…回転軸、21…軸受、22…油圧モーター、23…駆動ユニット、24,24A,24B…通路配管、25,25A、25B…遮断弁、26…油圧ポンプ、27…ポンプ用電動機、28…切り換え制御弁、28A…正転通路部、28B…逆転通路部、28C…通路遮断部、29…油タンク、30…操作機構、31A,31B…通路配管。

Claims (6)

  1. 建築構造物に設置される枠体と、この枠体の長手方向両端部に設けられた駆動スプロケット及び従動スプロケットと、前記駆動スプロケットにより前記従動スプロケットを回転可能に連結する無端状の駆動チェーンと、前記駆動チェーンによって駆動されて循環移動する踏み板と、前記駆動スプロケットに駆動力を与える駆動機械とを備えた乗客コンベアにおいて、
    前記駆動機械は、前記駆動スプロケットを駆動する油圧モーターと、前記油圧モーターにを送る油圧ポンプと、前記油圧ポンプを駆動するポンプ用電動機と、前記油圧モーターを作動させたを回収するタンクと、前記油圧ポンプから前記油圧モーターへのの流れと前記油圧モーターから前記タンクへのの流れを制御する切り換え制御弁とを有し、前記油圧ポンプ、前記ポンプ用電動機、前記タンク及び前記切り換え制御弁を前記枠体内の前記駆動スプロケットよりも枠体端部側の保全作業が可能な機械室或いは前記枠体外の前記建築構造物に設けられた保全作業が可能な空間に収納すると共に、前記油圧モーターと前記切り換え制御弁との間は前記油圧モーターに油を送る送油用の通路配管と前記油圧モーターからの油を回収する戻り油用の通路配管とで流体的に接続され、前記送油用の通路配管と前記戻り油用の通路配管には前記油圧モーターと前記切り換え制御弁との間の流体的な連通を遮断する遮断弁が設けられていることを特徴とする乗客コンベア。
  2. 請求項1に記載の乗客コンベアにおいて
    前記油圧モーターはラジアルピストンモーターであり、前記油圧ポンプはラジアルピストンポンプであることを特徴とする乗客コンベア
  3. 請求項1または2に記載の乗客コンベアにおいて
    前記枠体は前記建築構造物の下階床と上階床とを繋ぎ、前記上階床側の前記枠体に前記駆動スプロケットが設けられると共に、前記上階床側の前記枠体の端部に形成した前記機械室に前記油圧ポンプ、前記ポンプ用電動機、前記油タンク及び前記切り換え制御弁を収納するようにしたことを特徴とする乗客コンベア
  4. 請求項3に記載の乗客コンベアにおいて
    前記駆動スプロケットの回転軸は前記油圧モーターの回転軸と一体的に構成されていることを特徴とする乗客コンベア
  5. 請求項3または4に記載の乗客コンベアにおいて
    前記油圧ポンプ、前記ポンプ用電動機、前記油タンク及び前記切り換え制御弁は筐体内に一括して収納されて前記枠体内の機械室内に配置されていることを特徴とする乗客コンベア
  6. 請求項1に記載の乗客コンベアにおいて
    前記油圧モーターを停止する場合は、前記切り換え制御弁は前記戻り油用の通路配管から前記油タンクに回収される前記油圧モーターからの油を所定時間にわたって回収した後に前記戻り油用の通路配管を遮断することを特徴とする乗客コンベア
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