JP2009047836A - 光学レンズ、光学系ユニット及び光学機器 - Google Patents

光学レンズ、光学系ユニット及び光学機器 Download PDF

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Abstract

【課題】光透過特性を劣化させることなく高屈折率化を実現したプラスチック製の光学レンズ及び、この光学レンズを含む光学系ユニットを提供する。
【解決手段】デジタルカメラの撮影光学系が、絞り4、第1レンズ5、第2レンズ6、撮像素子の光電面を保護する平行平面板7で構成されている。第1レンズ5は屈折率が1.510の従来のプラスチック材料で成形されたプラスチックレンズで構成される。第2レンズ6は、高分子鎖末端または側鎖に無機微粒子と化学結合する官能基を有する熱可塑性樹脂に無機微粒子を混合したナノコンポジット材料で成形された屈折率1.654の光学レンズである。平行平面板7は屈折率1.516のガラスで構成される。第2レンズ6をプラスチックレンズで構成しても、光透過特性を劣化させずに十分な値の屈折率を得ることができ、全長をコンパクトにまとめた撮影光学系が得られる。
【選択図】図3

Description

本発明は、熱可塑性プラスチック製の光学レンズ、この光学レンズを含む光学系ユニット、さらにはこれらの光学レンズ,光学系ユニットを用いた光学機器に関するものである。
アクリル樹脂やPMMAなどの透明なプラスチック材料を成形した光学レンズが種々の光学機器で使用されている。光学レンズに使用可能な従来のプラスチック材料は、光学ガラスと比較して屈折率があまり大きくできないことや、温度変化によって屈折率が変化して焦点位置が変動しやすいなどの欠点がある。これらの欠点を改善するために、基材となるプラスチック材料に大きさがナノオーダーの無機微粒子を混合したナノコンポジット材料が種々検討されている。
特許文献1に記載されたナノコンポジット材料は、透明なプラスチック基材に最大長を30nm以下にした酸化ニオブ(Nb)を混合したもので、屈折率はそれほど高くできないものの、温度上昇に伴うプラスチック基材の屈折率低下を無機微粒子の屈折率上昇で補い、総体的に屈折率が大きく変動しないように工夫されている。なお、光透過率を大きく低下させないためには、混合する酸化ニオブの最大長を好ましくは20nm、より好ましくは10〜15nmにすべきことが記載されている。
特開2005−55852号公報
一方、屈折率が高いナノコンポジット材料を得るには、プラスチック基材に混合する無機微粒子に高屈折率のものを選択し、その混合量も増やせばよいことが知られている。ところが出願人らの研究によれば、混合する微粒子の粒径が30nm程度まで大きくなると可視光に対する透明度が低下し、光学レンズの材料には不向きであることがわかった。図1は、屈折率が1.60の透明なプラスチック基材に無機微粒子として屈折率2.1の酸化ジルコニウム(ZrO)を「21.2vol%」混合したナノコンポジット材料(屈折率1.70)について、その1mm厚の光透過特性をシミュレーション計算した結果を表す。このシミュレーションによれば、無機微粒子の粒径が30nm程度ではほとんど実用できず、その上限値としては15nm以下、より好ましくは10nm以下、さらに好ましくは7nm以下であればよいことがわかる。
以上の知見から、光学レンズ用の光透過特性に優れたナノコンポジット材料を得るにあたっては、高屈折率化や温度特性改善のためにプラスチック基材に混合する無機微粒子の粒径を10nm未満にすることが必要となるが、無機微粒子の粒径が小さくなればなるほどプラスチック基材への混合時に無機微粒子が互いに凝集しやすくなり、均一に分散させることが難しくなる。そして、プラスチック基材の中に無機微粒子が不均一に分布したナノコンポジット材料では屈折率や光透過率などの光学特性に局所的なムラが生じ、このような材料で光学レンズを作製しても所望の光学特性を得ることができない。
本発明は上記背景を考慮してなされたもので、高屈折率化や温度特性改善のためにプラスチック基材中に無機微粒子を混合したナノコンポジット材料で作製しながらも、透過率特性や屈折率分布にムラのない良好な光学性能をもった光学レンズを提供し、さらにはこの光学レンズを含む光学系ユニット、光学機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するにあたり、本発明の光学レンズは次の独特の構造をもったナノコンポジット材料で作製される。粒径あるいは最大長を10nm未満にした無機微粒子をプラスチック基材に均一に分散させるために、プラスチック基材として、高分子鎖末端または側端に無機微粒子と化学結合を形成し得る官能基を有する熱可塑性プラスチックが用いられる。前記官能基に無機微粒子を化学結合させ、無機微粒子の周囲に高分子鎖を取り付けた状態にし、この高分子鎖を無機微粒子の周囲に存在させて無機微粒子の相互間に間隔をもたせることによって無機微粒子はプラスチック基材中に均一に分散した状態となる。したがって、この独特の構造をもつナノコンポジット材料で作製した光学レンズは光透過率が高く、屈折率にもムラのない良好な光学特性を示すようになる。
上記独特の構造をもつナノコンポジット材料で作製した光学レンズは、従来のプラスチックレンズと比較して熱による軟化や変形も極めて少ない。したがって、プラスチック製の光学レンズであるにもかかわらず、温度変化が大きい個所に使用することもでき、さらにプラスチック製レンズの特長である熱可塑性を利用し、球面あるいは非球面などの光学面をもつ金型を用いて射出成形あるいはプレス成形により安定した量産を行うことができ、製造コストを低く抑えることが可能となる。また、プラスチック基材あるいは無機微粒子を適宜に選択することにより、屈折率も1.65あるいはそれ以上の値にすることも可能で、この光学レンズあるいは光学系ユニットは、例えば撮像装置、画像投影装置、光学測定装置などの種々の光学機器への利用が可能である。
本発明によれば、従来のナノコンポジット材料を用いた光学レンズと比較して、透明度が格段に高く、また屈折率分布にもムラがなく良好な光学特性が得られる。さらに、従来のものと比較して屈折率の調節に寄与する無機微粒子のサイズが小さく、しかもプラスチック基材中に均一に分散しているため、温度変化に伴う屈折率の変動を抑える上でも、より追従性に優れた補償作用が得られる。
[熱可塑性樹脂]
本発明の光学レンズに有効に用いられる熱可塑性樹脂(熱可塑性プラスチック)としては、少なくとも、高分子鎖末端、または、側鎖に無機微粒子と任意の化学結合を形成しうる官能基を有する熱可塑性樹脂である。このような熱可塑性樹脂としては、
(1)側鎖に下記から選ばれる官能基を有する熱可塑性樹脂
Figure 2009047836

[R11、R12、R13、R14は、それぞれ独立に水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、あるいは、置換または無置換のアリール基を表す。]、−SOH、−OSOH、−COH、または−Si(○R15m116 3−m1[R15、R16はそれぞれ独立に水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、あるいは、置換または無置換のアリール基を表し、m1は1〜3の整数を表 す。];
(2)高分子末端の少なくとも1箇所に、下記から選ばれる官能基を有する熱可塑性樹脂
Figure 2009047836

[R21,R22、R23、R24は、それぞれ独立に水素原子、置換または無置換のアルキ ル基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、あるいは 置換または無置換のアリール基を表す。〕、−SOH、−OSOH、−COH、および、−Si(OR25m226 3−m2〔R25、R26は、それぞれ独立に水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、あるいは置換または無置換のアリール基を表す。m2は1〜3の整数を表 す。〕;
(3)疎水性セグメントおよび親水性セグメントで構成されるブロック共重合体;
が好ましい例として挙げられる。
以下、これらの熱可塑性樹脂(1)〜(3)について、詳細に説明する。
熱可塑性樹脂(1)
本発明で用いられる熱可塑性樹脂(1)は、側鎖に無機微粒子と化学結合を形成し得る官能基を有する。ここで、「化学結合」とは、例えば、共有結合、イオン結合、配位結合、水素結合等が挙げられ、官能基が複数存在する場合は、それぞれ無機微粒子と異なる化学結合を形成しうるものであってもよい。化学結合を形成しうるか否かは、有機溶媒中において熱可塑性樹脂と無機微粒子とを混合したときに、熱可塑性樹脂の官能基が無機微粒子と化学結合を形成しうるか否かで判定する。熱可塑性樹脂の官能基は、そのすべてが無機微粒子と化学結合を形成していてもよいし、一部が無機微粒子と化学結合を形成していてもよい。
無機微粒子と結合しうる官能基は、無機微粒子と化学結合を形成することによって、無機微粒子を熱可塑性樹脂中に安定に分散させる機能を有する。無機微粒子と化学結合を形成しうる官能基は、
Figure 2009047836

[R11、R12、R13、R14は、それぞれ独立に水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、あるいは、置換または無置換のアリール基を表す。]、−SOH、−OSOH、−COH、または−Si(OR15m116 3−m1[R15、R16はそれぞれ独立に水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、あるいは.置換または無置換のアリール基を表し、m1は1〜3の整数を表す。] から選ばれる官能基である。
アルキル基は、炭素数1〜30が好ましく、より好ましくは炭素数1〜20であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基を挙げることができる。置換アルキル基には、例えばアラルキル基が含まれる。アラルキル基は、炭素数7〜30が好ましく、より好ましくは炭素数7〜20であり、例えばベンジル基、p−メトキシベンジル基を挙げることができる。アルケニル基は、炭素数2〜30が好ましく、より好ましくは炭素数2〜20であり、例えばビニル基、2−フェニルエテニル基を挙げることができる。アルキニル基は、炭素数2〜20が好ましく、より好ましくは炭素数2〜10であり、例えばエチニル基、2−フェニルエチニル基を挙げることができる。アリール基は、炭素数6〜30が好ましく、より好ましくは炭素数6〜20であり、例えばフェニル基、2,4,6−トリブロモフェニル基、1−ナフチル基を挙げることができる。ここでいうアリール基の中には、ヘテロアリール基も含まれる。アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基の置換基としては、これらのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基の他に、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基)を挙げることができる。
15、R16の好ましい範囲は、R11、R12、R13、R14と同様である。m1は、好ましくは3である。
これらの官能基の中でも、好ましくは、
Figure 2009047836

、−SOH、−COH、または−Si(OR15m116 3−m1であり、より好ましくは、
Figure 2009047836

または−COHであり、特に好ましくは、
Figure 2009047836

である。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂は、下記一般式(11)で表される繰り返し単位を有するコボリマーであることが特に好ましい。このようなコボリマーは、下記一般(12)で表わされるビニルモノマーを共重合することにより得ることができる。
一般式(11)
Figure 2009047836

一般式(12)
Figure 2009047836
一般式(11)および一般式(12)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子またはメチル基を表し、Xは−CO−、−OCO−、−CONH−、−OCONH−、−OCOO−、−O−、−S−、−NH−、および、置換または無置換のアリーレン基からなる群より選ばれる2価の連結基を表し、より好ましくは−CO−またはp−フェニレン基である。
Yは炭素数が1〜30である2価の連結基を表す。炭素数は1〜20が好ましく、2〜10がより好ましく、2〜5がさらに好ましい。具体的には、アルキレン基、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アリーレン基、アリーレンオキシ基、アリーレンオキシカルボニル基、およびこれらを組み合わせた基を挙げることができ、好ましくはアルキレン基である。
qは0〜18の整数を表す。より好ましくは0〜10の整数であり、さらに好ましくは0〜5の整数であり、特に好ましくは0〜1の整数である。
Zは、
Figure 2009047836

、−SOH、−OSOH、−COH、または−Si(OR15m116 3−m1からなる群より選ばれる官能基を表し、好ましくは、
Figure 2009047836

であり、さらに好ましくは、
Figure 2009047836

である。
ここで、R11、R12、R13、R14、R15、R16およびm1の定義および具体例は、それぞれ独立に、上述したR11、R12、R13、R14、R15、R16およびm1の定義および具体例と同義である。但し、R11、R12、R13、R14、R15、R16は、それぞれ水素原子またはアルキル基である。
以下に一般式(12)で表されるモノマーの具体例を挙げるが、本発明で用いることができるモノマーはこれらに限定されるものではない。
Figure 2009047836

Figure 2009047836
本発明において一般式(12)で表されるモノマーと共重合可能な他の種類のモノマーとしては、Polymer Handbook 2nd ed.J.Brandrup,Wiley Interscience(1975)Chapter2 Page1〜483に記載のものを用いることができる。
具体的には、例えば、スチレン誘導体、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、ビニルカルバゾール、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、イタコン酸ジアルキル類、前記フマール酸のジアルキルエステル類またはモノアルキルエステル類などから選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物を挙げることができる。
前記スチレン誘導体としては、スチレン、2,4,6−トリプロモスチレン、2−フェニルスチレンなどが挙げられる。
前記アクリル酸エステル類としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、クロロクロロエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等が挙げられる。
前記メタクリル酸エステル類としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、クロロクロロエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ベンジルメタクリレート、メトキシベンジルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等が挙げられる。
前記アクリルアミド類としては、アクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素数1〜3のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル基)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素数1〜6のもの)、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル−N−アセチルアクリルアミド等が挙げられる。
前記メタクリルアミド類としては、メタクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基としては炭素数1〜3のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル基)、N,N−ジアルキルメタクリルアミド(アルキル基としては炭素数1〜6のもの)、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル−N−アセチルメタクリルアミド等が挙げられる。
前記アリル化合物としては、アリルエステル類(例えば酢酸アリル、カブロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリルなど)、アリルオキシエタノール等が挙げられる。
前記ビニルエーテル類としては、アルキルビニルエーテル(アルキル基としては炭素数1〜10のもの、例えば、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル等が挙げられる。
前記ビニルエステル類としては、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロロアセテート、ビニルジクロロアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレート等が挙げられる。
前記イタコン酸ジアルキル類としては、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、 イタコン酸ジブチル等が挙げられ、前記フマール酸のジアルキルエステル類またはモノアルキルエステル類としては、ジブチルフマレート等が挙げられる。
その他、クロトン酸、イタコン酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、マレイロニトリルなど等も挙げることができる。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂(1 )の重量平均分子量は1,000〜500,00であることが好ましく、3,000〜300,000であることがさらに好ましく、0,000〜100,000であることが特に好ましい。前記熱可塑性樹脂(1)の重量平均分子量を500,000以下とすることにより、成形加工性が向上する傾向にあり、1,000以上とすることにより力学強度が向上する傾向にある。
ここで、上述の重量平均分子量は、「TSKgel GMHxL」、「TSKgel G4000HxL」、「TSKgel G2000HxL」(何れも東ソー(株)製の商品名)のカラムを使用したGPC分析装置により、溶媒テトラハイドロフラン、示差屈折計検出によるポリスチレン換算で表した分子量である。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂(1)において、無機微粒子と結合する上記官能基はポリマー鎖1 本あたり平均0.1〜20個であることが好ましく、0.5〜10個であることがより好ましく、1〜5 個であることが特に好ましい。前記官能基の含有量がポリマー鎖一本あたり平均20 個以下であれば、熱可塑性樹脂(1)が複数の無機微粒子に配位して溶液状態で高粘度化やゲル化が起こるのを防ぎやすい傾向がある。また、ポリマー鎖一本あたり平均官能基の数が0.1個以上であれば、無機微粒子を安定に分散させやすい傾向がある。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂(1)のガラス転移温度は80°C〜400°Cであることが好ましく、130°C〜380°Cであることがより好ましい。ガラス転移温度が80°C以上の樹脂を用いれば十分な耐熱性を有する光学部品が得られやすくなり、また、ガラス転移温度が400°C以下の樹脂を用いれば成形加工が行いやすくなる傾向がある。
熱可塑性樹脂(1)の屈折率と無機微粒子の屈折率差が大きい場合には、レイリー散乱が起こりやすくなるため透明性を維持して複合できる微粒子の量が少なくなる。熱可塑性樹脂(1)の屈折率が1.48程度であれば屈折率1.60レベルの透明性成形体を提供することができるが、1.65以上の屈折率を実現するためには本発明に用いられる熱可塑性樹脂(1)の屈折率は1.55以上であることが好ましく、1.58以上であることがより好ましい。なお、これらの屈折率は22°C、波長589nmにおける値である。
本発明に用いられる熱可塑性樹脂(1)は、波長589nmにおける厚み1mm換算の光線透過率が80%以上であることが好ましく、85 %以上であることがより好ましく、88%以上であることが特に好ましい。
以下に、本発明で使用することができる熱可塑性樹脂の好ましい具体例を挙げるが、本発明で用いることができる熱可塑性樹脂はこれらに限定されるものではない。
Figure 2009047836
Figure 2009047836
Figure 2009047836
Figure 2009047836
Figure 2009047836
Figure 2009047836
Figure 2009047836
Figure 2009047836
これらの熱可塑性樹脂(1)は、1 種のみを単独で用いてもよいし、2 種以上を混合して用いてもよい。また、熱可塑性樹脂(2)および/または(3)と併用してもよい。
熱可塑性樹脂(2 )
本発明で用いられる熱可塑性樹脂(2)は、無機微粒子と化学結合を形成しうる官能基は、高分子末端の少なくとも1 箇所に、無機微粒子と化学結合を形成しうる官能基を有する。ここで、官能基は、高分子鎖の片末端のみに存在しても、両末端に存在してもよいが、高分子鎖の片末端のみに存在することが好ましい。また、官能基は末端に複数存在していてもよい。ここでいう末端とは、高分子鎖を構成する繰り返し単位と繰り返し単位で挟まれている構造を除く部分を意味する。ここで、「化学結合」とは、上記熱可塑性樹脂(1)と同様に考えることができる。
無機微粒子と化学結合を形成しうる官能基は、
Figure 2009047836

[R21、R22,R23、R24は、それぞれ独立に水素原子、置換または無置換のアルキル基、(置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、あるいは置換または無置換のアリール基を表す。〕、−SOH、−OSOH、−COH、および、−Si(OR25m226 3−m2[R25、R26は、それぞれ独立に水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、あるいは置換または無置換のアリール基を表す。m2は1〜3の整数を表す。〕から選ばれる官能基である。
21、R22、R23、R24、R25、R26が、置換または無置換のアルキル基、置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、あるいは置換または無置換のアリール基である場合、これらの好ましい範囲は、R11、R12、R13、R14の好ましい範囲として述べたものと同様である。また、m2は、3であることが好ましい。
これらの官能基の中でも、好ましくは、
Figure 2009047836

、−S○H、−COH、および、−Si(OR25m226 3−m2であり、より好ましくは、
Figure 2009047836

、−SOH、および、−COHであり、特に好ましくは、
Figure 2009047836

、SOHである。
本発明に用いられる熱可塑'性樹脂(2)の基本骨格には特に制限はなく、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリスチレン、ポリビニルカルバゾール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテル、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリチオエーテル、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマーなど公知の樹脂骨格を採用することができる。好ましくはビニル重合体、ポリアリレート、および芳香属含有ポリカーボネートであり、より好ましくはビニル重合体である。これらの具体例は、上記熱可塑性樹脂(1)で述べたものと同様である。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂(2)は、屈折率が1.50より大きいことが好ましく、1.55より大きいことがより好ましく、1.60より大きいことがさらに好ましく、1.65より大きいことが特に好ましい。なお、本発明における屈折率は、アッベ屈折計(アタゴ社製、「DR−M4) )にて波長589nmの光について測定した値である。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂(2)は、ガラス転移温度が50°C〜400°Cであることが好ましく、80°C〜380°Cであることがより好ましい。ガラス転移温度を50°C以上とすることにより、耐熱性が向上する傾向にあり、ガラス転移温度を400°C以下とすることにより、成形加工が行いやすくなる傾向がある。
また、本発明で用いられる熱可塑性樹脂(2)は、波長589nm における厚さ1mm 換算の光線透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂(2)の数平均分子量は1,000〜500,000である。熱可塑性樹脂(2)の数平均分子量は3,000〜300,000であることが好ましく、5,000〜200,000であることがさらに好ましく、10,000〜100,000であることが特に好ましい。熱可塑性樹脂(2)の数平均分子量を1,000以上とすることにより、力学強度が向上する傾向にあり、数平均分子量を500,000以下とすることにより、成形加工性が向上する傾向にある。
高分子鎖末端に前記官能基を導入する方法としては、特に制限はなく、例えば、「新高分子実験学4 高分子の合成・反応(3)高分子の反応と分解(高分子学会編)」 第3 章「末端反応性ポリマー」に記載のように、重合時に導入してもよいし、重合後、一旦単離したポリマーの末端官能基変換または主鎖分解をしてもよい。官能基および/または保護された官能基をもつ開始剤、停止剤、連鎖移動剤などを用いて重合し高分子を得る方法や、例えばビスフエノールA から得られるポリカーボネートのフエノール末端部を、官能基を含有する反応剤で修飾する方法などの高分子反応を用いることもできる。例えば、「新高分子実験学2 高分子の合成・反応(1)付加系高分子の合成(高分子学会編)」110項〜112項に記載の硫黄含有連鎖移動剤を用いた連載移動法ビニル系モノマーのラジカル重合;「新高分子実験学2、高分子の合成・反応(1)付加系高分子の合成(高分子学会編)」255項〜256項に記載の官能基含有開始剤および/または官能基含有停止剤を用いるリビングカチオン重合;「Macromolecules,36巻」7020項〜7026項(2003年)に記載の硫黄含有連鎖移動剤を用いた開環メタセシス重合などを挙げることができる。
以下に本発明で使用することができる熱可塑性樹脂(2)の好ましい具体例(例示化合物P−1〜P22 )を挙げるが、本発明で用いることができる熱可塑性樹脂(2) はこれらに限定ざれるものではない。[ ]内の構造は繰り返し単位を表し、繰り返し単位のx およびy は共重合比(mol比)を表す。
Figure 2009047836
Figure 2009047836
Figure 2009047836
Figure 2009047836
これらの熱可塑性樹脂(2)は、1 種のみを単独で用いてもよいし、2 種以上を混合して用いてもよい。また、これらの熱可塑性樹脂は、他の共重合成分を含んでもよい。
熱可塑性樹脂(3)
本発明で用いられる熱可塑性樹脂(3)は、疎水性セグメントおよび親水性セグメントで構成されるブロック共重合体である。
ここで、疎水性セグメント(A)とは、セグメント(A)のみからなるポリマーが水またはメタノールに溶解しない特性を有するセグメントをいい、親水性セグメント(B)とは、セグメント(B)のみからなるポリマーが水またはメタノールに溶解する特性を有するセグメントをいう。前記ブロック共重合体の型としては、AB型、BAB型(2つの親水性セグメントBとBとは同じでも異なっていてもよい)およびABA型(2つの疎水性セグメントAとAとは同じでも異なっていてもよい)が挙げられ、分散特性が良好な点から、AB型あるいはABA型のブロック共重合体が好ましく、製造適性の点から、AB型あるいはABA型(ABA型の2つの疎水性セグメントが同じ型)がより好ましく、AB型が特に好ましい。
前記疎水性セグメントおよび前記親水性セグメントは、各々、ビニルモノマーの重合によって得られるビニルポリマー、ポリエーテル、開環メタセシス重合ポリマーおよび縮合ポリマー(ポリカーボネート、ポリエステルミポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホンなど)など従来公知のポリマーのいずれからでも選択可能であるが、ビニルボリマー、開環メタセシス重合ポリマー、ポリカーボネート、ポリエステルが好ましく、製造適性の点からビニルポリマーがより好ましい。
前記疎水性セグメント(A)を形成するビニルモノマー(A)としては.例えば、以下のものが挙げられる。アクリル酸エステル類やメタクリル酸エステル類(エステル基は置換または無置換の脂肪族エステル基、置換または無置換の芳香族エステル基であり、例えば、メチル基、フェニル基、ナフチル基など);
アクリルアミド類、メタクリルアミド類、具体的には、N一モノ置換アクリルアミド、N−ジ置換アクリルアミド、N−モノ置換メタクリルアミド、N−ジ置換メタクリルアミド(モノ置換体およびジ置換体の置換基は、置換または無置換の脂肪族基、置換または無置換の芳香族基であり、前記置換基としては、例えば、メチル基、フェニル基、ナフチル基など);
オレフイン類、具体的には、ジシクロペンタジエン、ノルボルネン誘導体、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、イソプレン、クロロプレン、ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、ビニルカルパゾールなど;スチレン類、具体的には、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソブロピルスチレン、クロロメチルスチレン、メトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、トリブロモスチレン、ビニル安息香酸メチルエステルなど;
ビニルエーテル類、具体的には、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテルなど;その他のモノマーとして、クロトン酸ブチル、クロトン酸へキシル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジブチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジブチル、メチルビニルケトン、フェニルビニルケトン、メトキシエチルビニルケトン、N−ビニルオキサゾリドン、N−ビニルピロリドン、ビニリデンクロライド、メチレンマロンニトリル、ビニリデン、ジフェニルー2−アクリロイルオキシエチルホスフエート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフエート、ジブチル−2−アクリロイルオキシエチルホスフエート、ジオクチル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェートなどが挙げられる。
中でも、エステル基が無置換の脂肪族基、置換または無置換芳香族基であるアクリル酸エステル類およびメタクリル酸エステル類;置換基が無置換の脂肪族基、置換または無置換芳香族基であるN−モノ置換アクリルアミド、N−ジ置換アクリルアミド.N−モノ置換メタクリルアミドおよびN−ジ置換メタクリルアミド;スチレン類;が好ましく、エステル基が置換または無置換芳香族基であるアクリル酸エステル類およびメタクリル酸エステル類;スチレン類;がより好ましい。
前記親水性セグメント(B)を形成するビニルモノマー(B)としては、例えば、以下のものが挙げられる。アクリル酸、メタクリル酸、エステル部位に親水性の置換基を有するアクリル酸エステル類およびメタクリル酸エステル類;芳香環部に親水性の置換基を有するスチレン類;親水性の置換基を有するビニルエーテル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−モノ置換アクリルアミド、N−ジ置換アクリルアミド、N−モノ置換メタクリルアミドならびにN−ジ置換メタクリルアミドなどが挙げられる。
親水性の置換基としては、
Figure 2009047836

[但し、R31、R32、R33、R34は、それぞれ独立に、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、または置換されていてもよいアリール基を表す。〕、−SOH、−OSOH、−COH、−OH、および、−Si(OR35m336 3−m3〔但し、R35、R36は、それぞれ独立に、水素原子、置換または無置換のアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基.置換されていてもよいアルキニル基、または置換されていてもよいアリール基を表す。m3は1〜3の整数を表す。〕からなる群より選ばれる官能基を有するのが好ましい。
31,R32、R33、R34、R35、R36が、置換または無置換のアルキル基、(置換または無置換のアルケニル基、置換または無置換のアルキニル基、あるいは置換または無置換のアリール基である場合、これらの好ましい範囲は、R11、R12、R13、R14の好ましい範囲として述べたものと同様である。また、m3は、3であることが好ましい。前記官能基としては、
Figure 2009047836

、−COH、もしくは、−Si(OR35m336 3−m3が好ましく、
Figure 2009047836

および−COHがより好ましく、
Figure 2009047836

が特に好ましい。
本発明では特に、前記ロック共重合体が、
Figure 2009047836

、−SOH、−OSOH、−COH、−OH、および−Si(OR35m336 3−m3から選ばれる官能基を有し、該官能基の含有量が0.05mmol/g以上5.0mmol/g以下であることが好ましい。
中でも、親水性セグメント(B)としては、アクリル酸、メタクリル酸、エステル部位に親水性の置換基を有するアクリル酸エステル類およびメタクリル酸エステル類、芳香環部に親水性の置換基を有するスチレン類が好ましい。
前記疎水性セグメント(A)を形成するビニルモノマー(A)は疎水性の特性を妨げない範囲で、前記ビニルモノマー(B)を含有していてもよい。前記疎水性セグメント(A)に含有される前記ビニルモノマー(A)と前記ビニルモノマー(B)とのモル比は、100:0〜60:40であるのが好ましい。
前記親水性セグメント(B)を形成するビニルモノマー(B)は親水性の特性を妨げない範囲で、前記ビニルモノマー(A)を含有していてもよい。前記親水性セグメント(B)に含有される前記ビニルモノマー(B)と前記ビニルモノマー(A)とのモル比は、100:0〜60:40であるのが好ましい。
前記ビニルモノマー(A)および前記ビニルモノマー(B)は各々、1種類を単独で用いても、2種類以上を用いてもよい。前記ビニルモノマー(A)および前記ビニルモノマー(B)は、種々の目的(例えば、酸含量調節やガラス転移点(Tg)の調節、有機溶剤や水への溶解性調節、分散物安定性の調節)に応じて選択される。
前記官能基の含有量は前記ブロック共重合体の全体に対して0.05〜5.0mmol/gであるのが好ましく、0.1〜4.5mmol/gであるのがさらに好ましく、0.15〜3.5mmol/gであるのが特に好ましい。前記官能基の含有量が少なすぎると分散適性が小さくなる場合があり、多すぎると水溶性が高くなりすぎたり、有機無機複合材料がゲル化したりする場合がある。尚、前記ブロック共重合体において、前記官能基はアルカリ金属イオン(例えば、Na、Kなど)またはアンモニウムイオンなどカチオン性のイオンと塩を形成していてもよい。
前記ブロック共重合体の分子量(Mn)としては、1000〜100000が好ましく、2000〜80000であることがより好ましく、3000〜50000であることが特に好ましい。ブロック共重合体の分子量を1000以上とすることにより、安定な分散物を得やすくなる傾向にあり、100000以下とすることにより、有機溶剤への溶解性が向上する傾向にあり好ましい。
本発明で用いられるブロック共重合体は、屈折率が1.50より大きいことが好ましく、1.55以上であることがより好ましく、1.60より大きいことがさらに好ましく、1.65より大きいことが特に好ましい。なお、ここでいう、屈折率は、アッベ屈折計(アタゴ社「DR−M4」)にて波長589nmの光について測定した値である。
本発明において用いられるブロック共重合体は、ガラス転移温度が80°C〜400°Cであることが好ましく、130°C〜380°Cであることがより好ましい。ガラス転移温度を80°C以上とすることにより、耐熱性が向上する傾向にあり、ガラス転移温度を400°C以下とすることにより、成形加工性が向上する傾向にある。
本発明において用いられるブロック共重合体は、波長589nmにおける厚さ1mm 換算の光線透過率が80 %以上であることが好ましく、85 %以上であることがより好ましい。
前記ブロック共重合体の具体例(例示化合物P−1〜P−20)を以下に列挙する。尚、本発明に用いられるブロック共重合体は、これらの具体例に何ら限定されるものではない。
Figure 2009047836
Figure 2009047836
前記ブロック共重合体は、必要に応じて力ルボキシル基などを保護したり、ポリマーに官能基を導入する手法を用いてリビングラジカル重合およびリビングイオン重合を利用して合成することができる。また、末端官能基ポリマーからのラジカル重合および末端官能基ポリマー同士の連結によって合成することができる。中でも、分子量制御やブロック共重合体の収率の点から、リビングラジカル重合およびリビングイオン重合を利用するのが好ましい。前記ブロック共重合体の製造方法については、例えば、「高分子の合成と反応(1) (高分子学会編、共立出版(株)発行(1992 ) ) 」 、「精密重合(日本化学会編、学会出版センター発行(1993))」、「高分子の合成・反応(1)(高分子学会編、共立出版(株)発行(1995))」、「テレケリックポリマー:合成と性質、応用(R.Jerome他、Prog.Polym.Sci.Vol.16 837−906頁(1991))」、「光によるブロック,グラフト共重合体の合成(Y.Yagch他、Prog.Polym.Sci.Vol.15 551−601頁(1990))」、米国特許5085698号明細書などに記載されている。
これらの樹脂は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
[無機微粒子]
本発明で用いられる無機微粒子としては、例えば、酸化物微粒子、硫化物微粒子等が挙げられる。より具体的には酸化ジルコニウム微粒子、酸化亜鉛微粒子、酸化チタン微粒子、酸化錫微粒子、硫化亜鉛微粒子等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの中でも特に、金属酸化物微粒子が好ましく、中でも酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化錫および酸化チタンからなる群より選ばれるいずれか一つであることが好ましく、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛および酸化チタンからなる群より選ばれるいずれか一つであることがより好ましく、さらには可視域透明性が良好で光触媒活性の低い酸化ジルコニウム微粒子を用いることが特に好ましい。本発明では、屈折率や透明性や安定性の観点から、これらの無機物の複合物を用いてもよい。またこれらの微粒子は光触媒活性低減、吸水率低減など種々の目的から、異種元素をドーピングしたり、表面層をシリカ、アルミナ等異種金属酸化物で被覆したり、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤などで表面修飾したものであってもよい。
本発明に用いられる無機微粒子の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知のいずれの方法も用いることができる。例えば、ハロゲン化金属やアルコキシ金属を原料に用い、水を含有する反応系において加水分解することにより、所望の酸化物微粒子を得ることができる。
具体的には、酸化ジルコニウム微粒子またはその懸濁液を得る方法として、ジルコニウム塩を含む水溶液をアルカリで中和し水和ジルコニウムを得た後、乾燥および焼成し、溶媒に分散させて酸化ジルコニウム懸濁液を得る方法;ジルコニウム塩を含む水溶液をカロ水分解して酸化ジルコニウム懸濁液を得る方法;ジルコニウム塩を含む水溶液を加水分解して酸化ジルコニウム懸濁液を得た後、限外ろ過する方法;ジルコニウムアルコキシドを加水分解して酸化ジルコニウム懸濁液を得る方法;およびジルコニウム塩を含む水溶液を水熱の加圧下で加熱処理することにより酸化ジルコニウム懸濁液を得る方法等が知られており、これらのいずれの方法を用いてもよい。
また、酸化チタン微粒子の合成原料としては硫酸チタニルが例示され、酸化亜鉛ナノ粒子の合成原料として酢酸亜鉛や硝酸亜鉛等の亜鉛塩が例示される。テトラエトキシシランやチタニウムテトライソプロポキサイド等の金属アルコキシド類も無機微粒子の原料として好適である。このような無機微粒子の合成方法としては、例えば、ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス第37 巻4603〜4608頁(1998年)、あるいは、ラングミュア第16巻第1 号241〜246頁(2000年)に記載の方法を挙げることができる。
特にゾル生成法により酸化物ナノ粒子を合成する場合においては、例えば硫酸チタニルを原料として用いる酸化チタンナノ粒子の合成のように、水酸化物等の前駆体を経由し、次いで酸やアルカリによりこれを脱水縮合または解膠してヒドロゾルを生成させる手順も可能である。かかる前駆体を経由する手順では、該前駆体を、濾過や遠心分離等の任意の方法で単離精製することが最終製品の純度の点で好適である。得られたヒドロゾルにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(略称DBS)やジアルキルスルホスクシネートモノナトリウム塩(三洋化成工業(株)製、商標名「エレミノール JS−2」)等の適当な界面活性剤を加えて、ゾル粒子を非水溶化させて単離してもよく、例えば、「色材」57 巻6 号,305〜308頁(1984)に記載の公知の方法を用いることができる。
また、水中で加水分解させる方法以外の方法として、有機溶媒中で無機微粒子を作製する方法も挙げることができる。このとき、有機溶媒中には、本発明で用いる熱可塑性樹脂が溶解していてもよい。
これらの方法に用いられる溶媒としては、アセトン、2−ブタノン、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、酢酸エチル、シクロへキサノン、アニソール等が例として挙げられる。これらは、1 種類を単独で使用してもよく、また複数種を混合して使用してもよい。
本発明で用いられる無機微粒子の数平均粒子サイズは、小さすぎると該微粒子を構成する物質固有の特性が変化する場合があり、逆に大きすぎるとレイリー散乱の影響が顕著となり、有機無機複合組成物の透明性が極端に低下する場合がある。従って、本発明で用いられる無機微粒子の数平均粒子サイズの下限値は、好ましくは1 nm 以上、より好ましくは2nm以上、さらに好ましくは3nm以上であり、上限値は好ましくは15nm以下、より好ましくは10nm以下、さらに好ましくは7nm以下である。すなわち、本発明における無機微粒子の数平均粒子サイズとしては、1nm〜15nmが好ましく、2nm〜10nmがさらに好ましく、3nm〜7nmが特に好ましい。
ここで、上述の数平均粒子サイズとは例えば、X 線回折(XRD)装置あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)で測定することができる。
本発明で用いられる無機微粒子の屈折率の範囲は、22°Cで589nmの波長において1.9〜3.0であることが好ましく、より好ましくは2.0〜2.7であり、特に好ましくは2.1〜2.5である。微粒子の屈折率が3.0以下であれば熱可塑性樹脂との屈折率差がさほど大きくないためレイリー散乱を抑制しやすい傾向がある。また、屈折率が1.9以上であれば高屈折率化を図りやすい傾向がある。
無機微粒子の屈折率は例えば本発明で用いられる熱可塑性樹脂と複合化した複合物(ナノコンポジット材料)を透明フイルムとして、アッベ屈折計(例えば、アタゴ社製「DM−M4」)で屈折率を測定し、別途測定した樹脂成分のみの屈折率とから換算する方法、あるいは濃度の異なる微粒子分散液の屈折率を測定することにより微粒子の屈折率を算出する方法などによって見積もることができる。
本発明の有機無機複合組成物における無機微粒子の含有量は、透明性と高屈折率化の 観点から、20〜95質量%が好ましく、25〜70質量%がさらに好ましく、30〜60質量%が特に好ましい。また、本発明における前記無機微粒子と熱可塑性樹脂(分散ポリマー)との質量比は、分散性の点から、1:0.01〜1:100が好ましく、1:0.05〜1:10がさらに好ましく、1:0.05〜1:5が特に好ましい。
上述した高分子鎖末端または側鎖に無機微粒子と任意の化学結合をし得る官能基を有する熱可塑性樹脂と無機微粒子とを含む有機無機複合材料(ナノコンポジット材料)は、球面あるいは非球面を成形面とする金型を用い、射出成形やプレス成形することによって光学レンズ素材として有効に利用することができる。こうして得られた光学レンズは、他のプラスチックレンズやガラスレンズと組み合わせることにより、様々な光学系ユニットの光学要素として効果的に用いることが可能である。以下に、上記ナノコンポジット材料で作られた光学レンズを含む光学系ユニットについて説明する。なお、これらの各実施例は、いずれも図2に示すように携帯電話機に組み込まれたデジタルカメラの撮影光学系2として用いられる光学系ユニットである。
図3に示す光学系ユニットは、像側に配された絞り4の背後に、第1レンズ5、第2レンズ6の順に配した2枚構成のレンズ及び平行平面板7とから構成されている。第1レンズ5は例えばメタクリレートを素材とするプラスチックレンズで、両面とも非球面である。第2レンズ6が本発明を適用した屈折力が正のプラスチックレンズで両面とも非球面である。平行平面板7は、CCDイメージセンサなどの撮像素子の光電面を保護しているカバープレートでBK7などの光学ガラスで作られている。この光学系ユニットのレンズデータを次表に示す。これらのデータは、非球面を
Z=[(Y/R)/{1+√(1−K(Y/R))}]+ΣA
で表したときの数値である。ただし上式において、
Z:光軸からの距離Yの非球面上の点より非球面頂点の接面(光軸に垂直な面)に下ろした垂線の長さ
Y:光軸からの距離
R:非球面の光軸近傍の曲率半径
K:離心率
:非球面係数(i=3〜10)
を意味する。
Figure 2009047836

なお、表中の「aEb」は、「a×10」を表す。
焦点距離f’が3.77mm、Fナンバーが4.0、画角2ωが63.6°で、球面収差、非点収差、ディストーションは図4に示すとおりである。この実施例1でわかるように、第2レンズ6を本発明のナノコンポジット材料を用いた屈折率1.654のプラスチックレンズにすることによって、第2レンズ6自体の厚みを1.2mm程度にすることができ、全系のコンパクト化を図ることができる。また、第1レンズ5及び第二レンズ6の各面に非球面を用い、図4に示すように各収差も良好に抑えられている。
図5に示す光学系ユニットは、像側に配された絞り4の背後に、第1レンズ10、第2レンズ11、第3レンズ12の順に配した3枚構成のレンズ及び平行平面板7から構成されている。第1レンズ10及び第3レンズ12は例えばメタクリレートを素材とするプラスチックレンズで、両面とも非球面である。第2レンズ11が本発明のナノコンポジット材料で作られた負のプラスチックレンズで両面とも非球面である。以下に、図5の光学系ユニットのレンズデータを示す。なお、焦点距離f’は4.80mm、Fナンバーは3.62、画角2ωは68.6°で、球面収差、非点収差、ディストーションは図6に示すとおりである。
Figure 2009047836
図7に示す光学系ユニットは、像側に配された絞り4の背後に、第1レンズ15、第2レンズ16、第3レンズ17、第4レンズ18の順に配した4枚構成のレンズ及び平行平面板7とから構成されている。第1レンズ15は、日本ゼオン株式会社製の「ZEONEX 330R」(商品名)で知られるプラスチック材料で作製されたプラスチックレンズで、両面とも非球面である。第2レンズ16が本発明のナノコンポジット材料で作られた負のプラスチックレンズで両面とも非球面である。第3レンズ17及び第4レンズ18は、日本ゼオン株式会社製の「ZEONEX E48R」(商品名)で知られるプラスチック材料で作製されたプラスチックレンズで、各々の両面とも非球面となっている。以下に、図7の光学系ユニットのレンズデータを示す。なお、焦点距離f’は5.87mm、Fナンバーは2.82、画角2ωは62.4°で、球面収差、非点収差、ディストーションは図8に示すとおりである。
Figure 2009047836
上記実施例1〜実施例3中の第2レンズ6,11,16がそれぞれ本発明のナノコンポジット材料で作製され、その屈折率は1.654、アッベ数は28.8であるが、このような光学特性を示すナノコンポジット材料は以下のようにして精製することができる。
[無機微粒子分散液の調製]
(1)酸化ジルコニウム微粒子の合成
50g/Lの濃度のオキシ塩化ジルコニウム溶液を48%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、水和ジルコニウム懸濁液を得た。この懸濁液を濾過した後、イオン交換水で洗浄し、水和ジルコニウムケーキを得た。このケーキを、イオン交換水で溶媒として酸化ジルコニウム換算で濃度15質量%に調整してオートクレープに入れ、圧力150気圧、150°Cで24時間水熱処理して酸化ジルコニウム微粒子の生成を確認した。微粒子の屈折率は2.1であった。
(2)酸化ジルコニウムジメチルアセトアミド分散液の調製
前記(1)で調製した酸化ジルコニウム微粒子懸濁液(濃度:15質量%)500gに500gのN,N’−ジメチルアセトアミドを加え、約500g以下になるまで減圧濃縮して溶媒置換を行った後、N,N’−ジメチルアセトアミドの添加で濃度調整をすることによって、15質量%の酸化ジルコニウムジメチルアセトアミド分散液を得た。
[樹脂の合成]
(1)熱可塑性樹脂の合成
tert−ブチルアクリレート2.1g、2−ブロモ−2−メチルプロピオン酸tert−ブチルエステル0.72g、臭化銅(I)0.46g、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレンテトラミン0.56g、メチルエチルケトン9mlからなる混合液を調製し、窒素置換した。油浴温度80°Cで1時間攪拌し、スチレン136.2gを窒素気流下添加した。油浴温度90°で16時間攪拌し、室温に戻してから酢酸エチル100ml、アルミナ30gを加え30分間攪拌した。この反応液を濾過し、濾液を過剰のメタノールに滴下した。生じた沈殿を濾取、メタノール洗浄、乾燥し、樹脂を61g得た。この樹脂をトルエン300mlに溶解し、p−トルエンスルホン酸−水和物6gを添加し、3時間加熱還流した。この反応液を過剰のメタノールに滴下した。生じた沈殿を濾取、メタノール洗浄、乾燥し、ブロック共重合体Q−1を55g得た。GPCで測定した該樹脂の数平均分子量は32000、重量平均分子量は35000であった。また、アッベ屈折計で測定した該樹脂の屈折率は1.59であった。
[有機無機複合組成物の調製及び透明成形体(レンズ基材)の作製]
前記酸化ジルコニウムジメチルアセトアミド分散液に熱可塑性樹脂P−1、m−ターフェニル、及び表面処理剤(α−ナフチル酢酸)を重量比が、ZrO2固形分/P−1/m−ターフェニル/α−ナフチル酢酸=41.7/45.8/4.2/8.3となるように添加して均一に攪拌混合した後、加熱減圧下ジメチルアセトアミド溶液を濃縮した。該濃縮残渣を表面をSUS製の金型で加熱圧縮成形し(温度:180°C、圧力:13.7MPa、時間2分)、厚さ1mmの成形体(レンズ基材)を得た。
上記各実施例のように、光学系ユニットを構成する各レンズのうちで、本発明の光学レンズは最も屈折率が大きいレンズとして用いられている。したがって、他のレンズには従来から広く用いられている低屈折率のプラスチックレンズを用いればよく、製造コストを低くすることができる。また、上記実施例1〜3では、それぞれ撮像素子の光電面を保護するカバープレートがパワーのないガラスレンズとして光学系ユニット内に用いられているが、例えば正または負のパワーをもつガラスレンズ(球面レンズ、非球面レンズのいずれでも可)と組み合わせて本発明のナノコンポジット材料で作った光学レンズを用いることも可能である。
さらに、本発明のナノコンポジット材料がもつ光学特性は、これまでの光学レンズ用のプラスチック材料と比較して屈折率及び分散がともに高いことが特徴である。したがって、この特徴を光学レンズに効果的に活かすためには、パワーの弱い正または負レンズに用いるのが色収差や像面湾曲を抑える上で有利となる。そして、このような光学レンズ自体の焦点距離をf、この光学レンズを含む全系の焦点距離をfとするとき、
4*f > f
の条件式を満足させることが望ましい。さらに、本発明のナノコンポジット材料を用いることにより、環境温度の変化に伴う屈折率変動も実用上問題ない程度まで軽減することができるから、例えば様々な光学系ユニットを構成するプラスチックレンズのうち、最も温度変化の大きい個所に本発明の光学レンズを適用すれば、温度特性の改善にも役立つ。
上記実施例に挙げた光学系ユニットは、いずも携帯電話機に光学機器として組み込まれるデジタルカメラの撮影光学系として用いられているが、その適用対象はこのような撮像装置の光学系に限られない。例えば、必要とされる光学的な諸元を満たすレンズ設計を行うことにより、液晶パネルを画像表示手段として用いた画像投影装置や、干渉計・光学測距装置の光学測定装置などの各種光学機器の光学系にも用いることができる。
プラスチック基材にナノオーダーの微粒子を混合したときの無機微粒子の粒径と光透過率との相関を示すグラフである。 デジタルカメラを内蔵した携帯電話機の外観図である。 本発明の実施例1を示すレンズ構成図である。 上記実施例1の収差図である。 本発明の実施例2を示すレンズ構成図である。 上記実施例2の収差図である。 本発明の実施例3を示すレンズ構成図である。 上記実施例3の収差図である。
符号の説明
2 撮影光学系
4 絞り
5,10,15 第1レンズ
6,11,16 第2レンズ
7 平行平面板
12,17 第3レンズ
18 第4レンズ

Claims (10)

  1. 高分子鎖末端または側鎖に無機微粒子と任意の化学結合を形成し得る官能基を有する熱可塑性樹脂と無機微粒子とを含む有機無機複合材料で形成されたことを特徴とする光学レンズ。
  2. 前記光学レンズは、正または負のレンズであることを特徴とする請求項1記載の光学レンズ。
  3. 前記光学レンズは、正または負の非球面レンズであることを特徴とする請求項1記載の光学レンズ。
  4. 少なくとも2枚のプラスチックレンズを有し、前記プラスチックレンズの中で最も屈折率の大きいプラスチックレンズが請求項1〜3いずれか記載の光学レンズであることを特徴とする光学系ユニット。
  5. 少なくとも2枚のプラスチックレンズを有し、前記プラスチックレンズの中で最も温度変化の大きい個所に配置されるプラスチックレンズが請求項1〜3いずれか記載の光学レンズであることを特徴とする光学系ユニット。
  6. 前記光学系ユニットは少なくとも1枚のガラスレンズを含むことを特徴とする請求項4または5いずれか記載の光学系ユニット。
  7. 請求項1〜6のいずれか記載のレンズまたは光学系ユニットを用いたことを特徴とする光学機器。
  8. 撮像装置であることを特徴とする請求項7記載の光学機器。
  9. 画像投影装置であることを特徴とする請求項7記載の光学機器。
  10. 光学測定装置であることを特徴とする請求項7記載の光学機器。

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