JP5715503B2 - 鉄筋クリップとそれを使用した閉鎖型鉄筋及びその閉鎖型鉄筋の製造方法 - Google Patents
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Description
を含み構成されたことを特徴とする閉鎖型鉄筋の製造方法を提供する。
[閉鎖型鉄筋の構成]
以下、本発明に係る鉄筋クリップとそれを使用した閉鎖型鉄筋及びその閉鎖型鉄筋の製造方法について、好ましい一実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る閉鎖型鉄筋の第1の実施形態を示す斜視図である。図示された閉鎖型鉄筋1は、概略として、1本の鉄筋を折り曲げることによって全体が長方形に形成されたあばら筋11であって所定間隔に一列に並べて立設した複数のあばら筋11,11と、一列に並べて立設された各あばら筋11,11の4つの角部の内側に介在するように配設された計4本の主筋12、12と、主筋12、12とあばら筋11,11を結束するための複数(ここでは4つ)の鉄筋クリップ13、13と、あばら筋11の長辺部分の内側に予め指定されたピッチを有して取り付けられた複数(本実施形態では2本)の腹筋14,14を備えて構成されている。尚、あばら筋11、11及び主筋12、12には、例えば異形棒鋼が用いられる。
次に、本発明に係る鉄筋クリップの好ましい一実施形態について説明する図2(a)は本発明に係る鉄筋クリップの好ましい一実施形態の断面図、同(b)は(a)に示す鉄筋クリップの側面図である。図示された鉄筋クリップ13はプラスチック等の合成樹脂によって形成され、図2(a),(b)に示ように、概略として、主筋12を挿通するための断面略C字形状の孔部131が設けられた本体部135と、あばら筋11を通すための断面略C字形状の挿通孔132が設けられた張出部134を備えて構成されている。そして、本体部135と張出部134とは孔部131の中心線と挿通孔132の中心線とが互いに直交するようにして配置されており、孔部131と挿通孔132とが交差する部分には孔部131と外部と連通するための開口部133が設けられている。さらに、詳述すると、断面が略C字形状とされた本体部135の一方側の開口端部に張出部134が形成されており、他方側の開口端部は張出部134の幅方向における長さと同じ長さまで延伸されると共に、張出部134に形成された挿通孔132と連通する略C字形状の断面を有する挿通孔132が形成されている。これにより、鉄筋クリップ13は、孔部131に主筋12が嵌合されると共に、張出部134の挿通孔132と本体部135の反対側端部の延伸部に形成された挿通孔132にあばら筋11が嵌合されて両者がしっかりと連結されることになる。
次に、上述した閉鎖型鉄筋の製造方法について説明する。図3及び図4は閉鎖型鉄筋1の各製造工程における斜視図である。まず、図3に示すように、予め所定の間隔でV溝20aが形成された第一の角材20A,20AのV溝20aに所定数のあばら筋11,11の両端部を支持するようにして配置し、あばら筋11,11の長手方向に沿って予め所定の間隔でV溝20aが形成された第二の角材20B,20Bを複数配置し、これの角材20A,20A,20B、20B上にあばら筋11、11と直交するようにして主筋12と腹筋14をそれぞれ所定の間隔で配置する。あばら筋11,11が乗せられる第一の角材20A,20Aと主筋12及び腹筋14が乗せられる第二の角材20B,20Bとはちょうどあばら筋11,11の直径に相当する長さだけその高さが異なっている。
第一の実施形態に係る閉鎖型鉄筋及び鉄筋クリップによれば、溶接や結束を不要にしたので、主筋12とあばら筋11との結合を簡便に行うことができるという効果がある。
また、ロールベンダによる折曲装置40を用いて折り曲げを行った場合、装置の特性上図5に示すように、主筋12とあばら筋11とが交差する箇所よりも外側の位置で折り曲げが行われることになるので、鉄筋クリップ13を用いる場合には、鉄筋クリップ13の張出部134があばら筋11の折り曲げられる位置とは反対側に位置するようにして取り付ける。すなわち、隣り合う2つの鉄筋クリップ13、13の張出部134同士が互いに対向するようにして取り付ける。これにより、あばら筋11の折り曲げによる鉄筋クリップ13の変形や損傷が防止されて確実な結合が実現されるので安定した品質を確保できるという効果がある。尚、ロールベンダによる折曲装置40を用いて折り曲げを行う場合には図2(c)に示す鉄筋クリップ17を用いることも可能である。
また、ツメによる折曲装置30を用いて折り曲げを行った場合、装置の特性上図6に示すように、主筋12とあばら筋11とが交差する箇所で折り曲げが行われることになるので、張出部134のない鉄筋クリップ17を用いることであばら筋11の折り曲げによる鉄筋クリップ17の変形や損傷が防止されるので確実な結合が実現され、安定した品質の閉鎖型鉄筋を提供することができるという効果がある。
[閉鎖型鉄筋の構成]
次に、第二の実施形態に係る閉鎖型鉄筋及びその製造方法について図8を参照して説明する。この閉鎖型鉄筋2は、あばら筋11,11がU字形状に折り曲げられて形成されており、上端側の2つの開放端にそれぞれフック15,15が折り曲げによって形成されている。そして、互いに平行に配置された2本の主筋12,12がフック15,15によって固定されている。尚、この状態では、主筋12,12をフック15、15によって固定した側(上部側)が完全には閉鎖されていないので平行に配置された2本の主筋12,12に架け渡すようにしてキャップタイ16を取り付けることによって閉鎖型鉄筋2が形成されている。キャップタイ16は、あばら筋11と同様の鉄筋によって両端がU字形状に曲げられて正面形状が片仮名の略「コ」の字形状をした部材であり、上述のように上部側の2本の主筋12,12の間に架け渡される。このように、上述した第一の実施形態に係る閉鎖型鉄筋1に対して本実施形態の閉鎖型鉄筋2は、あばら筋11、11の下部側のU字形状部分に配置された2本の主筋12、12との結合には2つの鉄筋クリップ13、13又は鉄筋クリップ17,17を用い、あばら筋11、11の上部側に配置された2本の主筋12,12との結合には225°に折り曲げた湾曲部分を有するフック15、15を用いてそれぞれ結合されている。
第二の実施形態に係る閉鎖型鉄筋によれば、第一の実施形態と同様の効果が得られることはもちろん、あばら筋11、11の各上部にフック15、15を設けたことにより鉄筋クリップ13を不要にすることができるという効果がある。
また、予めフック15、15を形成しておくことで、現場でフック15,15に主筋12,12を挿通し、さらにキャップタイ16を取り付けるのみで閉鎖型鉄筋の設置を済ませることができるという効果がある。
2 閉鎖型鉄筋
11 あばら筋
12 主筋
13 鉄筋クリップ
14 腹筋
15 フック
16 キャップタイ
17 鉄筋クリップ
20A 第一の角材
20B 第二の角材
20a V溝
30 折曲装置
31 ツメ
32 ガイド
40 折曲装置
41 基台
41a 掛止部
42 ロール
43 連結部
131 孔部
132 挿通孔
134 張出部
135 本体部
RB 鉄筋
Claims (6)
- 主筋とあばら筋を連結して閉鎖型鉄筋を形成するための鉄筋クリップにおいて、
前記鉄筋クリップは、開口部が形成された断面略C字形状の孔部が設けられた本体部を備え、前記開口部が形成された前記本体部の両側開口端部をさらに延伸して形成すると共に延伸して形成された前記開口端部に前記孔部と直交する方向に断面略C字形状の挿通孔を形成してなり、前記孔部によって前記主筋を嵌合することによって保持し、前記挿通孔によって前記あばら筋を嵌合することによって保持することにより両者を連結可能としたことを特徴とする鉄筋クリップ。 - 請求項1に記載の鉄筋クリップにおいて、
前記挿通孔が形成された開口端部の一方側にのみ当該挿通孔の中心軸方向に沿って張り出した張出部を設けたことを特徴とする鉄筋クリップ。 - 鉄筋を折り曲げることによって全体を矩形状又は略U字状に形成した複数のあばら筋を所定の間隔で一列に配設し、矩形状の前記あばら筋の所定の角部に主筋を前記あばら筋と直交するようにして配置し、前記主筋と前記あばら筋とを請求項1に記載の鉄筋クリップによって連結し、又は請求項2に記載の鉄筋クリップにあってはあばら筋の折り曲げ位置とは反対側に前記張出部が位置するようにして取り付けて連結することによって形成された閉鎖型鉄筋。
- 鉄筋を折り曲げることによって全体をU字形状に形成した複数のあばら筋を所定の間隔で一列に配設し、U字状の前記あばら筋の角部にそれぞれ主筋を配置すると共に、前記あばら筋の開放端部側に配置された主筋を前記あばら筋の当該開放端部側を折り曲げることによって固定し、さらに、前記あばら筋の上部にキャップタイを取り付けた閉鎖型鉄筋において、
前記あばら筋の角部に配置した前記主筋を請求項1に記載の鉄筋クリップによって連結し、又は請求項2に記載の鉄筋クリップにあってはあばら筋の折り曲げ位置とは反対側に前記張出部が位置するようにして取り付けて連結し、そして、前記あばら筋の開放端部側に配置された主筋を225°の折り曲げ角度で形成したループ形状のフックによって固定したことを特徴とする閉鎖型鉄筋。 - 複数のあばら筋を所定の間隔に配置するステップと、
前記複数のあばら筋と直交するようにして所定箇所に主筋をそれぞれ所定間隔に配置するステップと、
前記あばら筋と前記主筋が交差する部分に請求項1に記載の鉄筋クリップを取り付けて連結し、又は請求項2記載の鉄筋クリップにあっては張出部が前記あばら筋の折り曲げられる位置とは反対側に位置するようにして取り付けて前記あばら筋と前記主筋とを前記鉄筋クリップによって連結するステップと、
予め設定した曲げ位置で前記あばら筋の曲げ加工を順次施してU字形状又は矩形形状にするステップと、
を含み構成されたことを特徴とする閉鎖型鉄筋の製造方法。 - 請求項5に記載の閉鎖型鉄筋の製造方法において、
さらに、前記あばら筋をU字形状にした場合にあっては、その曲げ加工の前又は後のステップとして、前記あばら筋の開放端部をそれぞれ225°に折り曲げてフックを形成するステップをさらに備えていることを特徴とする閉鎖型鉄筋の製造方法。
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