<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1から図8によって説明する。本実施形態では、液晶表示装置10について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、図4に示す上側を表側とし、同図下側を裏側とする。
本実施形態に係るテレビ受信装置TVは、図1に示すように、液晶表示ユニット(表示ユニット)LDUと、液晶表示ユニットLDUの裏面側(背面側)に取り付けられる各種基板PWB,MB,CTBと、液晶表示ユニットLDUの裏面側に各種基板PWB,MB,CTBを覆う形で取り付けられるカバー部材CVと、スタンドSTとを備えてなり、スタンドSTによって液晶表示ユニットLDUの表示面を鉛直方向(Y軸方向)に沿わせた状態で支持されている。本実施形態に係る液晶表示装置10は、上記した構成のテレビ受信装置TVから、少なくともテレビ信号を受信するための構成(メイン基板MBのチューナー部など)を除いたものである。液晶表示ユニットLDUは、図3に示すように、全体として横長の方形(矩形状、長手状)をなしており、表示パネルである液晶パネル11と、外部光源であるバックライト装置(照明装置)12とを備え、これらが液晶表示装置10の外観を構成する外観部材であるフレーム(表示面11c側に配される保持部)13及びシャーシ(表示面11c側とは反対側に配される保持部)14によって一体的に保持された構成となっている。これらフレーム13及びシャーシ14が保持部材HMを構成していると言える。なお、本実施形態に係るシャーシ14は、外観部材及び保持部材HMの一部を構成するとともにバックライト装置12の一部を構成している。
先に、液晶表示装置10における裏面側の構成について説明する。液晶表示装置10における裏側の外観を構成するシャーシ14の裏面には、図2に示すように、Y軸方向に沿って延在する形態のスタンド取付部材STAがX軸方向に離間した2位置に一対取り付けられている。これらスタンド取付部材STAは、断面形状がシャーシ14側の面が開口した略チャンネル型をなしており、シャーシ14との間に保有される空間内にスタンドSTにおける一対の支柱部STbが差し込まれるようになっている。なお、スタンド取付部材STA内の空間には、バックライト装置12が有するLEDユニットLUに接続された配線部材(電線など)を通すことが可能とされる。スタンドSTは、X軸方向及びZ軸方向に並行する台座部STaと、台座部STaからY軸方向に沿って立ち上がる一対の支柱部STbとからなる。カバー部材CVは、合成樹脂製とされており、一対のスタンド取付部材STAをX軸方向について横切りつつもシャーシ14の裏面における一部、具体的には図2に示す下側約半分程度を覆う形で取り付けられている。このカバー部材CVとシャーシ14との間には、次述する各種基板PWB,MB,CTBなどの部品を収容可能な部品収容空間が保有されている。
各種基板PWB,MB,CTBには、図2に示すように、電源基板PWB、メイン基板MB及びコントロール基板CTBが含まれている。電源基板PWBは、当該液晶表示装置10の電力供給源とも言えるものであり、他の各基板MB,CTB及びバックライト装置12が有するLED17などに駆動電力を供給することが可能とされる。従って、電源基板PWBが「LED17を駆動するLED駆動基板(光源駆動基板)」を兼用していると言える。メイン基板MBは、テレビ信号を受信可能チューナー部と、受信したテレビ信号を画像処理する画像処理部(チューナー部共々図示せず)とを少なくとも有しており、処理した画像信号を次述するコントロール基板CTBへと出力可能とされる。なお、このメイン基板MBは、当該液晶表示装置10が図示しない外部の画像再生機器に接続されたときには、その画像再生機器からの画像信号が入力されるので、その画像信号を画像処理部にて処理してコントロール基板CTBへと出力可能とされる。コントロール基板CTBは、メイン基板MBから入力される画像信号を液晶駆動用の信号に変換し、その変換した液晶駆動用の信号を液晶パネル11に供給する機能を有する。
液晶表示装置10を構成する液晶表示ユニットLDUは、図3に示すように、その主要な構成部品が、表側の外観を構成するフレーム(フロントフレーム)13と、裏側の外観を構成するシャーシ(リアシャーシ)14との間に保有される空間内に収容されてなるものとされる。フレーム13及びシャーシ14内に収容される主要な構成部品には、少なくとも、液晶パネル11、光学部材15、導光板16及びLEDユニット(光源ユニット)LUが含まれている。このうち、液晶パネル11、光学部材15及び導光板16は、相互に積層された状態で、その表側のフレーム13と裏側のシャーシ14とによって挟み込まれる形で保持されるようになっている。バックライト装置12は、光学部材15、導光板16、LEDユニットLU及びシャーシ14からなるものとされ、上記した液晶表示ユニットLDUから液晶パネル11及びフレーム13を除いた構成とされる。バックライト装置12をなすLEDユニットLUは、フレーム13及びシャーシ14内において、導光板16をその短辺方向(Y軸方向)の両側方から挟み込む形で対をなすものが、導光板16の長辺方向(X軸方向)について2組並んで配され、合計4つ設置されている。LEDユニットLUは、光源であるLED17と、LED17が取り付けられるLED取付部材(光源取付部材、光源基板)18とからなる。以下、各構成部品について説明する。
液晶パネル11は、図3に示すように、平面に視て横長の方形(矩形状、長手状)をなしており、透光性に優れた一対のガラス製の基板11a,11bが所定のギャップを隔てた状態で貼り合わせられるとともに、両基板11a,11b間に液晶が封入された構成とされる。一対の基板11a,11bのうち表側(正面側)がCF基板11aとされ、裏側(背面側)がアレイ基板11bとされる。このうち、アレイ基板11bには、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子(例えばTFT)と、そのスイッチング素子に接続された画素電極、さらには配向膜等が設けられている。一方、CF基板11aには、R(赤色),G(緑色),B(青色)等の各着色部が所定配列で配置されたカラーフィルタや対向電極、さらには配向膜等が設けられている。なお、両基板11a,11bの外側にはそれぞれ偏光板(図示は省略する)が配されている。
液晶パネル11を構成する一対の基板11a,11bのうち、アレイ基板11bは、図4に示すように、平面に視た大きさがCF基板11aよりも大きく形成されており、その端部がCF基板11aよりも外側に突き出す形で配されている。アレイ基板11bにおける一対の長辺側端部のうち、Y軸方向についてコントロール基板CTB側の長辺側端部(図4に示す左側端部)には、上記したゲート配線及びソース配線から引き回された端子部が複数設けられており、これらの各端子部には、図2及び図4に示すように、液晶駆動用のドライバDRが実装されたフレキシブル基板(FPC基板)22が接続されている。フレキシブル基板22は、X軸方向、つまりアレイ基板11bの長辺側端部に沿う方向について複数が間欠的に並んで配されており、アレイ基板11bの長辺側端部からY軸方向に沿って外向きに延出している。フレキシブル基板22は、絶縁性及び可撓性を有する合成樹脂材料(例えばポリイミド系樹脂等)からなるフィルム状の基材を備え、その基材上に多数本の配線パターン(図示せず)を有するとともに、その配線パターンが基材における中央付近に実装されたドライバDRに接続されている。フレキシブル基板22は、その一方の端部がアレイ基板11bの端子部に対して、他方の端部が詳しくは後述するLED付き信号伝送部材26が有する端子部に対してそれぞれ異方性導電膜(ACF)を介して圧着接続されている。このLED付き信号伝送部材26は、図示しない配線部材(可撓性を有する配線部材であるFPCなど)を介して上記したコントロール基板CTBに接続されており、コントロール基板CTBから入力される信号を、フレキシブル基板22に伝送することが可能とされている。これにより、液晶パネル11は、コントロール基板CTBから入力される信号に基づいてその表示面11cに画像が表示されるようになっている。なお、シャーシ14には、上記した配線部材をシャーシ14の裏側外部に引き出すための配線挿通孔(図示せず)が形成されている。
この液晶パネル11は、図4に示すように、次述する光学部材15の表側(光出射側)に積層する形で載せられており、その裏側の面(裏側の偏光板の外面)が光学部材15に対して殆ど隙間無く密着している。これにより、液晶パネル11と光学部材15との間に塵埃などが侵入するのが防がれている。液晶パネル11における表示面11cは、画面中央側にあって画像が表示可能な表示領域と、画面外周端側にあって表示領域の周りを取り囲む枠状(額縁状)をなす非表示領域とからなる。なお、上記した端子部及びフレキシブル基板22は、非表示領域に配されている。
光学部材15は、図3に示すように、液晶パネル11と同様に平面に視て横長の方形状をなしており、その大きさ(短辺寸法及び長辺寸法)が液晶パネル11と同等とされる。光学部材15は、次述する導光板16の表側(光出射側)に積層する形で載せられていて上記した液晶パネル11と導光板16との間に挟み込まれた状態で配されている。光学部材15は、いずれもシート状をなすとともに3枚が積層して配されている。具体的な光学部材15の種類としては、例えば拡散シート、レンズシート、反射型偏光シートなどがあり、これらの中から適宜に選択して使用することが可能である。
導光板16は、屈折率が空気よりも十分に高く且つほぼ透明な(透光性に優れた)合成樹脂材料(例えばPMMAなどのアクリル樹脂やポリカーボネートなど)からなる。導光板16は、図3に示すように、液晶パネル11及び光学部材15と同様に平面に視て横長の方形状をなすとともに光学部材15よりも厚みが大きな板状をなしており、その主面における長辺方向がX軸方向と、短辺方向がY軸方向とそれぞれ一致し、且つ主面と直交する板厚方向がZ軸方向と一致している。導光板16は、光学部材15の裏側に積層していて光学部材15とシャーシ14との間に挟み込まれるよう配されている。導光板16は、図4に示すように、少なくともその短辺寸法が、液晶パネル11及び光学部材15の各短辺寸法よりも大きくなっており、短辺方向についての両端部(長辺方向に沿った両端部)が液晶パネル11及び光学部材15における両端部よりも外向きに突き出して(平面に視て非重畳となるよう)配されている。この導光板16は、その短辺方向の両側方に分けて配された対をなすLEDユニットLUによってY軸方向について挟み込まれる形で配されており、短辺方向についての両端部にLED17からの光がそれぞれ導入されるようになっている。そして、この導光板16は、その短辺方向についての両端部から導入したLED17からの光を内部で伝播させつつ光学部材15側(表側)へ向くよう立ち上げて出射させる機能を有する。
この導光板16の主面のうち、表側を向いた面(光学部材15との対向面)が内部の光を光学部材15及び液晶パネル11に向けて出射させる光出射面16aとなっている。導光板16における主面に対して隣り合う外周端面のうち、X軸方向に沿って長手状をなす長辺側の両端面(短辺方向についての両端部が有する両端面)は、それぞれLED17(LED取付部材18)と所定の空間を空けて正対する形で対向状をなしており、これらがLED17から発せられた光が入射される一対の光入射面16bとなっている。この光入射面16bは、X軸方向及びZ軸方向(LED取付部材18の主板面)に沿って並行する面とされ、光出射面16aに対して略直交する面とされる。また、LED17と光入射面16bとの並び方向は、Y軸方向と一致しており、光出射面16aに並行している。
導光板16における裏側、つまり光出射面16aとは反対側の面(シャーシ14との対向面)16cには、図4に示すように、その面16cから裏側外部に出射した光を反射して表側へ立ち上げることが可能な導光反射シート20がそのほぼ全域を覆う形で設けられている。言い換えると、導光反射シート20は、シャーシ14と導光板16との間に挟まれた形で配されている。この導光反射シート20は、合成樹脂製とされ、表面が光の反射性に優れた白色を呈するものとされる。導光反射シート20は、その短辺寸法が導光板16の短辺寸法よりも大きくなっており、その両端部が導光板16の光入射面16bよりもLED17寄りに突き出して配されている。この導光反射シート20における突出部位によってLED17からシャーシ14側に向けて斜めに進行する光を効率的に反射して、導光板16の光入射面16bへと向かわせることが可能とされている。なお、導光板16における光出射面16aまたはその反対側の面16cの少なくともいずれか一方には、内部の光を反射させる反射部(図示せず)または内部の光を散乱させる散乱部(図示せず)が所定の面内分布を持つようパターニングされており、それにより光出射面16aからの出射光が面内において均一な分布となるよう制御されている。
次に、LEDユニットLUをなすLED17及びLED取付部材18の構成について順次に説明する。LEDユニットLUをなすLED17は、図4に示すように、LED取付部材18に固着される基板部上にLEDチップを樹脂材により封止した構成とされる。基板部に実装されるLEDチップは、主発光波長が1種類とされ、具体的には、青色を単色発光するものが用いられている。その一方、LEDチップを封止する樹脂材には、LEDチップから発せられた青色の光により励起されて所定の色を発光する蛍光体が分散配合されており、全体として概ね白色光を発するものとされる。なお、蛍光体としては、例えば黄色光を発光する黄色蛍光体、緑色光を発光する緑色蛍光体、及び赤色光を発光する赤色蛍光体の中から適宜組み合わせて用いたり、またはいずれか1つを単独で用いることができる。このLED17は、LED取付部材18に対する実装面とは反対側の面(導光板16の光入射面16bと正対する対向面)が主発光面17aとなる、いわゆる頂面発光型とされている。
LEDユニットLUをなすLED取付部材18は、図3及び図4に示すように、導光板16の長辺方向(X軸方向、光入射面16bの長手方向)に沿って延在する細長い略板状をなしており、その主面(板面)をX軸方向及びZ軸方向に並行した姿勢、つまり導光板16の光入射面16bに並行した姿勢でフレーム13及びシャーシ14内に収容されている。LED取付部材18は、その長さ寸法が導光板16の長辺寸法の概ね半分程度の大きさとされている。LED取付部材18のうち内側、つまり導光板16側を向いた面(導光板16との対向面)には、上記した構成のLED17が実装されており、ここが実装面18aとされる。LED17は、LED取付部材18の実装面18aにおいて、その長さ方向(X軸方向)に沿って複数が所定の間隔を空けつつ一列に(直線的に)並列配置されている。つまり、LED17は、バックライト装置12における長辺側の両端部においてそれぞれ長辺方向に沿って複数ずつ間欠的に並列配置されていると言える。X軸方向について隣り合うLED17間の間隔、つまりLED17の配列ピッチは、ほぼ等しいものとされる。なお、LED17の並び方向は、LED取付部材18の長さ方向(X軸方向)と一致していることになる。LED取付部材18の実装面18aには、X軸方向に沿って延在するとともにLED17群を横切って隣り合うLED17同士を直列接続する、金属膜(銅箔など)からなる配線パターン(図示せず)が形成されており、この配線パターンの両端部に形成された端子部が、コネクタや電線などの配線部材を介して電源基板PWBに接続されることで、各LED17に駆動電力が供給されるようになっている。導光板16を挟んで対をなすLED取付部材18は、LED17の実装面18aが互いに対向状をなす姿勢でフレーム13及びシャーシ14内に収容されるので、対をなすLED取付部材18にそれぞれ実装された各LED17の主発光面17aが対向状をなすとともに、各LED17における光軸がY軸方向とほぼ一致する。
続いて、外観部材及び保持部材HMをなすフレーム13及びシャーシ14の構成について説明する。フレーム13及びシャーシ14は、いずれも例えばアルミニウムなどの金属製とされており、仮に合成樹脂製とした場合に比べると、機械的強度(剛性)及び熱伝導性がいずれも高くなっている。これらフレーム13及びシャーシ14は、図3に示すように、その短辺方向についての両端部(両長辺側端部)に一対のLEDユニットLUを収容しつつも、互いに積層配置された液晶パネル11、光学部材15及び導光板16を表側と裏側とから挟み込む形で保持するものとされる。
フレーム13は、図3に示すように、液晶パネル11の表示面11cにおける表示領域を取り囲むよう、全体として横長の枠状をなしている。フレーム13は、液晶パネル11の表示面11cに並行するとともに液晶パネル11を表側から押さえるパネル押さえ部13aと、パネル押さえ部13aの外縁部から裏側に向けて突出する側壁部13bとからなり、断面形状が略L字型となっている。パネル押さえ部13aは、液晶パネル11の外周縁部(非表示領域、額縁部分)に倣って横長の枠状をなすとともに液晶パネル11の外周縁部をほぼ全周にわたって表側から押さえることが可能とされる。パネル押さえ部13aは、液晶パネル11の外周縁部に加えて、液晶パネル11の両長辺側端部よりもY軸方向について外側に配される導光板16の両長辺側端部、及び両LEDユニットLUをも表側から覆うことが可能な幅を有している。パネル押さえ部13aのうち表側を向いた外面(液晶パネル11に対する対向面とは反対側の面)は、液晶パネル11の表示面11cと同じく液晶表示装置10における表側外部に露出しており、液晶パネル11の表示面11cと共に液晶表示装置10の正面を構成している。一方、側壁部13bは、パネル押さえ部13aにおける外周縁部から裏側に向けて立ち上がる略角筒状をなしている。側壁部13bは、内部に収容される液晶パネル11、光学部材15、導光板16及びLEDユニットLUを全周にわたって取り囲むとともに、裏側のシャーシ14をもほぼ全周にわたって取り囲むことが可能とされる。側壁部13bは、液晶表示装置10における周方向に沿った外面が、液晶表示装置10における周方向外部に露出しており、液晶表示装置10における天面、底面、両側面を構成している。
横長な枠状をなすパネル押さえ部13aにおける一対の長辺部分のうち側壁部13bよりも内寄り(導光板16寄り)の位置には、図4に示すように、LEDユニットLU及びシャーシ14がそれぞれ取り付けられる取付部21がそれぞれ一体形成されている。取付部21は、パネル押さえ部13aの両長辺部分からZ軸方向に沿って裏側に向けてそれぞれ突出するとともに、その長辺方向(X軸方向)に沿って延在する横長な略ブロック状をなしている。取付部21は、Y軸方向について、フレーム13の側壁部13bとLEDユニットLUとの間に介在する形で配されており、言い換えるとLEDユニットLUをなすLED取付部材18に対して導光板16側とは反対側に配されている。取付部21における内側、つまり導光板16側を向いた側面には、LEDユニットLUをなすLED取付部材18が取り付けられている。LED取付部材18は、導光板16側を向いた面(実装面18a)とは反対側の面が、取付部21の側面のうちの導光板16と対向状をなす部分に当接した状態でビス(固定部材)Bによって取り付け状態に固定されている。この取付部21は、Z軸方向について、フレーム13のパネル押さえ部13aとシャーシ14との間に介在する形で配されている。取付部21には、裏側に向けて開口するとともにシャーシ14を取り付けるためのネジ部材(固定部材)SMを締め付け可能な溝部21aが形成されている。溝部21aは、取付部21における長手方向(X軸方向)に沿ってほぼ全長にわたって形成されている。なお、図示は省略するが、上記と同様に溝部21aを有する取付部21は、パネル押さえ部13aにおける一対の短辺部分にもそれぞれ設けられており、その取付部21の溝部21aに締め付けられるネジ部材SMによってシャーシ14を固定することが可能とされる。
パネル押さえ部13aにおける内縁部には、図4に示すように、裏側、つまり液晶パネル11側に突出する押さえ突起24が一体形成されている。押さえ突起24は、その突出先端面に緩衝材24aが取り付けられており、この緩衝材24aを介して液晶パネル11を表側から押さえることが可能とされている。押さえ突起24は、パネル押さえ部13aにおける両長辺部分及び両短辺部分にそれぞれ設けられている。
シャーシ14は、図3に示すように、導光板16及びLEDユニットLUなどを裏側からほぼ全域にわたって覆うよう、全体として横長な略浅皿状をなしている。このシャーシ14のうち裏側を向いた外面(導光板16及びLEDユニットLUに対する対向面とは反対側の面)は、液晶表示装置10における裏側外部に露出していて液晶表示装置10の背面を構成している。シャーシ14は、導光板16と同様に横長の方形状をなす底板部14aと、底板部14aにおける両長辺側端部からそれぞれ裏側に段差状に突出するとともにLEDユニットLUを収容する一対のLED収容部(光源収容部)14bとから構成されている。底板部14aは、導光板16における短辺方向についての中央側の大部分(短辺方向についての両先端部分を除いた部分)を裏側から受けることが可能な平板状をなしており、導光板16に対する受け部を構成していると言える。
LED収容部14bは、図3及び図4に示すように、底板部14aをその短辺方向の両側から挟み込む形で配されるとともに、底板部14aよりも一段裏側に引っ込むことで、LEDユニットLUを収容可能とされる。LED収容部14bは、底板部14aに並行する収容底板部14b1と、収容底板部14b1の両端部から表側に向けてそれぞれ立ち上がる一対の収容側板部14b2とから構成され、一対の収容側板部14b2のうちの内側の収容側板部14b2が底板部14aに連なっている。一対の収容側板部14b2のうちの外側の収容側板部14b2は、フレーム13における取付部21と側壁部13bとの間に挿入されており、それによりフレーム13に対してシャーシ14をY軸方向について位置決めを図ることが可能とされる。収容底板部14b1には、取付部21における突出先端面が当接されるとともに、収容底板部14b1を取付部21に対して取付状態に保持するためのネジ部材SMを通す挿通孔25が開口形成されている。挿通孔25は、取付部21の溝部21aに連通する位置に配されている。なお、上記と同様の構造の挿通孔25は、図3に示すように、シャーシ14の底板部14aにおける一対の短辺側の端部にもそれぞれ設けられており、そこに通されるネジ部材SMを、フレーム13のパネル押さえ部13aにおける短辺部分に配された取付部21に締め付けることが可能とされる。
ところで、本実施形態に係る液晶表示装置10では、液晶パネル11、光学部材15及び導光板16が直接重ね合わせられており、従来のように液晶パネル及びその端部に接続されたフレキシブル基板と、導光板及びその端面と対向状に配されるLEDとの間にパネル受け部材が介在する構成とはなっていない。従って、この液晶表示装置10では、LED17とフレキシブル基板22とが、フレーム13とシャーシ14との間に有される同じ空間に配されているため、仮にLED17をLED基板に実装したり、LED基板を放熱部材に取り付ける、といった構成を採用すると、フレキシブル基板22がそれらのLED基板や放熱部材に干渉するおそれがある。より具体的には、フレキシブル基板22の一端側を液晶パネル11の端部に、他端側を信号伝送専用のプリント基板に接続し、それら液晶パネル11の端部とプリント基板との間にLED基板や放熱部材が介在する配置構成を採った場合には、フレキシブル基板22がLED基板や放熱部材のエッジ部分に干渉し、フレキシブル基板22に損傷が生じるおそれがある。そうなると、フレキシブル基板22の配線(例えば液晶パネル11に共通電位Vcomを供給する配線など)が他の金属部材にショートするなどして正常な信号(電位)を液晶パネル11に供給できなくなり、結果として画像の階調が乱れるなどの表示不良が生じるおそれがあった。
そこで、本実施形態では、図3及び図4に示すように、導光板16を挟んで対をなす形で配されるLEDユニットLUを構成するLED取付部材18のうち、フレキシブル基板22側(図3に示す手前側、図4に示す左側)に配されるLED取付部材18を、LED17が取り付けられるのに加えて、フレキシブル基板22が接続されるLED付き信号伝送部材(光源付き信号伝送部材)26としている。このLED付き信号伝送部材26は、LED17を保持するとともにLED17に駆動電力を供給する機能(LED取付部材18としての機能)と、コントロール基板CTBからの信号をフレキシブル基板22に伝送する信号伝送機能(信号伝送部材としての機能)とを併せ持っている。従って、一端側が液晶パネル11の長辺側の端部に、他端側がLED付き信号伝送部材26にそれぞれ接続されるフレキシブル基板22は、Y軸方向に沿って液晶パネル11の端部とLED付き信号伝送部材26とを架け渡す形で配されており、これらの間に他の部材が介在しない配置構成とされていることから、フレキシブル基板22が他の部材に干渉するのを回避することができる。従って、フレキシブル基板22に損傷などが生じるのを防ぐことができ、もって液晶パネル11の表示品位を安定的に良好なものとすることができるのである。続いて、LED付き信号伝送部材26の詳しい構造について説明する。
LED付き信号伝送部材26における内側を向いた面、つまり導光板16との対向面には、図5及び図6に示すように、凹状部27が形成されている。凹状部27は、X軸方向、つまりLED17の並び方向に沿って延在する溝状に形成されており、その奥壁面が各LED17が実装されるとともにLED用の配線パターン(図示せず)が形成される実装面18aとなっている。各LED17は、この凹状部27内に収容される形で取り付けられていると言える。この凹状部27の凹み深さ寸法は、実装面18aからのLED17の突出高さ寸法よりも大きなものとされ、LED17の主発光面17aが凹状部27内に引っ込む形で配されている。そして、この凹状部27には、導光板16のうち光入射面16bを有する長辺側の端部が差し込まれており、光入射面16bとLED17の主発光面17aとの間に所定の間隔が保たれている。これにより、LED17の主発光面17aと導光板16の光入射面16bとの間の距離が短くなり、LED17から導光板16の光入射面16bに入射する光の入射効率が高いものとされる。しかも、上記距離が短くなることで、液晶表示装置10の額縁部分を狭くすることができる。なお、導光板16の長辺方向(X軸方向)に沿って並んで配される一対のLED付き信号伝送部材26にそれぞれ形成された凹状部27は、図3に示すように、各LED付き信号伝送部材26において、X軸方向に沿って導光板16の中央側に向けて開口することで導光板16の長辺側の端部の差し込みを許容しているものの、導光板16の端側に向けては開口せずに閉じた形状とされている。
LED付き信号伝送部材26において凹状部27を構成する壁部は、図3及び図6に示すように、凹状部27の長さ方向に沿って延在する一対の長辺側壁部27a,27bと、各LED付き信号伝送部材26においてX軸方向について導光板16の端側に配される1つの短辺側壁部27cとから構成される。一対の長辺側壁部27a,27bのうち一方の長辺側壁部27aは、LED17及び凹状部27に差し込まれた導光板16に対して表側(表示面11c側、フレーム13及び液晶パネル11側)に配されるのに対し、他方の長辺側壁部27bは、LED17及び導光板16に対して裏側(表示面11c側とは反対側、シャーシ14側)に配されている。従って、一対の長辺側壁部27a,27bは、LED17及び導光板16の光入射面16bを有する端部(長辺側の端部)を表側と裏側とから挟み込む配置とされている。これにより、LED17からの光が両長辺側壁部27a,27bの外部の漏れ出すのを規制することができ、もって光入射面16bへの光の入射効率を高いものとすることができる。特に、LED17及び導光板16に対して表側に配される長辺側壁部27aは、LED17と液晶パネル11の長辺側の端部との間に介在する配置構成とされており、それによりLED17からの光が導光板16を介することなく直接液晶パネル11の端部に入射するのを遮る遮光部28として機能するものとされる。続いて、遮光部28について詳しく説明する。
遮光部28は、図6に示すように、LED付き信号伝送部材26のうちLED17の実装面18a(凹状部27の奥壁面)からY軸方向に沿って内側、つまり導光板16側に向けて突出する形態とされており、その突出先端部が導光板1616の光入射面16bを超える位置に達するものとされる。これにより、LED17からの光が遮光部28よりも表側に漏れ出すのをより確実に防ぐことができ、それにより液晶パネル11の端部への直接の入光をより確実に防止することができるとともに導光板16の光入射面16bへの光の入射効率をより高めることができる。さらには、この遮光部28は、図5から図7に示すように、フレキシブル基板22と平面に視て重畳する重畳領域LAと、フレキシブル基板22と平面に視て重畳しない非重畳領域NLAとに跨る形で配されている。これにより、フレキシブル基板22の配置の有無に拘わらず、液晶パネル11及び光学部材15の長辺側端部のほぼ全域にわたってLED17からの光が直接入射するのを遮ることが可能とされており、高い遮光性能が得られるものとされる。なお、遮光部28に対してLED17及び導光板16を挟んで裏側に配される長辺側壁部27bについても、上記した遮光部28と同様の構成を有しており、それによりLED17からの光が長辺側壁部27bよりも裏側に漏れ出す事態をより確実に防止して導光板16の光入射面16bに対する光の入射効率をより高いものとすることができる。また、この裏側の長辺側壁部27bは、図6に示すように、シャーシ14におけるLED収容部14b内に配されるとともにその内側の収容側板部14b2と対向状をなしているが、これら裏側の長辺側壁部27bと内側の収容側板部14b2との間には、緩衝材29が介設されている。また、LED付き信号伝送部材26を取付部21に固定するためのビスBは、LED付き信号伝送部材26のうち裏側の長辺側壁部27bよりもさらに裏側に配される部分に対して締め付けられている。
LED付き信号伝送部材26のうち凹状部27の形成面とは反対側の面、つまり取付部21との対向面には、図6に示すように、フレキシブル基板22における液晶パネル11側とは反対側の端部を収容しつつその接続を図るためのフレキシブル基板接続凹部30が形成されている。フレキシブル基板接続凹部30は、LED付き信号伝送部材26における取付部21との対向面のうち、Z軸方向について表側の端部を凹ませる形で形成されており、LED付き信号伝送部材26の全長にわたってX軸方向に沿って延在する溝状をなしている。フレキシブル基板接続凹部30に収容されたフレキシブル基板22の端部は、Y軸方向について突出部21とLED付き信号伝送部材26との間に挟み込まれる形で配される。フレキシブル基板接続凹部30におけるフレキシブル基板22が接続される壁面には、フレキシブル基板22に信号を伝送するための信号用の配線パターン(図示せず)が形成されている。なお、LED付き信号伝送部材26には、上記した信号用の配線パターンの端部に位置してコネクタ(図示せず)が形成されており、このコネクタに一端側がコントロール基板CTBに接続された配線部材の他端側が接続されることで、コントロール基板CTBからの信号を、信号用の配線パターンを介してフレキシブル基板22に伝送することが可能とされている。
なお、上記した構成のLED付き信号伝送部材26は、その基材が例えばアルミニウムなどの金属製とされ、その表面に絶縁層を介してLED17に接続されるLED用の配線パターン(図示せず)、及びフレキシブル基板22に接続される信号用の配線パターン(図示せず)がそれぞれ形成されている。このLED付き信号伝送部材26の基材に用いる材料としては、セラミックなどの絶縁材料を用いることも可能である。
また、導光板16を挟んで対をなすLED取付部材18のうち、上記したフレキシブル基板22とは反対側(図3に示す奥側、図4に示す右側)に配されるLED取付部材18としては、フレキシブル基板22には接続されないものの上記したLED付き信号伝送部材26と同一部品のものが用いられている。従って、フレキシブル基板22とは反対側に配されるLED取付部材18は、上記した凹状部27(各壁部27a〜27cを含む)、遮光部28及び緩衝材29などを有しており、上記と同様の作用及び効果が得られるものとされる。これにより、部品の品種を削減することができ、製造コストの低廉化に寄与することができる。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。液晶表示装置10を製造するには、それぞれ別途に製造した各構成部品(フレーム13、シャーシ14、液晶パネル11、光学部材15、導光板16、LEDユニットLU(LED取付部材18、LED付き信号伝送部材26)など)を相互に組み付けるようにして行う。組み付けに際しては、各構成部品は、その全てが図4に示す姿勢とはZ軸方向について天地反転させた姿勢でもって組み付けられる。まず、図8に示すように、構成部品のうちのフレーム13を、その裏側の面が鉛直方向の上側を向く姿勢としつつ図示しない作業台上にセットする。なお、フレーム13には予め緩衝材24aが取り付けられている。
上記した姿勢でセットされたフレーム13に対して液晶パネル11を、図8に示すように、そのCF基板11aが鉛直方向の下側に、アレイ基板11bが鉛直方向の上側になる姿勢としつつ組み付ける。この液晶パネル11は、予めフレキシブル基板22及びLED付き信号伝送部材26(LED取付部材18、LEDユニットLU)が接続された状態で組み付けに供されている。なお、LED付き信号伝送部材26は、予めLED17が実装されていてLEDユニットLUを構成している。液晶パネル11及びLED付き信号伝送部材26の組み付けに際しては、LED付き信号伝送部材26を、その板面が長辺側の取付部21の内側を向いた側面に並行する姿勢とし、それに伴いフレキシブル基板22が途中で略L字型に屈曲される。LED付き信号伝送部材26は、その外側を向いた板面(フレキシブル基板接続凹部30の形成面)を長辺側の取付部21の内側を向いた側面に当接させた状態で、ビスBによって取付部21に対して固定される。一方、液晶パネル11は、その表側の面がフレーム13における押さえ突起24に取り付けられた緩衝材24aによって受けられることで緩衝が図られる。続いて、各光学部材15を順次に液晶パネル11の裏側の面上に直接積層配置する。
ここで、仮にLED付き信号伝送部材26に代えて信号伝送専用のプリント基板を用いるとともに、LED17の取り付け専用のLED基板及びそのLED基板を取り付ける放熱部材を用いるようにし、フレキシブル基板22の一端側を液晶パネル11の端部に、他端側をプリント基板に接続し、それら液晶パネル11の端部とプリント基板との間にLED基板や放熱部材が介在する配置構成を採った場合には、上記した組付作業を行う際にフレキシブル基板22がLED基板や放熱部材のエッジ部分に干渉してしまい、フレキシブル基板22に損傷が生じることが懸念される。その点、本実施形態では、LED付き信号伝送部材26に、LED17に駆動電力を供給する機能(LED取付部材18としての機能)と、コントロール基板CTBからの信号をフレキシブル基板22に伝送する信号伝送機能(信号伝送部材としての機能)とを併せ持たせるようにしており、それによりフレキシブル基板22の配索経路には、Y軸方向についてLED付き信号伝送部材26と液晶パネル11の端部との間に他の部材が介在しない配置構成とされる。従って、組み付けに際してフレキシブル基板22が他の部材に干渉することが避けられるので、フレキシブル基板22に損傷などが生じるのが防止されるのである。
一方、フレーム13における長辺側の各取付部21のうち、LED付き信号伝送部材26が取り付けられた取付部21とは反対側の取付部21に対して、LED取付部材18(LEDユニットLU)を取り付ける作業を行う(図4を参照)。このLED取付部材18は、予めLED17が実装されていてLEDユニットLUを構成している。LED取付部材18は、その外側を向いた板面を長辺側の取付部21の内側を向いた側面に当接させた状態で、ビスBによって取付部21に対して固定される。なお、このLED取付部材18の取り付け作業は、液晶パネル11及びLED付き信号伝送部材26の取り付け作業に先立って行うことも可能であり、また液晶パネル11及びLED付き信号伝送部材26を取り付けてから、各光学部材15を積層配置するまでの間に行うことも可能である。
次に、図8に示すように、導光板16を最も裏側に配される光学部材15の裏側の面上に直接積層配置する作業を行う。このとき、導光板16のうち光入射面16bを有する両長辺側端部を、それぞれLED付き信号伝送部材26及びその反対側に配されるLED取付部材18の各凹状部27内に差し込むようにする。これにより、LED17の主発光面17aから導光板16の光入射面16bまでの距離が十分に短いものとされるとともに、凹状部27を構成する両長辺側壁部27a,27bの間に導光板16の光入射面16bを有する長辺側の端部が挟み込まれる。このとき、表側に配される長辺側壁部27aである遮光部28は、LED17と液晶パネル11の長辺側の端部との間に介在する形で配されることになる。その後、導光反射シート20を導光板16の光出射面16aとは反対側の面16c上に直接積層配置する。
上記のようにしてフレーム13に対して液晶パネル11、光学部材15、導光板16、LED取付部材18(LEDユニットLU)及びLED付き信号伝送部材26(LEDユニットLU)を組み付けたら、続いてシャーシ14を組み付ける作業を行う。シャーシ14は、図8に示すように、その表側の面が鉛直方向の下側を向く姿勢とされた状態で、フレーム13に対して組み付けられる。このとき、シャーシ14のうち両LED収容部14bにおける外側の各収容側板部14b2を、フレーム13における両長辺側の側壁部13bと取付部21との間に挿入することで、フレーム13に対するシャーシ14の位置決めが図られる。シャーシ14のうち底板部14aが導光板16(導光反射シート20)に、各LED収容部14bの収容底板部14b1が取付部21にそれぞれ当接されたところで、各挿通孔25にネジ部材SMを通し、そのネジ部材SMを取付部21の溝部21aに螺合させる。このネジ部材SMによってシャーシ14が取付部21に対して取り付け状態に保持される(図5を参照)。
以上のようにして液晶表示ユニットLDUの組み付けが完了する。その後、液晶表示ユニットLDUに対してその裏面側にスタンド取付部材STA及び各種基板PWB,MB,CTBを組み付けた後に、スタンドST及びカバー部材CVを組み付けることで、液晶表示装置10及びテレビ受信装置TVが製造される。このようにして製造された液晶表示装置10は、液晶パネル11を表示面11c側から押さえるフレーム13、及びバックライト装置12を構成するシャーシ14がそれぞれ外観を構成しているのに加え、液晶パネル11と光学部材15とが直接積層されているので、従来のようにフレーム13及びシャーシ14とは別途に合成樹脂製のキャビネットや、液晶パネル11と光学部材15との間に介在して両者を非接触となるように保つパネル受け部材を有するものに比べると、部品点数及び組付工数が削減されることで製造コストが低廉化するとともに、薄型化及び軽量化が図られている。
上記のようにして製造された液晶表示装置10の電源をONすると、図4に示すように、電源基板PWBからの電力供給を受けて、コントロール基板CTBから各種信号がLED付き信号伝送部材26及びフレキシブル基板22(ドライバDR)を介して液晶パネル11に供給されてその駆動が制御されるとともに、バックライト装置12を構成するLED取付部材18及びLED付き信号伝送部材26が有する各LED17が駆動される。各LED17からの光は、導光板16により導光されてから光学部材15を透過することで、均一な面状の光に変換されてから液晶パネル11に照射され、もって液晶パネル11に所定の画像が表示される。バックライト装置12に係る作用について詳しく説明すると、各LED17を点灯させると、各LED17から出射した光は、図6に示すように、導光板16における光入射面16bに入射する。光入射面16bに入射した光は、導光板16における外部の空気層との界面にて全反射されたり、導光反射シート20により反射されるなどして導光板16内を伝播される過程で、図示しない反射部または散乱部によって反射または散乱されることで光出射面16aから出射されて光学部材15に照射される。
ここで、本実施形態に係る液晶表示装置10においては、導光板16及び光学部材15に対して液晶パネル11が直接積層されていて、従来のようにパネル受け部材が介在する構成とはなっていない。従って、単純にこのパネル受け部材を廃止した場合には、LED17側の空間が液晶パネル11側の空間に連通していてLED17からの光が、導光板16を介さずに直接液晶パネル11や光学部材15の端面に入射することが懸念されるところであった。その点、本実施形態では、図5から図7に示すように、LED17と液晶パネル11の長辺側の端部との間に遮光部28が介在しているので、LED17からの光が導光板16を介することなく、液晶パネル11及び光学部材15に直接入射する、光漏れの発生を防止することができる。特に本実施形態では、導光板16の光入射面16bを有する長辺側の端部が、LED取付部材18及びLED付き信号伝送部材26の各凹状部27内に差し込まれるとともに凹状部27を構成する両長辺側壁部27a,27b間に挟み込まれる配置構成(遮光部28の突出先端部が光入射面16bを超える位置に達する配置構成)とされているので、LED17と光入射面16bとの間の空間がほぼ閉鎖状態に保たれており、LED17からの光が両長辺側壁部27a,27bの外部に漏れ出すのが好適に防がれている。これにより、LED17からの光を効率的に導光板16の光入射面16bに入射させることができるとともに、上記閉鎖空間からの光漏れを防いで液晶パネル11及び光学部材15への直接的な入光をより確実に防ぐことができる。また、凹状部27内に導光板16の光入射面16bを有する端部が差し込まれることで、LED17の主発光面17aと導光板16の光入射面16bとの間の距離が短くなっており、それによりLED17から光入射面16bに入射する光の入射効率をより高いものとすることができる。もって、輝度の向上または低消費電力化を図ることができる。また、凹状部27は、LED17の並び方向に沿って延在する溝状に形成されているから、凹状部27を構成する各壁部27a〜27cが各LED17から発せられてその並び方向に沿って広がる光を遮ることが殆どないものとされ、それにより輝度ムラの発生を防止することができる。以上により、液晶パネル11に表示される画像に係る表示品位を高いものとすることができる。
以上説明したように本実施形態の液晶表示装置(表示装置)10は、LED(光源)17と、LED17の光を利用して表示を行う液晶パネル(表示パネル)11と、液晶パネル11の端部に接続されるフレキシブル基板22と、液晶パネル11に対してその表示面11c側とは反対側に重なるように配されるとともに端面である光入射面16bがLED17と対向状に配される導光板16と、LED17及びフレキシブル基板22を収容する一方、液晶パネル11及び導光板16を表示面11c側とその反対側とから挟み込む形で保持する一対の保持部であるフレーム13及びシャーシ14を有する保持部材HMと、フレキシブル基板22に接続されることで液晶パネル11に信号を伝送可能とされるとともに、LED17が取り付けられるLED付き信号伝送部材(光源付き信号伝送部材)26と、を備える。
このようにすれば、液晶パネル11には、LED付き信号伝送部材26からフレキシブル基板22を介して信号が伝送されるのに対し、LED17から発せられた光は、導光板16の端面である光入射面16bに入射してから液晶パネル11へ導かれるので、その光を利用して液晶パネル11に画像が表示される。保持部材HMが有する一対の保持部であるフレーム13及びシャーシ14は、LED17及びフレキシブル基板22を収容する一方、互いに重なるようにして配された液晶パネル11及び導光板16を、表示面11c側とその反対側とから挟み込まれる形で保持しており、従来のように導光板16及びLED17と液晶パネル11及びフレキシブル基板22との間にパネル受け部材が介在する構成となっていないため、仮にLED17をLED基板に取り付けたり、LED17が取り付けられたLED基板を放熱部材に取り付けるようにした場合にはフレキシブル基板22がLED基板や放熱部材に干渉して損傷などを受けることが懸念される。その点、本実施形態では、フレキシブル基板22が接続されることで液晶パネル11に信号を伝送可能とされるとともに、LED17が取り付けられるLED付き信号伝送部材26が備えられているから、上記のようにフレキシブル基板22が他の部材(LED基板や放熱部材など)に干渉するのを回避することができる。これにより、フレキシブル基板22に損傷などが生じ難くなり、もって液晶パネル11に係る表示品位を安定的に良好なものとすることができる。また、仮にLED17が取り付けられるLED基板と、フレキシブル基板22が接続される信号伝送部材とを別途に設けた場合に比べると、当該液晶表示装置10の狭額縁化を図ることができるとともに、部品点数を削減することができてコスト面でも有利となる。
また、LED付き信号伝送部材26には、LED17と液晶パネル11の端部との間に介在して遮光する遮光部28が形成されている。このようにすれば、遮光部28によってLED17からの光が導光板16を介することなく液晶パネル11の端部に直接入射するのを遮ることができる。これにより、液晶パネル11への光漏れを防ぐことができて表示品位が低下するのを防ぐことができる。
また、遮光部28は、LED付き信号伝送部材26におけるLED17が取り付けられた面から導光板16側に向けて突出して少なくとも導光板16の端面である光入射面16bに達している。このようにすれば、LED付き信号伝送部材26におけるLED17が取り付けられた面から導光板16側に向けて突出する遮光部28が、少なくとも導光板16の端面である光入射面16bに達しているから、LED17からの光をより効率的に導光板16の端面である光入射面16bに入射させることができるとともに、液晶パネル11の端部への直接の入射をより確実に防ぐことができる。これにより、遮光部28による遮光機能をより高いものとすることができ、液晶パネル11への光漏れをより確実に防止することができる。
また、遮光部28は、導光板16の端面である光入射面16bを超える位置にまで達している。このようにすれば、遮光部28による遮光機能を一層高いものとすることができ、液晶パネル11への光漏れを一層確実に防止することができる。
また、LED付き信号伝送部材26における導光板16との対向面には、凹状部27が形成され、この凹状部27にLED17が収容される形で取り付けられるとともに、導光板16の端部が差し込まれており、凹状部27を構成する壁部である長辺側壁部27aによって遮光部28が構成されている。このようにすれば、LED17が凹状部27に収容される形で取り付けられ、その凹状部27に導光板16の端部が差し込まれているので、LED17と導光板16の端面である光入射面16bとの間の距離を短くすることができ、それによりLED17から導光板16の端面である光入射面16bに入射する光の入射効率を高いものとすることができる。しかも、上記距離が短くなることで当該液晶表示装置10の狭額縁化を図ることができる。そして、凹状部27を構成する壁部(長辺側壁部27a)である遮光部28によってLED17からの光が液晶パネル11の端部に入射するのを良好に遮ることができる。
また、凹状部27を構成する壁部は、LED17及び導光板16に対して表示面11c側に配されて遮光部28となる部分である長辺側壁部27aと、LED17及び導光板16に対して表示面11c側とは反対側に配される部分である長辺側壁部27bとを少なくとも有している。このようにすれば、凹状部27を構成する壁部が、LED17及び導光板16に対して表示面11c側に配される部分(遮光部28)である長辺側壁部27aと、LED17及び導光板16に対して表示面11c側とは反対側に配される部分である長辺側壁部27bとを少なくとも有しているから、これらの部分(長辺側壁部27a,27b)によってLED17から発せられた光を導光板16の端面である光入射面16bへと一層効率的に入射させることができる。これにより、光の利用効率を一層高いものとすることができ、輝度の向上並びに低消費電力化を図ることができる。
また、LED17は、複数が導光板16の端面である光入射面16bに沿って並ぶ形で配されており、凹状部27は、LED17の並び方向に沿って延在する溝状に形成されている。このようにすれば、凹状部27への各LED17の取り付けなどが容易なものとなる。しかも、各LED17から発せられてその並び方向に広がる光が、凹状部27を構成する壁部である長辺側壁部27a,27bによって遮られることなく導光板16の端面である光入射面16bに入射されるので、輝度ムラの抑制などに好適となる。
また、フレキシブル基板22は、液晶パネル11の端部に沿う方向について複数が間欠的に並んで配されており、遮光部28は、液晶パネル11の端部に沿う方向についてフレキシブル基板22と平面に視て重畳する重畳領域LAと、フレキシブル基板22と平面に視て重畳しない非重畳領域NLAとに跨る形で配されている。このようにすれば、重畳領域LA及び非重畳領域NLAの双方において、遮光部28によってLED17からの光が導光板16を介することなく液晶パネル11の端部に直接入射するのを遮ることができるのに加え、重畳領域LAと非重畳領域NLAとの境界位置においても、これらを跨ぐ形で配される遮光部28によってLED17からの光を遮ることができるから、光漏れをより確実に防止することができる。
また、一対の保持部であるフレーム13及びシャーシ14のいずれか一方の保持部であるフレーム13には、LED付き信号伝送部材26に対して導光板16側とは反対側に配されるとともに、LED付き信号伝送部材26と、一対の保持部であるフレーム13及びシャーシ14のうちの他方の保持部であるシャーシ14とが取り付けられる取付部21が設けられている。このようにすれば、一対の保持部であるフレーム13及びシャーシ14のいずれか一方の保持部であるフレーム13に設けられた取付部21に、LED付き信号伝送部材26と、一対の保持部であるフレーム13及びシャーシ14のうちの他方の保持部であるシャーシ14とが取り付けられるから、仮に両者の取付構造を別途に用意した場合に比べると、構造を簡素化することができるとともに、当該液晶表示装置10の狭額縁化を図る上でも好適となる。
また、一対の保持部であるフレーム13及びシャーシ14のうち少なくとも取付部21が設けられた保持部であるフレーム13は、金属製とされる。このようにすれば、少なくとも取付部21が設けられた保持部であるフレーム13における熱伝導性が良好なものとなるから、LED付き信号伝送部材26から取付部21に伝達されるLED17の熱を効率的に放熱することができる。
また、光源は、LED17とされる。このようにすれば、高輝度化及び低消費電力化などを図ることができる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図9によって説明する。この実施形態2では、LED付き信号伝送部材126に導光板116の光入射面116bを当接させるようにしたものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るLED付き信号伝送部材126(LED取付部材118)のうち凹状部127は、図9に示すように、その幅寸法(Z軸方向についての寸法)が導光板116の板厚寸法よりも小さいものとされる。この凹状部127を構成する両長辺側壁部127a,127b(遮光部128)には、導光板116の光入射面116bを有する長辺側の端部を受け入れる第2凹状部31が形成されている。第2凹状部31は、その幅寸法が凹状部127の幅寸法及び導光板116の板厚寸法よりも大きいものとされる。そして、第2凹状部31のうち導光板116の光入射面116bと対向状をなす奥壁面には、導光板116の光入射面116bが当接されている。これにより、LED付き信号伝送部材126に対して導光板116をY軸方向について位置決めすることができるとともに、LED117の主発光面117aと導光板116の光入射面116bとの間の距離をほぼ一定に保つことができる。もって、LED117から導光板116の光入射面116bに入射する光の入射効率を安定したものとすることができ、液晶パネル111に表示される画像の表示品位をより高いものとすることができる。しかも、各LED117を点灯させるのに伴って生じる熱によって当該液晶表示装置110の内部の温度が上昇すると、導光板116に熱膨張が生じる場合があるが、その場合であっても導光板116が第2凹状部31の奥壁面に当接されることで、熱膨張した導光板116がLED117に干渉するのを防ぐことができる、といった効果をも得られる。なお、上記した第2凹状部31は、LED付き信号伝送部材126とは反対側に配されるLED取付部材(図示せず)にも同様に設けることが可能である。
以上説明したように本実施形態によれば、遮光部128は、導光板116の端面である光入射面116bに当接されている。このようにすれば、遮光部128が導光板116の端面である光入射面116bに当接されることで両者間に隙間が形成されるのを防ぐことができるから、液晶パネル111への光漏れをより確実に防止することができる。しかも、遮光部128によって導光板116をLED117に対して位置決めすることができ、それによりLED117から導光板116の端面である光入射面116bに入射する光の入射効率を安定化させることができるのに加え、温度環境の変化に伴って導光板116に熱膨張が生じた場合でも導光板116がLED117に干渉するのを防ぐことができる。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図10によって説明する。この実施形態3では、導光板216をLED付き信号伝送部材226の凹状部227の外部に配しつつも、LED付き信号伝送部材226に導光板216の光入射面216bを当接させるようにしたものを示す。なお、上記した実施形態1,2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るLED付き信号伝送部材226(LED取付部材218)の凹状部227は、図10に示すように、その幅寸法(Z軸方向についての寸法)が導光板216の板厚寸法よりも小さいものとされる。従って、導光板216は、凹状部227の外部に配されるのであるが、その光入射面216bが凹状部227を構成する両長辺側壁部227a,227b(遮光部228)の外面に当接されている。これにより、上記した実施形態2と同様にLED217と導光板216の光入射面216bとの間の距離をほぼ一定に保つことができるとともに、導光板216に熱膨張が生じた場合のLED217に対する干渉を防止することができる。また、LED付き信号伝送部材226の遮光部228は、LED217の実装面218aから導光板216側に向けて突出し、その突出先端面が導光板216の光入射面216bと一致して当接する位置にまで達している。
<実施形態4>
本発明の実施形態4を図11によって説明する。この実施形態4では、導光板316をLED付き信号伝送部材326(LED取付部材318)の凹状部327の外部に配するとともに、LED付き信号伝送部材326に導光板316を当接させない構成としたものを示す。なお、上記した実施形態1から3と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るLED付き信号伝送部材326の凹状部327は、図11に示すように、その幅寸法(Z軸方向についての寸法)が導光板316の板厚寸法よりも大きく設定されているものの、導光板316が凹状部327の外部に配されている。その上で、導光板316の光入射面316bは、LED付き信号伝送部材326に対してY軸方向について離間した位置に配されていて当接しない配置とされている。
<実施形態5>
本発明の実施形態5を図12によって説明する。この実施形態5では、フレーム413から側壁部を省略したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るフレーム413は、図12に示すように、パネル押さえ部413aと、その外周縁部から裏側に向けて突出する取付部421とを有してなるものとされ、上記した実施形態1に記載した側壁部(図6を参照)が省略されている。このような構成とすれば、液晶表示装置410の額縁部分の幅をより狭くすることができ、一層の狭額縁化を図ることができる。
<実施形態6>
本発明の実施形態6を図13または図14によって説明する。この実施形態6では、フレーム513に遮光支持部32を設けるようにしたものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るフレーム513におけるパネル押さえ部513aには、図13及び図14に示すように、液晶パネル511の端部とLED517との間に介在する形で配される遮光支持部(遮光部、導光板支持部)32が設けられている。遮光支持部32は、パネル押さえ部513aの両長辺側部分のうち取付部521と押さえ突起524との間の位置にそれぞれ一対配されている。遮光支持部32は、パネル押さえ部513aの内面からZ軸方向に沿って裏側に向けて突出するとともに、パネル押さえ部513aの長辺方向(X軸方向)に沿って延在する横長な略ブロック状をなしている。遮光支持部32は、液晶パネル511及び光学部材515におけるLED517側の各端部と、LED517との間に存在する空間を閉塞することで、LED517からの光が、導光板516を通ることなく液晶パネル511及び光学部材515の上記端部に直接入射するのを防ぐ、いわば遮光機能を有している。従って、LED付き信号伝送部材526(LED取付部材518)が有する遮光部528は、上記した遮光支持部32と協働することで、LED517からの光漏れを二重に防止することができるものとされる。なお、本実施形態では、Y軸方向についてLED付き信号伝送部材526側とは反対側に配されたLED517は、上記した実施形態1に記載したLED取付部材18(図4を参照)とは異なる部材であるLED基板33に実装されており、こちら側のLED517からの光漏れについては専ら遮光支持部32によって防止される。このLED基板33は、X軸方向及びY軸方向に沿う板面を有する平板状をなす汎用的な部材であり、LED517の実装面33a側とは反対側の板面が長辺側の取付部521に対して当接した状態でビスなどによって固定されている。また、一対の遮光支持部32のうち、フレキシブル基板522と平面に視て重畳する位置関係にある(LED付き信号伝送部材526側の)遮光支持部32には、フレキシブル基板522を挿通するためのフレキシブル基板挿通溝部32bが、X軸方向に沿って複数間欠的に並列する形で切欠形成されており、その配置が各フレキシブル基板522の配置と一致するものとされる。
さらには、この遮光支持部32は、その突出先端面が導光板516のうち液晶パネル511及び光学部材515よりもLED517側に突出した部分に対して当接されている。従って、遮光支持部32は、シャーシ514との間で導光板516を挟み込んだ状態で支持することが可能とされ、導光板支持機能を有している。この遮光支持部32によって導光板516を支持することで、LED517と光入射面516bとのZ軸方向についての位置関係を安定的に維持することが可能とされている。また、遮光支持部32における液晶パネル511との対向面には、緩衝材32aが設けられており、この緩衝材32aによって液晶パネル511の端面を受けることが可能とされている。組み付けに際しては、緩衝材32aによって液晶パネル511をその表示面511cに沿う方向について位置決めすることが可能とされている。
<実施形態7>
本発明の実施形態7を図15または図16によって説明する。この実施形態7では、LEDユニットLUに放熱部材19を追加したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るLEDユニットLUは、図15及び図16に示すように、LED617及びLED付き信号伝送部材626(LED取付部材618)に加えて、LED付き信号伝送部材626が取り付けられる放熱部材(光源取付部材、ヒートスプレッダ)19を備えている。放熱部材19は、例えばアルミニウムなどの熱伝導性に優れた金属製とされており、LED付き信号伝送部材626が取り付けられるLED取付部(光源取付部)19aと、シャーシ614の板面に面接触される放熱部19bとを備え、これらが断面略L字型の屈曲形状をなしている。
LED取付部19aは、LED付き信号伝送部材626の板面及び導光板616の光入射面616bに並行する板状をなしており、その長辺方向がX軸方向と、短辺方向がZ軸方向と、厚さ方向がY軸方向とそれぞれ一致している。LED取付部19aのうち内側の板面、つまり導光板616側を向いた板面には、LED付き信号伝送部材626が取り付けられている。LED取付部19aは、その長辺寸法がLED付き信号伝送部材626の長辺寸法と概ね同等とされるものの、短辺寸法がLED付き信号伝送部材626の短辺寸法よりも少し小さくなっている。LED取付部19aのうち外側の板面、つまりLED付き信号伝送部材626が取り付けられる板面とは反対側の板面は、フレーム613の突出部621に当接されている。つまり、LED取付部19aは、フレーム613の突出部621とLED付き信号伝送部材626との間に介在する形で配されている。LED取付部19aは、次述する放熱部19bにおける内側の端部、つまりLED617(導光板616)側の端部からZ軸方向に沿って表側、つまりフレーム613側に向けて立ち上がる形態とされている。
放熱部19bは、シャーシ614のLED収容部614bにおける収容底板部614b1の板面に並行する板状をなしており、その長辺方向がX軸方向と、短辺方向がY軸方向と、厚さ方向がZ軸方向とそれぞれ一致している。放熱部19bのうち裏側の板面、つまりシャーシ614側を向いた板面は、その全域がシャーシ614における上記収容底板部614b1の板面に対して面接触されている。これにより、LED617から点灯に伴って生じた熱は、LED付き信号伝送部材626、LED取付部19a及び放熱部19bを介することで、突出部621を有するフレーム613に加えてシャーシ614にも伝達されることで、効率的に外部へと放散されるようになっている。放熱部19bは、その長辺寸法がLED取付部19aとほぼ同じとされる。放熱部19bは、フレーム613の突出部621と、シャーシ614の収容底板部614b1との間に挟み込まれた状態で保持されている。そして、この放熱部19bは、突出部621に対してネジ部材SMによって取り付け状態に保持されるようになっており、そのネジ部材SMを通すための挿通孔19b1を有している。放熱部19bは、LED取付部19aにおける裏側の端部、つまりシャーシ614側の端部からY軸方向に沿って外側、つまり導光板616側とは反対側に向けて突出する形態とされている。なお、シャーシ614の収容底板部614b1に形成された挿通孔625には、図15に示すように、ネジ部材SMの軸部のみを通す大きさの共締め用挿通孔625Aと、図16に示すように、ネジ部材SMの軸部に加えて頭部をも通す大きさの放熱部材用挿通孔625Bとがあり、前者に通されるネジ部材SMが放熱部19b及び収容底板部614b1を共締めして突出部621に取り付けるのに対し、後者に通されるネジ部材SMが放熱部19bのみを突出部621に取り付けるのに機能する。なお、上記した放熱部材19は、LED付き信号伝送部材626とは反対側に配されるLED取付部材(図示せず)にも同様に設けることが可能である。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した各実施形態では、LED付き信号伝送部材(LED取付部材)の凹状部がLED及び導光板に対して表側に配される長辺側壁部(遮光部)と、裏側に配される長辺側壁部とを有する構成のものを示したが、裏側に配される長辺側壁部を省略する構成としても構わない。逆に、表側に配される長辺側壁部(遮光部)を省略する構成とすることも可能である。
(2)上記した各実施形態では、LED付き信号伝送部材(LED取付部材)に凹状部及び遮光部を形成した場合を示したが、凹状部及び遮光部を省略することも可能である。
(3)上記した各実施形態では、液晶パネルの長辺側の一端部にのみフレキシブル基板を接続したものを示したが、液晶パネルの長辺側の両端部にそれぞれフレキシブル基板が接続される構造のものにも本発明は適用可能である。その場合、導光板をその短辺方向について両側から挟み込んで対をなす形でLED付き信号伝送部材を配置すればよい。
(4)上記した各実施形態では、液晶パネルの長辺側の端部にフレキシブル基板を接続したものを示したが、液晶パネルの短辺側の端部にフレキシブル基板が接続される構造のものにも本発明は適用可能である。その場合、LED付き信号伝送部材及びそこに実装したLEDを、導光板の短辺側の端面に対して対向状に配するとともにその短辺側の端面を光入射面とすればよい。また、上記した(3)を適用し、導光板をその長辺方向について両側から挟み込んで対をなす形でLED付き信号伝送部材を配置することも可能である。
(5)上記した(3),(4)以外にも、フレキシブル基板が液晶パネルにおける短辺側の端部と長辺側の端部とにそれぞれ接続される構成のものにも本発明は適用可能であり、その場合にはLED付き信号伝送部材の配置を、上記した(3),(4)と同様にフレキシブル基板の配置に応じて変更すればよい。また、フレキシブル基板が液晶パネルにおける任意の3辺または4辺全てに接続される構成にも本発明は適用可能である。
(6)上記した各実施形態では、LED付き信号伝送部材(LED取付部材)を液晶パネル及び導光板の長辺方向に沿って2つ並んで配したものを示したが、LED付き信号伝送部材(LED取付部材)を液晶パネル及び導光板の長辺方向に沿って3つ以上並んで配する構成としたり、1つのみ配する構成とすることも可能である。
(7)上記した実施形態1では、導光板の板厚寸法がLED付き信号伝送部材(LED取付部材)の凹状部の幅寸法よりも小さくなる寸法関係としたものにおいて、導光板の光入射面を有する端部が凹状部内に差し込まれるものを示したが、同じ寸法関係としたものにおいて、LED付き信号伝送部材における導光板側を向いた板面(LEDの実装面から突出する遮光部の突出先端面)が、光入射面と面一状をなす配置構成としたものも本発明に含まれる。
(8)上記した実施形態2では、LED付き信号伝送部材(LED取付部材)に形成した第2凹状部の奥壁面に導光板の光入射面が当接される構成のものを示したが、第2凹状部内に導光板の光入射面を有する端部が差し込まれるものの、その奥壁面に対して光入射面が非当接とされる構成のものも本発明に含まれる。
(9)上記した実施形態3では、導光板の板厚寸法がLED付き信号伝送部材(LED取付部材)の凹状部の幅寸法よりも大きくなる寸法関係としたものにおいて、導光板の光入射面がLED付き信号伝送部材に当接される構成のものを示したが、上記と同じ寸法関係としたものにおいて、導光板の光入射面がLED付き信号伝送部材とは非当接とされる構成のものも本発明に含まれる。
(10)上記した実施形態5に記載した構成(フレームの側壁部を省略した構成)は、それ以外の各実施形態1〜4,6,7に適用することも勿論可能である。
(11)上記した実施形態6では、LED付き信号伝送部材側とは反対側のLEDからの光漏れを専ら遮光支持部によって防止する構成のものを示したが、上記した実施形態1と同様にLED付き信号伝送部材側とは反対側に、LED付き信号伝送部材と同一部品であるLED取付部材を用いるようにし、そのLED取付部材が有する遮光部と導光板支持部とによって二重で光漏れを防止するようにしても構わない。
(12)上記した各実施形態では、ドライバを実装したフレキシブル基板を用いた場合を示したが、ドライバを液晶パネルのガラス基板上に実装する、COG実装を行うようにし、フレキシブル基板にはドライバを実装せずに信号を伝送するための配線構造を設けるようにしたものにも本発明は適用可能である。それ以外にも、ドライバをLED付き信号伝送部材に実装し、フレキシブル基板にはドライバを実装しない構成とすることも可能である。
(13)上記した各実施形態では、フレーム及びシャーシが共に液晶表示装置の外観を構成する外観部材とされるものを示したが、例えばシャーシについてはその裏面側に別途に用意した外観部品を装着して覆うようにすることで、シャーシが外部に露出しないようにしたものも本発明に含まれる。それ以外にも、フレーム及びシャーシを、別途に用意した外観部品によって共に覆うようにすることで、フレーム及びシャーシが外部に露出しないようにしたものも本発明に含まれる。
(14)上記した各実施形態では、外観部材を構成するシャーシ及びフレームが金属製とされるものを示したが、シャーシとフレームとのいずれか一方または双方を合成樹脂製としたものも本発明に含まれる。この構成は、液晶表示装置に要求される機械的強度がそれほど高くない中小型の機種に採用するのが好ましい。
(15)上記した各実施形態では、電源基板にLEDへの電力を供給する機能を持たせたものを示したが、LEDへ電力を供給するLED駆動基板を電源基板から独立させるようにしたものも本発明に含まれる。
(16)上記した各実施形態では、メイン基板にチューナー部を設けるようにしたものを示したが、チューナー部を有するチューナー基板をメイン基板から独立させるようにしたものも本発明に含まれる。
(17)上記した各実施形態では、液晶パネルが有するカラーフィルタの着色部をR,G,Bの3色としたものを例示したが、着色部を4色以上とすることも可能である。
(18)上記した各実施形態では、光源としてLEDを用いたものを示したが、有機ELなどの他の光源を用いることも可能である。
(19)上記した各実施形態では、液晶表示装置のスイッチング素子としてTFTを用いたが、TFT以外のスイッチング素子(例えば薄膜ダイオード(TFD))を用いた液晶表示装置にも適用可能であり、カラー表示する液晶表示装置以外にも、白黒表示する液晶表示装置にも適用可能である。
(20)上記した各実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを用いた液晶表示装置を例示したが、他の種類の表示パネルを用いた表示装置にも本発明は適用可能である。
(21)上記した各実施形態では、チューナー部を備えたテレビ受信装置を例示したが、チューナー部を備えない表示装置にも本発明は適用可能である。