JP5715674B2 - 撮像レンズならびにそれを備えた携帯型電子機器 - Google Patents

撮像レンズならびにそれを備えた携帯型電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、撮像レンズならびにそれを備えた携帯型電子機器に関するものである。
近年、携帯型電子機器(例えば、携帯電話機およびデジタルカメラ)の普及に伴って、携帯型電子機器の大きさを縮小することに多くの力が注がれている。また、電荷結合素子(CCD:Charged Coupled Device)および相補型金属酸化膜半導体(CMOS:Complementary Metal‐Oxide Semiconductor)による光学センサの大きさが縮小されると、それに応じて、光学センサと共に用いる撮像レンズの寸法が、光学性能を著しく損なうことなく、縮小されなければならない。
特許文献1、特許文献2、特許文献3のそれぞれは、4つのレンズ素子を有する従来の撮像レンズを開示している。特許文献3の第1の好ましい実施形態の場合、第1のレンズ素子の物体側の面とその像面との間の光軸における距離は、5.615mmである。
特許文献4は、4つのレンズ素子を有する従来の撮像レンズを開示している。第1のレンズ素子の物体側の面とその像面との間の光軸における距離は、10.869mmである。
特許文献5は、4つのレンズ素子を有する従来の撮像レンズを開示している。第1のレンズ素子の物体側の面とその像面との間の光軸における距離は、7.22mmである。
台湾実用新案第M354075号 台湾実用新案第M360372号 台湾特許第I324262号 台湾特許出願公開第2008/42429号 米国特許第8102608号
上述の従来の撮像レンズは、それらの機構の長さが比較的長いことから、携帯電話機の大きさを縮小するという傾向に反するものである。
そこで、本発明の目的は、良好な光学性能を維持しつつ、全長を短縮した撮像レンズを提供することである。
本発明の一態様によれば、撮像レンズは、物体側から像側へ順に配置される、第1、第2、第3、第4のレンズ素子を備える。第1、第2、第3、第4のレンズ素子の各々は、物体側に向いた物体側の面と、像側に向いた像側の面とを有する。
第1のレンズ素子は、正の屈折力を有する。第1のレンズ素子の物体側の面は、該撮像レンズの光軸近傍に凸部を有する。第1のレンズ素子の像側の面は、光軸近傍に凸部を有する。
第2のレンズ素子の物体側の面は光軸近傍に凸部を有し、第2のレンズ素子の像側の面は光軸近傍に凹部を有する。
第4のレンズ素子は、負の屈折力を有し、その物体側の面は光軸近傍に凹部を有する。
EFLは撮像レンズの有効焦点距離を表し、CT1は第1のレンズ素子の物体側の面と像側の面との間の光軸における距離を表すとして、撮像レンズは、EFL/CT1≧5.30を満たしている。
撮像レンズは、第1、第2、第3、第4のレンズ素子の他には、屈折力を有するレンズ素子を備えていない。
本発明の別の目的は、4つのレンズ素子を有する撮像レンズを備えた携帯型電子機器を提供することである。
本発明の別の態様によれば、電子機器は、ハウジングと撮像モジュールとを備える。撮像モジュールは、ハウジング内に配置されており、本発明の撮像レンズと、撮像レンズが配置される鏡筒と、鏡筒が配置される台座ユニットと、像側に配置されて像を取り込むために撮像レンズと作用的に関連付けられる撮像センサと、を有している。
本発明の他の特徴ならびに効果は、添付の図面を参照した以下の好ましい実施形態の詳細な説明において明らかになるであろう。
本発明に係る撮像レンズの第1の好ましい実施形態を示す模式図である。 第1の好ましい実施形態の撮像レンズに対応するいくつかの光学パラメータの値を示している。 第1の好ましい実施形態の撮像レンズに対応する光学的関係のいくつかのパラメータの値を示している。 図4(a)〜4(d)は、第1の好ましい実施形態の撮像レンズの様々な光学特性を示している。 本発明に係る撮像レンズの第2の好ましい実施形態を示す模式図である。 第2の好ましい実施形態の撮像レンズに対応するいくつかの光学パラメータの値を示している。 第2の好ましい実施形態の撮像レンズに対応する光学的関係のいくつかのパラメータの値を示している。 図8(a)〜8(d)は、第2の好ましい実施形態の撮像レンズの様々な光学特性を示している。 本発明に係る撮像レンズの第3の好ましい実施形態を示す模式図である。 第3の好ましい実施形態の撮像レンズに対応するいくつかの光学パラメータの値を示している。 第3の好ましい実施形態の撮像レンズに対応する光学的関係のいくつかのパラメータの値を示している。 図12(a)〜12(d)は、第3の好ましい実施形態の撮像レンズの様々な光学特性を示している。 本発明に係る撮像レンズの第4の好ましい実施形態を示す模式図である。 第4の好ましい実施形態の撮像レンズに対応するいくつかの光学パラメータの値を示している。 第4の好ましい実施形態の撮像レンズに対応する光学的関係のいくつかのパラメータの値を示している。 図16(a)〜16(d)は、第4の好ましい実施形態の撮像レンズの様々な光学特性を示している。 本発明に係る撮像レンズの第5の好ましい実施形態を示す模式図である。 第5の好ましい実施形態の撮像レンズに対応するいくつかの光学パラメータの値を示している。 第5の好ましい実施形態の撮像レンズに対応する光学的関係のいくつかのパラメータの値を示している。 図20(a)〜20(d)は、第5の好ましい実施形態の撮像レンズの様々な光学特性を示している。 本発明に係る撮像レンズの第6の好ましい実施形態を示す模式図である。 第6の好ましい実施形態の撮像レンズに対応するいくつかの光学パラメータの値を示している。 第6の好ましい実施形態の撮像レンズに対応する光学的関係のいくつかのパラメータの値を示している。 図24(a)〜24(d)は、第6の好ましい実施形態の撮像レンズの様々な光学特性を示している。 本発明に係る撮像レンズの第7の好ましい実施形態を示す模式図である。 第7の好ましい実施形態の撮像レンズに対応するいくつかの光学パラメータの値を示している。 第7の好ましい実施形態の撮像レンズに対応する光学的関係のいくつかのパラメータの値を示している。 図28(a)〜28(d)は、第7の好ましい実施形態の撮像レンズの様々な光学特性を示している。 第1〜第7の好ましい実施形態の撮像レンズに対応する他の光学的関係のパラメータの値を示す表である。 本発明の撮像レンズの第1の適用例を示す部分断面模式図である。 本発明の撮像レンズの第2の適用例を示す部分断面模式図である。
本発明についてより詳細に説明するに当たり、留意されるべきことは、類似の要素は、本開示全体を通して同一の参照符号で示しているということである。
図1を参照する。本発明に係る撮像レンズ10の第1の好ましい実施形態は、光軸(I)に沿って物体側から像側へ順に配置される、第1のレンズ素子3と、開口絞り2と、第2、第3、第4のレンズ素子4〜6と、光学フィルタ7と、を備える。光学フィルタ7は、赤外光を選択的に吸収するための赤外線カットフィルタであり、これによって、像面8に形成される像の欠陥を軽減する。
第1、第2、第3、第4のレンズ素子3〜6、および光学フィルタ7のそれぞれは、物体側に向いた物体側の面31、41、51、61、71と、像側に向いた像側の面32、42、52、62、72と、を有する。撮像レンズ10に入射する光は、順に、第1のレンズ素子3の物体側の面31と像側の面32、開口絞り2、第2のレンズ素子4の物体側の面41と像側の面42、第3のレンズ素子5の物体側の面51と像側の面52、第4のレンズ素子6の物体側の面61と像側の面62、光学フィルタ7の物体側の面71と像側の面72を通って進み、像面8に像を形成する。物体側の面31、41、51、61および像側の面32、42、52、62のそれぞれは、非球面であり、光軸(I)と一致する中心点を有する。
製造の際に、第1のレンズ素子3は、平坦状または段状とすることができる周縁拡張部を備えて形成され得る。機能の面では、物体側の面31と像側の面32は、第1のレンズ素子3を通り抜ける光の通過を可能にするように構成されるのに対し、拡張部は、単に取り付け機能を提供する役目を果たすにすぎず、第1のレンズ素子3を通り抜ける光の通過に資するものではない。また、その他のレンズ素子4〜6も、第1のレンズ素子3のものと同様の拡張部を備えて形成され得る。
レンズ素子3〜6は、本実施形態ではプラスチック材料で構成されており、他の実施形態では、そのうちの少なくとも1つを他の材料で構成することができる。
図1に示す第1の好ましい実施形態では、第1のレンズ素子3は、正の屈折力を有する。第1のレンズ素子3の物体側の面31は、光軸(I)近傍に凸部311を有する凸面である。第1のレンズ素子3の像側の面32は、光軸(I)近傍に凸部321を有する凸面である。
第2のレンズ素子4は、負の屈折力を有する。第2のレンズ素子4の物体側の面41は、光軸(I)近傍に凸部411を有するとともに、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凹部412を有する。第2のレンズ素子4の像側の面42は、光軸(I)近傍に凹部421を有するとともに、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凸部422を有する。
第3のレンズ素子5は、正の屈折力を有する。第3のレンズ素子5の物体側の面51は、光軸(I)近傍に凹部511を有するとともに、該第3のレンズ素子5の周縁部近傍に凸部512を有する。第3のレンズ素子5の像側の面52は、光軸(I)近傍に凸部521を有するとともに、該第3のレンズ素子5の周縁部近傍に凹部522を有する。
第4のレンズ素子6は、負の屈折力を有する。第4のレンズ素子6の物体側の面61は、光軸(I)近傍に凹部611を有するとともに、該第4のレンズ素子6の周縁部近傍に凹部612を有し、さらに凹部611と612との間に凸部614を有する。第4のレンズ素子6の像側の面62は、光軸(I)近傍に凹部621を有するとともに、該第4のレンズ素子6の周縁部近傍に凸部622を有する。
第1の好ましい実施形態の面31〜61、32〜62に対応するいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図2に示している。撮像レンズ10は、全系の有効焦点距離(EFL)が2.80mm、半視野(HFOV:Half Field‐Of‐View)が31.255°、Fナンバーが2.0、系の長さが3.75mmである。系の長さとは、第1のレンズ素子3の物体側の面31と像面8との間の距離を指す。
本実施形態では、物体側の面31〜61および像側の面32〜62の各々は非球面であって、次の光学的関係を満たしている。
Figure 0005715674
ここで、
Rは、非球面の曲率半径を表す。
Zは、光軸(I)から距離Yにある非球面上の任意の点と、非球面の光軸(I)上の頂点における接平面と、の間の垂直距離として定義される非球面の深さを表す。
Yは、非球面上の任意の点と光軸(I)との間の垂直距離を表す。
Kは、円錐定数を表す。
2iは、2i次の非球面係数を表す。
第1の好ましい実施形態に対応する上記の光学的関係(1)のいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図3に示している。
第1の好ましい実施形態に対応する上記の光学パラメータのいくつかの間の関係は、以下のとおりである。
EFL/CT1=9.69
CT3/AC34=11.30
AAG/AC34=8.50
CT1/CT2=1.46
ALT/CT1=4.22
CT3/CT1=1.56
CT3/CT4=1.61
ALT/CT3=2.70
ここで、
CT1は、第1のレンズ素子3の物体側の面31と像側の面32との間の光軸(I)における距離を表す。
CT2は、第2のレンズ素子4の物体側の面41と像側の面42との間の光軸(I)における距離を表す。
CT3は、第3のレンズ素子5の物体側の面51と像側の面52との間の光軸(I)における距離を表す。
CT4は、第4のレンズ素子6の物体側の面61と像側の面62との間の光軸(I)における距離を表す。
AAGは、第1のレンズ素子3の像側の面32と第2のレンズ素子4の物体側の面41との間の光軸(I)における距離と、第2のレンズ素子4の像側の面42と第3のレンズ素子5の物体側の面51との間の光軸(I)における距離と、第3のレンズ素子5の像側の面52と第4のレンズ素子6の物体側の面61との間の光軸(I)における距離と、の和を表す。
EFL(Effective Focal Length:有効焦点距離)は、撮像レンズ10の系焦点距離を表す。
AG12は、第1のレンズ素子3の像側の面32と第2のレンズ素子4の物体側の面41との間の光軸(I)における距離を表す。
AC34は、第3のレンズ素子5の像側の面52と第4のレンズ素子6の物体側の面61との間の光軸(I)における距離を表す。
ALTは、第1のレンズ素子3の物体側の面31と像側の面32との間の光軸(I)における距離と、第2のレンズ素子4の物体側の面41と像側の面42との間の光軸(I)における距離と、第3のレンズ素子5の物体側の面51と像側の面52との間の光軸(I)における距離と、第4のレンズ素子6の物体側の面61と像側の面62との間の光軸(I)における距離と、の和を表す。
図4(a)〜4(d)は、第1の好ましい実施形態の縦球面収差、サジタル非点収差、タンジェンシャル非点収差、歪曲収差にそれぞれ対応するシミュレーション結果を示している。このシミュレーション結果の各々では、470nm、555nm、650nmの波長にそれぞれ対応する曲線を示している。
図4(a)から分かるように、縦球面収差に対応する曲線の各々では、(縦軸で示す)各視野での焦点距離が±0.04mmの範囲内にあるので、第1の好ましい実施形態では、各波長で比較的低い球面収差を実現することが可能である。また、各視野での曲線間の焦点距離のずれが±0.005mmの範囲を超えないので、第1の好ましい実施形態では、色収差が比較的低い。
図4(b)および4(c)から分かるように、これらの曲線の各々は、±0.16mmの焦点距離の範囲内にあるので、第1の好ましい実施形態では、光学収差が比較的低い。
さらに、図4(d)に示すように、歪曲収差に対応する曲線の各々は、±1.5%の範囲内にあるので、第1の好ましい実施形態は、多くの光学系の撮像品質要求を満たすことが可能である。
上記のことから、第1の好ましい実施形態の撮像レンズ10は、系の長さを3.75mmにまで縮小したとしても、依然として比較的良好な光学性能を実現することが可能である。
図5を参照する。第1と第2の好ましい実施形態の違いは、以下のことにある。
開口絞り2は、第1のレンズ素子3の物体側に配置されている。第2のレンズ素子4の物体側の面41は、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凸部413を有する凸面である。第2のレンズ素子4の像側の面42は、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凹部423を有する凹面である。第4のレンズ素子6の物体側の面61は、光軸(I)近傍に凹部611を有するとともに該第4のレンズ素子6の周縁部近傍に凹部612を有するのみの、凹面である。
第2の好ましい実施形態の面31〜61、32〜62に対応するいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図6に示している。撮像レンズ10は、全系の焦点距離が2.40mm、HFOVが35.304°、Fナンバーが2.2、系の長さが3.18mmである。
第2の好ましい実施形態に対応する上記の光学的関係(1)のいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図7に示している。
第2の好ましい実施形態に対応する上記の光学パラメータのいくつかの間の関係は、以下のとおりである。
EFL/CT1=8.30
CT3/AC34=11.30
AAG/AC34=8.50
CT1/CT2=1.46
ALT/CT1=4.22
CT3/CT1=1.56
CT3/CT4=1.61
ALT/CT3=2.70
図8(a)〜8(d)は、第2の好ましい実施形態の縦球面収差、サジタル非点収差、タンジェンシャル非点収差、歪曲収差にそれぞれ対応するシミュレーション結果を示している。図8(a)、8(b)、8(c)、8(d)から分かるように、第2の好ましい実施形態では、系の長さを3.18mmにまで縮小したとしても、比較的良好な光学性能を実現することが可能である。
図9を参照する。第1と第3の好ましい実施形態の違いは、以下のことにある。
第2のレンズ素子4の物体側の面41は、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凸部413を有する凸面である。第2のレンズ素子4の像側の面42は、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凹部423を有する凹面である。第3のレンズ素子5の像側の面52は、該第3のレンズ素子5の周縁部近傍に凸部523を有する凸面である。第4のレンズ素子6の物体側の面61は、光軸(I)近傍に凹部611を有するとともに該第4のレンズ素子6の周縁部近傍に凹部612を有するのみの、凹面である。
第3の好ましい実施形態の面31〜61、32〜62に対応するいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図10に示している。撮像レンズ10は、全系の焦点距離が2.30mm、HFOVが36.417°、Fナンバーが2.2、系の長さが3.20mmである。
第3の好ましい実施形態に対応する上記の光学的関係(1)のいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図11に示している。
第3の好ましい実施形態に対応する上記の光学パラメータのいくつかの間の関係は、以下のとおりである。
EFL/CT1=7.96
CT3/AC34=11.30
AAG/AC34=8.50
CT1/CT2=1.46
ALT/CT1=4.22
CT3/CT1=1.56
CT3/CT4=1.61
ALT/CT3=2.70
図12(a)〜12(d)は、第3の好ましい実施形態の縦球面収差、サジタル非点収差、タンジェンシャル非点収差、歪曲収差にそれぞれ対応するシミュレーション結果を示している。図12(a)、12(b)、12(c)、12(d)から分かるように、第3の好ましい実施形態では、同様に、系の長さを3.20mmにまで縮小したとしても、比較的良好な光学性能を実現することが可能である。
図13を参照する。第1と第4の好ましい実施形態の違いは、以下のことにある。
開口絞り2は、第1のレンズ素子3の物体側に配置されている。第2のレンズ素子4の物体側の面41は、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凸部413を有する凸面である。第2のレンズ素子4の像側の面42は、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凹部423を有する凹面である。第3のレンズ素子5の物体側の面51は、該第3のレンズ素子5の周縁部近傍に凹部513を有するとともに、該第3のレンズ素子5の周縁部近傍と光軸(I)近傍との間に凸部514を有する。第4のレンズ素子6の物体側の面61は、光軸(I)近傍に凹部611を有するとともに該第4のレンズ素子6の周縁部近傍に凹部612を有するのみの、凹面である。
第4の好ましい実施形態の面31〜61、32〜62に対応するいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図14に示している。撮像レンズ10は、全系の焦点距離が3.47mm、HFOVが34.692°、Fナンバーが2.4、系の長さが4.73mmである。
第4の好ましい実施形態に対応する上記の光学的関係(1)のいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図15に示している。
第4の好ましい実施形態に対応する上記の光学パラメータのいくつかの間の関係は、以下のとおりである。
EFL/CT1=5.30
CT3/AC34=8.13
AAG/AC34=12.00
CT1/CT2=1.05
ALT/CT1=3.55
CT3/CT1=0.99
CT3/CT4=1.63
ALT/CT3=3.58
図16(a)〜16(d)は、第4の好ましい実施形態の縦球面収差、サジタル非点収差、タンジェンシャル非点収差、歪曲収差にそれぞれ対応するシミュレーション結果を示している。図16(a)、16(b)、16(c)、16(d)から分かるように、第4の好ましい実施形態では、同様に、系の長さを4.73mmにまで縮小したとしても、比較的良好な光学性能を実現することが可能である。
図17を参照する。第1と第5の好ましい実施形態の違いは、以下のことにある。
第1のレンズ素子3の物体側の面31は、第1のレンズ素子3の周縁部近傍に凹部312を有する。第2のレンズ素子4の物体側の面41は、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凸部413を有する凸面である。第2のレンズ素子4の像側の面42は、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凹部423を有する凹面である。第3のレンズ素子5の物体側の面51は、該第3のレンズ素子5の周縁部近傍に凹部513を有する凹面である。第4のレンズ素子6の物体側の面61は、光軸(I)近傍に凹部611を有するとともに、該第4のレンズ素子6の周縁部近傍に凸部613を有するのみである。
第5の好ましい実施形態の面31〜61、32〜62に対応するいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図18に示している。撮像レンズ10は、全系の焦点距離が2.30mm、HFOVが36.463°、Fナンバーが2.0、系の長さが3.44mmである。
第5の好ましい実施形態に対応する上記の光学的関係(1)のいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図19に示している。
第5の好ましい実施形態に対応する上記の光学パラメータのいくつかの間の関係は、以下のとおりである。
EFL/CT1=5.30
CT3/AC34=8.90
AAG/AC34=8.06
CT1/CT2=1.05
ALT/CT1=3.63
CT3/CT1=0.98
CT3/CT4=1.00
ALT/CT3=3.71
図20(a)〜20(d)は、第5の好ましい実施形態の縦球面収差、サジタル非点収差、タンジェンシャル非点収差、歪曲収差にそれぞれ対応するシミュレーション結果を示している。図20(a)、20(b)、20(c)、20(d)から分かるように、第5の好ましい実施形態では、同様に、系の長さを3.44mmにまで縮小したとしても、比較的良好な光学性能を実現することが可能である。
図21を参照する。第1と第6の好ましい実施形態の違いは、以下のことにある。
第2のレンズ素子4の物体側の面41は、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凸部413を有する凸面である。第2のレンズ素子4の像側の面42は、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凹部423を有する凹面である。第3のレンズ素子5の物体側の面51は、該第3のレンズ素子5の周縁部近傍に凹部513を有する凹面である。第3のレンズ素子5の像側の面52は、該第3のレンズ素子5の周縁部近傍に凸部523を有する凸面である。第4のレンズ素子6の物体側の面61は、光軸(I)近傍に凹部611を有するとともに、該第4のレンズ素子6の周縁部近傍に凸部613を有するのみである。
第6の好ましい実施形態の面31〜61、32〜62に対応するいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図22に示している。撮像レンズ10は、全系の焦点距離が2.71mm、HFOVが32.062°、Fナンバーが2.0、系の長さが3.96mmである。
第6の好ましい実施形態に対応する上記の光学的関係(1)のいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図23に示している。
第6の好ましい実施形態に対応する上記の光学パラメータのいくつかの間の関係は、以下のとおりである。
EFL/CT1=6.55
CT3/AC34=6.68
AAG/AC34=8.22
CT1/CT2=2.26
ALT/CT1=4.28
CT3/CT1=1.28
CT3/CT4=0.82
ALT/CT3=3.35
図24(a)〜24(d)は、第6の好ましい実施形態の縦球面収差、サジタル非点収差、タンジェンシャル非点収差、歪曲収差にそれぞれ対応するシミュレーション結果を示している。図24(a)、24(b)、24(c)、24(d)から分かるように、第6の好ましい実施形態では、同様に、系の長さを3.96mmにまで縮小したとしても、比較的良好な光学性能を実現することが可能である。
図25を参照する。第1と第7の好ましい実施形態の違いは、以下のことにある。
第2のレンズ素子4の物体側の面41は、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凸部413を有する凸面である。第2のレンズ素子4の像側の面42は、該第2のレンズ素子4の周縁部近傍に凹部423を有する凹面である。第3のレンズ素子5の物体側の面51は、該第3のレンズ素子5の周縁部近傍に凹部513を有する凹面である。第4のレンズ素子6の物体側の面61は、光軸(I)近傍に凹部611を有するとともに、該第4のレンズ素子6の周縁部近傍に凸部613を有するのみである。
第7の好ましい実施形態の面31〜61、32〜62に対応するいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図26に示している。撮像レンズ10は、全系の焦点距離が2.74mm、HFOVが31.782°、Fナンバーが2.0、系の長さが3.87mmである。
第7の好ましい実施形態に対応する上記の光学的関係(1)のいくつかの光学パラメータの値を示す表を、図27に示している。
第7の好ましい実施形態に対応する上記の光学パラメータのいくつかの間の関係は、以下のとおりである。
EFL/CT1=7.01
CT3/AC34=4.89
AAG/AC34=8.00
CT1/CT2=2.17
ALT/CT1=3.63
CT3/CT1=1.06
CT3/CT4=0.96
ALT/CT3=3.41
図28(a)〜28(d)は、第7の好ましい実施形態の縦球面収差、サジタル非点収差、タンジェンシャル非点収差、歪曲収差にそれぞれ対応するシミュレーション結果を示している。図28(a)、28(b)、28(c)、28(d)から分かるように、第7の好ましい実施形態では、同様に、系の長さを3.87mmにまで縮小したとしても、比較的良好な光学性能を実現することが可能である。
比較のために、7つの好ましい実施形態に対応する上記の光学パラメータのいくつかの間の上記関係を示す表を、図29に示している。本発明に係る撮像レンズ10の光学パラメータの各々が以下の光学的関係を満たしている場合は、系の長さを5mm未満にまで縮小したとしても、依然として光学性能は比較的良好である。
EFL/CT1≧5.30 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐(2)
CT3/AC34≧4.80 ‐‐‐‐‐‐‐‐(3)
AAG/AC34≧8.00 ‐‐‐‐‐‐‐‐(4)
CT1/CT2≦1.50 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐(5)
ALT/CT1≧3.55 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐(6)
CT3/CT1≧1.40 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐(7)
CT3/CT4≦1.75 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐(8)
ALT/CT3≧2.65 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐(9)
系の長さを縮小するために、各レンズ素子の厚さを縮小することができる。撮像レンズ10が光学的関係(2)を満たしている場合には、小さいCT1によって、EFLおよびCT1は、それぞれ適切な範囲内となる。第1のレンズ素子3の厚さが小さいことは、系の長さを縮小するのに好ましい。さらに、EFL/CT1は、5.30〜10.50の範囲であることが好ましい。
系の長さを縮小するために、AC34を縮小することができる。第3のレンズ素子5は、光学有効半径が比較的大きいので、製造を容易とするために十分な厚さとすることができる。撮像レンズ10が光学的関係(3)を満たしている場合には、CT3およびAC34は、それぞれ適切な範囲内となる。さらに、CT3/AC34は、4.80〜13.00の範囲であることが好ましい。
系の長さを縮小するために、レンズ素子間の距離を縮小することができる。撮像レンズ10が光学的関係(4)を満たしている場合には、小さいAC34によって、AAGおよびAC34は、それぞれ適切な範囲内となる。AC34が小さいことは、系の長さを縮小するのに好ましい。さらに、AAG/AC34は、8.00〜14.00の範囲であることが好ましい。
撮像レンズ10が光学的関係(5)を満たしている場合には、CT1およびCT2は、それぞれ適切な範囲内となり、かつ小さい。第1および第2のレンズ素子3、4の厚さが小さいことは、系の長さを縮小するのに好ましい。さらに、CT1/CT2は、1.00〜1.50の範囲であることが好ましい。
撮像レンズ10が光学的関係(6)を満たしている場合には、小さいCT1によって、ALTおよびCT1は、それぞれ適切な範囲内となる。第1のレンズ素子3の厚さが小さいことは、系の長さを縮小するのに好ましい。さらに、ALT/CT1は、3.55〜5.00の範囲であることが好ましい。
撮像レンズ10が光学的関係(7)を満たしている場合には、CT3およびCT1は、それぞれ適切な範囲内となり、かつ小さい。第3および第1のレンズ素子5、3の厚さが小さいことは、系の長さを縮小するのに好ましい。さらに、CT3/CT1は、1.40〜1.70の範囲にあることが好ましい。
撮像レンズ10が光学的関係(8)を満たしている場合には、CT3およびCT4は、それぞれ適切な範囲内となり、かつ小さい。第3および第4のレンズ素子5、6の厚さが小さいことは、系の長さを縮小するのに好ましい。さらに、CT3/CT4は、0.75〜1.75の範囲にあることが好ましい。
撮像レンズ10が光学的関係(9)を満たしている場合には、小さいCT3によって、ALTおよびCT3は、それぞれ適切な範囲内となる。第3のレンズ素子5の厚さが小さいことは、系の長さを縮小するのに好ましい。さらに、ALT/CT3は、2.65〜3.90の範囲にあることが好ましい。
要約すると、本発明に係る撮像レンズ10の効果および利点は、以下のように説明される。
1.第1のレンズ素子3の正の屈折力によって、センサ周縁部における撮像光の主光線の角度を抑えるように、集光能力を高めることができ、これにより、平行な光入力を作り出して、像の歪みの抑制を確保する。
2.第2のレンズ素子4の像側の面42の凹部421によって、第1のレンズ素子3に起因する像収差を補正することができ、像品質を確保することができる。
3.第4のレンズ素子6の物体側の非球面61によって、像の周縁部における収差を補正することができる。また、撮像レンズ10は、EFL/CT1≧5.30を満たしているので、小さいCT1によって、EFLおよびCT1は、それぞれ適切な範囲内となり、このことは、系の長さを縮小するのに好ましい。
4.EFL/CT1、CT3/AC34、AAG/AC34、CT1/CT2、ALT/CT1、CT3/CT1、CT3/CT4、およびALT/CT3などの関連する光学パラメータの設計によって、球面収差などの光学収差を低減することができ、またはさらに除去することもできる。また、レンズ素子3〜6の面設計および配置によって、系の長さを縮小した場合でも、依然として光学収差を低減または除去することができ、その結果、比較的良好な光学性能が得られる。
5.前述の7つの好ましい実施形態によって、経済的メリットを伴う薄型化された関連製品の開発を図るために、本発明の系の長さを5mm未満にまで縮小できることが分かっている。
撮像レンズ10の第1の適用例を図30に示しており、この例では、撮像レンズ10は、携帯型電子機器1(携帯電話機など)のハウジング11内に配置されて、該携帯型電子機器1の撮像モジュール12の一部をなしている。撮像モジュール12は、撮像レンズ10が配置される鏡筒21と、鏡筒21が配置される台座ユニット120と、像面8(図1を参照)に配置されて像を取り込むために撮像レンズ10と作用的に関連付けられる撮像センサ130と、を有している。
台座ユニット120は、鏡筒21が配置される第1の座部121と、第1の座部121と撮像センサ130との間に介在させる部分を有する第2の座部122と、を含んでいる。鏡筒21、および台座ユニット120の第1の座部121は、撮像レンズ10の光軸(I)と一致する軸(II)に沿って延在する。
撮像レンズ10の第2の適用例を図31に示している。第1と第2の適用例の違いは、第2の適用例では、台座ユニット120が,ボイスコイルモータ(VCM:Voice‐Coil Motor)として構成されていることであり、第1の座部121は、鏡筒21が配置される内側部分123と、内側部分123を取り囲む外側部分124と、内側部分123と外側部分124との間に介在されるコイル125と、コイル125の外側と外側部分124の内側との間に配置される磁性部品126と、を含んでいる。
撮像レンズ10の焦点制御のために、内側部分123と鏡筒21は、その中の撮像レンズ10と共に、撮像レンズ10の光軸(I)と一致する軸(III)に沿って、撮像センサ130に対して動くことができる。撮像レンズ10の光学フィルタ7は、外側部分124に当接するように配置された第2の座部122に配置される。第2の適用例における携帯型電子機器1の他の構成要素の構成および配置は、第1の適用例のものと同じであり、従って、簡潔にするため、以下では説明しない。
本発明の撮像レンズ10によって、適用例のそれぞれにおける携帯型電子機器1は、良好な光学性能および撮像性能を有しながら、比較的縮小された全厚となるように構成することができ、これによって、材料のコストが削減され、また、製品の小型化要求が満たされる。
本発明について、最も現実的かつ好ましい実施形態であると考えられるものに関して説明したが、当然のことながら、本発明は、開示された実施形態に限定されるものではなく、最も広い解釈の趣旨および範囲に含まれる種々の構成を包括し、そのような変形および均等な構成のすべてを網羅するものとする。

Claims (7)

  1. 撮像レンズであって、
    各々が物体側に向いた物体側の面と像側に向いた像側の面とを有する、第1のレンズ素子と、第2のレンズ素子と、第3のレンズ素子と、第4のレンズ素子と、を当該順序で物体側から像側へ亘って備え、当該第1乃至第4のレンズ素子のみが屈折力を有し、
    前記第1のレンズ素子は、正の屈折力を有するとともに、当該撮像レンズの光軸近傍に凸部をなす前記物体側の面と、前記光軸近傍に凸部をなす前記像側の面とを有し、
    前記第2のレンズ素子は、前記光軸近傍に凸部をなす前記物体側の面と、前記光軸近傍に凹部をなす前記像側の面とを有し、
    前記第4のレンズ素子は、負の屈折力を有するとともに、前記光軸近傍に凹部をなす前記物体側の面を有し、
    当該撮像レンズは、当該撮像レンズの有効焦点距離を示すEFLと、前記第1のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離を示すCT1との関係であるEFL/CT1≧5.30を充足し、
    前記第2のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離を示すCT2と、CT1との関係であるCT1/CT2≦1.50を充足し、
    前記第3のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離を示すCT3と、CT1との関係であるCT3/CT1≧1.40をさらに充足する
    ことを特徴とする撮像レンズ。
  2. 前記第3のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離を示すCT3と、前記第3のレンズ素子の前記像側の面と前記第4のレンズ素子の前記物体側の面との間の前記光軸上の距離を示すAC34との関係であるCT3/AC34≧4.80をさらに充足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
  3. 前記第1のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離と、前記第2のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離と、前記第3のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離と、前記第4のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離との和を示すALTと、CT1との関係であるALT/CT1≧3.55をさらに充足することを特徴とする請求項2に記載の撮像レンズ。
  4. 前記第1のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離と、前記第2のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離と、前記第3のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離と、前記第4のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離との和を示すALTと、CT3との関係であるALT/CT3≧2.65をさらに充足することを特徴とする請求項に記載の撮像レンズ。
  5. 前記第1のレンズ素子の前記像側の面と前記第2のレンズ素子の前記物体側の面との間の前記光軸上の距離と、前記第2のレンズ素子の前記像側の面と前記第3のレンズ素子の前記物体側の面との間の前記光軸上の距離と、前記第3のレンズ素子の前記像側の面と前記第4のレンズ素子の前記物体側の面との間の前記光軸上の距離との和を示すAAGと、
    前記第3のレンズ素子の前記像側の面と前記第4のレンズ素子の前記物体側の面との間の前記光軸上の距離を示すAC34との関係である
    AAG/AC34≧8.00
    をさらに充足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
  6. 前記第1のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離と、前記第2のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離と、前記第3のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離と、前記第4のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離との和を示すALTと、CT1との関係であるALT/CT1≧3.55をさらに充足することを特徴とする請求項に記載の撮像レンズ。
  7. 前記第3のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離を示すCT3と、前記第4のレンズ素子の前記物体側の面と前記像側の面との間の前記光軸上の距離を示すCT4との関係であるCT3/CT4≦1.75をさらに充足することを特徴とする請求項に記載の撮像レンズ。
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