JP5716935B2 - 交通状況監視システム、方法、およびプログラム - Google Patents

交通状況監視システム、方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、交通状況を監視するシステム、方法、およびプログラムに関する。
従来の交通状況監視システムでは、車両感知器や交通監視用カメラ(CCTV:Closed Circuit Television)などの機器から道路状況のデータを収集して情報処理装置に送信し、情報処理装置において、その収集したデータに基づいて渋滞状況の判定や所要時間の算出を行っている。
しかしながら、このような交通状況監視システムにおいては、車両感知器やCCTV、およびそれらの機器から収集したデータを送信するための装置を道路上に設置する必要がある。その結果、従来の交通状況監視システムは、高コストになるとともに規模が大きくなるという問題がある。
一方、交通状況を監視するために、既存の携帯電話などの通信インフラを活用することが提案されている。
例えば、特許文献1は、移動局のID、車輌種別、現在位置、時間及び車速などを含む情報を移動局から基地局に無線送信し、電話回線を介して基地局から固定局に情報を送り、この情報に基づいて、固定局が移動局の道路の交通量や渋滞などの交通情報を求めるようにした「交通情報収集システム」を開示している。
特許文献1において、移動局は、カーナビゲーション装置と通信アダプタを介してカーナビゲーション装置に接続した携帯電話とを搭載しており、移動時に、カーナビゲーション装置で得た情報などを携帯電話を用いて基地局に無線送信することができるようになっている。カーナビゲーション装置は、CD−ROM等の地図データストレージを再生するドライバコントロール部と、人工衛星からの位置情報をアンテナを介して受信するGPS受信機と、ドライバコントロール部からの地図データとGPS受信機からの位置のデータや自律航法用の車速センサからの車速データ及び方位センサからの方位データに基づいて、移動局の地図上における現在位置と走行状態とを表示部に表示する演算処理部とを有している。携帯電話は、基地局とダイアルアップ接続状態とすることで、カーナビゲーション装置の演算処理部から通信アダプタを介して送られてきた位置、車速、道路画像などのデータを基地局に無線送信することができる。また、携帯電話は、基地局とのダイアルアップ接続時に、各移動局に振り分けられたID、車輌種別、現在時刻をダイアル番号で送信することができる。各移動局において、一定時間又は一定距離ごとに携帯電話を基地局と接続し、ID、車輌種別、現在時間、位置、車速、道路画像などのデータを含む情報を携帯電話から基地局に無線送信している。また、特許文献1は、位置測定部として、移動局の位置が測定可能な各種の位置測定機を用いることができることも記載している。
特許文献2は、携帯電話の基地局との通話、非通話の情報により携帯電話の位置を推定し、その位置情報をプローブデータに用い、道路地図データとのマッチングにより、道路の交通渋滞情報を生成する「プローブ交通情報のデータ処理システム」を開示している。この特許文献2において、ある携帯電話基地局の通話エリアの通話開始の地点から、通話終了の別の携帯電話基地局の通信エリアの地点までの主要位置と、通過時刻が検出され、全体としての移動距離と移動時間が計測される。この移動距離と移動時間とから自動車の速度(時速)が演算される。
特許文献3は、道路上を走行する車両からの携帯電話による通信記録を利用して、交通情報を収集し配信する「交通情報処理システム」を開示している。特許文献3において、GPS機能を備えた携帯電話は、人工衛星と無線により通信することにより、自身の位置する緯度、経度などの位置情報を取得する手段を有する。このGPS機能を備えた携帯電話は、センター装置に対して交通情報の配信を要求する交通情報配信要求手段と、GPS機能によって取得した自身の位置情報をセンター装置に送信する位置情報送信手段とを備えている。センター装置は、このGPS機能を備えた携帯電話の位置および通信時刻などをもとに車両の走行データを作成し、車両情報データを作成し更新する車両情報収集手段を備える。GPS機能を備えた携帯電話を操作し、交通情報配信サービスの利用を開始すると、基地局を介して交通情報配信要求手段により、センター装置に対して交通情報配信要求を発信する。同時に、位置情報送信手段により、人工衛星を使って携帯電話の位置を測位し、位置情報をセンター装置に発信する。
一方、携帯電話等の通信システムでは、基地局において受信された通信信号の送信周波数から、周波数偏移を推定することが可能である。例えば、非特許文献1は、通信信号に挿入されたパイロットシンボルの位相回転を観測することにより、周波数偏移の推定を行う方法を提案している。
また、特許文献4は、アレーアンテナの指向性を適応的に制御し、移動端末の各々に連続的に追従することを可能にする「適応制御装置」を開示している。この特許文献4に開示された適応制御装置は、合成前又は合成後の受信信号に基づいて、重み係数を計算するのに必要なパラメータを設定する設定部を有する。この設定部は、合成前の1つ又は複数のアンテナ素子にて受信された信号をフーリエ変換し、周波数スペクトルを求めるフーリエ変換部と、この周波数スペクトルに基づいてドップラー周波数を見出し、移動端末の相対速度を算出する速度算出部を有する。
更に、特許文献5は、基地局において移動局からの送信電波を受信して最大ドップラー周波数を検出することにより移動局の移動速度を検出する「移動無線局の移動速度検出装置」を開示している。この特許文献5に開示された、移動速度検出装置は、移動局からの受信電波の包絡線を算出する包絡線算出手段と、この包絡線算出手段によって算出された包絡線と、受信電力の複数の所定レベルとが交差する回数を、所定時間に亘って各所定レベル毎に算出する交差数算出手段と、この交差数算出手段で算出された各所定レベル毎の交差回数の中から最大値を検出する最大値検出手段と、この最大値検出手段で検出された交差回数の最大値を用いて移動局の移動速度を算出する移動速度算出手段とを有する。
特開平10−307993号公報 特開2006−285567号公報 特開2008−134957号公報 WO2004/066523 特開平6−242225号公報
加藤、笹岡による「陸上移動通信用QAMの周波数オフセット補償方式」(電子情報通信学会論文誌 Volume J74−B2 pp.493−496)
しかしながら、上記特許文献1乃至5や非特許文献1には、それぞれ、以下に述べるような問題がある。
特許文献1では、携帯電話とカーナビゲーション装置とを通信アダプタを介して接続し、カーナビゲーション装置内部のGPS受信機により受信した位置情報と車速センサで検出された車速データとを携帯電話経由で基地局へ送信している。したがって、特許文献1では、カーナビゲーション装置が搭載されていない移動局(車両)については、交通情報を収集できない。また、特許文献1では、移動局の位置を各種の位置測定機で測定しても良いことを記載しているものの、移動局の車速を測定するためには、各移動局が車速センサを備える必要がある。更に、特許文献1では、移動局の移動方向について何ら考慮がなされていない。
特許文献2では、交通情報を、携帯電話から送信される通信情報を受信した基地局およびその受信セクタの通話エリアから判断している。したがって、特許文献2では、粗い位置情報や車速しか用いることができず、交通情報の精度が劣化するという問題がある。また、特許文献2でも、自動車の移動方向について何ら考慮がなされていない。
特許文献3では、交通情報配信サービスの利用時のみ、GPS機能を備えた携帯電話が、自身の位置情報をセンター装置へ送信しているだけである。また、特許文献3では、車両の車速(移動速度)を計算することを行っていないし、車両の移動方向について何ら考慮がなされていない。したがって、特許文献3では、交通情報として携帯電話(車両)の位置しか知ることができない。
非特許文献1は、単に、周波数偏移の推定を行う方法を提案しているに過ぎない。
特許文献4は、単に、ドップラー周波数を利用して、移動端末の相対速度を算出することを開示しているに過ぎない。特許文献4は、その算出した移動端末の相対速度と、渋滞等の交通状況との間の結びつき(関係)について、何ら開示も示唆もしていない。特許文献4においても、移動端末の移動方向について何ら考慮がなされていない。
特許文献5も、ドップラー周波数から移動局の移動速度を算出する一例を開示しているに過ぎない。すなわち、特許文献5も、その算出した移動局の移動速度と、渋滞等の交通状況との間の結びつき(関係)について、何ら開示も示唆もしていない。特許文献5においても、移動局の移動方向について何ら考慮がなされていない。
このような交通状況監視システムにおいては、交通状況をより的確に把握(監視)するためには、各車両の移動速度(車速)ばかりでなく、各車両の移動方向をも認識することが重要である。
そこで、本発明の目的は、携帯電話インフラを活用して、より的確に交通状況を把握することが可能な、小規模で安価な交通状況監視システム、その方法、および記録媒体を提供することにある。
本発明の交通状況監視システムは、道路脇に設置された基地局に備えられ、当該道路上を走行している複数台の車両の各々の携帯端末から送信された通信信号に基づいて交通状況を監視するシステムであって、各車両の携帯端末から送信される通信信号を受信して、受信信号を出力する受信部と、受信信号に基づいて、各車両の移動速度と移動方向とを推定する速度/方向推定部と、移動方向毎に、車両毎に有効な移動速度を判定して、移動方向毎の車両群の平均移動速度を求め、この移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて移動方向毎に交通状況を解析する交通状況解析部と、を備える。
本発明の交通状況監視方法は、道路脇に設置された基地局に備えられた交通状況監視システムにおいて、当該道路上を走行している複数台の車両の各々の携帯端末から送信された通信信号に基づいて交通状況を監視する方法であって、各車両の携帯端末から送信される通信信号を受信部で受信した受信信号に基づいて、各車両の移動速度と移動方向とを推定する速度/方向推定ステップと、移動方向毎に、車両毎に有効な移動速度を判定して、移動方向毎の車両群の平均移動速度を求め、この移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて移動方向毎に交通状況を解析する交通状況解析ステップと、を含む。
本発明の記録媒体は、道路脇に設置された基地局に備えられた交通状況監視システムのコンピュータに、当該道路上を走行している複数台の車両の各々の携帯端末から送信された通信信号に基づいて交通状況を監視させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、上記コンピュータに、各車両の携帯端末から送信される通信信号を受信部で受信した受信信号に基づいて、各車両の移動速度と移動方向とを推定する速度/方向推定機能と、移動方向毎に、車両毎に有効な移動速度を判定して、移動方向毎の車両群の平均移動速度を求め、この移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて移動方向毎に交通状況を解析する交通状況解析機能と、を実現させるためのプログラムを記録したものである。
本発明に係る交通状況監視システムは、携帯電話インフラを活用することにより、より的確に交通状況を把握することができる。
図1は本発明の第1の実施例による交通状況監視システムの構成を示すブロック図である。
図2は道路脇に配置される基地局のアンテナのセクタ配置の一例を示す概略平面図である。
図3は車両と基地局とを結んだ直線と車両の移動方向との間の角度と、セクタの中心方向と道路との間の角度との一例を示す概略平面図である。
図4は図1に示した交通状況監視システムに使用される交通状況判定部の動作を説明するためのフローチャートである。
図5は本発明の第2の実施例による交通状況監視システムの構成を示すブロック図である。
図6は図5に示した交通状況監視システムに使用される到来角度判定部の動作を説明するための、道路を走行している車両と基地局のアレイアンテナの指向性ビームとの間の関係を示す概略平面図である。
図7は本発明の第3の実施例による交通状況監視システムの構成を示すブロック図である。
図8は本発明の第4の実施例による交通状況監視システムの構成を示すブロック図である。
図9は図8に示した交通状況監視システムに使用される移動距離及び移動方向計算部において移動距離を求める動作を説明するための、道路を走行している車両の位置と基地局との間の関係を示す概略平面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の実施の形態の特徴について説明する。
本発明のある実施の態様は、携帯電話インフラを活用して、各車両の携帯端末から送信された通信信号の周波数偏移を基地局にて計算し、各車両の移動速度と移動方向とを推定することにより、小規模で安価な交通状況監視システムを提供している。
交通状況監視システムでは、既存の携帯電話などの通信インフラを活用し、道路上を走行している各車両に搭載されているか、各車両に乗車中の人が所持している携帯端末から送信される通信信号により、交通状況を収集する。携帯端末の周波数偏移は、基地局で推定可能であり、周波数偏移の推定結果を基地局から収集し、解析することにより、各車両の移動速度と移動方向とを測定することができる。したがって、道路脇に設置されている既存の携帯電話等用の基地局に、周波数偏移推定結果に基づいて、各車両の移動速度と移動方向とを計算し、解析する装置を追加することにより、小規模で安価な交通状況監視システムを提供できる。
次に、本発明のある実施の形態の原理について説明する。
基地局に正面から近づく、もしくは遠ざかる携帯端末から送信された通信信号の周波数は、ドップラー効果の影響により偏移することが知られている。携帯端末から送信された送信信号(通信信号)の送信周波数をf、携帯端末を搭載している又は乗車者が携帯端末を所持している車両の移動速度をv、光速をcとした場合、基地局における受信信号の受信周波数は、送信周波数から下記の式1により求まるΔf分ずれる。
Figure 0005716935
尚、Δfは、携帯端末が基地局に近づく場合は正、遠ざかる場合は負の値になる。
実際には、図3のように基地局200は道路210からある程度離れて設置されるため、θを車両−基地局を結ぶ直線と道路の延在する方向との間の角度(夾角)とした場合、以下のような式2となる。
Figure 0005716935
このような関係を利用し、携帯端末から送信された通信信号の周波数偏移を推定することにより、車両の移動速度と移動方向とを推測することが可能である。
つまり、複数の車両に搭載されているか、複数の車両に乗車中の人が所持している携帯端末から送信される通信信号の周波数偏移を推定することにより、複数の車両の移動速度と移動方向とを計算し、交通状況の判定を行うことが可能である。
また、本発明の別の実施の態様では、既存の携帯電話インフラを活用して、道路上を走行している車両の携帯端末から定期的に送信される位置情報を含む通信信号から車両の移動速度と移動方向とを求め、交通状況を解析することにより、低コストかつ小規模な交通状況監視システムを提供している。
図1を参照して、本発明の第1の実施例に係る交通状況監視システムについて説明する。図示の交通状況監視システムは、道路210(図2参照)脇に設置された基地局200(図2参照)に備えられ、当該道路210上を走行している複数台の車両の各々の携帯端末から送信された通信信号に基づいて交通状況を監視するシステムである。
図示の交通状況監視システムは、受信部1000と、速度/方向推定部2000と、交通状況解析部3000と、を備える。受信部1000は、各車両の携帯端末から送信される通信信号を受信して、受信信号を出力する。速度/方向推定部2000は、受信信号に基づいて、各車両の移動速度と移動方向とを推定する。交通状況解析部3000は、移動方向毎に、車両毎に有効な移動速度を判定して、移動方向毎の車両群の平均移動速度を求め、この移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて移動方向毎に交通状況を解析する。
受信部1000は、各車両(移動局)に搭載、又はその乗車人が所持している携帯端末(図示せず)からの通信信号(無線信号)を受信して、第1乃至第Nの無線信号101−1〜101−Nを出力する第1乃至第N(Nは2以上の整数)のセクタアンテナ100−1〜100−Nと、受信した第1乃至第Nの無線信号101−1〜101−Nを第1乃至第Nのベースバンド信号103−1〜103−Nに変換する第1乃至第Nの無線受信部102−1〜102−Nと、から構成される。第1乃至第Nのベースバンド信号103−1〜103−Nは、上記受信信号として出力される。
速度/方向推定部2000は、セクタ選択部104と、周波数偏移推定部107と、周波数偏移格納用記憶装置109と、周波数偏移平均部111と、移動方向判定部113と、移動速度計算部115と、移動速度補正部117と、から構成される。
セクタ選択部104は、第1乃至第Nのベースバンド信号103−1〜103−Nの中から受信品質が最良のセクタの受信信号(ベースバンド信号)を選択し、選択セクタの受信信号106と選択セクタ番号105とを出力する。周波数偏移推定部107は、選択セクタの受信信号(ベースバンド信号)から周波数偏移を推定し、推定した周波数偏移を表す周波数偏移信号108を出力する。周波数偏移格納用記憶装置109は、推定した周波数偏移を表す周波数偏移信号108を連続的に記憶する。周波数偏移平均部111は、この周波数偏移格納用記憶装置109から平均周期毎に格納された周波数偏移信号110を読み出して、平均周波数偏移を計算し、その平均周波数偏移を表す平均周波数偏移信号112を出力する。移動方向判定部113は、選択セクタ番号105と平均周波数偏移信号112で表される平均周波数偏移とから車両の移動方向を判定し、車両の移動方向を表わす移動方向信号114を出力する。移動速度計算部115は、平均周波数偏移信号112で表される平均周波数偏移から基地局200(図2)に対する車両の相対移動速度を計算し、その車両の相対移動速度を表す相対移動速度信号116を出力する。移動速度補正部117は、選択セクタ番号105に基づいて、相対移動速度信号116で表される車両の相対移動速度を補正して、車両の移動速度を求め、その車両の移動速度を表す移動速度信号118を出力する。
周波数偏移推定部107と、周波数偏移格納用記憶装置109と、周波数偏移平均部111との組合せは、選択セクタの受信信号106から各車両の周波数偏移を推定し、平均して、平均周波数偏移を求める周波数偏移計算部として働く。
交通状況解析部3000は、移動速度変化量計算部119と、移動速度偏差計算部121と、有効移動速度判定部123と、移動速度格納用記憶装置125と、車両群平均移動速度計算部127と、交通状況判定部129と、から構成される。
移動速度変化量計算部119は、前回の移動速度から今回の移動速度の変化量を計算する。移動速度偏差計算部121は、移動速度の偏差を計算する。有効移動速度判定部123は、移動速度およびその変化量と偏差が予め決められたしきい値以下である場合に有効な移動速度データと判定する。移動速度格納用記憶装置125は、移動方向毎に、車両毎の有効移動速度信号124を格納する。車両群平均移動速度計算部127は、この移動速度格納用記憶装置125から移動方向毎に全車両の有効移動速度信号を読み出して、全車両の有効な移動速度の平均を取り、移動方向毎の車両群の平均移動速度を計算して、その移動方向毎の車両群の平均移動速度を表す移動方向毎の車両群平均移動速度信号128を出力する。交通状況判定部129は、移動方向毎の車両群平均移動速度信号128で表される移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて移動方向毎に交通状況を判定する。
詳述すると、移動速度変化量計算部119は、移動速度格納用記憶装置125から前回計算した当該車両の有効移動速度信号を前回の移動速度を表す前回移動速度信号126として読出し、この前回の移動速度から当該車両の今回の移動速度の変化量120を計算する。移動速度偏差計算部121は、移動方向毎の車両群平均移動速度信号128で表される移動方向毎の車両群の平均移動速度に対する当該車両の今回の移動速度の偏差122を計算する。有効移動速度判定部123は、移動速度信号118で表される当該車両の今回の移動速度が、変化量120と偏差122とに基づいて有効か否かを判定し、有効と判定した場合に有効移動速度信号124を出力する。
したがって、移動速度変化量計算部119と、移動速度偏差計算部121と、有効移動速度判定部123との組合せは、移動速度格納用記憶装置125と協働して、車両毎に、移動速度信号118で表される当該車両の今回の移動速度が有効か否かを判定して、有効な移動速度を表す有効移動速度信号124を出力する有効速度判定部として働く。
Nセクタ分(Nは2以上の整数)の第1乃至第Nのセクタアンテナ100−1〜100−Nを備えた基地局200は、例えば図2のようなセクタ配置により道路210脇に設置される。
図2に示す例では、道路210は、南北方向に延在しており、基地局200は、道路210の西側の脇に配置されている。また、図示の例では、複数のセクタは基地局200を中心として60度の等角度間隔で配置されており、セクタ数Nは6に等しい。セクタ1〜6は、セクタ1の中心方向を基地局200に対して北の方向に向けてセクタ6まで、基地局200を中心として順番に時計回りに配置されている。すなわち、セクタ2の中心方向は、基地局200に対して東北東の方向に向いている。セクタ3の中心方向は、東南東の方向に向いている。セクタ4は基地局200に対して南の方向に向いている。セクタ5は基地局200に対して西南西の方向に向いている。セクタ6は基地局200に対して西北西の方向に向いている。第1乃至第6のセクタアンテナ100−1〜100−6は、それぞれ、セクタ1〜6用である。
また、図2の例において、車両Aは、基地局200に対して北側の道路210上のセクタ1内にあって、その道路210上を南側へ向けて走行している。車両Bは、基地局200に対して南側の道路210上のセクタ4内にあって、その道路210上を北側へ向けて走行している。
このような場合、図2に示されるように、セクタ1〜4用の第1乃至第4のセクタアンテナ100−1〜100−4のみ道路210上の車両A、Bの携帯端末から通信信号を受信することができる。そのため、セクタ選択部104は、セクタ1〜4用の第1乃至第4のセクタアンテナ100−1〜100−4で受信され、第1乃至第4の無線受信部102−1〜102−4から出力される第1乃至第4のベースバンド信号(受信信号)103−1〜103−4に対し、携帯端末毎に受信品質の指標として、例えば受信電力を計算し、もっとも受信電力が高いセクタからの受信信号(ベースバンド信号)を選択して出力する。
図2の例では、セクタ1内にある車両Aに対して、セクタ選択部104は、車両Aの携帯端末から送信され、第1のセクタアンテナ100−1で受信され、第1の無線受信部102−1から出力される第1のベースバンド信号103−1を最も受信電力の高いセクタの受信信号(ベースバンド信号)と判定して、セクタ1を選択セクタとして選択し、セクタ1を示す選択セクタ番号105を出力する。また、セクタ4内にある車両Bに対して、セクタ選択部104は、車両Bの携帯端末から送信され、第4のセクタアンテナ100−4で受信され、第4の無線受信部102−4から出力される第4のベースバンド信号103−4を最も受信電力の高いセクタの受信信号(ベースバンド信号)と判定して、セクタ4を選択セクタとして選択し、セクタ4を示す選択セクタ番号105を出力する。
また、セクタ選択部104は、もっとも高い受信電力が予め設定されたしきい値以上である場合のみ受信信号(ベースバンド信号)を出力することで、受信品質が低いベースバンド信号を破棄する。これにより、近接した道路210上のものではない遠方の携帯端末から送信された通信信号を除外することができる。
周波数偏移推定部107は、選択セクタの受信信号(ベースバンド信号)106に対して、例えば受信信号に挿入されているパイロットシンボルについてチャネル推定を行うことにより、シンボルの位相回転を計算して周波数偏移を推定し、推定した周波数偏移を表す周波数偏移信号108を周波数偏移格納用記憶装置109に格納する。周波数偏移平均部111は、予め設定された平均周期毎に、周波数偏移格納用記憶装置109から周波数偏移信号110を読み出して平均を取り、後段に出力した後、周波数偏移格納用記憶装置109の中身を消去する。これにより、複数の受信周期に渡って周波数偏移が平均化されるため、周波数偏移の推定誤差の影響を抑えることができる。
移動方向判定部113は、ドップラー効果により、車両が基地局200に近づく場合は周波数偏移が正、遠ざかる場合は負の値になることを利用し、平均周波数偏移の極性により車両の移動方向を判定する。ただし、選択セクタにより、周波数偏移の極性と移動方向の関係が異なるため、移動方向判定部113は、セクタ選択部104から出力される選択セクタ番号105に応じて、車両の移動方向を判定する必要がある。
図2の例では、セクタ1,2は基地局200に対して北方向を向いているため、セクタ1,2用の第1及び第2のセクタアンテナ100−1、100−2によって受信された第1及び第2の無線信号101−1、101−2の周波数偏移が正の場合は南方向、負の場合は北方向に移動していることになる。一方、セクタ3,4は基地局200に対して逆に南方向を向いているため、セクタ3,4用の第3及び第4のセクタアンテナ100−3、100−4によって受信された第3及び第4の無線信号101−3、101−4の周波数偏移が正の場合は北方向、負の場合は南方向に移動していることになる。
移動速度計算部115は、ドップラー効果による移動速度と周波数偏移の関係より、平均周波数偏移信号112で表される平均周波数偏移を用いて、下記の式3より基地局200に対する相対移動速度v’を計算する。このとき、携帯端末にて設定される送信周波数をf、光速をc、平均周波数偏移をΔf’とし、これらはすべて基地局200側で既知の値である。
Figure 0005716935
上記式3におけるΔf’は、基地局200で観測された平均周波数偏移であり、基地局200に対して車両が正面方向に移動している場合のみ相対移動速度v’は車両の移動速度と等しくなる。実際には、図3に示すように基地局200と道路210とはある程度離れて設置されるため、車両Cは基地局200に対して角度θの方向に移動することになる。したがって、移動速度補正部117は、下記の式4によって、車両Cの移動速度を補正する必要がある。
Figure 0005716935
このとき、図3で示すように、θは車両Cと基地局200を結んだ直線と車両Cの移動方向との間の角度(夾角)となる。しかしながら、セクタアンテナではθを厳密に求めることができないため、移動速度補正部117は、セクタ選択部104により選択されたセクタ(図3の例では、セクタ3)の中心方向と道路210の長手方向との間の角度(夾角)であるθ’を用いて、下記の式5により移動速度を補正する。
Figure 0005716935
移動速度変化量計算部119は、移動速度格納用記憶装置125から前回計算した当該車両の移動速度信号を前回の移動速度を表す前回移動速度信号126として読み出し、前回の移動速度から移動速度信号118で表される当該車両の今回の移動速度の変化量120を計算する。移動速度偏差計算部121は、移動方向毎の全車両の平均移動速度を表す移動方向毎の車両群平均移動速度信号128に対する移動速度信号118で表される当該車両の今回の移動速度の偏差122を計算する。
有効移動速度判定部123は、移動速度データの信頼性を高めるため、移動速度信号118で表される当該車両の今回の移動速度および移動速度の変化量120と偏差122とについて、すべて予め設定されたしきい値以下である場合にのみ、移動速度信号118で表される今回の移動速度を有効な移動速度と判定し、移動方向毎、車両毎に、有効な移動速度を表す有効移動速度信号124を移動速度格納用記憶装置125に格納する。
このとき、しきい値は、移動速度信号118で表される車両の移動速度、変化量120、偏差122それぞれについて個別に設定されるものとする。例えば、200km/hより速く車両が走行することは通常考えにくいため、200km/hを移動速度のしきい値として、これより大きな移動速度は破棄する。また、移動速度の変化量が極端に大きい場合、例えば、前回の移動速度と比較して10km/hを超えるような速度変化は通常考えにくいため、10km/hを変化量のしきい値とし、これより大きな速度変化となる移動速度は破棄する。さらに、車両群平均移動速度128が例えば40km/hであるにも関わらず、80km/hで走行しているような車両は、渋滞中に路肩を走行しているような例外的な車両の可能性があり、また5km/hで移動している携帯端末は車両ではなく歩行者のものである可能性が高いため、車両群平均移動速度128に対する偏差が30km/hを超える移動速度は破棄する。
車両群平均移動速度計算部127は、移動速度格納用記憶装置125から移動方向毎に全車両の有効移動速度信号126を読み出し、全車両の有効な移動速度の平均を取る。携帯端末の送信周波数には内部発振器の個体差に起因する誤差が生じるが、このようにして複数の車両に対する平均を取ることで誤差の影響を除去することができる。さらに、車両群平均移動速度計算部127は、計算された全車両の平均移動速度に対して、予め設定された一定の時間における時間平均を計算することで、移動速度の平滑化を行い、移動方向毎の車両群平均移動速度を表す移動方向毎の車両群平均移動速度信号128を出力する。このとき、特定の時間について、車両以外の携帯端末からの受信信号が増加すると予想される時間の移動速度データを使用しないようにすることで、移動速度データの信頼性をより高めることができる。例えば、監視対象の道路210近くに鉄道が走っている場合、鉄道が通過する時間帯に受信された車両の移動速度については時間平均に含めないようにする。
交通状況判定部129は、移動方向毎の車両群平均移動速度信号128を予め設定された交通状況判定用しきい値と比較し、予め入力された事故等の事象情報を参照して移動方向毎に交通状況を判定する。例えば、交通状況判定部129は、図4のフローチャートのように、混雑しきい値、渋滞しきい値、および事故発生情報により、「順調」、「自然混雑」、「自然渋滞」、「事故混雑」、「事故渋滞」の中から移動方向毎に交通状況を判定する。
図4を参照して、交通状況判定部129による交通状況判定動作について説明する。
まず、交通状況判定部129は、移動方向毎の車両群平均移動速度信号128と混雑しきい値とを比較する(ステップS401)。移動方向毎の車両群平均移動速度信号128が混雑しきい値以上のとき(ステップS401のYes)、交通状況判定部129は、交通状況を「順調」と判定する(ステップS402)。
移動方向毎の車両群平均移動速度信号128が混雑しきい値より小さいとき(ステップS401のNo)、交通状況判定部129は、移動方向毎の車両群平均移動速度信号128と渋滞しきい値とを比較する(ステップS403)。移動方向毎の車両群平均移動速度信号128が渋滞しきい値以上のとき(ステップS403のYes)、交通状況判定部129は、事故発生情報から事故が発生しているか否かを判断する(ステップS404)。事故が発生していない場合(ステップS404のNo)、交通状況判定部129は、交通状況を「自然混雑」と判定する(ステップS405)。事故が発生している場合(ステップS404のYes)、交通状況判定部129は、交通状況を「事故混雑」と判定する(ステップS406)。
移動方向毎の車両群平均移動速度信号128が渋滞しきい値より小さいとき(ステップS403のNo)、交通状況判定部129は、事故発生情報から事故が発生しているか否かを判断する(ステップS407)。事故が発生していない場合(ステップS407のNo)、交通状況判定部129は、交通状況を「自然渋滞」と判定する(ステップS408)。一方、事故が発生している場合(ステップS407のYes)、交通状況判定部129は、交通状況を「事故渋滞」と判定する(ステップS409)。
図4の例では、交通状況判定部129は、混雑しきい値、渋滞しきい値、および事故発生情報により、「順調」、「自然混雑」、「自然渋滞」、「事故混雑」、および「事故渋滞」の中から移動方向毎に交通状況を判定しているが、事故発生情報を省略してもよい。この場合、図4のステップS404およびS407を省略できる。したがって、その場合には、交通状況判定部129は、混雑しきい値および渋滞しきい値により、「順調」、「混雑」、および「渋滞」の中から移動方向毎に交通状況を判定する。さらに、混雑しきい値、渋滞しきい値、および事故発生情報の中から、混雑しきい値および渋滞しきい値の一方を省略してもよい。
次に、図1に示した交通状況監視システムの動作について説明する。
第1乃至第Nのセクタアンテナ100−1〜100−Nにより受信された第1乃至第Nの無線信号101−1〜101−Nは、それぞれ、第1乃至第Nの無線受信部102−1〜102−Nによって第1乃至第Nのベースバンド信号103−1〜103−Nに変換される。セクタ選択部104は、第1乃至第Nのベースバンド信号103−1〜103−Nに対して、セクタ毎に携帯端末の受信品質を計算し、もっとも受信品質が良いセクタの受信品質がしきい値以上の場合に、当該選択セクタのベースバンド信号(受信信号)106を出力するとともに、当該選択セクタ番号105を移動方向判定部113および移動速度補正部117に対して出力する。当該選択セクタの受信品質がしきい値より低い場合、セクタ選択部104は、当該携帯端末のベースバンド信号を破棄し、以降の処理は行わない。
周波数偏移推定部107は、選択セクタのベースバンド信号106に対して、周波数偏移を推定して、推定した周波数偏移を表す周波数偏移信号108を周波数偏移格納用記憶装置109に格納する。周波数偏移平均部111は、周波数偏移格納用記憶装置109から平均周期毎に周波数偏移信号110を読み出し、平均周波数偏移を計算して、平均周波数偏移を表す平均周波数偏移信号112を出力後、周波数偏移格納用記憶装置109の中身を消去する。
移動方向判定部113は、選択セクタ番号105と平均周波数偏移信号112の極性から車両の移動方向を判定して、車両の移動方向を表す移動方向信号114を出力する。移動速度計算部115は、平均周波数偏移信号112から、基地局200に対する車両の相対移動速度を計算して、車両の相対移動速度を表す相対移動速度信号116を出力する。移動速度補正部117は、選択セクタ番号105に基づいて、相対移動速度信号116に対して補正を行い、補正後の車両の移動速度を表す移動速度信号118を出力する。
移動速度変化量計算部119は、移動速度格納用記憶装置125から前回計算した有効移動速度信号を前回の移動速度を表す前回移動速度信号126として読み出し、前回の移動速度に対する車両の今回の移動速度の変化量120を計算して出力する。移動速度偏差計算部121は、移動方向毎の車両群平均移動速度信号128で表される移動方向毎の車両群の平均移動速度に対する当該車両の今回の移動速度の偏差122を計算して出力する。
有効移動速度判定部123は、移動速度信号118および移動速度の変化量120と偏差122をしきい値と比較し、それらがすべてしきい値以下の場合のみ、有効移動速度信号124を移動方向信号114で表される移動方向毎、車両毎に移動速度格納用記憶装置125に格納する。移動速度、変化量、偏差のいずれかがしきい値より大きい場合、有効移動速度判定部123は、移動速度を破棄して以降の処理は行わない。
車両群平均移動速度計算部127は、移動速度格納用記憶装置125から移動方向信号114で表される移動方向毎に全車両の有効移動速度信号126を読み出して、全車両の有効な移動速度の平均を取り、さらに時間的に平均し、移動方向毎の車両群の平均移動速度を求め、この移動方向毎の車両群の平均移動速度を表す移動方向毎の車両群平均移動速度信号128を出力する。
交通状況判定部129は、図4に示されるように、移動方向毎の車両群平均移動速度信号128を予め設定された交通状況しきい値と比較し、移動方向毎に交通状況を判定する。
本発明の第1の実施例の効果について説明する。
本発明の第1の実施例により、既存の携帯電話インフラを活用して、道路上を移動(走行)している車両の携帯端末の周波数偏移から車両の移動速度と移動方向を求め、交通状況を解析することができるため、低コストかつ小規模な交通状況監視システムを提供することができる。
尚、速度/方向推定部2000および交通状況解析部3000は、コンピュータによって実現され得る。コンピュータは、周知のように、中央処理装置(CPU)と、データを格納する記憶装置(RAM)と、プログラムを格納するプログラム用メモリ(ROM)とを備える。記憶装置(RAM)は、周波数偏移格納用記憶装置109および移動速度格納用記憶装置125として働く。そして、プログラム用メモリ(ROM)に格納されたプログラムを読み出すことにより、CPUは、速度/方向推定部2000および交通状況解析部3000の機能を実現する。
図5を参照して、本発明の第2の実施例による交通状況監視システムについて説明する。第2の実施例による交通状況監視システムでは、指向性ビームを形成し、周波数偏移を推定することにより、車両の移動速度を計算し、車両の移動方向を判定する。以下では、図1に示した本発明の第1の実施例による交通状況監視システムと同様の機能を有するものには同一の参照符号を付して、説明の簡略化のためにそれらの説明については省略する。そして、以下では、図1に示した本発明の第1の実施例による交通状況監視システムと異なる点についてのみ説明する。
第2の実施例による交通状況監視システムは、第1の実施例による交通状況監視システムとは、次の点で異なる。すなわち、第1乃至第Nのセクタアンテナ100−1〜100−Nが、M個(Mは2以上の整数)のアンテナ素子からなる第1乃至第Mのアレーアンテナ500−1〜500−Mに変更されている。セクタ選択部104が到来角度計算部501、到来角度判定部503、指向性ビーム形成部505に変更されている。移動方向判定部113が平均周波数偏移信号112で表される平均周波数偏移と到来角度信号504で表される判定した到来角度とに基づいて移動方向を判定する移動方向判定部507に変更されている。移動速度補正部117が到来角度信号504で表される判定した到来角度に基づいて相対移動速度の補正を行う移動速度補正部508に変更されている。したがって、受信部に1000Aの参照符号を付し、速度/方向推定部に2000Aの参照符号を付してある。
到来角度計算部501は、M個のアンテナ素子毎に受信された第1乃至第Mのベースバンド信号103−1〜103−Mについて、携帯端末毎に受信品質の指標として例えば受信電力を計算し、もっとも受信品質が良い到来角度を推定して、推定した到来角度を表す到来角度信号502を到来角度判定部503へ出力する。ただし、予め設定された受信品質のしきい値よりも、推定された到来角度の受信品質が下回っていた場合、到来角度計算部501は、到来角度信号502を破棄し、以降の処理は行わない。これにより、近接した道路上のものではない遠方の携帯端末から送信された通信信号を除外することができる。
到来角度判定部503は、到来角度信号502で表される推定した到来角度が道路方向のものかどうか判定する。推定した到来角度が道路方向のものと判定した場合、到来角度判定部503は、指向性ビーム形成部505、移動方向判定部507、移動速度補正部508に対して、判定した到来角度を表す到来角度信号504を出力する。一方、推定した到来角度が道路方向のものではないと判定した場合、到来角度判定部503は、推定した到来角度を表す到来角度信号502を破棄し、以降の処理は行わない。
すなわち、到来角度計算部501と到来角度判定部503との組合せは、第1乃至第Mのベースバンド信号103−1〜103−Mの中から最も受信品質のよい受信信号の到来角度を推定し判定する到来角度推定/判定部として働く。
例えば、図6に示されるように、南北方向に延在する道路210の西側の脇に基地局200Aが配置されているとする。この基地局200Aに対して、北側の道路210上にいる車両Aは、南方向に向かって道路210上を走行しており、南側の道路210上にいる車両Bは、北方向に向かって道路210上を走行している。このような場合、北方向を0°とすると、到来角度判定部503は、0°〜180°の範囲内の到来角度を道路方向と判定し、それ以外の到来角度を破棄する。
指向性ビーム形成部505は、到来角度信号504で表される判定した到来角度に対応する指向性ビームを形成して、指向性ビーム形成後のベースバンド信号506を出力する。指向性ビームは、セクタアンテナの場合とは異なり、車両の方向に対して常に追尾できるため、受信信号が道路210上の車両からのものかどうかを、第1の実施例と比べてより高い精度で判定することができる。
移動方向判定部507は、周波数偏移信号112で表される周波数偏移の極性と到来角度信号504で表される判定した到来角度とに基づいて、車両の移動方向を判定する。図6の例では、車両Aのように、到来角度が0〜90°の範囲内で周波数偏移が正の場合、もしくは到来角度が90〜180°の範囲内で周波数偏移が負の場合、移動方向判定部507は、車両Aが南方向に移動(走行)していると判定する。一方、到来角度が0〜90°の範囲内で周波数偏移が負の場合、もしくは車両Bのように、到来角度が90〜180°の範囲内で周波数偏移が正の場合、移動方向判定部507は、車両Bが北方向に移動(走行)していると判定する。
移動速度補正部508は、到来角度信号504で表される判定した到来角度を、車両と基地局200Aを結んだ直線と道路210の長手方向との間の角度(夾角)に変換し、θとして下記の式6に代入して、車両の相対移動速度を補正することにより、補正後の移動速度を計算し、車両の移動速度を表す移動速度信号118を出力する。
Figure 0005716935
このとき、第1の実施例のように、夾角θを夾角θ’により近似する必要がないため、より精度が高く、車両の移動速度の補正を行なうことが可能である。
したがって、第2の実施例においては、第1の実施例と比べてより正確な交通状況の判定が可能となる。
尚、速度/方向推定部2000Aおよび交通状況解析部3000は、コンピュータによって実現され得る。コンピュータは、周知のように、中央処理装置(CPU)と、データを格納する記憶装置(RAM)と、プログラムを格納するプログラム用メモリ(ROM)とを備える。記憶装置(RAM)は、周波数偏移格納用記憶装置109および移動速度格納用記憶装置125として働く。そして、プログラム用メモリ(ROM)に格納されたプログラムを読み出すことにより、CPUは、速度/方向推定部2000Aおよび交通状況解析部3000の機能を実現する。
図7を参照して、本発明の第3の実施例による交通状況監視システムについて説明する。図5に示した本発明の第2の実施例による交通状況監視システムと同様の機能を有するものには同一の参照符号を付して、説明の簡略化のためにそれらの説明については省略する。そして、以下では、図5に示した本発明の第2の実施例による交通状況監視システムと異なる点についてのみ説明する。
第3の実施例による交通状況監視システムは、第2の実施例による交通状況監視システムとは、次の点で異なる。第3の実施例による交通状況監視システムには、今回の到来角度を表す今回到来角度信号504を格納して、前回の到来角度を表す前回到来角度信号701を出力する前回到来角度格納用記憶装置700が追加されている。移動方向判定部507が、前回到来角度信号701で表される前回判定された到来角度と今回到来角度信号504で表される今回判定された到来角度とに基づいて車両の移動方向を判定する移動方向判定部702に変更されている。したがって、速度/方向推定部に2000Bの参照符号を付してある。
移動方向判定部702は、前回到来角度格納用記憶装置700から読み出した前回到来角度信号701で表される前回の到来角度と、今回到来角度信号504で表される今回の到来角度とを比較して、車両の移動方向を判定する。例えば、図6の例では、今回の到来角度の方が前回の到来角度よりも増加していた場合、移動方向判定部702は、車両が南方向へ移動していると判定する。逆に今回の到来角度の方が前回の到来角度よりも減少していた場合、移動方向判定部702は、車両が北方向に移動していると判定する。
また、前回到来角度格納用記憶装置700から前回到来角度信号701を読み出した後、移動方向判定部702は、次回の判定用に、今回到来角度信号504を前回到来角度格納用記憶装置700に格納する。
第3の実施例では、周波数偏移の代わりに判定した到来角度の変化により、車両の移動方向を判定することができる。
尚、速度/方向推定部2000Bおよび交通状況解析部3000は、コンピュータによって実現され得る。コンピュータは、周知のように、中央処理装置(CPU)と、データを格納する記憶装置(RAM)と、プログラムを格納するプログラム用メモリ(ROM)とを備える。記憶装置(RAM)は、周波数偏移格納用記憶装置109、前回到来角度格納用記憶装置700、および移動速度格納用記憶装置125として働く。そして、プログラム用メモリ(ROM)に格納されたプログラムを読み出すことにより、CPUは、速度/方向推定部2000Bおよび交通状況解析部3000の機能を実現する。
図8を参照して、本発明の第4の実施例による交通状況監視システムについて説明する。第4の実施例による交通状況監視システムでは、車両の携帯端末に搭載されたGPS(Global Positioning System)などによる位置測定機能により取得した位置情報を基地局200B(図9参照)で定期的に受信することにより、車両の移動速度と移動方向を計算する。図1に示した本発明の第1の実施例による交通状況監視システムと同様の機能を有するものには同一の参照符号を付して、説明の簡略化のためにそれらの説明については省略する。そして、以下では、図1に示した本発明の第1の実施例による交通状況監視システムと異なる点についてのみ説明する。
第4の実施例による交通状況監視システムは、第1の実施例による交通状況監視システムとは、次の点で異なる。セクタ選択および、周波数偏移推定による移動速度計算に関わる処理部(速度/方向推定部)2000が、位置情報を使用した処理部(速度/方向推定部)2000Cに変更されている。第4の実施例による交通状況監視システムでは、移動速度補正部117が不要である。また、第1および第2の実施例による交通状況監視システムと異なり、第4の実施例による交通状況監視システムは、アンテナ100の構成については特に問わない。
速度/方向推定部2000Cは、位置情報受信部800と、位置情報判定部802と、移動距離及び移動方向計算部807と、前回位置情報格納用記憶装置805と、移動速度計算部809とから構成されている。
位置情報受信部800は、携帯端末毎に受信品質の指標として例えば受信電力を計算する。計算した受信品質が予め設定された受信品質のしきい値以上の場合、位置情報受信部800は、携帯端末毎にベースバンド信号(受信信号)103から端末位置情報801を抽出して出力する。計算した受信品質がしきい値を下回っていた場合、位置情報受信部800は、受信信号103を破棄し、以降の処理は行わない。これにより、位置情報データの信頼性を高めることができる。
すなわち、位置情報受信部800は、携帯端末毎に受信信号(無線受信部102から出力されるベースバンド信号)103の受信品質を計算して、予め設定された受信品質以上の受信信号から当該携帯端末の位置を表す端末位置情報801を抽出して出力する。
位置情報判定部802は、予め設定された道路210の位置情報と携帯端末の端末位置情報801とを比較する。携帯端末の位置が道路210(図9)上の位置と一致する場合、位置情報判定部802は、今回車両位置情報804を出力するとともに、位置情報受信周期803を移動速度計算部809に対して送出する。携帯端末の位置が道路210(図9)上の位置と一致しない場合、位置情報判定部802は、端末位置情報801を破棄して以降の処理は行わない。
すなわち、位置情報判定部802は、予め設定された道路210の位置情報と端末位置情報801とを比較して、携帯端末の位置が道路201上の位置に一致したときに、今回車両位置情報804と位置情報受信周期803とを出力する。
したがって、位置情報受信部800と位置情報判定部802との組合せは、位置情報を含む通信信号の中から道路201上にある今回の車両位置を識別して、その今回の車両位置を表す今回車両位置情報804と位置情報受信周期803とを出力する位置情報識別部として働く。
前回位置情報格納用記憶装置805は、今回車両位置情報804を格納して、前回の車両位置を表す前回車両位置情報806を出力する。
移動距離及び移動方向計算部807は、前回位置情報格納用記憶装置805から前回車両位置情報806を読み出し、前回車両位置情報806で表される前回の車両位置と今回車両位置情報804で表される今回の車両位置とから、各車両の移動距離と各車両の移動方向とを計算して、各車両の移動距離を表す移動距離信号808と各車両の移動方向を表す移動方向信号114とを出力するとともに、次回の計算用に今回車両位置情報804を前回位置情報格納用記憶装置805に格納する。
図9の例において、南北方向に延在する道路210の西側の脇に基地局200Bが配置されている。この道路210上を、基地局200Bに対して南側にいる車両が、基地局200Bに近づくように、北の方向へ向かって走行している。この例では、車両が、前回の車両位置1(x,y)から今回の車両位置2(x、y)に移動した場合、移動距離Dは、下記の式7により計算できる。
Figure 0005716935
ここで、x、xは東西方向の位置座標、y、yは南北方向の位置座標である。
また、車両の移動方向は、南北方向に対する角度をφとした場合、下記の式8により求めることができる。
Figure 0005716935
移動速度計算部809は、下記の式9のように、各車両の移動速度を、移動距離信号808で表される移動距離と位置情報受信周期803とを用いて計算し、各車両の移動速度を表す移動速度信号118を後段に出力する。このとき、移動速度をv、移動距離をD、位置情報受信周期をTとする。
Figure 0005716935
第4の実施例による交通状況監視システムでは、車両の位置が特定できるため、第1〜第3の実施例による交通状況監視システムのような角度情報による移動速度の補正は不要である。また、第1〜第3の実施例による交通状況監視システムでは、比較的距離が近く、道路と同じ方向だが、道路以外にある携帯端末から送信される信号を完全に除外することはできないが、第4の実施例による交通状況監視システムでは、道路の位置情報を参照することで道路上の車両からの信号を特定できるため、より正確に、車両の移動速度および移動方向を推定することが可能である。したがって、第4の実施例による交通状況監視システムにおいては、第1〜3の実施例による交通状況監視システムと比べて、より正確な交通状況の判定が可能となる。
本発明の第4の実施例では、既存の携帯電話インフラを活用して、道路上を走行している車両の携帯端末から定期的に送信される位置情報を含む通信信号から車両の移動速度と移動方向とを求め、移動方向毎に交通状況を解析することができるため、低コストかつ小規模な交通状況監視システムを提供することができる。
尚、速度/方向推定部2000Cおよび交通状況解析部3000は、コンピュータによって実現され得る。コンピュータは、周知のように、中央処理装置(CPU)と、データを格納する記憶装置(RAM)と、プログラムを格納するプログラム用メモリ(ROM)とを備える。記憶装置(RAM)は、前回位置情報格納用記憶装置805および移動速度格納用記憶装置125として働く。そして、プログラム用メモリ(ROM)に格納されたプログラムを読み出すことにより、CPUは、速度/方向推定部2000Cおよび交通状況解析部3000の機能を実現する。
以上、実施例を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、本発明は、上記実施例にて前提とした携帯電話インフラの利用に限定されるものでもなく、すべての通信形態による通信システムを対象とすることができる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1) 道路脇に設置された基地局に備えられ、当該道路上を走行している複数台の車両の各々の携帯端末から送信された通信信号に基づいて交通状況を監視するシステムであって、
各車両の携帯端末から送信される前記通信信号を受信して、受信信号を出力する受信部と、
前記受信信号に基づいて、各車両の移動速度と移動方向とを推定する速度/方向推定部と、
前記移動方向毎に、車両毎に有効な移動速度を判定して、移動方向毎の車両群の平均移動速度を求め、該移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて前記移動方向毎に交通状況を解析する交通状況解析部と、
を備えた交通状況監視システム。
(付記2) 前記受信部は、
N(Nは2以上の整数)セクタに配置された第1乃至第Nのセクタアンテナと、
前記第1乃至第Nのセクタアンテナにより受信された第1乃至第Nの無線信号を、第1乃至第Nのベースバンド信号に変換して、該第1乃至第Nのベースバンド信号を前記受信信号として出力する第1乃至第Nの無線受信部と、
から構成され、
前記速度/方向推定部は、
前記第1乃至第Nのベースバンド信号の中から受信品質が最良な受信信号のセクタを選択して、選択セクタの受信信号と選択セクタ番号とを出力するセクタ選択部と、
前記選択セクタの受信信号から周波数偏移を推定し、平均して、平均周波数偏移を求める周波数偏移計算部と、
前記選択セクタ番号と前記平均周波数偏移とから車両の移動方向を判定する移動方向判定部と、
前記平均周波数偏移から前記基地局に対する車両の相対移動速度を計算する移動速度計算部と、
前記選択セクタ番号に基づいて、前記車両の相対移動速度を補正して、前記車両の移動速度を求める移動速度補正部と、
から構成される付記1に記載の交通状況監視システム。
(付記3)
前記周波数偏移計算部は、
前記選択セクタの受信信号から周波数偏移を連続的に推定する周波数偏移推定部と、
前記推定した周波数偏移を表す周波数偏移信号を連続的に格納する周波数偏移格納用記憶装置と、
該周波数偏移格納用記憶装置から平均周期毎に格納された周波数偏移信号を読み出して、前記平均周波数偏移を計算する周波数偏移平均部と、
から構成される付記2に記載の交通状況監視システム。
(付記4) 前記受信部は、
M(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子からなる第1乃至第Mのアレイアンテナと、
前記第1乃至第Mのアレイアンテナにより受信された第1乃至第Mの無線信号を、第1乃至第Mのベースバンド信号に変換して、該第1乃至第Mのベースバンド信号を前記受信信号として出力する第1乃至第Mの無線受信部と、
から構成され、
前記速度/方向推定部は、
前記第1乃至第Mのベースバンド信号の中から最も受信品質がよい受信信号の到来角度を推定し判定する到来角度推定/判定部と、
前記判定した到来角度に対応する指向性ビームを形成して、指向性ビーム形成後のベースバンド信号を出力する指向性ビーム形成部と、
前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を推定し、平均して、平均周波数偏移を求める周波数偏移計算部と、
前記到来角度と前記平均周波数偏移とから車両の移動方向を判定する移動方向判定部と、
前記平均周波数偏移から前記基地局に対する車両の相対移動速度を計算する移動速度計算部と、
前記到来角度に基づいて、前記車両の相対移動速度を補正して、前記車両の移動速度を求める移動速度補正部と、
から構成される付記1に記載の交通状況監視システム。
(付記5) 前記到来角度推定/判定部は、
前記第1乃至第Mのベースバンド信号について、携帯端末毎に、最も受信品質の良い受信信号の到来角度を推定する到来角度計算部と、
前記推定した到来角度が前記道路方向のものかどうかを判定し、前記推定した到来角度が前記道路方向のものと判定した場合に、前記判定した到来角度を表す到来角度信号を出力する到来角度判定部と、
から構成される付記4に記載の交通状況監視システム。
(付記6) 前記周波数偏移計算部は、
前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を連続的に推定する周波数偏移推定部と、
前記推定した周波数偏移を表す周波数偏移信号を連続的に格納する周波数偏移格納用記憶装置と、
該周波数偏移格納用記憶装置から平均周期毎に格納された周波数偏移信号を読み出して、前記平均周波数偏移を計算する周波数偏移平均部と、
から構成される付記4又は5に記載の交通状況監視システム。
(付記7) 前記受信部は、
M(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子からなる第1乃至第Mのアレイアンテナと、
前記第1乃至第Mのアレイアンテナにより受信された第1乃至第Mの無線信号を、第1乃至第Mのベースバンド信号に変換して、該第1乃至第Mのベースバンド信号を前記受信信号として出力する第1乃至第Mの無線受信部と、
から構成され、
前記速度/方向推定部は、
前記第1乃至第Mのベースバンド信号の中から最も受信品質がよい受信信号の今回の到来角度を推定し判定する到来角度推定/判定部と、
前記今回の到来角度に対応する指向性ビームを形成して、指向性ビーム形成後のベースバンド信号を出力する指向性ビーム形成部と、
前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を推定し、平均して、平均周波数偏移を求める周波数偏移計算部と、
前記今回の到来角度を表す今回到来角度信号を格納して、前回の到来角度を表す前回到来角度信号を出力する前回到来角度格納用記憶装置と、
前記前回の到来角度と前記今回の到来角度とから車両の移動方向を判定する移動方向判定部と、
前記平均周波数偏移から前記基地局に対する車両の相対移動速度を計算する移動速度計算部と、
前記今回の到来角度に基づいて、前記車両の相対移動速度を補正して、前記車両の移動速度を求める移動速度補正部と、
から構成される付記1に記載の交通状況監視システム。
(付記8) 前記到来角度推定/判定部は、
前記第1乃至第Mのベースバンド信号について、携帯端末毎に、最も受信品質の良い受信信号の今回の到来角度を推定する到来角度計算部と、
前記今回の推定した到来角度が前記道路方向のものかどうかを判定し、前記今回の推定した到来角度が前記道路方向のものと判定した場合に、前記今回の到来角度を表す今回到来角度信号を出力する到来角度判定部と、
から構成される付記7に記載の交通状況監視システム。
(付記9) 前記周波数偏移計算部は、
前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を連続的に推定する周波数偏移推定部と、
前記推定した周波数偏移を表す周波数偏移信号を連続的に格納する周波数偏移格納用記憶装置と、
該周波数偏移格納用記憶装置から平均周期毎に格納された周波数偏移信号を読み出して、前記平均周波数偏移を計算する周波数偏移平均部と、
から構成される付記7又は8に記載の交通状況監視システム。
(付記10) 前記受信部は、前記通信信号として各車両の携帯端末から位置情報を含む信号を定期的に受信して、前記受信信号を出力し、
前記速度/方向推定部は、
前記位置情報を含む信号の中から前記道路上にある今回の車両位置を識別して、該今回の車両位置を表す今回車両位置情報と位置情報受信周期とを出力する位置情報識別部と、
前記今回車両位置情報を格納して、前回の車両位置を表す前回車両位置情報を出力する前回位置情報格納用記憶装置と、
前記前回の車両位置と前記今回の車両位置とから各車両の移動距離と各車両の移動方向とを計算する移動距離及び移動方向計算部と、
前記移動距離と前記位置情報受信周期とを用いて、各車両の移動速度を計算する移動速度計算部と、
から構成される付記1に記載の交通状況監視システム。
(付記11) 前記位置情報識別部は、
携帯端末毎に前記受信信号の受信品質を計算して、予め設定された受信品質以上の受信信号から当該携帯端末の位置を表す端末位置情報を抽出して出力する位置情報受信部と、
予め設定された前記道路の位置情報と前記端末位置情報とを比較して、前記携帯端末の位置が前記道路上の位置と一致したときに、前記今回車両位置情報と前記位置情報受信周期とを出力する位置情報判定部と、
から構成される付記10に記載の交通状況監視システム。
(付記12) 前記交通状況解析部は、
車両毎に、当該車両の今回の移動速度が有効か否かを判定して、前記有効な移動速度を表す有効移動速度信号を出力する有効速度判定部と、
前記移動方向毎に、前記車両毎の有効移動速度信号を格納する移動速度格納用記憶装置と、
該移動速度格納用記憶装置から移動方向毎に全車両の有効移動速度信号を読み出して、前記全車両の有効な移動速度の平均を取り、前記移動方向毎の車両群の平均移動速度を求める車両群平均移動速度計算部と、
前記移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて前記移動方向毎に前記交通状況を判定する交通状況判定部と、
から構成される付記1乃至11のいずれか1つに記載の交通状況監視システム。
(付記13) 前記有効速度判定部は、
前記移動速度格納用記憶装置から前回計算した当該車両の有効移動速度信号を前回の移動速度を表す前回移動速度信号として読出し、前記前回の移動速度から当該車両の今回の移動速度の変化量を計算する移動速度変化量計算部と、
前記移動方向毎の車両群の平均移動速度に対する当該車両の今回の移動速度の偏差を計算する移動速度偏差計算部と、
当該車両の今回の移動速度が、前記変化量と前記偏差とに基づいて有効か否か判定し、前記有効移動速度信号を出力する有効移動速度判定部と、
から構成される付記12に記載の交通状況監視システム。
(付記14) 前記交通状況判定部は、前記移動方向毎の車両群の平均移動速度と、混雑しきい値と、渋滞しきい値と、事故発生情報とに基づいて、前記移動方向毎に前記交通状況として、順調、自然混雑、自然渋滞、事故混雑、および事故渋滞の中の1つを判定する、付記12又は13に記載の交通状況監視システム。
(付記15) 道路脇に設置された基地局に備えられた交通状況監視システムにおいて、当該道路上を走行している複数台の車両の各々の携帯端末から送信された通信信号に基づいて交通状況を監視する方法であって、
各車両の携帯端末から送信される前記通信信号を受信部で受信した受信信号に基づいて、各車両の移動速度と移動方向とを推定する速度/方向推定ステップと、
前記移動方向毎に、車両毎に有効な移動速度を判定して、移動方向毎の車両群の平均移動速度を求め、該移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて前記移動方向毎に交通状況を解析する交通状況解析ステップと、
を含む交通状況監視方法。
(付記16) 前記受信部は、N(Nは2以上の整数)セクタに配置された第1乃至第Nのセクタアンテナと;前記第1乃至第Nのセクタアンテナにより受信された第1乃至第Nの無線信号を、第1乃至第Nのベースバンド信号に変換して、該第1乃至第Nのベースバンド信号を前記受信信号として出力する第1乃至第Nの無線受信部と;から構成され、
前記速度/方向推定ステップは、
前記第1乃至第Nのベースバンド信号の中から受信品質が最良な受信信号のセクタを選択して、選択セクタの受信信号と選択セクタ番号とを出力するセクタ選択ステップと、
前記選択セクタの受信信号から周波数偏移を推定し、平均して、平均周波数偏移を求める周波数偏移計算ステップと、
前記選択セクタ番号と前記平均周波数偏移とから車両の移動方向を判定する移動方向判定ステップと、
前記平均周波数偏移から前記基地局に対する車両の相対移動速度を計算する移動速度計算ステップと、
前記選択セクタ番号に基づいて、前記車両の相対移動速度を補正して、前記車両の移動速度を求める移動速度補正ステップと、
を含む付記15に記載の交通状況監視方法。
(付記17) 前記周波数偏移計算ステップは、
前記選択セクタの受信信号から周波数偏移を連続的に推定する周波数偏移推定ステップと、
前記推定した周波数偏移を表す周波数偏移信号を連続的に周波数偏移格納用記憶装置に格納するステップと、
該周波数偏移格納用記憶装置から平均周期毎に格納された周波数偏移を読み出して、前記平均周波数偏移を計算する周波数偏移平均ステップと、
を含む付記16に記載の交通状況監視方法。
(付記18) 前記受信部は、M(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子からなる第1乃至第Mのアレイアンテナと;前記第1乃至第Mのアレイアンテナにより受信された第1乃至第Mの無線信号を、第1乃至第Mのベースバンド信号に変換して、該第1乃至第Mのベースバンド信号を前記受信信号として出力する第1乃至第Mの無線受信部と;から構成され、
前記速度/方向推定ステップは、
前記第1乃至第Mのベースバンド信号の中から最も受信品質がよい受信信号の到来角度を推定し判定する到来角度推定/判定ステップと、
前記判定した到来角度に対応する指向性ビームを形成して、指向性ビーム形成後のベースバンド信号を出力する指向性ビーム形成ステップと、
前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を推定し、平均して、平均周波数偏移を求める周波数偏移計算ステップと、
前記到来角度と前記平均周波数偏移とから車両の移動方向を判定する移動方向判定ステップと、
前記平均周波数偏移から前記基地局に対する車両の相対移動速度を計算する移動速度計算ステップと、
前記到来角度に基づいて、前記車両の相対移動速度を補正して、前記車両の移動速度を求める移動速度補正ステップと、
を含む付記15に記載の交通状況監視方法。
(付記19) 前記到来角度推定/判定ステップは、
前記第1乃至第Mのベースバンド信号について、携帯端末毎に、最も受信品質の良い受信信号の到来角度を推定する到来角度計算ステップと、
前記推定した到来角度が前記道路方向のものかどうかを判定し、前記推定した到来角度が前記道路方向のものと判定した場合に、前記判定した到来角度を表す到来角度信号を出力する到来角度判定ステップと、
を含む付記18に記載の交通状況監視方法。
(付記20) 前記周波数偏移計算ステップは、
前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を連続的に推定する周波数偏移推定ステップと、
前記推定した周波数偏移を表す周波数偏移信号を連続的に周波数偏移格納用記憶装置に格納するステップと、
該周波数偏移格納用記憶装置から平均周期毎に格納された周波数偏移信号を読み出して、前記平均周波数偏移を計算する周波数偏移平均ステップと、
を含む付記18又は19に記載の交通状況監視方法。
(付記21) 前記受信部は、M(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子からなる第1乃至第Mのアレイアンテナと;前記第1乃至第Mのアレイアンテナにより受信された第1乃至第Mの無線信号を、第1乃至第Mのベースバンド信号に変換して、該第1乃至第Mのベースバンド信号を前記受信信号として出力する第1乃至第Mの無線受信部と;から構成され、
前記速度/方向推定ステップは、
前記第1乃至第Mのベースバンド信号の中から最も受信品質がよい受信信号の今回の到来角度を推定し判定する到来角度推定/判定ステップと、
前記今回の到来角度に対応する指向性ビームを形成して、指向性ビーム形成後のベースバンド信号を出力する指向性ビーム形成ステップと、
前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を推定し、平均して、平均周波数偏移を求める周波数偏移計算ステップと、
前記今回の到来角度を表す今回到来角度信号を前回到来角度格納用記憶装置に格納して、該前回到来角度格納用記憶装置から前回の到来角度を表す前回到来角度信号を出力させるステップと、
前記前回の到来角度と前記今回の到来角度とから車両の移動方向を判定する移動方向判定ステップと、
前記平均周波数偏移から前記基地局に対する車両の相対移動速度を計算する移動速度計算ステップと、
前記今回の到来角度に基づいて、前記車両の相対移動速度を補正して、前記車両の移動速度を求める移動速度補正ステップと、
を含む付記15に記載の交通状況監視方法。
(付記22) 前記到来角度推定/判定ステップは、
前記第1乃至第Mのベースバンド信号について、携帯端末毎に、最も受信品質の良い受信信号の今回の到来角度を推定する到来角度計算ステップと、
前記今回の推定した到来角度が前記道路方向のものかどうかを判定し、前記今回の推定した到来角度が前記道路方向のものと判定した場合に、前記今回の到来角度を表す今回到来角度信号を出力する到来角度判定ステップと、
を含む付記21に記載の交通状況監視方法。
(付記23) 前記周波数偏移計算ステップは、
前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を連続的に推定する周波数偏移推定ステップと、
前記推定した周波数偏移を表す周波数偏移信号を連続的に周波数偏移格納用記憶装置に格納するステップと、
該周波数偏移格納用記憶装置から平均周期毎に格納された周波数偏移信号を読み出して、前記平均周波数偏移を計算する周波数偏移平均ステップと、
を含む付記21又は22に記載の交通状況監視方法。
(付記24) 前記受信部は、前記通信信号として各車両の携帯端末から位置情報を含む信号を定期的に受信して、前記受信信号を出力し、
前記速度/方向推定ステップは、
前記位置情報を含む信号の中から前記道路上にある今回の車両位置を識別して、該今回の車両位置を表す今回車両位置情報と位置情報受信周期とを出力する位置情報識別ステップと、
前記今回車両位置情報を前回位置情報格納用記憶装置に格納して、該前回位置情報格納用記憶装置から前回の車両位置を表す前回車両位置情報を出力させるステップと、
前記前回の車両位置と前記今回の車両位置とから各車両の移動距離と各車両の移動方向とを計算する移動距離及び移動方向計算ステップと、
前記移動距離と前記位置情報受信周期とを用いて、各車両の移動速度を計算する移動速度計算ステップと、
を含む付記15に記載の交通状況監視方法。
(付記25) 前記位置情報識別ステップは、
携帯端末毎に前記受信信号の受信品質を計算して、予め設定された受信品質以上の受信信号から当該携帯端末の位置を表す端末位置情報を抽出して出力する位置情報受信ステップと、
予め設定された前記道路の位置情報と前記端末位置情報とを比較して、前記携帯端末の位置が前記道路上の位置と一致したときに、前記今回車両位置情報と前記位置情報受信周期とを出力する位置情報判定ステップと、
を含む付記24に記載の交通状況監視方法。
(付記26) 前記交通状況解析ステップは、
車両毎に、当該車両の今回の移動速度が有効か否かを判定して、前記有効な移動速度を表す有効移動速度信号を出力する有効速度判定ステップと、
前記移動方向毎に、前記車両毎の有効移動速度信号を移動速度格納用記憶装置に格納するステップと、
該移動速度格納用記憶装置から移動方向毎に全車両の有効移動速度信号を読み出して、前記全車両の有効な移動速度の平均を取り、前記移動方向毎の車両群の平均移動速度を求める車両群平均速度計算ステップと、
前記移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて前記移動方向毎に前記交通状況を判定する交通状況判定ステップと、
を含む付記15乃至25のいずれか1つに記載の交通状況監視方法。
(付記27) 前記有効速度判定ステップは、
前記移動速度格納用記憶装置から前回計算した当該車両の有効移動速度信号を前回の移動速度を表す前回移動速度信号として読出し、前記前回の移動速度から当該車両の今回の移動速度の変化量を計算する移動速度変化量計算ステップと、
前記移動方向毎の車両群の平均移動速度に対する当該車両の今回の移動速度の偏差を計算する移動速度偏差計算ステップと、
当該車両の今回の移動速度が、前記変化量と前記偏差とに基づいて有効か否か判定し、前記有効移動速度信号を出力する有効移動速度判定ステップと、
を含む付記26に記載の交通状況監視方法。
(付記28) 前記交通状況判定ステップは、前記移動方向毎の車両群の平均移動速度と、混雑しきい値と、渋滞しきい値と、事故発生情報とに基づいて、前記移動方向毎に前記交通状況として、順調、自然混雑、自然渋滞、事故混雑、および事故渋滞の中の1つを判定する、付記26又は27に記載の交通状況監視方法。
(付記29) 道路脇に設置された基地局に備えられた交通状況監視システムのコンピュータに、当該道路上を走行している複数台の車両の各々の携帯端末から送信された通信信号に基づいて交通状況を監視させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記コンピュータに、
各車両の携帯端末から送信される前記通信信号を受信部で受信した受信信号に基づいて、各車両の移動速度と移動方向とを推定する速度/方向推定機能と、
前記移動方向毎に、車両毎に有効な移動速度を判定して、移動方向毎の車両群の平均移動速度を求め、該移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて前記移動方向毎に交通状況を解析する交通状況解析機能と、
を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記30) 前記受信部は、N(Nは2以上の整数)セクタに配置された第1乃至第Nのセクタアンテナと;前記第1乃至第Nのセクタアンテナにより受信された第1乃至第Nの無線信号を、第1乃至第Nのベースバンド信号に変換して、該第1乃至第Nのベースバンド信号を前記受信信号として出力する第1乃至第Nの無線受信部と;から構成され、
前記速度/方向推定機能は、前記コンピュータに、
前記第1乃至第Nのベースバンド信号の中から受信品質が最良な受信信号のセクタを選択して、選択セクタの受信信号と選択セクタ番号とを出力するセクタ選択機能と、
前記選択セクタの受信信号から周波数偏移を推定し、平均して、平均周波数偏移を求める周波数偏移計算機能と、
前記選択セクタ番号と前記平均周波数偏移とから車両の移動方向を判定する移動方向判定機能と、
前記平均周波数偏移から前記基地局に対する車両の相対移動速度を計算する移動速度計算機能と、
前記選択セクタ番号に基づいて、前記車両の相対移動速度を補正して、前記車両の移動速度を求める移動速度補正機能と、
を実現させる付記29に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記31) 前記周波数偏移計算機能は、前記コンピュータに、
前記選択セクタの受信信号から周波数偏移を連続的に推定する周波数偏移推定機能と、
前記推定した周波数偏移を表す周波数偏移信号を連続的に周波数偏移格納用記憶装置に格納する機能と、
該周波数偏移格納用記憶装置から平均周期毎に格納された周波数偏移を読み出して、前記平均周波数偏移を計算する周波数偏移平均機能と、
を実現させる付記30に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記32) 前記受信部は、M(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子からなる第1乃至第Mのアレイアンテナと;前記第1乃至第Mのアレイアンテナにより受信された第1乃至第Mの無線信号を、第1乃至第Mのベースバンド信号に変換して、該第1乃至第Mのベースバンド信号を前記受信信号として出力する第1乃至第Mの無線受信部と;から構成され、
前記速度/方向推定機能は、前記コンピュータに、
前記第1乃至第Mのベースバンド信号の中から最も受信品質がよい受信信号の到来角度を推定し判定する到来角度推定/判定機能と、
前記判定した到来角度に対応する指向性ビームを形成して、指向性ビーム形成後のベースバンド信号を出力する指向性ビーム形成機能と、
前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を推定し、平均して、平均周波数偏移を求める周波数偏移計算機能と、
前記到来角度と前記平均周波数偏移とから車両の移動方向を判定する移動方向判定機能と、
前記平均周波数偏移から前記基地局に対する車両の相対移動速度を計算する移動速度計算機能と、
前記到来角度に基づいて、前記車両の相対移動速度を補正して、前記車両の移動速度を求める移動速度補正機能と、
を実現させる付記29に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記33) 前記到来角度推定/判定機能は、前記コンピュータに、
前記第1乃至第Mのベースバンド信号について、携帯端末毎に、最も受信品質の良い受信信号の到来角度を推定する到来角度計算機能と、
前記推定した到来角度が前記道路方向のものかどうかを判定し、前記推定した到来角度が前記道路方向のものと判定した場合に、前記判定した角度方向を表す到来角度信号を出力する到来角度判定機能と、
を実現させる付記32に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記34) 前記周波数偏移計算機能は、前記コンピュータに、
前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を連続的に推定する周波数偏移推定機能と、
前記推定した周波数偏移を表す周波数偏移信号を連続的に周波数偏移格納用記憶装置に格納する機能と、
該周波数偏移格納用記憶装置から平均周期毎に格納された周波数偏移信号を読み出して、前記平均周波数偏移を計算する周波数偏移平均機能と、
を実現させる付記32又は33に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記35) 前記受信部は、M(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子からなる第1乃至第Mのアレイアンテナと;前記第1乃至第Mのアレイアンテナにより受信された第1乃至第Mの無線信号を、第1乃至第Mのベースバンド信号に変換して、該第1乃至第Mのベースバンド信号を前記受信信号として出力する第1乃至第Mの無線受信部と;から構成され、
前記速度/方向推定機能は、前記コンピュータに、
前記第1乃至第Mのベースバンド信号の中から最も受信品質がよい受信信号の今回の到来角度を推定し判定する到来角度推定/判定機能と、
前記今回の到来角度に対応する指向性ビームを形成して、指向性ビーム形成後のベースバンド信号を出力する指向性ビーム形成機能と、
前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を推定し、平均して、平均周波数偏移を求める周波数偏移計算機能と、
前記今回の到来角度を表す今回到来角度信号を前回到来角度格納用記憶装置に格納して、該前回到来角度格納用記憶装置から前回の到来角度を表す前回到来角度信号を出力させる機能と、
前記前回の到来角度と前記今回の到来角度とから車両の移動方向を判定する移動方向判定機能と、
前記平均周波数偏移から前記基地局に対する車両の相対移動速度を計算する移動速度計算機能と、
前記今回の到来角度に基づいて、前記車両の相対移動速度を補正して、前記車両の移動速度を求める移動速度補正機能と、
を実現させる付記29に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記36) 前記到来角度推定/判定機能は、前記コンピュータに、
前記第1乃至第Mのベースバンド信号について、携帯端末毎に、最も受信品質の良い受信信号の今回の到来角度を推定する到来角度計算機能と、
前記今回の推定した到来角度が前記道路方向のものかどうかを判定し、前記今回の推定した到来角度が前記道路方向のものと判定した場合に、前記今回の到来角度を表す今回到来角度信号を出力する到来角度判定機能と、
を実現させる付記35に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記37) 前記周波数偏移計算機能は、前記コンピュータに、
前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を連続的に推定する周波数偏移推定機能と、
前記推定した周波数偏移を表す周波数偏移信号を連続的に周波数偏移格納用記憶装置に格納する機能と、
該周波数偏移格納用記憶装置から平均周期毎に格納された周波数偏移信号を読み出して、前記平均周波数偏移を計算する周波数偏移平均機能と、
を実現させる付記35又は36に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記38) 前記受信部は、前記通信信号として各車両の携帯端末から位置情報を含む信号を定期的に受信して、前記受信信号を出力し、
前記速度/方向推定機能は、前記コンピュータに、
前記位置情報を含む信号の中から前記道路上にある今回の車両位置を識別して、該今回の車両位置を表す今回車両位置情報と位置情報受信周期とを出力する位置情報識別機能と、
前記今回車両位置情報を前回位置情報格納用記憶装置に格納して、該前回位置情報格納用記憶装置から前回の車両位置を表す前回車両位置情報を出力させる機能と、
前記前回の車両位置と前記今回の車両位置とから各車両の移動距離と各車両の移動方向とを計算する移動距離及び移動方向計算機能と、
前記移動距離と前記位置情報受信周期とを用いて、各車両の移動速度を計算する移動速度計算機能と、
を実現させる付記29に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記39) 前記位置情報識別機能は、前記コンピュータに、
携帯端末毎に前記受信信号の受信品質を計算して、予め設定された受信品質以上の受信信号から当該携帯端末の位置を表す端末位置情報を抽出して出力する位置情報受信機能と、
予め設定された前記道路の位置情報と前記端末位置情報とを比較して、前記携帯端末の位置が前記道路上の位置と一致したときに、前記今回車両位置情報と前記位置情報受信周期とを出力する位置情報判定機能と、
を実現させる付記38に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記40) 前記交通状況解析機能は、前記コンピュータに、
車両毎に、当該車両の今回の移動速度が有効か否かを判定して、前記有効な移動速度を表す有効移動速度信号を出力する有効速度判定機能と、
前記移動方向毎に、前記車両毎の有効移動速度信号を移動速度格納用記憶装置に格納する機能と、
該移動速度格納用記憶装置から移動方向毎に全車両の有効移動速度信号を読み出して、前記全車両の有効な移動速度の平均を取り、前記移動方向毎の車両群の平均移動速度を求める車両群平均速度計算機能と、
前記移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて前記移動方向毎に前記交通状況を判定する交通状況判定機能と、
を実現させる付記29乃至39のいずれか1つに記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記41) 前記有効速度判定機能は、前記コンピュータに、
前記移動速度格納用記憶装置から前回計算した当該車両の有効移動速度信号を前回の移動速度を表す前回移動速度信号として読出し、前記前回の移動速度から当該車両の今回の移動速度の変化量を計算する移動速度変化量計算機能と、
前記移動方向毎の車両群の平均移動速度に対する当該車両の今回の移動速度の偏差を計算する移動速度偏差計算機能と、
当該車両の今回の移動速度が、前記変化量と前記偏差とに基づいて有効か否か判定し、前記有効移動速度信号を出力する有効移動速度判定機能と、
を実現させる付記40に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記42) 前記交通状況判定機能は、前記コンピュータに、前記移動方向毎の車両群の平均移動速度と、混雑しきい値と、渋滞しきい値と、事故発生情報とに基づいて、前記移動方向毎に前記交通状況として、順調、自然混雑、自然渋滞、事故混雑、および事故渋滞の中の1つを判定させる、付記40又は41に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
100 ・・・ アンテナ
100−1〜100−N ・・・ セクタアンテナ
102 ・・・ 無線受信部
102−1〜102−N ・・・ 無線受信部
102−1〜102−M ・・・ 無線受信部
103−1〜103−N ・・・ ベースバンド信号
103−1〜103−M ・・・ ベースバンド信号
104 ・・・ セクタ選択部
105 ・・・ 選択セクタ番号
106 ・・・ 選択セクタの受信信号(ベースバンド信号)
107 ・・・ 周波数偏移推定部
108 ・・・ 周波数偏移信号
109 ・・・ 周波数偏移格納用記憶装置
110 ・・・ 周波数偏移信号
111 ・・・ 周波数偏移平均部
112 ・・・ 平均周波数偏移信号
113 ・・・ 移動方向判定部
114 ・・・ 移動方向信号
115 ・・・ 移動速度計算部
116 ・・・ 相対移動速度信号
117 ・・・ 移動速度補正部
118 ・・・ 移動速度信号
119 ・・・ 移動速度変化量計算部
120 ・・・ 今回の移動速度の変化量
121 ・・・ 移動速度偏差計算部
122 ・・・ 今回の移動速度の偏差
123 ・・・ 有効移動速度判定部
124 ・・・ 有効移動速度信号
125 ・・・ 移動速度格納用記憶装置
126 ・・・ 前回移動速度信号(有効移動速度信号)
127 ・・・ 車両群平均移動速度計算部
128 ・・・ 車両群平均移動速度信号
129 ・・・ 交通状況判定部
200、200A、200B ・・・ 基地局
210 ・・・ 道路
500−1〜500−M ・・・ アレイアンテナ
501 ・・・ 到来角度計算部
502 ・・・ 到来角度信号
503 ・・・ 到来角度判定部
504 ・・・ 到来角度信号(今回到来角度信号)
505 ・・・ 指向性ビーム形成部
506 ・・・ 指向性ビーム形成後のベースバンド信号
507 ・・・ 移動方向判定部
508 ・・・ 移動速度補正部
700 ・・・ 前回到来角度格納用記憶装置
701 ・・・ 前回到来角度信号
702 ・・・ 移動方向判定部
800 ・・・ 位置情報受信部
801 ・・・ 端末位置情報
802 ・・・ 位置情報判定部
803 ・・・ 位置情報受信周期
804 ・・・ 今回車両位置情報
805 ・・・ 前回位置情報格納用記憶装置
806 ・・・ 前回車両位置情報
807 ・・・ 移動距離及び移動方向計算部
808 ・・・ 移動距離信号
809 ・・・ 移動速度計算部
1000、1000A、1000B ・・・ 受信部
2000、2000A、2000B、2000C ・・・ 速度/方向推定部
3000 ・・・ 交通状況解析部
この出願は、2011年4月20日に出願された、日本特許出願第2011−093706号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (9)

  1. 道路脇に設置された1つの基地局に備えられ、当該道路上を走行している複数台の車両の各々の携帯端末から送信された、位置情報を含まない通信信号に基づいて交通状況を監視するシステムであって、
    各車両の携帯端末から送信される前記通信信号を受信して、受信信号を出力する受信部と、
    前記受信信号から推定した周波数偏移に基づいて、各車両の移動速度と移動方向とを推定する速度/方向推定部と、
    前記移動方向毎に、車両毎に有効な移動速度を判定して、移動方向毎の車両群の平均移動速度を求め、該移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて前記移動方向毎に交通状況を解析する交通状況解析部と、
    を備えた交通状況監視システム。
  2. 前記受信部は、
    N(Nは2以上の整数)セクタに配置された第1乃至第Nのセクタアンテナと、
    前記第1乃至第Nのセクタアンテナにより受信された第1乃至第Nの無線信号を、第1乃至第Nのベースバンド信号に変換して、該第1乃至第Nのベースバンド信号を前記受信信号として出力する第1乃至第Nの無線受信部と、
    から構成され、
    前記速度/方向推定部は、
    前記第1乃至第Nのベースバンド信号の中から受信品質が最良な受信信号のセクタを選択して、選択セクタの受信信号と選択セクタ番号とを出力するセクタ選択部と、
    前記選択セクタの受信信号から周波数偏移を推定し、平均して、平均周波数偏移を求める周波数偏移計算部と、
    前記選択セクタ番号と前記平均周波数偏移とから車両の移動方向を判定する移動方向判定部と、
    前記平均周波数偏移から前記基地局に対する車両の相対移動速度を計算する移動速度計算部と、
    前記選択セクタ番号に基づいて、前記車両の相対移動速度を補正して、前記車両の移動速度を求める移動速度補正部と、
    から構成される請求項1に記載の交通状況監視システム。
  3. 前記受信部は、
    M(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子からなる第1乃至第Mのアレイアンテナと、
    前記第1乃至第Mのアレイアンテナにより受信された第1乃至第Mの無線信号を、第1乃至第Mのベースバンド信号に変換して、該第1乃至第Mのベースバンド信号を前記受信信号として出力する第1乃至第Mの無線受信部と、
    から構成され、
    前記速度/方向推定部は、
    前記第1乃至第Mのベースバンド信号の中から最も受信品質がよい受信信号の到来角度を推定し判定する到来角度推定/判定部と、
    前記判定した到来角度に対応する指向性ビームを形成して、指向性ビーム形成後のベースバンド信号を出力する指向性ビーム形成部と、
    前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を推定し、平均して、平均周波数偏移を求める周波数偏移計算部と、
    前記到来角度と前記平均周波数偏移とから車両の移動方向を判定する移動方向判定部と、
    前記平均周波数偏移から前記基地局に対する車両の相対移動速度を計算する移動速度計算部と、
    前記到来角度に基づいて、前記車両の相対移動速度を補正して、前記車両の移動速度を求める移動速度補正部と、
    から構成される請求項1に記載の交通状況監視システム。
  4. 前記受信部は、
    M(Mは2以上の整数)個のアンテナ素子からなる第1乃至第Mのアレイアンテナと、
    前記第1乃至第Mのアレイアンテナにより受信された第1乃至第Mの無線信号を、第1乃至第Mのベースバンド信号に変換して、該第1乃至第Mのベースバンド信号を前記受信信号として出力する第1乃至第Mの無線受信部と、
    から構成され、
    前記速度/方向推定部は、
    前記第1乃至第Mのベースバンド信号の中から最も受信品質がよい受信信号の今回の到来角度を推定し判定する到来角度推定/判定部と、
    前記今回の到来角度に対応する指向性ビームを形成して、指向性ビーム形成後のベースバンド信号を出力する指向性ビーム形成部と、
    前記指向性ビーム形成後のベースバンド信号から周波数偏移を推定し、平均して、平均周波数偏移を求める周波数偏移計算部と、
    前記今回の到来角度を表す今回到来角度信号を格納して、前回の到来角度を表す前回到来角度信号を出力する前回到来角度格納用記憶装置と、
    前記前回の到来角度と前記今回の到来角度とから車両の移動方向を判定する移動方向判定部と、
    前記平均周波数偏移から前記基地局に対する車両の相対移動速度を計算する移動速度計算部と、
    前記今回の到来角度に基づいて、前記車両の相対移動速度を補正して、前記車両の移動速度を求める移動速度補正部と、
    から構成される請求項1に記載の交通状況監視システム。
  5. 前記交通状況解析部は、
    車両毎に、当該車両の今回の移動速度が有効か否かを判定して、前記有効な移動速度を表す有効移動速度信号を出力する有効速度判定部と、
    前記移動方向毎に、前記車両毎の有効移動速度信号を格納する移動速度格納用記憶装置と、
    該移動速度格納用記憶装置から移動方向毎に全車両の有効移動速度信号を読み出して、前記全車両の有効な移動速度の平均を取り、前記移動方向毎の車両群の平均移動速度を求める車両群平均移動速度計算部と、
    前記移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて前記移動方向毎に前記交通状況を判定する交通状況判定部と、
    から構成される請求項1乃至のいずれか1つに記載の交通状況監視システム。
  6. 前記交通状況判定部は、前記移動方向毎の車両群の平均移動速度と、混雑しきい値と、渋滞しきい値と、事故発生情報とに基づいて、前記移動方向毎に前記交通状況として、順調、自然混雑、自然渋滞、事故混雑、および事故渋滞の中の1つを判定する、請求項に記載の交通状況監視システム。
  7. 道路脇に設置された1つの基地局に備えられた交通状況監視システムにおいて、当該道路上を走行している複数台の車両の各々の携帯端末から送信された、位置情報を含まない通信信号に基づいて交通状況を監視する方法であって、
    速度/方向推定部において、各車両の携帯端末から送信される前記通信信号を受信部で受信した受信信号から推定した周波数偏移に基づいて、各車両の移動速度と移動方向とを推定する速度/方向推定ステップと、
    交通状況解析部において、前記移動方向毎に、車両毎に有効な移動速度を判定して、移動方向毎の車両群の平均移動速度を求め、該移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて前記移動方向毎に交通状況を解析する交通状況解析ステップと、
    を含む交通状況監視方法。
  8. 前記交通状況解析ステップは、
    有効速度判定部において、車両毎に、当該車両の今回の移動速度が有効か否かを判定して、前記有効な移動速度を表す有効移動速度信号を出力する有効速度判定ステップと、
    前記移動方向毎に、前記車両毎の有効移動速度信号を移動速度格納用記憶装置に格納するステップと、
    車両群平均速度計算部において、該移動速度格納用記憶装置から移動方向毎に全車両の有効移動速度信号を読み出して、前記全車両の有効な移動速度の平均を取り、前記車両群の平均移動速度を求める車両群平均速度計算ステップと、
    交通状況判定部において、前記移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて前記移動方向毎に前記交通状況を判定する交通状況判定ステップと、
    を含む請求項に記載の交通状況監視方法。
  9. 道路脇に設置された1つの基地局に備えられた交通状況監視システムのコンピュータに、当該道路上を走行している複数台の車両の各々の携帯端末から送信された、位置情報を含まない通信信号に基づいて交通状況を監視させるプログラムであって、前記コンピュータに、
    速度/方向推定部で、各車両の携帯端末から送信される前記通信信号を受信部で受信した受信信号から推定した周波数偏移に基づいて、各車両の移動速度と移動方向とを推定する速度/方向推定機能と、
    交通状況解析部で、前記移動方向毎に、車両毎に有効な移動速度を判定して、移動方向毎の車両群の平均移動速度を求め、該移動方向毎の車両群の平均移動速度に基づいて前記移動方向毎に交通状況を解析する交通状況解析機能と、
    を実現させるためのプログラム
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