JP5332849B2 - 面発光装置および保持枠 - Google Patents
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このような面発光装置は、看板やディスプレイ装置などの表示装置のほか、照明装置としても用いられている。
ここで、特許文献1に記載の面発光装置では、導光板の入光端面に装着される保持枠が遮光性を有し、光拡散シートの表面は側縁部が所定幅で遮光されている。このため、光源から照射された光が入光端面の近傍から漏れ出すことが防止され、光拡散シートの面内で、ある程度均一な発光が得られるように構成されている。
前記導光板の表面側に設けられ、前記導光パターンにより反射して前記導光板から出射した前記光を拡散させる拡散板と、
前記端面に沿って設けられ、前記光を前記導光板の面内方向に照射する光源と、
前記光源が設けられた前記端面に沿って延在する帯状をなし、前記導光板と前記拡散板との間に挟まれた、少なくとも前記導光板に対向する裏面側が光反射性を有する分離板と、を有する。
前記保持枠が、前記分離板と一体に形成されていてもよい。
前記導光板の前記裏面に、前記導光パターンで反射した前記光を前記導光板の表面側に反射する光反射シートが設けられていてもよい。
前記端面に沿って延在する帯状をなし、前記導光板に対向する裏面側が光反射性を有するとともに、前記導光板と前記拡散板との間に介挿されて、前記導光板の表面側の側縁部を前記端面に沿って遮光する分離板を備えることを特徴とする。
前記分離板の幅寸法が、前記スリット部のスリット幅よりも大きくてもよい。
なお、本実施の形態では、導光板や面発光装置の表面側と裏面側を規定して説明する。しかし、これは構成要素の相対関係を簡単に説明するために便宜的に規定するものであり、本発明を実施する製品の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
はじめに、本実施形態の概要を説明する。
図1,2に示す本実施形態の面発光装置100は、導光板40と拡散板50と光源30と分離板12とを有している。
導光板40は、裏面42に導光パターン45が配列して形成され、端面(入光端面43)から入射して面内方向に進行する光L(図3を参照)を導光パターン45により面直方向に反射する部材であり、入光端面43に沿う表面41側の側縁部44が遮光されている。
拡散板50は、導光板40の表面41側に設けられ、導光パターン45により反射して導光板40から出射した光Lを拡散させる部材である。
光源30は、入光端面43に沿って設けられ、光Lを導光板40の面内方向に照射する部材である。
分離板12は、光源30が設けられた入光端面43に沿って延在する帯状をなし、導光板40と拡散板50との間に挟まれている。そして、分離板12は、少なくとも導光板40に対向する裏面13側が光反射性を有している。
導光板40は、透明な熱可塑性樹脂からなる。熱可塑性樹脂は特に限定されず、アクリル系樹脂(メタクリル系樹脂)、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、非晶性ポリエステル樹脂、非晶性オレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、AS樹脂(アクリロニトリル、スチレン共重合化合物)を例示することができる。このうち、特にアクリル系樹脂を用いることで、平均輝度が高く、輝度分布の低下が少ない導光板を得ることができる。
本方法に用いられるアクリル系の熱可塑性樹脂には、その他、メチルメタクリレート以外のアルキル(メタ)アクリレート単量体や、芳香族ビニル化合物を、共重合成分として含んでもよい。さらに、熱可塑性樹脂は、衝撃強度改良剤や難燃剤などの添加剤を含んでもよい。
また、導光板40には、導光板の光学性能を損なわない限りにおいて、無機または有機の透明な充填剤を配合し、機械的強度や難燃性などを付与してもよい。
本実施形態では、図1に示すように平面視矩形状の平坦な導光板40を例示するが、本発明はこれに限られない。すなわち、導光板40を円板状その他の非矩形状の平面視形状としてもよく、または導光板40を厚み方向に湾曲させてもよい。
導光パターン45は、いわゆるエッジライト型の光源30からの光を、均一な面発光に変えるための凹凸部である。導光パターン45は、ドットパターンまたは溝として形成することができる。
すなわち、本実施形態の導光パターン45は、導光板40の基材と同材質で形成されている。
熱可塑性樹脂の凹凸加工としては、導光パターン45に対応する凹凸が形成された金型による熱プレスを例示することができる。
導光パターン45の表面の粗面化の程度は特に限定されないが、たとえば、十点平均粗さRz=10〜200μmとすることができる。
なお、本実施形態に代えて、導光パターン45を面発光装置100の表裏両面に設けて、面発光装置100の両面を発光させてもよい。この場合には、一枚の導光板40の表裏両面にそれぞれ導光パターン45を形成することで、光反射シート52を不要とすることができる。または、二枚の導光板40の片側主面に導光パターン45を形成し、導光パターン45の非形成面を各内側に向けて対向させ、導光板40同士の間に光反射シート52を挟み込んでもよい。
光源30は、導光板40の入光端面43に沿って取り付けられ、複数個のLED31は入光端面43の延在方向に等間隔で並んで設けられる。
拡散板50としては種々を用いることができ、粗面化処理したシート状の透明樹脂材料やガラス材料のほか、無機または有機粒子を分散させたシート状の樹脂材料を例示することができる。
ここで、導光板40の側縁部44とは、光源30が装着される入光端面43に接続された主面上の部分領域であって、当該入光端面43に沿って延在する、所定の幅寸法をもつ帯状の平面視領域である。
導光板40のみならず、拡散板50や面発光装置100に関しても、それぞれの側縁部とは、導光板40の入光端面43に接して延在する、主面における帯状領域として定義することができる。
本実施形態の場合、より具体的には、導光板40と拡散板50との間に挟まれた帯状の分離板12によって側縁部44を遮光している。
本実施形態の分離板12は、金属製の保持枠10とともに一体形成され、裏面13と表面14は光反射性を有している。
面発光装置100は、光源30を内部に収容して導光板40の入光端面43に装着される保持枠10をさらに備えている。本実施形態の保持枠10は分離板12と一体に形成されている。
したがって、分離板12は金属材料からなり、その裏面13は所定の光反射性を備えている。なお、分離板12の裏面13は、光Lを全反射する。裏面13は、光Lを鏡面反射しても散乱反射してもよい。
光源30に用いられるLED31から照射される光Lは、水銀灯などに比べて直進性が高いものの、所定の拡散角度で広がりながら入光端面43を通過して導光板40に入射する。
このように、導光板40の側縁部44において所定の拡散角度で進行する光L1は、拡散板50を通過することなく分離板12で反射して導光板40に戻る。これにより、面発光装置100における光Lの熱散逸が抑制されて高い発光効率を得ることができる。
ここで、分離板12の裏面13が光Lを鏡面反射する場合、上記効果が良好に享受され、面発光装置100の発光効率を高めることができる。
一方、分離板12の裏面13が光Lを拡散反射する場合、分離板12の裏面13で反射した光L(光L1)の入射角度が変わる。このため、所定割合の光L1に関し、その入射角度を導光板40の臨界角度以下とすることができる。これにより、保持枠10のカバー部16のエッジEからの光漏れを好適に防止し、面発光装置100における面発光の均一性を高めることができる。
なお、光Lの入射角度とは、光Lの進行方向と導光板40の法線方向とのなす角である。光L1に関する入射角度θを図3に示す。
このため、導光板40を出射して拡散板50に入射される光L(図3に示す光L1)は、屈折率の互いに異なる導光板40から空気層56へ、そして空気層56から拡散板50へと進行することとなる。これにより、導光板40から直接に拡散板50に光Lが入射する場合に比べて、拡散板50における光Lの拡散性が向上する。
さらに、分離板12の存在により、導光板40と拡散板50とが外力等の影響により密着することが防がれるため、拡散板50の面内に光Lの干渉縞が発生することが防止される。
一方、分離板12の板厚T2の上限も特に限定されないが、面発光装置100の全厚さを抑制する観点からは、2mm程度以下とするとよい。
また、カバー部16の幅寸法W2は、導光板40の板厚T1よりも大きくするとよい。
図3に示すように、分離板12の幅寸法W1は、スリット部26のスリット幅W3(図2を参照)よりも大きい。
これにより、面直方向に対して斜め方向から拡散板50を観察した場合にも直接出射が観察されることはなく、保持枠10の端縁からの光漏れを低減することができる。
たとえば上記実施形態においては、図1から3に示すように、分離板12が保持枠10と一体に形成されている場合を例示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、分離板12は保持枠10と別体として作製されて導光板40と拡散板50との間に介挿されるスペーサー部材であってもよい。
すなわち、本実施形態の面発光装置100においては、導光板40の側縁部44を遮光する部材は分離板12であってもよく、またはカバー部16などの他部材であってもよい。
説明の都合上、実施例および比較例の面発光装置における各要素には、図1から3に示した上記実施形態に係る面発光装置100における符号を付す。
<輝度測定>
長さ(長辺)910mm×幅(短辺)300mm×厚さ(T1)5mmのメタクリル樹脂の板材の裏面42に、円柱状のドットパターンが導光パターン45として分散して立設形成された導光板40(住友ベークライト社製 サンロイドルミキング(登録商標))を用いて輝度測定を行った。
導光板40の表面41側には、拡散板50(住友化学社製 スミペックス(登録商標)032 厚さ2mm)を設置し、導光板40の裏面42に光反射シート52(古河電気工業社製 MCPET(登録商標))を設置した。
また、導光板40のうち両側の短辺を入光端面43とした。
そして、光源30として線状光源(稲葉電機社製 スリーワン)を用い、これを二つの入光端面43にそれぞれ設置して長辺方向に入光を行った。
なお、保持枠10はアルミニウム製とし、分離板12を保持枠10と一体形成した。なお、分離板12の板厚T2は1mmとした。
なお、本実施例においては、面発光装置100を面直方向に対して斜め方向から観察した場合にも、保持枠10の端縁からの光Lの直接出射は観察されなかった。
カバー部16の幅寸法W2を9mmとした以外は実施例1と共通として、輝度プロファイルおよび平均輝度を測定した。なお、カバー部16の幅寸法W2は、導光板40の板厚T1(=5mm)よりも大きいものとした。
なお、本実施例においては、面発光装置100を面直方向に対して斜め方向から観察した場合にも、保持枠10の端縁からの光Lの直接出射は観察されなかった。
分離板12の幅寸法W1を0mmとし、カバー部16の幅寸法W2を6mmとした以外は実施例1と共通として、輝度プロファイルおよび平均輝度を測定した。すなわち、比較例1で用いた保持枠10は、図2、3に示す形態より、分離板12を除いたものである。
なお、比較例1では、導光板40の表面41と拡散板50とは互いに密着させた。
なお、比較例1においては、面発光装置100を面直方向に対して斜め方向から観察した場合にも、保持枠10(カバー部16)の端縁からの光Lの直接出射が観察された。
実施例1と比較例1とを対比すると、比較例1の幅寸法W2=6mmのカバー部16に代えて、実施例1の幅寸法W1=5mmの分離板12を設けたことにより、保持枠10の近傍における光漏れが低減されるとともに、面発光装置100の平均輝度が向上することがわかる。
具体的には、図6に示す比較例1では、入光端面43の近傍において約440cd/m2という高い輝度を示し、保持枠10の端縁(カバー部16のエッジE)における光漏れが相当量発生していることがわかる。これに対し、図4に示す実施例1では、入光端面43の近傍における輝度は約400cd/m2まで低減され、保持枠10の端縁(分離板12のエッジ)における光漏れが抑制されたことがわかる。
これにより、分離板12とカバー部16の併用により、面発光装置100の面発光の均一性が向上することがわかった。
なお、上記実施形態には以下の発明が開示されている。
1.裏面に導光パターンが配列して形成され、端面から入射して面内方向に進行する光を前記導光パターンにより面直方向に反射するとともに、前記端面に沿う表面側の側縁部が遮光されている導光板と、
前記導光板の表面側に設けられ、前記導光パターンにより反射して前記導光板から出射した前記光を拡散させる拡散板と、
前記端面に沿って設けられ、前記光を前記導光板の面内方向に照射する光源と、
前記光源が設けられた前記端面に沿って延在する帯状をなし、前記導光板と前記拡散板との間に挟まれた、少なくとも前記導光板に対向する裏面側が光反射性を有する分離板と、を有する面発光装置。
2.前記光源を内部に収容して前記導光板の前記端面に装着される保持枠をさらに備えるとともに、
前記保持枠が、前記分離板と一体に形成されていることを特徴とする1.に記載の面発光装置。
3.前記保持枠が、前記光源が設けられた前記端面に沿って延在し、前記拡散板における前記側縁部を遮光する、所定幅の帯状のカバー部をさらに備えることを特徴とする2.に記載の面発光装置。
4.前記導光板の前記表面は、前記導光パターンの非形成面であって、
前記導光板の前記裏面に、前記導光パターンで反射した前記光を前記導光板の表面側に反射する光反射シートが設けられていることを特徴とする1.から3.のいずれかに記載の面発光装置。
5.導光板と、前記導光板の表面側に積層された拡散板と、を保持し、前記導光板の端面より前記導光板の面内方向に光を照射する光源を内部に収容する保持枠であって、
前記端面に沿って延在する帯状をなし、前記導光板に対向する裏面側が光反射性を有するとともに、前記導光板と前記拡散板との間に介挿されて、前記導光板の表面側の側縁部を前記端面に沿って遮光する分離板を備えることを特徴とする保持枠。
6.前記端面に沿って延在し、前記拡散板における前記側縁部を遮光する、所定幅の帯状のカバー部をさらに備えることを特徴とする5.に記載の保持枠。
7.前記カバー部の幅寸法が、前記分離板の幅寸法よりも大きいことを特徴とする6.に記載の保持枠。
8.前記光源と、前記導光板の前記端面との間に、前記光源から照射された前記光が通過するスリット部が設けられているとともに、
前記分離板の幅寸法が、前記スリット部のスリット幅よりも大きいことを特徴とする5.から7.のいずれかに記載の保持枠。
12 分離板
13 裏面
14 表面
16 カバー部
17 裏面支持板
22 ベース保持部
23 空洞部
26 スリット部
28 ストッパー部
30 光源
31 LED
32 ベース部
34 給電ケーブル
40 導光板
41 表面
42 裏面
43 入光端面
44 側縁部
45 導光パターン
50 拡散板
52 光反射シート
54 側縁部
56 空気層
100 面発光装置
L 光
Claims (10)
- 裏面に導光パターンが配列して形成され、端面から入射して面内方向に進行する光を前記導光パターンにより面直方向に反射するとともに、前記端面に沿う表面側の側縁部が遮光されている導光板と、
前記導光板の表面側に設けられ、前記導光パターンにより反射して前記導光板から出射した前記光を拡散させる拡散板と、
前記端面に沿って設けられ、前記光を前記導光板の面内方向に照射する光源と、
前記光源が設けられた前記端面に沿って延在する帯状をなし、前記導光板と前記拡散板との間に挟まれた、少なくとも前記導光板に対向する裏面側が光反射性を有する分離板と、を有し、
前記光源を内部に収容して前記導光板の前記端面に装着される保持枠をさらに備えるとともに、
前記保持枠が、前記分離板と一体に形成されており、
前記保持枠が、前記光源が設けられた前記端面に沿って延在し、前記拡散板における前記側縁部を遮光する、所定幅の帯状のカバー部をさらに備え、
前記保持枠は、前記カバー部と一体に形成されており、
前記拡散板は、前記導光板の面直方向で前記分離板と前記カバー部によって挟み込まれている面発光装置。 - 前記カバー部は、前記分離板を介して前記導光板に対向しており、
前記カバー部の幅寸法は、前記分離板の幅寸法よりも大きい請求項1に記載の面発光装置。 - 前記保持枠は金属により形成されている請求項1または2に記載の面発光装置。
- 前記カバー部は、光反射性を有する請求項1から3のいずれかに記載の面発光装置。
- 前記導光板の前記表面は、前記導光パターンの非形成面であって、
前記導光板の前記裏面に、前記導光パターンで反射した前記光を前記導光板の表面側に反射する光反射シートが設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の面発光装置。 - 導光板と、前記導光板の表面側に積層された拡散板と、を保持する保持枠であって、
前記導光板の端面より前記導光板の面内方向に光を照射する光源を内部に収容する保持枠本体と、
前記端面に沿って延在する帯状をなし、前記導光板に対向する裏面側が光反射性を有するとともに、前記導光板と前記拡散板との間に介挿されて、前記導光板の表面側の側縁部を前記端面に沿って遮光する分離板と、を備え、
前記保持枠本体が、前記分離板と一体に形成されており、
前記保持枠本体が、前記光源が設けられた前記端面に沿って延在し、前記拡散板における前記側縁部を遮光する、所定幅の帯状のカバー部をさらに備え、
前記保持枠本体は、前記カバー部と一体に形成されており、
前記分離板と前記カバー部とは、前記導光板の面直方向で前記拡散板を挟み込むように形成されている保持枠。 - 前記カバー部は、前記分離板を介して前記導光板に対向するように形成されており、
前記カバー部の幅寸法が、前記分離板の幅寸法よりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の保持枠。 - 前記保持枠本体、前記分離板および前記カバー部は金属により形成されている請求項6または7に記載の保持枠。
- 前記カバー部は、光反射性を有する請求項6から8のいずれかに記載の保持枠。
- 前記光源と、前記導光板の前記端面との間に、前記光源から照射された前記光が通過するスリット部が設けられているとともに、
前記分離板の幅寸法が、前記スリット部のスリット幅よりも大きいことを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の保持枠。
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