JP5458498B2 - 転がり軸受ユニットの状態量測定装置 - Google Patents

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Description

この発明は、転がり軸受ユニットを構成する静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に作用する外力等の状態量を測定可能とした、転がり軸受ユニットの状態量測定装置に関する
例えば自動車の車輪は懸架装置に対し、複列アンギュラ型等の転がり軸受ユニットにより回転自在に支持する。又、自動車の走行安定性を確保する為に、例えばアンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)、更には、電子制御式ビークルスタビリティコントロールシステム(ESC)等の車両用走行安定化装置が使用されている。この様な各種車両用走行安定化装置を制御する為には、車輪の回転速度、車体に加わる各方向の加速度等を表す信号が必要になる。そして、より高度の制御を行う為には、車輪を介して上記転がり軸受ユニットに加わる荷重(例えばラジアル荷重とアキシアル荷重との一方又は双方)の大きさを知る事が好ましい場合がある。
この様な事情に鑑みて、特許文献1には、特殊なエンコーダを使用して、転がり軸受ユニットに加わる荷重の大きさを測定する発明が記載されている。図3は、この特許文献1に記載された構造と同じ荷重の測定原理を採用している、転がり軸受ユニットの状態量測定装置に関する従来構造の1例を示している。この従来構造は、使用時に懸架装置に結合固定した状態で回転しない外輪1の内径側に、使用時に車輪を支持固定した状態でこの車輪と共に回転するハブ2を、複数個の転動体3、3を介して、回転自在に支持している。これら各転動体3、3には、背面組み合わせ型の接触角と共に、予圧を付与している。尚、図示の例では、これら各転動体3、3として玉を使用しているが、重量が嵩む自動車用の軸受ユニットの場合には、円すいころを使用する場合もある。
又、上記ハブ2の軸方向内端部(軸方向に関して「内」とは、自動車への組付け状態で車両の幅方向中央側を言い、図3の右側。反対に、車両の幅方向外側となる、図3の左側を、軸方向に関して「外」と言う。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)には、円筒状のエンコーダ4を、上記ハブ2と同心に支持固定している。このエンコーダ4は、磁性金属板製で円環状の芯金5と、この芯金5の外周面の軸方向内半部に添着固定した、永久磁石製で円筒状のエンコーダ本体6とから成る。このエンコーダ本体6は、上記芯金5の外周面の軸方向内半部に、素材である円筒状の磁性部材(永久磁石材、高保磁力材)を添着固定(接着固定、モールドによる固定等)した後、この磁性部材に着磁する事により構成している。被検出面である、上記エンコーダ本体6の外周面には、互いに異なる2種類の磁気極性であるS極とN極とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔に配置している。これらS極とN極との境界は、上記被検出面の軸方向(幅方向)中央部が円周方向に関して最も突出した、「く」字形になっている。
又、上記外輪1の軸方向内端開口を塞ぐ、金属板製で有底円筒状のカバー7の内側に、合成樹脂製のセンサホルダ8を介して、1対のセンサ9a、9bを支持固定している。そして、この状態で、これら両センサ9a、9bのうち、一方のセンサ9aの検出部を上記被検出面の軸方向外半部に、他方のセンサ9bの検出部を同じく軸方向内半部に、それぞれ0.5〜2mm程度の検出隙間を介して、近接対向させている。上記外輪1と上記ハブ2との間にアキシアル荷重が作用しておらず、これら外輪1とハブ2とがアキシアル方向(軸方向)に相対変位していない、中立状態で、上記「く」字形の境界の軸方向中央部(折れ曲がり部)が、上記両センサ9a、9bの検出部同士の間の丁度中央位置に存在する様に、各部材の軸方向の設置位置を規制している。同じ状態で、上記両センサ9a、9bの検出部と、上記被検出面の磁気特性変化の位相との関係が所定通りになる様に、上記両センサ9a、9bの円周方向の設置位置を規制している。尚、上記両センサ9a、9bの検出部には、ホールIC、ホール素子、MR素子、GMR素子等の磁気検知素子を組み込んでいる。
上述の様に構成する転がり軸受ユニットの状態量測定装置の場合、外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用する事により、これら外輪1とハブ2とがアキシアル方向に相対変位すると、これに伴って、図4に示す様な、上記両センサ9a、9bの出力信号同士の間に存在する位相差比ε(=位相差λ2 /1周期λ1 )が変化する。この位相差比εは、上記アキシアル荷重の作用方向及び大きさ(上記相対変位の方向及び大きさ)に見合った値をとる。従って、この位相差比εに基づいて、上記アキシアル荷重の作用方向及び大きさ(上記相対変位の方向及び大きさ)を求める事ができる。
尚、上記外輪1と上記ハブ2とがアキシアル方向に相対変位する事に伴い、上記両センサ9a、9bの出力信号間でパルスエッジタイミングの追い越しが発生すると、上記位相差比εに基づいて、上記アキシアル方向の相対変位及び荷重を正確に求めるのが難しくなる。この為、上記パルスエッジタイミングの追い越しが発生するのを最大限防止できる様にすべく、中立状態で、上記両センサ9a、9bの出力信号の位相を、図4に示す様に互いに反転させる(中立状態での上記位相差比εを0.5に設定する)事が好ましい。この為に具体的には、前述した様に、中立状態で、上記両センサ9a、9bの検出部と、上記エンコーダ4の被検出面の磁気特性変化の位相との関係が、所定通りになる様に、上記両センサ9a、9bの円周方向の設置位置を規制する等の措置を講じる。何れにしても、上記位相差比εに基づいて上記アキシアル方向の相対変位や荷重を求める処理は、図示しない演算器により行う。この為、この演算器のメモリ中には、予め理論計算や実験により調べておいた、上記位相差比εと、上記アキシアル方向の相対変位又は荷重との関係(零点及びゲイン)を表す、式やマップを記憶させておく。
尚、上述した従来構造の場合には、エンコーダの被検出面にその検出部を対向させるセンサの数を、2個としている。これに対し、図示は省略するが、特許文献2〜3及び特願2006−345849には、当該センサの数を3個以上とする事で、多方向の変位や外力を求められる構造が記載されている。
ところで、上述の図3に示した従来構造を実施する場合には、1対のセンサ9a、9bとしてそれぞれ、図5に示す様な、磁気検出用ICの一種である、ホールIC10を使用する事ができる。このホールIC10は、略矩形のIC本体11と、複数本(図示の例では4本)のリード端子12、12とを備える。このうちのIC本体11は、上記各センサ9a、9bの検出部に相当する、信号生成部であるホール素子13(図示はしないが、符号「13」の引出し位置は、このホール素子の中心部を示す。)と、このホール素子13の電圧信号を処理(増幅、ディジタル信号への変換等)する為の信号処理部(図示せず)とを合わせて、IC化したものである。又、上記各リード端子12、12はそれぞれ、上記IC本体11の周縁部のうちの1つの辺(図5の下辺)から引き出される状態で設けられている。尚、これら各リード端子12、12の中には、少なくとも、上記IC本体11に電力を供給する為の電源端子と、上記各センサ9a、9bの出力信号に相当する、上記信号処理部により処理された上記電圧信号を取り出す為の出力端子とが含まれている。又、使用時には、上記ホール素子13の前面(図5の裏面)を、エンコーダ4(図3)の被検出面に近接対向させる。
又、上述の様に、1対のセンサ9a、9bとしてそれぞれ、上述の様なホールIC10を使用する場合には、使用時のレイアウトとして、図6又は図7に示す様なレイアウトを採用する事が考えられる。このうちの図6に示したレイアウトは、上記1対のホールIC10、10を、エンコーダ4の被検出面の軸方向(図6〜7の上下方向)に関して、互いに同じ向きに配設するレイアウトである。この様なレイアウトを採用する場合には、一方(図示の例では上方)のホールIC10のリード端子12、12が、他方(図示の例では下方)のホールIC10と干渉しない様にすべく、これら両ホールIC10、10同士を、上記被検出面の円周方向(図6〜7の左右方向)にずらせて設置する必要がある。この為、上記両ホールIC10、10の円周方向の設置スペースが嵩む。尚、図6に示したレイアウトの様に、上記両ホールIC10、10を互いに同じ向きに配設すると、これら両ホールIC10、10の出力信号の(位相に関する)極性が互いに等しくなる。この為、中立状態で、これら両ホールIC10、10の出力信号の位相を互いに反転させる為には、この中立状態で、L=P・(N+0.5)と言った寸法関係を満たす必要がある。尚、この関係式中、Lは、上記被検出面の円周方向に関する、上記両ホールIC10、10を構成するホール素子13、13の中心間距離を、Pは、上記被検出面の磁気特性変化のピッチを、Nは整数を、それぞれ示す。
一方、図7に示したレイアウトは、上記1対のホールIC10、10を、エンコーダ4の被検出面の軸方向に関して、互いに逆向きに配設するレイアウトである。この様なレイアウトを採用する場合には、上記両ホールIC10、10のリード端子12、12が互いに干渉し合わない為、これら両ホールIC10、10同士を、上記被検出面の円周方向同位置に設置できる。従って、これら両ホールIC10、10の円周方向の設置スペースが嵩む事はない。尚、図7に示したレイアウトの様に、上記両ホールIC10、10を互いに逆向きに配設すると、これら両ホールIC10、10の出力信号の(位相に関する)極性が互いに反転する。この為、中立状態で、図示の様に、上記両ホールIC10、10の円周方向位置を一致させれば、この中立状態で、これら両ホールIC10、10の出力信号の位相を互いに反転させる事ができる。但し、図7に示したレイアウトの場合には、上記エンコーダ4の被検出面の軸方向両側に、上記両ホールIC10、10の各リード端子を引き出す為のスペースを確保する必要がある。この為、これら両ホールIC10、10の軸方向の設置スペースが嵩む。
特開2006−317420号公報 特開2006−322928号公報 特開2007−93580号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、転がり軸受ユニットの状態量測定装置に組み込んで使用する1対のセンサを設置する為のスペースを縮小できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の転がり軸受ユニットの状態量測定装置は、転がり軸受ユニットと、状態量測定装置とを備える。
このうちの転がり軸受ユニットは、使用時にも回転しない静止側軌道輪と、複数個の転動体を介してこの静止側軌道輪と同心に支持され、使用時に回転する回転側軌道輪とを備える。
又、上記状態量測定装置は、エンコーダと、2個以上のセンサと、演算器とを備える。
このうちのエンコーダは、上記回転側軌道輪の一部に直接又は他の部材を介して支持固定されたもので、この回転側軌道輪と同心の被検出面を備える。そして、この被検出面に互いに異なる2種類の磁気特性部を円周方向に関して交互に配置すると共に、この被検出面の磁気特性が円周方向に関して交互に変化する位相を、少なくとも上記被検出面の幅方向一部分で、この幅方向に関して連続的に変化させている。
又、上記各センサはそれぞれ、自身の検出部を上記エンコーダの被検出面のうちで互いに異なる部分に近接対向させた状態で、使用時にも回転しない部分に支持固定されている。そして、上記被検出面のうちで自身の検出部を対向させた部分の磁気特性の変化に対応して、出力信号を変化させる。
又、上記演算器は、上記各センサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、上記両軌道輪同士の間の相対変位と、これら両軌道輪同士の間に作用する外力とのうちの、少なくとも1種類の状態量を算出する機能を有する。
特に、本発明の転がり軸受ユニットの状態量測定装置に於いては、上記静止側軌道輪を外輪とし、上記回転側軌道輪をハブとしている。
又、上記エンコーダを、永久磁石製とし、上記ハブの軸方向内端部に支持固定している。
又、上記各センサを、上記外輪の軸方向内端開口を塞ぐカバーの内側に設けられた合成樹脂製のセンサホルダに包埋支持している。そして、それぞれが上記各センサから選択された2個のセンサの組み合わせのうち、少なくとも1つの組み合わせを構成する為に、次の様な構成を有する磁気検出用ICを使用する。
即ち、本発明の転がり軸受ユニットの状態量測定装置に使用する磁気検出用ICは、1個のIC本体と、複数本のリード端子とを備える。
このうちのIC本体は、それぞれが自身を通過する磁束の向き又は密度(向きと密度との一方又は双方)に応じた信号を生成する1対の信号生成部(例えばホール素子)と、これら両信号生成部で生成された信号を処理(増幅、ディジタル信号への変換等)する為の信号処理部とを備える。
又、上記複数本のリード端子はそれぞれ、上記IC本体の周縁部に存在する複数の辺のうち、1つの辺のみから引き出される状態で設けられている。又、これら各リード端子の中には、少なくとも、上記信号処理部で処理された上記両信号を取り出す為の1対の出力端子が含まれている。
又、これと共に、上記両信号生成部の前面に近接対向する部分を、上記エンコーダの被検出面に設けた互いに異なる2種類の磁気特性部が、それぞれ交互に、且つ、互いに同位相で通過する場合に、上記両出力端子から、互いの位相が反転した(互いの位相差比が0.5となる)1対の信号が取り出される回路構成を有する。尚、この様な回路構成は、例えば、上記両ホール素子に1対ずつ接続する電圧電極の接続方向を、これら両ホール素子同士で互いに反転させたり、或いは、この様に電圧電極の接続方向を互いに反転させる事なく、上記信号処理部で何れか一方の信号の位相のみを反転させる処理を行わせる等により、容易に行なえる。
本発明の転がり軸受ユニットの状態量測定装置は、上述した様な磁気検出用ICを備え、且つ、上記外輪と上記ハブとの間に外力が作用しておらず、これら外輪とハブ同士が相対変位していない、中立状態で、上記磁気検出用ICを構成する1対の信号生成部の前面を、それぞれ上記被検出面のうちで磁気特性の変化の位相が互いに等しい部分に近接対向させる。
上述の様に構成する本発明の転がり軸受ユニットの状態量測定装置の場合には、1個の磁気検出用ICを、状態量測定装置を構成する2個のセンサ(互いの出力信号の位相が中立状態で反転した状態となる2個のセンサ)として使用している。この為、当該2個のセンサの設置スペースを縮小できる。即ち、本発明の場合には、当該2個のセンサを、1個の磁気検出用ICとして、エンコーダの被検出面の円周方向1個所に設置すれば良い。この為、当該2個のセンサの円周方向の設置スペースを縮小できる。更に、本発明の場合には、エンコーダの被検出面の軸方向片側にのみ、この磁気検出用ICのリード端子を引き出す為のスペースを確保すれば良い。この為、当該2個のセンサの軸方向の設置スペースを縮小できる。又、本発明の場合には、当該2個のセンサを1個の磁気検出用ICとして取り扱える為、組立作業時に、当該2個のセンサの検出部同士の間隔がずれずに済む。従って、その分だけ、当該2個のセンサの組み付け位置を設計通りにする作業を容易に行える。
図1〜2は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本例の特徴は、エンコーダ4の被検出面に対向させる1対のセンサの構造にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図3〜4に示した従来構造の1例と同様である為、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例の場合には、上記エンコーダ4の被検出面に対向させる1対のセンサ9a、9b(図3参照)として、図1にその使用状態を示す様な、磁気検出用ICの一種である、1個のホールIC10aを使用している。このホールIC10aは、略矩形の1個のIC本体11aと、6本のリード端子12、12とを備える。このうちのIC本体11aは、上記1対のセンサ9a、9bの検出部に相当する、それぞれが信号生成部である1対のホール素子13、13(図示はしないが、図1に於いて、各符号「13、13」の引出し位置は、これら各ホール素子の中心部を示す。)と、これら1対のホール素子13、13の電圧信号を処理(増幅、ディジタル信号への変換等)する為の1対の処理回路を備えた信号処理部(図示せず)とを合わせて、IC化したものである。
又、上記6本のリード端子12、12はそれぞれ、上記IC本体11aの周縁部のうちの1つの辺(図1の下辺)から引き出される状態で設けられている。図2に回路図で示す様に、上記6本のリード端子12、12のうちの1本は、上記IC本体11aに電力を供給する電源につなげる為の電源端子である。又、別の2本は、それぞれが上記各センサ9a、9bの出力信号に相当する、上記信号処理部により処理された上記各ホール素子13、13の電圧信号を取り出す為の1対の出力端子である。又、残りの3本は、それぞれ接地(GND)につなげる為のGND端子である。又、図示の様に、各リード端子12、12の途中、若しくは各リード端子12、12間に、それぞれ必要に応じて、コンデンサC1 〜C5 を接続している。
上述の様に構成するホールIC10aは、合成樹脂製のセンサホルダ8(図3参照)に包埋支持した状態で、図1に示す様に、一方(図1の上方)のホール素子13の前面(図1の裏面)を、上記エンコーダ4の被検出面の軸方向外半部(図1の上半部)に、他方(図1の下方)のホール素子13の前面(図1の裏面)を、上記被検出面の軸方向内半部(図1の下半部)に、それぞれ近接対向させている。又、外輪1とハブ2(図3参照)との間にアキシアル荷重が作用しておらず、これら外輪1とハブ2とがアキシアル方向に相対変位していない、中立状態で、図1に示す様に、上記被検出面の軸方向中央部(「く」字形の境界の折れ曲がり部)が、上記両ホール素子13、13の中心部同士の間の丁度中央位置に存在する様に、各部材の軸方向の設置位置を規制している。又、同じ状態で、それぞれが検出部である上記両ホール素子13、13の中心部を、上記被検出面の円周方向同位置に配置する事により、これら両ホール素子13、13の中心部が、上記被検出面に存在する同じ「く」字形境界に対し、同時に近接対向する様にしている。尚、この状態で、上記ホールIC10aの各リード端子12、12は、上記被検出面の軸方向内側(図1の下側)に引き出す状態で配設している。
又、本例の場合には、上述の様な位置規制を実現した中立状態で、上記エンコーダ4の回転時に、即ち、上記両ホール素子13、13の前面に近接対向する部分を、このエンコーダ4の被検出面に設けたS極とN極とが、それぞれ交互に、且つ、互いに同位相で通過する場合に、上記各リード端子12、12に含まれる1対の出力端子から、互いの位相が反転した(前述の図4に示した様な)1対の出力信号が取り出される様に、上記IC本体11aの回路構成を決定している。尚、この様な回路構成の決定は、例えば、上記両ホール素子13、13に1対ずつ接続する電圧電極の接続方向を、これら両ホール素子13、13同士で互いに反転させたり、或いは、この様に電圧電極の接続方向を互いに反転させる事なく、前記信号処理部で何れか一方の出力信号の位相のみを反転させる処理を行わせる等により、容易に行える。
上述の様に、本例の磁気検出用IC及び転がり軸受ユニットの状態量測定装置の場合には、この状態量測定装置を構成する2個のセンサとして、1個のホールIC10aを使用している。この為、当該2個のセンサの設置スペースを縮小できる。即ち、本例の場合には、当該2個のセンサを、1個のホールIC10aとして、エンコーダ4の被検出面の円周方向1個所に設置すれば良い。この為、当該2個のセンサの円周方向の設置スペースを縮小できる。更に、本例の場合には、上記ホールIC10aの各リード端子12、12を、上記被検出面の軸方向内側にのみ引き出す状態で配設している。この為、当該2個のセンサの軸方向の設置スペースを縮小できる。又、本例の場合には、当該2個のセンサを1個のホールIC10aとして取り扱える為、組立作業時に、当該2個のセンサの検出部同士の間隔がずれずに済む。従って、その分だけ、当該2個のセンサの組み付け位置を設計通りにする作業を容易に行える。この結果、組立工程での歩留りを向上させる事ができる。
尚、本発明は、上述した実施の形態に限らず、特許請求の範囲に規制した要件を満たす、各種の構造に適用可能である。例えば、本発明は、前述の特許文献2〜3及び特願2006−345849に記載された構造、即ち、センサの数を3個以上とする事で、多方向の変位や外力を求められる構造にも適用可能である。又、本発明は、エンコーダの被検出面を円輪面とし、且つ、この被検出面にセンサの検出部を軸方向に対向させる事で、径方向の変位や外力を求められる様にした構造にも適用可能である。
本発明の実施の形態の1例を示す、エンコーダの被検出面の円周方向一部分と、2個のセンサとして使用する1個のホールICとを、このエンコーダの径方向外側から見た図。 ホールICを構成するIC本体と各リード端子との関係を略示する回路図。 転がり軸受ユニットの状態量測定装置の従来構造の1例を示す断面図。 1対のセンサの出力信号を示す線図。 ホールICの従来構造の1例を示す平面図。 エンコーダの被検出面の円周方向一部分と、1対のセンサとして使用する、互いに同じ向きに配設した1対のホールICとを、このエンコーダの径方向外方から見た図。 エンコーダの被検出面の円周方向一部分と、1対のセンサとして使用する、互いに逆向きに配設した1対のホールICとを、このエンコーダの径方向外方から見た図。
1 外輪
2 ハブ
3 転動体
4 エンコーダ
5 芯金
6 エンコーダ本体
7 カバー
8 センサホルダ
9a、9b センサ
10、10a ホールIC
11、11a IC本体
12 リード端子
13 ホール素子

Claims (1)

  1. 転がり軸受ユニットと、状態量測定装置とを備え、
    このうちの転がり軸受ユニットは、使用時にも回転しない静止側軌道輪と、複数個の転動体を介してこの静止側軌道輪と同心に支持され、使用時に回転する回転側軌道輪とを備えたものであり、
    上記状態量測定装置は、エンコーダと、2個以上のセンサと、演算器とを備えたものであって、
    このうちのエンコーダは、上記回転側軌道輪の一部に直接又は他の部材を介して支持固定されたもので、この回転側軌道輪と同心の被検出面を備え、この被検出面に互いに異なる2種類の磁気特性部を円周方向に関して交互に配置すると共に、この被検出面の磁気特性が円周方向に関して交互に変化する位相を、少なくとも上記被検出面の幅方向一部分で、この幅方向に関して連続的に変化させており、
    上記各センサはそれぞれ、自身の検出部を上記エンコーダの被検出面のうちで互いに異なる部分に対向させた状態で、使用時にも回転しない部分に支持固定されていて、上記被検出面のうちで自身の検出部を対向させた部分の磁気特性の変化に対応して出力信号を変化させるものであり、
    上記演算器は、上記各センサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、上記両軌道輪同士の間の相対変位と、これら両軌道輪同士の間に作用する外力とのうちの、少なくとも1種類の状態量を算出する機能を有するものである、
    転がり軸受ユニットの状態量測定装置に於いて、
    上記静止側軌道輪が外輪であり、上記回転側軌道輪がハブであり、
    上記エンコーダが、永久磁石製で、このハブの軸方向内端部に支持固定されており、
    上記各センサは、上記外輪の軸方向内端開口を塞ぐカバーの内側に設けられた合成樹脂製のセンサホルダに包埋支持されており、
    それぞれが上記各センサから選択された2個のセンサの組み合わせのうち、少なくとも1つの組み合わせを構成する為に、それぞれが自身を通過する磁束の向き又は密度に応じた信号を生成する1対の信号生成部と、これら両信号生成部で生成された信号を処理する為の信号処理部とを備えた1個のIC本体と、それぞれがこのIC本体の周縁部に存在する複数の辺のうちの1つの辺のみから引き出される状態で設けられた、上記信号処理部で処理された上記両信号を取り出す為の1対の出力端子を含む複数本のリード端子とを備えると共に、上記両信号生成部の前面に対向する部分を、上記エンコーダの被検出面に設けた互いに異なる2種類の磁気特性部が、それぞれ交互に、且つ、互いに同位相で通過する場合に、上記両出力端子から、互いの位相が反転した1対の信号が取り出される回路構成を有する磁気検出用ICを使用し、且つ、上記外輪と上記ハブとの間に外力が作用しておらず、これら外輪とハブ同士が相対変位していない、中立状態で、上記磁気検出用ICを構成する1対の信号生成部の前面を、それぞれ上記被検出面のうちで磁気特性の変化の位相が互いに等しい部分に対向させている事を特徴とする転がり軸受ユニットの状態量測定装置。
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