JP5735808B2 - 竪樋用継手及びそれを用いた雨樋構造 - Google Patents

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Description

本発明は、竪樋の接続に用いられる竪樋用継手及びそれを用いた雨樋構造に関する。
一般に、住宅などには、屋根から流れ落ちる雨水を受ける軒樋と、軒樋に繋げられ、軒樋に集められた雨水を排水管などに導くための竪樋とを備えた雨樋装置が設置されている。
この雨樋は、住宅などの外観を損なうことなく単位時間当たりの排水量を増加させて、大雨時でも好適に雨水を排水管などに排出できるようにすることが求められており、従来より、その手段として、例えば下記特許文献1に記載された雨樋の構造による排水手段が知られている。
特許文献1に記載の竪樋は、上竪樋と下竪樋とを接続する継手部材の内部に、該継手部材の内周径を漸次縮径させるテーパ部と該テーパ部に連設する小径の筒状部とを備えている。
上記竪樋の継手部材によれば、該継手部材の内周径が漸次縮径しているため、大雨時に、上竪樋に大量に流れ込む雨水が継手部材及び上竪樋内に滞留して筒状部を塞ぐ気液の界面が形成され、当該界面上の表面張力が雨水を支持して上竪樋内の水位を一時的に高める。しかし、その後、上竪樋から更に流入する雨水の圧力によって前記界面が崩壊し、高い水圧の雨水が気体で満たされた低圧の下竪樋内に向かって高速で流れ込む。そして、下竪樋に流下した雨水により気体が排出されて下竪樋内が負圧となる。したがって、下竪樋内が負圧になることによって上竪樋内の雨水が引き込まれ、これにより効率良く排水が行われ得る構成となっている。
実開昭63−200028号公報
ところで、上記継手部材において、前記気液の界面を発生させ易くし、かつ当該界面上の表面張力を強くして上竪樋内に滞留させる雨水の水位を高めるためには、筒状部の径を小さくして表面張力の曲率半径を小さくすることが有効となる。
しかしながら、筒状部の内径を小さくすると、雨水の流下時の圧力損失が増加して水流が失速するとともに流下する水量が減少するため、雨水の引き込み力が低下してしまうという不都合が発生する。一方、前記圧力損失を抑えるために筒状部の内径を大きくすれば、気液界面上の表面張力が失われてしまうという不都合が発生する。したがって、上記従来の継手部材では、上竪樋内に雨水を十分に滞留させるとともに、雨水を流下させる際の圧力損失を抑え、かつ雨水の流下水量を十分とするということが困難であるという問題があった。
また、継手部材の構成が複雑であるため、該継手部材の作製のためにコストが嵩むという問題があった。
請求項1の発明は、上竪樋と下竪樋とを接続する筒体を備えた竪樋用継手であって、
前記筒体の内部には、該筒体の内壁面から内方に張り出して該筒体の軸線周りに該筒体の内部断面積を縮小させ開口部を形成するとともに、前記内部を流動する雨水の量に応じて弾性変形し、前記開口部を拡開可能な張出部材が備えられていることを特徴とする。
請求項2の発明は、前記張出部材には、前記開口部の周縁から外方に向かって複数のスリットが形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の竪樋用継手であって、前記筒体は、前記上竪樋及び前記下竪樋の外周面を覆うように配置される外筒部と、前記下竪樋の上端部をその内周面から支持する内筒部と、前記外筒部と前記内筒部とを連結させる段部とを備えていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の竪樋用継手であって、前記張出部材は、前記段部上に形成されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、屋根の軒先から流れ落ちる雨水を受ける軒樋と、前記軒樋に取り付けられた集水器と、建物の外壁に沿って軸線を上下方向に向けて配設された竪樋と、地中に埋設された排水管と、を備えた雨樋構造であって、前記竪樋は、互いに同形状かつ同寸法の上竪樋と下竪樋とを備え、前記上竪樋と前記下竪樋とがそれぞれの軸線を合わせて上下方向に配置されて請求項1から4のいずれかに記載の竪樋用継手によって接続されていることを特徴とする。
本発明の係る竪樋用継手によれば、上記した解決手段によって以下の効果を奏する。
すなわち、請求項1に係る竪樋用継手によれば、張出部材の開口部の開口面積が小さく形成されていたとしても、上竪樋に滞留した雨水の量に応じて弾性変形して開口部を拡開させ得る。したがって、開口部の開口面積を小さく形成し上竪樋内に滞留させる雨量を十分に保持させて上竪樋の水圧と下竪樋内の圧との高低差を高くし得るとともに、雨水の流下時には開口部を拡開させて、雨水の流下の際の圧力損失を低減させることができる。そのため、滞留した雨水を極力高速で流下させ得るとともに、流下する水量を大きくすることができ、上竪樋の雨水の引き込み力を強力にして雨樋内の雨水を効率的に排水することができるという効果を奏する。
また、継手全体の構成がシンプルであるため、該継手を安価に提供することができるという効果を奏する。
請求項2に係る竪樋用継手によれば、張出部材に開口部の周縁から外方に向かって複数のスリットが形成されているため、張出部材の開口部を大きく拡開させやすくなる。したがって、開口部が弾性変形していないときと弾性変形しているときとの開口差を大きくして、雨水の滞留を大きくするとともに雨水が開口部から流下する際の圧力損失の低減をより効果的に図ることができ、上竪樋内の雨水の引き込み力を一層強力にすることができるという効果を奏する。
は、本発明の第1の実施形態として示した竪樋用継手を用いた雨樋の構造を示した側面図である。 は、本発明の第1の実施形態として示した竪樋用継手が竪樋に接続された状態を示した斜視図である。 は、本発明の第1の実施形態として示した竪樋用継手が竪樋に接続された状態を示した断面図であり、(a)は、張出部材の通常時の状態を示す図であり、(b)は張出部材が弾性変形した状態を示した図である。 は、本発明の第1の実施形態として示した竪樋用継手を示した斜視図である。 は、本発明の第2の実施形態として示した竪樋用継手を示した斜視図である。 は、本発明の第2の実施形態として示した竪樋用継手の変形例を示した図である。
以下、図を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態として示した竪樋用継手1Aを用いて構成される雨樋構造Tを示したものである。
図1に示すように、雨樋構造Tは、屋根4の軒先4aから流れ落ちる雨水を受ける軒樋5と、軒樋5に取り付けられた集水器6と、建物の外壁3に沿って軸線Lを上下方向に向けて配設された竪樋2と、竪樋2の上端部2yと集水器6を繋ぐ呼び樋7と、地中に埋設された排水管8に取り付けられ、竪樋2の下端部2z側を上下方向に摺動可能に支持し、竪樋2を排水管8に接続しつつ竪樋2の熱膨縮などによる変位・変形を吸収するための筒状の排水管カバー9とを備えて構成されている。そして、この雨樋構造Tは、降雨時に屋根4から流れ落ちて軒樋5に集められた雨水を、集水器6から呼び樋7、呼び樋7から竪樋2に導き、竪樋2の内部を流下させて排水管8に排出させている。
図2に示すように、竪樋2は、互いに同形状かつ同寸法の上竪樋2aと下竪樋2bとが軸線L1、L2を合わせて上下方向に配置され、竪樋用継手1Aによって接続されたものである。
これら上竪樋2a及び下竪樋2bは、四隅が内側に向けて弧状に凹んだ平面視略正方形状の中空の筒状体であり、内部空間が雨水の流路9となっている。
竪樋用継手1Aは、上竪樋2aと下竪樋2bとを接続するとともに、サイフォン現象を発生させる部材であり、上竪樋2aと下竪樋2bとを接続する筒体10と、該筒体10の内壁面から内方に張り出して竪樋2の流路9の面積を縮小させ、サイフォン現象を発生させる張出部材12とを備えている。
図2及び図3(a)に示すように、筒体10は、上竪樋2a及び下竪樋2bの外周面を覆うように配置される外筒部11Aと、下竪樋2bの上端部40をその内周面から支持する内筒部11Bと、外筒部11Aと内筒部11Bとを連結させる段部13(図3(a)に図示)とを備えている。
この筒体10は、例えばポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリオレフィンなどの熱可塑性合成樹脂を用い、押出成形や射出成形によって形成されている。
外筒部11Aは、上竪樋2a及び下竪樋2bと同形状でこれら上下竪樋2a、2bよりもやや大寸法に形成された筒状体であり、内側に上竪樋2a及び下竪樋2bを挿入させてこれら上竪樋2a及び下竪樋2bの外周面を密着して被覆するように形成されている。
内筒部11Bは、上竪樋2a及び下竪樋2bと同形状でこれら上下竪樋2a、2bよりもやや小寸法に形成された筒状体であり、下竪樋2bの厚さ寸法m分の間を隔てて外筒部11Aの内側に設けられている。
内筒部11Bの上端には、外筒部11Aの内壁面10aの上下方向中間部に向かって折曲し、かつ該内壁面10aと連結しており、張出部材12を配置可能な段部13が形成されている。
上記の外筒部11Aと内筒部11Bとの間に形成される溝14は、下竪樋2bの上端部40を嵌着させて竪樋用継手1Aと下竪樋2bとを連結する部分となっている。
図4に示すように、張出部材12は、外筒部11Aの断面形状と同形状に形成された板状の部材であり、竪樋用継手1Aの軸線L周りに位置する板面12aの中央部に、外筒部11Aの内部の断面積、すなわち流路9を縮小させて雨水を通過させる開口部15を有している。この張出部材12の開口部15周辺の壁部16は、図3(b)に示すように、その板面12aに対してかかる外力、すなわち雨水Wの水圧により弾性変形し、開口部15を拡開させ得るようになっている。開口部15の直径は、例えば、上下竪樋の外径が60mm、内径が57〜58mmの場合、張出部材12が弾性変形していない通常時には、40mm〜50mmとなっている。なお、異なる外径等を有する上下竪樋2a,2bの場合、張出部材12の開口径の比率は、上記と同様である。
この張出部材12は、段部13上に配置され、上竪樋2aの下端部30と段部13とに挟持されるようになっている。
張出部材12には、エラストマー等の伸縮自在、かつ弾性変形及び弾性復帰可能な材質の樹脂を用いることができる。
上記の構成の下に、竪樋用継手1Aは、図3(a)に示すように、段部13上に張出部材12を配置した状態で、下端部30の外周面30aに接着剤を塗布した上竪樋2aを上方に嵌着させ、また、上端部40の外周面40a及び内周面40bに接着剤を塗布した下竪樋2bを溝14に嵌着させて上竪樋2a及び下竪樋2bを接続している。
このようにして形成された竪樋2は、図1に示すように、上端側が呼び樋7と接続され、下端側が排水管8に接続されて、雨樋構造Tを構成している。
次に、竪樋用継手1Aにより接続された上下竪樋2に雨水Wが流下する際の作用について説明する。
雨天時、降水量が少ないときは、軒樋5、呼び樋7を経由して流下した雨水Wは、通常どおり重力に従って上竪樋2、竪樋用継手1A、及び下竪樋2bの内壁面を伝って排水管8へ流下する。
しかし、降水量が多いときには、図3(a)に示すように、上竪樋2a内に大量に流れ込んだ雨水Wが、流路9の断面積を小さくしている張出部材12により乱流を起こし、張出部材12の上方の上竪樋2a内に滞留する。この際、張出部材12の開口部15に気液の界面Kが形成され、該界面K上の表面張力によって雨水Wが支持され上竪樋2a内の水位を更に高める。
しかし、その後、更に雨水Wの水位が高くなって、滞留している該雨水Wの圧力が高くなり、かつ、図3(b)に示すように、該圧力により張出部材12の開口部15周辺の壁部16が下方に向かって弾性変形し開口部15を拡開させると、界面Kの表面張力が低下して、滞留した雨水Wの圧力が表面張力の閾値を超えて界面Kが崩壊し、高い水圧の大量の雨水Wが気体で略満たされた低圧の下竪樋2b内に向かって重力による流速よりも高速で勢いよく流れ込む。
更に、この際流下する大量の雨水Wは、張出部材12の下方の気体を巻き込んで図1に示す排水口8に向かって流れるため、下竪樋2b内を減圧させることができ、上竪樋2a内の雨水Wを引き込む吸引力を発生させる。
また、雨水Wの流れに伴って矢印Sで示す気流も発生し、ベンチュリ効果により、張出部材12の下方及び下竪樋2b内が更に低圧となり、更に上竪樋2a内の雨水Wの流速を促進させる。
このようにして、上竪樋2a内に滞留した雨水Wが、重力よりも高速で大量に流下すること、及び下竪樋2b内に発生する吸引力により、軒樋5及び上竪樋2a内を流れる雨水Wを強力に引き込むため、効率的に雨水Wが排水管8に強制的に流される。
滞留した雨水Wが排水管8内に流されて張出部材12の上方の水量が減少すると、図3(a)に示すように、張出部材12は弾性復帰し、再び張出部材12上部の雨水Wに乱流を起こさせて雨水Wの滞留を発生させ、上述した作用が繰り返されることとなる。
以上のように、竪樋用継手1Aによれば、張出部材12の開口部15が小径に形成されたとしても、上竪樋2aに滞留した雨水Wの量に応じて張出部材12の開口部15周辺の壁部16を弾性変形させて開口部15を拡開させ得るため、雨水Wの流下時の水流の圧力損失を抑制させることができる。そのため、張出部材12の開口部15を小径に形成して張出部材12の上方に滞留させる雨量を十分に保持させ、上竪樋2aの水圧と下竪樋2b内の圧との差を大きくすることができ、滞留した雨水Wの流下時に重力以上の力で雨水Wを流下させることによって、上竪樋2a及び軒樋5内の水を強力に引き込んで、排水効率を高められるという効果が得られる。
また、張出部材12の開口部15の拡開により、雨水Wの流下時の圧力損失を低減させることができるので、滞留した雨水Wの流速低下を抑制できるとともに、流下する水量を大きくすることができ、その結果、上竪樋2aの雨水Wの引き込み力を保持したまま軒樋5および上竪樋2a内の雨水Wの排水効率を高めることが可能となるという効果が得られる。
更に、滞留した大量の雨水Wが下竪樋2b内の気体を巻き込んで排水管8に流れるため下竪樋2b内が減圧され、該下竪樋2b内に吸引力を発生させるため、上竪樋2a内の雨水Wを一層強力に引き込むことができるという効果が得られる。
また更に、張出部材12の開口部15を小さくすることで上竪樋2a内に大量の雨水Wを保持させることができるので、下竪樋2b内の気体が排出されて吸引力を発生させた状態を維持し、雨水Wの吸引効果をより長く保って、上竪樋2a及び軒樋5内の雨水Wの効率的な排水を持続することができるという効果が得られる。
また、張出部材12の下方に開口部15の開口面積よりも大きい断面積を有する空間が形成されていることにより、滞留した雨水Wが高速に流下することによって図3(b)に示すように、矢印Sで示す気流が発生し、ベンチュリ効果を生じさせて張出部材12の下方を低圧にし、雨水Wの流速を更に高めることができるという効果が得られる。
また、竪樋用継手1Aの構成がシンプルであるため、排水効率の良い竪樋2を安価に提供することが可能となるという効果が得られる。
次に、本発明の第2の実施形態について図5を用いて説明する。本実施形態において上記第1の実施形態の竪樋用継手1Aと同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5に示すように、第2の実施形態に示す竪樋用継手1Bは、張出部材12の開口部15の周縁15aから外方に向かって該開口部15の周辺の壁部16を等分するように複数のスリット20、20・・が形成されている。
各スリット20の外方側の端部には、張出部材12の厚さ方向に貫通する小径の貫通孔21が形成されており、スリット20、20・・間の壁部16、16・・が弾性変形して下方に折曲した際に、その弾性変形によりスリット20の外方の端部周辺の壁部16に応力が集中して、該壁部16が破断しないようになっている。
該張出部材12の材質として、該張出部材12がスリット20を有して開口部15を拡開させやすくなっているため、ゴム、エラストマーの他、張出部材12の厚み寸法を小さくすることにより弾性変形可能なポリエチレン、ポリプロピレンその他の合成樹脂等を用いることができる。
また本実施形態において、例えば、上下竪樋の外径60mm、内径57〜58mmの竪樋の場合、スリット長は、例えば2mm〜5mmとされており、弾性変形をしていない通常時には、張出部材12の開口部15の直径は40mm〜50mmとなっている。なお、異なる外径等を有する上下竪樋2a,2bの場合、張出部材12の開口径の比率は上記と同様である。
本実施形態による竪樋用継手1Bによれば、上記第1の実施形態において示した竪樋用継手1Aと同様の効果を奏するのに加え、スリット20、20・・によって、開口部15周辺の壁部16を下方に弾性変形させ易くし、かつ壁部16、16・・が下方に向けて弾性変形した際に開口部15をより大きく拡開させて不拡開時と拡開時の開口差を大きくできるため、上竪樋2aに雨水Wをより多く滞留させやすくするとともに、水流の圧力損失をより効果的に抑制して滞留した雨水Wを強力に流下させ、上竪樋2a及び軒樋5内の雨水Wを引き込んで効率的に排水することが可能となるという効果が得られる。
なお、本実施形態において、スリット20は、張出部材12の開口部15周辺の壁部16を8等分するように形成されているが、スリット20の数量は、張出部材12の弾性変形及び弾性復帰力を考慮して、適宜増減すればよい。
以上、第1及び第2の実施形態において、本発明が適用された竪樋用継手1A、1Bを示したが、本発明は上記実施形態に示したものに限定されるものではなく、その技術的意義を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。
例えば、上記第1及び第2の実施形態において、張出部材12は、段部13と上竪樋2aとに挟持された構成とされているが、竪樋用継手を構成する筒体10の内部に嵌着して固定できる構成であればよく、段部13と上竪樋2aとに挟持される構成に限定されない。
また、竪樋用継手は、必ずしも外筒部11A及び内筒部11Bを備えたものである必要はなく、上竪樋2a及び下竪樋2bに内嵌される態様の筒体10の内壁面10aに、張出部材12が固定されるものであってもよい。要は、上竪樋2aと下竪樋2bとを接続できる筒体10の内部に、雨水Wの水圧に応じて弾性変形し開口部15を拡開させ得る張出部材12が嵌着できるものであればよい。
また、上記第1及び第2の実施形態において、竪樋用継手1A、1Bは、四隅が内側に向けて弧状に凹んだ平面視略正方形状に形成された上竪樋2a及び下竪樋2bに適用できるものに形成されているが、本発明の竪樋用継手は、図6に示すように、上竪樋2a及び下竪樋2bが円筒形に形成されたもの、又は不図示の四角形以外の多角形に形成されたものにも適用することができるものであり、かかる場合にも上述した竪樋用継手1A、1Bと同様の効果を奏する。
また更に、上述した竪樋用継手1A、1Bの張出部材12の開口部15は円形に形成されているが、これに限定されるものではなく、四角形その他の多角形に形成されたものであってもよく、かかる場合にも上述した竪樋用継手1A、1Bと同様の効果を奏し得る。
1A、1B 竪樋用継手
2a 上竪樋
2b 下竪樋
10 筒体
12 張出部材
15 開口部
15a 開口部の周縁
20 スリット
L1、L2 軸線
W 雨水

Claims (5)

  1. 上竪樋と下竪樋とを接続する筒体を備えた竪樋用継手であって、
    前記筒体の内部には、該筒体の内壁面から内方に張り出して該筒体の軸線周りに該筒体の内部断面積を縮小させ開口部を形成するとともに、前記内部を流動する雨水の量に応じて弾性変形し、前記開口部を拡開可能な張出部材が備えられていることを特徴とする竪樋用継手。
  2. 請求項1に記載の竪樋用継手であって、
    前記張出部材には、前記開口部の周縁から外方に向かって複数のスリットが形成されていることを特徴とする竪樋用継手。
  3. 請求項1又は2に記載の竪樋用継手であって、
    前記筒体は、前記上竪樋及び前記下竪樋の外周面を覆うように配置される外筒部と、前記下竪樋の上端部をその内周面から支持する内筒部と、前記外筒部と前記内筒部とを連結させる段部とを備えていることを特徴とする竪樋用継手。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の竪樋用継手であって、
    前記張出部材は、前記段部上に形成されていることを特徴とする竪樋用継手。
  5. 屋根の軒先から流れ落ちる雨水を受ける軒樋と、前記軒樋に取り付けられた集水器と、建物の外壁に沿って軸線を上下方向に向けて配設された竪樋と、地中に埋設された排水管と、を備えた雨樋構造であって、
    前記竪樋は、互いに同形状かつ同寸法の上竪樋と下竪樋とを備え、
    前記上竪樋と前記下竪樋とがそれぞれの軸線を合わせて上下方向に配置されて請求項1から4のいずれかに記載の竪樋用継手によって接続されていることを特徴とする雨樋構造。
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