JP5726765B2 - 環境試験装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、容器内の空調を実施する環境試験装置及びその製造方法に関わる。
環境試験装置において容器内の空調を実施するために、特許文献1のような熱交換器が設けられる場合がある。特許文献1の熱交換器によると、ヒートパイプの一端が試験室内に、他端が試験室外に配置されている。ヒートパイプの両端間に温度差が生じると、ヒートパイプの試験室内の一端から試験室外の他端へと熱伝導が生じ、試験室内が冷却される。したがって、試験室内の空調における省エネルギー化が実現する。
特許第2603407号
特許文献1の冷却方式によると、省エネルギー化は実現するが、自然な熱伝導に任せるため、冷却能力の制御が困難であるという問題がある。
本発明の目的は、エネルギーの消費を抑制しつつ容器内の空調を制御しやすい環境試験装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明の環境試験装置は、試験室が内部に設けられた容器と、前記容器内に一端が、前記容器外に他端が配置され、両端間に生じた温度差により両端間で熱伝導が発生する熱伝導部材と、冷媒を圧縮する圧縮機を有し、冷媒と前記容器内の空気との間で熱交換することで、前記容器内の空気を冷却する熱交換手段と、試験室の温度を検出する温度検出手段と、試験室の相対湿度を検出する湿度検出手段と、前記温度検出手段による検出結果及び前記湿度検出手段による検出結果に基づいて、基準となる所定の温度及び相対湿度における場合と比べて前記熱伝導部材による熱交換の能力が高い温度及び相対湿度において、前記所定の温度及び相対湿度における場合と比べて前記熱交換手段による熱交換の能力を低下させるように、前記熱交換手段を制御する制御手段とを備えており、前記制御手段が、試験室の温度をX軸とし試験室の相対湿度をY軸としたXY平面内において、T1≦X≦T2且つH1≦Y≦H2を満たす第1の閉領域を取ると共に、前記第1の閉領域内において、概略的に(X,Y)=(T2,H2)の点から−X方向及び−Y方向へと広がった第2の閉領域を取る場合に、前記第2の閉領域内に対応する温度及び相対湿度においては、前記熱交換手段による熱交換を停止する制御を含むように、前記第2の閉領域外に対応する温度及び相対湿度における場合と比べて前記熱交換手段による熱交換の能力を低下させる制御を行う。
本発明の環境試験装置によると、温度差による自然な熱伝導により試験室の空調を実施する熱伝導部材と共に、圧縮機を用いて冷媒を圧縮しつつ冷媒と試験室の空気との間で熱交換する熱交換手段が設けられている。このような熱交換手段は熱交換の能力を制御できるので、試験室の空調を制御しやすい。また、熱伝導部材による熱交換の能力が高い条件では熱交換手段の能力を低下させるので、エネルギーの消費が抑制される。
また、高温且つ高湿の条件に相当する第2の閉領域において熱交換手段による冷却能力が低下するよう制御されるので、全体の冷却能力が確保されつつエネルギーの消費が抑制される。
また、本発明においては、前記容器内の空気の一部を除湿剤に吹き付けて除湿すると共に、除湿した空気を前記容器内へと戻す除湿手段をさらに備えており
記第1の閉領域内において、概略的に(X,Y)=(T1,H1)の点から+X方向及び+Y方向へと広がった第3の閉領域を取る場合に、前記第1の閉領域内であって前記第3の閉領域外の領域において除湿する際には、前記熱交換手段及び前記熱伝導部材の少なくともいずれかが用いられ、前記第3の閉領域内に対応する温度及び相対湿度において除湿する際には、前記制御手段が少なくとも前記除湿手段を作動させる場合があることが好ましい。低温且つ低湿の条件下では熱交換手段による除湿能力が低下する。このため、上記の構成によると、低温且つ低湿の条件に相当する第3の閉領域において除湿手段が作動される場合があるので、低温且つ低湿の条件下において除湿能力が確保される。なお、本発明においては、前記第3の閉領域内において、概略的に(X,Y)=(T1,H1)の点から+X方向及び+Y方向へと広がった第4の閉領域を、前記第4の閉領域外の領域が前記第3の閉領域内における前記第4の閉領域より高い温度範囲に存在するように取る場合に、前記第4の閉領域内に対応する温度及び相対湿度において除湿する際には、前記制御手段が前記除湿手段を必ず作動させることが好ましい。
また、本発明においては、前記制御手段が、前記第4の閉領域内に対応する温度及び相対湿度においては、除湿のためには前記熱交換手段を使用しないことが好ましい。これによると、熱交換手段による除湿能力が低くなる低温且つ低湿の条件下で熱交換手段が使用されないので、エネルギー消費が抑制される。
また、本発明においては、前記熱伝導部材が、前記容器外に少なくとも一部が配置された第1のパイプ部材と、前記容器内に少なくとも一部が配置された第2のパイプ部材とを有しており、前記第1及び第2のパイプ部材のいずれか一方の一端が他方の一端の内部に挿入されて前記第1及び第2のパイプ部材同士が連結されていることが好ましい。これによると、第1のパイプ部材及び第2のパイプ部材のいずれかを容器に固定した後、固定したパイプ部材に他方のパイプ部材を連結すれば熱伝導部材を容器に固定できる。したがって、熱伝導部材の後づけが容易な装置となる。
また、本発明においては、前記容器の壁に貫通孔が形成されており、前記第1及び第2のパイプ部材の少なくともいずれかが貫通したパイプ固定部材が前記貫通孔に挿入されていることが好ましい。これによると、パイプ固定部材を容器に取り付けた後、第1のパイプ部材又は第2のパイプ部材をそのパイプ固定部材に固定すればよいので、熱伝導部材の取り付け作業の作業性が向上する。
また、本発明においては、前記第1及び第2のパイプ部材の一方が、内部に冷媒が封入されたヒートパイプで、他方がフィン付きのパイプ部材であり、前記第1及び第2のパイプ部材の前記一方が、他方の内部に挿入されていてもよい。これによると、第1及び第2のパイプ部材の一方がヒートパイプであり、他方のフィン付きパイプに挿入することで熱伝導部材を容器に設置できるため、熱伝導部材の取り付け作業の作業性が向上する。
また、本発明においては、前記第1のパイプ部材が、前記第2のパイプ部材に挿入された方の一端が他端より下方に配置されるように湾曲していることが好ましい。これによると、第1のパイプ部材側で凝縮した冷媒が第2のパイプ部材側へと戻りやすいため、熱伝導部材による冷却能力が向上する。
また、本発明の別の観点では、本発明は上述の環境試験装置を製造する方法であって、前記容器の壁に貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔に前記第1及び第2のパイプ部材のいずれか一方を挿入して固定する工程と、前記第1及び第2のパイプ部材において前記貫通孔に固定された方にもう一方を連結させる工程とを備えている。この観点の環境試験装置の製造方法によると、作業性の高い方法で熱伝導部材を容器に設置することができる。
また、本発明のさらに別の観点では、試験室が内部に設けられた容器と、前記容器内に一端が、前記容器外に他端が配置され、両端間に生じた温度差により両端間で熱伝導が発生する熱伝導部材と、冷媒を圧縮する圧縮機を有し、冷媒と前記容器内の空気との間で熱交換する熱交換手段と、試験室の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段による検出結果に基づいて前記熱交換手段による熱交換の能力を制御する制御手段とを備えており、前記制御手段が、基準となる所定の温度における場合と比べて前記熱伝導部材による熱交換の能力が高い温度において、前記所定の温度における場合と比べて前記熱交換手段による熱交換の能力を低下させる。このように、検出温度のみに基づいて熱交換手段を制御する構成に本発明が適用されてもよい。
本発明の一実施形態に係る環境試験装置の概略構成を示す一部断面を含む模式図である。 図1の自然循環冷媒回路周辺の構成を示す詳細図である。 自然循環冷媒回路を断熱容器に固定するためのフランジの分解斜視図である。 本実施形態の制御系を示すブロック図である。 本実施形態において冷凍器及び除湿器を制御する条件を示すグラフである。 本実施形態の環境試験装置の製造工程を示すフロー図である。 本実施形態において自然循環冷媒回路を装置に取り付ける方法を示す図である。 本実施形態において自然循環冷媒回路を装置に取り付ける別の方法を示す図である。 本実施形態において自然循環冷媒回路を装置に取り付けるさらに別の方法を示す図である。 図10(a)は、本実施形態において自然循環冷媒回路を装置に取り付けるさらに別の方法を示す図である。図10(b)は、図10(a)に示されたフランジの斜視図である。
以下、本発明の環境試験装置が適用された一実施形態である環境試験装置1について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において上方、下方、前方及び後方の各方向は、図1に示された方向を指すものとする。
環境試験装置1は、電子部品等の試料に関して環境試験を実施する際に用いられる装置である。環境試験装置1は、図1に示すように、断熱容器2を有している。断熱容器2の内部には、試料が配置される空間である試験室が設けられている。試験室内は、仕切り壁4によって前後方向に2つの空間1a及び1bに仕切られており、空間1b内に試料Mが載置される載置台11が設けられている。空間1bの前方には開閉可能な断熱扉3が設けられている。試験室内において試料Mの環境試験を実施する際には、断熱扉3を開放して断熱容器2の前方から試料Mを空間1b内に収容し、試料Mを載置台11に載置した後、断熱扉3を閉じて試験室を密閉する。
仕切り壁4の上端と断熱容器2内の天井壁面との間には連通口4aが形成され、仕切り壁4の下端と断熱容器2内の底壁面との間には連通口4bが形成されている。連通口4aにはファン6が設けられている。ファン6が作動すると、空間1aの空気が連通口4aを通じて空間1b側へと流入すると共に、空間1bの空気が連通口4bを通じて空間1a側へと流入する。
環境試験装置1内には、試験室内の空調を実施するためのヒータ5、自然循環冷媒回路100(熱伝導部材)、冷凍機6(熱交換手段)、除湿機7(除湿手段)及び加湿器8が設けられている。ヒータ5は作動すると空間1a内の空気を加熱する。冷凍機6は、断熱容器2の外部に設けられた冷媒供給機61と、冷媒供給機61からの冷媒が内部を通過する冷媒供給管62とを有している。冷媒供給機61は、冷媒を圧縮する圧縮機を有しており、冷媒を圧縮すると共に冷却し、これによって凝縮した冷媒を冷媒供給管62へと送り出す。冷媒供給管62は、冷媒供給機61から断熱容器2の側壁2aを貫通して空間1a内へと延びている。空間1a内においては湾曲を繰り返し、そこから再び側壁2aを貫通して冷媒供給機61に向かっている。冷媒供給管62において空間1a内に配置された部分には、フィン63が固定されている。フィン63は複数の金属板から構成され、冷媒供給管62と空間1a内の空気との熱交換の効率を向上させるものである。
冷媒供給機61から冷媒供給管62へと送り出された冷媒は、冷媒供給管62の空間1a内に配置された部分において蒸発する際に空間1a内の空気と熱交換する。これにより、空間1a内の空気が冷却されると共に除湿される。蒸発した冷媒は冷媒供給管62を通じて冷媒供給機61へと戻り、冷媒供給機61の圧縮機によって圧縮されると共に外部の空気と熱交換して冷却され、再び凝縮する。
除湿機7は、シリカゲルなどからなる除湿剤が設けられたロータ71と、断熱容器2内の空間1aとロータ71とを結ぶ空気流路74及び75と、空気流路74を通じて空間1a内の空気を吸引してロータ71へと送ると共に、空気流路75を通じてロータ71からの空気を空間1aへと戻すファン73とを有している。空間1a内の空気は空気流路74を通じてロータ71内の除湿剤に吹きかけられる。吹きかけられた空気中の水蒸気は除湿剤に吸着する。これによって除湿された空気は空気流路75を通じて空間1aに戻される。
また、除湿機7は、環境試験装置1の外部とロータ71とを結ぶ空気流路76及び77と、空気流路76を通じて外気をロータ71へと送ると共に、空気流路77を通じてロータ71からの空気を外部へと戻すファン72とを有している。空気流路76を通じてロータ71へと送られる外気は、図示しないヒータによって加熱されている。この加熱された空気がロータ71の除湿剤に吹きかけられ、これによって除湿剤に吸着した水分が除湿剤から脱離される。脱離された水分を含んだ空気は空気流路77を通じて外部へと放出される。
ロータ71において、空間1aからの空気が吹きかけられる処理領域と、加熱された外気が吹きかけられる再生領域とは、互いに分離されている。ロータ71は除湿剤を回転させることにより、除湿剤に前者の領域と後者の領域とを交互に通過させる。
加湿器8は、受け皿に貯留された水をヒータで加熱することにより、水分を蒸発させて空間1a内の空気を加湿する。
自然循環冷媒回路100は、温度差に基づく自然な熱伝導により断熱容器2内の空間1aと断熱容器2外との間で熱交換する熱伝導部材である。以下、自然循環冷媒回路100について図1及び図2を参照しつつ説明する。
図2に示すように、自然循環冷媒回路100は、断熱容器2の外部に配置された放熱部材110(第1のパイプ部材)と断熱容器2の内部に一部が配置された吸熱部材120(第2のパイプ部材)との2つの部材を有している。放熱部材110は、金属パイプ111と、この金属パイプ111の端部に固定された複数のフィン112とを有している。金属パイプ111内には円筒形の空洞が設けられており、その上端及び下端は金属パイプ111の外部へとそれぞれ開口している。フィン112は金属板から構成されており、金属パイプ111と周囲の空気との間における熱交換の効率を向上させるものである。
吸熱部材120は、環状の断面を有する中空のヒートパイプ121と、ヒートパイプ121の端部に固定された複数のフィン122と、後述のフランジ150に固定される平板状のエンドプレート123とを有している。ヒートパイプ121の一端部は断熱容器2内の空間1aに配置されており、ヒートパイプ121の他端部は断熱容器2外に配置されている。ヒートパイプ121において空間1a側の端部は、断熱容器2の側壁2aを貫通しており、断熱容器2の内部から外部に向かって水平に延びている。ヒートパイプ121においてフィン122が固定された側とは反対側の端部は斜め上方に延びている。ヒートパイプ121の水平に沿った部分と傾斜した部分とは、断熱容器2の外部においてアール形状に湾曲した部分を介して繋がっている。
ヒートパイプ121は、放熱部材110側の金属パイプ111の内径より僅かに小さい外径を有している。ヒートパイプ121において傾斜した部分は、金属パイプ111の下端から金属パイプ111内に挿入されている。図2の破線は、ヒートパイプ121において金属パイプ111内に挿入された部分を示している。ヒートパイプ121は図2に示されているように、ほぼ金属パイプ111の長さ一杯に挿入されている。
フィン122は金属板から構成されており、ヒートパイプ121と空間1a内の空気との間における熱交換の効率を向上させるものである。エンドプレート123は金属板から構成されており、ヒートパイプ121において、空間1a側の一端から最も離隔したフィン122より僅かに離隔した位置に固定されている。エンドプレート123は、ヒートパイプ121との間に隙間が生じないように、ヒートパイプ121に密着して固定されている。例えば、エンドプレート123となる金属板にヒートパイプ121を貫通させる貫通孔を、ヒートパイプ121の外径より小さい内径を有するように形成した後、その貫通孔にヒートパイプ121を押し込むことにより固定されている。また、フィン122もこれと同様にヒートパイプ121に固定されていてもよい。
ヒートパイプ121内には冷媒が封入されている。空間1a内の温度が高温になると、ヒートパイプ121のフィン122側の端部において内部の冷媒が蒸発し、その蒸気がフィン122側とは反対側の端部へと向かう。反対側の端部においては内部の蒸気が外気によって冷却されて凝縮し、液体となる。この反対側の端部では、ヒートパイプ121が傾斜していることによる重力の影響と毛管力により、凝縮した液体がフィン122側の端部に向かって流れていく。このように、ヒートパイプ121においてフィン122側の端部では端部周辺の空気から蒸発熱を奪って冷媒が蒸発する。一方、ヒートパイプ121においてフィン122側とは反対側の端部では、ヒートパイプ121外へと放熱して冷媒が凝縮する。ヒートパイプ121からの放熱は、放熱部材110側の金属パイプ111及びフィン112を通じて、外部の空気へと放出される。ヒートパイプ121内で凝縮した冷媒は、フィン122が固定された側へと戻る。このようなヒートパイプ121内の冷媒の自然循環により、自然循環冷媒回路100において、フィン122側からフィン112側へと熱伝導が発生し、断熱容器2内部が冷却される。
以下、自然循環冷媒回路100と断熱容器2との固定構造について説明する。本実施形態の断熱容器2の側壁2aは、図2に示すように三層構造を有している。側壁2aは、ウレタンフォームなどの断熱素材から構成された断熱部22と、断熱部22を断熱容器2の内側及び外側から挟む金属板21及び23とを有している。側壁2aには、金属板21及び23並びに断熱部22を貫通する、内面形状が円筒の貫通孔2bが形成されている。
貫通孔2bには、自然循環冷媒回路100を側壁2aに固定するためのフランジ150(パイプ固定部材)が挿入されている。フランジ150は、図2及び図3に示すように、貫通孔2b内に挿入された貫挿筒151と、側壁2aを挟んで両側から貫挿筒151を挟持する固定板152及び153とを有している。貫挿筒151は円筒形の概略形状を有している。そして、雄螺子の螺子山が外周面に形成された螺子部151a及び151bを両端に有している。また、貫挿筒151内にはヒートパイプ121が貫通する貫通孔151cが形成されている。貫挿筒151は、図3に示すように、鉛直方向及び長手方向に沿った平面を挟む部品151x及び151yの2つの部品に分割されている。貫挿筒151は、ウレタンフォームやエポキシ樹脂、ガラスエポキシ材などの断熱性及び耐熱性を有する材料から構成されている。
固定板152及び153は矩形の平板部材であり、樹脂材料や金属材料から構成されている。固定板152及び153には雌螺子の螺子山が内周面に形成された貫通孔152a及び153aがそれぞれ形成されている。固定板152及び153は、互いの間に側壁2aを挟みこむように貫挿筒151の螺子部151a及び151bに螺子留めされている。固定板152及び153が貫挿筒151に固く締めつけられることにより貫挿筒151が側壁2aに固定されている。貫挿筒151は、部品151x及び151yが互いに接合されると共に、固定板152及び153が螺子部151a及び151bに螺子留めされることにより、一体に保持されている。なお、部品151x及び151yが互いに接着されていてもよい。
固定板153の四隅の近傍には螺子穴153bが形成されている。この螺子穴153bに差し込まれた螺子156によって、吸熱部材120のエンドプレート123が、固定板153との間にパッキン154を挟んで螺子留めされている。パッキン154はゴム材料などからなる弾性部材である。エンドプレート123が固定板153にパッキン154を介してきつく螺子留めされることにより、エンドプレート123と固定板153との間が密封される。これによって、空間1a内の空気が貫通孔151cを通じて外部へと抜け出ることが防止されている。
環境試験装置1の各部は、図1及び図4に示すように、制御部10によって制御されている。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)や各種メモリなどのハードウェアと、これらのハードウェアを環境試験装置1の各部を制御する機能部として機能させるソフトウェアとによって構成されている。制御部10には、断熱容器2内の空間1bの温度を検出する乾球温度計11及び湿球温度計12とが接続されている。乾球温度計11及び湿球温度計12は本発明の温度検出手段及び湿度検出手段に対応する。制御部10は、乾球温度計11及び湿球温度計12による温度及び相対湿度に係る検出結果に基づいて、ヒータ5、加湿器8、冷凍機6及び除湿機7をそれぞれ制御し、試験室内の温度及び相対湿度を所望の条件に保持する。
ところで、自然循環冷媒回路100、冷凍機6及び除湿機7にはそれぞれ、冷却能力や除湿能力が発揮される条件がある。例えば、断熱容器2内が高温且つ高湿となる条件においては、断熱容器2内外の温度差や相対湿度の差が大きくなる。このため、自然循環冷媒回路100における冷却能力が高い。一方で、冷凍機6は、高温高湿域では冷却能力が過大である。このため、高温高湿域で冷凍機6を使用すると、温度が低下し過ぎたり、除湿能力が大き過ぎて相対湿度が大きく低下したりする。よって、断熱容器2内を所望の温湿度に保つために、逆に加熱や加湿を行わざるを得ず、大きなエネルギーロスが発生する。
また、断熱容器2内が低温且つ低湿となる条件においては、冷凍機6を使用しても除湿しにくい。低温且つ低湿の環境であるため、除湿のためには冷媒供給機61において空気を目標温度以下に大幅に冷却する必要があるからである。一方、除湿機7においては除湿剤が用いられているため、空気を目標温度付近に維持させながらでも除湿能力が確保される。
また、断熱容器2内が、高温且つ高湿の上記の環境と低温且つ低湿の上記の環境との間の、いわば中温且つ中湿となる条件においては、冷凍機6による冷却能力及び除湿能力が発揮される一方で、自然循環冷媒回路100による冷却能力が低くなる。言い換えると、自然循環冷媒回路100は、中温且つ中湿に相当する温度及び相対湿度(例えば、40℃、40%)を基準とすると、これよりも高温且つ高湿の条件(例えば、70℃、70%)における冷却能力が高い。
以上のような自然循環冷媒回路100、冷凍機6及び除湿機7の特性に基づき、制御部10は、これらの機器を制御する際、全体のエネルギー消費を抑制しつつ冷却能力や除湿能力を確保できるように構成されている。図5は、そのような制御内容の一例に関する断熱容器2内の温度及び湿度の条件を示すグラフである。図5のX軸は摂氏温度(℃)を示し、Y軸は相対湿度(%)を示している。この制御例では、制御部10による制御範囲が、概略的に、温度にして10〜85℃、相対湿度にして5%〜98%の範囲(第1の閉領域)とされている。
図5において、太い破線で囲まれた領域A1は、従来の装置において冷凍機6が作動される範囲である。領域A1は、高温且つ高湿の環境から中温且つ中湿の環境までの領域を広く含んでいる。細い破線で囲まれた領域A2(第2の閉領域)は図5において、概略的に、温度85℃で相対湿度98%の点から−X方向及び−Y方向に向かって広がっている。温度85℃で相対湿度98%は、制御部10の制御範囲において最も高温且つ高湿の点である。領域A2は、制御部10の制御範囲における高温且つ高湿の領域をカバーしている。
領域A2は領域A1に含まれており、従来の装置において冷凍機6が使用される範囲に相当する。これに対して本発明においては、領域A2では、領域A1のその他の領域と比べて、制御部10により冷凍機6の冷却除湿能力が低く抑えられる。領域A2では領域A1内のその他の領域に比べて自然循環冷媒回路100による冷却除湿能力が高いため、冷凍機6による冷却除湿能力を確保しなくても、全体として冷却除湿能力を確保できるからである。このように、領域A2においては冷凍機6の冷却除湿能力が低く抑えられるため、試験室内の冷却に要するエネルギー消費が抑制される。なお、領域A2内において少なくとも一部の領域で、冷凍機6が完全に停止されてもよい。
一点鎖線で囲まれた領域A3(第3の閉領域)は図5において、概略的に、温度10℃で相対湿度5%の点から+X方向及び+Y方向に広がっている。つまり、温度10℃で相対湿度5%は、制御部10による制御範囲において最も低温且つ低湿の点である。領域A3は、制御部10の制御範囲において、領域A2とは重ならない、低温且つ低湿の領域をカバーしている。領域A3では、冷凍機6による除湿能力が低下するため、除湿装置としては、冷凍機6の代わりに主に除湿機7が制御部10によって作動される。領域A3は領域A1と一部重なり合っている。この重なり合った領域では冷凍機6が単独で使用されるか、あるいは、冷凍機6と除湿機7が併用される。一方、領域A3において領域A1外の領域(第4の閉領域)では、もはや冷凍機6は主に空気を冷却するために使用される。つまり、除湿するためには、冷凍機6は単独で使用されず、除湿機7が併用されるか、除湿機7が単独で使用される。具体的には、領域A3において領域A1外の領域では、領域A3において領域A1と重なった領域に比べて冷凍機6の冷却能力が低減されるか、冷凍機6の冷却能力が最小にされる。これにより、全体として除湿能力を確保しつつ、除湿能力が得られない領域では除湿用として冷凍機6が無駄に使用されたりしないため、エネルギー消費が抑制される。
以下、自然循環冷媒回路100を断熱容器2に取り付ける取り付け方法について図6及び図7を参照しつつ説明する。本実施形態では、従来型の環境試験装置に自然循環冷媒回路100を後付けすることにより、環境試験装置1を完成させることが想定されている。従来型の環境試験装置としては、試験室の冷却器として冷凍機6のみが設けられ、自然循環冷媒回路100が設けられていないものが想定されている。
図6に示すように、まず、自然循環冷媒回路100及びフランジ150を構成する吸熱部材120や放熱部材110、貫挿筒151などの各部材を作製する(ステップS1)。次に、環境試験装置の側壁2aに貫通孔2bを形成する(ステップS2)。このとき、貫通孔2bは円筒状に形成すればよいため、例えば矩形の孔を形成しなければならない場合などと比べて容易に形成できる。貫通孔2bには後述のようにヒートパイプ121の湾曲部を通さなければならないので、貫通孔2bの内径は、ヒートパイプ121の湾曲部の通過に必要な大きさに調整される。
次に、吸熱部材120にフランジ150の一部を組み付ける(ステップS3)。具体的には、ヒートパイプ121においてフィン122とは反対側から、パッキン154及び固定板153を順に通した後、貫挿筒151の部品151x及び151yをヒートパイプ121の水平部分に配置して接合する。その後、断熱容器2の内側から吸熱部材120を貫挿筒151ごと貫通孔2bに挿入する(S4)。このとき、ヒートパイプ121の傾斜部分を貫通孔2bに通した後、湾曲部分を貫通孔2bに通す。貫通孔2bは上記の通り、湾曲部分が通過できるような内径に形成されているため、断熱容器2の内部から外部まで湾曲部分に貫通孔2bを通過させることができる。湾曲部分を通した後は、ヒートパイプ121の水平部分に配置された貫挿筒151を貫通孔2b内に挿入する。
次に、傾斜部分側から固定板152をヒートパイプ121に挿入し、固定板152及び153を貫挿筒151に螺子留めすることで、フランジ150を側壁2aに固定する(S5)。その後、吸熱部材120のエンドプレート123を固定板153に螺子留めすることにより、吸熱部材120をフランジ150に固定する(ステップS6)。
そして、図7に示すように、放熱部材110の金属パイプ111内にヒートパイプ121の傾斜部分を挿入することにより、放熱部材110と吸熱部材120とを連結する(ステップS7)。ここで、金属パイプ111は、下端のみならず上端も開口しているので、ヒートパイプ121を挿入していく際、金属パイプ111内の空気が上端の開口から外部に逃げる。これにより、ヒートパイプ121を金属パイプ111に円滑に挿入できる。
以上説明した本実施形態に係る環境試験装置1によると、自然循環冷媒回路100と冷凍機6との両方が設けられるハイブリッド方式が採用されている。自然循環冷媒回路100は高温且つ高湿の環境において冷却能力が高いという特性を有しているため、この領域においては、冷凍機6による冷却能力が低く制御される。したがって、エネルギー消費が抑制される。一方、自然循環冷媒回路100による冷却能力が確保できない中温且つ中湿の領域では冷凍機6が作動される。これにより、全体として冷却能力が確保される。このように、エネルギー消費を抑制しつつ、試験室内の空調を制御しやすい装置が実現している。また、冷凍機6のみを冷却に用いる場合と比べて冷凍機6の運転時間が減少するため、その耐久性が向上する。特に、冷凍機6に用いられている圧縮機は使用するほど磨耗していくが、冷凍機6の冷却能力を適宜低下させることで、圧縮機の磨耗を遅らせることができる。
また、本実施形態は、放熱部材110と吸熱部材120とを連結して自然循環冷媒回路100を形成している。したがって、吸熱部材120を断熱容器2に設置した後に放熱部材110を吸熱部材120に連結すればよいので、自然循環冷媒回路100を断熱容器2に後付けするのが容易である。
また、本実施形態には、吸熱部材120を断熱容器2に固定するためのフランジ150が用いられている。このため、フランジ150を貫通孔2bに固定した後に吸熱部材120をフランジ150に固定すればよい。これにより、自然循環冷媒回路100を断熱容器2に取り付ける作業の作業性が向上する。
また、本実施形態では、フランジ150において貫通孔2bに挿入される部分である貫挿筒151が円筒形状を有している。したがって、貫通孔2bの内面は、貫挿筒151に対応して円筒形状に形成すればよい。このため、自然循環冷媒回路100を断熱容器2に後付けする際、貫通孔2bを側壁2aに形成しやすくなっている。
また本実施形態は、上記の通り冷却器として冷凍機6のみを有する断熱容器2に自然循環冷媒回路100を後付けするのに適している。このため、冷凍機6やその他の機器の能力が低下した環境試験装置に自然循環冷媒回路100を後付けすることで、環境試験装置を継続して使用することが可能となる。
以下、自然循環冷媒回路100と断熱容器2との固定構造及び取り付け方法に係る第1〜第3の変形例について図8〜図10を参照しつつ説明する。第1の変形例に係る取り付け方法では、図8(a)に示すように、湾曲していない状態のヒートパイプ121’を有する吸熱部材120’を断熱容器2の側壁2aに固定する。その後、図8(a)の矢印Mに示すようにヒートパイプ121’を湾曲させ、図8(b)に示すように鉛直部分及び湾曲部分が形成されたヒートパイプ121及び吸熱部材120を完成させる。図6のステップS5におけるフランジの固定は、ヒートパイプ121’を湾曲させた後でも湾曲させる前でもよい。そして、ヒートパイプ121の鉛直部分を金属パイプ111に挿入することで、吸熱部材120に放熱部材110を連結する。
第1の変形例によると、吸熱部材120を側壁2aに取り付ける際、ヒートパイプ121の湾曲部分に貫通孔2bを通過させる必要がないため、貫通孔2bの内径を小さく設定できる。例えば、貫通孔2bの内径をヒートパイプ121の外径とほぼ等しくし、貫挿筒151を使用せずに吸熱部材120を側壁2aに固定してもよい。
第2の変形例は、放熱部材110及び吸熱部材120の代わりに、図9(a)に示す放熱部材210及び吸熱部材220を用いる。放熱部材210及び吸熱部材220は、上述の実施形態と異なり、放熱部材210側にヒートパイプ211を設けたものである。ヒートパイプ211はあらかじめ湾曲した形状に構成されている。ヒートパイプ211の鉛直部分には複数のフィン112が固定されている。吸熱部材220は、直線状の金属パイプ221に複数のフィン122が固定されたものである。金属パイプ221は内部に空洞が形成されている。この空洞は、フィン122が固定された側とは反対側の端縁に開口している。このように構成された吸熱部材220をフランジ150を介して側壁2aに固定した後、図9(a)に示すように金属パイプ221の開口からヒートパイプ211を挿入することにより、放熱部材210と吸熱部材220を連結する。
ところで、上述の実施形態では、ヒートパイプ121を金属パイプ111に挿入する際、金属パイプ111内の空気が金属パイプ111の上端の開口から外部に逃げる。このため、ヒートパイプ121を金属パイプ111に円滑に挿入できる。第2の変形例でも同様に、金属パイプ221において、ヒートパイプ211が挿入される側とは反対側の端面(図9(a)において二点鎖線で囲んだ部分)に、図9(b)に示すような開口221aが形成されている。この開口221aはタップ穴として形成されている。これにより、金属パイプ221にヒートパイプ211が挿入された後、断熱容器2内の空気が金属パイプ221内に侵入しないように開口221aをボルト等の封止部材で封止することができる。開口221aは単なる抜き穴として形成され、ピンなどで封止されてもよい。
あるいは、図9(c)に示すように、小径のパイプ221bが設けられてもよい。パイプ221bの内部には、金属パイプ221内の空洞と連通した空気抜き用の流路が形成されている。金属パイプ221にヒートパイプ211を挿入する際は、パイプ221bの空気抜き流路を介して空気を逃がす。そして、金属パイプ221にヒートパイプ211を挿入した後は、パイプ221bを押し潰して内部の空気抜き流路を封止すればよい。
第2の変形例によると、第1の変形例と同様、ヒートパイプ211の湾曲部分に貫通孔2bを通過させる必要がないため、貫通孔2bの内径を小さく設定できる。また、金属パイプ221に空気抜き用の穴が形成されるが、ヒートパイプ211が挿入された後は封止される。このため、断熱容器2内の空気や蒸気がヒートパイプ211内を伝って漏れ出すことが防止される。
第3の変形例は、図10(a)に示すように、第2の変形例における放熱部材210を複数設けるものである。第3の変形例に係る吸熱部材320は、第2の変形例における吸熱部材220が複数個一体に連結されて構成されたものに相当する。具体的には、側壁2aに沿って水平に配列された金属パイプ221に、複数の金属パイプ221に跨るように複数のフィン322が固定されている。
また、第3の変形例においては、フランジ350も一体に形成されている。具体的には、図10(b)に示すように、複数の金属パイプ221に対応する複数の貫挿筒351と、これら複数の貫挿筒351に跨るように延びる固定板352及び353とからフランジ350が構成されている。貫挿筒351は円筒形に形成されており、側壁2aには複数の貫挿筒351に対応する複数の貫通孔2bが形成されている。貫挿筒351は貫通孔2bに挿入されると共に、側壁2aを挟んで両側から固定板352及び353によって挟持される。各貫挿筒351内には貫通孔351aが形成されており、断熱容器2の内側からヒートパイプ211が挿入される。
第3の変形例によると、第1又は第2の変形例と同様、ヒートパイプ211の湾曲部分に貫通孔2bを通過させる必要がない。このため、貫通孔2bの内径を小さく設定できる。また、吸熱部材320が一体に形成されておりフランジ350も一体に形成されている。このため、放熱部材210と同数の吸熱部材が個別に設けられる場合と比べて、吸熱部材320を側壁2aに固定する作業の作業性が向上する。
<その他の変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上述の実施形態において、図5のグラフに示された領域A1〜A3は、あくまで制御の一例に係るものであり、これ以外の条件で冷凍機6や除湿機7が制御されてもよい。例えば、温度が60℃で相対湿度が60%のときの自然循環冷媒回路100による冷却能力を基準とする。そして、自然循環冷媒回路100の冷却能力が、基準となる冷却能力より高くなる条件においては、冷凍機6の冷却能力を落とすように、制御部10が構成されていてもよい。
また、上述の実施形態では、自然循環冷媒回路100が試験室の冷却に用いられる場合が想定されている。しかし、自然循環冷媒回路100が試験室の加熱に用いられる場合に本発明が適用されてもよい。この場合、自然循環冷媒回路100は、断熱容器2外から断熱容器2内へと熱伝導させる部材となる。また、自然循環冷媒回路100による加熱能力に基づいて、加熱手段として熱交換手段やヒータ5が制御される。
また、上述の実施形態では、吸熱部材120に貫挿筒151を組み付けた後、それを貫通孔2bに通し、その後、吸熱部材120と放熱部材110とを連結する例を示している。しかし、貫挿筒151を先に貫通孔2bに固定した後で吸熱部材120を貫挿筒151に通し、その後、吸熱部材120と放熱部材110とを連結してもよい。また、第1〜第3の変形例においても同様である。
また、上述の実施形態では、検出温度と検出湿度の両方に基づいて冷凍機6を制御しているが、検出温度のみに基づいて冷凍機6の冷却能力を制御してもよい。この場合には例えば、基準となる温度条件における冷却能力よりも高い冷却能力を自然循環冷媒回路100が発揮する温度条件においては、冷凍機6の冷却能力を低減するよう制御すればよい。
また、上述の実施形態では、貫挿筒151は部品151x及び151yの2つに分割されているが、これらが初めから一体に形成されていてもよい。また、ヒートパイプ121等が水平な部分を含んでいるが、吸熱部材120等の吸熱部分が放熱部材110等の放熱部分より下方に配置されていれば、水平となる部分がない状態に設置されていてもよい。
1 環境試験装置
2 断熱容器
2a 側壁
2b 貫通孔
6 冷凍機
7 除湿機
8 加湿器
10 制御部
100 自然循環冷媒回路
110、210 放熱部材
120、220、320 吸熱部材
121、211 ヒートパイプ
150、350 フランジ

Claims (9)

  1. 試験室が内部に設けられた容器と、
    前記容器内に一端が、前記容器外に他端が配置され、両端間に生じた温度差により両端間で熱伝導が発生する熱伝導部材と、
    冷媒を圧縮する圧縮機を有し、冷媒と前記容器内の空気との間で熱交換することで、前記容器内の空気を冷却する熱交換手段と、
    試験室の温度を検出する温度検出手段と、
    試験室の相対湿度を検出する湿度検出手段と、
    前記温度検出手段による検出結果及び前記湿度検出手段による検出結果に基づいて、基準となる所定の温度及び相対湿度における場合と比べて前記熱伝導部材による熱交換の能力が高い温度及び相対湿度において、前記所定の温度及び相対湿度における場合と比べて前記熱交換手段による熱交換の能力を低下させるように、前記熱交換手段を制御する制御手段とを備えており、
    前記制御手段が、
    試験室の温度をX軸とし試験室の相対湿度をY軸としたXY平面内において、T1≦X≦T2且つH1≦Y≦H2を満たす第1の閉領域を取ると共に、前記第1の閉領域内において、概略的に(X,Y)=(T2,H2)の点から−X方向及び−Y方向へと広がった第2の閉領域を取る場合に、前記第2の閉領域内に対応する温度及び相対湿度においては、前記熱交換手段による熱交換を停止する制御を含むように、前記第2の閉領域外に対応する温度及び相対湿度における場合と比べて前記熱交換手段による熱交換の能力を低下させる制御を行うことを特徴とする環境試験装置。
  2. 前記容器内の空気の一部を除湿剤に吹き付けて除湿すると共に、除湿した空気を前記容器内へと戻す除湿手段をさらに備えており
    記第1の閉領域内において、概略的に(X,Y)=(T1,H1)の点から+X方向及び+Y方向へと広がった第3の閉領域を取る場合に、前記第1の閉領域内であって前記第3の閉領域外の領域において除湿する際には、前記熱交換手段及び前記熱伝導部材の少なくともいずれかが用いられ、前記第3の閉領域内に対応する温度及び相対湿度において除湿する際には、前記制御手段が少なくとも前記除湿手段を作動させる場合があることを特徴とする請求項に記載の環境試験装置。
  3. 前記第3の閉領域内において、概略的に(X,Y)=(T1,H1)の点から+X方向及び+Y方向へと広がった第4の閉領域を、前記第4の閉領域外の領域が前記第3の閉領域内における前記第4の閉領域より高い温度範囲に存在するように取る場合に、前記第4の閉領域内に対応する温度及び相対湿度において除湿する際には、前記制御手段が前記除湿手段を必ず作動させることを特徴とする請求項2に記載の環境試験装置。
  4. 前記制御手段が、
    前記第4の閉領域内に対応する温度及び相対湿度においては、除湿のためには前記熱交換手段を使用しないことを特徴とする請求項に記載の環境試験装置。
  5. 前記熱伝導部材が、前記容器外に少なくとも一部が配置された第1のパイプ部材と、前記容器内に少なくとも一部が配置された第2のパイプ部材とを有しており、
    前記第1及び第2のパイプ部材のいずれか一方の一端が他方の一端の内部に挿入されて前記第1及び第2のパイプ部材同士が連結されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の環境試験装置。
  6. 前記容器の壁に貫通孔が形成されており、
    前記第1及び第2のパイプ部材の少なくともいずれかが貫通したパイプ固定部材が前記貫通孔に挿入されていることを特徴とする請求項に記載の環境試験装置。
  7. 前記第1及び第2のパイプ部材の一方が、内部に冷媒が封入されたヒートパイプで、他方がフィン付きのパイプ部材であり、
    前記第1及び第2のパイプ部材の前記一方が、他方の内部に挿入されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の環境試験装置。
  8. 前記第1のパイプ部材が、前記第2のパイプ部材に挿入された方の一端が他端より下方に配置されるように湾曲していることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の環境試験装置。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項に記載の環境試験装置を製造する方法であって、
    前記容器の壁に貫通孔を形成する工程と、
    前記貫通孔に前記第1及び第2のパイプ部材のいずれか一方を挿入して固定する工程と、
    前記第1及び第2のパイプ部材において前記貫通孔に固定された方にもう一方を連結させる工程とを備えていることを特徴とする環境試験装置の製造方法。
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