JP5707994B2 - 車両用走行制御装置及び車両用走行制御方法 - Google Patents
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Description
そして、運転者がレバーを中立位置から一方の方向に操作することで加速操作となり、また、中立位置から他方の方向に操作することで減速操作となる。その加速操作及び減速操作による加速および減速は、それぞれアクセル系統およびブレーキ系統に設けられたモータなどのアクチュエータを駆動することによって行われる。ここで、上記従来技術では、レバーに操作力が付加されずにレバーが中立位置に位置する状態となっているときには、上記加速・減速に関わるアクチュエータを駆動しない。
ここで、エンジンで走行し且つ自動変速機を備える車両等の車両にあっては、クリープ現象によって、加速操作を行わない場合(レバー操作を行わない場合を含む。)、平坦路では特定の車速(以降クリープ車速と言う。一般に5〜10km/h程度である。)で一定速になる。このため、上記従来技術を備えた車両においては、レバーが操作されていないで中立位置になっている場合、車速がクリープ車速より高いときには車両はエンジンブレーキによって減速していくが、クリープ車速に到達すると車両は減速しなくなり、クリープ車速によって一定速になってしまう。
本発明は、上記のような点に着目してなされもので、運転者の操作や運転負荷を低減することを目的とする。
また、クリープ現象が発生する車両において、操作体を無操作状態としても、所定の車速(クリープ車速)で減速しなくなってしまうことがなくなり、車両の動きを一貫性をもって把握できるようになる。
以上のように、本発明によれば、運転者の操作・運転負荷を低減可能となる。
先に加減速に関する用語について説明する。
以下の説明および図面においては、GF、GN、GBという記号を用いて説明を行う。GFは加速方向の加速度、GN、GBは、減速方向の加速度を示し、GN、GBという記号は車速が減速する際の単位時間当たりの変化率を正の値で表現するものとする。つまり、「GF=0.5m/s2」は加速することを意味する。また、「GN=0.5m/s2」、「GB=0.5m/s2」と表現した場合は、0.5m/s2で減速することを意味する。ただし、単にGと表現した場合は、一般の加速度を示す。つまり、減速する場合はマイナスの値、プラスの値とした場合は加速することを意味する。また、以降の説明では、減速方向の加速度を説明する場合には、「減速度」という言葉を用いて説明する。
車両MMには、図1及び図3に示すように、車両用走行制御装置の構成として、加減速入力装置100、車速計測装置50、制御ユニット20、ブレーキアクチュエータ30、アクセルアクチュエータ40が搭載されている。
加減速入力装置100は、運転者が加速及び減速指示のために加減速操作を手動で行う操作体を備える。本実施形態の加減速入力装置100の操作体は、図2に示すように、レバー100Aから構成され、そのレバー100Aは、ステアリングホイールやシフトレバーなどの手動で操作可能な運転席近傍の操作部に設けられている。上記レバー100Aは、予め設定した中立位置Nに対し異なる2方向に移動可能つまり運転者が操作可能となっている。異なる2方向として、本実施形態では180度向きが反対方向を例に挙げる。異なる2方向の向きの中立位置での交角は、180度でなくても良い。また、加減速操作の軌道も必ずしも直線状でなくても良い。又、必ずしも手動に限らずアクセルペダルを操作体として同様な機能をもつ構造にしてもよい。
ここで、上記異なる2方向のうち、中立位置から1方向への操作を加速操作(図2F方向)、他方向への操作を減速操作(図2のB方向)と記載する。
制動手段としてのブレーキアクチュエータ30は、電動式制動ユニットや油圧式制動ユニット等の制動ユニット3で発生する制動力を制御する制動制御部である。本実施形態では、制動ユニット3として油圧式制動ユニットを例にして説明する。本実施形態のブレーキアクチュエータ30は、制御用負圧ブースターから構成されて、制御ユニット20からブレーキの目標ホイルシリンダ圧を指令値として入力し、入力した目標ホイルシリンダ圧となるように制動ユニット3のホイルシリンダ圧を制御する。
加減速度演算部210の処理については後述する。
アクチュエータ駆動信号演算部220は、加減速度演算部210から目標加減速度(目標加速度及び目標減速度)を入力し、目標加減速度を実現可能なブレーキのホイルシリンダ圧の指令値、および、スロットル開度指令値を演算する。
まず加減速度演算部210は、ステップS2101にて、車速計算部202で計算された車速Vを取得する。
ステップS2106では、減速操作時の減速度GBを一定値として設定する。その後ステップS2107に移行する。例えば、GB=0.1G(≒1.0m/s2)としてGBを一定値に設定する。なお、ステップS2106では、GF、GNをゼロクリアする。
G=GF−GN−GB
加減速度演算部210は、以上の処理によってアクチュエータ駆動信号演算部220に出力する目標加減速度の演算処理を実施する。
上記加減速入力装置100のレバー100Aの操作状態に応じて、上記処理によって得られる車両MMの動作の一例を図5に示す。この図5は、車両MMが発進・停止を繰り返す、渋滞した環境で走行する場合を想定した時系列での車両状態を示すタイムチャートの図である。
ここで図5中、上段は、レバー100Aの操作状態を表し、レバー100Aの操作結果を操作状態判定部201で判定した後の結果を示している。このため、レバー100Aの状態は、加速、減速、中立の3パターンで表している。図5の中段は、加減速度演算部210で演算された目標加減速度Gの状態を表している。先に説明したように、本実施形態では、加速側、減速側、中立時のそれぞれが一定の加速度、減速度(GB,GN,GF)を発生するように設定している。さらに、図5の下段は、上記目標加減速度に応じて生じた車速の変化を示している。
まず、時刻0〜時刻t1の間において、車両MMは停止(車速=0km/h)しており、操作状態は中立位置となっている。この場合、操作状態判定部201では操作状態を中立位置と判定しているため、加減速度演算部210では目標加減速度Gを中立位置での減速度GNに基づき、G=−GNと演算している。この結果、ブレーキアクチュエータ30には、目標減速度がGNに対応するホイルシリンダ圧指令が送信し続けられるため、車両MMは停止し続ける。
V2=GF×(t2−t1)
運転者が、時刻t4において再び加減速入力装置100のレバー100Aを中立位置から加速側に操作を開始し、更に時刻t5において運転者がレバー100Aの操作を止めると(レバー100Aから手を離すと)、時刻t5から、上述と同様に車両MMは減速度G=−GNにて減速を開始する。
図7は、上記加速操作時の減速度の別の設定例、及びそのときの動作例を示す図である。
図7に示す例では、発進直後の車速変化の滑らかさを求めて、目標加減速度Gの変化率に制限を掛けた例である。このようにする場合にあっても、目標加減速度Gの始点は0以下にならないようにする(図7のAを参照)。
以上の説明では、加減速度演算部210に実装する加速操作、減速操作、中立位置における目標加減速度をそれぞれ予め定めた一定値(GF,GN,GB)である例を示してきた。しかしながら、この目標加減速度は一定値である必要はない。
(1)レバー100A(操作体)は、車両の運転者が加速及び減速指示のために中立位置に対し異なる2方向へ操作可能に構成される。保持機構100Bは、上記操作体を中立位置に付勢して無操作状態では当該操作体を中立位置に保持する機構である。加減速度演算手段は、上記操作体の中立位置から上記2方向のうちの一方向への操作を加速操作として検出し、上記操作体の中立位置から上記2方向のうちの他方向への操作を減速操作として検出して、検出した加速操作若しくは減速操作に応じた目標加速度若しくは目標減速度を演算し、上記操作体が中立位置にあると判定すると、車両を停止可能な大きさの目標減速度を演算する。制動手段は、上記加減速度演算手段が演算した目標減速度に基づいて、車両を制動させる。
このため、例えば、発進と停止を繰り返すような渋滞走行を想定した場合、レバー100Aを加速方向に操作して発進し、その後レバー100Aを離したとき、車両MMは、停止に至るまで減速し続ける。これによって、運転者は減速のためにレバー100Aに力を付加しなくとも車両MMを停止させることが可能になる。
また、クリープ車速を発生する車両MMであっても、ある車速(クリープ車速)で、減速しなくなってしまうことがなくなり、車両MMの動きを一貫性をもって把握できる。
この結果、運転者による加減速指示の操作や運転負荷が低減する。
運転者がレバー100Aを操作して明示的に減速操作を行ったときの減速度GBを、レバー中立位置すなわち運転者が何も操作していないときに発生する減速度GN以上になるようにした。このため、レバー中立位置で発生する減速度GNでは減速度が足りないと運転者が感じたときには、自らの意思によって減速度を増加させるレバー100Aの操作をすることができるようになる。これにより、車両MMの減速度を調整することが可能となり、運転者の減速度の微調整が容易になる。
運転者が中立位置からレバー100Aを加速側に操作した際には、運転者が加速したいという意思表示をしたと考えられる。これに鑑み、レバー100A無操作時には、負の加速度である減速度が発生する構成としている。そして、加速操作時の目標加速度を加速側のゼロ以上の大きさにして、無操作時と加速操作の間の加減速度を敢えて不連続としている。
なお、加減速度を減速側〜加速側まで連続となるように設定すると、加速側にレバー100Aを操作しても加速しない領域ができてしまうが、本実施形態では、この問題が無くなる。
(1)制御ユニット20が、車両状態に応じて、予め設定した停止距離である中立制動停止距離内で車両MMを停止可能な減速度を求める停止可能減速度算出部を備える。そして、上記停止可能減速度算出部が求めた減速度を、上記操作体が中立位置にあると判定したときの目標減速度とするようにしてもよい。
この場合には、発進と停止を繰り返すような渋滞を走行する場合において、運転者が操作レバー100Aを操作しない際にどの程度の距離で停止するのかを想定しやすくなる。従って、例えば前走車が停止した場合などに、自車が停止位置にどの程度まで近付いたらレバー100Aを中立位置に戻せば良いかを理解しやすくなる。これによって、運転者の運転負荷が低減される。
GN=0.5×V2÷L
この場合には、停止するまでの時間を想定して、レバー100Aを中立位置に戻すことが可能となり、発進と停止を繰り返す渋滞シーンにおいて発進後に再び車両停止するときに、運転者は、停止するまでの時間を想定して操作レバー100Aを中立位置に戻すことが可能となるので、運転者の操作負荷が低減される。
具体的には、上記ステップS2105の代わりに図9(b)で示すステップS21053を使用し、下記式によって減速度GNを演算する。ここで、中立停止時間をTとし、上記ステップS2101で取得した車速Vとする。このステップS2105は、停止可能減速度算出部を構成する。
GN=V÷T
例えば、車速20km/h以下の領域で、中立停止時間T=3秒と設定しているとする。中立位置になったときの車速Vが10km/hであれば減速度GNは、約0.93m/s2と計算される。また、車速Vが20km/hであれば減速度GNは、約1.85m/s2と計算される。
一般の交通環境を考えた場合、渋滞路のような周辺の車両MMまで含めた車速が低い場面においては、頻繁に停止することから、比較的大きな減速度が必要なシーンが多い。
これに対し、変形例(3)のように設定すると、運転者が操作レバー100Aによって予め設定した車速まで到達して、レバー100Aを離した際の減速度が、上記のような一般的な交通環境にマッチした減速度となる。このため、運転者が明示的に減速操作を行わなくても交通の流れに乗って走ることができる領域が拡大し、結果として運転者の操作負荷が減少する。
例えば、上記ステップS2105において、予め設定した減速度マップに基づき、上記ステップS2101で取得した車速Vに基づいて、減速度GNを演算する。
車速V=0km/h時 : 減速度GN=1.5m/s2
車速V=10km/h時 : 減速度GN=1.2m/s2
車速V=20km/h時 : 減速度GN=0.7m/s2
車速V=30km/h時 : 減速度GN=0.5m/s2
というように、車速に対する減速度のマップを予め設定しておく。
この場合には、車速が高ければ高いほど、比較的小さな減速度が発生し、また、車速が低ければ低いほど比較的大きな減速度が発生する。
一般の交通環境を考えた場合、渋滞路のような周辺の車両MMまで含めた車速が低い場面においては、頻繁に停止する。従って、このような場面では、比較的大きな減速度が必要なシーンが多い。
変形例(3)の構成に加えて、さらに車両MMの停止間際には減速度を小さくすることで、停止間際の車両MMの挙動を小さくすることが可能となる。これによって、いわゆる、かっくんブレーキが防止できるので、運転者の乗り心地悪化を防止することができる。
図10(b)に示すように、予め車速閾値VTHを設け、車速が閾値VTHより小さい領域では、減速度GNを車速の増加に伴い単調に増加するように演算し、車速が閾値VTHより大きい領域では、減速度GNを車速の増加に伴い単調に減少するように演算する。
例えば、上記ステップS21054の処理で用いる、減速度の特性マップを以下のように替える。
車速V=3km/h時 : 減速度GN=1.1m/s2
車速V=5km/h時 : 減速度GN=1.3m/s2
車速V=10km/h時 : 減速度GN=1.1m/s2
車速V=20km/h時 : 減速度GN=0.7m/s2
車速V=30km/h時 : 減速度GN=0.5m/s2
そして、上記ステップS2101で取得した車速Vに基づいて、減速度GNを演算する。
または、減速度の特性マップの代わりに、図10(b)のような形状特性を持つ極値を一つもち、ピークがVTHになるような連続的な関数を使用し、その関数に基づき減速度GNを求めても良い。
この場合には、車両MMの停止間際の車両MMの挙動を小さくすることが可能となるので、運転者の乗り心地悪化を防止することが可能となる。
第1の別例では、上記操作体が中立位置にあると判定したときの目標減速度は、予め設定した車速毎の減速度に基づき決定する。上記車速毎の減速度は、複数の運転者による各運転者毎の加減速操作と該加減速操作により車両MMに発生した加速・減速パターンのデータである収集データを、統計処理して抽出した値に基づき設定する。上記収集データは、加速操作用の操作体及び減速操作用の操作体を備え且つその2つの操作体が無操作の状態では目標減速度がゼロの車両MMを上記各運転者が運転して収集したデータである。
すなわち、収集データを、通常のアクセル(加速操作用の操作体)とブレーキ(減速操作用の操作体)を持つ車を使用し、通常の走行時における速度変化とアクセルおよびブレーキ操作を同期しながら時系列に収集する。このデータ収集を複数の運転者による各運転にてそれぞれ実施する。
すなわち、上記収集データを予め設定した所定の分解能の速度ごとに分割し、その分割した速度ごとに、統計処理を実施して、対応する速度における減速度の頻度を求める。
これは、例えば、各車速における最頻値を示した減速度をその車速における減速度として適用すればよい。先の例の場合、速度20km/h〜22km/hのときレバー100Aが中立であれば、0.05m/s2が最頻値であるので、この値を、速度20km/h〜22km/hの場合での減速度GNとする。このようにして減速度マップを作成し、予め記憶部に記憶しておく。
ここで、上記減速度マップは、例えば、車速毎の減速度としてマップとして保存してもよいし、ヒストグラムを滑らかに結ぶ曲線を当てはめてグラフや関数として保存してもよい。なお、実際に適用するときは、中立時における減速度を速度に応じた減速度として設定し減速させればよい。
第2の別例では、上記車速毎の減速度は、上記収集データのうちの、加速操作用の操作体が加速操作状態から無操作となった瞬間または加速操作用の操作体が加速操作状態から無操作となった直後から予め設定した時間以内に車両MMに発生している減速度と、上記加速操作用の操作体が加速操作状態から無操作になった瞬間の車速とに基づき設定する。
この場合には、複数の運転者からデータを収集し、その収集したデータを統計処理することで抽出したデータに基づいて中立位置での減速度を設定している。このため、中立位置での減速度を、多くの人の感覚にあう値に設定可能となる。特に、無操作となったときのデータを使用することで、より中立位置での減速度を、多くの人の感覚にあう値に設定可能となる。
第2の別例での減速度マップの作成方法を説明する。
ここでは、収集したデータの中から、アクセルから足を離した瞬間、つまりレバー100Aを中立にしたと同等の状態になった瞬間の減速度、または、その瞬間から予め設定した設定時間内での減速度とその変化を上記収集データから抽出する。つまり、このデータは、運転者が加速側に操作中の状態から、アクセルをオフしたあとの減速度の頻度を求める。すなわち、減速を始めたいときの減速度の頻度を求める。
すなわち、上記第2の別例で作成した、速度に対する減速度の集まりである減速度マップは、レバー100Aが加速側から離して中立にした瞬間だけに適用し、その後のレバー100A中立状態のときは、上述の減速度マップ(例えば第1の別例で説明した減速度マップ)を適用する、という方法で使用しても良い。
上記第1の別例で説明した収集データの統計データに基づく、速度に対する減速度マップの作成方法の第3の別例を説明する。
第3の別例では、加速操作用の操作体及び減速操作用の操作体を備え且つその2つの操作体が無操作の状態では目標減速度がゼロの車両MMを、複数の運転者がそれぞれ運転して収集したデータであって、車両MMに発生した速度変化の時系列データに基づき、車両MMに発生した速度変化のパターンを抽出する。そして、その抽出した速度変化のパターン毎にそのパターンに応じた減速度を求めて、その抽出した速度変化のパターンと対応する減速度をパターン参照データとして記憶しておく。そして、車両MMの速度変化のパターンと上記記憶している速度変化のパターンとが類似性が高いと判定すると、その類似性が高いと判定された上記記憶している速度変化のパターンに対応する減速度を、上記操作体が中立位置にあると判定したときの目標減速度に設定する。
例えば、50km/h→51km/h→50km/h→51km/hのような速度変化が観測された場合、つまり、ある速度(この例では、50km/h)を中心に、同じ値となるよう振動しながらの速度調整がある場合、その直後の減速度は、減速度0.00001m/s2(つまりほとんど減速しない)になる頻度が高い、と統計データから抽出されたとする。その場合は実際の減速度マップは、「50km/h→51km/h→50km/h→51km/h」という速度変化に対し、減速度を0.00001m/s2と設定する。
なお、実際の適用時は、「50km/h→51km/h→50km/h→51km/h」や「5km/h→4.8km/h→4.6km/h→4.4km/h」など、上記の減速度マップに存在する速度変化パターンと似た速度変化を観測した場合、上記のマップに登録されている減速度を適用するようにすればよい。
ここで、速度変化や加速度変化パターンとの類似度は、時系列データを1次元的に並べた数値の相関を求めるなど、一般的な統計手法を適用すればよい。
すなわち、レバー100Aを中立位置にしたときに、減速度GNで停止するまでの距離である中立制動停止距離Lを、上記第1の別例で説明した収集データの統計データに基づいて求めもよい。
上記第1〜第3の別例では、収集データに基づき速度に対する減速度マップを求める。これに対し、この変形例では、速度に対する距離として求めるものである。
ある速度でアクセルをオフしてから停止するまでの距離がある値である頻度が高い場合、その距離を中立制動停止距離Lとして適用すればよい。
4 エンジン
20 制御ユニット
201 操作状態判定部
202 車速計算部
210 加減速度演算部
220 アクチュエータ駆動信号演算部
30 ブレーキアクチュエータ
40 アクセルアクチュエータ
50 車速計測装置
100 加減速入力装置
100A レバー
100B 保持機構
100C レバー位置検出部
G 目標加減速度
GB 減速操作時の減速度
GF 加速操作時の加速度
GN 中立位置での減速度
L 中立制動停止距離
MM 車両
T 中立停止時間
V 車速
VTH 車速閾値
Claims (5)
- 車両の運転者が加速指示の操作及び減速指示の操作をすること並びに無操作状態とすることが可能な操作体と、
上記操作体を付勢することで上記無操作状態では当該操作体を無操作状態位置に保持する保持機構と、
上記操作体の操作に基づいて検出された加速操作若しくは減速操作に応じた目標加速度若しくは目標減速度である操作時目標加速度若しくは操作時目標減速度を演算し、上記操作体が無操作状態位置にあると判定すると、車両を停止可能な大きさの目標減速度である無操作時目標減速度を演算する加減速度演算手段と、
上記加減速度演算手段が演算した操作時目標加速度に基づいて、車両を加速させる駆動手段と、
上記加減速度演算手段が演算した操作時目標減速度若しくは無操作時目標減速度に基づいて、車両を制動させる制動手段と、
車速検出手段と、
を備え、
上記無操作時目標減速度は、予め設定した車速毎の減速度に基づき決定し、
上記車速毎の減速度は、複数の運転者による各運転者毎の加減速操作と該加減速操作により車両に発生した加速・減速パターンのデータである収集データを、統計処理して抽出した値に基づき設定し、
上記収集データは、加速操作用の操作体及び減速操作用の操作体を備え且つその2つの操作体が無操作の状態では目標減速度がゼロの車両を上記各運転者が運転して収集したデータであることを特徴とする車両用走行制御装置。 - 上記車速毎の減速度は、上記収集データのうちの、加速操作用の操作体が加速操作状態から無操作となった瞬間または加速操作用の操作体が加速操作状態から無操作となった直後から予め設定した時間以内に車両に発生している減速度と、上記加速操作用の操作体が加速操作状態から無操作になった瞬間の車速とに基づき設定したことを特徴とする請求項1に記載した車両用走行制御装置。
- 操作体が加速操作状態から無操作状態位置になった瞬間だけ、上記操作体が無操作状態位置にあると判定したときの目標減速度として、請求項2に記載の車速毎の減速度を適用することを特徴とする請求項2に記載した車両用走行制御装置。
- 上記収集データは、車両に発生した速度変化の時系列データに基づき、車両に発生した速度変化のパターンを抽出すると共に、その抽出した速度変化のパターン毎にそのパターンに応じた減速度を求めて、その抽出した速度変化のパターンと対応する減速度をパターン参照データとして記憶しておき、
車両の速度変化のパターンと上記記憶している速度変化のパターンとが類似性が高いと判定すると、その類似性が高いと判定された上記記憶している速度変化のパターンに対応する減速度を、上記操作体が無操作状態位置にあると判定したときの目標減速度に設定することを特徴とする請求項1に記載した車両用走行制御装置。 - 車両の運転者が加速指示の操作及び減速指示の操作をすること並びに無操作状態とすることが可能な操作体を有し、上記操作体を付勢して無操作状態では上記操作体を無操作状態位置に保持する保持機構を備え、その操作体が加速指示の操作若しくは減速指示の操作されたことを検出すると、車両に加速度若しくは減速度を付与すると共に、
上記操作体が無操作状態位置にあることを検出すると、車両を停止可能な減速度を車両に付与し、
上記無操作状態位置にあるときに車両に付与する減速度である無操作時目標減速度は、予め設定した車速毎の減速度に基づき決定し、
上記車速毎の減速度は、複数の運転者による各運転者毎の加減速操作と該加減速操作により車両に発生した加速・減速パターンのデータである収集データを、統計処理して抽出した値に基づき設定し、
上記収集データは、加速操作用の操作体及び減速操作用の操作体を備え且つその2つの操作体が無操作の状態では目標減速度がゼロの車両を上記各運転者が運転して収集したデータであることを特徴とする車両用走行制御方法。
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