<実施形態1>
図1乃至図10を参照して実施形態1を説明する。本実施形態では、液晶表示装置10について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸およびZ軸を示しており、各軸方向が各図面で共通した方向となるように描かれている。このうちY軸方向は、鉛直方向と一致し、X軸方向は、水平方向と一致している。また、特に断りがない限りは、上下の記載については鉛直方向を基準とする。
テレビ受信装置TVは、液晶表示ユニットLDUと、液晶表示ユニットLDUの裏面側(背面側)に取り付けられる各種基板PWB,MB,CTBと、液晶表示ユニットLDUの裏面側に各主基板PWB,MB,CTBを覆う形で取り付けられるカバー部材CVと、スタンドSTとを備えてなり、スタンドSTによって液晶表示ユニットLDUの表示面を鉛直方向(Y軸方向)に沿わせた状態で保持されている。本実施形態に係る液晶表示装置10は、上記した構成のテレビ受信装置TVから、少なくともテレビ信号を受信するための構成(メイン基板MBのチューナー部など)を除いたものである。液晶表示ユニットLDUは、図2に示すように、全体として横長の方形(矩形状、長手状)をなしており、表示パネルである液晶パネル16と、外部光源であるバックライト装置24とを備え、これらが液晶表示装置10の外観と構成する外観部材であるフレーム14及びシャーシ22によって一体的に保持された構成となっている。なお、本実施形態に係るシャーシ22は、外観部材の一部を構成するとともにバックライト装置24の一部を構成している。
先に、液晶表示装置10における裏面側の構成について説明する。液晶表示装置10における裏側の外観を構成するシャーシ14の裏面には、図2に示すように、Y軸方向に沿って延在するスタンド取付部材STAがX軸方向に離間した2位置に一対取り付けられている。これらスタンド取付部材STAは、断面形状がシャーシ14側の面が開口した略チャンネル型をなしており、シャーシ14との間に保有される空間内にスタンドSTにおける一対の支柱部STbが差し込まれるようになっている。なお、スタンド取付部材STA内の空間には、バックライト装置12が有するLED基板18に接続された配線部材(電線など)が通されるようになっている。スタンドSTは、X軸方向及びZ軸方向に並行する台座部STaと、台座部STaからY軸方向に沿って立ち上がる一対の支柱部STbとからなる。カバー部材CVは、合成樹脂製とされており、一対のスタンド取付部材STAをX軸方向について横切りつつもシャーシ14の裏面における図2に示す下側約半分程度を覆う形で取り付けられている。このカバー部材CVとシャーシ14との間には、次述する各種基板PWB,MB,CTBなどの部品を収容可能な部品収容空間が保有されている。
各種基板PWB,MB,CTBには、図2に示すように、電源基板PWB、メイン基板MB及びコントロール基板CTBが含まれている。電源基板PWBは、当該液晶表示装置10の電力供給原ともいえるものであり、他の各基板MB,CTB及びバックライト装置12が有するLED17などに駆動電力を供給することが可能とされる。従って、電源基板PWBが「LED17を駆動するLED駆動基板」を兼用しているといえる。メイン基板MBは、テレビ信号を受信可能チューナー部と、受信したテレビ信号を画像処理する画像処理部(チューナー部共々図示せず)とを少なくとも有しており、処理した画像信号を次述するコントロール基板CTBへと出力可能とされる。なお、このメイン基板MBは、当該液晶表示装置10が図示しない外部の画像再生機器に接続されたときには、その画像再生機器からの画像信号が入力されるので、その画像信号を画像処理部にて処理してコントロール基板CTBへと出力可能とされる。コントロール基板CTBは、メイン基板から入力される画像信号を液晶駆動用の信号に変換し、その変換した液晶駆動用の信号を液晶パネル16に供給する機能を有する。
液晶表示装置10を構成する液晶表示ユニットLDUは、図3に示すように、その主要な構成部品が、表側の外観を構成するフレーム13と、裏側の外観を構成するシャーシ14との間に保有される空間内に収容されてなるものとされる。フレーム13及びシャーシ14内に収容される主要な構成部品には、少なくとも、液晶パネル11、光学部材15、導光板16及びLEDユニット20が含まれている。このうち、液晶パネル11、光学部材15及び導光板16は、相互に積層された状態で、その表側のフレーム13と裏側のシャーシ14とによって挟み込まれる形で保持されるようになっている。バックライト装置12は、光学部材15、導光板16、LEDユニットLU及びシャーシ14からなるものとされ、上記した液晶表示ユニットLDUから液晶パネル11及びフレーム13を除いた構成とされる。バックライト装置12をなすLEDユニットLUは、フレーム13及びシャーシ14内において、導光板16をその短辺方向(Y軸方向)の両側方から挟み込む形で一対配されている。LEDユニットLUは、光源であるLED17と、LED17が実装されるLED基板18と、LED基板18が取り付けられる放熱部材(ヒートスプレッダ、光源取付部材)19とからなる。以下、各構成部品について説明する。
液晶パネル11は、図3に示すように、平面に視て横長の方形(矩形状、長手状)をなしており、透光性に優れた一対のガラス製の基板11a,11b(図4参照)が所定のギャップを隔てた状態で貼り合わせられるとともに、両基板11a,11b間に液晶が封入された構成とされる。一方の基板(アレイ基板)11bには、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子(例えばTFT)と、そのスイッチング素子に接続された画素電極、さらには配向膜等が設けられ、他方の基板(CF基板)11aには、R(赤色),G(緑色),B(青色)等の各着色部が所定配列で配置されたカラーフィルタや対向電極、さらには配向膜等が設けられている。この液晶パネル11は、次述する光学部材15の表側に積層する形で載せられており、その裏側の面(裏側の偏光板の外面)が光学部材15に対して殆ど隙間無く密着している。これにより、液晶パネル11と光学部材15との間に塵埃などが浸入するのが防止されている。液晶パネル11における表示面11cは、画面中央側にあって画像が表示可能な表示領域と、画面外周端側にあって表示領域の周りを取り囲む枠状(額縁状)をなる非表示領域とからなる。この液晶パネル11は、液晶駆動用のドライバ部品やフレキシブル基板26を介してコントロール基板CTBが接続されており、コントロール基板CTBから入力される信号に基づいてその表示面11cにおける表示領域に画像が表示されるようになっている。なお、両基板11a,11bの外側にはそれぞれ偏光板(図示は省略する)が配されている。
光学部材15は、図3に示すように、液晶パネル11と同様に平面に視て横長の方形状をなしており、その大きさ(短辺寸法及び長辺寸法)が液晶パネル11と同等とされる。光学部材15は、後述する導光板16の表側(光出射側)に積層する形で載せられていて上記した液晶パネル11と導光板16との間に挟み込まれた状態で配されている。光学部材15は、いずれもシート状をなすとともに3枚が相互に積層して配されている。具体的には、裏側(導光板16側)から順に、拡散シート15a、レンズシート(プリズムシート)15b、及び反射型偏光シート15cからなるものとされる。なお、3枚の各シート15a,15b,15cは、平面に視た大きさがほぼ同じ程度とされている。
導光板16は、屈折率が空気よりも十分に高く且つほぼ透明な(透光性に優れた)合成樹脂材料(例えばPMMAなどのアクリル樹脂やポリカーボネイトなど)からなる。導光板16は、図3に示すように、液晶パネル11及び光学部材15と同様に平面に視て横長の方形状をなすとともに光学部材15よりも厚みが大きな板状をなしており、その主面における長辺方向がX軸方向と、短辺方向がY軸方向とそれぞれ一致し、且つ主面と直交する板厚方向がZ軸方向と一致している。導光板16は、光学部材15の裏側に積層していて光学部材15とシャーシ14との間に挟み込まれるよう配されている。導光板16は、図4に示すように、少なくともその短辺寸法が、液晶パネル11及び光学部材15の各短辺方向寸法よりも大きくなっており、短辺方向についての両端部(長辺方向に沿った両端部)が液晶パネル11及び光学部材15における両端部よりも外向きに突き出して(平面に視て非重畳となるよう)配されている。この導光板16は、その短辺方向の両側方に配された一対のLEDユニットLUによってY軸方向について挟み込まれる形で配されており、短辺方向についての両端部にLED17からの光がそれぞれ導入されるようになっている。そして、この導光板16は、その短辺方向についての両端部から導入したLED17からの光を内部で伝搬させつつ光学部材15側(表側)に向くよう立ち上げて出射させる機能を有する。
この導光板16の主面のうち、表側を向いた面(光学部材15との対向面)が内部の光を光学部材15及び液晶パネル11に向けて出射させる光出射面16aとなっている。導光板16における主面に対して隣り合う外周端面のうち、X軸方向に沿って長手状をなす長辺側の両端面(短辺方向についての両端部が有する両端面)は、それぞれLED17(LED基板18)と所定の空間を空けて正対する形で対向状をなしており、これらがLED17から発せられた光が入射される一対の光入射面16bとなっている。導光板16における裏側、つまり光出射面16aとは反対側の反対面(シャーシ14との対向面)16cには、図4に示すように、反射シート20がそのほぼ全域を覆う形で設けられている。
反射シート20は、シャーシ14と導光板16との間に挟み込まれた形で配されており、導光板16の反対面16cから裏側外部に出射した光を反射して表側へ立ち上げることが可能となっている。この反射シート20は、合成樹脂製とされ、表面が光の反射性に優れた白色を呈するものとされる。反射シート20は、その短辺寸法が導光板16の短辺寸法よりも大きくなっており、その両端部が導光板16の光入射面16bよりもLED17寄りに突出して配されている。この反射シート20における突出部位によってLED17からシャーシ14側に向けて斜めに進行する光を効率的に反射して、導光板16の光入射面16bへと向かわせることが可能とされている。
導光板16の短辺側における両端面には、その短辺方向(Y軸方向)の中央部に、導光板16の厚み方向(Z軸方向)に沿って当該導光板16の板面を貫通するとともに当該導光板16の外側に向かって平面視凹状に開口する切り欠き16sがそれぞれ設けられている。この切り欠き16sは、導光板16の端面に対して直角に凹んでなる形状とされている。従って、切り欠き16sは三つの側面から構成されており、当該切り欠き16sを構成する各側面は、導光板16の厚み方向に沿ったものとされている。また、各切り欠き16sと平面に視て重畳する反射シート20の部位にも切り欠き16sと同じ形状の反射シート側切り欠き(図示せず)がそれぞれ設けられている。
次に、LEDユニットLUを構成するLED17、LED基板18及び放熱部材19の構成について順次に説明する。LEDユニットLUを構成するLED17は、LED基板18に固着される基板部上にLEDチップ(図示せず)を樹脂材により封止した構成とされる。基板部に実装されるLEDチップは、主発光波長が1種類とされ、具体的には、青色を単色発光するものが用いられている。その一方、LEDチップを封止する樹脂材には、LEDチップから発せられた青色の光により励起されて所定の色を発光する蛍光体が分散配合されており、全体として概ね白色光を発するものとされる。なお、蛍光体としては、例えば黄色光を発光する黄色蛍光体、緑色光を発光する緑色蛍光体、及び赤色光を発光する赤色蛍光体の中から適宜組み合わせて用いたり、またはいずれか1つを単独で用いたりすることができる。このLED17は、LED基板18に対する実装面とは反対側の面(導光板16の光入射面16bと正対する対向面)が主発光面となる、いわゆる頂面発光型とされている。
LEDユニットLUを構成する放熱部材19は、例えばアルミニウムなどの熱伝導性に優れた金属製とされ、図3及び図4に示すように、LED基板18が取り付けられるLED取付部19aと、シャーシ14の板面に面接触される放熱部19bとを備え、これらが断面略L字型の屈曲形状をなしている。放熱部材19は、その長さ寸法が上記したLED基板18の長さ寸法とほぼ同じ程度の大きさとされている。放熱部材19を構成するLED取付部19aは、LED基板18の板面及び導光板16の光入射面16bに並行する板状をなしており、その長辺方向がX軸方向と、短辺方向がZ軸方向と、厚さ方向がY軸方向とそれぞれ一致している。LED取付部19aのうち内側の板面、つまり導光板16側を向いた板面には、LED基板18が取り付けられている。LED取付部19aは、その長辺寸法がLED基板18の長辺寸法と概ね同等とされるものの、短辺寸法がLED基板18の短辺寸法よりも大きくなっている。その上で、LED取付部19aにおける短辺方向の両端部は、LED基板18の両端部からZ軸方向に沿って外向きに突出している。LED取付部19aのうち外側の板面、つまりLED基板18が取り付けられる板面とは反対側の板面は、後述するフレーム13が有するネジ取付部21と対向状をなしている。つまり、LED取付部19aは、フレーム13のネジ取付部21と導光板16との間に介在する形で配されている。LED取付部19aは、次述する放熱部19bにおける内側の端部、つまりLED17(導光板16)側の端部からZ軸方向(液晶パネル11、光学部材15及び導光板16の重なり方向)に沿って表側、つまりフレーム13側に向けて立ち上がる形態とされている。
放熱部19bは、図3及び図4に示すように、シャーシ14の板面に並行する板状をなしており、その長辺方向がX軸方向と、短辺方向がY軸方向と、厚さ方向がZ軸方向とそれぞれ一致している。放熱部19bは、LED取付部19aにおける裏側の端部、つまりシャーシ14側の端部からY軸方向に沿って外側、つまり導光板16側とは反対側に向けて突出する形態とされている。放熱部19bは、その長辺寸法がLED取付部19aとほぼ同じとされる。放熱部19bのうち裏側の板面、つまりシャーシ14側を向いた板面は、その全域がシャーシ14の板面に対して面接触されている。その上で、放熱部19bのうち表側の板面、つまりシャーシ14に対する接触面とは反対側の板面は、後述するフレーム13が有するネジ取付部21と対向状をなすとともにネジ取付部21の突出端面に対して接触されている。つまり、放熱部19bは、フレーム13のネジ取付部21とシャーシ14との間に挟み込まれる(介在する)形で配されている。これにより、LED17の点灯に伴って生じた熱は、LED基板18、LED取付部19a及び放熱部19bを介して、シャーシ14及びネジ取付部21を有するフレーム13へと伝達されることで、液晶表示装置10の外部へと効率的に放散されるようになっていて内部にこもり難くなっている。そして、この放熱部19bは、ネジ取付部21に対して第1ネジ部材SM1によって取り付け状態に保持されるようになっており、その第1ネジ部材SM1を通すための挿通孔を有している。
続いて、外観部材及び保持部材HMをなすフレーム13及びシャーシ14の構成について説明する。フレーム13及びシャーシ14は、いずれも例えばアルミニウムなどの金属製とされており、仮に合成樹脂製とした場合に比べると、機械的強度(剛性)及び熱伝導性がいずれも高くなっている。これらフレーム13及びシャーシ14は、図3に示すように、その短辺方向についての両端部(両長辺側端部)に対をなすLEDユニットLUをそれぞれ収容しつつも、互いに積層配置された液晶パネル11、光学部材15及び導光板16を表側と裏側とから挟み込む形で収容するものとされる。
フレーム13は、図3に示すように、液晶パネル11の表示面11cにおける表示領域を取り囲むよう、全体として横長の枠状をなしている。フレーム13は、液晶パネル11の表示面11cに並行するとともに液晶パネル11を表側から押さえるパネル押さえ部13aと、パネル押さえ部13aの外周側部分から裏側に向けて突出する側壁部13bとからなり、断面形状が略L字型となっている。このうち、パネル押さえ部13aは、液晶パネル11の外周側部分(非表示領域、額縁部分)に倣って横長の枠状をなすとともに液晶パネル11の外周側部分をほぼ全周にわたって表側から押さえることが可能とされる。パネル押さえ部13aは、液晶パネル11の外周側部分に加えて、液晶パネル11の外周側部分よりも放射方向について外側に配される光学部材15及び導光板16の外周側部分、及び各LEDユニットLUをも表側から覆うことが可能な幅を有している。パネル押さえ部13aのうち表側を向いた外面(液晶パネル11に対する対向面とは反対側の面)は、液晶パネル11の表示面11cと同じく液晶表示装置10における表側外部に露出しており、液晶パネル11の表示面11cと共に液晶表示装置10の正面を構成している。一方、側壁部13bは、パネル押さえ部13aにおける外周側部分(詳しくは外周端部)から裏側に向けて突出する略角筒状をなしている。側壁部13bは、内部に収容される液晶パネル11、光学部材15、導光板16及び各LEDユニットLUを全周にわたって取り囲むとともに、裏側のシャーシ14をもほぼ全周にわたって取り囲むことが可能とされる。側壁部13bは、液晶表示装置10における周方向に沿った外面が、液晶表示装置10における周方向外部に露出しており、液晶表示装置10における天面、底面、両側面を構成している。
フレーム13の両短辺側における突出部21の内側の面(導光板16の短辺側の両端面と向かい合う側の面)には、図5及び図6に示すように、その中央近傍において導光板16に設けられた切り欠き16sと対応する位置に、それぞれ断面視矩形状をなす金属製の位置決め部材30が取り付けられている。位置決め部材30は、断面視矩形状をなすようなブロック状、詳しくは液晶表示装置10の表側と裏側に向かって開口する略角筒型の略箱型状とされており、導光板16の端面に設けられた切り欠き16sとの間に隙間を設けた状態で当該切り欠き16s内に収容されている。位置決め部材30は、後述する遮光部材32と共に第2ネジ部材SM2によってネジ留めされており、切り欠き16s内に収容された状態で導光板16と嵌合されている。このように位置決め部材30が導光板16と嵌合されることによって、フレーム13とシャーシ14の間において、導光板16がその板面方向(X−Y平面方向)に位置決めされている。なお、位置決め部材30の裏側の面には位置決め部材30をその表裏方向(Z軸方向)に貫通するネジ留め孔が設けられており、位置決め部材30を後述する遮光部材32と共にフレーム13に取り付けることが可能となっている。
パネル押さえ部13aにおける側壁部13bよりも内寄り(導光板16寄り)の位置には、図4及び図5に示すように、第1ネジ部材SM1が取り付けられるネジ取付部21が一体形成されている。ネジ取付部21は、パネル押さえ部13aの内面からZ軸方向に沿って裏側に向けて突出するとともに、パネル押さえ部13aの各辺(X軸方向またはY軸方向)に沿って延在する横長な略ブロック状をなしている。ネジ取付部21には、図4に示すように、裏側に向けて開口するとともに第1ネジ部材SM1を締め付けることが可能な溝部21aが形成されている。長辺側の一対のネジ取付部21とLED取付部19aとの間には、図4に示すように、所定の間隔が設けられている。そして、一対の放熱部材19のうち、フレキシブル基板26と平面に視て重畳する位置関係にある放熱部材19と、その放熱部材19が取り付けられるネジ取付部21との間には、図4に示すように、プリント基板27を収容可能な空間が設けられている。プリント基板27には、その長辺方向に沿って複数のフレキシブル基板26が間欠的に並んで配されるとともにその他方側の端部がそれぞれ接続されている。このプリント基板27は、FPCの一端側が差し込まれて接続されるコネクタ部(FPC共々図示せず)を有しており、このFPCの他端側がシャーシ14に形成されたFPC挿通孔(図示せず)を通してシャーシ14の裏側外部に引き出されるとともにコントロール基板CTBに接続されている。
シャーシ14は、図3に示すように、導光板16及びLEDユニットLUなどを裏側からほぼ全域にわたって覆うよう、全体として横長な略浅皿状をなしている。このシャーシ14のうち裏側を向いた外面(導光板16及びLEDユニットLUに対する対向面とは反対側の面)は、液晶表示装置10における裏側外部に露出していて液晶表示装置10の背面を構成している。シャーシ14は、導光板16と同様に横長の方形状をなす底板部14aと、底板部14aにおける両長辺側端部からそれぞれ裏側に段差状に突出するとともにLEDユニットLUを収容する一対のLED収容部14bとを有している。
底板部14aは、図3及び図4に示すように、導光板16における短辺方向についての中央側の大部分(短辺方向についての両先端部分を除いた部分)を裏側から受けることが可能な平板状をなしており、導光板16に対する受け部を構成していると言える。底板部14aのうち、その長辺方向についての両端側部分は、図5に示すように、導光板16の長辺方向についての両端部よりも外側にそれぞれ延出するとともに、フレーム13とシャーシ14とを組み付け状態に固定するための第1ネジ部材SM1が外部から装着される一対のネジ装着部14a1とされている。
LED収容部14bは、図3及び図4に示すように、底板部14aをその短辺方向の両側から挟み込む形で配されるとともに、底板部14aよりも一段裏側に引っ込むことで、LEDユニットLUを収容可能とされる。LED収容部14bは、底板部14aに並行するとともに第1ネジ部材SM1が外部から装着されるネジ装着部14b1と、ネジ装着部14b1の両端部から表側に向けてそれぞれ立ち上がる一対の側板部14b2とから構成され、一対の側板部14b2のうちの内側の側板部14b2が底板部14aに連なっている。そして、LED収容部14bにおけるネジ装着部14b1には、その内面に対してLEDユニットLUを構成する放熱部材19の放熱部19bが面接触された状態で配されている。また、LED収容部14bにおける外側の側板部14b2は、長辺側のネジ取付部21と側壁部13bとの間に有される隙間に挿入されることで、シャーシ14をフレーム13に対してY軸方向について位置決めする機能を有している。
続いて本実施形態の要部である、遮光部材32の構成について説明する。遮光部材32は、上述した位置決め部材30と導光板16の切り欠き16sとの間に設けられた隙間に収容されている。遮光部材32は、図8に示すように、中空とされた中空部位32sを有しており、その筒軸が導光板16の厚み方向(Z軸方向)に沿って延びる(図6参照)とともに、その筒口が平面視において略長方形状とされた(図7参照)筒状をなす筒状部32bと、その筒状部32bにおいて一方の端口の一部から当該筒状部32bの外側(位置決め部材30側)に向かって延出する延出部32aと、から構成されている。遮光部材32は、プラスチック、具体的にはポリカーボネイトで形成されており、弾性変形可能となっている。また、遮光部材32は、光の遮光性に優れた黒色とされている。なお、本実施形態において、遮光部材32における筒状部32bの肉厚は0.2mmとされている。このような厚みとされていれば、遮光部材32の剛性を維持しながら、弾性変形し易いものとすることができる。
遮光部材32の筒状部32bは、図6及び図7に示すように、位置決め部材32の内側に向けられた側面と当該側面と対向する導光板16の切り欠き16sの側面とにそれぞれ当接した状態で、位置決め部材32と導光板16の切り欠き16sとの間に収容される。また、筒状部32bはその開口が略長方形状となっていることから、遮光部材32が収容された状態では、切り欠き16sの他の側面とも近接し、図7に示すように、位置決め部材30と切り欠き16sとの間の隙間の大部分が遮光部材32によって占められるものとなる。
遮光部材32の延出部32aは、導光板16の板面方向(X−Y平面方向)に沿って筒状部32bから略正方形のシート状をなすように延びている。また、延出部32aは、位置決め部材30の裏側の面より一回り大きなものとされている(図7参照)。延出部32aの中央には、開口が円形とされた貫通孔32tが設けられており、位置決め部材30の裏側の面に設けられたビス留め孔とほぼ同じ大きさとされている。この貫通孔32tを位置決め部材のビス留め孔と重ね合わせることにより、裏面側から視た時(図7参照)に位置決め部材30の裏側の面を遮光部材32の延出部32aが覆うものとされ、この状態において、貫通孔32tに第2ネジ部材SM2を通すことにより、位置決め部材30と遮光部材32とをフレーム13に対して共締めすることができる。これにより、遮光部材32を位置決め部材30(フレーム13)に対して取り付けることができる。このように遮光部材32の一部が位置決め部材30に取り付けられることにより、遮光部材32が位置決め部材30と切り欠き16sとの間の隙間から脱落することを防止することができる。
上記のような構成とされた遮光部材32は、筒状部32bの一方の側面を中空部位32s側へ凹ませた状態に弾性変形させることができる。即ち、図9に示すように、筒状部32bの延出部32aが延びる側の側面を中空部位32s側(図9におけるX軸方向の手前側)へ凹ませ、筒状部32bの側面と延出部32aの面をテープ34で固定することにより、遮光部材32を弾性変形された形状で維持させることができる。また、この状態において延出部32aは弾性変形されていないので、図9に示すように弾性変形された形状の遮光部材32を位置決め部材30に取り付けることもできる。
ここで、液晶表示装置10の製造工程では、液晶表示装置10における表面側(図4における上側)から順に部材が組み付けられて液晶表示装置10が製造される。具体的には、フレーム13に位置決め部材30が取り付けられた後、導光板16に設けられた切り欠き16sを位置決め部材30と嵌合させた状態でフレーム13内に導光板16が組み付けられ、その後にシャーシ14が組み付けられる。導光板16に設けられた切り欠き16sは導光板16の短辺方向の両側面にそれぞれ設けられているため、導光板16の切り欠き16sが位置決め部材30と嵌合される際には、導光板16がいずれか一方の切り欠き16s側へ偏った状態で両切り欠き16sが両位置決め部材30と嵌合されることがある。このため、弾性変形していない状態の遮光部材32を位置決め部材30と切り欠き16sとの間の隙間に収容させようとしても、遮光部材32を収容するための十分な隙間がない場合があり、この場合、遮光部材32を収容することが困難となってしまう。この点、遮光部材32が予め上記のように弾性変形された状態とされていれば、遮光部材32の厚みが小さくなるので、位置決め部材30と切り欠き16sとの間の隙間が十分な大きさでない場合であっても、図10に示すように、遮光部材32と切り欠き16sとの間に所定の距離Sを設けながら、遮光部材32を容易に収容することができる。その後、遮光部材32の延出部32aを位置決め部材30に取り付け、遮光部材32からテープ34を剥離させて遮光部材32を弾性復帰させることで、遮光部材32を位置決め部材30と切り欠き16sとの間に隙間なく収容されたものとすることができる(図7に示す状態)。
さて、上記のような遮光部材32が位置決め部材30と切り欠き16sとの間の隙間に収容されることにより、導光板16の切り欠き16sから漏れた光は遮光部材32の筒状部32b側に向かい、当該筒状部32bによって遮光されることとなる。このため、導光板16の切り欠き16sから漏れた光が液晶パネル11側へ向かうことを防止ないし抑制することができる。また、温度変化等により導光板16が膨張、収縮した場合であっても、導光板16の変形に伴って遮光部材32が弾性変形するため、遮光部材32と切り欠き16sとの間に隙間が生じることがなく、また、導光板16の膨張によって遮光部材32が破損することもないので、遮光部材32による遮光機能を維持することができる。
以上のように本実施形態に係る液晶表示装置10では、遮光部材32が位置決め部材30と切り欠き16sの間に配されているので、導光板16内で導光される光が切り欠き16sの側面から漏れた場合であっても、当該遮光部材32によってその漏れた光が遮光され、光が液晶パネル11側に届き難いものとすることができる。さらに、遮光部材32が位置決め部材30を介してフレーム13に取り付けられているので、遮光部材32が位置決め部材30と切り欠き16sとの間の隙間から脱落することがない。このため、キャビネットを備えないタイプの液晶表示装置10において、導光板16の位置決め構成を実現しながら、導光板16内を導光する光が液晶パネル11側へ漏れることを防止ないし抑制することができる。
また、本実施形態に係る液晶表示装置10では、位置決め部材30が弾性変形可能とされている。この構成によると、温度変化や吸湿によって導光板16が膨張した場合であっても、遮光部材32が弾性変形するので、遮光部材32による遮光機能が低下することがなく、導光板16の膨張が規制されることもない。このため、品質上のリスクなく遮光部材32を用いることができる。
また、本実施形態に係る液晶表示装置10では、遮光部材32が中空とされるとともに、その筒軸が導光板16の厚み方向(Z軸方向)に沿ったものとされた筒状をなす筒状部32bを有している。これにより、遮光部材32における筒状部32bの外周面が切り欠き16sの側面と対向し、導光板16が膨張した場合に、切り欠き16sの側面が遮光部材32の外周面と当接して、遮光部材32の中空部位32S側(筒軸側)に押圧されることとなる。このため、導光板16が膨張した場合に遮光部材32を弾性変形し易いものとすることができる。
また、本実施形態に係る液晶表示装置10では、遮光部材32が切り欠き16sと位置決め部材30との両者と当接するものとされている。これにより、切り欠き16sと位置決め部材30との間に設けられた隙間の大部分が遮光部材32によって占められることとなるので、導光板16から液晶パネル11側へ漏れる光を遮光部材32によって効果的に遮光することができる。
なお、本実施形態に係る液晶表示装置10では、位置決め部材30と導光板16の切り欠き16sとの間の隙間が狭いものであっても、遮光部材32を弾性変形させることによってその隙間に遮光部材32を収容させることができるので、位置決め部材30と導光板16の切り欠き16sとの間を近接させることができ、これによって液晶表示装置の狭額化を図ることができる。また、導光板16等が膨張や伸縮をした場合であっても、遮光部材32が弾性変形することで遮光機能を維持させることができるので、光学シートの延長部分等によって光を遮る構成とする場合と比べて、導光板16内を導光する光の遮光機能について信頼性に優れたものとなっている。
<実施形態2>
図面を参照して実施形態2を説明する。実施形態2は、遮光部材132の構成が実施形態1のものと異なっている。その他の構成については実施形態1のものと同様であるため、構造、作用、及び効果の説明は省略する。なお、図11及び図12において、それぞれ図5及び図6の参照符号に数字100を加えた部位は、実施形態1で説明した部位と同一である。
実施形態2に係る液晶表示装置110では、図14に示すように、遮光部材132が、位置決め部材132の裏側の面と当接するシート状の当接部132aと、遮光部材132の側壁をなし、当接部132aと直交するように当接部132aの端部から延びる第1側壁部132bと、第2側壁部132dと、第1側壁部132bの導光板116の切り欠き116s側に向けられる端部に設けられ、内側に向かって丸められた形状をなすロール部132cと、から構成されている。遮光部材132において、第1側壁部132b及びロール部132cは板ばねで形成されており、当接部132a及び第2側壁部132dはポリカーボネイトで形成されている。また、遮光部材132は、光の遮光性に優れた黒色とされている。
遮光部材132の当接部132aは、導光板116の板面方向(X−Y平面方向)に沿ってシート状に設けられており、位置決め部材130の裏側の面より大きなものとされている(図13参照)。当接部132aの中央には、開口が円形とされた貫通孔132tが設けられており、位置決め部材130の裏側の面に設けられたネジ留め孔とほぼ同じ大きさとされている。この貫通孔132tを位置決め部材130のネジ留め孔と重ね合わせることにより、裏面側から視た時(図7参照)に位置決め部材の裏側の面を遮光部材132の延出部132aが覆うものとされ、この状態において、貫通孔132tにネジを通すことにより、位置決め部材130と遮光部材132とをフレーム113に対して共締めすることができる。これにより、遮光部材132を位置決め部材130(フレーム113)に対して取り付けることができる。遮光部材132が位置決め部材130に取り付けられた状態では、遮光部材132の第1側壁部132bと第2側壁部132dとによって位置決め部材130が囲まれる形となる。
遮光部材132は、図12及び図13に示すように、そのロール部132cの一部が導光板116の切り欠き116sの側面に当接した状態で、位置決め部材132と導光板116の切り欠き116sとの間に収容される。従って、遮光部材132は切り欠き116sの側面と曲面で当接するものとされている。ここで、ロール部132cは板ばねとされているので、導光板116が温度変化や吸湿等によって膨張した場合には、ロール部132cのばね性によって遮光部材132が変形することなくロール部132cと切り欠き116sとが当接した状態が維持され、また導光板116が収縮した場合には、ロール部132cが切り欠き116sの側面から離間して当該ロール部132cが弾性復帰することによって、遮光部材132の形状が維持されるものとなる。
以上のように実施形態2に係る遮光部材132は、導光板が変形した場合であっても、遮光部材132が弾性変形することで導光板116の変形を規制することがないため、品質上のリスクが少ないものとなっており、液晶表示装置110では、位置決め部材130によって導光板116の位置決め構成を実現しながら、導光板116内を導光する光が液晶パネル111側へ漏れることを防止ないし抑制することができる。
<実施形態3>
図面を参照して実施形態3を説明する。実施形態3は、フレーム213の一部に導光板216と当接する当接リブ223が設けられている点で実施形態1のものと異なっている。その他の構成については実施形態1のものと同様であるため、構造、作用、及び効果の説明は省略する。なお、図15において、それぞれ図5の参照符号に数字200を加えた部位は、実施形態1で説明した部位と同一である。
実施形態3に係る液晶表示装置210では、図15に示すように、パネル押さえ部213aのうち、突出部221よりも内寄りの位置に、導光板216を表側(表示面211c側)から支持する当接リブ223が一体形成されている。当接リブ223は、パネル押さえ部213aの内面からZ軸方向(突出部221の突出方向)に沿って裏側(導光板216側)に向けてそれぞれ突出するとともに、パネル押さえ部213aの各辺に沿って延在する細長い略ブロック状をなしている。当接リブ223は、パネル押さえ部213aにおける各辺にそれぞれ設けられるとともにそれぞれが各辺の全長にわたる長さ寸法を有している。従って、当接リブ223は、シャーシ214との間で導光板216を挟み込んだ状態で表側(表示面211c側)から支持することが可能とされ、導光板支持機能を有している。導光板216は、その端側部分が全周にわたって枠状をなす当接リブ223によって表側から押さえられることになる。
上記のような当接リブ223が設けられていることで導光板216の切り欠き216sと液晶パネルとの間の大部分が当該当接リブ223によって遮られることとなるので、液晶表示装置210では、当接リブ223が設けられていない構成のものと比べて、導光板216の切り欠き216sから漏れた光が液晶パネル211側へ届き難いものとされている。このため、当接リブ223と遮光部材232とによって導光板216内を導光する光が液晶パネル211側へ漏れることを効果的に防止ないし抑制することができる。
上記の各実施形態の変形例を以下に列挙する。
(1)上記の各実施形態では、遮光部材が位置決め部材の裏側の面と当接した状態で位置決め部材に取り付けられる構成を例示したが、遮光部材が取り付けられる位置決め部材の部位は限定されない。
(2)上記の各実施形態では、位置決め部材と遮光部材とがネジ留めによってフレームに共締めされた構成を例示したが、位置決め部材及び遮光部材の取付態様については限定されない。
(3)上記の各実施形態では、遮光部材の全体が弾性変形可能とされた構成を例示したが、遮光部材の少なくとも一部が弾性変形可能であってもよい。または、弾性変形不能であってもよい。この場合、遮光部材と切り欠きとの間に導光板の膨張に対応し得る隙間が設けられることが好ましい。
(4)上記の各実施形態以外にも、遮光部材の構成、形状、材料等については、適宜に変更可能である。
(5)上記の各実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを用いた液晶表示装置を例示したが、他の種類の表示パネルを用いた表示装置にも本発明は適用可能である。
以上、本発明の各実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。