JP2004333156A - エンコーダ信号内挿分割器 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力信号のオフセット、ゲイン補正を、廉価な回路構成により高速で自動補正して、内挿分割により所定の分割能を備えたエンコーダ信号を精度良く生成可能なエンコーダ信号内挿分割器を提案すること。
【解決手段】エンコーダ信号内挿分割器1では、アナログ信号である入力信号A1、B1をA/D変換器8、9でデジタル変換する前に、加算器4、5において0点補正回路13によってオフセット補正を施し、アンプ6、7において振幅補正回路14によってゲイン補正を施す。補正後のアナログ信号がデジタル値に変換され、角度データルックアップテーブル10において角度データが算出され、これに基づき、エンコーダパルス信号生成回路12から、所定の分割能を備えたエンコーダパルス信号が生成され、出力される。
【選択図】 図2
【解決手段】エンコーダ信号内挿分割器1では、アナログ信号である入力信号A1、B1をA/D変換器8、9でデジタル変換する前に、加算器4、5において0点補正回路13によってオフセット補正を施し、アンプ6、7において振幅補正回路14によってゲイン補正を施す。補正後のアナログ信号がデジタル値に変換され、角度データルックアップテーブル10において角度データが算出され、これに基づき、エンコーダパルス信号生成回路12から、所定の分割能を備えたエンコーダパルス信号が生成され、出力される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ回転角度位置や、ワークテーブルの移動位置などを検出するエンコーダに関するものである。さらに詳しくは、入力信号のオフセット、ゲインレベル、ゲインバランスの誤差を廉価な回路構成により高速で自動補正して、内挿分割により所定の分割能を備えたエンコーダ信号を精度良く生成可能なエンコーダ信号内挿分割器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンコーダにおいては、そのセンサからA相信号(正弦波信号)およびB相信号(余弦波信号)の2相の信号が出力されている。これらの信号*Aおよび*Bの出力電圧A、Bは、例えばロータリエンコーダを例に挙げて説明すると、検出対象の回転軸の回転角θに応じて、
A=Ksinθ
B=Kcosθ
になる。これらの値A、Bのある瞬間時の値をそれぞれa、bとすると、図1に示すように、これらの値a、bからその瞬間時の角度θ(電気角)を読み取ることができる。読み取られた角度θに基づき、所定の分割能を備えた2相のエンコーダパルス信号が生成され、これらのパルス信号に基づき回転軸の機械角を検出できる。
【0003】
2相の正弦波信号に基づき所定の分割能を備えた2相のエンコーダパルス信号を発生するエンコーダにおいて、2相の正弦波信号(正弦波信号および余弦波信号)を電気的に処理して分割能を向上させる手法としてA/D変換方式を用いた内挿分割方式が知られている。この方式は、例えば、下記の特許文献1に開示されている。
【0004】
ここで、角度θの算出は、センサから得られるA相およびB相の信号の最大振幅と電圧中心値が一定であることを前提としている。実際のエンコーダでは、機械的な位置のずれや、温度による電気的な回路定数の変動などにより、各相の出力電圧のバランスが崩れたり、それらの中心電圧値が変動する(前者をゲインバランス、後者をオフセットバランスと言う。)。
【0005】
例えば、オフセットバランスが2%変化すると、計算上の誤差は2.3°(電気角誤差)となる。実際のエンコーダは、回転軸が1回転すると数千から数万の基準信号が出力され、軸換算の誤差(機械角誤差)が次式のようになり、基準パルス数が18,000のエンコーダにおいてオフセットバランスが2%変化した場合の誤差は0.5arc−secとなる。
機械角誤差=電気角誤差/1回転当たりの信号出力数
【0006】
内挿分割による分解能は、通常、基準パルス数の100倍から400倍であるので、仮に18,000パルスのエンコーダ出力を200倍となるように分割すると、分割能は3,600,000パルスとなり、1パルスは0.36arc−secに相当する。上記で計算したオフセット誤差は1パルス以上の誤差となるので、オフセット誤差を補償する必要がある。
【0007】
A相およびB相信号の変動を補償する方式として、例えば、下記の特許文献2に記載されたものがある。ここに記載の内挿処理装置では、オフセットゲインの補正値を、入力信号をA/D変換して得られるデジタル値に加算して、オフセット補正を行っている。このように、内挿処理装置では入力信号に対する補正処理をデジタル回路により実現している。
【0008】
【特許文献1】
特開昭49−106744号公報
【特許文献2】
特開平6−167354号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、入力信号のオフセット、ゲインレベル、ゲインバランスの誤差を廉価な回路構成により高速で自動補正して、内挿分割により所定の分割能を備えたエンコーダ信号を精度良く生成可能なエンコーダ信号内挿分割器を提案することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、90度位相の異なる正弦波信号から電気角を割り出し、内挿分割により所定の分割能を備えた2相のエンコーダパルス信号を出力するエンコーダ信号内挿分割器において、
前記正弦波信号のそれぞれをデジタル値に変換するA/D変換器と、
前記正弦波信号の各デジタル値に対応する角度データを内挿分割により算出する角度データ算出手段と、
算出された角度データに基づき、所定の分割能を備えた2相のエンコーダパルス信号を生成するエンコーダ信号生成手段と、
前記正弦波信号の各デジタル値に基づき、各正弦波信号のオフセットを零にするためのデジタル補正値を算出し、当該デジタル補正値のアナログ変換値を用いて、前記A/D変換器に入力される各正弦波信号のオフセット補正を行うオフセット補正手段と、
前記正弦波信号の各デジタル値に基づき、各正弦波信号のゲイン補正値を算出し、前記A/D変換器に入力される各正弦波信号のゲイン補正を行うゲイン補正手段とを有していることを特徴としている。
【0011】
本発明では、入力信号(2相の正弦波信号)をA/D変換し、そのオフセットを零にするための補正値を演算した後に、当該補正値をアナログ値に変換した後にA/D変換器に戻している。すなわち、入力されるアナログ信号(正弦波信号)そのものを補正している。従って、入力信号をデジタル処理により補正するための演算処理回路が不要となるので、演算処理回路の負荷が軽減され、内挿処理の高速化を実現できる。また、CPUやゲートアレイなどの容量を小さくできるので、演算処理回路を廉価に製作することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したエンコーダ信号内挿分割器の一例を説明する。
【0013】
図2は本例のエンコーダ信号内挿分割器を示す概略ブロック図である。エンコーダ信号内挿分割器1には、例えば検出対象の回転軸(図示せず)の回転に伴って90度位相の異なる正弦波信号を出力するセンサ(図示せず)から当該正弦波信号が入力される。本例では、A相信号(正弦波信号)*Aと、その反転信号*/A、並びにB相信号(余弦波信号)*Bと、その反転信号*/Bが入力される。
【0014】
信号*Aおよび*/Aは差動アンプ2に入力され、それらの差動信号A1が生成される。同様に信号*Bおよび*/Bは差動アンプ3に入力され、それらの差動信号B1が生成される。これらの差動信号A1、B1は、加算器4、5においてオフセット補正が行われた後に、アンプ6、7においてゲイン補正が行われる。しかる後に、A/Dコンバータ8、9においてデジタル信号に変換される。
【0015】
これらのデジタル信号の値に基づき、角度データルックアップテーブル10においては予め記憶保持されているルックアップテーブルを検索して、対応する角度データを内挿分割により算出する。
【0016】
算出された角度データは、比較回路11において、データの連続性を補償するために現在角度カウンタ12に保持されている現在値と比較される。この後に、現在角度カウンタ12の値が、算出された角度データとなるように増減される。この後は、エンコーダパルス信号生成回路13において、現在角度カウンタ12の内容に対応したA相エンコーダパルス信号A、その反転信号/A、B相エンコーダパルスB、およびその反転信号/Bが生成されて、出力される。
【0017】
ここで、入力信号である正弦波信号の差動信号A1、B1のオフセット補正は、0点補正回路14により行われる。0点補正回路14では、A/Dコンバータ8、9のデジタル出力値と、現在角度カウンタ12から供給される0点通過タイミングを表す信号とに基づき、入力信号のオフセット値の平均値を0点補正値(オフセット補正値)として算出し、この0点補正値をアナログ信号に変換した後に、加算器3、4に供給する。この結果、加算器3、4において、各入力信号A1、B1のオフセットが補正される。
【0018】
また、入力信号A1、B1のゲイン補正は振幅補正回路15により行われる。振幅補正回路15では、A/Dコンバータ8、9のデジタル出力値と、現在角度カウンタ12から供給される0点通過タイミングを表す信号とに基づき、入力信号の最大振幅値の平均値を求め、これを目標振幅値に補正するための振幅補正係数を算出する。算出された振幅補正係数に基づき、アンプ6、7において入力信号a、bが増幅され、これにより入力信号のゲインが調整される。
【0019】
このように構成した本例のエンコーダ信号内挿分割器1においては、デジタル変換される前において、入力されるアナログ信号(正弦波信号)A1、B1そのものを補正している。従って、デジタル化された後の入力信号をデジタル処理により補正するための演算処理回路が不要となるので、演算処理回路の負荷が軽減され、内挿処理の高速化を実現できる。また、CPUやゲートアレイなどの容量を小さくできるので、演算処理回路を廉価に製作することができる。
【0020】
また、本例の分割器では、A/Dコンバータ8、9として例えば10ビットのものを用い、角度データルックアップテーブル10として1M×16ビット構成のフラッシュROMを用いているが、これらのビット数およびデータ数を増やすことにより、生成されるエンコーダパルス信号の分解能を容易に高めることができる。
【0021】
さらに、入力信号が正確な正弦波信号、余弦波信号でなくても、波形が分かっていれば角度データルックアップテーブル10で補正することが可能である。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のエンコーダ信号内挿分割器においては、デジタル変換される前の入力信号に対して直接、オフセット補正およびゲイン補正を行うようにしている。従って、入力信号をデジタル処理により補正するための演算処理回路が不要となるので、演算処理回路の負荷が軽減され、内挿処理の高速化を実現できる。また、CPUやゲートアレイなどの容量を小さくできるので、演算処理回路を廉価に製作することができる。よって、入力信号のオフセット、ゲインレベル、ゲインバランスの誤差を廉価な回路構成により高速で自動補正して、内挿分割により所定の分割能を備えたエンコーダ信号を精度良く生成可能なエンコーダ信号内挿分割器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】90度位相のずれた正弦波信号から電気角を割り出す原理を示す説明図である。
【図2】本発明を適用したエンコーダ信号内挿分割器の概略ブロック図である。
【符号の説明】
1 エンコーダ信号内挿分割器
2、3 差動アンプ
4、5 加算器
6、7 アンプ
8、9 A/D変換器
10 角度データルックアップテーブル
11 比較器
12 現在角度カウンタ
13 エンコーダパルス信号生成回路
14 0点補正回路
15 振幅補正回路
*A A相の入力信号
*/A A相の反転入力信号
*B B相の入力信号
*/B B相の反転入力信号
A1、B1 差動信号
A A相のエンコーダパルス信号
/A A相のエンコーダパルス信号の反転信号
B B相のエンコーダパルス信号
/B B相のエンコーダパルス信号の反転信号
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ回転角度位置や、ワークテーブルの移動位置などを検出するエンコーダに関するものである。さらに詳しくは、入力信号のオフセット、ゲインレベル、ゲインバランスの誤差を廉価な回路構成により高速で自動補正して、内挿分割により所定の分割能を備えたエンコーダ信号を精度良く生成可能なエンコーダ信号内挿分割器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンコーダにおいては、そのセンサからA相信号(正弦波信号)およびB相信号(余弦波信号)の2相の信号が出力されている。これらの信号*Aおよび*Bの出力電圧A、Bは、例えばロータリエンコーダを例に挙げて説明すると、検出対象の回転軸の回転角θに応じて、
A=Ksinθ
B=Kcosθ
になる。これらの値A、Bのある瞬間時の値をそれぞれa、bとすると、図1に示すように、これらの値a、bからその瞬間時の角度θ(電気角)を読み取ることができる。読み取られた角度θに基づき、所定の分割能を備えた2相のエンコーダパルス信号が生成され、これらのパルス信号に基づき回転軸の機械角を検出できる。
【0003】
2相の正弦波信号に基づき所定の分割能を備えた2相のエンコーダパルス信号を発生するエンコーダにおいて、2相の正弦波信号(正弦波信号および余弦波信号)を電気的に処理して分割能を向上させる手法としてA/D変換方式を用いた内挿分割方式が知られている。この方式は、例えば、下記の特許文献1に開示されている。
【0004】
ここで、角度θの算出は、センサから得られるA相およびB相の信号の最大振幅と電圧中心値が一定であることを前提としている。実際のエンコーダでは、機械的な位置のずれや、温度による電気的な回路定数の変動などにより、各相の出力電圧のバランスが崩れたり、それらの中心電圧値が変動する(前者をゲインバランス、後者をオフセットバランスと言う。)。
【0005】
例えば、オフセットバランスが2%変化すると、計算上の誤差は2.3°(電気角誤差)となる。実際のエンコーダは、回転軸が1回転すると数千から数万の基準信号が出力され、軸換算の誤差(機械角誤差)が次式のようになり、基準パルス数が18,000のエンコーダにおいてオフセットバランスが2%変化した場合の誤差は0.5arc−secとなる。
機械角誤差=電気角誤差/1回転当たりの信号出力数
【0006】
内挿分割による分解能は、通常、基準パルス数の100倍から400倍であるので、仮に18,000パルスのエンコーダ出力を200倍となるように分割すると、分割能は3,600,000パルスとなり、1パルスは0.36arc−secに相当する。上記で計算したオフセット誤差は1パルス以上の誤差となるので、オフセット誤差を補償する必要がある。
【0007】
A相およびB相信号の変動を補償する方式として、例えば、下記の特許文献2に記載されたものがある。ここに記載の内挿処理装置では、オフセットゲインの補正値を、入力信号をA/D変換して得られるデジタル値に加算して、オフセット補正を行っている。このように、内挿処理装置では入力信号に対する補正処理をデジタル回路により実現している。
【0008】
【特許文献1】
特開昭49−106744号公報
【特許文献2】
特開平6−167354号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、入力信号のオフセット、ゲインレベル、ゲインバランスの誤差を廉価な回路構成により高速で自動補正して、内挿分割により所定の分割能を備えたエンコーダ信号を精度良く生成可能なエンコーダ信号内挿分割器を提案することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、90度位相の異なる正弦波信号から電気角を割り出し、内挿分割により所定の分割能を備えた2相のエンコーダパルス信号を出力するエンコーダ信号内挿分割器において、
前記正弦波信号のそれぞれをデジタル値に変換するA/D変換器と、
前記正弦波信号の各デジタル値に対応する角度データを内挿分割により算出する角度データ算出手段と、
算出された角度データに基づき、所定の分割能を備えた2相のエンコーダパルス信号を生成するエンコーダ信号生成手段と、
前記正弦波信号の各デジタル値に基づき、各正弦波信号のオフセットを零にするためのデジタル補正値を算出し、当該デジタル補正値のアナログ変換値を用いて、前記A/D変換器に入力される各正弦波信号のオフセット補正を行うオフセット補正手段と、
前記正弦波信号の各デジタル値に基づき、各正弦波信号のゲイン補正値を算出し、前記A/D変換器に入力される各正弦波信号のゲイン補正を行うゲイン補正手段とを有していることを特徴としている。
【0011】
本発明では、入力信号(2相の正弦波信号)をA/D変換し、そのオフセットを零にするための補正値を演算した後に、当該補正値をアナログ値に変換した後にA/D変換器に戻している。すなわち、入力されるアナログ信号(正弦波信号)そのものを補正している。従って、入力信号をデジタル処理により補正するための演算処理回路が不要となるので、演算処理回路の負荷が軽減され、内挿処理の高速化を実現できる。また、CPUやゲートアレイなどの容量を小さくできるので、演算処理回路を廉価に製作することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明を適用したエンコーダ信号内挿分割器の一例を説明する。
【0013】
図2は本例のエンコーダ信号内挿分割器を示す概略ブロック図である。エンコーダ信号内挿分割器1には、例えば検出対象の回転軸(図示せず)の回転に伴って90度位相の異なる正弦波信号を出力するセンサ(図示せず)から当該正弦波信号が入力される。本例では、A相信号(正弦波信号)*Aと、その反転信号*/A、並びにB相信号(余弦波信号)*Bと、その反転信号*/Bが入力される。
【0014】
信号*Aおよび*/Aは差動アンプ2に入力され、それらの差動信号A1が生成される。同様に信号*Bおよび*/Bは差動アンプ3に入力され、それらの差動信号B1が生成される。これらの差動信号A1、B1は、加算器4、5においてオフセット補正が行われた後に、アンプ6、7においてゲイン補正が行われる。しかる後に、A/Dコンバータ8、9においてデジタル信号に変換される。
【0015】
これらのデジタル信号の値に基づき、角度データルックアップテーブル10においては予め記憶保持されているルックアップテーブルを検索して、対応する角度データを内挿分割により算出する。
【0016】
算出された角度データは、比較回路11において、データの連続性を補償するために現在角度カウンタ12に保持されている現在値と比較される。この後に、現在角度カウンタ12の値が、算出された角度データとなるように増減される。この後は、エンコーダパルス信号生成回路13において、現在角度カウンタ12の内容に対応したA相エンコーダパルス信号A、その反転信号/A、B相エンコーダパルスB、およびその反転信号/Bが生成されて、出力される。
【0017】
ここで、入力信号である正弦波信号の差動信号A1、B1のオフセット補正は、0点補正回路14により行われる。0点補正回路14では、A/Dコンバータ8、9のデジタル出力値と、現在角度カウンタ12から供給される0点通過タイミングを表す信号とに基づき、入力信号のオフセット値の平均値を0点補正値(オフセット補正値)として算出し、この0点補正値をアナログ信号に変換した後に、加算器3、4に供給する。この結果、加算器3、4において、各入力信号A1、B1のオフセットが補正される。
【0018】
また、入力信号A1、B1のゲイン補正は振幅補正回路15により行われる。振幅補正回路15では、A/Dコンバータ8、9のデジタル出力値と、現在角度カウンタ12から供給される0点通過タイミングを表す信号とに基づき、入力信号の最大振幅値の平均値を求め、これを目標振幅値に補正するための振幅補正係数を算出する。算出された振幅補正係数に基づき、アンプ6、7において入力信号a、bが増幅され、これにより入力信号のゲインが調整される。
【0019】
このように構成した本例のエンコーダ信号内挿分割器1においては、デジタル変換される前において、入力されるアナログ信号(正弦波信号)A1、B1そのものを補正している。従って、デジタル化された後の入力信号をデジタル処理により補正するための演算処理回路が不要となるので、演算処理回路の負荷が軽減され、内挿処理の高速化を実現できる。また、CPUやゲートアレイなどの容量を小さくできるので、演算処理回路を廉価に製作することができる。
【0020】
また、本例の分割器では、A/Dコンバータ8、9として例えば10ビットのものを用い、角度データルックアップテーブル10として1M×16ビット構成のフラッシュROMを用いているが、これらのビット数およびデータ数を増やすことにより、生成されるエンコーダパルス信号の分解能を容易に高めることができる。
【0021】
さらに、入力信号が正確な正弦波信号、余弦波信号でなくても、波形が分かっていれば角度データルックアップテーブル10で補正することが可能である。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のエンコーダ信号内挿分割器においては、デジタル変換される前の入力信号に対して直接、オフセット補正およびゲイン補正を行うようにしている。従って、入力信号をデジタル処理により補正するための演算処理回路が不要となるので、演算処理回路の負荷が軽減され、内挿処理の高速化を実現できる。また、CPUやゲートアレイなどの容量を小さくできるので、演算処理回路を廉価に製作することができる。よって、入力信号のオフセット、ゲインレベル、ゲインバランスの誤差を廉価な回路構成により高速で自動補正して、内挿分割により所定の分割能を備えたエンコーダ信号を精度良く生成可能なエンコーダ信号内挿分割器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】90度位相のずれた正弦波信号から電気角を割り出す原理を示す説明図である。
【図2】本発明を適用したエンコーダ信号内挿分割器の概略ブロック図である。
【符号の説明】
1 エンコーダ信号内挿分割器
2、3 差動アンプ
4、5 加算器
6、7 アンプ
8、9 A/D変換器
10 角度データルックアップテーブル
11 比較器
12 現在角度カウンタ
13 エンコーダパルス信号生成回路
14 0点補正回路
15 振幅補正回路
*A A相の入力信号
*/A A相の反転入力信号
*B B相の入力信号
*/B B相の反転入力信号
A1、B1 差動信号
A A相のエンコーダパルス信号
/A A相のエンコーダパルス信号の反転信号
B B相のエンコーダパルス信号
/B B相のエンコーダパルス信号の反転信号
Claims (1)
- 90度位相の異なる正弦波信号から電気角を割り出し、内挿分割により所定の分割能を備えた2相のエンコーダパルス信号を出力するエンコーダ信号内挿分割器において、
前記正弦波信号のそれぞれをデジタル値に変換するA/D変換器と、
前記正弦波信号の各デジタル値に対応する角度データを内挿分割により算出する角度データ算出手段と、
算出された角度データに基づき、所定の分割能を備えた2相のエンコーダパルス信号を生成するエンコーダ信号生成手段と、
前記正弦波信号の各デジタル値に基づき、各正弦波信号のオフセットを零にするためのデジタル補正値を算出し、当該デジタル補正値のアナログ変換値を用いて、前記A/D変換器に入力される各正弦波信号のオフセット補正を行うオフセット補正手段と、
前記正弦波信号の各デジタル値に基づき、各正弦波信号のゲイン補正値を算出し、前記A/D変換器に入力される各正弦波信号のゲイン補正を行うゲイン補正手段とを有していることを特徴とするエンコーダ信号内挿分割器。
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