JP5724326B2 - センサ付き転がり軸受及びセンサ付き転がり軸受を使用した自動車、鉄道車両、製鉄設備、工作機械 - Google Patents

センサ付き転がり軸受及びセンサ付き転がり軸受を使用した自動車、鉄道車両、製鉄設備、工作機械 Download PDF

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本発明は、アキシャル方向に面着磁された多極磁石リングとこれに対向配置されたGMR素子とを備えたセンサ付き転がり軸受及びセンサ付き転がり軸受を使用した自動車、鉄道車両、製鉄設備、工作機械に関する。
この種の回転角度位置検出装置としては、例えば回転軸に垂直な半径方向に磁束の発生部と磁束の吸引部が向く磁石と、第1、第2ホール素子を隣接配置し、第1ホール素子の磁気検出面に対して、第2ホール素子の磁気検出面を略直角方向に向けて隣接配置した第1、第2ホール素子とを相対回転する回転体の一方及び他方に設けるようにした回転角度検出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、4極以上の磁極を表面に有する磁石回転子と、前記磁石回転子からの磁束を検知するセンサデバイスと、前記センサデバイスから得られる複数の信号を用いて前記磁石回転子の回転角に応じた回転角信号を出力する電子回路部とを備えた回転角検出装置であって、前記センサデバイスは、回転磁石の近傍に発生する回転磁界から異なる2つ以上の位相信号を出力する複数のスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果素子を有し、前記複数のスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果素子は、基準になる感磁方向を有する第1のスピンバルブ型巨大磁石磁気抵抗素子と、前記第1のスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果素子とは異なる感磁方向を有する第2のスピンバルブ型巨大磁気抵抗効果素子とを備える回転角検出装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−326291号公報 特許第4273363号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来例にあっては、半径方向に磁束の発生部と磁束の吸引部が向くリング状又は円板状の磁石に対して約45度の角度で離れた位置に、第1磁気検出素子とこの第1磁気検出素子に隣接し配置された第1の磁気検出素子の磁気検出面に対して略直角補講に磁気検出面が向いた第2の磁気検出素子とを配置するようにしているので、第1の磁気検出素子及び第2の磁気検出素子の磁気検出面が磁石の外周面と平行に配置する必要があり、磁石の軸方向に長い設置スペースが必要となるという未解決の課題がある。
また、特許文献2に記載された従来例にあっては、回転磁石の軸心から半径方向に延長する線に対して所定角度傾斜した線間のセンサ配置角とセンサ傾斜角とを持たせることにより、理想的な正弦波の位置信号を得るようにしており、第1磁気検出素子及び第2磁気検出素子の配置を容易に行うことができないという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、磁石の軸方向における磁気検出素子の配置スペースを少なくするとともに、設置が容易なセンサ付き転がり軸受及びセンサ付き転がり軸受を使用した自動車、鉄道車両、製鉄設備、工作機械を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の一の形態に係るセンサ付き転がり軸受は、アキシャル方向の一端面に面着磁した多極磁石リングと、該多極磁石リングの着磁面に対して磁気検出面を対向させて配設したGMRセンサとを備えた回転角度位置検出装置を有し、前記GMRセンサは、90度異なる磁束に向きの変化をSIN及びCOSの2相信号として出力するSINセンサ部及びCOSセンサ部がICパッケージ内に組み込まれて構成され、該GMRセンサが前記SINセンサ部及びCOSセンサ部で感知される磁束密度を一致させるように前記多極磁石リングに対して半径方向にオフセットされて配置され、前記SIN及びCOSの2相信号を個別に増幅する増幅回路の増幅率が、電気角内に生じる2周期の誤差を抑制するように調整され、前記回転角度位置検出装置を構成する多極磁リング及びGMRセンサのうち、前記多極磁リングを回転側輪に固定された磁性体で構成されるマグネットホルダに保持し、前記GMRセンサを固定側輪に固定された磁性体で構成され前記マグネットホルダとで磁気シールド機能を発揮するセンサハウジングに保持した状態で、当該GMRセンサが合成樹脂性のモールドで覆われていることを特徴としている。
また、本発明の他の形態に係るセンサ付き転がり軸受は、前記GMRセンサの半径方向のオフセット量が、90度異なる2つの磁束方向の磁束密度が互いに近接する距離に選定されていることを特徴としている。
また、本発明の一の形態に係る自動車は、上記の何れか1つに記載のセンサ付き転がり軸受で支持された回転軸を有することを特徴としている。
また、本発明の一の形態に係る鉄道車両は、上記の何れか1つに記載のセンサ付き転がり軸受で支持された回転軸を有することを特徴としている。
また、本発明の一の形態に係る製鉄設備は、上記の何れか1つに記載のセンサ付き転がり軸受で支持された回転軸を有することを特徴としている。
また、本発明の一の形態に係る工作機械は、上記の何れか1つに記載のセンサ付き転がり軸受で支持された回転軸を有することを特徴としている。
本発明の回転角度位置検出装置によれば、アキシャル方向の一端面に面着磁した多極磁石リングに対して、GMRセンサの磁気検出面を対向させるとともに、半径方向にオフセットして配置することにより、軸方向の設置スペースを小さくするとともに、GMRセンサを多極磁石リングに対して対向配置するだけで傾ける必要がなく、GMRセンサの設置を容易に行うことができるという効果が得られる。
また、本発明によるセンサ付き転がり軸受によれば、GMRセンサの軸方向の設置スペースを小さくして、設置が容易となるセンサ付き転がり軸受を提供することができる。
本発明に係る回転角度位置検出装置の一実施形態を示す概略構成図であって、(a)は平面図、(b)は断面図である。 回転角度位置検出装置の回路構成を示すブロック図である。 回転角度検出装置の作用の説明に供する特性線図である。 電気角と検出誤差との関係を示す特性線図である。 本発明の回転角度位置検出装置の他の例を示す断面図である。 本発明の回転角度位置検出装置を装着したセンサ付き転がり軸受を示す断面図である。 GMRセンサを搭載した基板の底面図である。 本発明に係るセンサ付き転がり軸受の他の例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の回転角度位置検出装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図中、1は回転角度位置検出装置であって、この回転角度位置検出装置1は、多極磁石リング2と、これに対向配置されたGMR(Giant Manet Resistance:巨大磁気抵抗)センサ2とを備えている。
多極磁石リング2は、図1(a)及び(b)に示すように、軸方向長さの短いリング体2aの軸方向の一端面例えば上面に円周方向に例えば8個のN極及びS極が交互に着磁された着磁面2bが形成されている。
GMRセンサ3は、ICパッケージ4内に、図2に示すように、ラジアル方向及びスラスト方向の90度異なる感磁方向を持ちSIN信号及びCOS信号を出力するSINセンサ部5A及びCOSセンサ部5Bが配設されている。これらSINセンサ部5A及びCOSセンサ部5Bは、図示しないがそれぞれ4つのGMR素子をブリッジ接続した構成を有する。
そして、GMRセンサ3は、SINセンサ部5A及びCOSセンサ部5Bがラジアル方向及びスラスト方向の90度異なる感磁方向を持っているので、図3に示すように、GMRセンサ3の幅方向の中心位置を多極磁石リング1の着磁面の半径方向の中心位置に対向させたオフセット量が“0”となる第1のオフセット位置OP1では、例えばCOS信号を出力するCOSセンサ部5Bで感知する磁束密度は大きいが、SIN信号を出力するSINセンサ部5Aで感知する磁束密度はCOSセンサ部5Bの1/10程度となり、実質的に1つのCOSセンサ部5BのみがCOS信号を出力することになる。
ところが、GMRセンサ3をオフセット位置OP1よりに外側に移動させると、オフセット量が増加するに従って、COSセンサ部5Bで感知する磁束密度が徐々に低下し、逆にSINセンサ部5Aで感知する磁束密度が徐々に増加する。
そして、オフセット位置OP1より外側の第2のオフセット位置OP2となると、SINセンサ部5Aで感知する磁束密度がピークとなるとともに、COSセンサ部5Bで感知する磁束密度がSINセンサ部5Aで感知する磁束密度より僅かに大きいが近接した値となる。
さらに、GMRセンサ3を第2のオフセット位置OP2より外側に移動させると、オフセット量が増加するに従って、SINセンサ部5Aで感知する磁束密度が徐々に低下するとともに、COSセンサ部5Bで感知する磁束密度も減少傾向を継続し、第2のオフセット位置OP2より僅かに外側のオフセット位置に達するとSINセンサ部5Aで感知する磁束密度と一致し、その後オフセット量の増加に応じてSINセンサ部5Aで感知する磁束密度を下回り、第3のオフセット位置OP3でSINセンサ部5A及びCOSセンサ部5Bで感知する磁束密度が極めて小さい値で一致する。
このように、SINセンサ部5A及び5COSセンサ部Bが図3に示す磁束密度特性を有することから、GMRセンサ3をオフセット量が“0”であるオフセット位置OP1に配置したのでは、COSセンサ部5Bでは大きな磁束密度を感知することができるが、SINセンサ部5Aでは磁束密度を殆ど感知することができない。このため、SINセンサ部5Aから出力されるSIN信号を増幅器で増幅することにより、COSセンサ部5Bから出力されるCOS信号のレベルに合わせることができる。しかしながら、センサ部の一方のみの出力信号を増幅したのでは、増幅誤差が生じ易く精度の高い回転位置を求めることはできない。
このため、本発明では、多極磁石リング2に対してGMRセンサ3を、内蔵するSINセンサ部5A及びCOSセンサ部5Bで感知する磁束密度が接近する値となる第2のオフセット位置OP2に設置し、多極磁石リング2とGMRセンサ3とのギャップについては多極磁石リング2の磁束の向きが十分検知できるだけの磁束密度が得られるように設定する。
本実施形態では、多極磁石リング2に対するGMRセンサ3のオフセット量OVとギャップGAPとの比率をOV:GAP=1:1に設定している。しかしなから、オフセット量OVとギャップGAPとの比率は磁極数や磁石材質によって得られる磁束密度特性が変わるため、実際の磁束密度特性に応じて最適な比率に設定することが好ましい。
重要な点は、GMRセンサ3のオフセットによって、ラジアル方向とスラスト方向の磁場を同程度に検知できればよく、ギャップGAPの設定は磁束の検知に十分な磁束密度が得られればよいものである。
そして、GMRセンサ3のGMR素子5A及び5Bから出力されるSIN信号及びCOS信号は図2に示すようにSIN信号用増幅器10A及びCOS信号用増幅器10Bで増幅し、これらSIN信号用増幅器10A及びCOS信号用増幅器10Bの増幅信号をA/D変換器11A及び11Bでデジタル信号に変換し、このA/D変換器11A及び11Bから出力されるデジタルSIN信号及びデジタルCOS信号を角度演算処理回路12に供給して、多極磁石リング2の回転角度位置を算出する。
ここで、SIN信号用増幅器10A及びCOS信号用増幅器10Bは、互いに同一の構成で増幅特性が略一致する差動増幅器の構成を有する。すなわち、SIN信号用増幅器10A及びCOS信号用増幅器10Bは、オペアンプ15の反転入力側が抵抗R1を介してSINセンサ部5A及びCOSセンサ部5Bの正極側の出力端子に接続されているとともに、帰還用抵抗R2を介してオペアンプ15の出力端子に接続されている。また、オペアンプ15の非反転入力側が抵抗R3を介してSINセンサ部5A及びCOSセンサ部5Bの負極側出力端子に接続されているとともに、抵抗R4を介して接地されている。
したがって、両増幅器10A及び10Bでは、入力電圧をe1及びe2とし、出力電圧をeOとすると、出力電圧eOは、下記(1)式で表すことができる。
Figure 0005724326
また、前述したように、SINセンサ部5A及びCOSセンサ部5Bで感知する磁束密度が正確に一致するものではなく、GMRセンサ3から出力されるSIN信号及びCOS信号に基づいて回転角度位置を算出する場合に、図4で点線図示の特性曲線L1で示すように、電気角内に2周期の検出誤差が生じ易い。
このため、図2におけるSIN信号用増幅器10Aのゲイン(増幅度)とCOS信号用増幅器10Bのゲイン(増幅度)とを誤差を解消可能な比率に設定して、両増幅器10A及び10Bから出力される信号レベルを一致させる。すなわち、前述した図3の場合には、SIN信号がCOS信号に対して磁束密度が低いので、この分を補正するようにSIN信号用増幅器10A又はCOS信号用増幅器10Bの抵抗R1〜R4の一部を調整してSIN信号用増幅器10AのゲインGAとCOS信号用増幅器10BのゲインGBとの比率を例えばGA:GB=1.1:1.0に設定する。このように、SIN信号用増幅器10AのゲインGAとCOS信号用増幅器10BのゲインGBとの比率を設定することにより、図4で実線図示の特性曲線L2で示すように、検出誤差を大幅に低減することができる。
このように、上記実施形態によると、多極磁石リング2の軸方向の一端に形成した着磁面と対向してGMRセンサ3を配置し、且つGMRセンサ3のSIN信号及びCOS信号を出力するSINセンサ部5A及びCOSセンサ部5Bで感知する磁束密度が略一致する接近した値となるように半径方向にオフセットさせることにより、GMRセンサ3から信号レベルが略等しいSIN信号及びCOS信号を得ることができる。このため、多極磁石リング2の着磁面に対してGMRセンサ3を平行に配置することが可能となり、多極磁石リング2の軸方向の設置スペースを短くすることができるとともに、多極磁石リング2に対してGMRセンサ3を傾けて設置する必要がなく、GMRセンサ3の設置を容易に行うことができる。
なお、上記実施形態においては、多極磁石リング2の外側にGMRセンサ3をオフセットさせる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図5(a)に示すように、GMRセンサ3を半径方向内方にオフセットさせるようにしてもよい。同様に、多極磁石リング2の下面側に着磁面を形成した場合には、図5(b)又は(c)に示すように、GMRセンサ3を半径方向の外方又は内方に設置するようにすればよい。
次に、本発明による回転角度位置検出装置1をセンサ付き転がり軸受に適用した場合の実施形態を図6について説明する。
図6において、21は自動車、鉄道車両、製鉄設備、工作機械等の回転軸に適用して回転速度を検出するセンサ付き転がり軸受であって、このセンサ付き転がり軸受21は、互いに対向する回転側輪としての軸受内輪22及び固定側輪としての軸受外輪23と、これら軸受内輪22及び軸受外輪23間に介在された多数の転動体24とで転がり軸受25が構成されている。ここで、軸受内輪22及び軸受外輪23のそれぞれは、互いの対向面の軸方向両端側に軸方向端面より所定距離だけ転動体24側に段部26及び27が形成されている。
軸受内輪22には、前述した多極磁石リング2を保持する磁性体で構成されるマグネットホルダ32が嵌合保持されている。また、軸受外輪23には、マグネットホルダ32を覆うように前述したGMRセンサ3を多極磁石リング2に対して半径方向内方側にオフセットさせて保持する磁性体で構成されるセンサハウジング36が嵌合保持されている。
マグネットホルダ32は、軸受内輪22の段部26に圧入固定されて軸受内輪22の軸方向端部より外方に僅かに突出する円筒部32aと、この円筒部32aの軸方向突出端部から半径方向に転がり軸受25の軸受内輪22及び軸受外輪23間の軸受空間を覆うように延出する円環状板部32bと、この円環状板部32bの外周縁から軸方向外方に突出する円筒状のフランジ部32cとから構成されている。
そして、多極磁石リング2が円環状板部32b及びフランジ部32cに接触して、軸受空間の半径方向の略中央位置となるように例えば接着剤で固定保持されている。多極磁石リング2は、前述した図1に示すように、転がり軸受25の軸方向の上端面に、円周方向にN極及びS極が交互に着磁された着磁面が形成されている。
センサハウジング36は、軸受外輪23の段部27に圧入固定される外筒部36aと、この外筒部36aの外方端から半径方向に内方に軸受内輪22まで延長する円環状板部36bと、この円環状板部36bの内方端から軸受内輪22の軸方向端部に向かって延長し、軸受内輪22に僅かな間隔を空けて対向する内筒部36cとで多極磁石リング2を3方から覆う断面コ字状に形成されている。
このセンサハウジング36には、前述した図1に示すGMRセンサ3を実装した円環状の基板37が、円環状板部36bにGMRセンサ3と多極磁石リング2とが所定のギャップを保ち且つ前述した第2のオフセット位置OP2に対応するオフセット量だけ半径方向内方側にずらして装着されている。
ここで、GMRセンサ3は、合成樹脂性のモールド38によって覆われており、モールド38と多極磁石リング2との対向面間に所定間隙のセンサギャップ39が形成されている。したがって、センサギャップ39は、磁性体で構成されるマグネットホルダ32及びセンサハウジング36によって四方から囲まれている。
また、基板37には、図7に示すようにGMRセンサ3から出力されるSIN信号及びCOS信号を信号処理する前述した増幅器10A,10B、A/D変換器11A,11B及び回転角位置演算回路12を含む信号処理回路40を備えており、この信号処理回路40で信号処理された回転角度位置信号が信号線41を介して外部に出力される。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、転がり軸受25の軸受外輪23をハウジング等の固定部に固定するとともに、軸受内輪22内にブラシレスモータ等の三相電動モータ(図示せず)に連結された回転軸を嵌挿した組付状態とする。この状態で、三相電動モータを回転駆動させると、これに応じて軸受内輪22が回転されて、多極磁石リング2が回転することにより、この多極磁石リング2に対向して配置されたGMRセンサ3で多極磁石リング2の着磁パターンに応じた磁界を検出して、軸受内輪22の回転速度に応じた周波数のSIN信号及びCOS信号を出力する。
このSIN信号及びCOS信号を基板37上に実装された信号処理回路40で信号処理することにより、軸受内輪22の回転角度位置信号が算出され、算出された回転角度位置信号が信号線41を介して外部に出力される。
このようにして、GMRセンサ3によって多極磁石リング2で発生される磁界を検出することにより、回転角度位置を検出することができるものであるが、前述したようにブラシレスモータ等の三相電動モータが近接配置されている場合には、この三相電動モータで発生される電気ノイズに起因する外部磁界が多極磁石リング2で形成される磁界を乱すおそれがある。
しかしながら、上記実施形態では、マグネットホルダ32及びセンサハウジング36が磁性体で構成され、これらマグネットホルダ32及びセンサハウジング36で多極磁石リング2、GMRセンサ3及びそれら間のセンサギャップ39を四方から覆うようにしている。
このため、これら多極磁石リング2、GMRセンサ3及びセンサギャップ39が外部に晒されることを防止することができるとともに、マグネットホルダ32及びセンサハウジング36が磁気シールドとしての機能を発揮することができる。この磁気シールド機能によって、近接配置された三相電動モータ等で発生される電気ノイズに起因する外部磁界の変化を遮蔽することができ、多極磁石リング2で発生する磁界が外部磁界によって乱れることを抑制してGMRセンサ3によって多極磁石リング2で発生する磁界を正確に検出して正確な検出信号を出力することができる。
さらに、GMRセンサ3をモールド38で覆うようにしているので、GMRセンサ3を構成するIC部を外界から保護することが可能となり、センサIC部の防塵及び防水性を高めることができる。
なお、上記実施形態においては、GMRセンサ3を多極磁石リング2の着磁面に対して半径方向内方に配置する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図8に示すように、センサホルダ36内にGMRセンサ3を多極磁石リング2の着磁面に対して半径方向外方に所定オフセット量だけオフセットさせて配置するようにしてもよい。
1…回転角度位置検出装置、2…多極磁石リング、2a…リング体、2b…着磁面、33…GMRセンサ、4…ICパッケージ、5A…SINセンサ部、5B…COSセンサ部、10A…SIN信号用増幅器、10B…COS信号用増幅器、11A,11B…A/D変換器、12…回転角度位置演算回路、21…センサ付き転がり軸受、22…軸受内輪、23…軸受外輪、24…転動体、25…転がり軸受、32…マグネットホルダ、32a…円筒部、32b…円環状板部、32c…フランジ部、36…センサハウジング、36a…外筒部、36b…円環状板部、36c…内筒部、37…基板、38…モールド、38a…円筒部、39…センサギャップ、40…信号処理回路、41…信号線

Claims (6)

  1. アキシャル方向の一端面に面着磁した多極磁石リングと、該多極磁石リングの着磁面に対して磁気検出面を対向させて配設したGMRセンサとを備えた回転角度位置検出装置を有し、
    前記GMRセンサは、90度異なる磁束に向きの変化をSIN及びCOSの2相信号として出力するSINセンサ部及びCOSセンサ部がICパッケージ内に組み込まれて構成され、該GMRセンサが前記SINセンサ部及びCOSセンサ部で感知される磁束密度を一致させるように前記多極磁石リングに対して半径方向にオフセットされて配置され、
    前記SIN及びCOSの2相信号を個別に増幅する増幅回路の増幅率が、電気角内に生じる2周期の誤差を抑制するように調整され、
    前記回転角度位置検出装置を構成する多極磁リング及びGMRセンサのうち、前記多極磁リングを回転側輪に固定された磁性体で構成されるマグネットホルダに保持し、前記GMRセンサを固定側輪に固定された磁性体で構成され前記マグネットホルダとで磁気シールド機能を発揮するセンサハウジングに保持した状態で、当該GMRセンサが合成樹脂性のモールドで覆われている
    ことを特徴とするセンサ付き転がり軸受。
  2. 前記GMRセンサの半径方向のオフセット量は、90度異なる2つの磁束方向の磁束密度が互いに近接する距離に選定されていることを特徴とする請求項1に記載のセンサ付き転がり軸受
  3. 請求項1又は2に記載のセンサ付き転がり軸受で支持された回転軸を有することを特徴とする自動車。
  4. 請求項1又は2に記載のセンサ付き転がり軸受で支持された回転軸を有することを特徴とする鉄道車両。
  5. 請求項1又は2に記載のセンサ付き転がり軸受で支持された回転軸を有することを特徴とする製鉄設備。
  6. 請求項1又は2に記載のセンサ付き転がり軸受で支持された回転軸を有することを特徴とする工作機械
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