JP5708994B2 - フッ素化されたオキサビシクロノナン構造をもつ化合物及びその液晶組成物 - Google Patents
フッ素化されたオキサビシクロノナン構造をもつ化合物及びその液晶組成物 Download PDFInfo
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Description
R1及びR2は、それぞれ独立して炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数2〜12のアルケニル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基又は炭素原子数2〜12のアルケニルオキシ基(それぞれの基中の1個の−CH2−又は隣り合わない2個以上の−CH2−は独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−又は−OCO−に置換されていてもよいく、また1個の−CH2−又は隣り合わない2個以上の水素原子は独立してフッ素原子に置換されていてもよい。)を表し、
A1及びA2は、それぞれ独立してトランス−1,4−シクロヘキシレン基、トランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル基又は1,4−フェニレン基(それぞれの基中の1個以上の水素原子は独立してフッ素原子又は塩素原子に置換されていてもよい。)を表し、
X1及びX2は、それぞれ独立して単結合、−OCH2−、−CH2O−、−C2H4−、−C4H8−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2CF2−、−SCH2−、−CH2S−、−CSO−、−OCS−、−CF2S−、−SCF2−又は−C≡C−を表し、
m及びnは、それぞれ独立して0、1、2又は3(m+nは0、1、2又は3であり、A1、A2、X1及び/又はX2が複数存在する場合には、同一であっても異なっていてもよい。)を表す。)で表されるフッ素化されたオキサビシクロノナン誘導体を提供し、また、これを含む液晶組成物及び液晶表示素子もあわせて提供する。
(製法1) 特許文献3に記載されている合成法に従い合成できる一般式(III)
酸化法としては、過酸化水素、過ギ酸、過酢酸、トリフルオロ過酢酸、o-スルホ過安息香酸、過フタル酸及びm-クロロ過安息香酸(mCPBA)等を用いる方法が好ましいが、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)が特に好ましい。
(実施例1)5-エトキシ-3,3,4,4-テトラフルオロ-1-(4-プロピルフェニル) -2-オキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(Ia)
(1-2) 2とエチレングリコール、触媒量のp-トシル酸をトルエンに溶解し、加熱還流を行った。反応終了後、炭酸水素ナトリウム溶液を加え、トルエンで抽出、水、飽和食塩水で洗浄した。有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、3を得た。
(1-3) プロピル亜鉛ブロミドのテトラヒドロフラン溶液に、30℃以下が保たれる速度で3と、触媒量の[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドのテトラヒドロフラン溶液を滴下し、室温で5時間攪拌した。反応終了を確認後、ろ過を行い、ろ液に飽和食塩水を加えた。有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、4を得た。
(1-4) メチルリチウムのジエトキシエタン・テトラヒドロフラン混合溶媒を-70℃で冷却している中に、4のテトラヒドロフラン溶液を滴下した。0℃までゆっくりと温度をあげた後、10%塩酸を加え反応液を酸性とした。反応溶液を60℃まで上げ3時間反応を行った。反応終了を確認後、酢酸エチルで抽出、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、5を得た。
MS m/z : 258 (M+, 100)
(1-5) 5とオルトぎ酸トリエチル、エタノールを氷冷下攪拌している中に、塩酸ガスを吹き込んだ後、加熱還流を30分行った。反応終了後、炭酸水素ナトリウム溶液を加え、酢酸エチルで抽出、水、飽和食塩水で洗浄した。有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、6を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3):0.95 (t, J = 5.5Hz, 3H), 1.21 (t, J = 5.3Hz, 3H), 1.61-1.67 (m, 2H), 1.91-2.23 (m, 8H), 2.56 (t, J = 5.8Hz, 2H), 2.61 (s, 2H), 3.50 (dd, J = 10.5, 5.4Hz, 2H), 7.07-7.10 (m, 2H), 7.14-7.16 (m, 2H).
MS m/z : 286 (M+, 100)
(1-6) 6をジクロロメタンに溶解している中に、m-クロロ過安息香酸を少しずつ加えた後、ゆっくりと温度をあげ、加熱還流を8時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、7を得た。
MS m/z : 302 (M+, 100)
(1-7) 水素化ナトリウムをN,N’-ジメチルホルムアミドに懸濁させている中に、7のN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、1時間攪拌した。硫酸ジメチルをN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、2時間反応させた。反応溶液を氷にあけ、酢酸エチルで3回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去して、カラムクロマトグラフィーで精製し、8を得た。
(1-8) 8をジクロロメタンに溶解している中に、トリフルオロメタンスルホン酸N-フルオロピリジニウム塩を少しずつ加えた後、温度をあげ、加熱還流を10時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、9を得た。
(1-9) ハステロイ製オートクレーブに、9をジクロロメタンに溶解させた後、少量の水を加え、液体窒素で冷却する。その中に四フッ化硫黄を導入し、120℃で反応させた。室温に冷却した後、水、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、エタノール再結晶により精製し、5-エトキシ-3,3,4,4-テトラフルオロ-1-(4-プロピルフェニル) -2-オキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(Ia)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3):0.96 (t, J = 6.7Hz, 3H), 1.25-1.68 (m, 13H), 2.44-2.57 (m, 2H) , 3.43 (s, 2H), 7.05-7.14 (m, 4H)
MS m/z : 360 (M+, 100)
(実施例2) 1-(4-エトキシ-2,3-ジフルオロフェニル)メトキシ-2,2,3,3-テトラフルオロ-5-プロピル-4-オキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(IIa)の合成
(2-2) 11をジクロロメタンに溶解している中に、m-クロロ過安息香酸を少しずつ加えた後、ゆっくりと温度をあげ、加熱還流を7時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、12を得た。
(2-3) 水素化ナトリウムをN,N’-ジメチルホルムアミドに懸濁させている中に、12のN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、1時間攪拌した。硫酸ジメチルをN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、2時間反応させた。反応溶液を氷にあけ、酢酸エチルで3回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去して、カラムクロマトグラフィーで精製し、13を得た。
(2-4) 13をジクロロメタンに溶解している中に、トリフルオロメタンスルホン酸N-フルオロピリジニウム塩を少しずつ加えた後、温度をあげ、加熱還流を10時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、14を得た。
(2-4) ハステロイ製オートクレーブに、14をジクロロメタンに溶解させた後、少量の水を加え、液体窒素で冷却する。その中に四フッ化硫黄を導入し、120℃で反応させた。室温に冷却した後、水、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、エタノール再結晶により精製し、1-(4-エトキシ-2,3-ジフルオロフェニル)メトキシ-2,2,3,3-テトラフルオロ-5-プロピル-4-オキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(IIa)を得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3):0.95 (t, J = 6.7Hz, 3H), 1.30-1.54 (m, 15H), 3.97 (dd, J = 6.5, 6.5 Hz ,2H) , 4.65 (s, 2H), 6.42-6,46 (m, 1H), 6.81-6.84 (m, 1H).
MS m/z : 426 (M+, 100)
(実施例3) 液晶組成物の調製(1)
以下の組成からなるホスト液晶組成物(H)
(比較例1) 液晶組成物の調製(2)
ホスト液晶(H)80%と特開2010−215524号公報(特許文献4)に記載の化合物(IIb)
(実施例4) 5-エトキシ-3,3,4,4-テトラフルオロ-1-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-2-オキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(IIIa)の合成
(4-2) 室温下16とアクリル酸エチルをテトラヒドロフランに溶解させている溶液中に、カリウムt-ブトキシドのテトラヒドロフラン溶液を滴下した後、3時間攪拌した。塩酸で反応を終了させた後、ジクロロメタンで抽出、水、飽和食塩水で洗浄し、有機溶媒を留去した。得られた黄色液体をジメチルスルホキシド、食塩水の混合溶液に溶解し、150℃で2時間加熱攪拌した。加熱を終了した後、トルエンで抽出、水、飽和食塩水で洗浄し、有機溶媒を留去した。カラムクロマトグラフィーで精製し、17を得た。
(4-3) 17とエチレングリコール、触媒量のp-トシル酸をトルエンに溶解し、加熱還流を行った。反応終了後、炭酸水素ナトリウム溶液を加え、トルエンで抽出、水、飽和食塩水で洗浄した。有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、18を得た。
(4-4) メチルリチウムのジエトキシエタン・テトラヒドロフラン混合溶媒を-70℃で冷却している中に、18のテトラヒドロフラン溶液を滴下した。0℃までゆっくりと温度をあげた後、10%塩酸を加え反応液を酸性とした。反応溶液を60℃まで上げ3時間反応を行った。反応終了を確認後、酢酸エチルで抽出、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、19を得た。
MS m/z : 258 (M+, 100)
(4-5) 19とオルトぎ酸トリエチル、エタノールを氷冷下攪拌している中に、塩酸ガスを吹き込んだ後、加熱還流を30分行った。反応終了後、炭酸水素ナトリウム溶液を加え、酢酸エチルで抽出、水、飽和食塩水で洗浄した。有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、20を得た。
(4-6) 20をジクロロメタンに溶解している中に、m-クロロ過安息香酸を少しずつ加えた後、ゆっくりと温度をあげ、加熱還流を8時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、21を得た。
MS m/z : 302 (M+, 100)
(4-7) 水素化ナトリウムをN,N’-ジメチルホルムアミドに懸濁させている中に、21のN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、1時間攪拌した。硫酸ジメチルをN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、2時間反応させた。反応溶液を氷にあけ、酢酸エチルで3回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去して、カラムクロマトグラフィーで精製し、22を得た。
(4-8) 22をジクロロメタンに溶解している中に、トリフルオロメタンスルホン酸N-フルオロピリジニウム塩を少しずつ加えた後、温度をあげ、加熱還流を10時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、23を得た。
(4-9) ハステロイ製オートクレーブに、23をジクロロメタンに溶解させた後、少量の水を加え、液体窒素で冷却する。その中に四フッ化硫黄を導入し、120℃で反応させた。室温に冷却した後、水、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、エタノールから再結晶して精製し、5-エトキシ-3,3,4,4-テトラフルオロ-1-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-2-オキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(IIIa)を得た。
MS m/z : 366 (M+, 100)
(実施例5) 3,3,4,4-テトラフルオロ-1-プロピル-5-(トランス-4-プロピルシクロヘキシルメトキシ)-2-オキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(IVa)の合成
(5-2) 25をジクロロメタンに溶解している中に、m-クロロ過安息香酸を少しずつ加えた後、ゆっくりと温度をあげ、加熱還流を8時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、26を得た。
(5-3) 水素化ナトリウムをN,N’-ジメチルホルムアミドに懸濁させている中に、26のN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、1時間攪拌した。硫酸ジメチルをN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、2時間反応させた。反応溶液を氷にあけ、酢酸エチルで3回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去して、カラムクロマトグラフィーで精製し、27を得た。
(5-4) 27をジクロロメタンに溶解している中に、トリフルオロメタンスルホン酸N-フルオロピリジニウム塩を少しずつ加えた後、温度をあげ、加熱還流を10時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、28を得た。
(5-5) ハステロイ製オートクレーブに、28をジクロロメタンに溶解させた後、少量の水を加え、液体窒素で冷却する。その中に四フッ化硫黄を導入し、120℃で反応させた。室温に冷却した後、水、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、エタノール再結晶により精製し、3,3,4,4-テトラフルオロ-1-プロピル-5-(トランス-4-プロピルシクロヘキシルメトキシ)-2-オキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(IVa)を得た。
MS m/z : 394 (M+, 100)
(実施例6) 5-{ジフルオロ-(4-プロピルフェニル)-メトキシ}-3,3,4,4-テトラフルオロ-1-(4-プロピルフェニル)-2-オキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(Va)の合成
(6-2) 水素化ナトリウムをテトラヒドロフランに懸濁させている中に、29のテトラヒドロフラン溶液を氷冷下滴下後、1時間攪拌した。メトキシメチレンクロリドを氷冷下滴下後、2時間反応させた。反応溶液を氷にあけ、酢酸エチルで3回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去して、カラムクロマトグラフィーで精製し、30を得た。
(6-3) 30をジクロロメタンに溶解している中に、m-クロロ過安息香酸を少しずつ加えた後、ゆっくりと温度をあげ、加熱還流を8時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、31を得た。
(6-4) 水素化ナトリウムをN,N’-ジメチルホルムアミドに懸濁させている中に、31のN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、1時間攪拌した。硫酸ジメチルをN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、2時間反応させた。反応溶液を氷にあけ、酢酸エチルで3回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去して、カラムクロマトグラフィーで精製し、32を得た。
(6-5) 32をジクロロメタンに溶解している中に、トリフルオロメタンスルホン酸N-フルオロピリジニウム塩を少しずつ加えた後、温度をあげ、加熱還流を10時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、33を得た。
(6-5) 33のテトラヒドロフラン溶液に氷冷下塩酸を滴下した。室温までゆっくりと温度を上げ、3時間反応を行った。反応終了を確認後、酢酸エチルで抽出、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、34を得た。
(6-6) 34と4-プロピル安息香酸クロリドをジクロロメタン中反応させた。水、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、カラムクロマトグラフィーにより精製し、35を得た。
(6-7) ハステロイ製オートクレーブに、35をジクロロメタンに溶解させた後、少量の水を加え、液体窒素で冷却する。その中に四フッ化硫黄を導入し、120℃で反応させた。室温に冷却した後、水、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、再結晶により精製し、5-{ジフルオロ-(4-プロピルフェニル)-メトキシ}-3,3,4,4-テトラフルオロ-1-(4-プロピルフェニル)-2-オキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(Va)を得た。
MS m/z : 500 (M+, 100)
(実施例7) 1-(4-エチルフェニル)-3,3,4,4-テトラフルオロ-5-プロピル-2,7-ジオキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(VIa)の合成
(7-2) 慣例の方法で調製した過ギ酸の中に、氷冷下37を滴下した。50℃で9時間攪拌した後、室温まで冷却し、水を加え、トルエンで抽出を行った。水、飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄し、有機溶媒を留去した。得られた反応混合物の全量を、室温下に激しく攪拌しながらエタノールに懸濁させ、ここに30%水酸化ナトリウム水溶液を加え、2時間激しく攪拌した。次いで、氷浴上で濃塩酸を加えた。白色の析出物を濾別し、38を得た。
(7-3) 38をジクロロメタンに溶解している中に、二酸化マンガンを加え、40℃で14時間攪拌した後、室温まで冷却し、水を加え、ジクロロメタンで抽出を行った。水、飽和食塩水の順で洗浄し、有機溶媒を留去し、39を得た。
(7-4) 39とエチレングリコール、触媒量のp-トシル酸をトルエンに溶解し、加熱還流を行った。反応終了後、炭酸水素ナトリウム溶液を加え、トルエンで抽出、水、飽和食塩水で洗浄した。有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、40を得た。
(7-5) 40と三フッ化ホウ素・テトラヒドロフランをテトラヒドロフランに溶解させ、氷冷下で攪拌している中に、水素化ホウ素ナトリウムを加え、室温まで温度を上げた。室温で、3時間反応させた後、酢酸エチルで抽出、水、飽和食塩水で洗浄した。有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、41を得た。
(7-6) 41をテトラヒドロフランに溶解させている中に、10%塩酸を室温下滴下する。その後、50℃で4時間反応を行った。水層を分離し、炭酸水素ナトリウム溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機溶媒を留去し、再結晶で精製し、42を得た。
(7-7) 42をジクロロメタンに溶解している中に、m-クロロ過安息香酸を少しずつ加えた後、ゆっくりと温度をあげ、加熱還流を8時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、43を得た。
(7-8) 水素化ナトリウムをN,N’-ジメチルホルムアミドに懸濁させている中に、43のN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、1時間攪拌した。硫酸ジメチルをN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、2時間反応させた。反応溶液を氷にあけ、酢酸エチルで3回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去して、カラムクロマトグラフィーで精製し、44を得た。
(7-9) 44をジクロロメタンに溶解している中に、トリフルオロメタンスルホン酸N-フルオロピリジニウム塩を少しずつ加えた後、温度をあげ、加熱還流を10時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、45を得た。
(7-10) ハステロイ製オートクレーブに、45をジクロロメタンに溶解させた後、少量の水を加え、液体窒素で冷却する。その中に四フッ化硫黄を導入し、120℃で反応させた。室温に冷却した後、水、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、再結晶により精製し、1-(4-エチルフェニル)-3,3,4,4-テトラフルオロ-5-プロピル-2,7-ジオキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(VIa)を得た。
MS m/z : 346 (M+, 100)
(実施例8) 5-ブトキシ-3,3,4,4-テトラフルオロ-1-プロピル-2-オキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(VIIa)の合成
(8-2) 46をジクロロメタンに溶解している中に、m-クロロ過安息香酸を少しずつ加えた後、ゆっくりと温度をあげ、加熱還流を8時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、47を得た。
(8-3) 水素化ナトリウムをN,N’-ジメチルホルムアミドに懸濁させている中に、47のN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、1時間攪拌した。硫酸ジメチルをN,N’-ジメチルホルムアミド溶液を氷冷下滴下後、2時間反応させた。反応溶液を氷にあけ、酢酸エチルで3回抽出した。酢酸エチル層を合わせ、水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去して、カラムクロマトグラフィーで精製し、48を得た。
(8-4) 48をジクロロメタンに溶解している中に、トリフルオロメタンスルホン酸N-フルオロピリジニウム塩を少しずつ加えた後、温度をあげ、加熱還流を10時間行った。反応終了を確認後、水を加え、有機層を分離し、得られた有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液の有機溶媒を留去し、カラムクロマトグラフィーで精製し、49を得た。
(8-5) ハステロイ製オートクレーブに、49をジクロロメタンに溶解させた後、少量の水を加え、液体窒素で冷却する。その中に四フッ化硫黄を導入し、120℃で反応させた。室温に冷却した後、水、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、再結晶により精製し、5-ブトキシ-3,3,4,4-テトラフルオロ-1-プロピル-2-オキサ-ビシクロ[3.2.2]ノナン(VIIa)を得た。
MS m/z : 312 (M+, 100)
Claims (10)
- 一般式(I)
R1及びR2は、それぞれ独立して炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数2〜12のアルケニル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基又は炭素原子数2〜12のアルケニルオキシ基(それぞれの基中の1個の−CH2−又は隣り合わない2個以上の−CH2−は独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−又は−OCO−に置換されていてもよいく、また1個の−CH2−又は隣り合わない2個以上の水素原子は独立してフッ素原子に置換されていてもよい。)を表し、
A1及びA2は、それぞれ独立してトランス−1,4−シクロヘキシレン基、トランス−1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル基又は1,4−フェニレン基(それぞれの基中の1個以上の水素原子は独立してフッ素原子又は塩素原子に置換されていてもよい。)を表し、
X1及びX2は、それぞれ独立して単結合、−OCH2−、−CH2O−、−C2H4−、−C4H8−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2CF2−、−SCH2−、−CH2S−、−CSO−、−OCS−、−CF2S−、−SCF2−又は−C≡C−を表し、
m及びnは、それぞれ独立して0、1、2又は3(m+nは0、1、2又は3であり、A1、A2、X1及び/又はX2が複数存在する場合には、同一であっても異なっていてもよい。)を表す。)で表されるフッ素化されたオキサビシクロノナン誘導体。 - 一般式(I)において、R1及びR2が、それぞれ独立して炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数2〜7のアルケニル基、炭素原子数1〜7のアルコキシ基又は炭素原子数2〜7のアルケニルオキシ基である請求項1記載の化合物。
- 一般式(I)において、A1及びA2が、それぞれ独立してトランス−1,4−シクロヘキシレン基、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル基又は1,4−フェニレン基(それぞれの基中の1個以上の水素原子は独立してフッ素原子に置換されていてもよい。)である請求項1又は2記載の化合物。
- 一般式(I)において、X1及びX2がそれぞれ独立して、単結合、−OCH2−、−CH2O−、−C2H4−、−CF2O−、−OCF2−又は−CF2CF2−である請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
- 一般式(I)において、R1及びR2が、それぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基であり、A1及びA2が、それぞれ独立してトランス−1,4−シクロヘキシレン基又は、無置換であるか1個以上の水素原子が独立してフッ素原子に置換された1,4−フェニレン基であり、X1及びX2がそれぞれ独立して、単結合、−OCH2−、−CH2O−又は−C2H4−である請求項1記載の化合物。
- 一般式(I)において、m+nが1又は2である請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物を1種又は2種以上含有する液晶組成物。
- 請求項7記載の液晶組成物を使用した液晶表示素子。
- アクティブマトリックス駆動される請求項8記載の液晶表示素子。
- 垂直配向モード又はPSAモードで表示される請求項8記載の液晶表示素子。
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