JP5169168B2 - ラジアルピストンポンプ及びそれを用いた動力伝達装置、並びにラジアルピストンモータ - Google Patents

ラジアルピストンポンプ及びそれを用いた動力伝達装置、並びにラジアルピストンモータ Download PDF

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Description

本発明は、回転体に設けられたピストンをその回転体の外周に設けたカム面によって往復駆動して流体を送るラジアルピストンポンプ、及びそれを用いた動力伝達装置、並びにラジアルピストンモータに関する。
互いに相対回転可能に設けられる外側回転部材と内側回転部材とを備え、外側回転部材に設けられるカム面を軸線方向にテーパ状に形成し、内側回転部材を外側回転部材に対して軸線方向に相対移動可能に設けることによりピストンのストローク量を変更可能としたトルク伝達装置が知られている(特許文献1参照)。
特開平2−120520号公報
特許文献1の装置では、ピストンのストローク量を小さくした場合、シリンダ内の圧力が高くなり、シリンダから吐出される流体、例えばオイルの圧力が高くなる。そのため、このときの圧力に耐えられるようにシリンダから吐出されたオイルが流通する部分及びシール部の耐圧性を強化する必要がある。この場合、これらの部分の大型化やコストの増加を招く。また、装置から外部に吐出されるオイルの流量を制御弁で調整して内側回転部材と外側回転部材との回転速度の差を変更するものにおいては、内側回転部材と外側回転部材との回転速度の差を大きくした場合に大流量のオイルが制御弁に流入するため、流量制御弁が過熱されるおそれがある。また、この大流量のオイルを通過させるために制御弁を大型化する必要がある。
そこで、本発明は、シリンダ内の圧力が上昇しても外部に吐出される流体の吐出圧の上昇を抑制可能であり、更にシリンダから吐出される流体の流量が増加しても外部に吐出される流体の流量の増加を抑制可能なラジアルピストンポンプ及びそれを用いた動力伝達装置、並びにラジアルピストンモータを提供することを目的とする。
本発明の第1のラジアルピストンポンプは、外周面にオイル吐出口とオイル吸入口とが周方向に交互に開口する軸部材と、内周面に連通口が開口する連通路が接続されるとともに外周面に開口し、ピストンが挿入されるシリンダを有し、前記連通口が前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口と対向するように前記軸部材に回転可能に設けられる第1回転部材と、前記ピストンが接触するカム面が内周面に形成され、その内周面が前記第1回転部材の外周面と対向するように前記第1回転部材と同軸、かつ前記第1回転部材と相対回転可能に設けられるとともに前記軸部材と一体に回転する第2回転部材と、を備えたラジアルピストンポンプにおいて、前記第1回転部材を前記軸部材に対して軸線方向に相対移動させる移動手段を備え、前記カム面には、前記第1回転部材の外周面との距離が漸次小さくなるように傾斜する傾斜部が設けられ、前記移動手段は、前記ピストンのストローク量が第1所定値となる最大位置と前記ピストンのストローク量が前記第1所定値より小さい第2所定値となる最小位置との間で前記第1回転部材を前記軸部材に対して前記軸線方向に相対移動させ、前記オイル吐出口は、前記第1回転部材が前記最大位置と前記最小位置との間に設定された第1中間位置よりも前記最小位置側に相対移動させられた場合に前記連通口に対する開口面積が減少するように前記軸部材に設けられていることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の第1のラジアルピストンポンプによれば、移動手段によって第1回転部材を軸部材に対して軸線方向に相対移動させることができるので、軸部材の外周面に設けられるオイル吐出口と第1回転部材の内周面に設けられる連通口との相対位置を変化させることができる。そのため、例えば第1回転部材を相対移動させることによってオイル吐出口と連通口との重なりを変化させ、シリンダから吐出されるオイルの流量を絞る絞り機構や、シリンダからのオイルの吐出の許容及び禁止を切り替える弁機構としての機能を軸部材に付加することができる。そのため、例えば軸部材に絞り機構としての機能を付加することにより、シリンダ内の圧力が上昇しても外部に吐出される流体の吐出圧の上昇を抑制できる。
また、本発明の第1のラジアルピストンポンプでは、第1回転部材が第1中間位置よりも最小位置側に相対移動させられ、ピストンのストローク量が小さくなった場合、連通口に対するオイル吐出口の開口面積が減少するので、吐出されるオイルに作用する抵抗が増加し、シリンダからオイルが吐出され難くなる。そのため、ピストンのストローク量が小さくなりシリンダ内の圧力が上昇しても、ラジアルピストンポンプから外部に吐出されるオイルの吐出圧の上昇を抑制できる。
本発明の第1のラジアルピストンポンプの一形態において、前記オイル吐出口は、前記第1回転部材が前記第1中間位置から前記最小位置に相対移動させられるに従って前記連通口に対する開口面積が漸次減少するように前記軸部材に設けられていてもよい(請求項2)。このように開口面積を漸次変化させることにより、シリンダ内の圧力の上昇に応じてシリンダから吐出されるオイルに作用する抵抗を適切に調整することができる。
本発明の第1のラジアルピストンポンプの一形態において、前記第1回転部材には、前記第1回転部材が前記最大位置と前記最小位置との間に設定された第2中間位置よりも前記最小位置側に相対移動させられた場合に前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口にそれぞれ連通するバイパス溝が設けられていてもよい(請求項3)。この場合、バイパス溝がオイル吐出口及びオイル吸入口とそれぞれ連通した場合にオイル吐出口からバイパス溝を介してオイル吸入口にオイルを戻すことができる。そのため、シリンダから吐出されるオイルの流量が増加してもポンプから外部に吐出されるオイルの流量の増加を抑制することができる。なお、第2中間位置には、第1中間位置とは異なる位置が設定されてもよいし、第1中間位置と同じ位置が設定されてもよい。すなわち、第1中間位置と第2中間位置とは互いに異なる位置でもよいし、同じ位置でもよい。
この形態において、前記バイパス溝は、前記第1回転部材が前記第2中間位置から前記最小位置に相対移動させられるに従って前記オイル吐出口に連通する連通面積と前記オイル吸入口に連通する連通面積とがそれぞれ増加するように前記第1回転部材に設けられていてもよい(請求項4)。この場合、シリンダ内の圧力に応じてバイパス溝を介してオイル吸入口に戻されるオイルの流量を適切に調整することができる。
本発明の第2のラジアルピストンポンプは、外周面にオイル吐出口とオイル吸入口とが周方向に交互に開口する軸部材と、内周面に連通口が開口する連通路が接続されるとともに外周面に開口し、ピストンが挿入されるシリンダを有し、前記連通口が前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口と対向するように前記軸部材に回転可能に設けられる第1回転部材と、前記ピストンが接触するカム面が内周面に形成され、その内周面が前記第1回転部材の外周面と対向するように前記第1回転部材と同軸、かつ前記第1回転部材と相対回転可能に設けられるとともに前記軸部材と一体に回転する第2回転部材と、を備えたラジアルピストンポンプにおいて、前記第1回転部材を前記軸部材に対して軸線方向に相対移動させる移動手段を備え、前記カム面には、前記第1回転部材の外周面との距離が漸次小さくなるように傾斜する傾斜部が設けられ、前記移動手段は、前記ピストンのストローク量が第1所定値となる最大位置と前記ピストンのストローク量が前記第1所定値より小さい第2所定値となる最小位置との間で前記第1回転部材を前記軸部材に対して前記軸線方向に相対移動させ、前記第1回転部材には、前記第1回転部材が前記最大位置と前記最小位置との間に設定された所定位置よりも前記最小位置側に相対移動させられた場合に前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口にそれぞれ連通するバイパス溝が設けられていることにより、上述した課題を解決する(請求項5)。本発明の第2のラジアルピストンポンプによれば、第1回転部材が所定位置よりも最小位置側に相対移動させられた場合、バイパス溝がオイル吐出口及びオイル吸入口とそれぞれ連通するので、オイル吐出口からバイパス溝を介してオイル吸入口にオイルを戻すことができる。そのため、ラジアルピストンポンプから外部に吐出されるオイルの流量の増加を抑制できる。
本発明の第2のラジアルピストンポンプの一形態において、前記バイパス溝は、前記第1回転部材が前記所定位置から前記最小位置に相対移動させられるに従って前記オイル吐出口に連通する連通面積と前記オイル吸入口に連通する連通面積とがそれぞれ増加するように前記第1回転部材に設けられていてもよい(請求項6)。この場合、シリンダ内の圧力に応じてバイパス溝を介してオイル吸入口に戻されるオイルの流量を適切に調整することができる。
本発明の第1又は第2のラジアルピストンポンプの一形態においては、前記ラジアルピストンポンプから吐出されている流量が目標流量より大きい場合は前記第1回転部材を前記最小位置側に相対移動させ、前記ラジアルピストンポンプから吐出されている流量が前記目標流量より小さい場合は前記第1回転部材を前記最大位置側に相対移動させるように前記移動手段を制御する制御手段をさらに備えていてもよい(請求項7)。この形態によれば、ラジアルピストンポンプから吐出されている流量(以下、実流量と称することがある。)が目標流量より大きい場合は、第1回転部材を最小位置側に相対移動させてピストンのストローク量を小さくするので、実流量を目標流量に近付けることができる。一方、実流量が目標流量より小さい場合は、第1回転部材を最大位置側に相対移動させてピストンのストローク量を大きくするので、実流量を目標流量に近付けることができる。
本発明の動力伝達装置は、上述したラジアルピストンポンプと、前記ラジアルピストンポンプから吐出されるオイルの流量を制御する制御弁と、を備え、前記第1回転部材及び前記第2回転部材のうちの一方が動力源から動力が伝達される入力軸と接続され、他方が動力を出力する出力軸と接続されることにより、上述した課題を解決する(請求項8)。
ラジアルピストンポンプにて送られるオイルの流量及び圧力などを制御することにより、第1回転部材と第2回転部材との間において伝達されるトルクを制御することができる。本発明の動力伝達装置では、上述したラジアルピストンポンプを備え、その第1回転部材及び第2回転部材の一方に入力軸を接続し、他方に出力軸を接続したので、ラジアルピストンポンプを利用して入力軸から出力軸に伝達される動力を制御することができる。また、このラジアルピストンポンプは、第1回転部材を軸部材に対して軸線方向に相対移動させることができるので、例えば軸部材に絞り機構としての機能を付加することにより、シリンダ内の圧力が上昇してもラジアルピストンポンプから外部に吐出されるオイルの吐出圧の上昇を抑制することができる。そのため、制御弁及びラジアルピストンポンプの大型化を抑制できる。
本発明の第1のラジアルピストンモータは、外周面にオイル吐出口とオイル吸入口とが周方向に交互に開口する軸部材と、内周面に連通口が開口する連通路が接続されるとともに外周面に開口し、ピストンが挿入されるシリンダを有し、前記連通口が前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口と対向するように前記軸部材に回転可能に設けられる第1回転部材と、前記ピストンが接触するカム面が内周面に形成され、その内周面が前記第1回転部材の外周面と対向するように前記第1回転部材と同軸、かつ前記第1回転部材と相対回転可能に設けられるとともに前記軸部材と一体に回転する第2回転部材と、を備えたラジアルピストンモータにおいて、前記第1回転部材を前記軸部材に対して軸線方向に相対移動させる移動手段を備え、前記カム面には、前記第1回転部材の外周面との距離が漸次小さくなるように傾斜する傾斜部が設けられ、前記移動手段は、前記ピストンのストローク量が第1所定値となる最大位置と前記ピストンのストローク量が前記第1所定値より小さい第2所定値となる最小位置との間で前記第1回転部材を前記軸部材に対して前記軸線方向に相対移動させ、前記オイル吐出口は、前記第1回転部材が前記最大位置と前記最小位置との間に設定された第1中間位置よりも前記最小位置側に相対移動させられた場合に前記連通口に対する開口面積が減少するように前記軸部材に設けられていることにより、上述した課題を解決する(請求項9)。
本発明の第1のラジアルピストンモータによれば、上述したラジアルピストンポンプと同様に軸部材に絞り機構としての機能を付加することができるので、シリンダ内の圧力が上昇してもラジアルピストンモータから外部に吐出されるオイルの吐出圧の上昇を抑制することができる。また、本発明の第1のラジアルピストンモータによれば、連通口に対するオイル吐出口の開口面積を変化させることにより、シリンダ内の圧力が上昇してもラジアルピストンモータから外部に吐出されるオイルの吐出圧の上昇を適切に抑制することができる。
本発明の第1のラジアルピストンモータの一形態において、前記オイル吐出口は、前記第1回転部材が前記第1中間位置から前記最小位置に相対移動させられるに従って前記連通口に対する開口面積が漸次減少するように前記軸部材に設けられていてもよい(請求項10)。
本発明の第1のラジアルピストンモータの一形態において、前記第1回転部材には、前記第1回転部材が前記最大位置と前記最小位置との間に設定された第2中間位置よりも前記最小位置側に相対移動させられた場合に前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口にそれぞれ連通するバイパス溝が設けられていてもよい(請求項11)。この形態において、前記バイパス溝は、前記第1回転部材が前記第2中間位置から前記最小位置に相対移動させられるに従って前記オイル吐出口に連通する連通面積と前記オイル吸入口に連通する連通面積とがそれぞれ増加するように前記第1回転部材に設けられていてもよい(請求項12)。このようにバイパス溝を設けることにより、シリンダから吐出される流体の流量が増加してもラジアルピストンモータから外部に吐出されるオイルの流量の増加を抑制することができる。なお、本発明の第1のラジアルピストンモータにおいても、第1中間位置と第2中間位置とは互いに異なる位置でもよいし、同じ位置でもよい。
本発明の第2のラジアルピストンモータは、外周面にオイル吐出口とオイル吸入口とが周方向に交互に開口する軸部材と、内周面に連通口が開口する連通路が接続されるとともに外周面に開口し、ピストンが挿入されるシリンダを有し、前記連通口が前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口と対向するように前記軸部材に回転可能に設けられる第1回転部材と、前記ピストンが接触するカム面が内周面に形成され、その内周面が前記第1回転部材の外周面と対向するように前記第1回転部材と同軸、かつ前記第1回転部材と相対回転可能に設けられるとともに前記軸部材と一体に回転する第2回転部材と、を備えたラジアルピストンモータにおいて、前記第1回転部材を前記軸部材に対して軸線方向に相対移動させる移動手段を備え、前記カム面には、前記第1回転部材の外周面との距離が漸次小さくなるように傾斜する傾斜部が設けられ、前記移動手段は、前記ピストンのストローク量が第1所定値となる最大位置と前記ピストンのストローク量が前記第1所定値より小さい第2所定値となる最小位置との間で前記第1回転部材を前記軸部材に対して前記軸線方向に相対移動させ、前記第1回転部材には、前記第1回転部材が前記最大位置と前記最小位置との間に設定された所定位置よりも前記最小位置側に相対移動させられた場合に前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口にそれぞれ連通するバイパス溝が設けられていることにより、上述した課題を解決する(請求項13)。本発明の第2のラジアルピストンモータの一形態において、前記バイパス溝は、前記第1回転部材が前記所定位置から前記最小位置に相対移動させられるに従って前記オイル吐出口に連通する連通面積と前記オイル吸入口に連通する連通面積とがそれぞれ増加するように前記第1回転部材に設けられていてもよい(請求項14)。本発明の第2のラジアルピストンモータによれば、バイパス溝をオイル吐出口及びオイル吸入口とそれぞれ連通させることにより、オイル吐出口からバイパス溝を介してオイル吸入口にオイルを戻すことができるので、シリンダから吐出される流体の流量が増加してもラジアルピストンモータから外部に吐出されるオイルの流量の増加を抑制できる。
以上に説明したように、本発明のラジアルピストンポンプによれば、第1回転部材を軸部材に対して軸線方向に相対移動させることができるので、軸部材に絞り機構や弁機構としての機能を付加することができる。そのため、シリンダ内の圧力が上昇してもラジアルピストンポンプから外部に吐出されるオイルの吐出圧の上昇を抑制できる。また、バイパス溝を介してオイルをオイル吸入口に戻すことにより、シリンダから吐出されるオイルの流量が増加してもポンプから外部に吐出されるオイルの流量の増加を抑制することができる。本発明の動力伝達装置及びラジアルピストンモータにおいても同様に、軸部材に絞り機構や弁機構としての機能を付加することができるので、シリンダ内の圧力が上昇しても外部に吐出されるオイルの吐出圧の上昇を抑制できる。また、シリンダから吐出されるオイルの流量が増加してもポンプから外部に吐出されるオイルの流量の増加を抑制できる。
図1は、本発明の一形態に係るラジアルピストンポンプを備えた動力伝達装置が設けられた車両の動力伝達経路や各要素などの概略を示した概略図である。車両1はその走行用動力源として内燃機関2が設けられている。内燃機関2の出力トルクはケーシング3内に収められた動力伝達装置4に入力され、変速などの各種操作が行われてから駆動輪12に伝達される。動力伝達装置4は、ダンパ機構5を介して入力軸6に伝達されたトルクがポンプ7、前後進切替装置8、無段変速機9、伝動装置10、及び最終減速機11を経由して駆動輪12に伝達されるように構成されている。また、車両1には、車両1の全体を制御するために設けられたコンピュータである電子コントロールユニット(ECU)100と、ECU100からの出力信号に基づいて動力伝達装置4の各部の油圧を制御する油圧制御装置120とが設けられている。
ポンプ7は、油圧源としてのオイルポンプ機能と車両1の発進装置としての動力伝達機能とを兼備している。ポンプ7は入力軸6の回転が伝達される第1回転部材としてのインナーレース13に設けられたピストン14をインナーレース13と同軸に設けられた第2回転部材としてのアウターレース15のカム面(図2参照)39によって往復駆動させるラジアルピストンポンプとして構成されている。インナーレース13のトルクは、ピストン14を介してアウターレース15に伝達される。そのため、アウターレース15が本発明の出力軸として機能する。
前後進切替装置8は、アウターレース15と無段変速機9のプライマリ軸16との間に介在し、プライマリ軸16の回転方向を正転方向と逆転方向とに切り替える。前後進切替装置8は遊星歯車機構17を備えており、その遊星歯車機構17はプライマリ軸16と一体回転するサンギア17aと、サンギア17aと同軸に設けられたリングギア17bとこれらのギア17a、17bのそれぞれと噛み合うプラネタリギア17cをサンギア17aの周りに公転可能かつ自転可能な状態で保持するキャリア17dとを備える。また、前後進切替装置8はサンギア17aとリングギア17bとの結合及びその結合の解除を行うクラッチ20と、キャリア17dの回転の阻止及びその阻止の解除を行う制動装置21とを備えている。前後進切替装置8は、キャリア17dの回転を制動装置21にて許容した状態でサンギア17aとリングギア17bとをクラッチ20にて結合することによりプライマリ軸16の回転方向を正転方向に切り替えるとともに、キャリア17dの回転を制動装置21にて阻止した状態でサンギア17aとリングギア17bとの結合をクラッチ20にて解除することによりプライマリ軸16の回転方向を逆転方向に切り替える。
無段変速機9はベルトを利用した周知の無段変速機として構成されている。無段変速機9は、プライマリ軸16と一体回転するプライマリプーリ23及び伝動装置10に接続されるセカンダリ軸24と一体回転するセカンダリプーリ25のそれぞれの溝幅を変化させることにより、各プーリ23、25に巻き掛けられるベルト26の巻き掛け径を変化させてプライマリ軸16とセカンダリ軸24との回転速度比を無段階に変更することができる。無段変速機9から出力された回転は、伝動装置10にて減速されてから最終減速機11でさらに減速されて駆動輪12に連結された駆動軸27に出力される。
次に図2及び図3を参照して図1に示したポンプ7の詳細について説明する。図2は、ポンプ7の要部を示した縦断面図である。図3は、図2のIII−III線におけるポンプ7の断面図である。なお、図2は図3のII−II線におけるポンプ7の縦断面図であり、軸線Axを挟んで上下で異なる断面を示している。
図2に示したように、ポンプ7はインナーレース13及びアウターレース15を収容するハウジング30を備えている。ハウジング30は、ベアリング31及びベアリング32にてアウターレース15を軸線Ax回りに回転自在に支持しており、アウターレース15はベアリング33及びベアリング34にてインナーレース13を軸線Ax回りに回転自在に支持している。これにより、インナーレース13とアウターレース15とを相対回転させることができる。インナーレース13の内部には、軸部材としての油路切替バルブ35がインナーレース13に対して相対回転自在、かつ軸線Axの方向(以下、軸線方向と称することがある。)に相対移動自在に挿入されている。そのため、ポンプ7では、インナーレース13を油路切替バルブ35に対して軸線方向に相対移動させることができる。また、油路切替バルブ35は、アウターレース15と一体に回転するようにアウターレース15に組み付けられている。
インナーレース13の図2の右側の端部にはスプライン13aが形成され、このスプライン13aは入力軸6の端部に全周に亘って設けられたスプライン部6aと噛み合っている。インナーレース13には周方向に放射状に複数のシリンダ36が形成されている。シリンダ36は、インナーレース13の外周面13bに開口するとともに、インナーレース13の内周面13cに連通口37aが開口する連通路37と接続されている。また、シリンダ36内には先端に転動体38を有するピストン14が往復動自在に挿入されている。
シリンダ36と対向するアウターレース15の内周面15aには、カム面39が形成されている。カム面39は、径方向に突出する凸部と径方向に窪んだ凹部とが交互に、かつ互いに滑らかに接続されるように配置されることにより形成される。また、カム面39は、アウターレース15の内周面15aに周方向に全周に亘って形成されている。ピストン14は転動体38がカム面39に押し付けられるように付勢手段としてのスプリング40によってインナーレース13の外周面13b側に付勢されている。なお、図2では、軸線Axより上側の断面がカム面39の凹部に押し付けられた状態のピストン14を示しており、軸線Axより下側の断面がカム面39の凸部に押し付けられた状態のピストン14を示している。
図2に示したようにカム面39には、図2の右側に行くほどインナーレース13の外周面13bとの距離が漸次小さくなるように傾斜している傾斜部39aが設けられている。そのため、インナーレース13を油路切替バルブ35に対して相対移動させ、転動体38とカム面39との接触位置を傾斜部39aの右端、すなわちカム面39とインナーレース13の外周面13bとの距離が最も小さくなる位置に移動させるとピストン14のストローク量を最小にすることができる。以降、この位置を最小位置P1と称することがある。また、インナーレース13を油路切替バルブ35に対して相対移動させ、転動体38とカム面39との接触位置を傾斜部39aの左端、すなわちカム面39とインナーレース13の外周面13bとの距離が最も大きくなる位置に移動させるとピストン14のストローク量を最大にすることができる。以降、この位置を最大位置P2と称することがある。
図2に示したようにインナーレース13の内周面13cには、周方向に全周に亘って形成されるバイパス溝41が設けられている。図4は、インナーレース13を最小位置P1に移動させたときのポンプ7の状態を示している。図4に示したようにバイパス溝41は、インナーレース13を最小位置P1に移動させたときに油路切替バルブ35の外周面35aに設けられるオイル吐出口42aとオイル吸入口43aとを連通させるように形成されている。なお、バイパス溝41によるオイル吐出口42aとオイル吸入口43aとの連通はインナーレース13を最小位置P1と最大位置P2との間に設定された所定位置よりも最小位置P1寄りに相対移動させた場合に開始され、インナーレース13を所定位置から最小位置P1側に移動させるに従ってバイパス溝41とオイル吐出口42aとの連通面積及びバイパス溝41とオイル吸入口43aとの連通面積がそれぞれ増加する。そのため、所定位置が本発明の第2中間位置に相当する。なお、所定位置は、シリンダ36の大きさなどに応じて適宜設定すればよい。
油路切替バルブ35は、吐出油路42、吸入油路43、及び導入油路44を備えている。図3に示したように吸入油路43は、油路切替バルブ35に周方向に等間隔で複数(図3では6つ)設けられる。油路切替バルブ35の外周面35aには、吐出油路42と連通するオイル吐出口42aと吸入油路43と連通するオイル吸入口43aとが周方向に交互に開口している。また、オイル吐出口42aはカム面39によってピストン14がシリンダ36内に押し下げられるときに連通口37aと連通するように油路切替バルブ35の外周面35aに設けられる。一方、オイル吸入口43aは、ピストン14がカム面39に沿って移動し、スプリング40によってピストン14がインナーレース13の外周面13b側に押し上げられるときに連通口37aと連通するように油路切替バルブ35の外周面35aに設けられる。
図2及び図3に示したようにオイル吐出口42a及びオイル吸入口43aはそれぞれ軸線方向に長く、周方向に短い縦長の穴として形成されている。図4に示したようにオイル吐出口42aは、インナーレース13を最小位置P1に移動させたときに油路切替バルブ35の外周面35aが連通口37aの一部を塞ぐようにオイル吸入口43aよりも軸線方向に短く設けられる。なお、オイル吸入口43aは、インナーレース13を最小位置P1に移動させても連通口37aを塞ぐことがないように形成されている。図4に示したように連通口37aは、最小位置P1と最大位置P2との間に設定された閉塞開始位置よりも最小位置P1側にインナーレース13が移動すると油路切替バルブ35の外周面35aにて閉塞される。そのため、閉塞開始位置が本発明の第1中間位置に相当する。ポンプ7では、閉塞開始位置にバイパス溝41の連通が開始する所定位置とは異なる位置が設定され、インナーレース13が最小位置P1側に移動するとまず連通口37aの閉塞が開始され、次にバイバス溝41の連通が開始される。なお、連通口37aの閉塞とバイパス溝41の連通がほぼ同時に開始されるように、バイパス溝41の連通が開始する所定位置と閉塞開始位置とに同じ位置が設定されてもよい。
吐出油路42は、内部に挿入されるオイルガイド45を介してハウジング30に形成されるオイル排出路110(図1参照)と接続されている。オイルガイド45には吐出油路42から外部へのオイルの漏れを防止するシールリング46が設けられている。吸入油路43は、ハウジング30と油路切替バルブ35との間にシールリング47、48によって形成されるオイル供給室49を介してハウジング30に形成されるオイル供給路114(図1参照)と接続されている。
導入油路44は、アウターレース15に設けられた誘導路50を介してインナーレース13の図2の左側の端部とアウターレース15との間に形成され、シールリング51にて密封されるオイル導入室52と連通している。また、導入油路44は、シールリング47によってハウジング30と油路切替バルブ35との間に形成される空間53を介してハウジング30に形成されるオイル導入路111(図1参照)と連通されている。
このポンプ7においては、ピストン14がスプリング40によってインナーレース13の外周面13b側に押し上げられるときにシリンダ36内に吸入油路43を介してオイルが吸入され、ピストン14がカム面39の凸部によって押し下げられるときにシリンダ36内のオイルが吐出油路42及びオイル排出路110を介して外部に排出される。
また、このポンプ7においては、オイル導入室52にオイルを導入することにより、インナーレース13を図2右側に移動させることができる。また、オイル導入室52からオイルを排出させることにより、インナーレース13を図2左側に移動させることができる。
図1に戻って動力伝達装置4の各部の制御について説明する。動力伝達装置4の各部は、ECU100と油圧制御装置120とによって制御される。ECU100には、各種センサが接続され、これらセンサから内燃機関2の運転状態及び車両1の走行状態を反映する各種パラメータに対応する信号が入力される。ECU100に接続されるセンサとしては、例えば内燃機関2の回転速度に対応する信号を出力するクランク角センサ101、車両1の走行速度に対応する信号を出力する車速センサ102が接続される。ECU100は、これらのパラメータなどに基づいて、内燃機関2を制御する信号を出力するとともに、油圧制御装置120を制御する信号を出力する。油圧制御装置120は、後述する流量調整弁112、シリンダ位置制御弁113などを備えており、ECU100の出力信号に基づいてこれらの各弁を制御することで、動力伝達装置4のポンプ7、前後進切替装置8及び無段変速機9のそれぞれの動作を制御する。
図1に示すように、ポンプ7のオイル排出路110にはポンプ7の吐出流量を調整する流量調整弁112が設けられている。車両1の発進時においては、流量調整弁112を操作してポンプ7の吐出流量を調整することにより、ポンプ7の出力側、即ちアウターレース15の回転速度を制御することができる。これにより、ポンプ7を発進装置として機能させる。
また、図1に示したように油圧制御装置120は、オイル導入路111における油圧を調整するためのシリンダ位置制御弁113を有している。車両1の発進時などにおいて流量調整弁112を操作することによりアウターレース15とインナーレース13との間の回転数差を大きくした場合、ピストン14のストローク量が大きいとピストン14がカム面39に追随できずカム面39の凸部から次の凸部にその間の凹部を飛ばして移動するカム山飛びが発生するおそれがある。そこで、ECU100は、このようにアウターレース15とインナーレース13との間の回転数差が大きい場合、オイル導入室52にオイルを導入してインナーレース13を最小位置P1に移動させるべくシリンダ位置制御弁113を操作する。このようにインナーレース13を最小位置P1に移動させることにより、ピストン14のストローク量を小さくし、カム山飛びの発生を抑制する。
この際、ポンプ7においては図4に示したように油路切替バルブ35の外周面35aが連通口37aの一部を塞ぎ、オイル吐出口42aの連通口37aに対する開口面積が減少するので、シリンダ36から排出されるオイルの流れ抵抗を増加させることができる。そのため、圧力の高いシリンダ36のオイルがそのままポンプ7からオイル排出路110に排出されることを抑制できる。また、バイパス溝41によってオイル吐出口42aとオイル吸入口43aとが連通されるので、シリンダ36から吐出されたオイルの一部を吸入油路43に戻すことができる。そのため、アウターレース15とインナーレース13との間の回転数差を大きくしてもポンプ7からオイル排出路110に排出されるオイルの流量を低減することができる。
一方、定常走行時においては、アウターレース15とインナーレース13との間の回転数差を小さくしてポンプ7でのエネルギ損失を抑制するために、インナーレース13を最大位置P2側に移動させてピストン14のストローク量を大きくするべくオイル導入室52からオイルが排出されるようにシリンダ位置制御弁113を操作する。このようにインナーレース13を移動させることにより、オイル導入室52及びシリンダ位置制御弁113が本発明の移動手段として機能する。
また、ECU100はポンプ7から排出されるオイルの流量が目標流量に調整されるようにシリンダ位置制御弁113の動作を制御してインナーレース13の位置を制御する。図5は、この制御を実行するべくECU100がエンジン1の運転状態に拘わりなく所定の周期で繰り返し実行する吐出流量制御ルーチンを示している。この制御ルーチンを実行することにより、ECU100が本発明の制御手段として機能する。
図5の制御ルーチンにおいてECU100は、まずステップS1でポンプ7から排出されているオイルの流量(以下、実流量と称することがある。)を取得する。この実流量は、オイル排出路110に流量センサを設けて取得してもよいし、アウターレース15とインナーレース13との間の回転数差及びインナーレース13の位置に基づいて推定してもよい。次のステップS2においてECU100は実流量と目標流量との差の絶対値が予め設定した許容値以下か否か判断する。この許容値はインナーレース13の無駄な位置調整が行われないように適宜設定すればよい。実流量と目標流量との差の絶対値が許容値以下と判断した場合は今回の制御ルーチンを終了する。
一方、実流量と目標流量との差の絶対値が許容値より大きいと判断した場合はステップS3に進み、ECU100は実流量が目標流量より大きいか否か判断する。実流量が目標流量より大きいと判断した場合はステップS4に進み、ECU100はシリンダ位置制御弁113の動作を制御してインナーレース13を最小位置P1側に移動させる。すなわちピストン14のストローク量が小さくなる側に移動させる。その後、今回の制御ルーチンを終了する。一方、実流量が目標流量より小さいと判断した場合はステップS5に進み、ECU100はシリンダ位置制御弁113の動作を制御してインナーレース13を最大位置P2側に移動させる。すなわちピストン14のストローク量が大きくなる側に移動させる。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
このようにインナーレース13の位置を調整することにより、ポンプ7から吐出されるオイルの流量を目標流量に適切に調整することができる。
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、本発明が適用されるラジアルピストンポンプのシリンダの数は1つでもよい。すなわち、本発明は、1つ以上のシリンダがインナーレースに形成されたラジアルピストンポンプに適用してよい。インナーレースにシリンダが複数形成される場合、これらのシリンダは等間隔に設けられていなくてもよい。
上述した形態は動力伝達装置について示したものであるが、この動力伝達装置に組み込まれているラジアルピストンポンプの部分は、オイルなどの流体を送るための単体のラジアルピストンポンプとして使用してもよい。また、周知のようにラジアルピストンポンプは、インナーレース又はアウターレースの一方を固定し、インナーレースの各シリンダへのオイルの導入及び排出を行うことによりラジアルピストンモータとして機能させることができる。そのため、上述した各形態の動力伝達装置のラジアルピストンポンプの部分は、単体のラジアルピストンモータに適用できる。
本発明の一形態に係るラジアルピストンポンプを備えた動力伝達装置が設けられた車両の動力伝達経路や各要素などの概略を示した図。 ポンプの要部の縦断面を示した図。 図2のIII−III線におけるポンプの断面を示す図。 インナーレースを最小位置に移動させたときのポンプの要部の縦断面を示した図。 図1のECUが実行する吐出流量制御ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
4 動力伝達装置
6 入力軸
7 ポンプ
13 インナーレース(第1回転部材)
13b 外周面
13c 内周面
14 ピストン
15 アウターレース(第2回転部材)
15a 内周面
35 油路切替バルブ(軸部材)
35a 外周面
36 シリンダ
37 連通路
37a 連通口
39 カム面
39a 傾斜部
40 スプリング
41 バイパス溝
42a オイル吐出口
43a オイル吸入口
52 オイル導入室(移動手段)
100 エンジンコントロールユニット(制御手段)
112 流量調整弁(制御弁)
113 シリンダ位置制御弁(移動手段)
P1 最小位置
P2 最大位置
Ax 軸線

Claims (14)

  1. 外周面にオイル吐出口とオイル吸入口とが周方向に交互に開口する軸部材と、内周面に連通口が開口する連通路が接続されるとともに外周面に開口し、ピストンが挿入されるシリンダを有し、前記連通口が前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口と対向するように前記軸部材に回転可能に設けられる第1回転部材と、前記ピストンが接触するカム面が内周面に形成され、その内周面が前記第1回転部材の外周面と対向するように前記第1回転部材と同軸、かつ前記第1回転部材と相対回転可能に設けられるとともに前記軸部材と一体に回転する第2回転部材と、を備えたラジアルピストンポンプにおいて、
    前記第1回転部材を前記軸部材に対して軸線方向に相対移動させる移動手段を備え
    前記カム面には、前記第1回転部材の外周面との距離が漸次小さくなるように傾斜する傾斜部が設けられ、
    前記移動手段は、前記ピストンのストローク量が第1所定値となる最大位置と前記ピストンのストローク量が前記第1所定値より小さい第2所定値となる最小位置との間で前記第1回転部材を前記軸部材に対して前記軸線方向に相対移動させ、
    前記オイル吐出口は、前記第1回転部材が前記最大位置と前記最小位置との間に設定された第1中間位置よりも前記最小位置側に相対移動させられた場合に前記連通口に対する開口面積が減少するように前記軸部材に設けられていることを特徴とするラジアルピストンポンプ。
  2. 前記オイル吐出口は、前記第1回転部材が前記第1中間位置から前記最小位置に相対移動させられるに従って前記連通口に対する開口面積が漸次減少するように前記軸部材に設けられている請求項1に記載のラジアルピストンポンプ。
  3. 前記第1回転部材には、前記第1回転部材が前記最大位置と前記最小位置との間に設定された第2中間位置よりも前記最小位置側に相対移動させられた場合に前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口にそれぞれ連通するバイパス溝が設けられている請求項1又は2に記載のラジアルピストンポンプ。
  4. 前記バイパス溝は、前記第1回転部材が前記第2中間位置から前記最小位置に相対移動させられるに従って前記オイル吐出口に連通する連通面積と前記オイル吸入口に連通する連通面積とがそれぞれ増加するように前記第1回転部材に設けられている請求項3に記載のラジアルピストンポンプ。
  5. 外周面にオイル吐出口とオイル吸入口とが周方向に交互に開口する軸部材と、内周面に連通口が開口する連通路が接続されるとともに外周面に開口し、ピストンが挿入されるシリンダを有し、前記連通口が前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口と対向するように前記軸部材に回転可能に設けられる第1回転部材と、前記ピストンが接触するカム面が内周面に形成され、その内周面が前記第1回転部材の外周面と対向するように前記第1回転部材と同軸、かつ前記第1回転部材と相対回転可能に設けられるとともに前記軸部材と一体に回転する第2回転部材と、を備えたラジアルピストンポンプにおいて、
    前記第1回転部材を前記軸部材に対して軸線方向に相対移動させる移動手段を備え、
    前記カム面には、前記第1回転部材の外周面との距離が漸次小さくなるように傾斜する傾斜部が設けられ、
    前記移動手段は、前記ピストンのストローク量が第1所定値となる最大位置と前記ピストンのストローク量が前記第1所定値より小さい第2所定値となる最小位置との間で前記第1回転部材を前記軸部材に対して前記軸線方向に相対移動させ、
    前記第1回転部材には、前記第1回転部材が前記最大位置と前記最小位置との間に設定された所定位置よりも前記最小位置側に相対移動させられた場合に前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口にそれぞれ連通するバイパス溝が設けられていることを特徴とするラジアルピストンポンプ。
  6. 前記バイパス溝は、前記第1回転部材が前記所定位置から前記最小位置に相対移動させられるに従って前記オイル吐出口に連通する連通面積と前記オイル吸入口に連通する連通面積とがそれぞれ増加するように前記第1回転部材に設けられている請求項5に記載のラジアルピストンポンプ。
  7. 前記ラジアルピストンポンプから吐出されている流量が目標流量より大きい場合は前記第1回転部材を前記最小位置側に相対移動させ、前記ラジアルピストンポンプから吐出されている流量が前記目標流量より小さい場合は前記第1回転部材を前記最大位置側に相対移動させるように前記移動手段を制御する制御手段をさらに備えている請求項1〜6のいずれか一項に記載のラジアルピストンポンプ。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のラジアルピストンポンプと、前記ラジアルピストンポンプから吐出されるオイルの流量を制御する制御弁と、を備え、
    前記第1回転部材及び前記第2回転部材のうちの一方が動力源から動力が伝達される入力軸と接続され、他方が動力を出力する出力軸と接続されることを特徴とする動力伝達装置。
  9. 外周面にオイル吐出口とオイル吸入口とが周方向に交互に開口する軸部材と、内周面に連通口が開口する連通路が接続されるとともに外周面に開口し、ピストンが挿入されるシリンダを有し、前記連通口が前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口と対向するように前記軸部材に回転可能に設けられる第1回転部材と、前記ピストンが接触するカム面が内周面に形成され、その内周面が前記第1回転部材の外周面と対向するように前記第1回転部材と同軸、かつ前記第1回転部材と相対回転可能に設けられるとともに前記軸部材と一体に回転する第2回転部材と、を備えたラジアルピストンモータにおいて、
    前記第1回転部材を前記軸部材に対して軸線方向に相対移動させる移動手段を備え
    前記カム面には、前記第1回転部材の外周面との距離が漸次小さくなるように傾斜する傾斜部が設けられ、
    前記移動手段は、前記ピストンのストローク量が第1所定値となる最大位置と前記ピストンのストローク量が前記第1所定値より小さい第2所定値となる最小位置との間で前記第1回転部材を前記軸部材に対して前記軸線方向に相対移動させ、
    前記オイル吐出口は、前記第1回転部材が前記最大位置と前記最小位置との間に設定された第1中間位置よりも前記最小位置側に相対移動させられた場合に前記連通口に対する開口面積が減少するように前記軸部材に設けられていることを特徴とするラジアルピストンモータ。
  10. 前記オイル吐出口は、前記第1回転部材が前記第1中間位置から前記最小位置に相対移動させられるに従って前記連通口に対する開口面積が漸次減少するように前記軸部材に設けられている請求項9に記載のラジアルピストンモータ。
  11. 前記第1回転部材には、前記第1回転部材が前記最大位置と前記最小位置との間に設定された第2中間位置よりも前記最小位置側に相対移動させられた場合に前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口にそれぞれ連通するバイパス溝が設けられている請求項9又は10に記載のラジアルピストンモータ。
  12. 前記バイパス溝は、前記第1回転部材が前記第2中間位置から前記最小位置に相対移動させられるに従って前記オイル吐出口に連通する連通面積と前記オイル吸入口に連通する連通面積とがそれぞれ増加するように前記第1回転部材に設けられている請求項11に記載のラジアルピストンモータ。
  13. 外周面にオイル吐出口とオイル吸入口とが周方向に交互に開口する軸部材と、内周面に連通口が開口する連通路が接続されるとともに外周面に開口し、ピストンが挿入されるシリンダを有し、前記連通口が前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口と対向するように前記軸部材に回転可能に設けられる第1回転部材と、前記ピストンが接触するカム面が内周面に形成され、その内周面が前記第1回転部材の外周面と対向するように前記第1回転部材と同軸、かつ前記第1回転部材と相対回転可能に設けられるとともに前記軸部材と一体に回転する第2回転部材と、を備えたラジアルピストンモータにおいて、
    前記第1回転部材を前記軸部材に対して軸線方向に相対移動させる移動手段を備え、
    前記カム面には、前記第1回転部材の外周面との距離が漸次小さくなるように傾斜する傾斜部が設けられ、
    前記移動手段は、前記ピストンのストローク量が第1所定値となる最大位置と前記ピストンのストローク量が前記第1所定値より小さい第2所定値となる最小位置との間で前記第1回転部材を前記軸部材に対して前記軸線方向に相対移動させ、
    前記第1回転部材には、前記第1回転部材が前記最大位置と前記最小位置との間に設定された所定位置よりも前記最小位置側に相対移動させられた場合に前記オイル吐出口及び前記オイル吸入口にそれぞれ連通するバイパス溝が設けられていることを特徴とするラジアルピストンモータ。
  14. 前記バイパス溝は、前記第1回転部材が前記所定位置から前記最小位置に相対移動させられるに従って前記オイル吐出口に連通する連通面積と前記オイル吸入口に連通する連通面積とがそれぞれ増加するように前記第1回転部材に設けられている請求項13に記載のラジアルピストンモータ。
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