JP5729931B2 - ドア体 - Google Patents
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Description
請求項2の発明は、第一折返し片部は、ヘアピン状に折返されて、第一見付け片部と第一折返し片部との間となる折返し部に空間部を形成したことを特徴とする請求項1に記載のドア体である。
請求項2の発明とすることにより、折返し片部の折返し部の表面加工が保護されて、意匠性のよいドア体とすることができる。
図面において、1は建築物の出入り口部(開口部)の四周に設けられるドア枠であって、該ドア枠1は、上下、左右(戸先側、戸尻側)の各枠材2、3、4、5を四角形状に一体的に枠組みすることにより形成されている。これら各枠材2、3、4、5は金属製板材を折曲して折曲形成されており、開口部側に位置する側片部には、屋外側部位が左右方向外側に向けて退避するよう段差状に折曲され、屋外側を向く戸当たり片部2a、3a、4a、5aと、ドア枠1に支持される本発明が実施されたドア体6の全閉姿勢において、ドア体6の上下、戸先側、戸尻側の各端面6a、6b、6c、6dにそれぞれ対向するドア体対向片部2b、3b、4b、5bとが形成されている。
そして、本実施の形態のドア体6は、戸尻側となる図1(A)の図面向かって右側の端縁部の上下方向二箇所と、右枠材5のドア体対向片部5bの上下方向二箇所との間に設けられた丁番10(旗丁番)を介して右枠材5に揺動自在に支持され、これら丁番10を揺動支点として屋外側において開閉揺動する外開き式に構成されている。
尚、第一、第二面板7、8は、必ずしも第一面板を屋内側、第二面板を屋外側の面板として用いる必要はなく、その逆の構成として用いることも可能であり、要は、一方の面板により構成されるボックス体が他方の面板により構成されるボックス体に外嵌することでドア体を形成する構成であれば、ドア体の表裏方向については何れの方向であってもよい。
ここで、前記戸先側第一折返し片部7bは、先端側部位(戸尻側部位)が第一見付け片部7aの屋外側面(内側面)に当接するよう、戸先側第一折返し片部7bを第一見付け片部7aに押し付ける(押し潰す)状態で折返されるが、ヘアピン状に折曲形成することにより、第一見付け片部7aと戸先側第一折返し片部7bとの間であって、ドア体6の戸先側端面6cとして外部に露出する折返し部7dが完全に押し潰されることなく空間部Sが形成されている。これによって、化粧鋼板等の表面加工が施された面板の折返し部を押し潰すように折曲することにより発生する白化現象が防止されて、ドア体戸先側端面6cとして外部に露出する折返し部7dの外面における表面加工を保護することができて、意匠性が向上するように構成されている。しかも戸先側第一折返し片部7bは、図3から明らかなように、第一見付け片部7aの第二見付け片部側面に面接触する状態で戸尻側に向けて折返し折曲されている。
さらに、戸先側の余長部には、戸先側第一見込み片部7cの先端縁から戸先側に向けて折曲され、第二面板8の第二見付け片部8aに当接する戸先側第一当接片部7eが形成されている。また、戸先側第一当接片部7eの先端縁には第一見付け片部7a側(第一面板7側、第一折返し片部7b側、屋内側)に向けて折曲された戸先側第一フランジ片部7fが形成されている。
しかもこの場合において、図3から明らかなように、戸先側第一見込み片部7cは、第一折返し片部7bの折返し部7dよりも戸尻側に位置する戸尻側端から第二見付け片部8aの第一見付け片部側面に当接するよう折曲され、第一当接片部7eの第二見付け片部8aへの当接は面接触である。
さらに、戸尻側の余長部には、戸尻側第一見込み片部7hの先端縁から戸先側に向けて折曲され、第二面板8の第二見付け片部8aに当接する戸尻側第一当接片部7jが形成されている。また、戸尻側第一当接片部7jの先端縁には第一見付け片部7a側(第一面板7側、屋内側)に向けて折曲された戸尻側第一フランジ片部7kが形成されている。
このとき、各第一当接片部7e、7j、7p、7qの先端縁には、それぞれ戸先側、戸尻側、上下側の各第一フランジ片部7f、7k、7r、7sが形成されている。これによって、各第一当接片部7e、7j、7p、7qは、湾曲状に波打つように変形することがなく、平滑精度の高い均一な平板状体として折曲加工され、各第一当接片部7e、7j、7p、7q全域が第二見付け片部8aに確実に当接させることができるように構成されている。
このとき、戸先側第二見込み片部8bは、後述する第一、第二ボックス体7B、8Bの組込み状態において、戸先側第一折返し片部7bの折返し部7dとともにドア体6の戸先側端面6cを構成している。また、戸先側第二当接片部8cは戸先側第一見込み片部7cに近接する部位にまで延出して形成されており、戸先側第二当接片部8cと戸先側第一当接片部7eとがドア厚方向(見込方向)に対向するように構成されている。これによって、戸先側第二当接片部8cの先端縁に形成される戸先側第二フランジ片部8dは、戸先側第一フランジ片部7fに対してドア幅方向に位置ズレして、戸先側第一フランジ片部7fよりも戸尻側に形成されて、戸先側第一見込み片部7cに近接するように構成されているとともに、戸先側第二フランジ片部8dの先端縁と戸先側第一フランジ片部7fの先端縁とは、ドア厚方向において所定の間隙を存するように構成されている。
しかもこの場合、図3から明らかなように、第二当接片部8cは、第二見込み片部8bの折返し部7d当接部位から第一折返し片部7bの第二見付け片側面に面接触する状態で戸尻側に向けて折曲しており、また第二当接片部8cは、第二見込み片部8bの折返し部7d当接部位から第一折返し片部7bの第二見付け片側面に面接触する状態で戸尻側に向けて折曲している。
このとき、戸尻側第二見込み片部8eの長さは、ドア体6のドア厚よりも僅かに短い長さに設定されており、戸尻側第二見込み片部8eの先端縁部(屋内側端部)は、第一見付け片部7aの戸尻側先端縁に形成される戸尻側第一折返し片7gの傾斜面に当接し、戸尻側第一折返し片7gとともにドア体6の戸尻側端面6dを構成するように設定されている。
このため、第一、第二ボックス体7B、8B同士は、開口部側同士を直交方向に対向させた状態から突合せるようにして第二ボックス体8Bを第一ボックス体7Bに対して外嵌させようとしても、第一ボックス体7Bの戸先側第一当接片部7eと戸先側第一フランジ片部7fとが邪魔になって、外嵌させることはできない。そこで、本実施の形態では、第一、第二ボックス体7B、8B同士をつぎのような手順で組込むことで、簡単、かつ、容易に組込むことができるように構成されている。
そして、第二ボックス体8Bの戸尻側第二見込み片部8eの屋内側端部(戸尻側第二補強片部8fの折返し部)が第一ボックス体7Bの戸尻側第一当接面7jに突当たった状態において、第二ボックス体8B全体を僅かに上方に浮かしつつ戸尻側に変位させて、第二ボックス体8Bの戸先側第二フランジ片部8dを第一ボックス体7Bの戸先側第一見込み片部7cに近付けるとともに、第二ボックス体8Bの戸尻側第二補強片部8fにより補強された戸尻側第二見込み片部8eを、第一ボックス体7Bの戸尻側第一見込み片部7hの外面に沿って外嵌させるよう位置させる状態とする。この状態において、第二ボックス体8Bへの支持を解除する(手を離す)ことで、第二ボックス体8Bが自重で下方変位して、各第二見込み片部8b、8e、8g、8hが各第一見込み片部7c、7h、7m、7nに外嵌する第二ボックス体8Bの第一ボックス体7Bへの外嵌組込みが完了してドア体6が形成されるように構成されている。
さらに、戸尻側第二見込み片部8eの屋内側端縁部は、戸尻側第一折返し片部7gの傾斜面の何れかの部位に突当てる構成とすることにより、ドア厚方向の寸法誤差を吸収できるように構成されている。
前記丁番用ライナー10aは平板状の板材に、複数の取付け用螺子孔が開設して構成されており、図8に示すように、戸尻側第一見込み片部7h内側面の上下二箇所に設けられるが、丁番用ライナー10aの螺子孔と第一、第二ボックス体7B、8Bの戸尻側第一、第二見込み片部7h、8e、および、戸尻側補強片部8fにそれぞれ開設された貫通孔とを連通させる状態で固定されている。
そして、丁番10は戸尻側第二見込み片部8eに緊締されることになるが、戸尻側第二見込み片部8eは突起部7iにより屋内側から目視できないよう、第一見付け片部7aの戸尻側端縁よりも戸先側に偏寄して組込まれているので、丁番10を戸先側に偏寄して固定することができて、第一見付け片7aと戸尻側の右枠材5との間に形成される空間が狭められて、ドア体6の開放時に戸尻側にできる隙間が小さくなるように構成されている。
尚、ドアクローザ用ライナー13aは、本実施の形態では、第一ボックス体7Bの第一見付け片部7aの戸尻側上方部位に予め固定されている。
さらに、ドア体6は、第一、第二ボックス体7B、8Bの上下の一体化部位であって、上側第一、第二見込み片部7m、8g同士、下側第一、第二見込み片部7n、8h同士については、ドア幅方向複数箇所においてリベット14による止着がなされており、これによって、ドア体6の一体化が一層強固になされるように構成されている。
因みに、戸先側第二見込み片部8bの先端縁には戸先側第一折返し片部7bに当接する戸先側第二当接片部8cが形成されていて、ドア体6の戸先側におけるドア厚方向の強度を一層高めており、さらに、戸先側第二当接片部8cの先端縁に第二見付け片部8a側(第二面板8側)に折曲する戸先側第二フランジ片部8dが形成されていて、戸先側第二当接片部8cの平滑精度が高められて戸先側第一折返し片部7bに対する当接状態が均一になって、ドア厚方向の強度が一層高められている。しかも、本実施の形態の戸先側第一当接片部7eは、戸先側第一見込み片部7cの先端縁から戸先側に折曲され、戸先側第二当接片部8cは、戸先側第二見込み片部8bの先端縁から戸尻側に折曲され、戸先側第一、第二当接片部7e、8c同士がドア厚方向において対向している。この結果、戸先側第一、第二フランジ片部7f、8dがドア幅方向に位置ズレして設けられ、火災時等において第一、第二ボックス体7B、8Bが屋内外方向において離間するよう変位した場合に、戸先側第一、第二フランジ片部7f、8d同士が互いに係止して、第一、第二ボックス体7B、8B同士が剥がれて(分離して)しまうような不具合を防止できて、ドア体6を防火扉として用いることができる。
さらに、図10(A)、(B)、(C)に示す第二、第三、第四の実施の形態のようにすることができる。ここで、第二、第三、第四の実施の形態は、それぞれ親扉15、21、27と子扉16、22、28との戸先側の構成が示されている。
図10(A)の第二の実施の形態において、親扉15は屋外側に開放する外開き式に構成されており、親扉15の屋内側のドア面となる第一見付け片部17aが形成される第一面板17の戸先側部位には、前記第一の実施の形態と同様に、第一折返し片部17b、第一見込み片部17c、第一当接片部17d、第一フランジ片部17eとが形成されている。そして、第一折返し片部17bをヘアピン状に折返して折返し部17fに空間部Sを形成することで白化現象が防止されている。また、親扉15の屋外側のドア面となる第二見付け片部18aが形成される第二面板18の戸先側部位には、ヘアピン状に折返すことで子扉16との召し合わせ片部8bが第二見付け片部18aから延出して形成されているが、召し合わせ片部18bの折返し部18cに空間部Sを形成することで白化現象が防止されている。さらに、召し合わせ片部18bの先端縁に、第二見込み片部18d、第二当接片部18e、第二フランジ片部18fが形成されているが、これらの片部18d、18e、18fは前記第一の実施の形態と同様の構成となっている。
そして、このように構成することにより、親扉15bと子扉16とは、それぞれ戸先側部位に形成される第一見込み片部17c、第二見込み片部20cがそれぞれヘアピン状に折返された第一折返し片部17b、第二折返し片部20bの先端縁に90度の角度を存して折曲形成されて、寸法精度よく形成することができるとともに、戸先側端部に中空部Hがそれぞれ形成されて補強されたものとなっており、さらには、第一、第二面板同士17と18、19と20がそれぞれ屋内外方向に分離しないという効果を得ることができて、広範囲な設置条件に対応する扉装置とすることができる。
そして、このように構成することにより、親扉21と子扉22とは、それぞれ戸先側部位に形成される第二見込み片部23c、25cがそれぞれヘアピン状に折返された第二折返し片部23b、25bの先端縁に90どの角度を存して折曲形成されて、寸法精度よく形成することができるとともに、戸先側端部に中空部Hがそれぞれ形成されて補強されたものとなっており、さらには、第一、第二面板同士23と24、25と26がそれぞれ屋内外方向に分離しないという効果を得ることができて、広範囲な設置条件に対応する扉装置とすることができる。
さらに、このものでは、子扉28の戸先側端部における屋内側面に、親扉27の戸先側端部における屋内側面が当接する戸当たり部29が別途止着される構成となっている。
そして、第四の実施の形態においても、親扉27と子扉28とは、それぞれ戸先側部位に形成される第一見込み片部17c、第二見込み片部20cがそれぞれヘアピン状に折返された第一折返し片部17b、第二折返し片部20bの先端縁に90度の角度を存して折曲形成されて、寸法精度よく形成することができるとともに、戸先側端部に中空部Hがそれぞれ形成されて補強されたものとなっており、さらには、第一、第二面板同士17と18、19と20がそれぞれ屋内外方向に分離しないという効果を得ることができて、広範囲な設置条件に対応する扉装置とすることができる。
第五の実施の形態の親扉29は、屋外側に開放する外開き式に構成されており、屋外側のドア面となる第二見付け片部30aが形成される第二面板30の戸先側部位には、第一折返し片部30b、第二見込み片部30c、第二当接片部30d、第二フランジ片部30eとが形成されている。そして、第二折返し片部30bが子扉31との召し合わせ部を構成しているが、前記第二折返し片部30bはヘアピン状に折返して折返し部30fに空間部Sを形成することで白化現象が防止されている。また、親扉15の屋内側のドア面となる第一見付け片部32aが形成される第一面板32の戸先側部位には、屋外側端縁部が第一折返し片部30bに当接する第一見込み片部32bが形成され、該第一見込み片部32bの先端縁に補強片32cが折曲形成されている。そして、第一、第二面板30、32は、補強片32cが第二見込み片部30cの戸先側面に沿うように組込まれる構成となっている。そして、このように構成される親扉29は、戸先側部位に形成される第二見込み片部30cがヘアピン状に折返された第一折返し片部30bの先端縁に90度の角度を存して折曲形成されることにより、寸法精度よく形成することができ、また第一面板32の第一見込み片部32bに補強片32cが形成されていて強度アップを図ることができる。
一方、子扉31は、前記第二の実施の形態の子扉16と同様に第一、第二面板19、20を用いて構成されており、同様の符号を付して説明を省略する。
6 ドア体
6c 戸先側端面
7 第一面板
7a 第一見付け片部
7b 戸先側第一折返し片部
7c 戸先側第一見込み片部
7d 折返し部
7e 戸先側第一当接片部
7f 戸先側第一フランジ片部
7B 第一ボックス体
8 第二面板
8a 第二見付け片部
8b 戸先側第二見込み片部
8c 戸先側第二当接片部
8d 戸先側第二フランジ片部
9 コア材
10 丁番
Claims (2)
- 金属製板材からなる表裏一対の第一、第二面板を折曲して、ドア体の表裏のドア面を構成する第一、第二見付け片部と、ドア体のドア厚となる端面を構成する第一、第二見込み片部とを形成し、これら第一、第二面板を用いてドア体を構成するにあたり、第一面板の戸先側部位には、前記第一見付け片部と、該第一見付け片部の戸先側端から該第一見付け片部の第二見付け片部側面に面接触する状態で戸尻側に向けて折返し折曲された第一折返し片部と、該第一折返し片部の折返し部よりも戸尻側に位置する戸尻側端から第二見付け片部の第一見付け片部側面に当接するよう折曲された前記第一見込み片部と、該第一見込み片部の第二見付け片部当接位置から該第二見付け片部の第一見付け片部側面に面接触する状態で戸先側に向けて折曲された第一当接片部とが形成され、第二面板の戸先側部位には、前記第二見付け片部と、該第二見付け片部の第一当接片部面接触部位よりも戸先側で第一見付け片部側に向けて折曲されて前記折返し部の第二見付け片部側面に当接する前記第二見込み片部と、該第二見込み片部の折返し部当接部位から第一折返し片部の第二見付け片側面に面接触する状態で戸尻側に向けて折曲する第二当接片部とが形成されていて、ドア体の戸先部位に、第一面板側に位置して積層する第一見付け片部、第一折返し片部、第二当接片部と、第二面板側に位置して積層する第二見付け片部、第一当接片部と、戸先側に位置する第二見込み片部と、戸尻側に位置する第一見込み片部とで囲撓された中空部を形成することでドア体の戸先側部位をフレームレスとしたことを特徴とするドア体。
- 第一折返し片部は、ヘアピン状に折返されて、第一見付け片部と第一折返し片部との間となる折返し部に空間部を形成したことを特徴とする請求項1に記載のドア体。
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