JP2008002152A - 先組み鉄筋ユニット及び該ユニット形成用の連結金具 - Google Patents

先組み鉄筋ユニット及び該ユニット形成用の連結金具 Download PDF

Info

Publication number
JP2008002152A
JP2008002152A JP2006172499A JP2006172499A JP2008002152A JP 2008002152 A JP2008002152 A JP 2008002152A JP 2006172499 A JP2006172499 A JP 2006172499A JP 2006172499 A JP2006172499 A JP 2006172499A JP 2008002152 A JP2008002152 A JP 2008002152A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
fitting
steel
main
reinforcing bar
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006172499A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Yaguchi
滋 矢口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2006172499A priority Critical patent/JP2008002152A/ja
Publication of JP2008002152A publication Critical patent/JP2008002152A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Reinforcement Elements For Buildings (AREA)

Abstract

【課題】工場での組み立てが容易で、かつ現場への搬送時などに嵩張らないように折り畳み可能であり、現場では下地面から所定高さに設置できる先組み鉄筋ユニット及びこれを形成する連結金具を提供する。
【解決手段】連結金具12は連結線材13,20から構成され、鉄筋ユニット10の最端部に位置する1番目と2番目の鋼棒11a,11bを連結線材13で連結し、2番からn番までの鋼棒11b……において隣接する鋼棒どうしを連結線材20で連結してすだれ状の鉄筋ユニット10とする。連結線材13,20のそれぞれは、鋼棒を嵌め込む嵌合部15,16が形成された主線材部14を備えている。連結線材13には、主線材部14の一端部側及び他端部側に脚部17,18が設けられ、連結線材20には、脚部が主線材部の一端部側及び他端部側のいずれか一方又は両方に設けられている。
【選択図】図1

Description

この発明は、鉄筋コンクリート構造物を建設する際に用いる先組み鉄筋ユニット及び該ユニット形成用の連結金具に関し、更に詳細には、鉄筋コンクリート構造物を建設する際に現場での配筋施工に使用するすだれ状の先組み鉄筋ユニット及び複数の鋼棒をすだれ状に連結して先組みする連結金具に関する。
鉄筋コンクリート構造物(以下、RC構造物という)の建設では、鉄筋を所定の手順で組み立て、その部分を型枠で囲んでコンクリートを打設する工法が一般的である。しかし、最近では、このような配筋作業を効率的に行うために、例えば、スラブ(床)の建設などについては、工場などで既に組み立てられた鉄筋ユニットを現場に搬送し、この鉄筋ユニットを所定の場所に配置する工法が採用されている。このような工法は「先組み鉄筋工法」と呼ばれることがある。その先組み鉄筋工法において使用される鉄筋ユニットの代表例としては「溶接金網」を挙げることができる。
この溶接金網と呼ばれるものは、直線状の鉄筋を縦方向および横方向に直交させて網状、即ち格子状に組み立て、これら鉄筋の交差部をすべて溶接で結合させたものであり、その外観は、四辺形を呈する格子模様のシート状を呈している。このシート状の溶接金網は、工場で予め製造(先組み)され、それらの所要枚数を現場に搬入して敷き詰めることで配筋した後にコンクリートを打設する。これにより、従来のように、素材鉄筋の1本1本を現場で手作業により組み上げるという工法に比較し、工期の短縮や品質の向上を図ることができる。
かかる溶接金網は、所定の大きさの矩形状シート(カット版)であるため、これを敷き込む際には隣接する溶接金網の端部(側部)どうしが部分的に重なるように配置される。すなわち、多数の溶接金網は、その側部どうしを重ねながら横方向に並べられ、また、縦方向にも端部どうしを部分的に重ねながら敷き込まれる。その結果、横方向に敷き込まれた隣接する2枚の溶接金網とこれら2枚の溶接金網に隣接する縦方向の2枚の溶接金網について見ると、これら4枚の溶接金網が共に重なる1つのコーナー部(角部)では、部分的に4枚重ねになるので、厚くなり過ぎ、コンクリート打設時に被りも取れなくなる。そのため、横方向及び縦方向において隣接する4枚の溶接金網のうち、相互に重なる角部を2枚の溶接金網から切り取って、その部分の厚さを調整する必要があった。このような調整は、敷き込み時に非常に煩わしい作業となるので、このような溶接金網は、実際には普及していない。
特許文献1および特許文献2には、上述したような問題を解決するRC構造物用の先組み鉄筋部材や、巻取り式鉄筋束及び床スラブ筋の配筋方法が開示されている。特許文献1に開示されたRC構造物用の先組み鉄筋部材は、平行に配列された複数本の鋼棒を巻き取り可能な紐状または帯状の連結部材により所定の間隔ですだれ状に繋いだものである。その際、鋼棒と連結部材との連結手段としては、鋼棒を圧入できる円弧状のクリップを連結部材に所定間隔ごとに溶接し、このクリップに鋼棒を圧入することで鋼棒と連結部材の接続を図っている。特許文献1に開示されたRC構造物用の先組み鉄筋部材によると、シート状の先組み鉄筋部材が巻き取り可能であるため、嵩張ることがなく、また一方向に連続する長尺な鉄筋部材であるため前述したカット版の溶接金網と違ってコーナー部が4枚重ねになることもなく、敷き込み時の作業が容易である。
また、特許文献2に開示された巻取り式鉄筋束は、平行に配列された複数本の鋼棒を細径の鉄線ですだれ状に連結したものであり、細径の鉄線と鋼棒とは溶接で接続されている。このような巻取り式鉄筋束も特許文献1の先組み鉄筋部材と同様に巻き取ることで嵩張りを解消でき、これにより、保管場所の確保も容易で、また数人の作業員で持ち上げることもでき、更にはトラックなど輸送車両の荷台に積載することも容易となる。
特開平9−209500号公報 特開平6−316986号公報
しかし、特許文献1および特許文献2に開示された先組み鉄筋部材や巻取り式鉄筋束のいずれも表面側および裏面側がほぼ平坦なシート状であるため、例えばスラブ形成のために使用する際には、コンクリートやデッキプレートなどの下地面に多数のスペーサを配置し、このスペーサの上に載せることで所定高さ位置に配置していた。このようなスペーサの配置や、その上に先組み鉄筋部材や巻取り式鉄筋束を乗せる作業は、非常に手間が掛かることから、鉄筋を先組みして施工現場に搬送してもスペーサの配置や先組み鉄筋部材のセッティングで時間を取られ、所望の省力化を得ることができない、という問題があった。
また、特許文献1に開示された先組み鉄筋部材では、連結部材にクリップを所定間隔ごとに溶接しなければならないのでその製造に手間がかかり、連結手段の形成にコストが掛かるという問題があった。さらに、特許文献2に開示された巻取り式鉄筋束では、細径の鉄線を鋼棒に溶接して繋ぐため鉄筋束の形成に大変な時間と労力が掛かるという問題があった。
この発明の目的は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、工場での組み立てが容易で、かつ現場への搬送時などに嵩張ることがないように折り畳み可能であり、しかも現場では下地面から所定の高さに設置できる先組み鉄筋ユニットを提供すると共に、この先組み鉄筋ユニットを形成する特殊な連結金具を提供することにある。
本発明は、並行に配列した複数本の鋼棒を連結してすだれ状の鉄筋ユニットを形成する連結金具であり、その特徴とするところは、鋼棒を配列方向最端部から1番、2番、3番、………n番とすると、1番の鋼棒と2番の鋼棒とを連結する第1の連結線材と、2番からn番までの鋼棒において隣接する2つの鋼棒どうしを連結する第2の連結線材とからなり、第1の連結線材及び第2の連結線材のそれぞれが、ほぼ直線的に延びる主線材部と、該主線材部に形成され、前記鋼棒を圧入により嵌め込んで回転可能に保持する少なくとも2つの嵌合部と、主線材部を支える脚部とを有し、第1の連結線材には、脚部が、主線材部の一端部側及び他端部側にそれぞれ設けられ、第2の連結線材には、脚部が、主線材部の一端部側及び他端部側のいずれか一方又は両方に設けられていることにある。
本発明の連結金具に係る実施形態の一例では、第1の連結線材及び第2の連結線材のそれぞれに設けられている2つ嵌合部のうちの一方が主線材部をΩ状に曲げて形成され、かつ他方が主線材部の一方の端部から延びる線部材を、円を描くように少なくとも1回コイル状に曲げ戻して形成されている。
本発明の連結金具に係る実施形態の他の例では、脚部が、主線材部の長さ方向に対してほぼ直交する方向へ延びる支持線材と、該支持線材の端部から主線材部に対してほぼ並行に延びる座部とから形成され、この座部が線材部分を波状に屈曲して形成され、主線材部をコイル状に曲げ戻して形成された嵌合部が設けられている主線材部の端部側に形成される脚部の支持線材は、コイル状に曲げ戻された線材部に連続している。かかる連結金具において、第1の連結線材及び第2の連結線材のそれぞれは、1本の線材を曲げて形成することができる。
また、本発明の連結部材に係る実施形態の他の例では、第1の連結線材及び第2の連結線材のいずれか一方又は両方が、2つの嵌合部の他に少なくとも1つ以上の予備嵌合部を備えている。
さらに、本発明は、並行に配列された複数本の鋼棒を上述した特殊な連結金具ですだれ状に先組みした鉄筋ユニットであり、その特徴とするところは、鋼棒を配列方向最端部から1番、2番、3番、………n番とすると、1番の鋼棒と2番の鋼棒とが、第1の連結線材で連結され、2番からn番までの鋼棒において隣接する2つの鋼棒どうしが、第2の連結線材で連結され、第1の連結線材及び第2の連結線材のそれぞれが、ほぼ直線的に延びる主線材部と、該主線材部に形成された鋼棒嵌め込み用の少なくとも2つの嵌合部と、主線材部を支える脚部とを有し、第1の連結線材には、脚部が、主線材部の一端部側及び他端部側にそれぞれ設けられ、第2の連結線材には、脚部が、主線材部の一端部側及び他端部側のいずれか一方又は両方に設けられていることにある。このような先組み鉄筋ユニットは、鉄筋コンクリート構造物形成時の配筋として使用される。なお、鋼棒としては、JIS規格に基づく鉄筋コンクリート用の丸鋼ないし異形棒鋼さらには市販の棒鋼を使用することができる。
本発明の先組み鉄筋ユニット及び連結金具によると、並行に配列された複数本の鋼棒を嵌合部に嵌め込んで連結するため先組みが容易で、すだれ状に連結されてなる先組み鉄筋ユニットを時間と労力を掛けることなく形成することができる。また、各連結線材に形成された脚部が各鋼棒の下方にかならず1つ存在するので、これがスペーサとなって先組み鉄筋ユニット全体を下地面から所定の高さに設置することができ、従来のように別体の多数のスペーサを下地面に配置する必要がない。そのため、連結金具によりすだれ状に連結されてなる先組み鉄筋ユニットを現場に搬送し、それを下地面の上に敷き込むだけで、下地面から所定の高さに配置することができるので、その敷き込み作業を短時間に行うことができる。さらに、本発明では、鋼棒が各連結線材に対して回転可能に連結されているので、連結金具で先組みされた鉄筋ユニットを、任意の鋼棒を中心にして蛇腹状、即ちジグザグ状に折り畳むことができる。そのため、鉄筋ユニットの保管や運搬が容易となる。
また、本発明の先組み鉄筋ユニット及び連結金具によると、連結線材の主線材部に形成されている一方の嵌合部がΩ状に曲げて形成され、また他方の嵌合部がコイル状に曲げ戻して形成されており、いずれの嵌合部も鋼棒を圧入することで嵌め込むことができるようにされているので、連結線材と鋼棒の連結が非常に容易で、所謂ワンタッチで連結することができる。また、本発明の連結金具によれば、連結線材の主線材部を支持する脚部の座部が、波状に屈曲して形成されているので、下地面に対して点接触で接することになるためコンクリート打設時の流れ込みを阻害することがない。このような連結線材は、1本の線材を曲げて形成できるため、その製造が極めて容易で、製造コストを大幅に低減できる。なお、連結線材の主線材部に2つ以上の嵌合部を形成しておけば、構造耐力の異なるスラブなどを形成する場合でも同じ連結線材を使用し、そのスラブに対応した配筋ピッチで鋼棒が連結された先組み鉄筋ユニットを形成することができる。
以下、本発明の先組み鉄筋ユニット及び該ユニット形成用の連結金具を図に示される実施形態について更に詳細に説明する。図1は、鉄筋コンクリート構造物(RC構造物)のスラブ(床)を形成するために使用する本発明の一実施形態に係る先組み鉄筋ユニット(以下、鉄筋ユニット、という)10を示す部分的な斜視図、図2及び図3は、連結金具12を構成する第1の連結線材13を示す正面図と平面図、図4及び図5は、連結金具12を構成する第2の連結線材14を示す正面図と平面図である。図1において、鉄筋ユニット10を構成する複数本の鋼棒(鉄筋)11の配列方向を鉄筋ユニット10の幅方向としてXで示し、鋼棒11の長さ方向を鉄筋ユニット10の長さ方向としてYで示す。この鉄筋ユニット10は、平行に配列された複数本の鋼棒11を連結金具12ですだれ状に連結して構成されている。鋼棒11は、先組み鉄筋ユニット10の用途により異なるが、RC構造物のスラブを形成するための配筋構造に使用する場合には、1本の長さが約9m、直径が6〜13mmである。
この実施形態における連結金具12は、図2及び図3に示される第1の連結線材13と、この第1の連結線材13とは別体の、図4及び図5に示される第2の連結線材20とから構成されている。これら各連結線材13,20は、直径3〜7mmの所定長さの比較的に剛性のある合成樹脂製又は金属製の1本の線材を屈曲して形成されている。第1の連結線材13及び第2の連結線材20は、ほぼ直線的に延びる主線材部14を備え、この主線材部14の中間部より一端側に寄った部分には、該主線材部14の一部をΩ状に変形させて円形穴15aを形成した嵌合部(便宜的に、「Ω状嵌合部」という)15が形成されている。この円形穴15aの内径D1は鋼棒11の外径Dにほぼ等しいか、僅かに大きく、この円形穴15aには開放部15bが形成されている。この開放部15bは、主線材部14をΩ状に曲げて円形穴15aの外周部を画成するときに形成されたものであり、この開放部15bの開口幅W1は鋼棒11を圧入し得る程度にその直径Dより僅かに小さい寸法とされている。
主線材部14の他端側には、鋼棒11を回転可能に嵌め込む別の嵌合部16が形成されている。この嵌合部16は、主線材部14の他端部から延びる線部分を、円を描くように1回コイル状に曲げ戻し、これにより円形穴16aを画成している。したがって、この嵌合部16を便宜的に、「コイル状嵌合部」と称する。コイル状嵌合部16の円形穴16aもΩ状嵌合部15における円形穴15aと同じ内径D1とされている。このコイル状嵌合部16では、円を描くように1回コイル状に曲げ戻したときに主線材部14をほぼ直交するように横切るが、その交差部16bでは、コイル状に曲げ戻されることで円形穴16aの外周部を画成している線材と主線材部14とが、図3に示されるように寸法W2の間隔を開けるように離れている。この間隔W2の寸法は、鋼棒11を圧入し得る程度にその外径Dより僅かに小さくされている。第1の連結線材13では、主線材部14の両端部にそれぞれ脚部17、18が形成されている。
主線材部14の両端部に形成された各脚部17,18は、主線材部14にほぼ直交する方向へ延びる支持線材17a,18aと、この支持線材17a,18aの端部から主線材部14にほぼ並行に延びる座部17b,18bとから形成されている。この座部17b,18bを形成している線部分には、該線部分を波状に繰り返し曲げることで山部と谷部とかなる波状屈曲部17c,18cが形成されている。主線材部14の一端側に形成された脚部17では、座部17bに形成されている波状屈曲部17cの山部と谷部の数が、主線材部14の他端側に形成された脚部18における座部18bのそれより多い。その理由は、後述する使用の態様から明らかなように第1の連結線材13が鉄筋ユニット10の幅方向Xにおける一方の最端部側だけに使用されるため、鉄筋ユニット10のその最端部側をコンクリートやデッキボードなどの下地面(図示せず)に対してより安定して支持するためである。しかし、座部17b,18bに形成される波状屈曲部17c,18cの数は限定されるものではない。
このような第1の連結線材13は、前述したように1本の線材を屈曲して形成されるが、その際、2つのΩ状嵌合部15及びコイル状嵌合部16と2つの脚部17,18とは、主線材部14の長手方向中心線が位置する仮想の同一平面内に形成されている。言い換えると、主線材部14、嵌合部15,16、脚部17,18、及びこれら脚部17,18における座部17bの波状屈曲部17cの全てが同一の平面内に存在するように形成されている。
次に、連結金具12を構成している第2の連結線材20について説明する。この第2の連結線材20は、前述したように第1の連結線材13とは別体であり、これを第1の連結線材13の構成と比較すると、図4及び図5に示されるように主線材部14の一端側に脚部17が存在しないだけで、他の構成は第1の連結線材13同じである。したがって、第2の連結線材20を示している図4及び図5において、第1の連結線材13と同一の部分又は相当する部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
次に、鉄筋ユニット10の構成について説明する。鉄筋ユニット10は、並行に配列された鋼棒11が上述した連結金具12ですだれ状に連結されて形成されている。前述の説明において基本的には鋼棒に参照符号11が付けられているが、図1及び図6では、説明を分かり易くするために並行に配列した複数の鋼棒11を鉄筋ユニット10の幅方向Xにおける最端部から1番、2番、3番、4番………n番とし、それらの鋼棒を示す参照符号11にa,b,c,d,e,f,g,………の記号を添えて区別されている。すなわち、1番の鋼棒11a、2番の鋼棒11b、3番の鋼棒11c、4番の鋼棒11d………とすると、第1の連結線材13は、1番と2番の鋼棒11a,11bに取り付けられ、第2の連結線材20は、2番の鋼棒11bと3番の鋼棒11cに取り付けられている。具体的には、最初に、第1の連結線材13における主線材部14の一端部側を手に持ち、図3に示されるように主線材部14を2番の鋼棒11bの端部側から該鋼棒11bに沿わせ、線材どうしが間隔W2を開けているコイル状嵌合部16の交差部16aに鋼棒11bを挟み込ませながら主線材部14が鋼棒11bの下側を通って該鋼棒11bの長手方向に直交する方向へ延びるようにコイル状嵌合部16を中心に旋回(図3に矢印Aで示す方向へ旋回)させる。このような操作によって、鋼棒11bは、第1の連結線材13に対し相対的に動いてコイル状嵌合部16の円形穴16a内に入る。コイル状嵌合部16の円形穴16aに通された鋼棒11bは、多少の摩擦はあっても円形穴16a内で回転可能である。言い換えれば、第1の連結線材13は、コイル状嵌合部16の円形穴16aに通された鋼棒11bを中心に旋回可能である。
次いで、第1の連結線材13のΩ状嵌合部15の開放部15bから1番の鋼棒11aを円形穴15aに圧入する。第1の連結線材13が、前述したように直径3〜7mmの所定長さの比較的に剛性のある線材から形成されているので、この操作を作業者の手の力だけで行うことが無理であれば、Ω状嵌合部15に鋼棒11aを圧入するときや、コイル状嵌合部16における交差部16bから鋼棒11bを挿入するときに、ハンマーなどを使ってそれぞれの嵌合部15,16を叩き、相対的に鋼棒11を円形穴に押し込むことも好ましい。
第1の連結線材13は、1番の鋼棒11aと2番の鋼棒11bとに取り付けられてこれら鋼棒11a,11bを連結するが、図1に示されるように2番の鋼棒11b以降は、すべて第2の連結線材20により連結される。第2の連結線材20を2番の鋼棒11bと3番の鋼棒11cに取り付ける手順は、第1の連結線材13を1番の鋼棒11aと2番の鋼棒11bとに取り付ける手順と実質的に同じである。すなわち、第2の連結線材20における主線材部14の一端部側を手に持ち、主線材部14を3番の鋼棒11cの端部側から該鋼棒11cに沿わせ、線材どうしが間隔W2を開けているコイル状嵌合部16の交差部16bに鋼棒11cを挟み込ませながら主線材部14が鋼棒11cの下側を通って該鋼棒11cの長手方向に直交する方向へ延びるようにコイル状嵌合部16を中心に旋回させる。このような操作によって、鋼棒11cは、相対的に動いてコイル状嵌合部16の円形穴16a内に入る。コイル状嵌合部16の円形穴16aに通された鋼棒11cは、多少の摩擦はあっても円形穴16a内で回転可能である。すなわち、第2の連結線材20は、コイル状嵌合部16の円形穴16aに通された鋼棒11cを中心に旋回することができる。
次いで、第2の連結線材20のΩ状嵌合部15の開放部15bから2番の鋼棒11bを円形穴15aに圧入する。その際、鋼棒11bには既に第1の連結線材13が取り付けられているので、第2の連結線材20のΩ状嵌合部15は、鋼棒11bに嵌合している第1の連結線材13のコイル状嵌合部16に近接する位置に取り付けられる。このようにして連結金具12を構成する第1の連結線材13と第2の連結線材20(複数)とが、並行に配列された鋼棒11に対して鉄筋ユニット10の幅方向Xにほぼ一列に順次に取り付けられる。このようにして第1の連結線材13と複数の第2の連結線材20とを鉄筋ユニット10の幅方向Xにほぼ一列に取り付けてなる連結金具12は、鉄筋ユニット10の長さ方向Yにおいて、既に取り付けられている連結金具12に対して所定の間隔をあけた位置に同様に取り付けられる。しかし、並行に配列された複数の鋼棒11に複数の連結金具12を取り付ける手順については、上述した方法に限定されるものではなく、例えば、最初に、1番と2番の各鋼棒11a,11bに複数の第1の連結線材13を長さ方向Yに所定の間隔で取り付け、次いで、2番と3番の鋼棒11b,11cに複数の第2の連結線材20を長さ方向Yに所定の間隔で取り付け、その後は同様にして以降の各鋼棒に複数の第2の連結線材20を取り付けることにより、連結金具12の列を同時に複数設けるようにしてもよい。
このようにしてすだれ状に先組みされた鉄筋ユニット10は、図6に示されるようにジグザグ状に折り畳むことができる。例えば、図6では、連結金具12で連結された4本の鋼棒11を1セグメントとしてジグザグ状に折り畳む例を示している。具体的には、鉄筋ユニット10の幅方向Xにおける最端部に位置する鋼棒11aから数えて4番の鋼棒11dまでを第1セグメントとし、4番の鋼棒11dから7番の鋼棒11gまでを第2セグメントとするように順次に複数のセグメントに分け、これら各セグメントのうち偶数のセグメントを矢印Bで示すように反転させることで相互に重ねて行く。各セグメントは、この反転の際に回転中心となる鋼棒11に連結されている第2の連結線材20のΩ状嵌合部15が、鋼棒11に対して旋回するか、又は鋼棒11それ自体が回転することにより簡単に反転される。従って、複数の鋼棒をすだれ状に連結された鉄筋ユニット10をクレーン(図示せず)などで吊り上げ、この鉄筋ユニット10を下ろしながら下から1セグメントごとに折り畳んで行くことにより、簡単にジグザグ状に折り畳むことができる。なお、1セグメントを何本の鋼棒11で構成するかは全くの任意であり、鉄筋ユニット10の幅方向Xの寸法、鋼棒11の配列ピッチ、搬送する車両の大きさ、一時的に保管する場所の広さなど様々な条件によって適宜決めることができる。
このようにして折り畳まれた鉄筋ユニット10は、トラックなどに乗せられて施工現場に搬送され、下地面に展開される。この鉄筋ユニット10では、連結金具12を構成している第1の連結線材13および第2の連結線材20のそれぞれが脚部17,18を備えているので、並行に配列された鋼棒11は、下地面から所定の高さに位置することになり、高さを確保するためのスペーサなどを配置する必要はない。
本発明の連結金具12では、第1の連結線材13に形成された脚部17,18が、主線材部14に対して同じ側に形成される必要があるが、Ω状嵌合部15及びコイル状嵌合部16は、それぞれ主線材部14に対して同じ側に形成される必要はない。すなわち、図7に示されるようにΩ状嵌合部15とコイル状嵌合部16とが主線材部14を挟んで反対側に形成されていてもよい。このような変形例については、図示されてはいないが第2の連結線材20についても同じである。
また、図2及び図3に示された第1の連結線材13では、主線材部14の中間部より一端側に寄った位置にΩ状に変形させてなるΩ状嵌合部15が形成され、他端部にコイル状に曲げてなるコイル状嵌合部16が形成されていたが、図8に示されるように少なくとも1つ以上のΩ状嵌合部19を主線材部14に追加して設けてもよく、その数は、鋼棒11の配列ピッチや、鉄筋ユニット10をジグザグ状に折り畳む際の折り畳み幅との関係で設計することができる。このような変形例についても、図示されてはいないが第2の連結線材20についても同じである。
上述したように本発明の連結金具によれば、並行に配列された複数本の鋼棒をすだれ状に簡単に連結して先組み鉄筋ユニットを構成することができる。また、この連結金具は、これを構成している連結線材に対して鋼棒が回転可能に連結されているので、連結金具で先組みされた鉄筋ユニットを、任意の鋼棒を中心にして蛇腹状、即ちジグザグ状に折り畳むことができるので、すだれ状に展開した鉄筋ユニットにおける鋼棒配列方向の幅を短縮でき、その結果、鉄筋ユニットの保管や運搬が容易となる。
さらに、本発明の先組み鉄筋ユニットによれば、複数の鋼棒が特殊な連結金具によりすだれ状に連結されているので、ジグザグ状に折り畳んで現場に搬送することができ、それをシート状に展開してコンクリート下地或いはデッキボードの上に敷き込むとき、下地から所定の高さに配置することができるので、スペーサなどを設置する必要が無く、その敷き込み作業を短時間に行うことができる。しかも、複数の鋼棒をすだれ状に連結している連結金具がコンクリート下地或いはデッキボードに対して鋼棒ごとに支えるように脚部を備えているので、先組み鉄筋ユニット全体を高い安定度でコンクリート或いはデッキボードなどの下地面に設置することができる。
本発明の一実施形態に係る先組み鉄筋ユニットを部分的に示す斜視図である。 複数の鋼棒をすだれ状に連結する連結金具の構成要素である第1の連結線材を示す正面図である。 図2に示される第1の連結線材の平面図である。 複数の鋼棒をすだれ状に連結する連結金具の他の構成要素である第2の連結線材を示す正面図である。 図4に示される第2の連結線材の平面図である。 図1に示される先組み鉄筋ユニットをジグザグ状に折り畳む過程を示す側面図である。 本発明の連結金具において他の実施形態に係る第1の連結線材を示す図2と同様な正面図である。 本発明の連結金具においてさらに他の実施形態に係る第1の連結線材を示す図2と同様な正面図である。
符号の説明
10 先組み鉄筋ユニット
11 鋼棒(鉄筋)
12 連結金具
13 第1の連結線材
14 主線材部
15 Ω状嵌合部(嵌合部)
15a 円形穴
15b 開放部
16 コイル状嵌合部(嵌合部)
16a 円形穴
16b 交差部
17,18 脚部
20 第2の連結線材

Claims (7)

  1. 並行に配列された複数本の鋼棒を連結してすだれ状の鉄筋ユニットを形成する連結金具であって、
    前記鋼棒を配列方向最端部から1番、2番、3番、………n番とすると、1番の前記鋼棒と2番の前記鋼棒とを連結する第1の連結線材と、2番からn番までの前記鋼棒において隣接する2つの前記鋼棒どうしを連結する第2の連結線材とからなり、
    前記第1の連結線材及び前記第2の連結線材のそれぞれが、ほぼ直線的に延びる主線材部と、該主線材部に形成され、前記鋼棒を圧入により嵌め込んで回転可能に保持する少なくとも2つの嵌合部と、前記主線材部を支える脚部とを有し、前記第1の連結線材には、前記脚部が、前記主線材部の一端部側及び他端部側にそれぞれ設けられ、前記第2の連結線材には、前記脚部が、前記主線材部の一端部側及び他端部側のいずれか一方又は両方に設けられていることを特徴とする連結金具。
  2. 前記第1の連結線材及び前記第2の連結線材のそれぞれに設けられている2つ前記嵌合部のうちの一方が前記主線材部をΩ状に曲げて形成され、かつ他方が前記主線材部の一方の前記端部から延びる線部材を、円を描くように少なくとも1回コイル状に曲げ戻して形成されている請求項1に記載の連結金具。
  3. 前記脚部が、前記主線材部の長さ方向に対してほぼ直交する方向へ延びる支持線材と、該支持線材の端部から前記主線材部に対してほぼ並行に延びる座部とから形成され、前記座部が線材部分を波状に屈曲して形成され、
    前記主線材部をコイル状に曲げ戻して形成された前記嵌合部が設けられている前記主線材部の前記端部側に形成される前記脚部の前記支持線材は、コイル状に曲げ戻された前記線材部に連続している請求項2に記載の連結金具。
  4. 前記第1の連結線材及び前記第2の連結線材のそれぞれが、1本の線材を曲げて形成されている請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の連結金具。
  5. 前記第1の連結線材及び前記第2の連結線材のいずれか一方又は両方が、2つの前記嵌合部の他に少なくとも1つ以上の予備嵌合部を備えている請求項1〜4のいずれかに記載の連結金具。
  6. 並行に配列された複数の前記鋼棒を連結金具によりすだれ状に連結してなる先組み鉄筋ユニットにおいて、
    前記鋼棒を配列方向最端部から1番、2番、3番、………n番とすると、1番の前記鋼棒と2番の前記鋼棒とが、第1の連結線材で連結され、2番からn番までの前記鋼棒において隣接する2つの前記鋼棒どうしが、第2の連結線材で連結され、
    前記第1の連結金具及び前記第2の連結線材のそれぞれが、ほぼ直線的に延びる主線材部と、該主線材部に形成された鋼棒嵌め込み用の少なくとも2つの嵌合部と、前記主線材部を支える脚部とを有し、前記第1の連結線材には、前記脚部が、前記主線材部の一端部側及び他端部側にそれぞれ設けられ、前記第2の連結線材には、前記脚部が、前記主線材部の一端部側及び他端部側のいずれか一方又は両方に設けられていることを特徴とする先組み鉄筋ユニット。
  7. 前記先組み鉄筋ユニットが、鉄筋コンクリート構造物形成時の配筋として使用される請求項6に記載の先組み鉄筋ユニット。
JP2006172499A 2006-06-22 2006-06-22 先組み鉄筋ユニット及び該ユニット形成用の連結金具 Pending JP2008002152A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006172499A JP2008002152A (ja) 2006-06-22 2006-06-22 先組み鉄筋ユニット及び該ユニット形成用の連結金具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006172499A JP2008002152A (ja) 2006-06-22 2006-06-22 先組み鉄筋ユニット及び該ユニット形成用の連結金具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008002152A true JP2008002152A (ja) 2008-01-10

Family

ID=39006757

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006172499A Pending JP2008002152A (ja) 2006-06-22 2006-06-22 先組み鉄筋ユニット及び該ユニット形成用の連結金具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008002152A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011026820A (ja) * 2009-07-24 2011-02-10 Fujisho Giken:Kk 床構造材および鉄筋架設具
US8261365B2 (en) * 2003-11-27 2012-09-04 Nagravision S.A. Method for the authentication of applications
JP2022152364A (ja) * 2021-03-29 2022-10-12 株式会社大成鋼業 梁鉄筋組立用支持具および梁鉄筋組立用支持具の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8261365B2 (en) * 2003-11-27 2012-09-04 Nagravision S.A. Method for the authentication of applications
JP2011026820A (ja) * 2009-07-24 2011-02-10 Fujisho Giken:Kk 床構造材および鉄筋架設具
JP2022152364A (ja) * 2021-03-29 2022-10-12 株式会社大成鋼業 梁鉄筋組立用支持具および梁鉄筋組立用支持具の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7079434B2 (ja) 連結金具、連結金具付き鉄筋トラス及びその製造方法、並びに、デッキプレート及びその製造方法
JP2008002152A (ja) 先組み鉄筋ユニット及び該ユニット形成用の連結金具
JP2013521420A (ja) コンクリート構造物のための補強システムおよび長尺状のコンクリート構造物を補強する方法
JP4164511B2 (ja) 鉄筋トラス付デッキプレート
JP6955352B2 (ja) 梁筋
JP6832568B2 (ja) スターラップ筋ユニットおよび鉄筋コンクリート造梁の配筋構造
TWM621077U (zh) 耐震結構柱及其雙核心鋼筋結構
JP2018178540A (ja) 鉄筋コンクリート造基礎スラブの配筋構造および鉄筋ユニットのセット
JP3042600U (ja) 面状の鉄筋コンクリート構造物のための鉄筋ストリップ
JP4933847B2 (ja) べた基礎出隅コーナー部ユニット鉄筋の製造方法
JP3216537U (ja) 配筋構造およびベタ基礎構造
JP4397514B2 (ja) Rc構造体の配筋構造
JP2926122B2 (ja) 柱フープ用半プレハブ鉄筋による配筋方法
JP2020204186A (ja) 鉄筋コンクリートの配筋方法
JP2002266473A (ja) 鉄筋コンクリート部材の配筋構造および鉄筋コンクリート梁部材、並びに先組み鉄筋部材
JP3811852B2 (ja) 柱と梁の接合構造
JP2020186607A (ja) デッキプレート
JP7248447B2 (ja) 鉄筋部材、鉄筋構造体、デッキプレートの設置方法及び鉄筋コンクリート構造の施工方法
JP7248446B2 (ja) 鉄筋構造体、デッキプレートの設置方法及び鉄筋コンクリート構造の施工方法
JPH04140346A (ja) 床構造材
JP2001311258A (ja) トラス筋
JP2961297B2 (ja) 中空断面柱部材等のrc部材の高じん性配筋法
JPH06146300A (ja) Rc造基礎等の構築用鉄筋枠部材
JP2022048071A (ja) 別異平面上に形成された端部フックを有する補強筋を用いた補強筋二重巻き配筋工法並びに、この配筋工法で構成される構造物、及びこの配筋工法に適用される補強筋
JP2004324383A (ja) 法枠の型枠形成用の側枠付き型枠筋