JP5708111B2 - 水処理システムのフラッシング方法、プログラム、制御器、及び水処理システム - Google Patents
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Description
また、透過水ラインに給水制御用の遮断バルブ(透過水バルブ)を搭載していない場合には、ポンプを運転させて行なう従来のフラッシングでは、フラッシング中も透過水が生成されるために、濾過膜モジュールの一次側領域の夾雑成分濃度が低減されにくく、しかも濃度ムラが起こりやすい。そのため、夾雑成分濃度を所定値まで低減させ、かつ濃度ムラを小さくするにはフラッシング時間が長くなり、排水量が過多となるという問題がある。
(1)濾過膜モジュールの一次側領域を短時間で、かつ濃度ムラが小さくなるようにフラッシングすること
(2)搭載されるポンプごとのポンプ係数を把握することなく、ポンプを制御すること
(3)外乱の影響を受けることなく、濾過膜モジュールの透過水流量を安定させること
少なくとも、上記いずれかの課題を解決することにより、効率的に透過水を製造することが可能な濾過膜モジュールを有する水処理システムのフラッシング方法、水処理システムの制御方法、プログラム、制御器、及び水処理システムを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、被処理水を移送するポンプと、ポンプの駆動により供給ラインを介して送り込まれた被処理水を膜分離処理して透過水と濃縮水とを製造する濾過膜モジュールとを備えた水処理システムのフラッシング方法であって、ポンプを停止して、濾過膜モジュールにおける被処理水の膜分離処理を停止させる膜分離処理停止工程と、ポンプを停止した状態で、ポンプのサクション側の水圧により濾過膜モジュールの一次側領域に被処理水を送り込んで、所定量の濃縮水を被処理水に置換しながら系外へ排出する第1フラッシング工程と、前記ポンプを前記濾過膜モジュールの浸透圧未満の供給圧力で駆動させて前記濾過膜モジュールの一次側領域の水を攪拌しながら系外へ排出する第2フラッシング工程とを含むことを特徴とする。
また、この制御器を水処理システムに設けてもよい。
以下、図1〜図3を参照して、本発明の第1実施形態に係る水処理システム1について説明する。
図1は、第1実施形態の水処理システム1の概略構成を示す図であり、図2は、水処理システム1における濾過膜モジュールのフラッシングを制御するプログラムの概要を、図3はフラッシングの概略を説明する図である。
まず、ポンプ8を停止して、水処理システム1の運転、すなわち濾過膜モジュール4における被処理水の膜分離処理を停止する(膜分離処理停止工程)。このとき、図3(A)に示すように、濾過膜モジュール4の一次側領域には、網かけで示すように、濃縮水が残留している。
また、(△)で示した折れ線は、第1フラッシング工程のみを行なった場合の濃縮水の電気伝導率の変化率を示し、(□)で示した折れ線は、第2フラッシング工程のみを行なった場合の濃縮水の電気伝導率の変化率を示している。そして、(●)で示した折れ線は、第1実施形態に係る第1及び第2フラッシング工程を含むフラッシングを行なった場合の濃縮水の電気伝導率の変化率を示している。
次に、図5及び図6を参照して、この発明の参考例に係る水処理システム1について説明する。
参考例は、図5に示すように、被処理水を濾過膜モジュール4に移送する供給ラインL3に、被処理水の供給圧力を検出する圧力センサ21がポンプ(例えば、渦巻きポンプ)8の下流側に設けられるとともに、濾過膜モジュール4で製造された透過水を移送する透過水ラインL4に、透過水の流量を検出する流量センサ22が配置されている。また、圧力センサ21及び流量センサ22の検出信号は、それぞれ制御器12Aに入力されている。
K=Q/(A・P) ・・・(1)
なお、水透過係数Kは、温度によって変化するため、供給温度が大きく変動する場合には、供給ラインL2等に温度センサ(不図示)を設け、基準温度(例えば、25℃)における水透過係数に補正するのが望ましい。
なお、制御の切り換え前に演算された水透過係数が基準温度(例えば、25℃)における水透過係数に換算されている場合には、供給ラインL2等に温度センサ(不図示)を設け、制御切り換え後の供給温度に応じた水透過係数に補正した後、供給圧力の目標圧力値を算出するのが望ましい。
その他は、第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と同一符号を付し、その説明を省略する。
4 濾過膜モジュール
8 ポンプ
L6 供給ライン
L6a 排水ライン
L6b 循環ライン
10 排水バルブ
12、12A 制御器
13 インバータ
21 圧力センサ
22 流量センサ
Claims (6)
- 被処理水を移送するポンプと、前記ポンプの駆動により供給ラインを介して送り込まれた被処理水を膜分離処理して透過水と濃縮水とを製造する濾過膜モジュールとを備えた水処理システムのフラッシング方法であって、
前記ポンプを停止して、前記濾過膜モジュールにおける被処理水の膜分離処理を停止させる膜分離処理停止工程と、
前記ポンプを停止した状態で、前記ポンプのサクション側の水圧により前記濾過膜モジュールの一次側領域に被処理水を送り込んで、所定量の濃縮水を被処理水に置換しながら系外へ排出する第1フラッシング工程と、
前記ポンプを前記濾過膜モジュールの浸透圧未満の供給圧力で駆動させて前記濾過膜モジュールの一次側領域の水を攪拌しながら系外へ排出する第2フラッシング工程とを含むことを特徴とする水処理システムのフラッシング方法。 - 請求項1に記載の水処理システムのフラッシング方法であって、
前記第2フラッシング工程では、前記濾過膜モジュールの一次側領域から流出する水の一部を前記供給ラインに循環させながら前記濾過膜モジュールの一次側領域の水を攪拌し、同時に前記濾過膜モジュールの一次側領域から流出する水の残部を系外へ排出することを特徴とする水処理システムのフラッシング方法。 - 被処理水を移送するポンプと、前記ポンプの駆動により供給ラインを介して送り込まれた被処理水を膜分離処理して透過水と濃縮水を製造する濾過膜モジュールとを備えた水処理システムを制御するプログラムであって、
前記ポンプを停止して、前記濾過膜モジュールにおける被処理水の膜分離処理を停止させる膜分離処理停止工程と、
前記ポンプを停止した状態で、前記ポンプのサクション側の水圧により前記濾過膜モジュールの一次側領域に被処理水を送り込んで、所定量の濃縮水を被処理水に置換しながら系外へ排出する第1フラッシング工程と、
前記ポンプを前記濾過膜モジュールの浸透圧未満の供給圧力で駆動させて前記濾過膜モジュールの一次側領域の水を攪拌しながら系外へ排出する第2フラッシング工程とを実行するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項3に記載のプログラムであって、
前記第2フラッシング工程では、前記濾過膜モジュールの一次側領域から流出する水の一部を前記供給ラインに循環させながら前記濾過膜モジュールの一次側領域の水を攪拌し、同時に前記濾過膜モジュールの一次側領域から流出する水の残部を系外へ排出するように構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項3又は請求項4に記載のプログラムを備えたことを特徴とする制御器。
- 請求項5に記載の制御器を備えたことを特徴とする水処理システム。
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