JP5151634B2 - エンコーダの着磁方法 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば車輪支持用軸受ユニットに作用するアキシアル荷重等の状態量を測定する為に使用されるエンコーダ、即ち、被検出面にS極とN極とを円周方向に関して交互に配置すると共に、これらS極とN極との境界の少なくとも一部分を、上記被検出面の幅方向に対して傾斜させたエンコーダの着磁方法及び着磁装置の改良に関する。
例えば自動車の車輪は懸架装置に対し、複列アンギュラ型等の転がり軸受ユニットにより回転自在に支持する。又、自動車の走行安定性を確保する為に、例えばアンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)、更には、電子制御式ビークルスタビリティコントロールシステム(ESC)等の車両用走行安定化装置が使用されている。この様な各種車両用走行安定化装置を制御する為には、車輪の回転速度、車体に加わる各方向の加速度等を表す信号が必要になる。そして、より高度の制御を行う為には、車輪を介して上記転がり軸受ユニットに加わる荷重(例えばラジアル荷重とアキシアル荷重との一方又は双方)の大きさを知る事が好ましい場合がある。
この様な事情に鑑みて、特許文献1には、特殊なエンコーダを使用して、転がり軸受ユニットに加わる荷重の大きさを測定する発明が記載されている。図2は、この特許文献1に記載された構造と同じ荷重の測定原理を採用している、転がり軸受ユニットの状態量測定装置に関する従来構造の1例を示している。この従来構造は、使用時に懸架装置に結合固定した状態で回転しない外輪1の内径側に、使用時に車輪を支持固定した状態でこの車輪と共に回転するハブ2を、複数個の転動体3、3を介して、回転自在に支持している。これら各転動体3、3には、背面組み合わせ型の接触角と共に、予圧を付与している。尚、図示の例では、これら各転動体3、3として玉を使用しているが、重量が嵩む自動車用の軸受ユニットの場合には、玉に代えて円すいころを使用する場合もある。
又、上記ハブ2の軸方向内端部(軸方向に関して「内」とは、自動車への組付け状態で車両の幅方向中央側を言い、図2の右側。反対に、車両の幅方向外側となる、図2の左側を、軸方向に関して「外」と言う。本明細書全体で同じ。)には、円筒状のエンコーダ4を、上記ハブ2と同心に支持固定している。このエンコーダ4は、磁性金属板製で円筒状の芯金5と、この芯金5の外周面の軸方向内半部に添着固定した、永久磁石製で円筒状のエンコーダ本体6とから成る。このエンコーダ本体6は、上記芯金5の外周面の軸方向内半部に、素材である円筒状の磁性部材(永久磁石材、高保磁力材)を添着固定(接着固定、モールドによる固定等)した後、この磁性部材に着磁する事により構成している。被検出面である、上記エンコーダ本体6の外周面には、S極とN極とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔に配置している。これらS極とN極との境界は、上記被検出面の軸方向(幅方向)中央部が円周方向に関して最も突出した、「く」字形になっている。尚、測定精度は劣るが、上記被検出面の軸方向両半部のうち、何れか一方の半部の境界のみを軸方向に対して傾斜させ、他方の半部の境界を軸方向と平行にする事もできる。
又、上記外輪1の軸方向内端開口を塞ぐ、金属板製で有底円筒状のカバー7の内側に、合成樹脂製のセンサホルダ8を介して、1対のセンサ9a、9bを支持固定している。そして、この状態で、これら両センサ9a、9bの検出部を、上記エンコーダ4の被検出面の軸方向両半部に、それぞれ1つずつ近接対向させている。尚、上記両センサ9a、9bの検出部には、ホールIC、ホール素子、MR素子、GMR素子等の磁気検知素子を組み込んでいる。
上述の様に構成する転がり軸受ユニットの状態量測定装置の場合、外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用する事により、これら外輪1とハブ2とがアキシアル方向に相対変位すると、これに伴って、上記両センサ9a、9bの出力信号同士の間に存在する位相差比(=位相差/1周期)が変化する。この位相差比は、上記アキシアル荷重の作用方向及び大きさ(上記相対変位の方向及び大きさ)に見合った値をとる。従って、この位相差比に基づいて、上記アキシアル荷重の作用方向及び大きさ(上記相対変位の方向及び大きさ)を求める事ができる。尚、これらを求める処理は、図示しない演算器により行う。この為、この演算器のメモリ中には、予め理論計算や実験により調べておいた、上記位相差比と、上記アキシアル方向の相対変位又は荷重との関係(零点及びゲイン)を表す、式やマップを記憶させておく。
尚、上述した従来構造の場合には、エンコーダの被検出面にその検出部を対向させるセンサの数を、2個としている。これに対し、図示は省略するが、特許文献2〜4には、当該センサの数を3個以上とする事で、多方向の変位や外力を求められる構造が記載されている。
次に、特許文献5に記載されて従来から提案されている、上述した状態量測定装置を構成するエンコーダ4の着磁方法の2例に就いて、図3〜5を参照しつつ説明する。尚、このうちの図3は、これら両例に関する共通の図を、図4は第1例に関する図を、図5は第2例に関する図を、それぞれ示している。これら両例の場合とも、着磁作業を行うのに先立って、図4〜5に示す様なエンコーダ素材10を造っておく。このエンコーダ素材10は、芯金5の外周面に円筒状の磁性部材11{エンコーダ本体6(図2)の素材}を添着固定して成るものである。又、着磁作業を行う際には、1対の着磁ヘッド12a、12a(12a、12b)を使用する。図4〜5に示す様に、これら両着磁ヘッド12a、12bの先端面13a、13bは、被検出面となるべき面である、上記エンコーダ素材10の外周面と同心の部分円筒面としている。又、図3の(A)は、上記各着磁ヘッド12a(12b)の先端面13a(13b)の平面形状{これら各着磁ヘッド12a(12b)の軸方向から見た形状で、これら各着磁ヘッド12a(12b)の断面形状と同じ形状}を、同図の(B)は、完成させるべきエンコーダ4の被検出面の円周方向一部分の展開図(平面に展開したと仮定した状態を示す図)を、それぞれ示している。この図3の(A)(B)に示す様に、上記各着磁ヘッド12a(12b)の先端面13a(13b)の円周方向(図3の左右方向)両側縁の平面形状は、それぞれ上記被検出面の展開図に現れる、S極とN極との境界の形状と同じ「く」字形状としている。
先ず、図4に示した着磁方法の第1例の場合、着磁作業を行う際には、図示の様に、上記磁性部材11の外周面のうち、円周方向に関して互いに隣接する2個所部分に、それぞれ上記両着磁ヘッド12a、12aの先端面13a、13aを近接対向させる。この状態で、これら両着磁ヘッド12a、12aの周囲に巻回した図示しないコイルに電流を流すと、これら両着磁ヘッド12a、12aの先端面13a、13a同士の間に磁気回路が形成され、この磁気回路を構成する磁束が、上記2個所部分を貫通する。この結果、これら2個所部分に、「く」字形のS極とN極とが1対、着磁形成される。そこで、本例の場合には、上記磁性部材11及び芯金5を連続的に(或は所定角度毎間欠的に)回転させながら、この回転速度に(或は回転、停止に)見合った適切なタイミングで、上記コイルへの通電のON・OFFを交互に切り替える。これにより、上記磁性部材11の外周面の全周に、「く」字形のS極及びN極を1対ずつ、円周方向に関して順次着磁形成し、上記エンコーダ本体6を完成させる。
尚、図示の例では、円周方向に並べて使用する着磁ヘッド12aを2個としたが、3個以上(例えば3〜5個)として実施する事もできる。
次に、図5に示した着磁方法の第2例の場合、着磁作業を行う際には、図示の様に、上記磁性部材11及び芯金5の円周方向一部分を径方向両側から非接触に挟む状態で、上記両着磁ヘッド12a、12bの先端面13a、13b同士を対向させる。この状態で、これら両着磁ヘッド12a、12bの周囲に巻回した図示しないコイルに電流を流すと、これら両着磁ヘッド12a、12bの先端面13a、13b同士の間に磁気回路が形成され、この磁気回路を構成する磁束が、上記磁性部材11の外周面のうち、径方向外側の着磁ヘッド12aの先端面が対向する部分を貫通する。この結果、この貫通した部分に、「く」字形のS極又はN極が1つ、着磁形成される。そこで、本例の場合には、上記磁性部材11を連続的に(或は所定角度毎間欠的に)回転させながら、この回転速度に(或は回転、停止に)見合った適切なタイミングで、上記コイルへの通電のON・OFF、並びに、このコイルへの通電の向きを、それぞれ交互に切り替える。これにより、上記磁性部材11の外周面の全周に、「く」字形のS極とN極とを、円周方向に関して1つずつ交互に着磁形成し、上記エンコーダ本体6を完成させる。
尚、図示の例では、使用する着磁ヘッド12a、12bの対の数を1としたが、この対の数を2以上(例えば2〜5)として実施する事もできる。
ところが、上述した各着磁方法の場合には、着磁後のエンコーダ4の被検出面のうちで、検出に利用するS極とN極との境界の形状が、目的とする形状から少しずれた形状になる。この点に就いて、上述の図3〜5に加え、図6〜9を参照しつつ、以下に説明する。
図6は、上述した各着磁方法を実施する際の、エンコーダ素材10と着磁ヘッド12aとの位置関係を示している。実際には図4〜5に示した様に、着磁ヘッドは2つ使用するが、図6では、このうちの1つの着磁ヘッド12aのみを図示している。今、説明の便宜上、上記エンコーダ素材10と上記着磁ヘッド12aとの寸法関係を、図7に示す様に極端に変える。この図7に示した着磁ヘッド12aの先端面13aの円周方向両側縁の平面形状(図7の真上から見た形状)はそれぞれ、図8の上半部に示す様な「く」字形状になっている。前述した様に、この「く」字形状は、図3の(B)に示した、完成させるべきエンコーダ4の被検出面の展開図に現れる境界の形状(目的とする「く」字形状)と、同じ形状になっている。ところが、上記先端面13aを展開図で見た場合、即ち、この先端面13aを、図9に示す様な平面座標{この先端面13aの円周方向θ(図8の点P、Qの位置を零点とする。)を横軸に取り、上記エンコーダ素材10の軸方向Yを縦軸に取った平面座標}で見た場合には、上記先端面13aの円周方向両側縁の形状はそれぞれ、図9に破線Jで示す様な、上記目的とする「く」字形状にはならず、同図に実線Kで示す様な、この目的とする「く」字形状から多少ずれた形状になる。
この理由は、上記目的とする「く」字形状を、上記先端面13aの円周方向両側縁の平面形状として定義した為である。即ち、図8に於いて、上記目的とする「く」字形状を、上記着磁ヘッド12aの軸方向と直交する仮想平面Fに転写すると、この目的とする「く」字形状の各部分(例えば、上記Y軸方向の幅が△Yであり、このY軸方向と直角なX軸方向の幅が△Xである部分)は、そのままの形状及び寸法(△Y、△X)で転写される。尚、図示の例では、△X=△Ytanα(α:上記目的とする「く」字形状の両半部の、上記Y軸方向に対する傾斜角度で、図示の例では45度)=△Y(∵tan45度=1)の関係が成立する。これに対し、上記目的とする「く」字形状を、上記先端面13aと同じ形状の仮想部分円筒面Gに転写すると、上記目的とする「く」字形状の各部分(△Y、△X)は、幅△Yに就いてはそのままの寸法で転写されるが、幅△Xに就いては、上記仮想部分円筒面Gの円周方向に、幅△Xcとなって転写される。尚、図示の例では、△Xc=r・β{r:上記仮想部分円筒面Gの曲率半径(=上記エンコーダ素材10の外周面の半径+この外周面と上記先端面13aとの径方向間隔)、β:上記幅△Xcに対応する中心角度}=r・sin-1(△Ytanα/r)=r・sin-1(△Y/r)(∵tan45度=1)の関係が成立する。この為、この△Xcに関する式と、上記△Xに関する式とを比較すれば明らかな様に、上記仮想部分円筒面Gに転写された「く」字形状は、上記目的とする「く」字形状に比べて、P−Q線(座標原点)よりも左側では+θ方向に長くなり、P−Q線よりも右側では−θ方向に長くなる。従って、上記仮想部分円筒面Gに転写された「く」字形状に対応する、図9に実線Kで示した、上記先端面13aの円周方向両側縁の形状は、同図に破線Jで示した、上記目的とする「く」字形状から、多少ずれた形状になる。
この結果、着磁後の被検出面の展開図に現れる境界の形状も、図9に実線Kで示す様に、同図に破線Jで示した目的とする「く」字形状から多少ずれた形状になる。尚、この様にして生じる形状のずれは、上記エンコーダ素材10の直径寸法と比較した上記着磁ヘッド12aの先端面13aの幅寸法(図6〜7の左右方向寸法)が、図7に示す様に大きくなる程大きくなり、図6に示す様に小さくなる程小さくなる。従って、この図6に示す様な実際の寸法関係の場合には、上述の様にして生じる形状のずれは、比較的小さくなる。但し、この様な形状のずれは、状態量の測定精度を低下させる原因となる為、極力なくせる様にする事が望ましい。
尚、状態量測定装置を構成する永久磁石製のエンコーダとしては、上述の図2及び図3の(B)に示したエンコーダ4の他、展開図で見た場合に、図10〜11に示す様な境界形状を有するエンコーダ4a〜4b(特願2007−181605参照)や、図12に示す様な境界形状を有するエンコーダ4c(特願2007−69749参照)や、図13に示す様な境界形状を有するエンコーダ4d(特許文献3参照)等が存在する。そして、これら各エンコーダ4a〜4dの場合も、上記エンコーダ4の場合と同様の理由で、着磁後の被検出面に形成される境界の形状が、目的とする形状から少しずれると言った不具合が生じる。この為、上記各エンコーダ4a〜4dに就いても、上記形状のずれを極力なくせる様にする事が望まれる。
特開2006−317420号公報 特開2006−322928号公報 特開2007−93580号公報 特開2008−64731号公報 特開2007−85761号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、着磁ヘッドによる着磁後のエンコーダの被検出面に形成される境界の形状を、この被検出面を平面状に展開したと仮定した状態で、目的とする形状にできるエンコーダの着磁方法を実現すべく発明したものである。
本発明の着磁方法により着磁すべきエンコーダは、永久磁石製で円筒状の被検出面を有し、この被検出面にS極とN極とを円周方向に関して交互に配置すると共に、これらS極とN極との境界の少なくとも一部を軸方向に対し傾斜させている。
本発明の着磁方法は、上記エンコーダを造る為、未着磁の磁性材であるエンコーダ素材のうちで上記被検出面となるべき周面に着磁ヘッドの先端面を対向させた状態で、この着磁ヘッドから上記エンコーダ素材に磁束を流す事により、このエンコーダ素材に着磁する。
特に、本発明のエンコーダの着磁方法に於いては、上記着磁ヘッドによる着磁後の上記被検出面のうちで、検出に利用する、上記傾斜させた部分の境界の形状が、この被検出面を平面状に展開したと仮定した状態で目的とする形状となる様に、上記着磁ヘッドとして、先端面が上記被検出面と同心の部分円筒面であると共に、この先端面の円周方向両側縁のうちで上記目的とする形状を形成すべき部分の形状がそれぞれ、この先端面を上記着磁ヘッドの軸方向から見た状態で上記目的とする形状と異なるものを使用する。
上述した様な本発明を実施する場合で、例えば前述の図3の(B)及び図13に示したエンコーダ4、4dの被検出面の全体や、前述の図10〜11に示したエンコーダ4a、4bの被検出面の幅方向(図10〜11の上下方向)中央部分を除く部分に示した様に、上記目的とする形状を直線とする場合には、請求項2に記載した発明の様に、上記着磁ヘッドの先端面の円周方向両側縁のうちで、上記目的とする形状を形成すべき部分の形状をそれぞれ、上記先端面を上記着磁ヘッドの軸方向から見た状態で、曲線とする。
又、この様に上記目的とする形状が直線であり、且つ、上記被検出面のうちで上記エンコーダの軸方向に対するこの直線の傾斜角度がαであり、且つ、上記着磁ヘッドの先端面の曲率半径がrである場合に、具体的には、請求項3に記載した発明の様に、上記先端面を上記着磁ヘッドの軸方向から見た状態での、この先端面のうちで上記エンコーダの回転方向に対応する方向の軸をX軸とし、同じく、この先端面のうちでこのエンコーダの軸方向に対応する方向の軸をY軸とする、XY平面座標(この先端面を軸方向から見た平面座標)内で、この先端面の円周方向両側縁のうちで上記目的とする形状を形成すべき部分の形状をそれぞれ、X軸方向の幅△Xと、Y軸方向の幅△Yとの間に、△X=r・sin-1(△Ytanα/r)の関係が成立する曲線にする。尚、この関係式は、前述した△Xに関する式と、前述した△Xcに関する式との関係を考慮して、上記目的とする形状を形成できる様に導いたものである。
又、例えば前述の図10に示したエンコーダ4aの被検出面の幅方向中央部分や、前述の図12に示したエンコーダ4cの被検出面の全体に示した様に、上記目的とする形状が曲線である場合には、請求項4に記載した発明の様に、上記着磁ヘッドの先端面の円周方向両側縁のうちで、上記目的とする形状を形成すべき部分の形状をそれぞれ、上記先端面を上記着磁ヘッドの軸方向から見た状態で、上記曲線(上記目的とする形状)とは曲率が異なる曲線とする。
即ち、以上に述べた様な本発明のエンコーダの着磁方法を、表現を変えて説明すれば、本発明のエンコーダの着磁方法に於いては、上記着磁ヘッドによる着磁後の上記被検出面に形成された上記境界の形状が、この被検出面を平面状に展開したと仮定した状態で目的とする形状となる様に、上記着磁ヘッドとして、先端面が上記被検出面と同心の部分円筒面であると共に、この先端面を平面状に展開したと仮定した状態での、この先端面の円周方向両側縁の形状が、上記目的とする形状と同じものを使用する。例えば、前述の図3の(B)及び図10〜13に示した様な各エンコーダ4、4a〜4dの着磁を行う場合には、着磁ヘッドとして、先端面がこれら各エンコーダ4、4a〜4dの被検出面と同心の部分円筒面であると共に、この先端面を平面状に展開したと仮定した状態での、この先端面の円周方向両側縁の形状がそれぞれ、前述の図3の(B)及び図10〜13に示した各境界の形状と同じものを使用する。
上述した様な本発明のエンコーダの着磁方法によれば、着磁ヘッドによる着磁後のエンコーダの被検出面に形成される境界の形状を、この被検出面を平面状に展開したと仮定した状態で、目的とする形状にする事ができる。
図1を参照しつつ、本発明の実施の形態の1例に就いて説明する。尚、本例の特徴は、前述の図2及び図3の(B)に示した、S極とN極との境界の形状が「く」字形(V字形)であるエンコーダ4を造るべく、図4〜5に示す様なエンコーダ素材10に着磁する際に使用する、1対の着磁ヘッドの先端面(このエンコーダ素材10の外周面と同心の部分円筒面)の円周方向両側縁の形状を工夫した点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図4に示した従来の着磁方法の第1例、又は、前述の図5に示した従来の着磁方法の第2例の場合と同様である。この為、重複する図示並びに説明は省略し、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。尚、上記図1は、上記各着磁ヘッドの先端面をこれら各着磁ヘッドの軸方向から見た平面座標(これら各着磁ヘッドの先端面をこれら各着磁ヘッドの軸方向から見た状態での、これら各先端面のうちで上記エンコーダ4の回転方向に対応する方向の軸をX軸とし、同じく、これら各先端面の幅方向(上記エンコーダ4の軸方向)に対応する方向の軸をY軸とする、XY平面座標)を示している。
本例の場合には、上記各着磁ヘッドによる着磁後の被検出面に形成される境界の形状が、この被検出面を平面状に展開したと仮定した状態で、目的とする形状{図3の(B)に示す様な「く」字形状}となる様に、上記各着磁ヘッドの先端面の円周方向両側縁の形状をそれぞれ、次の様な形状としている。即ち、本例の場合には、上記各着磁ヘッドの先端面の円周方向両側縁の形状をそれぞれ、図1のXY平面座標内で、破線Jで示す様な上記目的とする形状とせず、実線Lで示す様な曲線{X軸方向の幅△Xと、Y軸方向の幅△Yとの間に、△X=r・sin-1(△Ytanα/r)(r:上記各着磁ヘッドの先端面の曲率半径、α:上記被検出面の軸方向に対する上記目的とする形状の傾斜角度)の関係が成立する曲線}としている。又、表現を変えて説明するならば、本例の場合には、上記各着磁ヘッドの先端面の円周方向両側縁の形状をそれぞれ、これら各先端面を平面状に展開したと仮定した状態で、上記目的とする形状にしている。
従って、上述の様な本例のエンコーダの着磁方法によれば、1対の着磁ヘッドによる着磁後のエンコーダ4の被検出面に形成される境界の形状を、この被検出面を平面状に展開したと仮定した状態で、目的とする形状{図3の(B)に示す様な「く」字形状}にする事ができる。その他の構成及び作用は、前述の図4に示した従来の着磁方法の第1例、又は、前述の図5に示した従来の着磁方法の第2例の場合と同様である。
着磁後の被検出面の展開図に現れるべき境界の形状(破線)と、本発明の実施の形態の1例で使用する着磁ヘッドの先端面の平面図に現れる、この先端面の円周方向両側縁の形状(実線)とを示す線図。 転がり軸受ユニットの状態量測定装置に関する、従来構造の1例を示す断面図。 (A)は、従来の着磁方法の2例で使用する着磁ヘッドの先端面の平面形状を示す図、(B)は、完成させるべきエンコーダの被検出面の円周方向一部分の展開図。 従来の着磁方法の第1例の実施状況を、エンコーダの軸方向から見た図。 同第2例の実施状況を、エンコーダの軸方向から見た図。 従来の着磁方法を実施する際のエンコーダ素材と着磁ヘッドとの位置関係を、このエンコーダ素材の軸方向から見た図。 着磁ヘッドの幅寸法を大きくした、図6と同様の図。 着磁後の被検出面の展開図に現れるべき境界の形状(目的とする「く」字形状)を、平面と部分円筒面とに転写した場合の形状の差異を説明する為の線図。 着磁後の被検出面の展開図に現れるべき境界の形状(破線)と、従来の着磁方法で使用する着磁ヘッドの先端面の展開図に現れる、この先端面の円周方向両側縁の形状(実線)とを示す線図。 本発明の着磁方法の実施の対象となり得る、他のエンコーダの第1例を示す、図3の(B)と同様の図。 同第2例を示す、図10と同様の図。 同第3例を示す、図10と同様の図。 同第4例を示す、図10と同様の図。
符号の説明
1 外輪
2 ハブ
3 転動体
4、4a〜4d エンコーダ
5 芯金
6 エンコーダ本体
7 カバー
8 センサホルダ
9a、9b センサ
10 エンコーダ素材
11 磁性部材
12a、12b 着磁ヘッド
13a、13b 先端面

Claims (4)

  1. 永久磁石製で円筒状の被検出面を有し、この被検出面にS極とN極とを円周方向に関して交互に配置すると共に、これらS極とN極との境界の少なくとも一部を軸方向に対し傾斜させたエンコーダを造る為、未着磁の磁性材であるエンコーダ素材のうちで上記被検出面となるべき周面に着磁ヘッドの先端面を対向させた状態で、この着磁ヘッドから上記エンコーダ素材に磁束を流す事により、このエンコーダ素材に着磁するエンコーダの着磁方法に於いて、上記着磁ヘッドによる着磁後の上記被検出面のうちで、検出に利用する、上記傾斜させた部分の境界の形状が、この被検出面を平面状に展開したと仮定した状態で目的とする形状となる様に、上記着磁ヘッドとして、先端面が上記被検出面と同心の部分円筒面であると共に、この先端面の円周方向両側縁のうちで上記目的とする形状を形成すべき部分の形状がそれぞれ、この先端面を上記着磁ヘッドの軸方向から見た状態で上記目的とする形状と異なるものを使用する事を特徴とするエンコーダの着磁方法。
  2. 目的とする形状が直線であり、着磁ヘッドの先端面の円周方向両側縁のうちでこの目的とする形状を形成すべき部分の形状がそれぞれ、この先端面をこの着磁ヘッドの軸方向から見た状態で曲線である、請求項1に記載したエンコーダの着磁方法。
  3. 目的とする形状が直線であり、被検出面のうちでエンコーダの軸方向に対するこの直線の傾斜角度がαであり、着磁ヘッドの先端面の曲率半径がrである場合に、この先端面を着磁ヘッドの軸方向から見た状態での、この先端面のうちで上記エンコーダの回転方向に対応する方向の軸をX軸とし、同じく、この先端面のうちでこのエンコーダの軸方向に対応する方向の軸をY軸とする、XY平面座標内で、この先端面の円周方向両側縁のうちで上記目的とする形状を形成すべき部分の形状がそれぞれ、X軸方向の幅△XとY軸方向の幅△Yとの間に△X=r・sin-1(△Ytanα/r)の関係が成立する曲線になっている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したエンコーダの着磁方法。
  4. 目的とする形状が曲線であり、着磁ヘッドの先端面の円周方向両側縁のうちでこの目的とする形状を形成すべき部分の形状がそれぞれ、この先端面をこの着磁ヘッドの軸方向から見た状態で、上記曲線とは曲率が異なる曲線である、請求項1に記載したエンコーダの着磁方法。
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