JP6097180B2 - 金属の還元装置及び金属の還元方法 - Google Patents

金属の還元装置及び金属の還元方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、金属の還元装置及び金属の還元方法に関する。
酸化物を金属に還元する方法として、電解還元法がある。電解還元法では溶融塩中で、還元対象の金属の酸化物を含有する対象物を陰極に接続し、陽極との間に電圧を印加する。すると、陰極では還元対象の酸化物が還元され金属が生じ、陽極からは酸素が発生する。
特開平06−273578号公報
以下、還元対象の金属を対象金属と呼称し、対象金属の酸化物を含有し電解還元される対象を対象物と呼称する。対象物を電解還元する場合、陰極に接続された対象物のうち溶融塩と接触している表面から還元される。つまり、電解液と接触している対象物の表面に位置する対象金属の酸化物から酸素イオンが脱離し、脱離した酸素イオンが陽極に到達し酸素ガスとして系外に排出されることで、電解還元が進行する。そのため、還元された対象金属は対象物の表面に残る。この対象物表面に残留する対象金属により、電解還元の効率が向上しにくいという問題がある。
例えば、対象物が、原子力発電の過酷事故時に発生する溶融燃料のように高密度に凝固した金属酸化物である場合、高密度であるため対象物の中央部になるほどの溶融塩は浸透しにくく、酸素イオンは対象物外に排出されにくい。つまり、高密度の対象物である場合、還元は溶融塩と接触している対象物表面及び表面近傍で主に行なわれ、電解液との接触面からの距離が遠い対象物内部は還元されない。しかし、対象物表面に生じた還元された対象金属を随時除去することができれば、対象物内部の酸化物を対象物表面又は表面近傍とすることができる。そして、電解還元が困難であった対象物内部の酸化物も還元することができ、電解還元の効率を向上させることが可能である。
また、対象物が、対象金属の酸化物の粉末を焼き固めた、溶融燃料に比べて比較的疎なセラミック状である場合、溶融塩が対象物内の間隙に浸み込むため、対象物の中央部においても電解還元が行なわれる。しかし、酸化物から脱離した酸素イオンが陽極から酸素ガスとして系外に排出されるためには、酸素イオンは対象物中の間隙を通って陽極まで到達しなければならない。電解還元では還元された対象金属は対象物表面に残るため、対象物の外側付近に比べ中央部になるほど酸素イオンが通る対象物中の間隙の距離は長くなり、酸素ガスとして系外に排出されるためにかかる時間が長くなる。そこで、対象物表面に生じた還元された対象金属を除去することができれば、酸素イオンが通る対象物中の間隙の距離を短くし、酸素ガスとして系外に排出されるためにかかる時間を短縮し、電解還元の効率を向上させることが可能である。
そこで、本発明は還元対象の金属の酸化物を効率的に電解還元する金属の還元装置及び金属の還元方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、実施形態の金属の還元装置は、還元対象の金属である対象金属の酸化物を還元する金属の還元装置であって、溶融塩と、溶融塩中で対象金属を含有している対象物と接触する陰極と、溶融塩中に設けられた陽極と、陽極と陰極に電圧を印加する電源と、対象金属が溶解する溶融金属と、対象物を溶融塩中から溶融金属中に、または、溶融金属中から溶融塩中に移動させる対象物移動手段と、を有するものとする。
また、上記課題を達成するため、実施形態の金属の還元方法は、還元対象の金属である対象金属の酸化物を還元する金属の還元方法であって、溶融塩中に設けられ対象金属を含有している対象物と接触している陰極と溶融塩中に設けられている陽極との間に電圧を印加し、対象金属の酸化物を還元する電解還元ステップと、溶融金属に対象金属を溶解させる溶解ステップと、対象物を溶融塩中から溶融金属中に移動させる第1の移動ステップと、対象物を溶融金属中から溶融塩中に移動させる第2の移動ステップと、を有するものとする。
第1の実施形態における金属の還元装置の模式図。 第1の実施形態における金属の還元方法のフローチャート。 液位検出手段の模式図。 第2の実施形態における金属の還元装置の模式図。
以下本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について図1と図2を参照しながら説明する。図1は第1の実施形態における金属の還元装置の模式図である。図2は第1の実施形態における金属の還元方法のフローチャートである。
なお、本実施形態において、還元対象はウラン(U)であり、対象物は原子力発電の過酷事故時に発生する溶融燃料であり、高密度に凝固した酸化ウラン(UO)であるものとする。
(構成)
以下、本実施形態の金属の還元装置1の構成について図1を用いて説明する。金属の還元装置1は、対象物18を電解還元し、還元された対象金属4を溶融金属3に溶解させる電解還元ユニット10、溶融金属3内に溶解した対象金属4を分離・回収する金属回収ユニット20、及び、溶融金属3を電解還元ユニット10に供給する溶融金属供給ユニット30を備える。
まず、電解還元ユニット10の構成について説明する。電解還元ユニット10は、溶融塩2を収容する電解槽11と、電解槽11内に設けられた陰極12及び陽極13と、陰極12及び陽極13間に電圧を印加する電源14と、電解槽11を過熱する第1の電気炉15とを有する。
以下、電解還元ユニット10のそれぞれの構成について説明する。まず、電解槽11は溶融塩2と溶融塩2よりも比重が大きい溶融金属3を収容している。比重差により溶融金属3は溶融塩2よりも下方に分布し、2層に分離する。電解槽11内で溶融塩2により構成された層を溶融塩層16と呼称し、電解槽11内で溶融塩層16よりも下方に分布し溶融金属3により構成された層を溶融金属層17と呼称する。
溶融塩2は単体の塩の溶融物であってもよいし、複数の塩の溶融物であってもよい。本実施形態においては、LiCl+LiOの組み合わせの溶融塩を用いるものとする。また、溶融金属3はカドミウム(Cd)であるものとする。
なお、溶融塩2と溶融金属3は上記の物質に限られない。溶融塩2は、対象物18の電解還元効率を向上させる塩であればよく、溶融金属3は還元された対象金属4が溶解可能な金属であって、対象金属4よりも沸点が低いもので構成されていればよい。溶融塩2と溶融金属3を構成する塩と金属は対象18の組成及び対象金属4に応じて決められるものである。
第1の電気炉15は電解槽11内の溶融塩層16および溶融金属層17が液体の状態を保つよう、電解槽11内の溶融塩層16および溶融金属層17の分布位置をそれぞれの融点以上沸点以下の温度に保つ。
陽極13は溶融塩層16中に設けられ、溶融金属層17に接触しないように設けられている。陽極13には例えば、白金など腐食に強いものを用いるものとする。
一方、陰極12はバスケットになっており内部に対象物18を設けることが可能である。バスケットは例えば低炭素鋼で構成される。陰極12で生じる反応は溶解反応ではないので、バスケットは耐蝕性が高い素材でなくてもよいが、後述のように溶融金属3と接触することがあるため、溶融金属3と反応しにくい金属であることが好ましい。電源14によって陰極12と陽極13に電圧が印加される際、バスケットと接触している対象物18にも電圧が印加される。
また、陰極12には、陰極12のバスケットを上下に移動させる対象物移動手段19が接続され、陰極12は対象物移動手段19を介して電源14に接続されている。対象物移動手段19は陰極12のバスケットを上下に移動させ、対象物18を溶融塩層16中または溶融金属層17中に保持する。
次に金属回収ユニット20の構成について説明する。金属回収ユニット20は溶融金属層17から溶融金属3を吸引し、溶融金属3を蒸留することで、溶融金属3中に溶解している対象金属4を分離し回収するユニットである。溶融金属層17から回収され、対象金属4を含有している溶融金属3を回収溶融金属と呼称する。金属回収ユニット20は、回収溶融金属が収容される回収溶融金属容器21と、回収溶融金属から蒸留された溶融金属3が収容される溶融金属容器22と、回収溶融金属容器21と溶融金属容器22が気密に保持されるケース23と、溶融金属容器22を過熱する第2の電気炉24とを有する。また、金属回収ユニット20は、溶融金属層17から溶融金属3を吸引し回収溶融金属容器21に供給する回収管25と、溶融金属層17から溶融金属3を吸引するためのポンプ26を有する。
以下、金属回収ユニット20のそれぞれの構成について説明する。回収管25は一端が電解槽11内の溶融塩層17内に設けられ、もう一端がケース23内の回収溶融金属容器21内に開放されている。回収管25はケース23に気密に接続されている。
ポンプ26はケース23に気密にされている。ポンプ26を動作させることでケース23内及び回収管25内が低圧となり、溶融塩層17内から回収溶融金属が回収管25に吸引され、回収溶融金属容器21内に収容される。
第2の電気炉24は、回収溶融金属容器21の内容物が溶融金属3の沸点よりも高く、対象金属4の沸点よりも低い温度に保たれるよう、回収溶融金属容器21を加熱する。一方、溶融金属容器22は溶融金属3の沸点よりも低い温度になるように保たれる。そのため、回収溶融金属容器21から生じた溶融金属3の蒸発物は溶融金属容器22で凝集し液体または固体になり、回収溶融金属容器21には対象金属4が残る。本実施形態では、溶融金属容器22は溶融金属3の融点よりも高い温度に保たれるものとし、蒸留された溶融金属3は溶融金属容器22内に液体として凝集し収容される。
なお、図1において、ケース23内で、回収溶融金属容器21は溶融金属容器22よりも上方に設けられているが、回収溶融金属容器21と溶融金属容器22の位置関係はこれに限られない。例えば、回収溶融金属容器21と溶融金属容器22は水平方向に並んでいても良い。
次に溶融金属供給ユニット30の構成について説明する。溶融金属供給ユニット30は溶融金属3を電解槽11に供給するユニットである。溶融金属供給ユニット30は溶融金属3を収容する溶融金属供給槽31と、溶融金属供給槽31から電解槽11に溶融金属3を供給するための供給配管32と、溶融金属供給槽31を加熱する第3の電気炉33と、溶融金属3の供給を制御する制御弁34を有する。
溶融金属供給槽31が収容する溶融金属3は、主に溶融金属容器22に蒸留された溶融金属3である。輸送管35により溶融金属容器22から溶融金属供給槽31に溶融金属3が輸送される。なお、溶融金属供給槽31が収容する溶融金属3の量が、溶融金属容器22から電解槽11に供給される溶融金属3の量に足りない場合は、外部から溶融金属供給槽31に溶融金属3を供給しても良い。
第3の電気炉33は、溶融金属供給槽31に収容される溶融金属3が液体状を保つよう、溶融金属供給槽31を溶融金属3の融点以上であって沸点よりも低い温度に加熱し保温する。制御弁34は溶融金属層17の液位が一定に保たれるように、溶融金属供給槽31から電解槽11への溶融金属3の供給量を制御する。
(方法及び作用)
次に、金属の還元方法及び作用について説明する。まず、溶融塩層16中に設けられた対象物18中の対象金属4を還元させる電解還元ステップS1を行なう。電解還元ステップS1では、対象物移動手段19により、対象物18を溶融塩層16中に保持し、陰極12と陽極13の間に電圧を印加する。すると、陰極12では対象物18表面のUOが還元され、陽極13では酸素ガスが発生する。陰極12と陽極13における反応は例えばそれぞれ式(1)と式(2)である。
陰極: UO+4e → U+2O2− ・・・・・(1)
陽極: 2O2− → O+4e ・・・・・(2)
還元は溶融塩層16と接している対象物18の表面から行なわれるため、還元が進むと対象物18の表面は還元された対象金属4であるUで密に覆われる。
次に、対象物18を溶融塩層16内から溶融金属層17内に移動させる第1の移動ステップS2を行う。第1の移動ステップS2では、まず電源14をOFFにする。そして、対象物移動手段19により陰極12のバスケットを降下させ、対象物18を溶融塩層16から溶融金属層17内に移動させる。
対象物18が溶融金属層17内に設けられると溶解ステップS3が開始される。溶解ステップS3では、対象物18の表面を覆う対象金属のUが溶融金属3のCdと反応し、溶融金属3内に溶解する。UとCdの反応は例えば式(3)で示される。
U+11Cd = UCd11 ・・・・・(3)
対象物18表面でUとCdの反応が進むと、対象物18の表面には再び対象金属4の酸化物であるUOが露出する。
次に、対象物18を溶融金属層17内から溶融塩層16内に移動させる第2の移動ステップS4を行う。第2の移動ステップS4では、対象物移動手段19は陰極12のバスケットを上昇させ、対象物18を溶融金属層17内から溶融塩層16内に移動させる。
対象物18が溶融塩層16内に設けられると、電源14がONとなり再び電解還元ステップS1が開始される。本実施形態の金属の電解方法では、電解還元ステップS1、第1の移動ステップS2、溶解ステップS3及び第2の移動ステップS4を順に繰り返すことで、対象物18を還元し、対象金属4を溶融金属3に溶解させる。
また、溶融金属3に溶解した対象金属4は、金属回収ユニット20で回収溶融金属を蒸留することで回収することが可能である。第2の電気炉24により回収溶融金属容器21の温度はCdの沸点以上、Uの沸点以下であるため、回収溶融金属中のCdが蒸発する。そのため、Uが回収溶融金属容器21に残り、純度の高いUを回収することが可能である。
一方、回収溶融金属容器21から蒸発したCdは温度の低い溶融金属容器22で凝集して液体となる。そして、回収管35により溶融金属供給ユニット30に回収され、溶融金属供給槽31から電解槽11に供給される。
次に、第1の移動ステップS2と第2の移動ステップS4の制御について説明する。まず、第1の移動ステップS2は、例えば、陽極13の電位を測定し、陽極13の電位が予め規定された値よりも大きくなった時に行われるものとする。
電解還元ステップS1では、対象物18の表面が還元されたUで覆われると電解還元の効率が低下し、Uの電解還元が停止する。すると、陽極13の電位が上昇し、Uよりも貴であるLiの電解還元が開始される。つまり、溶融塩中のLiOが還元され、陰極12でLiが析出し、陽極13で酸素が生じる。よって、Uの電解還元が行なわれているときの、陽極13の電位を予め設定し陽極13の電位をモニターすることで、Uの電解還元の有無を検出することができ、Uの電解還元が停止したときに第1の移動ステップS2を行うことができる。
次に、第2の移動ステップS4は、溶解ステップS3開始から一定時間経ったときに行なわれるものとする。陽極13と陰極12間の電流値と、対象物18の表面を覆うUの厚さには相関関係がある。そのため、第1の移動ステップS2が行われる際の陽極13と陰極12間の電流値から、対象物18の表面を覆うUの厚さを推測することができる。そして、対象物18の表面を覆うUの厚さを推測することで、対象物18の表面を覆うUを溶解するためにかかる時間も推測することが可能である。よって、溶解ステップS3開始から、対象物18の表面を覆うUを溶解するためにかかる時間が経過した後、第2の移動ステップS4を行うことで、UOを対象物18の表面に露出させた状態で電解還元ステップS1を行うことが可能である。
また、第1の移動ステップS2及び第2の移動ステップS4を行う判断は、陽極13の電位をモニターしタイマー機能を有する図示されない制御部により自動で行ってもよいし、陽極13の電位やタイマーを監視する作業員が行っても良い。
(効果)
本実施形態の金属の還元方法及び金属の還元装置1は、対象物18を電解還元する電解還元ステップS1と対象物18の表面に生じた対象金属4を対象物18表面から除去する溶解ステップS2を備えている。そのため、対象物内部に位置していた酸化物を対象物表面及び表面近傍とすることができ、これまで電解還元が困難であった対象物18内部の酸化物も還元することができ、電解還元の効率を向上させることが可能である。よって効率的に電解還元を行うことができる。
また、本実施形態では、溶融塩2よりも比重が大きい金属を溶融金属3として用いているため、同一の電解槽11内に溶融塩層16と溶融金属層17を形成することができる。そのため、対象物18を上下させる対象物移動手段19を設けることで、容易に各ステップを繰り返すことが可能である。
また、本実施形態の金属の還元装置1は金属回収ユニット20を備えているため、溶融金属3に溶解した対象金属4を容易に回収することが可能である。
また、本実施形態の金属の還元装置1は金属回収ユニット20及び溶融金属供給ユニット30を備えているため、溶融金属3を繰り返し用いることができる。そのため、溶融金属3の二次廃棄物を低減させることが可能である。
なお、対象物移動手段19は対象物18を溶融塩層16中または溶融金属層17中に移動させ保持するための手段であり、陰極12とは別に設けられているものであっても良い。
例えば、対象物移動手段19にバスケットが接続されており、陰極は陽極13と同様に溶融塩層16中に設けられ、溶融金属層17に接触しないように設けられているものとする。そして、電解還元ステップS1のときに、対象物移動手段19は対象物18を溶融塩16層に移動させて保持し、且つ、対象物18が陰極と電気的に接続されるよう、陰極電極とバスケットを接触させるものとしても良い。
また、電解槽11に、図3に示すような溶融金属層17の液位を測定する液位検出手段40を設けても良い。液位検出手段40の測定結果を基に制御弁34やポンプ26の稼働は制御され、溶融金属層17の液位を一定に保つことが可能である。図3は液位検出手段の模式図である。
液位検出手段40は、第1のセンサ41と、第2のセンサ42と、第1のセンサ41における抵抗値または第2のセンサ42における抵抗値を計測する抵抗検出部43とを有する。抵抗検出部43は第1のセンサ41と第2のセンサ42の抵抗値測定を切り替えるための切り替え部44を有する。
第1のセンサ41は、設計された通りの溶融金属層17の液位において、溶融金属層17に接触するように溶融金属層17と溶融塩16との境界に設けられている。また、第2のセンサ42は溶融金属3中に設けられており、回収管25の溶融塩2中の一端よりも高い位置に設けられている。このとき、第1のセンサ41の抵抗値も第2のセンサ42の抵抗値も溶融金属3の抵抗値を示す。
溶融塩金属層17の液位が設定されたよりも低い場合、第1のセンサ41の抵抗値は溶融塩2の抵抗値となり、溶融塩金属層17の液位が設定されたよりも低いことが検出され、制御弁34が開き溶融金属3が電解槽11に供給される。
また、両センサの抵抗値が溶融塩2の抵抗値を示した場合には、溶融金属層17の液位が回収管25の溶融塩2中の一端よりも低くなり、回収管25が溶融塩を吸引する可能性があるため、ポンプ26による溶融金属3の吸引は停止され、溶融金属3の供給が促進される。
また、液位検出手段40の検出に応じた制御弁34及びポンプ26の制御は液位制御部60により自動で行なっても良いし、作業員が手動で行なうものとしても良い。
また、溶融塩2と溶融金属3の組み合わせによっては、溶融塩2と溶融金属3の比重の関係が逆になることもある。その場合、電解槽11内で溶融金属層17は溶融塩層16の上に分布することとなる。また、その場合には陽極12及び陰極13は溶融塩層16に設けられるよう、設置位置は適宜変更される。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図4を用いて説明する。図4は第2の実施形態における金属の還元装置の模式図である。なお、第1の実施形態と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(構成)
以下、本実施形態の構成について説明する。本実施形態の金属の還元装置1は溶融塩2を収容する電解槽51と溶融金属3を収容する溶融金属槽52を有する。電解槽51と溶融金属槽52はそれぞれ、溶融塩用電気炉53と溶融金属用電気炉54を備える。溶融塩用電気炉53は電解槽51内の塩が溶融状態を保つよう電解槽51を加熱する。溶融金属用電気炉54は溶融金属槽52内の金属が溶融状態を保つよう溶融金属槽54を加熱する。
電解槽51内には陽極55が設けられ、陽極55は電源56に接続している。電源55の陰極の端子59は溶融塩2中ではなく大気中に設けられている。溶融金属槽52に第1の実施形態と同様に、金属回収ユニット20により溶融金属3が吸引され、溶融金属供給ユニット30から溶融金属3が供給される。そのため、溶融金属3の吸引・供給のための回収管25及び供給間35が溶融金属槽52内の溶融金属3中に設けられている。
対象物18は例えば低炭素鋼で構成された57内に収容され、バスケット57は対象物移動手段58に吊るされている。対象物移動手段58は、上下方向だけでなく水平方向にも自在にバスケット57を移動させることが可能であり、バスケット57を電解槽51内の溶融塩2中または、溶融金属槽52内の溶融金属52中内に保持することが可能である。また、バスケット57を電解槽51内の溶融塩2中に保持する際、電源56の陰極59の端子にバスケット57を電気的に接続させる。そのため、電解槽51内の溶融塩2中に保持された際に、バスケット57および対象物18は陽極55との間に電圧が印加される。
(方法・作用)
次に本実施形態における方法を説明する。本実施形態においても第1の実施形態と同様に電解還元ステップS1、第1の移動ステップS2、溶解ステップS3、第2の移動ステップS4が行なわれる。電解還元ステップS1及び溶解ステップS3は第1の実施形態と同様である。第1の移動ステップS2は、対象物移動手段58がバスケット57を溶融塩槽51内から溶融金属槽52内に移動させることで行なわれる。また、第2の移動ステップS4は、対象物移動手段58がバスケット57を溶融金属槽52内から溶融塩槽51内に移動させることで行なわれる。
(効果)
本実施形態の金属の還元方法及び金属の還元装置は、第1の実施形態と同様に、電解還元ステップS1と溶解ステップS2を備えているため、これまでよりも電解還元の効率を向上させることが可能であり、効率的に電解還元を行うことが可能である。また、第1の実施形態と同様に、本実施形態の金属の還元装置1は金属回収ユニット20を備えているため、溶融金属3に溶解した対象金属4を容易に回収することが可能である。また、第1の実施形態と同様に、本実施形態の金属の還元装置1は金属回収ユニット20及び溶融金属供給ユニット30を備えているため、溶融金属3を繰り返し用いることができ、溶融金属3の二次廃棄物を低減させることが可能である。
また、本実施形態では、溶融塩2と溶融金属3が異なる槽に設けられている。そのため、溶融金属3と溶融塩2の比重差が小さく、第1の実施形態のように溶融塩層16と溶融金属槽17を形成することができない溶融金属と溶融塩の組み合わせであっても、本実施形態の金属の還元方法を実施することが可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、対象物18は高密度に凝固したUOに限られない。例えば対象金属の酸化物粉末が焼き固められた、溶融燃料に比べて疎なセラミック状であってもよい。溶解ステップS3により、還元された対象金属は対象物18から除去されるため、電解還元ステップS1と溶解ステップS3が繰り返されるほど対象物18中には疎な部分が多くなる。そのため、中央部で生じた酸素イオンは容易に対象物中を通過して陽極13に到達し、酸素ガスとして系外に排出されることができる。そのため、電解還元の速度低下を抑制することができ、電解還元の効率を向上させることが可能である。
また、陰極12のバスケットは、対象物18を溶融塩中で陰極と電気的に接続させることが可能であり、溶融塩2及び溶融金属3と対象物18を接触させることが可能な構成であればよい。例えば、バスケットの代わりに、対象物18を載せるお盆状のものであってもよいし、対象物18を掴んで保持する手段であっても良い。
1・・・・・金属の回収装置
2・・・・・溶融塩
3・・・・・溶融金属
4・・・・・対象金属
10・・・・・電解還元ユニット
11・・・・・電解槽
12・・・・・陰極
13・・・・・陽極
14・・・・・電源
15・・・・・第1の電気炉
16・・・・・溶融塩層
17・・・・・溶融金属層
18・・・・・対象物
19・・・・・対象物移動手段
20・・・・・金属回収ユニット
21・・・・・回収溶融金属容器
22・・・・・溶融金属容器
23・・・・・ケース
24・・・・・第2の電気炉
25・・・・・回収管
26・・・・・ポンプ
30・・・・・溶融金属供給ユニット
31・・・・・溶融金属供給槽
32・・・・・供給配管
33・・・・・第3の電気炉
34・・・・・制御弁
35・・・・・輸送管
40・・・・・液位検出手段
41・・・・・第1の電極
42・・・・・第2の電極
43・・・・・抵抗検出部
44・・・・・切り替え部
51・・・・・電解槽
52・・・・・溶融金属槽
53・・・・・溶融塩用電気炉
54・・・・・溶融金属用電気炉
55・・・・・陽極
56・・・・・電源
57・・・・・バスケット
58・・・・・対象物移動手段
59・・・・・端子
60・・・・・液位制御部
S1・・・・・電解還元ステップ
S2・・・・・第1の移動ステップ
S3・・・・・溶解ステップ
S4・・・・・第2の移動ステップ

Claims (8)

  1. 還元対象の金属である対象金属の酸化物を還元する金属の還元装置であって、
    溶融塩と、
    前記溶融塩中で前記対象金属を含有している対象物と接触する陰極と、
    前記溶融塩中に設けられた陽極と、
    前記陽極と前記陰極に電圧を印加する電源と、
    前記対象金属が溶解する溶融金属と、
    前記対象物を前記溶融塩中から前記溶融金属中に、または、前記溶融金属中から前記溶融塩中に移動させる対象物移動手段と、
    を有する金属の還元装置。
  2. 前記溶融金属と前記溶融塩を内部に収容する電解槽と、
    前記溶融塩と比重が異なる前記溶融金属と、
    前記対象物を前記電解槽内で上下に移動させる前記対象物移動手段とを有する請求項1に記載の金属の還元装置。
  3. 前記溶融塩を収容する電解槽と、
    前記溶融金属を収容し前記電解槽とは異なる溶解槽と、
    前記対象物を前記電解槽内から前記溶解槽内に、または、前記溶解槽内から前記電解槽内に移動させる前記対象物移動手段とを有する請求項1に記載の金属の還元装置。
  4. 前記溶融金属に溶解した前記対象金属を前記溶融金属と分離させる金属回収手段を有し、
    前記金属回収手段は前記溶融金属を吸引する吸引手段と、
    吸引された前記溶融金属を前記溶融金属の沸点よりも高い温度であって、前記対象金属の沸点よりも低い温度に保持することが可能な蒸留手段とを有する請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の金属の還元装置。
  5. 前記電解槽内において前記溶融塩で構成される溶融塩層よりも下方に分布し前記溶融金属で構成される溶融金属層の液位を検出する液位検出手段と、
    前記電解槽から前記溶融金属を吸引する吸引手段を有し吸引した前記溶融金属から前記対象金属を分離させる金属回収ユニットと、
    前記電解槽への前記溶融金属の供給量を制御する制御弁を有し前記電解槽に供給される前記溶融金属を収容する溶融金属共有ユニットと、
    前記液位検出手段が検出した前記溶融塩層の液位に応じて前記吸引手段と前記制御弁の稼働を制御する制御部と、
    を有する請求項2に記載の還元装置。
  6. 還元対象の金属である対象金属の酸化物を還元する金属の還元方法であって、
    溶融塩中に設けられ前記対象金属を含有している対象物と接触している陰極と前記溶融塩中に設けられている陽極との間に電圧を印加し、前記対象金属の酸化物を還元する電解還元ステップと、
    溶融金属に前記対象金属を溶解させる溶解ステップと、
    前記対象物を前記溶融塩中から前記溶融金属中に移動させる第1の移動ステップと、
    前記対象物を前記溶融金属中から前記溶融塩中に移動させる第2の移動ステップと、
    を有する金属の還元方法。
  7. 前記溶融金属は前記溶融塩と同一の電解槽に収容され前記溶融塩と比重が異なり、
    前記電解槽内で前記溶融金属は前記溶融塩よりも下方または上方に分布し、
    第1の移動ステップにおいて前記対象物は前記電解槽内で前記溶融塩中から溶融金属中に移動され、
    第2の移動ステップにおいて前記対象物は前記電解槽内で溶融金属中から溶融塩中に移動される、
    請求項6に記載の金属の還元方法。
  8. 前記溶融塩は電解槽に収容され、
    前記溶融金属は前記電解槽とは異なる槽である溶融金属槽に収容され、
    第1の移動ステップにおいて前記対象物は前記電解槽内から前記溶融金属槽内に移動され、
    第2の移動ステップにおいて前記対象物は前記溶融金属槽内から前記電解槽内に移動される請求項6に記載の金属の還元方法。
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