JP5725846B2 - 高温作動型燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、高温作動型燃料電池システムに関し、特に、例えば、地震、停電、落雷、台風のような自然災害等で、燃料電池の作動を緊急停止する場合がある高温作動型燃料電池システムに関するものである。
従来、固体酸化物燃料電池(SOFC)や溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)といった高温作動型燃料電池を利用した燃料電池システムが知られている。そして、固体酸化物燃料電池では600〜1000℃程度、溶融炭酸塩型燃料電池では約500〜900℃程度の高温で動作させている。
従来、例えば、地震、停電、落雷、台風のような自然災害等で、燃料ガスの供給が停止された際には、燃料電池システムを緊急停止することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、原燃料ガス供給ラインに原燃料ガスを吸着する吸着器を設け、緊急停止する際に、原燃料ガス供給ラインに設けられた供給遮断弁により原燃料ガスの供給を遮断し、送出ポンプを作動させ、吸着器から原燃料ガスを放出させることが知られている(特許文献2参照)。
特開2006−66244号公報 特開2010−27579号公報
しかしながら、高温作動型燃料電池システムを緊急停止した場合に、例えば、固体酸化物燃料電池を利用した高温作動型燃料電池システム(以下、燃料電池システムということがある)では、緊急停止により、燃料電池の発電を停止するとともに、燃料ガスの供給、酸素含有ガスの供給を停止して、高温の燃料電池が冷却し、また、燃料電池に燃料ガスを供給するための配管、改質器、脱硫器等が冷却していくため、燃料電池が収容されている収納容器内が負圧となり、外気が燃料電池内に侵入し、燃料電池の燃料極が高温状態で酸素を含む外気に曝され、燃料極が酸化し、燃料電池に悪影響を与えるおそれがあった。
また、特許文献2では、燃料電池における燃料極の酸化を抑制できるものの、原燃料ガスを吸着するための吸着剤を収容した吸着器をわざわざ設ける必要があり、高価になるという問題があった。
本発明は、燃料電池における燃料極の酸化を防止できる安価な高温作動型燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の高温作動型燃料電システムは、原燃料ガス中の硫黄成分を除去するための脱硫触媒が収納された脱硫器と、該脱硫器からの前記原燃料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質器と、燃料極、固体電解質および酸素極を有し、前記燃料極に前記燃料ガスを、前記酸素極に酸素含有ガスを供給して発電する燃料電池と、該燃料電池が収容される収納容器と、前記脱硫器に設けられたヒータと、該ヒータを制御する制御装置と、前記原燃料ガ
スを前記脱硫器を介して前記改質器に供給するための原燃料ガス供給ラインと、前記燃料ガスを前記改質器から前記燃料電池に供給するための燃料ガス供給ラインと、前記脱硫器よりも上流側の前記原燃料ガス供給ラインに設けられた開閉弁とを具備するとともに、前記脱硫器は前記燃料電池の稼働時において室温にて稼働しており、前記制御装置は、緊急停止時に、前記開閉弁が閉とされた後に、前記ヒータを制御して前記脱硫器を前記室温から前記脱硫触媒から硫黄成分が脱離しない温度に加熱し、前記脱硫器の脱硫触媒に吸着した前記原燃料ガスを脱離させ、前記改質器および前記燃料ガス供給ラインを介して前記燃料電池側に供給することを特徴とする。
本発明の高温作動型燃料電池システムでは、緊急停止により、原燃料ガスの供給が開閉弁により遮断された場合には、制御装置は、ヒータに電流を流すように制御して、脱硫器を脱硫触媒から硫黄成分が脱離しない温度に加熱し、脱硫器の脱硫触媒に吸着した原燃料ガスを脱離させ、この原燃料ガスを改質器および燃料ガス供給ラインを介して燃料電池に供給するため、燃料電池の燃料極が燃料ガスもしくは原燃料ガスに晒され、酸素含有ガスに晒されることを抑制でき、燃料電池における燃料極の酸化を防止できる。また、従来から使用されている脱硫器を用いて、燃料電池における燃料極の酸化を防止できるため、新たな部品を設ける必要がなく、安価とすることができる。
高温作動型燃料電池システムの一形態を示す説明図である。 固体酸化物型燃料電池セルを示すもので、(a)は横断面図、(b)は縦断面図である。 燃料電池の一例を示し、(a)は燃料電池を概略的に示す側面図、(b)は(a)の燃料電池の破線で囲った部分の一部を拡大した横断面図である。 燃料電池モジュールの一例を示す外観斜視図である。 燃料電池装置の一例を示す分解斜視図である。 緊急停止のフロー図を示すもので、(a)は本形態の緊急停止のフロー図、(b)は従来の緊急停止のフロー図である。 (a)はヒータの駆動制御、(b)はヒータによる脱硫器の温度を示すグラフである。 高温作動型燃料電池システムの他の形態を示す説明図である。
図1は、本形態の燃料電池システムを示すもので、符号1は、固体酸化物型燃料電池1を示している。この固体酸化物型燃料電池1は、複数の燃料電池セルを直列に電気的に接続して構成されている。固体酸化物型燃料電池1については後述する。
この固体酸化物型燃料電池1は燃料ガスおよび酸素含有ガスを用いて発電するものであり、固体酸化物型燃料電池1(以下、燃料電池1ということがある)は収納容器3内に収容されている。収納容器3内には、改質器5も収納されており、改質器5で改質された燃料ガスを燃料電池1に供給するように構成されている。改質器5内には、都市ガス、プロパンガス等の原燃料ガスを改質する触媒が収容されている。
改質器5には、燃料ガスに改質される都市ガス等の原燃料ガスが、保安メータ7を介して供給されるように構成されている。保安メータ7は、例えば各家庭に一つ設けられており、この保安メータ7には、その家庭で使用される原燃料ガスの使用量が表示され、また、地震、停電、落雷、台風のような自然災害等の緊急時には原燃料ガスの供給を停止するための開閉弁を有している。保安メータ7からは、燃料電池システム以外に、例えば給湯器、ガスレンジ等に、原燃料ガスが供給されるように構成されており、それぞれに原燃料
ガス供給ラインを有している。
改質器5と燃料電池1との間は、燃料ガスを供給するための供給管からなる燃料ガス供給ライン9aで連結されており、保安メータ7と改質器5との間は、原燃料ガスを供給するための供給管からなる原燃料ガス供給ライン9bで連結されており、これらの燃料ガス供給管9aと原燃料ガス供給管9bとで燃料供給ライン9を構成している。従って、開閉弁は、燃料供給ライン9に設けられている。
原燃料ガス供給ライン9bには、原燃料ガスを改質器5に供給するためのポンプ11が設けられており、ポンプ11は制御装置10に接続され、この制御装置10は、負荷に応じて改質器5に供給する原燃料ガス量をポンプ11で制御し、燃料電池1に供給する燃料ガス量を制御している。
ポンプ11の上流側には、原燃料ガス中の硫黄成分を除去するための脱硫触媒が収納された脱硫器13が設けられている。この脱硫器13からの原燃料ガスが改質器5に供給される。
また、脱硫器13は金属製容器内に、一般的に周知の、例えば、金属担持ゼオライト等の脱硫触媒を収容して構成されている。この脱硫器13の金属製容器の外周面には、セラミックヒータ、ニクロム線ヒータ等のヒータ14が配置されており、このヒータ14の起動は、制御装置10により制御される。
また、改質器5には、水が供給されるようになっており、供給された水は改質器5内で水蒸気となって、都市ガス、プロパンガス等の燃料ガスと反応し、水素を主成分とする燃料ガスに変化する。改質器5から燃料ガスが燃料電池1に供給されるとともに、収納容器3内に空気等の酸素含有ガス(以下、酸素含有ガスを空気として説明することがある)が供給され、燃料電池1において発電することになるが、発電に用いられなかった燃料ガスは、定常状態では、燃料電池1の改質器5側で酸素含有ガスと反応して燃焼し、燃料電池1と改質器5との間に燃焼領域15が形成されている。この燃焼ガスにより改質器5が加熱され、改質器5内の原燃料ガスが、水素を主とする燃料ガスに水蒸気改質されることになる。なお、燃料電池1の上方には、ヒータ等の着火装置が設けられており、発電に用いられなかった燃料ガスに着火される。
燃料電池1は、複数の燃料電池セルを電気的に直列に接続してなるもので、燃料電池セルを図2に示す。図2(a)は燃料電池セル20の横断面図、(b)は(a)の縦断面図である。なお、両図面において、燃料電池セル20の各構成を一部拡大して示している。
この燃料電池セル20は、中空平板型の燃料電池セル20で、断面が扁平状で、全体的に見て楕円柱状をした多孔質の導電性支持体(以下、支持体ということがある)21を備えている。導電性支持体21の内部には、適当な間隔で複数の燃料ガス流路22が長手方向に形成されており、燃料電池セル20は、この導電性支持体21上に各種の部材が設けられた構造を有している。
導電性支持体21は、互いに平行な一対の平坦面nと、一対の平坦面nをそれぞれ接続する弧状面(側面)mとで構成されている。平坦面nの両面は互いにほぼ平行に形成されており、一方の平坦面n(下面)と両側の弧状面mを覆うように多孔質な燃料極23が設けられており、さらに、この燃料極23を覆うように、緻密質な固体電解質24が積層されている。
導電性支持体21、燃料極23は、金属を含有するもので、金属としては、Ni、Fe
、Co等が知られている。燃料極23は、金属の他に金属酸化物を含有しており、金属酸化物としては、例えば安定化ジルコニアまたは部分安定化ジルコニアが知られている。
また、固体電解質24の上には、反応防止層25を介して、燃料極23と対面するように、多孔質な酸素極26が積層されている。また、燃料極23および固体電解質24が積層されていない他方の平坦面n(上面)には、密着層27を介してインターコネクタ28が形成されている。
すなわち、燃料極23および固体電解質24は、両端の弧状面mを経由して他方の平坦面n(上面)まで形成されており、固体電解質24の両端にインターコネクタ28の両端が位置するように積層され、固体電解質24とインターコネクタ28で導電性支持体21を取り囲み、内部を流通する燃料ガスが外部に漏出しないように構成されている。
図3は、上述した燃料電池セル20の複数個を、集電部材33を介して電気的に直列に接続して構成される燃料電池(セルスタックともいう)の一例を示したものであり、(a)は燃料電池1を概略的に示す側面図、(b)は(a)の燃料電池1の一部拡大断面図であり、(a)で示した破線で囲った部分を抜粋して示している。なお、(b)において(a)で示した破線で囲った部分に対応する部分を明確とするために矢印にて示しており、(b)で示す燃料電池セル20においては、上述した反応防止層25等の一部の部材を省略して示している。
なお、燃料電池1においては、各燃料電池セル20を集電部材33を介して配列することで燃料電池1を構成しており、各燃料電池セル20の下端部が、燃料電池セル20に燃料ガスを供給するためのガスタンク36に、ガラスシール材等の接着剤により固定されている。また、燃料電池セル20の配列方向の両端から複数の燃料電池セル20を挟持するように、ガスタンク36に下端部が固定された弾性変形可能な導電部材34を具備している。
また、図3に示す導電部材34には、燃料電池セル20の配列方向に沿って外側に向けて延びた形状で、燃料電池1の発電により生じる電流を引出すための電流引出し部35が設けられている。
図4は、燃料電池1を収納容器3内に収納してなる燃料電池モジュール38の一例を示す外観斜視図であり、直方体状の収納容器3の内部に、図3に示した燃料電池1を収納して構成される。
なお、燃料電池セル20にて使用する燃料ガスを得るために改質器5を燃料電池1の上方に配置している。そして、改質器5で生成された燃料ガスは、燃料ガス供給管9aを介してガスタンク36に供給され、ガスタンク36を介して燃料電池セル20の内部に設けられた燃料ガス流路22に供給される。
なお、図4においては、収納容器3の一部(前後面)を取り外し、内部に収納されている燃料電池1および改質器5を後方に取り出した状態を示している。図4に示した燃料電池モジュール38においては、燃料電池1を、収納容器3内にスライドして収納することが可能である。
また収納容器3の内部に設けられた酸素含有ガス導入部材37は、図4においてはガスタンク36に並置された燃料電池1の間に配置されるとともに、酸素含有ガスが燃料ガスの流れに合わせて、燃料電池セル20の側方を下端部から上端部に向けて流れるように、燃料電池セル20の下端部に酸素含有ガスを供給する。そして、燃料電池セル20の燃料
ガス流路22より排出される燃料ガスを酸素含有ガスと反応させて燃料電池セル20の上端部側で燃焼させることにより、燃料電池セル20の温度を上昇させることができ、燃料電池1の起動を早めることができる。また、燃料電池セル20の上端部側にて、燃料電池セル20の燃料ガス流路22から排出される燃料ガスを燃焼させることにより、燃料電池セル20(燃料電池1)の上方に配置された改質器5を加熱することができる。それにより、改質器5で効率よく改質反応を行うことができる。
図5は、外装ケース内に図4で示した燃料電池モジュール38と、燃料電池1を動作させるための補機とを収納してなる燃料電池装置の一例を示す分解斜視図である。なお、図5においては一部構成を省略して示している。
図5に示す燃料電池装置43は、支柱44と外装板45とから構成される外装ケースを仕切板46により上下に区画し、その上方側を上述した燃料電池モジュール38を収納するモジュール収納室47とし、下方側を燃料電池モジュール38を動作させるための補機類を収納する補機収納室48として構成されている。なお、補機収納室48に収納する補機類は省略している。上記したポンプ11は、補機収納室48に収納されることになる。
また、仕切板46には、補機収納室48の空気をモジュール収納室47側に流すための空気流通口49が設けられており、モジュール収納室47を構成する外装板45の一部に、モジュール収納室47内の空気を排気するための排気口50が設けられている。
そして、本形態の燃料電池システムでは、緊急停止時に保安メータ7の開閉弁が閉とされた後に、制御装置10は、ヒータ14に電流を流すように制御して、脱硫器13を脱硫触媒から硫黄成分が脱離しない温度に加熱し、脱硫器13の脱硫触媒に吸着した原燃料ガスを脱離させ、この原燃料ガスもしくは燃料ガスを改質器5を介して燃料電池1側に供給する。
言い換えれば、本形態の燃料電池システムでは、緊急停止が、図6(a)に示すように、原燃料ガス供給ライン9bの開閉弁が閉とされ、原燃料ガスの供給が遮断された後、通常の発電モードから移行する停止移行モードと、該停止移行モードの後に移行する停止モードとを具備している。
停止移行モードは、原燃料ガスの供給が遮断された後、制御装置10は、ヒータ14に電流を流すように制御して、脱硫器13を脱硫触媒から硫黄成分が脱離しない温度に加熱し、脱硫器13の脱硫触媒に吸着した原燃料ガスを脱離させ、改質器5および燃料ガス供給ライン9bを介して燃料電池1に供給するモードである。また、脱硫触媒から脱離された原燃料ガスを、発電時よりも少ない流量で改質器5および燃料ガス供給ライン9bを介して燃料電池1に供給するため、先ず、改質器5よりも下流側の配管内に残っている燃料ガスが燃料電池1に供給され、次に、改質器5と脱硫器13との間の配管内に残っている原燃料ガスが燃料電池1に供給され、その後、脱硫器13の脱硫触媒に吸着した原燃料ガスが燃料電池1に供給される。制御装置10は、負荷への電力供給を停止するとともに、改質器5への水供給を停止し、また、酸素含有ガスの燃料電池1への供給を停止する。
例えば、制御装置10はポンプ11、ブロア等を制御し、発電時の燃料ガスの供給量を2.3リットル/分、空気供給量を50リットル/分、水の供給量がS/Cが2.5となるように供給していたのを、停止移行モードでは、原燃料ガスの改質器5への供給量を0.05〜0.5リットル/分、空気供給、水供給を停止するように制御する。
停止モードは、負荷への電力供給を停止するとともに、改質器5への水供給、空気の燃料電池1への供給を停止し、さらに原燃料ガスの改質器への供給を停止し、完全に燃料電
池システムを停止するモードである。
従来、地震、停電、落雷、台風のような自然災害等で、図6(b)に示すように、保安メータ7の開閉弁が閉とされ、原燃料ガスが遮断された後には、開閉弁が閉とされた信号が制御装置10に伝達され、制御装置10は、負荷への電力供給を停止し、燃料供給ライン9に設けられたポンプ11を停止し、さらに、水、酸素含有ガスの供給を停止していた。
しかしながら、高温作動型の燃料電池1では、地震、停電、落雷、台風のような自然災害等の緊急停止時に原燃料ガスの改質器5への供給が停止し、この状態で冷却するため、さらに、配管からなる燃料供給ライン9、改質器5、脱硫器13等が冷却することにより、燃料電池1の燃料ガス流路22内が負圧となり、外気が侵入し、燃料極23が酸化するおそれがあり、これにより、燃料電池1に悪影響を与えるおそれがあった。
本形態の燃料電池システムでは、原燃料ガス供給ライン9bの開閉弁が閉とされ、原燃料ガスの供給が遮断された後、脱硫器13に設けられているヒータ14を加熱することにより、脱硫触媒に吸着している原燃料ガスを脱離させ、体積膨張により、原燃料ガスを、発電時よりも少ない流量で改質器5および燃料ガス供給ライン9bを介して燃料電池1に供給させる。
図7(a)にヒータの起動状態を示すグラフを、(b)にヒータ起動に伴う脱硫器温度のグラフを示す。本発明者によれば、脱硫器13の温度が室温から30℃高くなった場合でも脱硫触媒から硫黄成分が脱離せず、しかも、一般に知られている金属担持ゼオライトからなる脱硫触媒が収容されている容積3リットルの脱硫器13について、室温から30℃上昇した場合には、3リットル程度の原燃料ガスが脱離することを確認している。
これにより、緊急停止により高温の燃料電池1が冷却し、また配管からなる燃料供給ライン9、改質器5、脱硫器13等が冷却することにより、燃料電池1の燃料ガス流路22内が負圧となろうとした場合でも、制御装置10は、ヒータ14に電流を流すように制御して、脱硫器13を脱硫触媒から硫黄成分が脱離しない温度に加熱し、脱硫器13の脱硫触媒に吸着した原燃料ガスを脱離させ、この原燃料ガスを改質器5および燃料ガス供給ライン9aを介して燃料電池1側に供給するため、燃料電池1の燃料極23が、初期の場合は燃料ガスに晒され、配管内の燃料ガスが無くなった後は原燃料ガスに晒され、一定時間酸素含有ガスに晒されることを抑制できる。これにより、燃料電池1における燃料極23の酸化を防止できる。また、燃料電池システムとして、従来から使用されている脱硫器13を用いて、燃料電池1における燃料極23の酸化を防止でき、安価とすることができる。
また、制御装置10は、ヒータ14により脱硫器13を加熱する際には、ポンプ11を駆動させることが望ましい。制御装置10は、ヒータ14に電流を流すように制御して、脱硫器13を脱硫触媒から硫黄成分が脱離しない温度に加熱し、脱硫器13の脱硫触媒に吸着した原燃料ガスを脱離させることにより、体積膨張が生じて原燃料ガスを燃料電池1側にある程度供給できるが、制御装置10は、ヒータ14により脱硫器13を加熱する際には、ポンプ11を駆動させることにより、強制的に原燃料ガスを燃料電池1側に供給でき、確実に原燃料ガスを燃料電池1に供給できる。さらに、制御装置10によりポンプ11の回転数を制御することにより、原燃料ガスの供給量も制御できる。
さらに、制御装置10は、ポンプ11による原燃料ガスの供給量を燃料電池1から放出可能な必要最小限の量となるよう、ポンプ11を制御することができる。これにより、原燃料ガスもしくは燃料ガスを長時間燃料電池1に供給できるため、燃料電池1がある程度
冷却するまで、燃料電池1の燃料極23の酸化を抑制できる。
また、制御装置10は、ポンプ11を間欠的に駆動させることができる。これにより、緊急停止時に、長時間原燃料ガスを燃料電池1に供給できるため、燃料電池1がある程度冷却するまで、燃料電池1の燃料極23の酸化を抑制できる。
さらに、緊急停止後に、燃料電池1に供給された原燃料ガスもしくは燃料ガスを燃焼させることができる。この場合には、燃料電池1に発電時よりも少ない量で供給される原燃料ガスもしくは燃料ガスが、収納容器3内に存在している酸素含有ガスと反応して燃焼することになり、緊急停止時に燃料電池1の温度を急激に下げることなく、定常状態から、停止移行モード、停止モードへと燃料電池1の温度を次第に低下させることができるため、燃料電池1における熱応力を小さくすることができる。
上記形態では、保安メータ7が開閉弁を有する場合について記載したが、図8に示すように、開閉弁を有する保安メータ7と、さらに脱硫器13よりも上流側の原燃料ガスライン9bに別個に開閉弁71を設け、緊急停止時に閉としても良い。この場合には、体積膨張により原燃料ガスもしくは燃料ガスを燃料電池1側に押し出し易くなる。さらに、脱硫器13よりも上流側の原燃料ガスライン9bに開閉弁71を設けた場合には、保安メータ7に開閉弁が無くても良い。
さらに、上記形態では、収納容器3内に改質器5を収容したが、改質器5は収納容器3の外側にあっても良い。
また、上記形態では、保安メータ7の開閉弁が閉とされた信号を制御装置10に伝達したが、例えば、原燃料ガス供給ライン9bに、原燃料ガスの圧力を検知する圧力センサを設け、原燃料ガス供給ライン9b内の圧力が急激に低下した場合に、原燃料ガスの供給が遮断されたと見なして、圧力センサから制御装置10に信号を伝達しても良い。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
例えば、上記形態では、中空平板型の固体酸化物型燃料電池セルを用いた燃料電池について説明したが、円筒型の固体酸化物型燃料電池セルを用いた燃料電池であっても良いことは勿論である。さらに、燃料極、固体電解質、酸素極を順次設けてなる平板状の燃料電池セルと、燃料極に接続する燃料側インターコネクタと、酸素極に接続する酸素側インターコネクタとの積層体を隔離板を介して複数積層してなり、燃料極及び酸素極の中央部にそれぞれ燃料ガス及び酸素含有ガスが供給されて燃料極及び酸素極の外周部に向けて流れ、燃料電池セルの外周部から余剰の燃料ガス及び酸素含有ガスが放出され、燃焼されるタイプの平板型燃料電池にも応用できる。
1:燃料電池
7:保安メータ
9:燃料ガス供給ライン
10:制御装置
13:脱硫器
14:ヒータ
20:燃料電池セル
21:導電性支持体
22:燃料ガス流路
23:燃料極
24:固体電解質
26:酸素極
28:インターコネクタ
38:燃料電池モジュール
43:燃料電池装置
71:開閉弁

Claims (3)

  1. 原燃料ガス中の硫黄成分を除去するための脱硫触媒が収納された脱硫器と、該脱硫器からの前記原燃料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質器と、燃料極、固体電解質および酸素極を有し、前記燃料極に前記燃料ガスを、前記酸素極に酸素含有ガスを供給して発電する燃料電池と、該燃料電池が収容される収納容器と、前記脱硫器に設けられたヒータと、該ヒータを制御する制御装置と、前記原燃料ガスを前記脱硫器を介して前記改質器に供給するための原燃料ガス供給ラインと、前記燃料ガスを前記改質器から前記燃料電池に供給するための燃料ガス供給ラインと、前記脱硫器よりも上流側の前記原燃料ガス供給ラインに設けられた開閉弁とを具備するとともに、前記脱硫器は前記燃料電池の稼働時において室温にて稼働しており、
    前記制御装置は、緊急停止時に、前記開閉弁が閉とされた後に、前記ヒータを制御して前記脱硫器を前記室温から前記脱硫触媒から硫黄成分が脱離しない温度に加熱し、前記脱硫器の脱硫触媒に吸着した前記原燃料ガスを脱離させ、前記改質器および前記燃料ガス供給ラインを介して前記燃料電池側に供給することを特徴とする高温作動型燃料電池システム。
  2. 前記原燃料ガス供給ラインに前記原燃料ガスを前記改質器に供給するためのポンプが設けられており、前記制御装置は、前記ヒータにより前記脱硫器を加熱する際には、前記ポンプを駆動させることを特徴とする請求項1に記載の高温作動型燃料電池システム。
  3. 前記制御装置は、前記ポンプを間欠的に駆動させることを特徴とする請求項2記載の燃料電池システム。
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