JP2017064599A - 逆浸透膜モジュールの洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フラッシング運転において、逆浸透膜モジュールの膜面を効果的に洗浄することができる逆浸透膜モジュールの洗浄方法を提供すること。
【解決手段】逆浸透膜モジュール5に供給水W1を導入することにより透過水W2と濃縮水W3とに分離する逆浸透膜分離装置4における逆浸透膜モジュール5の洗浄方法であって、逆浸透膜モジュール5の二次側から一次側に向けて透過水W2の移動が生じるように、逆浸透膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧を調整する浸透圧調整工程と、浸透圧調整工程の後に、逆浸透膜モジュール5の一次側を洗浄するフラッシング運転を実行する第1フラッシング工程と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、逆浸透膜モジュールの洗浄方法に関する。
医薬品や化粧品の製造、電子部品や精密機器の洗浄等においては、不純物を含まない高純度の純水が使用される。この種の純水は、一般に、地下水、水道水等の供給水を逆浸透膜分離装置で処理し、得られた透過水を精製することにより製造される。逆浸透膜分離装置は、逆浸透膜モジュールを備えており、供給水を透過水と濃縮水とに分離することができる。以下の説明においては、逆浸透膜モジュールを「RO膜モジュール」、逆浸透膜を「RO膜」ともいう。
RO膜モジュールに用いられるRO膜の水透過係数は、供給水の温度や膜の状態(細孔の閉塞や材質の酸化劣化)により変化する。すなわち、透過水の流量は、供給水の温度や膜の状態により変化する。そこで、RO膜モジュールの透水性能を維持するために、定期的にRO膜モジュールの一次側の表面を洗浄するフラッシング運転を行う逆浸透膜分離装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2005−279461号公報
フラッシング運転を行う逆浸透膜分離装置においては、フラッシング運転を実行することで、RO膜モジュールの一次側において、水の剪断力(RO膜の膜面に付着した付着物を剥ぎ取る力)を発生させて、RO膜の膜面に付着した付着物を剥離させる。RO膜モジュールの一次側における水の剪断力を大きくするためには、RO膜モジュールの一次側から二次側へ透過される透過水の流量を抑えることが有効であるとされている。
しかしながら、RO膜モジュールが低圧用の膜の場合には、低圧力の水でも膜を水が通過しやすい。特に、水温が高くなると、RO膜モジュールの膜を水が通過しやすい。そのため、RO膜モジュールの一次側から二次側への透過水の流量を抑えにくくなる。よって、RO膜モジュールが低圧用の膜の場合には、RO膜モジュールの一次側において、水の剪断力が小さくなりやすい。
一方、RO膜モジュールの二次側において透過水が流通する流路を閉鎖すれば、RO膜モジュールの一次側から二次側への透過水の流量が抑えられるため、RO膜モジュールの一次側における水の剪断力は大きくなる。しかし、RO膜モジュールの二次側の圧力が一次側の圧力よりも高くなると、RO膜モジュールの二次側の圧力(RO膜モジュールの背圧)が高くなり、RO膜モジュールの膜が破損する可能性がある。
よって、フラッシング運転において、逆浸透膜モジュールの膜面を効果的に洗浄することが望まれている。
本発明は、フラッシング運転において、逆浸透膜モジュールの膜面を効果的に洗浄することができる逆浸透膜モジュールの洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明は、逆浸透膜モジュールに供給水を導入することにより透過水と濃縮水とに分離する逆浸透膜分離装置における前記逆浸透膜モジュールの洗浄方法であって、前記逆浸透膜モジュールの二次側から一次側に向けて透過水の移動が生じるように、前記逆浸透膜モジュールの一次側の供給水の浸透圧を調整する浸透圧調整工程と、前記浸透圧調整工程の後に、前記逆浸透膜モジュールの一次側を洗浄するフラッシング運転を実行する第1フラッシング工程と、を備える逆浸透膜モジュールの洗浄方法に関する。
また、前記浸透圧調整工程は、前記逆浸透膜モジュールの一次側の供給水に薬剤を添加することにより、前記逆浸透膜モジュールの一次側の供給水の濃度を上昇させて、前記逆浸透膜モジュールの一次側の供給水の浸透圧を調整することが好ましい。
また、前記浸透圧調整工程は、供給水の流量に対する透過水の流量の比率である回収率を上昇させることにより、前記逆浸透膜モジュールの一次側の供給水の浸透圧を調整することが好ましい。
また、前記第1フラッシング工程の実行後に、前記逆浸透膜分離装置を一定時間停止させて、前記逆浸透膜モジュールの二次側から一次側へ透過水が移動することで浸透圧の現象を発生させる停止工程と、前記停止工程の後に、前記フラッシング運転を実行する第2フラッシング工程と、を更に備えることが好ましい。
また、前記フラッシング運転において、前記逆浸透膜モジュールにより分離された透過水を前記逆浸透膜モジュールの一次側に返送することが好ましい。
本発明によれば、フラッシング運転において、逆浸透膜モジュールの膜面を効果的に洗浄することができる逆浸透膜モジュールの洗浄方法を提供することができる。
一実施形態に係る逆浸透膜分離装置4の全体構成図である。 本実施形態に係るRO膜モジュール5の洗浄方法の処理手順を示すフローチャートである。 RO膜モジュール5の洗浄方法において、RO膜モジュール5の膜に付着した付着物が剥離される様子を説明する図である。
本発明の一実施形態に係る逆浸透膜分離装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係る逆浸透膜分離装置4の全体構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る逆浸透膜分離装置4は、加圧ポンプ2と、加圧側インバータ3と、逆浸透膜モジュールとしてのRO膜モジュール5と、比例制御排水弁6と、薬剤供給装置30と、安全弁31と、透過水弁32と、濃縮水循環弁33と、制御部20と、を備える。
また、逆浸透膜分離装置4は、圧力センサS1と、第1電気伝導率センサS2と、水温センサS4と、第1流量センサS5と、第2流量センサS6と、第2電気伝導率センサS7と、を備える。図1では、電気的な接続の経路を破線で示す。
制御部20には、加圧側インバータ3、比例制御排水弁6、透過水弁32、濃縮水循環弁33、薬剤供給装置30、圧力センサS1、第1電気伝導率センサS2、水温センサS4、第1流量センサS5、第2流量センサS6、第2電気伝導率センサS7が電気的に接続されている。
また、逆浸透膜分離装置4は、供給水ラインL1と、透過水ラインL2と、濃縮水ラインL3と、循環水ラインL4と、排水ラインL5と、透過水返送ラインL9と、を備える。本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
供給水ラインL1は、供給水W1をRO膜モジュール5に供給するラインである。供給水ラインL1の上流側の端部は、供給水W1の供給源(不図示)に接続されている。供給水ラインL1の下流側の端部は、RO膜モジュール5の一次側入口ポートに接続されている。供給水ラインL1には、加圧ポンプ2、圧力センサS1、薬剤供給装置30、第1電気伝導率センサS2、RO膜モジュール5が設けられている。
加圧ポンプ2は、供給水ラインL1を流通する供給水W1を吸入し、RO膜モジュール5へ向けて圧送(吐出)する装置である。加圧ポンプ2には、加圧側インバータ3から周波数が変換された駆動電力が供給される。加圧ポンプ2は、供給(入力)された駆動電力の周波数(以下、「駆動周波数」ともいう)に応じた回転速度で駆動される。
加圧側インバータ3は、加圧ポンプ2に、周波数が変換された駆動電力を供給する電気回路(又はその回路を持つ装置)である。加圧側インバータ3には、制御部20から指令信号が入力される。加圧側インバータ3は、制御部20により入力された指令信号(電流値信号又は電圧値信号)に対応する駆動周波数の駆動電力を加圧ポンプ2に出力する。
圧力センサS1は、加圧ポンプ2の吐出圧力(運転圧力)を検出する機器である。圧力センサS1は、加圧ポンプ2の吐出側近傍に配置されている。加圧ポンプ2の吐出側近傍とは、加圧ポンプ2の吐出圧力と看做せる圧力を検出できる位置を意味する。圧力センサS1で検出された供給水W1の圧力(以下、「検出圧力値」ともいう)は、制御部20へ検出信号として送信される。
薬剤供給装置30は、供給水ラインL1におけるRO膜モジュール5の一次側を流通する供給水W1に薬剤を添加する装置である。薬剤供給装置30は、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1に薬剤を添加することで、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の濃度を上昇させて、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧を調整する。
なお、本実施形態においては、RO膜モジュール5の一次側とは、RO膜モジュール5において逆浸透が生じる場合におけるRO膜モジュール5の上流側を意味し、RO膜モジュール5において正浸透が生じる場合には、RO膜モジュール5の下流側となる。また、RO膜モジュール5の二次側とは、RO膜モジュール5において逆浸透が生じる場合におけるRO膜モジュール5の下流側を意味し、RO膜モジュール5において正浸透が生じる場合には、RO膜モジュール5の上流側となる。
薬剤供給装置30により供給水W1に添加される薬剤としては、例えば、塩化ナトリウムなどの塩、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリ、有機酸(例:シュウ酸,クエン酸)又は無機酸(例:塩酸,硫酸,硝酸)などの酸が挙げられる。なお、塩、アルカリ、酸などを主体として、分散剤、殺菌剤などを添加してもよい。
第1電気伝導率センサS2は、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の電気伝導率を検出する機器である。第1電気伝導率センサS2で検出された供給水W1の電気伝導率は、制御部20へ検出信号として送信される。第1電気伝導率センサS2で検出された供給水W1の電気伝導率は、制御部20において、換算式や換算テーブル等に基づいて、浸透圧に換算される。
RO膜モジュール5は、加圧ポンプ2から吐出された供給水W1を、溶存塩類が除去された透過水W2と、溶存塩類が濃縮された濃縮水W3とに膜分離処理する設備である。RO膜モジュール5は、単一又は複数のRO膜エレメント(不図示)を備える。RO膜モジュール5は、これらRO膜エレメントにより供給水W1を膜分離処理し、透過水W2及び濃縮水W3を製造する。逆浸透膜分離装置4は、RO膜モジュール5に供給水W1を導入することにより透過水W2と濃縮水W3とに分離する。
透過水ラインL2は、RO膜モジュール5で分離された透過水W2を送出するラインである。透過水ラインL2の上流側の端部は、RO膜モジュール5の二次側ポートに接続されている。透過水ラインL2の下流側の端部は、需要先の装置(不図示)や処理水タンク(不図示)などに接続されている。透過水ラインL2には、上流側から下流側に向けて順に、水温センサS4、第1流量センサS5、第2電気伝導率センサS7、接続部J3、透過水弁32が設けられている。
水温センサS4は、透過水W2の温度を検出する機器である。水温センサS4で検出された透過水W2の温度(以下、「検出水温値」ともいう)は、制御部20へ検出信号として送信される。
なお、本実施形態においては、水温センサS4をRO膜モジュール5の下流側に配置して、水温センサS4が透過水W2の温度を検出するように構成したが、これに制限されない。水温センサS4をRO膜モジュール5の上流側に配置して、水温センサS4が供給水W1の温度を検出するように構成してもよい。RO膜モジュール5の上流側及び下流側において、水の温度をほぼ同じ水温値と看做せるためである。
第1流量センサS5は、透過水ラインL2を流通する透過水W2の流量を検出する機器である。第1流量センサS5で検出された透過水W2の流量(以下、「検出流量値」ともいう)は、制御部20へパルス信号として送信される。
第2電気伝導率センサS7は、透過水ラインL2を流通する透過水W2の電気伝導率を検出する機器である。第2電気伝導率センサS7で検出された透過水W2の電気伝導率は、制御部20へ検出信号として送信される。
濃縮水ラインL3は、RO膜モジュール5で分離された濃縮水W3を送出するラインである。濃縮水ラインL3の上流側の端部は、RO膜モジュール5の一次側出口ポートに接続されている。また、濃縮水ラインL3の下流側は、接続部J1において、循環水ラインL4及び排水ラインL5に接続されている。
循環水ラインL4は、RO膜モジュール5で分離され且つ濃縮水ラインL3を流通する濃縮水W3の一部W31を、供給水ラインL1におけるRO膜モジュール5及び加圧ポンプ2よりも上流側に返送するラインである。循環水ラインL4の上流側の端部は、接続部J1において、濃縮水ラインL3に接続されている。また、循環水ラインL4の下流側の端部は、接続部J2において、供給水ラインL1における加圧ポンプ2よりも上流側に接続されている。循環水ラインL4には、濃縮水循環弁33が設けられている。
濃縮水循環弁33は、循環水ラインL4を開閉する弁である。濃縮水循環弁33は、RO膜モジュール5により透過水W2を製造する場合には、開状態に制御される。濃縮水循環弁33は、洗浄工程においてフラッシング運転制御を実行する場合には、閉状態に制御される。
排水ラインL5は、RO膜モジュール5で分離され且つ濃縮水ラインL3を流通する濃縮水W3の残部W32を装置外(系外)に排出するラインである。排水ラインL5には、比例制御排水弁6、第2流量センサS6が設けられている。
比例制御排水弁6は、排水ラインL5から装置外へ排出する濃縮水W3の残部W32の排水流量を調節する弁である。比例制御排水弁6の弁開度は、制御部20から送信される駆動信号により制御される。制御部20から電流値信号(例えば、4〜20mA)を比例制御排水弁6に送信して、弁開度を制御することにより、濃縮水W3の残部W32の排水流量を調節することができる。
第2流量センサS6は、排水ラインL5を流通する濃縮水W3の残部W32の流量を検出する機器である。第2流量センサS6は、排水ラインL5における比例制御排水弁8よりも下流側に配置されている。第2流量センサS6で検出された濃縮水W3の残部W32の流量(以下、「検出流量値」ともいう)は、制御部20へパルス信号として送信される。
透過水返送ラインL9は、フラッシング運転制御(後述)において、透過水ラインL2に送出された透過水W2を、供給水ラインL1における加圧ポンプ2よりも上流側に返送させるラインである。透過水返送ラインL9の上流側の端部は、接続部J3において透過水ラインL2に接続されている。接続部J3は、RO膜モジュール5の二次側ポートと透過水弁32との間に配置されている。また、透過水返送ラインL9の下流側の端部は、接続部J4において供給水ラインL1に接続されている。接続部J4は、加圧ポンプ2の上流側に配置されている。透過水返送ラインL9には、安全弁31が設けられている。
安全弁31は、フラッシング運転制御(後述)において、透過水ラインL2の管内圧力が設定された圧力以上となった場合に開弁して、透過水W2を透過水返送ラインL9に流通させる弁である。すなわち、安全弁31は、設定された圧力以上の透過水W2を、透過水返送ラインL9を介して供給水ラインL1に戻すことにより、RO膜モジュール5の二次側に過剰な背圧が発生するのを防止する。
制御部20は、CPU及びメモリを含むマイクロプロセッサ(不図示)により構成される。制御部20は、逆浸透膜分離装置4を制御する。
制御部20は、製造工程及び洗浄工程を実行するように、加圧側インバータ3(加圧ポンプ2)、透過水弁32、濃縮水循環弁33及び比例制御排水弁6を制御する。
[製造工程]
まず、製造工程について説明する。製造工程は、逆浸透膜分離装置4において透過水W2を製造する工程である。制御部20は、製造工程として、透過水W2の水量制御を実行すると共に、透過水W2の回収率制御を実行する。
以下に、透過水W2の水量制御及び透過水W2の回収率制御について説明する。
<透過水W2の水量制御>
制御部20は、透過水W2の水量制御として、例えば、流量フィードバック水量制御、圧力フィードバック水量制御、又は温度フィードフォワード水量制御のいずれかを選択して実行できる。各水量制御の概要は、次の通りである。
(流量フィードバック水量制御)
制御部20は、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値となるように、第1流量センサS5の検出流量値をフィードバック値として、加圧ポンプ2を駆動するための駆動周波数を演算する。そして、制御部20は、駆動周波数の演算値に対応する指令信号(電流値信号又は電圧値信号)を加圧側インバータ3に出力する(以下、「流量フィードバック水量制御」ともいう)。なお、本水量制御における駆動周波数の演算には、例えば、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることができる。
(圧力フィードバック水量制御)
制御部20は、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値となるように、加圧ポンプ2の検出圧力値(圧力センサS1の検出圧力値)をフィードバック値として、加圧ポンプ2の駆動周波数を演算する。そして、制御部20は、駆動周波数の演算値に対応する指令信号(電流値信号又は電圧値信号)を加圧側インバータ3に出力する(以下、「圧力フィードバック水量制御」ともいう)。なお、本水量制御における駆動周波数の演算には、例えば、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることができる。
(温度フィードフォワード水量制御)
制御部20は、透過水W2の流量が予め設定された目標流量値となるように、水温センサS4の検出温度値をフィードフォワード値として、加圧ポンプ2の駆動周波数を演算する。そして、制御部20は、駆動周波数の演算値に対応する指令信号(電流値信号又は電圧値信号)を加圧側インバータ3に出力する(以下、「温度フィードフォワード水量制御」ともいう)。
<透過水W2の回収率制御>
透過水W2の回収率とは、RO膜モジュール5に供給される供給水W1の流量に対する透過水W2の流量の比率(透過水W2の流量/供給水W1の流量)である。
制御部20は、透過水W2の回収率制御として、例えば、温度フィードフォワード回収率制御、水質フィードフォワード、又は水質フィードバック回収率制御のいずれかを選択して実行できる。各回収率制御の概要は、次の通りである。
(温度フィードフォワード回収率制御)
制御部20は、予め取得された供給水W1のシリカ濃度、及び水温センサS4の検出温度値から決定したシリカ溶解度に基づいて、濃縮水W3におけるシリカの許容濃縮倍率を演算する。そして、制御部20は、許容濃縮倍率の演算値、及び透過水W2の目標流量値から排水流量を演算し、濃縮水W3の実際排水量(第2流量センサS6の検出流量値)が排水流量の演算値(目標排水流量)となるように、比例制御排水弁6の弁開度を制御する(以下、「温度フィードフォワード回収率制御」ともいう)。
(水質フィードフォワード回収率制御)
制御部20は、予め取得された炭酸カルシウムの溶解度、及び硬度センサの測定硬度値に基づいて、濃縮水W3における炭酸カルシウムの許容濃縮倍率を演算する。そして、制御部20は、許容濃縮倍率の演算値、及び透過水W2の目標流量値から排水流量を演算し、濃縮水W3の実際排水量(第2流量センサS6の検出流量値)が排水流量の演算値(目標排水流量)となるように、比例制御排水弁6の弁開度を制御する(以下、「水質フィードフォワード回収率制御」ともいう)。
(水質フィードバック回収率制御)
制御部20は、第2電気伝導率センサS7の測定電気伝導率値が予め設定された目標電気伝導率となるように、比例制御排水弁6の弁開度をダイレクトに制御する(以下、「水質フィードバック回収率制御」ともいう)。なお、本制御における弁開度の決定には、例えば、速度形デジタルPIDアルゴリズムを用いることができる。
<透過水W2の水量制御及び回収率制御の制御例>
透過水W2の水量制御及び回収率制御においては、「流量フィードバック水量制御」と「温度フィードフォワード回収率制御」とが組み合わされて実行されるパターンや、「圧力フィードバック水量制御」と「水質フィードフォワード回収率制御」とが組み合されて実行されるパターンや、「温度フィードフォワード水量制御」と「水質フィードバック回収率制御」とが組み合わされて実行されるパターンが例示される。なお、この組み合わせ以外を排除するものではない。
[洗浄工程]
次に、洗浄工程について説明する。
洗浄工程は、RO膜モジュール5の洗浄を行う工程である。
制御部20は、洗浄工程において、フラッシング運転制御を実行する。
<フラッシング運転制御>
制御部20は、洗浄工程において、所定の条件を充足した場合に、フラッシング運転制御を実行する。所定の条件としては、例えば、以下の〔a〕〜〔d〕が列挙される。
〔a〕透過水W2の製造を終了した場合(装置の運転を終了した場合)
〔b〕前回のフラッシング運転の終了後、透過水W2を製造しない継続時間が設定時間(例:1時間)となった場合
〔c〕前回のフラッシング運転の終了後、透過水W2の製造積算時間が設定時間(例:30分)に達した場合
〔d〕RO膜モジュール5の膜の汚染度が許容値を超えた場合
RO膜の汚染度は、例えば、RO膜モジュール5の一次側入口ポートと一次側出口ポートの間の圧力差を差圧計(図示せず)で計測すること等により求められる。
制御部20は、洗浄工程におけるフラッシング運転制御において、浸透圧調整工程、第1フラッシング工程、停止工程、第2フラッシング工程を実行するように、加圧ポンプ2、透過水弁32及び比例制御排水弁6を制御する。
以下に、浸透圧調整工程、第1フラッシング工程、停止工程、第2フラッシング工程について説明する。
<浸透圧調整工程>
浸透圧調整工程は、第1フラッシング工程を実行する前に実行される工程である。
浸透圧調整工程は、RO膜モジュール5の二次側から一次側に向けて透過水W2の移動が生じるように、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧を調整する。なお、前述した通り、本実施形態においては、RO膜モジュール5の一次側とは、RO膜モジュール5において逆浸透が生じる場合におけるRO膜モジュール5の上流側を意味し、RO膜モジュール5において正浸透が生じる場合には、RO膜モジュール5の下流側となる。また、RO膜モジュール5の二次側とは、RO膜モジュール5において逆浸透が生じる場合におけるRO膜モジュール5の下流側を意味し、RO膜モジュール5において正浸透が生じる場合には、RO膜モジュール5の上流側となる。
浸透圧調整工程としては、例えば、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1に薬剤を添加する方法や、RO膜モジュール5における回収率(供給水W1の流量に対する透過水W2の流量の比率)を上昇させる方法などがある。
浸透圧調整工程においては、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧が、0.1MPa以上となるように調整される。
RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧は、第1電気伝導率センサS2で検出されたRO膜モジュール5の一次側の供給水W1の電気伝導率を浸透圧に換算することにより求められる。例えば、制御部20は、供給水W1に添加する薬剤が塩化ナトリウムである場合に、塩化ナトリウムにおける電気伝導率に対する浸透圧について、換算式や換算テーブル等を記憶しており、記憶された換算式や換算テーブル等に基づいて、第1電気伝導率センサS2で検出された供給水W1の電気伝導率を、浸透圧に換算する。なお、RO膜モジュール5の二次側の透過水W2の浸透圧を一定と看做せることから、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧を計測すれば、RO膜モジュール5の一次側の浸透圧と二次側の浸透圧との浸透圧差の概略を求めることができる。
浸透圧調整工程におけるRO膜モジュール5の一次側の供給水に薬剤を添加する方法では、RO膜モジュール5の一次側の供給水に薬剤を添加することで、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の濃度を上昇させて、RO膜モジュール5の二次側から一次側に向けて透過水W2の移動が生じるように、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧を調整する。
RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の濃度を上昇させることで、水の濃度が低いRO膜モジュール5の二次側から、水の濃度が高いRO膜モジュール5の一次側に向けて透過水W2が移動する正浸透作用を生じさせることができる。
浸透圧調整工程におけるRO膜モジュール5における回収率(供給水W1の流量に対する透過水W2の流量の比率)を上昇させる方法では、RO膜モジュール5における回収率を上昇させることにより、RO膜モジュール5の二次側から一次側に向けて透過水W2の移動が生じるように、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧を調整する。なお、回収率を上昇させる方法は、前述の透過水W2の回収率制御により実行される。
RO膜モジュール5における回収率が上昇した状態においては、RO膜モジュール5により分離された濃縮水W3の濃縮度が上昇する。例えば、RO膜モジュール5の回収率を50%から80%に上昇させた場合には、濃縮水W3の濃縮度が2〜5倍程度となる。これにより、RO膜モジュール5の一次側の濃縮水W3の濃度を上昇させることで、水の濃度が低いRO膜モジュール5の二次側から、水の濃度が高いRO膜モジュール5の一次側に向けて透過水W2が移動する正浸透作用が生じさせることができる。
なお、RO膜モジュール5における回収率を長時間に亘って上昇させるとRO膜モジュール5の膜面にカルシウムスケールやシリカスケールが発生するため、RO膜モジュール5における回収率を上昇させる時間は、RO膜モジュール5の膜面にカルシウムスケールやシリカスケールが発生しない程度の時間に設定される。
<第1フラッシング工程>
第1フラッシング工程は、浸透圧調整工程の実行後に、透過水弁32を閉状態として、RO膜モジュール5の一次側を洗浄するフラッシング運転を実行する工程である。
フラッシング運転制御を実行することで、供給水W1がRO膜モジュール5の一次側を洗浄する。そして、透過水弁32を閉状態とした状態で、フラッシング運転制御を実行することで、RO膜モジュール5により分離された透過水W2は、透過水返送ラインL9を介して、RO膜モジュール5の一次側に返送される。これにより、RO膜モジュール5の二次側の透過水W2がRO膜モジュール5の一次側に返送されるため、第1フラッシング工程を実行している際において、RO膜モジュール5の二次側の圧力が高くなることを抑制することができる。
第1フラッシング工程は、浸透圧調整工程の実行後に実行される。そのため、第1フラッシング工程は、RO膜モジュール5の二次側から一次側に向けて透過水W2の移動が生じる正浸透作用が生じた後に実行される。これにより、RO膜モジュール5の一次側において、水の剪断力(RO膜モジュール5の膜面に付着した付着物を剥ぎ取る力)が大きくなり、RO膜モジュール5の膜面に付着した付着物を効果的に剥離させることができる。
第1フラッシング工程におけるフラッシング運転制御において、透過水返送ラインL9を介してRO膜モジュール5の一次側に返送される透過水W2の量は極力少ないことが好ましいため、制御部20は、透過水返送ラインL9を介してRO膜モジュール5の一次側に返送される透過水W2の流量が、RO膜モジュール5の一次側の圧力がRO膜モジュール5の二次側の圧力よりも高くなる最小の流量となるように、加圧ポンプ2(加圧側インバータ3)を制御する。
例えば、制御部20は、第1流量センサS5の検出流量値をフィードバック値として、加圧ポンプ2を駆動するための駆動周波数を演算して、加圧ポンプ2(加圧側インバータ3)を制御することができる。又は、制御部20は、水温センサS4の検出温度値をフィードフォワード値として、加圧ポンプ2の駆動周波数を演算して、加圧ポンプ2(加圧側インバータ3)を制御することができる。
フラッシング運転制御を実行すると、供給水W1のほとんどは、RO膜を透過することなく、RO膜の表面を流れ、フラッシング洗浄排水として、濃縮水ラインL3を介して、排水ラインL5から外部に排出される。このフラッシング運転制御により、RO膜の表面に析出したスケール核や沈着した懸濁物質が除去される。フラッシング運転制御は、所定時間(例えば、120秒,60秒)実行される。
<停止工程>
停止工程は、第1フラッシング工程の実行後に、透過水弁32を開状態として、逆浸透膜分離装置4を一定時間(例えば、1時間〜12時間)停止させることで、RO膜モジュール5の二次側から一次側へ透過水が移動することで浸透圧の現象を発生させる(正浸透作用を生じさせる)工程である。
逆浸透膜分離装置4を停止させる一定時間(例えば、1時間〜12時間)は、供給水W1の水質や、RO膜モジュール5の膜の透過流束の低下の状況や、RO膜モジュール5の膜間差圧(RO膜モジュール5の二次側の圧力値から一次側の圧力値を減じた差圧)などにより設定される。
停止工程の前の第1フラッシング工程においては、RO膜モジュール5により分離された透過水W2は、透過水返送ラインL9を介してRO膜モジュール5の一次側に返送されている。そのため、RO膜モジュール5の一次側には、透過水W2が返送される。これにより、第1フラッシング工程の実行後においては、第1フラッシング工程の実行前よりも、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の濃度が高くなっている。よって、第1フラッシング工程を実行後の停止工程においては、RO膜モジュール5の二次側の透過水W2の濃度は、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の濃度よりも低い。
この状態で、透過水弁32を開状態として、逆浸透膜分離装置4を一定時間(例えば、1時間〜12時間)停止させると、水の濃度が低いRO膜モジュール5の二次側から、水の濃度が高いRO膜モジュール5の一次側に向けて透過水W2が移動する正浸透作用が生じる。
<第2フラッシング工程>
第2フラッシング工程は、停止工程の実行後に、透過水弁32を閉状態として、RO膜モジュール5の一次側を洗浄するフラッシング運転を実行する工程である。
第2フラッシング工程は、停止工程の実行後に実行される。そのため、第2フラッシング工程は、RO膜モジュール5の二次側から一次側に向けて透過水W2の移動が生じる正浸透作用が生じた後に実行される。これにより、RO膜モジュール5の一次側において、水の剪断力(RO膜モジュール5の膜面に付着した付着物を剥ぎ取る力)が大きくなり、RO膜モジュール5の膜面に付着した付着物を効果的に剥離させることができる。
第2フラッシング工程のフラッシング運転制御は、前述の第1フラッシング工程のフラッシング運転制御と同様であるため、説明を省略する。
次に、本実施形態に係るRO膜モジュール5の洗浄方法について説明する。図2は、本実施形態に係るRO膜モジュール5の洗浄方法の処理手順を示すフローチャートである。図3は、RO膜モジュール5の洗浄方法において、RO膜モジュール5の膜に付着した付着物が剥離される様子を説明する図である。
本発明に係る洗浄方法を実行する前においては、図3(a)に示すように、RO膜モジュール5において、RO膜モジュール5に供給水W1を導入して透過水W2を製造する製造工程が実行されている。RO膜モジュール5の膜51には、付着物Dが付着している。
そのため、RO膜モジュール5を洗浄する洗浄工程を実行する。本発明に係る洗浄工程を実行する際には、透過水弁7が開状態となっている。
図2に示すステップST1において、RO膜モジュール5における透過水W2の製造後に、制御部20は、透過水弁7を開状態とした状態で、浸透圧調整工程を実行する。
具体的には、浸透圧調整工程において、RO膜モジュール5の二次側から一次側に向けて透過水W2の移動が生じるように、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧を調整する。RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧を調整する方法としては、例えば、薬剤供給装置30により供給水W1に薬剤を添加する方法や、RO膜モジュール5における回収率を上昇させる方法などがある。本実施形態では、例えば、図3(b)に示すように、薬剤供給装置30により供給水W1に薬剤を添加する。
ステップST2において、制御部20は、加圧ポンプ2を停止させて、第1電気伝導率センサS2で検出された供給水W1の電気伝導率から換算した浸透圧が所定値以上であるか否かを判定する。RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧が所定値以上である場合には、RO膜モジュール5の二次側から一次側に向けて透過水W2の移動が生じるような正浸透作用が発生しているためである。そして、正浸透作用により、図3(c)に示すように、RO膜モジュール5の二次側から一次側に向けて透過水W2の移動が生じるように、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧が調整される。RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧の所定値は、例えば、0.1MPaである。これにより、RO膜モジュール5の膜51の細孔内からは、付着物D1が膜51の表面に浮き上がりやすくなる。RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧が所定値以上であると判定された場合(YES)には、処理は、ステップST3へ移行する。また、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧が所定値以上でないと判定された場合(NO)には、処理は、ステップSTを繰り返す。
ステップST3において、制御部20は、透過水弁32を閉状態にするように制御すると共に、濃縮水循環弁33を閉状態にするように制御する。
ステップST4において、制御部20は、透過水弁32を閉状態とした状態で、第1フラッシング工程を実行する。透過水弁32を閉状態としたため、第1フラッシング工程が実行されると、RO膜モジュール5により分離された透過水W2は、透過水返送ラインL9を介してRO膜モジュール5の一次側に返送される。第1フラッシング工程におけるフラッシング運転制御では、図3(d)に示すように、供給水W1がRO膜モジュール5の一次側に供給されて、RO膜モジュール5の一次側の洗浄が実行される。これにより、RO膜モジュール5の膜51の表面から浮き上がった付着物D1は洗い流される。そして、RO膜モジュール5により分離された透過水W2は、RO膜モジュール5の一次側に返送される。
第1フラッシング工程におけるフラッシング運転制御は、所定時間(例えば、120秒,60秒)実行される。
ステップST5において、制御部20は、透過水弁32を開状態にするように制御すると共に、濃縮水循環弁33を開状態にするように制御する。
ステップST6において、制御部20は、透過水弁32を開状態とした状態で、停止工程を実行する。停止工程においては、逆浸透膜分離装置4を一定時間(例えば、1時間〜12時間)停止させる。
ステップST7において、停止工程を実行してから一定時間経過したか否かを判定する。停止工程を実行してから一定時間経過させることで、RO膜モジュール5の二次側から一次側へ透過水を移動させて正浸透作用を生じさせることができるためである。そして、正浸透作用により、RO膜モジュール5の二次側から一次側に向けて透過水W2が移動することで浸透圧が調整される。これにより、図3(e)に示すように、RO膜モジュール5の膜51の細孔内からは、第1フラッシング工程で除去しきれなかった付着物D2が膜51の表面に浮き上がりやすくなる。停止工程を実行してから一定時間経過した判定された場合(YES)には、処理は、ステップST8へ移行する。また、停止工程を実行してから一定時間経過していない判定された場合(NO)には、処理は、ステップST7を繰り返す。
ステップST8において、制御部20は、透過水弁32を閉状態するように制御すると共に、濃縮水循環弁33を閉状態にするように制御する。
ステップST9において、制御部20は、透過水弁32を閉状態とした状態で、第2フラッシング工程を実行する。透過水弁32を閉状態としたため、第2フラッシング工程が実行されると、RO膜モジュール5により分離された透過水W2は、透過水返送ラインL9を介してRO膜モジュール5の一次側に返送される。第2フラッシング工程におけるフラッシング運転制御では、供給水W1がRO膜モジュール5の一次側に供給されて、RO膜モジュール5の一次側の洗浄が実行される。これにより、図3(f)に示すように、RO膜モジュール5の膜51の表面から浮き上がった付着物D2は洗い流される。そして、RO膜モジュール5により分離された透過水W2は、RO膜モジュール5の一次側に返送される。
第2フラッシング工程におけるフラッシング運転制御は、所定時間(例えば、120秒,60秒)実行される。
ステップST10において、透過水弁32を開状態にするように制御すると共に、濃縮水循環弁33を開状態にするように制御する。
そして、本フローチャートの処理は終了する(ステップST1へリターンする)。
上述した本実施形態に係るRO膜モジュール5の洗浄方法によれば、例えば、以下のような効果が奏される。
本実施形態に係るRO膜モジュール5の洗浄方法は、RO膜モジュール5に供給水W1を導入することにより透過水W2と濃縮水W3とに分離する逆浸透膜分離装置4におけるRO膜モジュール5の洗浄方法であって、RO膜モジュール5の二次側から一次側に向けて透過水W2の移動が生じるように、RO膜モジュール5の一次側の供給水W1の浸透圧を調整する浸透圧調整工程と、浸透圧調整工程の後に、RO膜モジュール5の一次側を洗浄するフラッシング運転を実行する第1フラッシング工程と、を備える。
そのため、浸透圧調整工程において、正浸透作用により、RO膜モジュール5の二次側から一次側に向けて透過水W2が移動することで、RO膜モジュール5の膜の細孔内から付着物が膜の表面に浮き上がりやすい。そして、浸透圧を調整した後に第1フラッシング工程を実行することで、RO膜モジュール5の膜面や細孔内から付着物を効果的に除去することができる。よって、フラッシング運転において、RO膜モジュール5の膜面を効果的に洗浄することができる。
また、本実施形態においては、第1フラッシング工程の実行後に、逆浸透膜分離装置4を一定時間停止させて、RO膜モジュール5の二次側から一次側へ透過水が移動することで浸透圧の現象を発生させる停止工程と、停止工程の後に、フラッシング運転を実行する第2フラッシング工程と、を更に備える。そのため、停止工程において、正浸透作用により、RO膜モジュール5の二次側から一次側に向けて透過水W2が移動することで、RO膜モジュール5の膜の細孔内から付着物が膜の表面に浮き上がりやすい。そして、停止工程の後に第2フラッシング工程を実行することで、RO膜モジュール5の膜面や細孔内から付着物を効果的に除去することができる。
第2フラッシング工程は、例えば、第1フラッシンク工程と第2フラッシング工程とを連続して行った場合に、逆浸透膜分離装置4を一定時間停止しておくだけで、第1フラッシング工程で除去しきれなかった付着物を、効果的に除去することができる。停止工程は、例えば、工場の稼働率が低い深夜や、工場の終業時に、逆浸透膜分離装置4を一定時間停止することで実行される。
また、本実施形態においては、フラッシング運転において、RO膜モジュール5により分離された透過水W2をRO膜モジュール5の一次側に返送する。そのため、RO膜モジュール5の二次側の透過水W2がRO膜モジュール5の一次側に返送されるため、RO膜モジュール5の二次側の圧力(背圧)が高くなることを抑制することができる。これにより、RO膜モジュール5の膜の破損を低減した状態で、第1フラッシング工程及び第2フラッシング工程を実行することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかし、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、前記実施形態では、透過水返送ラインL9を設けることにより透過水W2を返送するように構成したが、これに制限されず、透過水返送ラインL9を設けないことにより透過水W2を返送しないように構成してもよい。
4 逆浸透膜分離装置
5 RO膜モジュール(逆浸透膜モジュール)
W1 供給水
W2 透過水
W3 濃縮水

Claims (5)

  1. 逆浸透膜モジュールに供給水を導入することにより透過水と濃縮水とに分離する逆浸透膜分離装置における前記逆浸透膜モジュールの洗浄方法であって、
    前記逆浸透膜モジュールの二次側から一次側に向けて透過水の移動が生じるように、前記逆浸透膜モジュールの一次側の供給水の浸透圧を調整する浸透圧調整工程と、
    前記浸透圧調整工程の後に、前記逆浸透膜モジュールの一次側を洗浄するフラッシング運転を実行する第1フラッシング工程と、
    を備える逆浸透膜モジュールの洗浄方法。
  2. 前記浸透圧調整工程は、前記逆浸透膜モジュールの一次側の供給水に薬剤を添加することにより、前記逆浸透膜モジュールの一次側の供給水の濃度を上昇させて、前記逆浸透膜モジュールの一次側の供給水の浸透圧を調整する
    請求項1に記載の逆浸透膜モジュールの洗浄方法。
  3. 前記浸透圧調整工程は、供給水の流量に対する透過水の流量の比率である回収率を上昇させることにより、前記逆浸透膜モジュールの一次側の供給水の浸透圧を調整する
    請求項1に記載の逆浸透膜モジュールの洗浄方法。
  4. 前記第1フラッシング工程の実行後に、前記逆浸透膜分離装置を一定時間停止させて、前記逆浸透膜モジュールの二次側から一次側へ透過水が移動することで浸透圧の現象を発生させる停止工程と、
    前記停止工程の後に、前記フラッシング運転を実行する第2フラッシング工程と、を更に備える
    請求項1から3のいずれかに記載の逆浸透膜モジュールの洗浄方法。
  5. 前記フラッシング運転において、前記逆浸透膜モジュールにより分離された透過水を前記逆浸透膜モジュールの一次側に返送する
    請求項1から4のいずれかに記載の逆浸透膜モジュールの洗浄方法。
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