JP5481831B2 - 回転機械の状態量測定装置 - Google Patents

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Description

この発明に係る回転機械の状態量測定装置は、例えば車両(自動車)の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、この車輪に加わる荷重の大きさを測定して、車両の安定運行の確保に利用する。或は、各種工作機械の主軸を支持する為の転がり軸受ユニットに組み込んで、この主軸に加わる荷重を測定し、工具の送り速度等を適切に調節する為に利用する。
例えば、自動車の車輪は懸架装置に対し、複列アンギュラ型の転がり軸受ユニットにより回転自在に支持する。一方、自動車の走行安定性を確保する為に、アンチロックブレーキシステム(ABS)、トラクションコントロールシステム(TCS)、電子制御式ビークルスタビリティコントロールシステム(ESC)等の各種車両用走行安定化装置が使用されている。この様な各種車両用走行安定化装置を制御する為には、車輪の回転速度、車体に加わる各方向の加速度等を表す信号が必要になる。そして、より高度の制御を行う為には、車輪を介して上記転がり軸受ユニットに加わる各方向の荷重(例えばラジアル荷重とアキシアル荷重との一方又は双方)の大きさを知る事が好ましい場合がある。
この様な事情に鑑みて考えられた転がり軸受ユニット等の回転機械用の状態量測定装置として、例えば特許文献1〜6に記載されたものが知られている。このうちの特許文献5には、図7〜10に示す様な構造により、静止部材(静止輪)である外輪1と、回転部材(回転輪)であるハブ2との間に加わる荷重及びモーメントを測定可能とした、転がり軸受ユニット用荷重測定装置に関する発明が記載されている。この従来構造では、上記外輪1の内周面に形成した複列の外輪軌道3、3と、上記ハブ2の外周面に設けた複列の内輪軌道4、4との間に転動体5、5を、各列毎に複数個ずつ転動自在に設けている。そして、上記外輪1の内径側に上記ハブ2を、回転自在に支持している。尚、図示の例では、上記各転動体5、5として玉を使用しているが、重量の嵩む自動車の車輪を支持する為の転がり軸受ユニットの場合には、各転動体として円すいころを使用する場合もある。
この様な転がり軸受ユニット6と組み合わされる荷重測定装置は、上記ハブ2の内端部に外嵌固定された、磁性金属板製である1個のエンコーダ7と、上記外輪1の内端開口部に被着されたカバー8に支持固定された6個のセンサ9a1 、9a2 、9b1 、9b2 、9c1 、9c2 と、図示しない演算器とを備える。上記エンコーダ7の被検出部10は円筒状であって、この被検出部10に、それぞれが「く」字形である透孔11、11と柱部12、12とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔に形成している。従って上記被検出部10の磁気特性は、円周方向に関して交互に且つ等間隔に変化するが、変化する位相は、この被検出部10の軸方向(図7、8の左右方向)に関して漸次変化する。
又、上記6個のセンサ9a1 、9a2 、9b1 、9b2 、9c1 、9c2 はそれぞれ、永久磁石と、検出部を構成するホールIC、ホール素子、MR素子、GMR素子等の磁気検知素子とから成る。この様な6個のセンサ9a1 、9a2 、9b1 、9b2 、9c1 、9c2 は、上記被検出部10の外周面(被検出面)の円周方向等間隔の3個所と対向する位置に、それぞれ1対ずつ軸方向に並べて配置している。具体的には、図10に示す様に円周方向位置(角度)θを設定した場合に、θ=0度の位置に、第一のセンサペアーを構成する2個のセンサ9a1 、9a2 を、θ=120度の位置に、第二のセンサペアーを構成する2個のセンサ9b1 、9b2 を、θ=240度の位置に、第三のセンサペアーを構成する2個のセンサ9c1 、9c2 を、それぞれ配置している。
そして、上記各センサペアーを構成する1対ずつのセンサのうちの一方のセンサ9a1 、9b1 、9c1 の検出部を、上記被検出面の軸方向外半部(図7、8の左半部)である第一の特性変化部13に、他方のセンサ9a2 、9b2 、9c2 の検出部を、上記被検出面の軸方向内半部(図7、8の右半部)である第二の特性変化部14に、それぞれ対向させている。外力が作用せず、上記外輪1とハブ2とが中立状態(互いの中心軸が一致し、アキシアル方向の変位も生じていない状態)にある場合に、上記各センサ9a1 、9a2 、9b1 、9b2 、9c1 、9c2 の検出部は、それぞれ上記第一の特性変化部13或は上記第二の特性変化部14の幅方向中央部に対向する。
又、外力が作用しない状態で、同じセンサペアーを構成する1対のセンサ9a1 (9b1 、9c1 )、9a2 (9b2 、9c2 )の検出部が上記両特性変化部13、14に対向する円周方向位置(角度)θは、互いに一致する。従って、同じセンサペアーを構成する1対のセンサ9a1 (9b1 、9c1 )、9a2 (9b2 、9c2 )の出力信号同士の間に存在する初期位相差(外力が作用しない状態での位相差)は、それぞれ0となる。更に、異なるセンサペアーを構成する(異なる円周方向位置θに存在する)センサ間の初期位相差も、それぞれ0となる様に、上記両特性変化部13、14の特性変化のピッチ(1周期の円周方向長さ)Pを規制している。
上述の様に構成する、特許文献5に記載された転がり軸受ユニット用荷重測定装置の場合、車輪を介して転がり軸受ユニット6に外力が作用する事に伴い、上記外輪1(上記各センサ9a1 、9a2 、9b1 、9b2 、9c1 、9c2 の検出部)と上記ハブ2(上記エンコーダ7の被検出面)との間の位置関係がずれると、これに応じて、上記各センサ9a1 、9a2 、9b1 、9b2 、9c1 、9c2 の出力信号の位相が変化する(ずれる)。そして、これら各センサ9a1 、9a2 、9b1 、9b2 、9c1 、9c2 の出力信号の位相がずれる方向及びずれる量は、上記外輪1と上記ハブ2との間に作用する外力の方向及び大きさに対応したものとなる。そこで、特許文献5に詳しく説明されている様に、上記各センサ9a1 、9a2 、9b1 、9b2 、9c1 、9c2 の出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、互いに直交する3方向の変位、並びに互いに直交する2方向の傾斜を求められる。
例えば、上記転がり軸受ユニット6の軸方向をy軸方向、この転がり軸受ユニット6を組み付けた自動車の前後方向をx軸方向、鉛直方向をz軸方向とすれば、これらx、y、z軸方向の変位量(及び正負の方向)である、変位x、y、zを求められる。同様に、x軸或はz軸を中心とする傾斜量(角度及び正負の方向)である、傾きφx 、φz を求められる。
又、上記5方向変位(変位x、y、z及び傾きφx 、φz )と、これらに対応する、上記外輪1とハブ2との間に作用する5方向の荷重或はモーメント(x軸方向の荷重Fx、y軸方向の荷重Fy、z軸方向の荷重Fz、x軸回りのモーメントMx、z軸回りのモーメントMz)との間には、対象となる転がり軸受ユニット6の剛性等により定まる、所定の関係がある。そこで特許文献5に記載された従来装置の場合には、前記演算器のメモリ中に記憶させた、上記所定の関係を表した式或はマップに基づいて、上記5方向の変位(変位x、y、z及び傾きφx 、φz )から上記5方向の荷重及びモーメント(荷重Fx、Fy、Fz及びモーメントMx、Mz)を求める。
尚、上述した構造で、図8に示したエンコーダ7に代えて、図11に示す様なエンコーダ7aを使用しても良い。このエンコーダ7aは、被検出面のうち、第一の特性変化部13aを構成する複数の透孔11a、11aと、第二の特性変化部14aを構成する複数の透孔11b、11bとを、互いに独立に形成している。又、上記第二の特性変化部14aを構成する各透孔11b、11bと各柱部12b、12bとの境界は、上述した図8に示したエンコーダ7と同様、軸方向(図11の左右方向)に対して角度α(=45度)だけ傾斜させている。これに対し、上記第一の特性変化部13aを構成する各透孔11a、11aと各柱部12a、12aとの境界は、軸方向と平行にしている。即ち、図11に示したエンコーダ7aの場合、上記第二の特性変化部14aの特性変化の位相は、軸方向に関して漸次変化しているが、上記第一の特性変化部13aの特性変化の位相は、軸方向に関して変化していない。尚、上記エンコーダ7aも、上記両特性変化部13a、14aの特性変化のピッチを、それぞれPとしている。
上述の様な特許文献5に記載された構造の様に、複数のセンサ9a1 、9a2 、9b1 、9b2 、9c1 、9c2 を、単一のエンコーダ7(或は7a)の周囲に配置した場合、センサを1個だけ設置する場合に比べても、センサの為の新たな設置スペースは、あまり広くは必要としない。但し、センサの個数に比例して、各センサと車体側に設けた演算器とを繋ぐハーネスの本数が増加する。例えば、出力信号を電圧出力するセンサでは、1個のセンサに対して、電源用の線、グランド(接地)用の線、信号線の3本が必要になる。従って、6個のセンサでは、電源用の線とグランド用の線とを共用化しても、新たに5本の信号線が追加されるので、計8本となる。又、出力信号を電流出力するセンサでは、1個のセンサに対して、電源用の線と、信号線(グランド兼用)との2本が必要になる。従って、6個のセンサでは、電源用の線を共用化しても、新たに5本の信号線が追加されるので、計7本となる。
この様に、センサの数を多くした場合、各センサの出力信号をそれぞれ、車体側に設置された演算器に送る為に、これら各センサの数に比例してハーネスの本数が増加する。この様にハーネスの本数が多くなると、配線の設計の自由度が制限される。特に、転がり軸受ユニットに設置されるセンサから車体側の演算器に配線されるハーネスは、自動車のばね下に配置される為、高度の屈曲耐久性が要求される。従って、ハーネスの本数を多くしにくい。
これに対して、特許文献6には、センサ(検出器)と演算器とを繋ぐハーネスの本数を少なくできる構造が記載されている。図12〜13は、この様な特許文献6に記載された構造を示している。例えば、前述の図7に示した様な転がり軸受ユニット6に、1対のセンサ15、15を配置した場合に、これら両センサ15、15の出力を、それぞれA出力、B出力とする。
このうちのA出力は、図12に示す様に、位相と周期とを検出する為の、D型FF(フリップフロップ)16のCLK(クロック)端子に入力している。このD型FF16は、このCLK端子に信号の立ち上がりが入力された場合に、次にこのCLK端子に信号の立ち上がりが入力されるまでの間、D入力の状態を出力し、保持する。但し、CLR端子に入力される信号の状態がLowである場合には、この出力をLowとし、PR端子に入力される信号がLowである場合には、この出力をHighとし、次にCLK端子に信号の立ち上がりが入力されるまで保持する。要するに上記D型FF16は、上記CLK端子に信号の立ち上がりが入力されている間だけ、D入力の状態を出力し、CLR端子、PR端子に入力される信号に基づいてLow或いはHighに出力が変更される以外の場合に、上記出力を保持する。一方、上記B出力は、リセットパルス部17のNOT18とNAND19とを介して、上記D型FF16のCLR端子に入力している。
上述の様な検出器の回路を構成するD型FF16のCLK端子に、図13の(A)に示した、A出力の立ち上がり(a)が入力されると、このD型FF16の出力は、図13の(F)に示す様にHighになり、そのまま保持される。出力がHighの状態で、図13の(B)に示したB出力の立ち上がり(b)が上記リセットパルス部17のNOT18に入力されると、このNOT18の出力(イ)は、図13の(C)に示す様に、上記B出力の反転出力となり、HighからLowになり、上記B出力と共にNAND19に送られる。
このNAND19は、2入力が何れもHighの場合に出力をLowとし、それ以外の場合には出力をHighとする。上記NOT18の出力部と上記NAND19の入力部との間でコンデンサによりチャージされているので、このNAND19に入力される信号(ロ)は、上記出力(イ)がLowになっても、図13の(D)に示す様に、急にLowにはならない。この結果、この信号(ロ)と上記B出力とが、瞬間的ではあるが、同時にHighになり、上記NAND19の出力(ハ)は、図13の(E)に示す様に、一時的に(極く短時間だけ)Lowとなる。この出力(ハ)は、上記D型FF16のCLR端子に接続されているので、このD型FF16の出力はLowレベルにリセットされて保持される。
上記信号(ロ)の電圧は、抵抗を通じて放電し、Highのスレッシュレベルを割り(スレッシュレベルよりも低くなり)、上記NAND19の出力(ハ)はHighとなる。この場合、上記CLR端子に入力される、このNAND19の出力(ハ)がLow→Highに変化するが、上記D型FF16の出力は変化しない。従って、上記D型FF16の出力信号は、A出力の周期(A出力の立ち上がりから立ち上りまで、B出力の周期も同じ)と同じ周期を有し、A出力からB出力までの位相差(A出力の立ち上がりからB出力の立ち上がりまで)をパルス幅とした、図13の(F)に示す様な出力(パルス信号)となる。
そこで、この図13の(F)に示す様な出力信号を演算器に送れば、外輪1とハブ2(図7参照)との相対変位量、延てはこれら外輪1とハブ2との間に加わる荷重を求められる。この場合に、上記出力信号を受け入れた演算器側では、この出力信号のうちの周期から上記ハブ2の回転速度を求め、この周期とA、B両出力信号同士の位相差(上記パルス幅)とに基づいて、上記相対変位量、更には荷重を求める。
上述の様に構成する特許文献6に記載された構造の場合には、1対のセンサ15、15の出力信号の周期と、これら両出力信号同士の間に存在する位相差とを、単一の信号中に含ませて(1本の信号線で)送信できるので、上記両センサ15、15から信号を取り出す為に必要なハーネス20の数は、電圧出力の場合で、電源用の線とグランド用の線と合わせて3本、電流出力の場合で、電源用の線と合わせて2本となる。
この様に、特許文献6に記載された構造によれば、センサの数が多くてもハーネスの本数の増加を抑えられる。但し、単に、上記特許文献6に記載された構造を、前述の特許文献5に記載された構造に適用しても、エンコーダ7の複数方向の変位又は傾きや、転がり軸受ユニット6に作用する複数方向の荷重又はモーメントを算出する事はできない。即ち、これら各値を求める為には、互いに軸方向にずれた位置に存在するセンサの出力信号同士の位相差だけではなく、互いに円周方向にずれた位置に存在するセンサの出力信号同士の位相差が必要になる。従って、何ら工夫をしなければ、例えば、互いに円周方向にずれた位置に存在するセンサの出力信号同士の位相差を取り出す為のハーネスが必要になり、ハーネスの本数の増加を十分には抑えられない。
特開平4−240503号公報 特開2004−77159号公報 特開2006−64650号公報 特開2007−127253号公報 特開2008−64731号公報 特開2006−194863号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、エンコーダの複数方向の変位又は傾きや、転がり軸受ユニット等の回転機械に作用する複数方向の荷重又はモーメントを検出できる構造で、センサの検出信号を得る為に必要となるハーネスの本数を削減すべく発明したものである。
本発明の回転機械の状態量測定装置は、回転機械と、状態量測定装置とを備える。
このうちの回転機械は、使用状態でも回転しない静止部材と、この静止部材に対して回転自在に支持された回転部材とを備えたものである。
又、上記状態量測定装置は、上記回転部材又はこの回転部材と共に回転及び変位する別部材の一部に、この回転部材又はこの別部材と同心に設けられたエンコーダと、回転しない部分に支持固定された4個以上のセンサと、検出器と、演算器とを備えたものである。
このうちのエンコーダは、永久磁石製で、周面に被検出面を備えると共に、この被検出面のうち互いに軸方向に外れた2個所位置に第一、第二の特性変化部を備えたものである。これら両特性変化部の特性は、円周方向に関して交互に、且つ、互いに同じピッチで変化する。これと共に、上記第一、第二の両特性変化部のうちの少なくとも一方の特性変化部の特性変化の位相は、軸方向に関し、他方の特性変化部と異なる状態で漸次変化している。
又、上記各センサは、その検出部を対向させた部分の特性変化に対応して出力信号を変化させるものである。そして、上記各センサのうち、円周方向に関してほぼ同じ位相で軸方向に並んだ、それぞれの検出部を上記第一の特性変化部と上記第二の特性変化部とに対向させた、1対のセンサから成るセンサペアーを、2組又は3組有している。又、これら各センサペアーを、円周方向に関し互いに等間隔で配置している。具体的には、例えばセンサペアーを2組とした場合には、静止部材の中心軸に関し対称位置(180度反対位置)に配置し、3組とした場合には、中心角ピッチで120度毎に配置する。
又、上記各センサペアーを、それぞれ1個のホールICから構成している。このホールICは、これら各センサペアーを構成する1対のセンサの検出部に相当する2組(合計4個)のホール素子と、これら2組のホール素子の信号を処理する為の1対の処理回路を備えた信号処理部と、これら2組のホール素子の出力信号同士の位相差を求める上記検出器とを備えた(IC化した)1個のIC本体と、このIC本体の周縁部のうちの1つの辺のみから引き出された複数本のリード端子とを備えたものである。
更に、上記演算器は、次の様な動作を行うものである。即ち、上記各ホールICを構成する検出器から出力された2組のホール素子の出力信号同士の位相差と、これら各位相差から導き出される、互いに円周方向にずれた位置に配置された2組のホール素子(異なるセンサペアーを構成する1対のセンサ)の出力信号同士の位相差とに基づいて、上記静止部材に対する上記エンコーダの複数方向の変位又は傾き、或は、この静止部材と上記回転部材との間に作用する複数方向の荷重又はモーメントを算出する。
尚、上記静止部材と回転部材との間に作用する荷重を求める為には、必ずしもこれら両部材同士の相対変位量(エンコーダの変位量から求められる数値)を求める必要はない。即ち、演算器に、上記各センサの出力信号同士の位相差と、この位相差の信号から求められる周期とに基づいて、上記両部材同士の間に加わる荷重を直接(上記相対変位量を求める過程を経る事なく)算出する機能を持たせる事もできる。
上述の発明で演算器が行う動作として具体的には、請求項2に記載した発明の様に、パルス波形から所望の位相差を求める。
即ち、ホールICを構成する検出器から出力される2組のホール素子の出力信号同士の位相差を、パルス波形とする。
又、上述の各発明は、例えば、請求項3に記載した発明の様に、回転機械が、内輪と外輪とのうちの何れか一方の軌道輪に対し、他方の軌道輪を回転自在に支持した軸受である構造に適用する。
更に、この様な軸受としては、例えば、請求項4に記載した発明の様に、自動車用転がり軸受ユニットがある。即ち、一方の軌道輪を、使用状態で自動車の懸架装置に固定される静止輪とし、他方の軌道輪を、使用状態で車輪を固定し、この静止輪に対して回転自在に支持される回転輪とする。
上述の様に構成する本発明の回転機械の状態量測定装置によれば、自動車用転がり軸受ユニット等の回転機械に作用する複数方向の荷重又はモーメントを検出すべく、エンコーダの周囲に4個以上の複数のセンサを配置した構造で、ハーネスの本数を削減できる。即ち、ホールICを構成する検出器から出力された2組のホール素子の出力信号同士の位相差から、この位相差が存在する組み合わせ(センサペアー)とは異なる組み合わせである、互いに円周方向にずれた位置に配置された2組のホール素子の出力信号同士の位相差を、演算器で導き出す為、この位相差の信号を取り出す分のハーネスを削減できる。この結果、上記回転機械に作用する複数方向の荷重又はモーメントが検出できるにも拘らず、配線の設計の自由度を向上させられる。
又、本発明の様に、エンコーダの周囲にセンサペアーを複数組(2組又は3組)配置した場合には、(電源用の線やグランド用の線を除く)必要なハーネスは、各センサペアー毎の両センサ(2組のホール素子)の出力信号同士の位相差の数だけで済む。例えば、センサペアーが2組の場合にはハーネスが2本で済み、同じく3組の場合にはハーネスが3本で済む。そして、この数のハーネスを通じて送られる信号から、円周方向にずれた位置に存在するセンサの出力信号同士の位相差も検出する事ができる。
これに対して、前述の特許文献6に記載された従来構造を、センサペアーが複数組の場合に適用したとしても、各センサペアー毎に1本ずつのハーネスに加えて、円周方向にずれた位置に存在するセンサの出力信号同士の位相差を送る為のハーネスも必要になり、ハーネスの本数を十分に削減できない。
又、本発明の様に、各センサペアーを円周方向に関して等間隔に配置すれば、回転機械に作用する荷重又はモーメントにより生じる各センサの出力信号同士の位相差を、この荷重又はモーメントの方向が何れの場合であっても大きくできる為、検出精度を良好にできる。
又、本発明の場合には、センサペアーを構成する1対のセンサとして、1個のホールICを使用している為、当該1対のセンサの設置スペースを縮小できる。又、各リード端子を、IC本体の周縁部のうちの1つの辺のみから引き出す状態で配設している為、当該1対のセンサの軸方向の設置スペースを縮小できる。又、当該1対のセンサを1個のホールICとして取り扱える為、組立作業時に、当該1対のセンサの検出部同士の間隔がずれずに済む。従って、その分だけ、当該1対のセンサの組み付け位置を設計通りにする作業を容易に行える。この結果、組立工程での歩留りを向上させる事ができる。
又、請求項3に記載した発明によれば、内輪と外輪との間に作用する複数方向の荷重又はモーメントを検出できると共に、配線の設計の自由度を向上させられる。この為、例えば、軸受が、各種工作機械の主軸を支持する為の転がり軸受ユニットである場合に、この主軸に加わる荷重を測定し、工具の送り速度等を適切に調節できる構造で、上記軸受と演算器との間に配置する各ハーネスの取り回しが容易になったり、これら各ハーネスの耐久性を確保し易い。
更に、請求項4に記載した発明によれば、自動車用転がり軸受ユニットに作用する複数方向の荷重を検出する為に、複数のセンサを設置したとしてもハーネスの本数を削減できる為、配線の設計の自由度が向上し、ハーネスの屈曲耐久性を確保し易い構造が得られる。
本発明に関する参考例の第1例]
図1〜4は、本発明に関する参考例の第1例を示している。本参考例の場合も、前述の図7〜11に示した従来構造(特許文献5に記載された発明)と同様に、転がり軸受ユニット6(図7参照)に、3組のセンサペアー21a〜21cを設置している。即ち、これら各センサペアー21a〜21cは、それぞれ、エンコーダ7(7a)の円周方向に関して同じ位相或は僅かに(例えば、1パルスの0.5〜2.5ピッチ、具体的には、1回転が48パルスの場合に、3.75〜18.75゜程度)ずれた位置で軸方向に並んだ、1対のセンサ9a1 (9b1 、9c1 )、9a2 (9b2 、9c2 )から成る。これら各組のセンサペアー21a〜21cは、上記エンコーダ7(7a)の周囲に、円周方向に関し互いに等間隔に配置されている。又、このエンコーダ7(7a)は、前述の図8或は図11に示した様な、第一の特性変化部と第二の特性変化部とを有する。そして、上記各センサセンサ9a1 (9b1 、9c1 )、9a2 (9b2 、9c2 )は、その検出部を上記エンコーダ7(7a)の第一の特性変化部と第二の特性変化部とにそれぞれ対向させている。
又、上記転がり軸受ユニット6には、図示しない検出器をそれぞれ設けている。この検出器は、前述の図12〜13に示した従来構造(特許文献6に記載された発明)と同様に、上記各センサペアー21a〜21c毎の両センサ9a1 (9b1 、9c1 )、9a2 (9b2 、9c2 )の出力信号同士の位相差を検出して出力するものである。従って、上記各センサペアー21a〜21c毎にそれぞれ行う処理は、上記特許文献6に記載された従来構造と同様である。
本参考例の場合、上述の様に検出器で求めた各位相差は、図2に示す様に、車体側に設置された演算器に送られる。即ち、センサペアー21aを構成する両センサ9a1 、9a2 の出力信号A1 、A2 同士の位相差A2 −A1 、同じくセンサペアー21bの位相差B2 −B1 、同じくセンサペアー21cの位相差C2 −C1 の信号を、それぞれ上記演算器に送る。従って、上記検出器から演算器に送られる信号は3つとなるので、これら検出器と演算器とを繋ぐハーネスの本数は3本(各センサが、電圧出力タイプの場合は、電源用の線及びグランド用の線を入れた合計5本、電流出力タイプの場合は、電源用の線を入れた合計4本)となる。
上記各位相差を求める点に就いて、図3、4により説明する。この図3に示す様に、波形整形回路を通じて矩形状のパルス波形(矩形波)とした、各センサ9a1 (9b1 、9c1 )、9a2 (9b2 、9c2 )の出力信号A1 (B1 、C1 )、A2 (B2 、C2 )から、図4に示す様なパルス波形を導き出す。例えば、図3の上段に示した1対のパルス波形に関して、位相差A2 −A1 を導き出す場合には、出力信号A1 が降下する(或は立ち上がる)瞬間(例えばイの時点)と、出力信号A2 が降下する(或は立ち上がる)瞬間(例えばロの時点)との時間差(ロ−イ)から、この時間差(ロ−イ)がパルス幅となる、図4の上段に示す様なパルス波形を導き出す。同様に、図3の中段、下段にそれぞれ示した1対ずつのパルス波形に関する位相差B2 −B1 、C2 −C1 に就いても、図4の中段、下段にそれぞれ示した様な、所定のパルス幅(ニ−ハ、ヘ−ホ)を有するパルス波形を導き出す。
尚、上述の図3、4に示したパルス波形は、各センサ9a1 (9b1 、9c1 )、9a2 (9b2 、9c2 )の出力信号(或は、これら出力信号同士の位相差)と、前記エンコーダ7(7a)のピッチに相当する周期との合成信号である。この周期は、一方又は他方のセンサの出力信号が降下した(或いは立ち上がった)瞬間から、次にこのセンサの出力信号が降下した(或いは立ち上がった)瞬間までに要した時間として求められる。本参考例の場合、演算器に送られる信号は、図4に示す様な位相差のパルス波形であるが、例えば、位相差A2 −A1 のパルス波形の場合、このA2 −A1 のパルス波形のイの時点からトの時点までに要した時間から、上記周期が求められる。
上述の様に導き出した、検出器から各センサペアー21a〜21c毎の両センサ9a1 (9b1 、9c1 )、9a2 (9b2 、9c2 )の出力信号同士の位相差(各位相差と周期との合成信号)を、演算器に送る。この演算器では、例えば、前述の図12に示した様な回路により、上記各位相差から、上記各センサ9a1 (9b1 、9c1 )、9a2 (9b2 、9c2 )のうち、互いに円周方向にずれた位置に配置されたセンサの出力信号同士の位相差を求める。例えば、センサ9b2 とセンサ9a2 との出力信号同士の位相差B−Aは、図4のA2 −A1 のパルス波形のロの時点と、B2 −B1 のパルス波形のニの時点との時間差から求められる。同様に、センサ9c2 とセンサ9a2 との位相差C−Aも、ロの時点とヘの時点との時間差から求められる。
そして、上述の様に求めた2つの位相差B−A、C−Aと、検出器から送られた3つの位相差A2 −A1 、B2 −B1 、C2 −C1 との合計5つの位相差と、エンコーダ7(7a)のピッチに相当する周期や、他の既知の情報(対象となる転がり軸受ユニット6の剛性等により定まる、所定の関係等)から、前述の特許文献5に記載された様な計算をし、外輪1(図7参照)に対する上記エンコーダ7(7a)の複数方向の変位又は傾き、或は、この外輪1とハブ2(図7参照)との間に作用する複数方向の荷重又はモーメントを算出する。
上述の様に構成する本参考例の場合、例えば、センサ9b2 とセンサ9a2 との出力信号同士の位相差B−A、センサ9c2 とセンサ9a2 との位相差C−Aを、それぞれ演算器で導き出す為、これら各位相差の信号を取り出す分のハーネスを削減できる。言い換えれば、3組のセンサペアー21a〜21cを構成する6個のセンサ9a1 、9b1 、9c1 、9a2 、9b2 、9c2 の組み合わせのうち、5組の組み合わせのセンサの出力信号同士の位相差を得られるにも拘らず、検出器と演算器とを繋ぐハーネスが3本(電源用の線やグランド用の線を除く)で済む。従って、転がり軸受ユニット6側の検出器と車体側の演算器との間の配線の設計の自由度が向上し、この部分に配置されるハーネスの屈曲耐久性を確保し易い。
本発明に関する参考例の第2例]
図5は、本発明に関する参考例の第2例を示している。本参考例の場合、上述の参考例の第1例と異なり、センサペアー21a、21bを2組、エンコーダ7(7a)の周囲に配置している。又、これら両センサペアー21a、21bは、それぞれ、円周方向に関して同じ位相で軸方向に並んだ1対のセンサから成り、外輪1(図7参照)の中心軸に関し対称位置(180度反対位置)に配置されている。この様に構成される本参考例の場合、検出器により、上記両センサペアー21a、21b毎の両センサ9a1 (9b1 )、9a2 (9b2 )の出力信号同士の位相差(各位相差と周期との合成信号)を得る。そして、この様に検出器により得た2つの位相差を演算器に送り、この演算器で、互いに円周方向にずれた位置に配置された、例えば、センサ9a2 、9b2 の出力信号同士の位相差を求める。この結果、3組の組み合わせのセンサの出力信号同士の位相差が得られるにも拘らず、検出器と演算器とを繋ぐハーネスは2本(各センサが、電圧出力タイプの場合は合計4本、電流出力タイプの場合は合計3本)で済む。その他の構造及び作用は、上述の参考例の第1例と同様である。
[実施の形態の1例
図6は、全請求項に対応する、本発明の実施の形態の1例を示している。本例の場合には、エンコーダ7bの被検出面に対向させる2組又は3組のセンサペアーとして、図6にその使用状態を示す様な、磁気検出用ICの一種である、1個のホールIC22を使用している。上記エンコーダ7bは、磁性金属板製で円環状の芯金の表面に永久磁石製のエンコーダ本体23を添着固定して成る。このエンコーダ本体23の被検出面には、互いに異なる2種類の磁気極性であるS極とN極とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔に配置している。これらS極とN極との境界は、上記被検出面の軸方向(幅方向、図6の上下方向)中央部が円周方向に関して最も突出した、「く」字形になっている。
又、上記ホールIC22は、電流出力タイプで、略矩形のIC本体24と、2本のリード端子25、25とを備える。このうちのIC本体24は、上記センサペアーを構成する1対のセンサの検出部に相当する、2組(合計4個)のホール素子26、26と、これら2組のホール素子26、26の信号を処理(増幅、ディジタル信号への変換等)する為の1対の処理回路を備えた信号処理部(図示せず)と、上記2組のホール素子26、26の出力信号同士の位相差を求める為の論理回路(検出器に相当)とを合わせて、IC化したものである。上記各ホール素子26、26のうち、図6の左右方向に並ぶ1対ずつのホール素子26、26により、それぞれセンサを構成している。従って、本例の場合、図6の上側に1個のセンサを、図6の下側に1個のセンサを、それぞれ配置した状態となる。又、上記論理回路は、これら両センサの出力信号の位相差を求める事になる。
又、上記2本のリード端子25、25はそれぞれ、上記IC本体24の周縁部のうちの1つの辺(図6の下辺)から引き出される状態で設けられている。上記両リード端子25、25のうちの1本は、上記IC本体24に電力を供給する電源に繋げる為の電源端子である。又、別の1本は、それぞれが上記論理回路により求めた上記各センサの出力信号同士の位相差の信号を取り出す為の出力端子である。本例の場合、上記ホールIC22は、電流出力タイプである為、リード端子25、25は2本としている。尚、電圧出力タイプとした場合には、グランド用の端子を追加して、合計3本とする。
上述の様に構成するホールIC22は、図6に示す様に、一方(図6の上方)のホール素子26、26の前面(図6の裏面)を、上記エンコーダ7bの被検出面の軸方向片半部(図6の上半部)に、他方(図6の下方)のホール素子26、26の前面(図6の裏面)を、上記被検出面の軸方向他半部(図6の下半部)に、それぞれ近接対向させている。又、外輪1とハブ2(図7参照)との間にアキシアル荷重が作用しておらず、これら外輪1とハブ2とがアキシアル方向に相対変位していない、中立状態で、図6に示す様に、上記被検出面の軸方向中央部(「く」字形の境界の折れ曲がり部)が、上記各ホール素子26、26の中心部同士の間の丁度中央位置Oに存在する様に、各部材の軸方向の設置位置を規制している。又、同じ状態で、それぞれが検出部である、図6の上下1対ずつの各ホール素子26、26の中心部M、Nを、上記被検出面の円周方向に関し同じ位置に配置する事により、これら各ホール素子26、26の中心部M、Nが、上記被検出面に存在する同じ「く」字形境界に対し、同時に近接対向する様にしている。
上述の様に構成する本例の場合、センサペアーを構成する1対のセンサとして、1個のホールIC22を使用している為、当該1対のセンサの設置スペースを縮小できる。即ち、本例の場合には、当該1対のセンサを、1個のホールIC22として、エンコーダ7bの被検出面の円周方向1個所に設置すれば良い。この為、当該1対のセンサの円周方向の設置スペースを縮小でき、転がり軸受ユニット6(図7参照)に組み込む際の設計の自由度が向上する。又、本例の場合には、上記ホールIC22の各リード端子25、25を、上記被検出面の軸方向他側にのみ引き出す状態で配設している。この為、当該1対のセンサの軸方向の設置スペースを縮小できる。又、本例の場合には、当該1対のセンサを1個のホールIC22として取り扱える為、組立作業時に、当該1対のセンサの検出部同士の間隔がずれずに済む。従って、その分だけ、当該1対のセンサの組み付け位置を設計通りにする作業を容易に行える。この結果、組立工程での歩留りを向上させる事ができる。更に、本例の場合には、ホールIC22と演算器とを繋ぐハーネスの本数を削減できる為、配線を簡素化でき、コストの低減を図れる。その他の構造及び作用は、前述の参考例の第1例或は第2例と同様である。
各位相差或は単独のセンサの出力信号同士を単一の信号とする回路は、前述の図12に示したものに限定される事はない。例えば、この為の回路をディスクリートで組んでも良い。何れにしても、位相差或は単独のセンサの出力信号のエッジを検出し、位相差と周期とを単一の信号として送り出せる回路であれば良い。
更に、送り出される単一信号は、前述した様に、周期及び位相差の情報を含んでいる為、このうちの周期の情報を、例えばABS等の制御で必要とされるデータ(周期)として使用する事もできる。
本発明に関する参考例の第1例を示す、センサの配置状態を示す模式図。 検出器と演算器とでそれぞれ行う処理と、これら検出器と演算器との間を繋ぐハーネスとを模式的に示す図。 各センサから出力されるパルス波形を示す図。 各センサペアーを構成する1対のセンサの出力信号同士の位相差を表すパルス波形を示す図。 本発明に関する参考例の第2例を示す、センサの配置状態を示す模式図。 本発明の実施の形態の1例を示す、エンコーダの被検出面の円周方向一部分と、1対のセンサとして使用する1個のホールICとを、このホールICを上記エンコーダの被検出面に対向させた状態で示す図。 従来構造の第1例を示す転がり軸受ユニットの断面図。 エンコーダの一部を径方向から見た図。 従来構造の第1例の全体構成を示す模式図。 同じくセンサの配置状態を示す模式図。 エンコーダの別例を示す図8と同様の図。 従来構造の第2例で、1対のセンサから送り出される信号を合成する回路を示す図。 この回路により信号を合成する状態を示す図。
1 外輪
2 ハブ
3 外輪軌道
4 内輪軌道
5 転動体
6 転がり軸受ユニット
7、7a、7b エンコーダ
8 カバー
9a、9a、9b、9b、9c、9c センサ
10 被検出部
11、11a、11b 透孔
12、12a、12b 柱部
13、13a 第一の特性変化部
14、14a 第二の特性変化部
15 センサ
16 D型FF
17 リセットパルス部
18 NOT
19 NAND
20 ハーネス
21a、21b、21c センサペアー
22 ホールIC
23 エンコーダ本体
24 IC本体
25 リード端子
26 ホール素子

Claims (4)

  1. 回転機械と、状態量測定装置とを備え、
    このうちの回転機械は、使用状態でも回転しない静止部材と、この静止部材に対して回転自在に支持された回転部材とを備えたものであり、
    上記状態量測定装置は、上記回転部材又はこの回転部材と共に回転及び変位する別部材の一部に、この回転部材又はこの別部材と同心に設けられたエンコーダと、回転しない部分に支持固定された4個以上のセンサと、検出器と、演算器とを備えたものであり、
    このうちのエンコーダは、永久磁石製で、周面に被検出面を備えると共に、この被検出面のうち互いに軸方向に外れた2個所位置に第一、第二の特性変化部を備えたもので、これら両特性変化部の特性が円周方向に関して交互に且つ互いに同じピッチで変化すると共に、上記第一、第二の両特性変化部のうちの少なくとも一方の特性変化部の特性変化の位相が軸方向に関し、他方の特性変化部と異なる状態で漸次変化しており、
    上記各センサは、その検出部を対向させた部分の特性変化に対応して出力信号を変化させるもので、これら各センサのうち、円周方向に関してほぼ同じ位相で軸方向に並んだ、それぞれの検出部を上記第一の特性変化部と上記第二の特性変化部とに対向させた1対のセンサから成るセンサペアーを2組又は3組有しており、これら各センサペアーを円周方向に関し互いに等間隔で配置しており、
    上記各センサペアーは、それぞれ1個のホールICから構成されており、このホールICは、これら各センサペアーを構成する1対のセンサの検出部に相当する2組のホール素子と、これら2組のホール素子の信号を処理する為の1対の処理回路を備えた信号処理部と、これら2組のホール素子の出力信号同士の位相差を求める上記検出器とを備えた1個のIC本体と、このIC本体の周縁部のうちの1つの辺のみから引き出された複数本のリード端子とを備えたものであり、
    上記演算器は、上記各ホールICを構成する検出器から出力された2組のホール素子の出力信号同士の位相差と、これら各位相差から導き出される、互いに円周方向にずれた位置に配置された2組のホール素子の出力信号同士の位相差とに基づいて、上記静止部材に対する上記エンコーダの複数方向の変位又は傾き、或は、この静止部材と上記回転部材との間に作用する複数方向の荷重又はモーメントを算出するものである、
    回転機械の状態量測定装置。
  2. ホールICを構成する検出器から出力される2組のホール素子の出力信号同士の位相差がパルス波形である、請求項1に記載した回転機械の状態量測定装置。
  3. 回転機械が、内輪と外輪とのうちの何れか一方の軌道輪に対し、他方の軌道輪を回転自在に支持した軸受である、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した回転機械の状態量測定装置。
  4. 軸受が自動車用転がり軸受ユニットであり、一方の軌道輪を、使用状態で自動車の懸架装置に固定される静止輪とし、他方の軌道輪を、使用状態で車輪を固定し、この静止輪に対して回転自在に支持される回転輪とした、請求項3に記載した回転機械の状態量測定装置。
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