JP2649145B2 - 配筋用支持金具及び該支持金具を用いる各種配筋工法 - Google Patents

配筋用支持金具及び該支持金具を用いる各種配筋工法

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JP2649145B2 JP30766694A JP30766694A JP2649145B2 JP 2649145 B2 JP2649145 B2 JP 2649145B2 JP 30766694 A JP30766694 A JP 30766694A JP 30766694 A JP30766694 A JP 30766694A JP 2649145 B2 JP2649145 B2 JP 2649145B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は配筋用支持金具、詳しく
はベース配筋,壁筋配筋及び柱筋配筋等の各種の配筋に
適用できる配筋用支持金具に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】ベース配筋におけるベース
筋,壁筋配筋における壁縦筋及び柱筋配筋における柱主
筋は、いずれも自立性に欠けるので、配筋作業がある程
度進行し、自立性が得られるまでは複数の作業員による
共同作業が必要となり、人手がかかるという問題点があ
った。
【0003】本発明はこのような従来の問題点を一掃す
ることを目的としてなされたものである。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明は、ベース配筋
工法、壁筋配筋工法及び柱筋配筋工法などの各種配筋工
法に適用される配筋用支持金具であって、正面L型の鉄
筋支持部の少なくとも2個を備え、これら鉄筋支持部は
それぞれの辺が互いに平行に向き合うような状態で間隔
を存して連結部材により結合一体化されており、この連
結一体化により上記鉄筋支持部に自立性が付与されてい
ることを特徴とする配筋用支持金具に係る。
【0005】
【実施例】以下に本発明の実施例及びその各種の使用例
を添付図面に基づき説明すると次の通りである。
【0006】図1に示す全体図から明らかなように、本
発明支持金具は、正面L型の鉄筋支持部1を少なくとも
2個備え、これら鉄筋支持部1,1は、それぞれの辺1
a,1bが互に平行に向き合うような状態で、間隔を存
して連結部材2により結合一体化され、図示のように鉄
筋支持部1,1がL型に起立する向きに自立し得るよう
な構成になっている。
【0007】図示の例では、連結部材2は辺1a,1b
ごとに2本ずつ平行して辺1a,1bとクロスする方向
に取付けられているが、その取付け本数並びに取付位置
は特に制限されない。
【0008】鉄筋支持部1,1には、それぞれ両辺1
a,1bのフリー端側に鉄筋はずれ止め用の折曲部3,
4が両辺1a,1bを含む同一垂直面内に位置するよう
に形成されている。
【0009】鉄筋支持部1,1及び連結部材2…は例え
ば鉄線材から構成され、その交差部は溶接手段の適用で
固着されている。
【0010】図2は本発明支持金具をベース配筋に適用
した場合の一例を示している。
【0011】ベース配筋に用いられるベース筋aは水平
部a1 の両端に上側フックa3 付の立上り部a2 ,a2
を有し、それ自身は自立性を有しない。
【0012】本発明支持金具は図1に示すように鉄筋支
持部1,1がL型に起立する向きで使用され、自立性を
有している。
【0013】而して、本発明支持金具の一方の鉄筋支持
部1のうち、上方へ延出する一方の辺1aには、ベース
筋aの一方側の立上り部a2 を番線(図示せず)結束
し、また水平方向に延びる他方の辺1bには、ベース筋
aの水平部a1 の一端側の部分を番線結束することによ
りベース筋aに対し自立性を与えることができる。
【0014】図示の例では、ベース筋aの水平部a1
両側に本発明支持金具が配置されているが、場合によっ
ては一方側を省略してもよい。
【0015】本発明支持金具は少なくとも2個の鉄筋支
持部1,1を備え、図2に示すように1個の本発明支持
金具を用いて、2本のベース筋a,aに対し自立性を与
えることができる。
【0016】ベース筋aの配筋に際しては、図2に示す
ように、間隔を存して平行配置されるベース筋群のうち
最初に片側において2本1組の先行ベース筋a,aに対
し本発明支持金具を適用して自立性を与え、次に他の片
側において、同様に本発明支持金具を適用して2本1組
の先行ベース筋a,aに対し自立性を与えた後に、これ
ら2組の先行ベース筋a,a,a,aの立上り部a2
2 ,a2 ,a2 の間に横鉄筋a4 を番線結束等の手段
を適用して掛け渡し固定し、しかる後、残るベース筋
a′…を横鉄筋a4 に番線結束しつつ配筋すればよい。
【0017】ベース筋a,aとクロスする方向のベース
筋(図示せず)の配筋も同様の手順で行うことができ
る。
【0018】ベース筋aと鉄筋支持部1との番線結束作
業は、折曲部3,4がベース筋aへの外れ止めとなるの
で作業容易に行うことができる。
【0019】尚、図2では、残るベース筋a′,a′と
して2本を示したが、実際の施工の場では、施工の規模
にもよるが、その本数は例えば数10本程度である。
【0020】図3は本発明支持金具を壁筋配筋に適用し
た場合の一例を示している。
【0021】この場合、本発明支持金具は壁縦筋b1
自立性を与えるために適用され、該支持金具は、偏荷重
による転倒防止対策として、水平方向に延びる他方の辺
1bにおいて、予めスラブ上筋b3 に番線結束(図示せ
ず)により固縛されている。
【0022】壁縦筋b1 は下端部において本発明支持金
具の鉄筋支持部1のうち、上方へ延出する一方の辺1a
に対し番線結束などにより固縛され、さらに下端より横
方向に突出する足部b11において、水平方向に延出する
他方の辺1bに対し番線結束により固縛され、これによ
り壁縦筋b1 に自立性が与えられる。
【0023】本発明支持金具は少なくとも2個の鉄筋支
持部1,1を備え、1個の本発明支持金具を用いて2本
の壁縦筋b1 ,b1 に対し自立性を与えることができ
る。
【0024】而して図3に示すように、本発明支持金具
を適用して間隔を存して平行配置される壁縦筋群のうち
片側で2本1組の先行壁縦筋b1 ,b1 に対し自立性を
与え、また他の片側において同様に2本1組の先行壁縦
筋b1 ,b1 に自立性を与えた後、自立している2組の
先行壁縦筋b1 ,b1 ,b1 ,b1 を基準にして壁横筋
2 …を番線結束により配筋し、以後は該壁横筋b2
を基準にして、残る壁縦筋b′1 …の配筋を行うことが
できる。
【0025】図4は本発明支持金具(図6タイプ)を、
柱筋配筋に適用した場合の一例を示している。
【0026】この場合、本発明支持金具は図4,5に示
すように鉄筋支持部1,1がL型水平向きでコーナ金具
として使用され、左右一対が共同して、例えば上下6段
に配筋された先行フープ筋cを番線結束などの固縛手段
の適用のもとに支持固定する。
【0027】上下6段のうち、1段目、3段目及び6段
目の先行フープ筋cはコーナ部において本発明支持金具
の平面L型の鉄筋支持部1,1,1に番線結束により支
持固定され、、中間の2段目,4段目及び5段目のフー
プ筋cは、連結部材2…に番線結束により支持固定され
る。
【0028】左右一対の本発明支持金具と上下6段の先
行フープ筋c…から組み立てられた筒カゴ状鉄筋c1
図5に示すように本発明支持金具の下端部においてベー
ス筋c2 に固縛されている。
【0029】図5に示す状態で筒カゴ状鉄筋c1 内に柱
主筋c3 の下部を挿し込み、上下6段の先行フープ筋c
…に番線結束などにより固縛することにより、柱主筋c
3 に自立性を与えることができる。
【0030】ちなみに柱主筋c3 に対し配筋される上下
6段以外のフープ筋(図示せず)は、柱主筋c3 の配筋
より前に、筒カゴ状鉄筋c1 の上端に段積みしておけば
よい。
【0031】図6は、鉄筋支持部1を3個備えた本発明
支持金具の一例を示し、その用法は、図1のものと実質
的に異なる所がない。
【0032】
【本発明の効果】本発明支持金具によればベース配筋,
壁筋配筋及び柱筋配筋等の各種配筋に際し、ベース筋,
壁縦筋及び柱主筋などに自立性を与えることができ、こ
の種配筋作業を最初から最後まで作業員1人で行うこと
が可能となり、人件費の削減と作業能率の向上を計るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明支持金具の一使用状況を概略的に示す斜
視図である。
【図3】本発明支持金具の更に他の使用状況を概略的に
示す斜視図である。
【図4】本発明支持金具の更に他の使用状況を示す斜視
図である。
【図5】同、完成時の状況を概略的に示す正面図であ
る。
【図6】本発明支持金具の変更例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 鉄筋支持部 2 連結部材 3 折曲部 4 折曲部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース配筋工法、壁筋配筋工法及び柱筋
    配筋工法などの各種配筋工法に適用される配筋用支持金
    具であって、正面L型の鉄筋支持部の少なくとも2個を
    備え、これら鉄筋支持部はそれぞれの辺が互いに平行に
    向き合うような状態で間隔を存して連結部材により結合
    一体化されており、この連結一体化により上記鉄筋支持
    部に自立性が付与されていることを特徴とする配筋用支
    持金具。
  2. 【請求項2】 水平部と該水平部の両端より立上る垂直
    部とを備えたベース筋を配筋するに際し、配筋間隔を存
    して平行配置されるベース筋群から選ばれた少なくとも
    2個の先行ベース筋に対し、請求項1記載の配筋用支持
    金具を用いて自立性を付与し、しかる後に、自立性付与
    の先行ベース筋の垂直部の間に跨るように横鉄筋を取付
    け固定し、以下横鉄筋を基準に、残るベース筋の配筋を
    行うことを特徴とするベース筋の配筋工法。
  3. 【請求項3】 スラブ筋上に壁筋を配筋するに際し、ス
    ラブ筋上に間隔を存して配筋される壁縦筋群のうちから
    選ばれた少なくとも2本の先行壁縦筋に対し、請求項1
    記載の配筋用支持金具を適用することにより、自立性を
    付与し、しかる後に、自立性付与の先行壁縦筋に対する
    壁横筋の配筋と、壁横筋に対する残る壁縦筋の配筋とを
    行うことを特徴とする壁筋配筋工法。
  4. 【請求項4】 ベース配筋上に柱筋を配筋するに際し、
    請求項1記載の配筋用支持金具を、鉄筋支持部がL型水
    平となる向きでコーナ金具として使用することにより、
    上下に多段的に配筋されるフープ筋のうちの最下段を含
    む下段部複数本の先行フープ筋を予めカゴ状となるよう
    に組立てておき、このカゴ状組立先行フープ筋に対し、
    柱主筋の下部を結縛固定することにより柱主筋に対し自
    立性を与え、しかる後に、自立性付与の柱主筋に対し、
    残るフープ筋を上下に多段的に結縛固定することを特徴
    とする柱筋配筋工法。
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