JP5710442B2 - 炉心溶融物の処理方法 - Google Patents

炉心溶融物の処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5710442B2
JP5710442B2 JP2011225488A JP2011225488A JP5710442B2 JP 5710442 B2 JP5710442 B2 JP 5710442B2 JP 2011225488 A JP2011225488 A JP 2011225488A JP 2011225488 A JP2011225488 A JP 2011225488A JP 5710442 B2 JP5710442 B2 JP 5710442B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
cathode
oxide
core melt
anode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011225488A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013088117A (ja
Inventor
藤田 玲子
玲子 藤田
水口 浩司
浩司 水口
中村 等
等 中村
祥平 金村
祥平 金村
優也 高橋
優也 高橋
宮本 真哉
真哉 宮本
孝 大森
孝 大森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2011225488A priority Critical patent/JP5710442B2/ja
Publication of JP2013088117A publication Critical patent/JP2013088117A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5710442B2 publication Critical patent/JP5710442B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Electrolytic Production Of Metals (AREA)

Description

本発明は、原子力事故により発生した炉心溶融物の処理方法に関する。
天然ウランの採鉱、精錬、同位体の分離濃縮、燃料集合体への加工、原子力発電所での発電、使用済み核燃料の再処理、及び放射性廃棄物の処分といった通常の核燃料サイクルにおける放射性物質の処理技術が知られている(例えば、特許文献1〜10)。
特許第3940632号公報 特許第3868635号公報 特許第4533514号公報 特許第3519557号公報 特許第3524234号公報 特許第3120002号公報 特許第3199937号公報 特許第3486044号公報 特許第3763980号公報 特許第3864203号公報
原子力事故により冷却能力が喪失すると、核燃料の崩壊熱により、燃料集合体及び炉心構造物が過熱融解し、炉心溶融物が発生する可能性がある。
このような炉心溶融物は、圧力容器や格納容器を切断し、これらと一体化して取り出される。このため炉心溶融物は、圧力容器を構成するFe系材料と、格納容器を構成するコンクリート材料と、被覆管やチャンネルボックスを構成するZr材料と、核燃料を構成する酸化ウラン及び酸化プルトニウムと、が混在している。
しかし、このような放射性物質を含む炉心溶融物の処理方法については、石棺処理を除き、これまで提案されていない。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、放射性物質、Fe、Zrをそれぞれ別々に分離して回収する炉心溶融物の処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る炉心溶融物の処理方法は、溶融塩を使用する電解浴に、少なくとも金属Zr、金属Fe、U酸化物、Pu酸化物及びコンクリートを含む炉心溶融物を陽極に装荷し陰極に前記金属Zrを電解析出させる工程と、前記金属Zrを電解析出させた前記陰極から交換した陰極に前記金属Feを電解析出させる工程を、含むことを特徴とする。
本発明により、放射性物質、Fe、Zrをそれぞれ分離して別々に回収する炉心溶融物の処理方法が提供される。
本発明に係る炉心溶融物の処理方法の第1実施形態を示すフローチャート。 第1実施形態に係る炉心溶融物の処理システムにおいて炉心溶融物から金属Zrを電解析出させる工程の説明図。 第1実施形態に係る炉心溶融物の処理システムにおいて炉心溶融物から金属Feを電解析出させる工程の説明図。 第1実施形態に係る炉心溶融物の処理システムにおいて炉心溶融物からU酸化物を電解析出させる工程の説明図。 第1実施形態に係る炉心溶融物の処理システムにおいて炉心溶融物からU酸化物及びPu酸化物の混合物(MOX)を電解析出させる工程の説明図。 本発明に係る炉心溶融物の処理方法の第2実施形態を示すフローチャート。 第2実施形態に係る炉心溶融物の処理システムにおいてU酸化物、Pu酸化物を含む混合物を電解還元させる工程の説明図。 第2実施形態に係る炉心溶融物の処理システムにおいて金属Uを電解析出させる工程の説明図。 第2実施形態に係る炉心溶融物の処理システムにおいて金属U、金属Pu及びマイナーアクチニド金属の合金を電解析出させる工程の説明図。 各実施形態において電解浴(溶融塩)に含まれる核分裂生成物(FP)を回収する工程の説明図。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1のフローチャートに示される第1実施形態に係る炉心溶融物の処理方法は、図2〜図5に例示される炉心溶融物の処理システム(処理システム10(10A,10B,10C,10D))を用いて具体的に実施される。
第1実施形態に係る炉心溶融物の処理方法は、図2に示すように炉心溶融物15Aを陽極13に装荷し(図1;S11)、陰極14Aに金属Zrを電解析出させる工程(図1;S12)と、図3に示すように交換した陰極14Bに金属Feを電解析出させる工程(図1;S13)と、図4に示すように第1ガス18Cをバブリングして陽極13の雰囲気の酸化性を高める工程(図1;S14)と、交換した陰極14CにU酸化物を電解析出させる工程(図1;S15)と、図5に示すように第2ガス18Dをバブリングして陽極13の雰囲気の酸化性をさらに高める工程(図1;S16)と、交換した陰極14DにU酸化物及びPu酸化物の混合物(MOX)を電解析出させる工程(図1;S17)と、陽極13に残留する残留物(主にコンクリート)を回収する工程(図1;S18)と、図10に示すように電解浴12に含まれる核分裂生成物を回収する工程(図1;S19)と、を含む。
炉心溶融物15Aは、圧力容器を構成するFe系材料と、格納容器を構成するコンクリート材料と、被覆管やチャンネルボックスを構成するZr材料と、核燃料を構成するU酸化物及びPu酸化物と、が崩壊熱により溶融し混合した後に冷却固化した一体化物である。
図2(図1;S12も適宜参照)に示す処理システム10Aは、炉心溶融物15Aから金属Zrを電解析出させるもので、電解浴12Aを収容する電解槽11と、この電解浴12Aに溶解しない鉄系もしくは炭素系材料で形成されたバスケット状の陽極13と、鉄系の材料からなる陰極14Aおよび直流電源20と、から構成されている。
ここで電解浴12Aは、炉心溶融物15Aの水分除去が不充分であり又はその表面が酸化されていることを鑑みて、リチウムを含まずに、水分もしくは酸素と反応し難い組成であることが望ましい。さらに、Zrイオンが安定に存在することができる溶融塩組成であることが求められる。
そのような電解浴12Aとして、NaCl−KCl、RbCl−NaCl、CsCl−NaCl、RbCl−KCl、CsCl−KCl、NaCl−MgCl2、NaCl−CaCl2、KCl−SrCl2、KCl−CaCl2、NaF−KF、LiF−KF、NaF−LiF、NaCl−NaF、KCl−KF等の混合塩が挙げられる。
処理システム10A(図2)に、電圧が印加されると、式(1)に示すように陽極13から酸化還元電位がより貴である金属Zrがまずイオン化して電解浴12Aに溶出する。そして、式(2)に示すように溶出したZrイオンが陰極14Aに析出し金属Zrが高純度で回収される。
陽極: Zr → Zr4+ + 4e- (1)
陰極: Zr4+ + 4e- → Zr (2)
図3(図1;S13も適宜参照)に示す処理システム10Bは、処理システム10A(図2)の状態を引き継ぎ、新しい陰極14Bに交換し印加電圧を大きく設定する。そして、Zrの回収された炉心溶融物15Bから陰極14Bに、今度は金属Feを電解析出させる。
なお、処理システム10B(図3)における電解浴12B、陽極13及び陰極14Bは、処理システム10A(図2)における電解浴12A、陽極13及び陰極14Aと同じでよいが、電解浴12Bは、Feの不均化反応が生じない温度、具体的には融点が800℃以下の溶融塩組成であることが望ましい。
処理システム10B(図3)に、電圧が印加されると、式(3)に示すように陽極13から金属Feがイオン化して電解浴12Bに溶出する。そして、式(4)に示すように溶出したFeイオンが陰極14Bに析出し金属Feが高純度で回収される。そしてU酸化物、Pu酸化物及び核分裂生成物(FP)等が陽極13のバスケットの底に脱落する。
陽極: Fe → Fe2+(3+) + 2e-(3e-) (3)
陰極: Fe2+(3+) + 2e-(3e-) → Fe (4)
図4(図1;S14,S15も適宜参照)に示す処理システム10Cは、処理システム10B(図3)の状態を引き継ぎ、新しい陰極14Cに交換してからガス導入管17を挿入し酸化性の第1ガス18Cをバブリングする。そして、Zr及びFeの回収された炉心溶融物15Cから陰極14CにU酸化物を電解析出させる。
なお、処理システム10C(図4)における電解槽11、陽極13及び陰極14Cは、酸化性の第1ガス18Cに対し耐食性を有する材料で構成されることが望ましい。具体的には、パイログラファイトのような炭素系材料や、ジルコン(ZrSiO4)を使用することができる。電解浴12C(図4)は、電解浴12A(図2)又は電解浴12B(図3)と同じでよい。
処理システム10C(図4)において、第1ガス18C(例えば、Cl2)をバブリングすると、陽極13の雰囲気の酸化性が高まり、式(5)に示すように陽極13からU酸化物がイオン化して電解浴12Cに溶出する。そして、式(6)に示すように溶出したU酸化物イオンが陰極14Cに析出しU酸化物が高純度で回収される。
なお、この工程(図1;S14,S15)は、次のS16,S17の工程で回収されるU酸化物及びPu酸化物の混合物(MOX)の組成を調整する意味もある。
陽極: UO2 → UO2 2+ + 2e- (5)
陰極: UO2 2+ + 2e- → UO2 (6)
図5(図1;S16,S17も適宜参照)に示す処理システム10Dは、処理システム10C(図4)の状態を引き継ぎ、新しい陰極14Dに交換してガス導入管17から酸化性のさらに高い第2ガス18Dをバブリングする。そして、Zr、Fe及び一部のU酸化物の回収された炉心溶融物15Dから、陰極14Dに、U酸化物及びPu酸化物の混合物(MOX)を電解析出させる。
なお、処理システム10D(図5)における電解槽11、陽極13及び陰極14Dは、処理システム10C(図4)の構成と同様に、酸化性の高い第2ガス18Dに対し耐食性を有する材料で構成されることが望ましい。電解浴12D(図5)は、電解浴12A(図2)、電解浴12B(図3)又は電解浴12C(図4)と同じでよい。
処理システム10D(図5)において、第2ガス18D(例えば、Cl2,O2,Arの混合ガス)をバブリングすると、陽極13の雰囲気の酸化性が高まり、式(7)に示すように陽極13からU酸化物及びPu酸化物がイオン化して電解浴12Dに溶出する。そして、式(8)に示すように溶出したU酸化物イオン及びPu酸化物イオンが陰極14Dに析出し混合物(MOX)が高純度で回収される。
陽極: UO2 + PuO2 → UO2 2+ + PuO2 2+ + 4e- (7)
陰極: UO2 2+ + PuO2 2+ + 4e- → UO2 + PuO2 (8)
第1実施形態に係る炉心溶融物の処理方法によれば、Puが単独で回収されないために核不拡散性の高いプロセスとなる。また、U酸化物及びPu酸化物の混合物(MOX)を回収した後の陽極13のバスケットには、格納容器に由来するコンクリート材を主とする残留物が残存する。
この残留物は、そのまま取り出すか、もしくは電解終了後に電解槽11のヒータを切り、自然冷却して溶融塩を凝固させると、コンクリート等の残留物と溶融塩とが分離して容易に回収することができる。
(第2実施形態)
図6のフローチャートに示される第2実施形態に係る炉心溶融物の処理方法は、図2、図3、図7、図8、図9に例示される炉心溶融物の処理システム(処理システム10(10A,10B,10E,10F,10G))を用いて具体的に実施される。
なお、図6のS21〜S23,S27及びS28は、それぞれ図1のS11〜S13,S18及びS19と同一工程であり、詳細説明の重複記載を省略する。
第2実施形態に係る炉心溶融物の処理方法は、図2に示すように炉心溶融物15Aを陽極13に装荷し(図6;S21)、陰極14Aに金属Zrを電解析出させる工程(図6;S22)と、図3に示すように交換した陰極14Bに金属Feを電解析出させる工程(図6;S23)と、図3に示す陽極13に残留する金属酸化物(UO2,PuO2)を図7に示すように陰極14Eとして電解還元する工程(図6;S24)と、図8に示すように電解還元された金属(U,Pu)を陽極13として金属Uを陰極14Fに電解析出させる工程(図6;S25)と、図9に示すように陽極13に残留する金属Puを陰極14Gに電解析出させる工程(図6;S26)と、陽極13に残留する残留物(主にコンクリート)を回収する工程(図6;S27)と、図10に示すように電解浴12に含まれる核分裂生成物を回収する工程(図6;S28)と、を含む。
図7(図6;S24も適宜参照)に示す処理システム10Eは、処理システム10A,10B(図2、図3)でZr及びFeの回収された炉心溶融物15Bを引き上げて、引き続き処理を実施するものである。そして、陰極14Eに装荷された炉心溶融物15Eは、含まれるU酸化物及びPu酸化物が電解還元されて金属U及び金属Puとなる。
処理システム10Eでは、陰極14Eに炉心溶融物15Eが収容されるバスケットを接続し、陽極13Eに炭酸ガスの発生を防止する観点から炭素系材料以外の材料、例えば白金を使用する。
そして、適用される電解浴12Eは、LiClにLi2Oを溶解させた溶融塩、MgCl2にMgOを溶解した溶融塩、CaCl2にCaOを溶解した溶融塩を使用することができる。
処理システム10E(図7)に、電圧が印加されると、式(9)に示すように陰極14EにおいてU酸化物及びPu酸化物が還元され金属U及び金属Puが生成する。さらに生成した酸素イオンが陽極13Eに移動し、式(10)に示す電極反応によりO2ガスが発生する。これにより、陰極14Eのバスケットには、金属U、金属Pu及びマイナーアクチニド金属(MA;Np,Am,Cm等)が残留する。
陰極: UO2 + PuO2 + 8e- → U + Pu + 4O2- (9)
陽極: 4O2- → 2O2 + 8e- (10)
図8(図6;S25も適宜参照)に示す処理システム10Fは、処理システム10E(図7)で電解還元された炉心溶融物15Eを引き上げて、引き続き処理を実施するものである。そして、陽極13に装荷された炉心溶融物15Fに含まれる金属U、金属Pu及びマイナーアクチニド金属(MA)のうち、金属Uを陰極14Fに電解析出させる。
処理システム10Fは、電解浴12Fを収容する電解槽11と、金属U及び金属Puを含む炉心溶融物15Fを収容するバスケット状の陽極13と、金属Uを電解析出させる陰極14Fと、から構成されている。
ここで電解浴12Fは、LiCl−KClの共晶塩である場合の他に、LiCl−NaCl、LiCl−RbCl、LiCl−CsCl、LiCl−MgCl2、LiCl−CaCl2、LiCl−SrCl2、NaCl−KCl、RbCl−NaCl、CsCl−NaCl、RbCl−KCl、CsCl−KCl、NaCl−MgCl2、NaCl−KCl、KCl−SrCl2、KCl−CaCl2、NaF−KF、LiF−KF、NaF−LiF、NaCl−NaF、KCl−KF等の混合塩が挙げられる。
処理システム10F(図8)に、電圧が印加されると、式(11)に示すように陽極13から酸化還元電位がより貴である金属Uがまずイオン化して電解浴12Fに溶出する。そして、式(12)に示すように溶出したUイオンが陰極14Fに析出し金属Uが高純度で回収される。
陽極: U → U4+ + 4e- (11)
陰極: U4+ + 4e- → U (12)
図9(図6;S26も適宜参照)に示す処理システム10Gは、処理システム10F(図8)の状態を引き継ぎ、新しい陰極14Gに交換してから印加電圧を高く設定する。そして、炉心溶融物15Gから陰極14Gに、金属U、金属Pu及びマイナーアクチニド金属の合金を電解析出させる。
この陰極14Gは、セラミック製るつぼに、液体カドミウムを収容させて構成されている。
なお、処理システム10G(図9)における電解浴12G及び陽極13は、処理システム10F(図8)における電解浴12F及び陽極13と同じでよい。
処理システム10G(図9)に、電圧が印加されると、式(13)に示すように陽極13から金属Puがまずイオン化して電解浴12Gに溶出する。そして、式(14)に示すように溶出したPuイオンが陰極14Gに析出し金属Puが回収される。
なお、電極反応式の記載を省略するがこの工程においては、前工程において回収されなかった金属Uやマイナーアクチニド金属(MA)も共に回収され、陰極14Gには、U−Pu−MA合金が電解析出する。
陽極: Pu → Pu4+ + 4e- (13)
陰極: Pu4+ + 4e- → Pu (14)
第2実施形態に係る炉心溶融物の処理方法によれば、Puが単独で回収されないために核不拡散性の高いプロセスとなる。また、金属U、金属Pu及びマイナーアクチニド金属(MA)を回収した後の陽極13のバスケットには、格納容器に由来するコンクリート材を主とする残留物が残存する。
この残留物は、そのまま取り出すか、もしくは電解終了後に電解槽11のヒータを切り、自然冷却して溶融塩を凝固させると、コンクリート等の残留物と溶融塩とを分離して容易に回収することができる。
図10(図1;S19、図6;S28も適宜参照)に示す吸着塔19は、ゼオライトが収容され、各実施形態の各工程における使用済の電解浴12を通過させることにより、含まれる核分裂生成物(FP)を回収するものである。
この回収処理により、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素及び希土類元素の核分裂生成物(FP)が選択的に除去され、電解浴12を再利用することができる。また、核分裂生成物(FP)が吸着させたゼオライトは、熱をかけてソーダライトにした後、人工鉱物の形態にして処分する。もしくは核分裂生成物(FP)が吸着させたゼオライトに圧力をかけて(HIP処理をして)、ガラス材と混合し、ガラス固化体にして処分する。
また、電解浴12(溶融塩)は、ホウケイ酸と反応させて酸化物に転換し、ガラス化材であるSiO2、CaO、Al23、ZnOなど加え、高温で反応させてホウケイ酸ガラスとすることにより、ガラス固化して処分することも可能である。
以上述べた少なくともひとつの実施形態の炉心溶融物の処理方法によれば、圧力容器のFe系材料、被覆管やチャンネルボックス等のZr材料及び酸化物燃料が混在した炉心溶融物から金属Zr、金属Fe、及び放射性物質(U酸化物、MOX、金属U、U−Pu−MA合金)をそれぞれ別々に回収することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10(10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G)…炉心溶融物の処理システム、11…電解槽、12(12A,12B,12C,12D,12E,12F,12G)…電解浴、13(13E)…陽極、14(14A,14B,14C,14D,14E,14F,14G)…陰極、15(15A,15B,15C,15D,15E,15F,15G)…炉心溶融物、17…ガス導入管、18C…第1ガス、18D…第2ガス、19…吸着塔、20…直流電源。

Claims (7)

  1. 溶融塩を使用する電解浴に、少なくとも金属Zr、金属Fe、U酸化物、Pu酸化物及びコンクリートを含む炉心溶融物を陽極に装荷し陰極に前記金属Zrを電解析出させる工程と
    前記金属Zrを電解析出させた前記陰極から交換した陰極に前記金属Feを電解析出させる工程を、含むことを特徴とする炉心溶融物の処理方法。
  2. 請求項に記載の炉心溶融物の処理方法において、
    第1ガスをバブリングして前記陽極の雰囲気の酸化性を高める工程と、
    前記金属Feを電解析出させた前記陰極から交換した陰極に前記U酸化物を電解析出させる工程と、をさらに含むことを特徴とする炉心溶融物の処理方法。
  3. 請求項に記載の炉心溶融物の処理方法において、
    第2ガスをバブリングして前記陽極の雰囲気の酸化性をさらに高める工程と、
    前記U酸化物を電解析出させた前記陰極から交換した陰極にU酸化物及びPu酸化物の混合物を電解析出させる工程と、をさらに含むことを特徴とする炉心溶融物の処理方法。
  4. 請求項に記載の炉心溶融物の処理方法において、
    前記陽極に残留する前記U酸化物及び前記Pu酸化物を少なくとも含む金属酸化物を陰極として電解還元する工程と、
    前記金属酸化物が前記電解還元された金属U及び金属Puを陽極として少なくとも前記金属を陰極に電解析出させる工程と、をさらに含むことを特徴とする炉心溶融物の処理方法。
  5. 請求項4に記載の炉心溶融物の処理方法において、
    前記金属Uを電解析出させた前記陰極から交換した陰極の印加電圧をさらに高く設定して少なくとも前記金属Puを電解析出させる工程と、をさらに含むことを特徴とする炉心溶融物の処理方法。
  6. 請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の炉心溶融物の処理方法において、
    前記陽極に残留する少なくとも前記コンクリートを含む残留物を回収する工程をさらに含むことを特徴とする炉心溶融物の処理方法。
  7. 請求項6に記載の炉心溶融物の処理方法において、
    電解浴に含まれる核分裂生成物を回収する工程をさらに含むことを特徴とする炉心溶融物の処理方法。
JP2011225488A 2011-10-13 2011-10-13 炉心溶融物の処理方法 Active JP5710442B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011225488A JP5710442B2 (ja) 2011-10-13 2011-10-13 炉心溶融物の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011225488A JP5710442B2 (ja) 2011-10-13 2011-10-13 炉心溶融物の処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013088117A JP2013088117A (ja) 2013-05-13
JP5710442B2 true JP5710442B2 (ja) 2015-04-30

Family

ID=48532197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011225488A Active JP5710442B2 (ja) 2011-10-13 2011-10-13 炉心溶融物の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5710442B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014081213A (ja) * 2012-10-12 2014-05-08 Toshiba Corp 放射性物質の処理方法
KR20200096659A (ko) * 2018-02-03 2020-08-12 이안 리차드 스코트 사용된 핵연료의 연속적인 재처리 방법

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6114651B2 (ja) 2013-07-05 2017-04-12 株式会社東芝 金属の分離回収方法および金属の分離回収システム
JP6097180B2 (ja) * 2013-08-23 2017-03-15 株式会社東芝 金属の還元装置及び金属の還元方法
JP6165623B2 (ja) * 2013-12-27 2017-07-19 株式会社東芝 核燃料物質の計量管理方法
JP6502621B2 (ja) * 2014-06-03 2019-04-17 株式会社東芝 複合酸化物分離方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0365700A (ja) * 1989-08-03 1991-03-20 Central Res Inst Of Electric Power Ind 塩化物廃棄物の処理方法
JPH04369497A (ja) * 1991-06-17 1992-12-22 Toshiba Corp 使用済燃料の再処理方法
JP3519557B2 (ja) * 1996-10-07 2004-04-19 株式会社東芝 使用済み燃料の再処理方法
JP3940632B2 (ja) * 2002-05-27 2007-07-04 株式会社東芝 ジルコニウム廃棄物のリサイクルシステム
AU2003273024A1 (en) * 2002-10-16 2004-05-04 Central Research Institute Of Electric Power Industry Method and apparatus for reprocessing spent fuel from light-water reactor
JP4936906B2 (ja) * 2007-01-11 2012-05-23 株式会社東芝 原子力システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014081213A (ja) * 2012-10-12 2014-05-08 Toshiba Corp 放射性物質の処理方法
KR20200096659A (ko) * 2018-02-03 2020-08-12 이안 리차드 스코트 사용된 핵연료의 연속적인 재처리 방법
KR102216474B1 (ko) 2018-02-03 2021-02-17 이안 리차드 스코트 사용된 핵연료의 연속적인 재처리 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013088117A (ja) 2013-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5710442B2 (ja) 炉心溶融物の処理方法
Laidler et al. Development of pyroprocessing technology
Yoo et al. A conceptual study of pyroprocessing for recovering actinides from spent oxide fuels
JP5483867B2 (ja) 使用済燃料からの金属燃料物質の回収方法及び使用済燃料の再処理方法
Galashev Recovery of actinides and fission products from spent nuclear fuel via electrolytic reduction: Thematic overview
JPH03123896A (ja) アクチニド回収
US20040170550A1 (en) Method for reprocessing spent nuclear fuel
JP2005519192A (ja) 金属生産用の電気化学電池
JP6038585B2 (ja) 放射性物質の処理方法
Till et al. Progress and status of the integral fast reactor (IFR) fuel cycle development
JPH0972991A (ja) アクチノイド元素とランタノイド元素の電解分離装置および電解分離方法
JP3342968B2 (ja) 使用済燃料の再処理方法
US6767444B1 (en) Method for processing spent (TRU, Zr)N fuel
JP5017069B2 (ja) 使用済燃料の再処理方法
Battles et al. Pyrometallurgical processes for recovery of actinide elements
JP4679070B2 (ja) 使用済み酸化物燃料の再処理方法
JP6316168B2 (ja) ガラス固化体の分解方法
JPH10111388A (ja) 使用済み燃料の再処理方法
Pierce et al. Progress in the pyrochemical processing of spent nuclear fuels
JPWO2004036595A1 (ja) 軽水炉使用済燃料の再処理方法および装置
Laidler Pyrochemical processing of DOE spent nuclear fuel
JP2003521583A (ja) アメリシウムの電解精錬
WO1996032729A1 (en) Method of processing oxide nuclear fuel
KR101597900B1 (ko) 사용후핵연료 폐 피복관 처리방법
Simpson et al. Non-aqueous Processing

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150304

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5710442

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151