JP5728522B2 - 車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、乗用車等の車両の車体において、シートを取り付ける部分の改良された技術に関する。
車室に配置されたシートを車体に固定する技術は、例えば特許文献1によって知られている。特許文献1で知られている車体構造は、車体後部において前後方向に延びる左右のサイドフレームと、該左右のサイドフレーム間に掛け渡されたストライカ支持ビームと、該ストライカ支持ビームの上に固定されたストライカとを有する。該ストライカには、フロアパネルの上に配置された折り畳み式シートの、シートロック部がロック可能である。使用状態の折り畳み式シートは、シートロック部がストライカにロックされることにより、フロアパネルの上に固定される。
車体は、通常の走行中だけではなく、車両の衝突時であっても、シートを確実に固定状態に維持できることが求められる。このため、車体は、シートから作用する荷重に対して、十分な強度を有することが求められる。
特許第3670233号公報
本発明は、車体において、シートを取り付ける部分の強度を、より高めることができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明によれば、フロアパネルの上にシートを固定するためのシート固定部と、前記フロアパネルの裏面に沿って延びるとともに該裏面に接合された2つの車体メンバとを有し、該2つの車体メンバは、互いに上下に交差し且つ接合されて、車体の一部を構成しており、前記フロアパネルと前記2つの車体メンバとの間には、補強板が挟み込まれており、該シート固定部は、前記2つの車体メンバ同士の交差した部分よりも前の位置において、前記2つの車体メンバには締結されることなく、前記フロアパネルを前記シート固定部と前記補強板とによって挟み込むとともに締結される前側締結点と、前記交差した部分において、前記フロアパネルと共に前記2つの車体メンバに締結される後側締結点とを有することで、少なくとも一部が、前記2つの車体メンバ同士の交差した部分に締結されていることを特徴とする車体構造が提供される。
請求項2に記載のごとく、好ましくは、前記2つの車体メンバのなかの、いずれか一方のメンバは前記車体の車幅方向両端部にわたって延びる横メンバであり、他方のメンバは車体前後方向に延びる縦メンバである。
請求項3に記載のごとく、好ましくは、前記縦メンバの後端部には、前記車体を牽引するときに用いるためのフックが設けられている。
請求項4に記載のごとく、好ましくは、前記縦メンバの前に位置するとともに、前記車体の車幅方向の両端部間に掛け渡されたフロアクロスメンバを、更に有し、該フロアクロスメンバは、前記フロアパネルを支持する部材であり、前記縦メンバの前端部は、前記フロアクロスメンバに接合されている。
請求項5に記載のごとく、好ましくは、前記シート固定部の前記後側締結点は、前記補強板と共に前記2つの車体メンバに締結されている。
請求項6に記載のごとく、好ましくは、前記2つの車体メンバの少なくとも一方のメンバは、前記シート固定部が締結された部位の近傍の部分を、閉断面状に形成されている。
請求項1に係る発明では、2つの車体メンバが、フロアパネルの裏面に沿って延びるとともに該裏面に接合されている。該2つの車体メンバは、互いに上下に交差し且つ接合されている。該各車体メンバ同士の交差した部分は、互いに強度を補完し合うので、高強度である。該交差した部分に、シート固定部の少なくとも一部が締結される。つまり、該交差した部分は、シートを取り付ける部分に相当しており、シートからシート固定部を介して作用する荷重を、十分に受け止めることができる。このように、車体において、シートを取り付ける部分は、各車体メンバ同士が交差しているので、強度がより高まる。
さらに、請求項1に係る発明では、フロアパネルと2つの車体メンバとの間には、補強板が挟み込まれている。
そして、シート固定部は前側締結点と後側締結点とを有する。該前側締結点は、各車体メンバ同士の交差した部分よりも前の位置において、2つの車体メンバ(例えば、縦メンバ及び横メンバ)には締結されることなく、フロアパネルをシート固定部と補強板とによって挟み込むとともに締結される。
つまり、車体重量を抑制するためには、シート固定部の幅や、縦メンバの幅や厚みに限りがある。シート固定部の後側締結点を、縦メンバ及び横メンバと共に締結することにより、シート固定部及び縦メンバの強度を十分に維持することができる。そして、シート固定部の前側締結点は、2つの車体メンバには締結しない。このようにして、車体重量を増すことなく、車体にシート固定部を締結することができるとともに、該シート固定部の強度を維持することができる。
一方、該後側締結点は、前記交差した部分において、フロアパネルと共に2つの車体メンバに締結される。車両の正面衝突時に、車両前方からの衝突荷重によって、シートは車体前側へ倒れようとする。このため、シート固定部の後端には上向き荷重が作用する。しかし、高強度である交差した部分に後側締結点が締結されているので、車体に対するシート固定部の締結強度を十分に確保できる。
請求項2に係る発明では、2つの車体メンバは、車体の車幅方向両端部にわたって延びる横メンバと、車体前後方向に延びる縦メンバとによって構成されている。このような構成の該横メンバと該縦メンバの強度は、比較的大きい。該横メンバと該縦メンバとが交差した、高強度の部分に、シート固定部が締結される。このため、車体は、シートからシート固定部を介して作用する荷重に対して、より十分な強度を有することができる。
請求項3に係る発明では、車体を牽引するときに用いるためのフックが、縦メンバの後端部に設けられている。車体を牽引するときに、フックから縦メンバの後端部に作用する荷重は、大きい。これに対し、縦メンバは、横メンバに対して交差して接合され且つ横メンバ及びシート固定部と共に締結されているので、該横メンバ及び締結点に荷重を分散することができる。このように、縦メンバと横メンバ及びシート固定部との組み合わせ構造とすることによって、車体はフックから作用する大きい荷重を受け止めるのに十分な強度とすることができる。
請求項4に係る発明では、横メンバが車体の車幅方向両端部にわたって延びている他に、フロアクロスメンバが車体の車幅方向の両端部間に掛け渡されている。縦メンバは、該横メンバに対して交差し且つ接合されるとともに、さらに前端を該フロアクロスメンバにも接合されている。このため、該縦メンバの強度を一層高めることができる。この結果、車体において、シートを取り付ける部分の強度を、より一層高めることができる。さらには、該縦メンバの強度が一層高まるので、車体を牽引するときに用いるためのフックが、縦メンバの後端部に設けられている場合には、車体はフックから作用する大きい荷重を受け止めるのに、より十分な強度とすることができる。
請求項5に係る発明では、シート固定部の後側締結点は、補強板と共に2つの車体メンバに締結されている。このため、シート固定部からフロアパネルへ作用する荷重を分散することができる。従って、該フロアパネルの剛性、特にシート固定部を締結する部分の剛性を高めることができる。
請求項6に係る発明では、2つの車体メンバの少なくとも一方のメンバは、シート固定部が締結された部位の近傍の部分を、閉断面状に形成されている。このため、シート固定部が締結された部位と、該締結部位の近傍の部分の強度を高めることができる。従って、このような高強度の部分にシート固定部を堅固に締結することができる。しかも、該高強度の部分によってフロアパネルを十分に支持できる。
本発明に係る車体の後半部の下部を下方から見た斜視図である。 図1に示された車体の後半部の下部の底面図である。 図1に示された2つの車体メンバ周りを上から見てフロアパネルを省略した斜視図である。 図1に示された車体の後部にシートを備えた構成を上から見た斜視図である。 図3に示された2つの車体メンバとシートとの関係を上から見てフロアパネルを省略した斜視図である。 図3に示された2つの車体メンバに中央側シート固定部を取り付けた構成を上から見てフロアパネルを省略した斜視図である。 図1に示された車体の後部の平面図である。 図7の8−8線に沿った断面図である。 図6の9−9線に沿った断面図である。 図6の10−10線に沿った断面図である。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。
実施例に係る車体後部構造について図面に基づき説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Leは左側、Riは右側、CLは車幅中心線を示す。
図1及び図2に示されるように、乗用車等の車両10の車体11はモノコックボディから成り、車両10の車幅方向の中心を通って車両前後方向へ延びる車幅中心線CLに対し、実質的に左右対称形に形成されている。該車両10は、車室12に例えば前後に3列のシート(前部シートと中央部シートと後部シート)を備えている。
該車体11は、後半部分の下部に、左右のサイドシル21,21と、左右のリヤサイドフレーム22,22と、フロアパネル23と、4つのクロスメンバ24〜27とを含む。
左右のサイドシル21,21は、車体11の前後方向中央部に且つ車幅方向両側に位置して、車体前後方向へ延びている。
左右のリヤサイドフレーム22,22は、該左右のサイドシル21,21の後端から後上方へ延びた後に、更に後方へ略水平に延びている。つまり、左右のリヤサイドフレーム22,22は、車体11の後部の車幅方向両側に位置して、車体前後方向へ延びている。
フロアパネル23は、左右のサイドシル21,21間及び左右のリヤサイドフレーム22,22間に連続して張られるとともに、4つのクロスメンバ24〜27によって支持されており、車室12の下面を形成する。該フロアパネル23の後端23aは、所定高さだけ上方へ延びることによって、剛性が確保されている。このため、該フロアパネル23の後端23aにクロスメンバを設けることは任意である。
4つのクロスメンバ24〜27は、車体後部から前方へ、第1クロスメンバ24と第2クロスメンバ25と第3クロスメンバ26と第4クロスメンバ27の順に配列している。該各クロスメンバ24〜27は、車幅方向の外側から見て略矩形状の閉断面に形成されており、車体11の車幅方向の両端部間、つまり左右のリヤサイドフレーム22,22間に掛け渡され且つ接合されている。
詳しく述べると、第1クロスメンバ24は、左右のリヤサイドフレーム22,22の車体前後方向中央間に掛け渡され且つ接合されている。例えば、該第1クロスメンバ24は、左右のリヤサイドフレーム22,22に設けられている左右のダンパ受け部31,31の、後方に位置する。該左右のダンパ受け部31,31は、図示せぬ左右のリヤサスペンションのダンパ上端部を受けるための部材である。
該第1クロスメンバ24の上端部には、フロアパネル23が張られている。該第1クロスメンバ24は、車体11の後下部に位置して車幅方向に延び、フロアパネル23を支持するので、「リヤフロアクロスメンバ24」又は「フロアクロスメンバ24」ともいう。該第1クロスメンバ24は、左右のリヤサイドフレーム22,22からの高さが、4つのクロスメンバ24〜27のなかで大きい。該第1クロスメンバ24の下面には、該下面に沿って車幅方向に延びる略逆U字状のサスペンション支持部32が一体的に形成されている。
第2クロスメンバ25は、左右のダンパ受け部31,31間に位置して、左右のリヤサイドフレーム22,22間に掛け渡され且つ接合されている。該第2クロスメンバ25の下面の高さは、第1クロスメンバ24の上面に対して略合致又は上位に位置している。該第2クロスメンバ25は、上下二分割体の構成であって、上下間にフロアパネル23が一体的に介在することにより、上下に2つの閉断面が形成されている。
第3クロスメンバ26は、左右のサイドシル21,21の後端と左右のダンパ受け部31,31との間に位置して、左右のリヤサイドフレーム22,22間に掛け渡され且つ接合されている。該第3クロスメンバ26は、車幅方向外側から見て略上開放ハット状断面に形成されており、上端部には、フロアパネル23が張られている。この結果、フロアパネル23と第3クロスメンバ26とによって閉断面が形成される。
第4クロスメンバ27は、左右のリヤサイドフレーム22,22の前端間に掛け渡され且つ接合されている。該第4クロスメンバ27は、車幅方向外側から見て略上開放ハット状断面に形成されており、上端部には、フロアパネル23が張られている。この結果、フロアパネル23と第4クロスメンバ27とによって閉断面が形成される。
左右のリヤサイドフレーム22,22と第3クロスメンバ26と第4クロスメンバ27とフロアパネル23とによって囲まれた空間33は、図示せぬ燃料タンクを収納するためのタンク収納部を構成している。
第1クロスメンバ24(リヤフロアクロスメンバ24)から車体前方へ、左右の前向き補強メンバ36,36と左右の斜め補強メンバ37,37とが延びている。
左右の前向き補強メンバ36,36は、第1クロスメンバ24から車体前方へ向かって延び、前端部36b,36bを車体11の下部、つまり第3クロスメンバ26に接合されている。該第3クロスメンバ26は、前向き補強メンバ36,36の前に位置して車幅方向に延びているので、「前側クロスメンバ26」ともいう。該左右の前向き補強メンバ36,36の全体形状は、後端から前端へ向かって先細り形状であって、車体後方から見て略上開放ハット状断面に形成されている。
該左右の前向き補強メンバ36,36の後端部36a,36aは、第1クロスメンバ24の高さ全体にわたって接合され、フロアパネル23の下面に沿って前方へ延びるとともに、該フロアパネル23の下面と第2クロスメンバ25とに接合されている。該左右の前向き補強メンバ36,36の前端部36b,36bは、第3クロスメンバ26のフランジと共にフロアパネル23の下面に重ねられ且つ接合されている。
フロアパネル23と第1クロスメンバ24と第3クロスメンバ26と左右の前向き補強メンバ36,36によって囲まれた空間38は、図示せぬキャニスタを収納するためのキャニスタ収納部を構成している。
左右の斜め補強メンバ37,37は、第1クロスメンバ24から前方へ且つ車幅方向外側へ向かって斜向かいに延びて、前端部を左右のリヤサイドフレーム22,22に接合されている。より詳しく述べると、該左右の斜め補強メンバ37,37はパイプによって構成されている。該左右の斜め補強メンバ37,37の後端部は、左右の前向き補強メンバ36,36の後端部よりも少し車幅中心寄りの位置に位置し、第1クロスメンバ24の下端部にボルト止めによって取り付けられている。該左右の斜め補強メンバ37,37の前端部は、第2クロスメンバ25と第3クロスメンバ26との間に位置し、左右のリヤサイドフレーム22,22の下端部にボルト止めによって取り付けられている。
図1〜図3に示されるように、フロアパネル23の後端23aと第1クロスメンバ24との間には、2つの車体メンバ51,52が位置して、車体11の一部を構成している。該2つの車体メンバ51,52は、互いに上下に交差し且つ接合されることにより、平面視略十字状に組み合わされ、フロアパネル23の裏面(下面)に沿って延びるとともに該裏面に接合されている。2つの車体メンバ51,52同士の交差した部分53のことを、以下、「交差部53」という。
該2つの車体メンバ51,52のなかの、いずれか一方のメンバ51は、車体11の車幅方向両端部(つまり、左右のリヤサイドフレーム22,22間)にわたって延びる横メンバである。2つの車体メンバ51,52のなかの、他方のメンバ52は、車体前後方向に延びる縦メンバである。以下、一方のメンバ51のことを適宜「横メンバ51」といい、他方のメンバ52のことを「縦メンバ52」という。
該縦メンバ52は、車幅中心線CLを通り、前端を第1クロスメンバ24に接合されている。さらに、該縦メンバ52は、車体後方から見て略上開放ハット状断面に形成されており、上端部には、フロアパネル23が張られている。この結果、フロアパネル23と縦メンバ52とによって閉断面が形成される。
該縦メンバ52の前端部52aは、フロアクロスメンバ24に接合されている。該縦メンバ52の後端部52bは、フロアパネル23の後端23aに沿って上方へ延びるとともに、後端面に接合されている。つまり、該縦メンバ52の後端部は、車幅方向外側からみて略横向きL字状に形成されている。
該縦メンバ52の後端部52bには、車体11を牽引するときに用いるためのフック54が設けられている。
該横メンバ51は、フロアパネル23の後端23aと第1クロスメンバ24との間の、略中央に位置し、第1クロスメンバ24に対して平行であるから、クロスメンバの一種であるといえる。該横メンバは、縦メンバ52の下を通って、左右のリヤサイドフレーム22,22間に掛け渡され且つ接合されている。さらに、該横メンバ51は、車幅方向外側から見て略上開放ハット状断面に形成されており、上端部には、フロアパネル23が張られている。この結果、フロアパネル23と横メンバ51とによって閉断面が形成される。
図4及び図5に示されるように、該横メンバ51の位置には、車室12に配置されている左右のシート61,61が配置されている。該左右のシート61,61は、例えば前記後部シートに相当する。左右のシート61,61は、折り畳み可能な構成である。図4〜図8に示されるように、左右のシート61,61が起立した状態において、シート後部に設けられているラッチ装置62,63,63は、ストライカ73,83,83に対して、それぞれラッチ状態(掛け止め状態)となる。該ストライカ73,83,83は、車体11に設けられている。
以下、該左右のシート61,61の取付構造について、詳しく説明する。横メンバ51の真上に且つフロアパネル23の上には、左右のシート61,61を固定するための3つのシート固定部71,81,81が配置され、且つ固定されている。
該3つのシート固定部71,81,81は、車幅中央に位置する中央側シート固定部71と、車幅方向両側に位置する左右のシート固定部81,81とである。該中央側シート固定部71は、略平板状のベース72と、該ベース72に一体に設けられたストライカ73とからなる。該ストライカ73は、左右のシート61,61の車幅中央の側部にそれぞれ位置している左右のラッチ装置62,62を、ラッチ状態に保持するための部材である。
同様に、左右のシート固定部81,81も、それぞれベース82,82とストライカ83,83とからなる。図7に示されるように、全てのストライカ73,83,83は、車幅方向に一直線状に整列しており、しかも、車体11を後方から見て下開放の略U字状に形成されている。
図3、図6及び図8に示されるように、2つの車体メンバ51,52は、交差部53の部分が一段低く形成されている。これに合わせて、フロアパネル23は、交差部53が位置する部分及びその周辺を、一段低い段差部23bに形成されている。該段差部23bの上面には中央側シート固定部71が重ねられ、該段差部23bの下面には略平板状の補強板74が重ねられている。つまり、フロアパネル23と2つの車体メンバ51,52との間には、補強板74が挟み込まれている。該補強板74(当て板74)は、中央側シート固定部71からフロアパネル23へ作用する荷重を分散するための部材であって、該フロアパネル23よりも厚板によって構成されている。
中央側シート固定部71は、補強板74と共にフロアパネル23と2つの車体メンバ51,52とに締結されている。このため、中央側シート固定部71からフロアパネル23へ作用する荷重を分散することができる。従って、該フロアパネル23の剛性、特に中央側シート固定部71を締結する部分の剛性を高めることができる。
2つの車体メンバ51,52の少なくとも一方のメンバは、中央側シート固定部71が締結された部位の近傍の部分を、閉断面状に形成されている。この実施例では、上述のように2つの車体メンバ51,52が、共に閉断面状に形成されている。
図7に示されるように、中央側シート固定部71は、車幅中心線CL上に位置する前側の1つの前側締結点71aと、該前側締結点71aの後方に且つ車幅中心線CLに対して対称な位置に位置する左右の後側締結点71b,71bとを有する。中央側シート固定部71及び補強板74には、前側締結点71a及び左右の後側締結点71b,71bに、ボルト挿通孔が開けられている。2つの車体メンバ51,52には、左右の後側締結点71b,71bのみに、ボルト挿通孔が開けられている。
図3、図6及び図9に示されるように、前側締結点71aは、交差部53よりも前の位置において、2つの車体メンバ51,52には締結されることなく、フロアパネル23のみに前側のボルト75によって締結されている。好ましくは、該前側締結点71aは、フロアパネル23を中央側シート固定部71と補強板74とによって挟み込むとともに、ボルト締結されている。より具体的には、縦メンバ52には、該前側締結点71aに貫通した逃げ孔52cが形成されている。該逃げ孔52cの径は、前側のボルト75及び該ボルト75に締結するナットが接触しない大きさに設定される。
一方、図3、図6及び図10に示されるように、左右の後側締結点71b,71bは、交差部53において、フロアパネル23と共に2つの車体メンバ51,52に左右のボルト76,76によって締結されている。このように、中央側シート固定部71の少なくとも一部は、交差部53に位置し、且つ左右のボルト76,76によって締結されている。
図10に示されるように、交差部53では、上から下に第1の閉断面部77、第2の閉断面部78、第3の閉断面部79がこの順に配列されている。該第1の閉断面部77は、フロアパネル23と補強板74とによって囲まれた部分である。該第2の閉断面部78は、補強板74と縦メンバ52とによって囲まれた部分である。該第3の閉断面部79は、縦メンバ52と横メンバ51とによって囲まれた部分である。
上記構成をまとめると、次のとおりである。
2つの車体メンバ51,52が、フロアパネル23の裏面に沿って延びるとともに該裏面に接合されている。該2つの車体メンバ51,52は、互いに上下に交差し且つ接合されている。該各車体メンバ51,52同士の交差した部分53は、互いに強度を補完し合うので、高強度である。該交差した部分53に、シート固定部71(中央側シート固定部71)の少なくとも一部が締結される。つまり、該交差した部分53は、シート61,61を取り付ける部分に相当しており、シート61,61から中央側シート固定部71を介して作用する荷重を、十分に受け止めることができる。このように、車体11において、シート61を取り付ける部分は、各車体メンバ51,52同士が交差しているので、強度がより高まる。
さらには、車体11の車幅方向両端部22,22(例えば左右のリヤサイドフレーム22,22)にわたって延びる横メンバ51と、車体前後方向に延びる縦メンバ52とによって構成されている。このような構成の該横メンバ51と該縦メンバ52の強度は、比較的大きい。高強度である、該横メンバ51と該縦メンバ52とが交差した、高強度の部分53に、中央側シート固定部71が締結される。このため、車体11は、シート61,61から中央側シート固定部71を介して作用する荷重に対して、より十分な強度を有することができる。
さらには、横メンバ51が車体11の車幅方向両端部22,22にわたって延びている他に、第1クロスメンバ24が車体11の車幅方向の両端部22,22間に掛け渡されている。縦メンバ52は、該横メンバ51に対して交差し且つ接合されるとともに、さらに前端部52aを該第1クロスメンバ24にも接合されている。このため、該縦メンバ52の強度を一層高めることができる。この結果、車体11において、左右のシート61,61を取り付ける部分の強度を、より一層高めることができる。
さらには、中央側シート固定部71は、前側締結点71aと後側締結点71b,71bとを有する。前側締結点71aは、2つの車体メンバ51,52同士の交差した部分53よりも前の位置において、フロアパネル23のみに締結される。
つまり、車体重量を抑制するためには、中央側シート固定部71の幅や、縦メンバ52の幅や厚みに限りがある。中央側シート固定部71の後側締結点71b,71bを、縦メンバ52及び横メンバ51と共に締結することにより、中央側シート固定部71及び縦メンバ52の強度を十分に維持することができる。そして、中央側シート固定部71の前側締結点71aは、フロアパネル23にのみ締結される。このようにして、車体重量を増すことなく、車体11に中央側シート固定部71を締結することができるとともに、該中央側シート固定部71の強度を維持することができる。
一方、後側締結点71b,71bは、交差した部分53において、フロアパネル23と共に2つの車体メンバ51,52に締結される。車両10の正面衝突時に、車両10の前方からの衝突荷重によって、シート61,61は車体前側へ倒れようとする。このため、中央側シート固定部71の後端には上向き荷重が作用する。しかし、高強度である交差した部分53に後側締結点71b,71bが締結されているので、車体11に対する中央側シート固定部71の締結強度を十分に確保できる。
さらには、2つの車体メンバ51,52の少なくとも一方のメンバ51は、中央側シート固定部71が締結された部位の近傍の部分を、閉断面状に形成されている。このため、中央側シート固定部71が締結された部位と、該締結部位の近傍の部分の強度を高めることができる。従って、このような高強度の部分に中央側シート固定部71を堅固に締結することができる。しかも、該高強度の部分によってフロアパネル23を十分に支持できる。
さらには、縦メンバ52の後端部52bには、車体11を牽引するときに用いるためのフック54が設けられている。車体11を牽引するときに、フック54から縦メンバ52の後端部52bに作用する荷重は、大きい。これに対し、縦メンバ52は、横メンバ51に対して交差して接合され且つ横メンバ51及び中央側シート固定部71(図3参照)と共に締結されているので、該横メンバ51及び締結点に荷重を分散することができる。このように、縦メンバ52と横メンバ51及び中央側シート固定部71との組み合わせ構造とすることによって、車体11はフック54から作用する大きい荷重を受け止めるのに十分な強度とすることができる。
本発明の車体後部構造は、乗用車等の車両10の車体11において、左右のシート61,61を取り付ける部分に採用するのに好適である。
10…車両、11…車体、22…車幅方向両端部(リヤサイドフレーム)、23…フロアパネル、24…フロアクロスメンバ(第1クロスメンバ)、51…一方のメンバ(横メンバ)、52…他方のメンバ(縦メンバ)、53…2つの車体メンバ同士の交差した部分(交差部)、54…フック、61…シート、71…シート固定部(中央側シート固定部)、71a…前側締結点、71b,71b…後側締結点、74…補強板。

Claims (6)

  1. フロアパネルの上にシートを固定するためのシート固定部と、前記フロアパネルの裏面に沿って延びるとともに該裏面に接合された2つの車体メンバとを有し、
    該2つの車体メンバは、互いに上下に交差し且つ接合されて、車体の一部を構成しており、
    前記フロアパネルと前記2つの車体メンバとの間には、補強板が挟み込まれており、
    該シート固定部は、
    前記2つの車体メンバ同士の交差した部分よりも前の位置において、前記2つの車体メンバには締結されることなく、前記フロアパネルを前記シート固定部と前記補強板とによって挟み込むとともに締結される前側締結点と、
    前記交差した部分において、前記フロアパネルと共に前記2つの車体メンバに締結される後側締結点とを有することで、
    少なくとも一部が、前記2つの車体メンバ同士の交差した部分に締結されていることを特徴とする車体構造。
  2. 前記2つの車体メンバのなかの、いずれか一方のメンバは前記車体の車幅方向両端部にわたって延びる横メンバであり、他方のメンバは車体前後方向に延びる縦メンバであることを特徴とする請求項1記載の車体構造。
  3. 前記縦メンバの後端部には、前記車体を牽引するときに用いるためのフックが設けられていることを特徴とする請求項2記載の車体構造。
  4. 前記縦メンバの前に位置するとともに、前記車体の車幅方向の両端部間に掛け渡されたフロアクロスメンバを、更に有し、
    該フロアクロスメンバは、前記フロアパネルを支持する部材であり、
    前記縦メンバの前端部は、前記フロアクロスメンバに接合されていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の車体構造。
  5. 前記シート固定部の前記後側締結点は、前記補強板と共に前記2つの車体メンバに締結されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車体構造。
  6. 前記2つの車体メンバの少なくとも一方のメンバは、前記シート固定部が締結された部位の近傍の部分を、閉断面状に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の車体構造。
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