JP5704822B2 - インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、キナクリドン顔料であるC.I.ピグメントレッド282を含有するインク、該インクを用いたインクジェット記録方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置に関する。
フルカラーの画像を記録するためには、一般的に、減法混色の基本3原色のインク(イエロー、マゼンタ、及びシアン)と、ブラックインクとの4種のインクを組み合わせて使用することが行われている。また、インクジェット記録方法などにより得られる画像の堅牢性を向上するために、色材として顔料を含有するインク(顔料インク)が広く用いられている。
近年、インクジェット記録方法により得られる記録物の高画質化が進み、銀塩写真と同等レベルの優れた画質を有する記録物を出力することが要求されるようになっている。例えば、高い光沢性を有する記録媒体(以下、光沢紙と呼ぶ)に顔料インクで記録した画像では、光沢性の低下が生じ易いという傾向があり、この光沢性の低下を抑制しながら、より広い色再現範囲を達成することが強く要求されている。
特に、マゼンタインクにより記録される赤色領域の画像は人間の視覚に与える影響が非常に大きく、マゼンタインクにより記録される画像の発色性を高めることについての提案が数多くなされている。インクジェット用のマゼンタインクに用いられる顔料として、例えば、下記のような提案がされている(特許文献1及び2参照)。例えば、C.I.ピグメントレッド122に代表される単一の化学構造を有する顔料の集合体の他に、色相、耐候性、耐熱性などの物性がそれぞれ異なる複数のキナクリドン顔料の固溶体に関する提案がある。
また、マゼンタインクに限らず、記録した画像の発色性を向上させるために、顔料の粒子径や、一次粒子径及び二次粒子径の比を規定することに関する提案もある(特許文献3及び4参照)。
特開平10−120956号公報 特開平10−219166号公報 特開2004−175880号公報 特開2006−002141号公報
しかし、従来のマゼンタインクでは、光沢性の低下を抑制しながら、銀塩写真と同等の赤色領域の色再現範囲を有することと、インクの保存安定性とを、近年において求められる高いレベルで両立させることは、できていないのが現状である。
したがって、本発明の目的は、高いレベルで、インクの保存安定性が保たれ、光沢紙に記録した画像の光沢性にも優れ、かつ、赤色領域の色再現範囲を従来よりも広げることが可能となる優れたインクを提供することにある。また、本発明の別の目的は、銀塩写真と同等の赤色領域の色再現性を有し、かつ、光沢性にも優れる画像を安定して提供しうる、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明にかかるインクは、顔、及び水を含有するインクであって、前記水の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であり、前記顔料が、C.I.ピグメントレッド282であり、前記顔料の一次粒子径D(nm)と前記顔料の粒子径分布の50%累積値D50(nm)とが、D×0.95≦D50≦150の関係を満たし、かつ、前記顔料の粒子径分布の90%累積値D90(nm)と前記D50(nm)とが、1.5≦D90/D50≦2.5の関係を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、高いレベルで、インクの保存安定性が保たれ、光沢紙に記録した画像の光沢性にも優れ、かつ、赤色領域の色再現範囲を従来よりも広げることが可能となるインクが提供される。また、本発明によれば、銀塩写真と同等の赤色領域の色再現性を有し、かつ、光沢性にも優れる画像を安定して提供しうる、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置が提供される。
以下、好ましい実施の形態を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明者らは、マゼンタインクにより記録した画像の彩度や光沢性を高めることを主たる目的として、インクジェット用のインクに使用する顔料として一般的なキナクリドン系の顔料について、検討を行った。その結果、顔料としてC.I.ピグメントレッド282を用いることで、優れた彩度や光沢性を有する画像を得ることが可能となるという知見を得た。しかし、一般的なマゼンタ顔料と比較して、C.I.ピグメントレッド282はその分散状態を安定に保つことが難しい場合がある。
そこで、本発明者らは、前記顔料を含有するインクを長期間に渡って安定に保つ、つまり、インクの保存安定性を向上するために最適な分散条件についての検討を行った。その結果、インク中の顔料が、以下に挙げる2つの条件を満足した顔料構成となるようにすることで、インクの保存安定性が顕著に向上するだけでなく、記録画像の彩度や光沢性もが向上することを見出して、本発明に至った。
顔料としてC.I.ピグメントレッド282(以下、単に顔料と呼ぶことがある)を含有するインクの場合における上記効果を得るための1つ目の条件は、下記の通りである。すなわち、該顔料がインク中で存在する形態(二次粒子)の平均粒子径を小さくし、かつ、顔料の一次粒子をできるだけ壊さないようにすることが必要である。具体的には、C.I.ピグメントレッド282を含有するインクにおける、該顔料の一次粒子径D(nm)と該顔料の粒子径分布の50%累積値D50(nm)とが、D×0.95≦D50≦150の関係を満たすことが必要である。
上記効果を得るために必要となる2つ目の条件は、上記に加えて、顔料としてC.I.ピグメントレッド282を含有するインクにおいては、顔料の粒子径分布をより狭い状態とする、すなわち、顔料の粒子径をできるだけ揃えることである。具体的には、該顔料の粒子径分布の90%累積値D90(nm)と該顔料の粒子径分布の50%累積値D50(nm)とが、1.5≦D90/D50≦2.5の関係を満たすことが必要である。
本発明において、「平均粒子径」とはインク中で存在する形態(二次粒子)の顔料の粒子径を指し、本発明で規定する「一次粒子径」とは、この顔料粒子を形成する最小単位の顔料の粒子径のことを指すものとする。したがって、本発明で規定する「顔料の粒子径分布」とは、インク中に存在する形態の顔料としての粒子径分布を指すことになる。また、本発明においては、以下、顔料の粒子径分布の50%累積値D50(nm)及び顔料の粒子径分布の90%累積値D90(nm)をそれぞれD50及びD90と省略して呼ぶことがある。なお、インク中に存在する形態において粒子径が小さい顔料粒子は、ひとつの一次粒子で形成されることもあり、この場合は一次粒子径が二次粒子径と同等となることもあり得る。
本発明で規定する上記の2つの条件を満たすことで、インク中において顔料が安定に分散され、インクの保存安定性が向上し、さらには画像の彩度や光沢性もが向上する理由を、本発明者らは以下のように推測している。
先ず、顔料の平均粒子径と顔料の一次粒子径の関係が、顔料の保存安定性や記録した画像の彩度や光沢性に大きく関係する理由について説明する。一般に、顔料の平均粒子径を小さくすると、記録画像の彩度や光沢性は向上することが知られている。実際、本発明者らも、顔料の平均粒子径D50を小さくすることで、記録媒体に記録した画像の光散乱が減少し、画像の彩度や光沢性が向上することを確認した。
しかし、本発明者らの検討の結果、顔料の平均粒子径を小さくした場合、インクの保存安定性を十分満足できない場合があることがわかったため、この要因についての解析を行った。その結果、以下のことがわかった。すなわち、顔料を微細化するために衝撃力やせん断力を加えることは、顔料の結晶構造にひずみを与えることになる。その結果、顔料粒子は不安定な状態となって凝集を起こしやすくなり、この結果、長期間にわたってインクの保存安定性を満足することができなくなると考えられる。一方、顔料の一次粒子径に比べて、顔料の平均粒子径が極端に大きい場合、記録画像において光散乱による影響が大きくなるため、彩度や光沢性が得られなくなる。
以上のことから、顔料としてC.I.ピグメントレッド282を含有してなるインクの保存安定性を満足し、さらに、記録した画像の彩度や光沢性を向上させるためには、先ず、下記のことが要求される。すなわち、該顔料の一次粒子径D(nm)と、該顔料の粒子径分布の50%累積値D50(nm)とが、D×0.95≦D50≦150の関係を満たすことが必要である。D50の値が150より大きいと、記録画像の彩度や光沢性が得られなくなり、D50の値がD×0.95の値より小さいと、インクの保存安定性が得られなくなる。
次に、顔料(C.I.ピグメントレッド282)の粒子径分布と、記録画像における彩度や光沢性との関係について説明する。本発明者らは、前記の検討結果から、顔料の一次粒子径D(nm)と前記顔料の粒子径分布の50%累積値D50(nm)とが、D×0.95≦D50≦150の関係を満たすように顔料を分散することについての検討を進めた。その過程で、顔料の一次粒子径と該顔料のD50との関係が同じ値であるにも関わらず、記録した画像の彩度や光沢性が異なる場合があるという知見を得た。具体的には、顔料の一次粒子径と顔料のD50の関係が同じ値であっても、粒子径分布が狭い顔料の方が、記録した画像の彩度や光沢性が向上することがわかった。この要因についての解析を行った結果、以下のことがわかった。すなわち、記録した画像の彩度や光沢性は、記録媒体に形成される顔料層の表面状態に大きく左右される。具体的には、より高い彩度や光沢性を有する画像とするためには、顔料層を平滑にする必要がある。本発明者らの検討によると、粒子径分布が広い顔料よりも、粒子径分布の狭い顔料の方がより密に積層するため、上記の顔料層がより平滑となることがわかった。その結果、同じ平均粒子径を有する顔料であっても、その粒子径分布によって顔料層の平滑性に差が生じ、記録した画像の彩度や光沢性にも差が生じたものと考えている。
以上のことから、前記顔料(C.I.ピグメントレッド282)を含有するインクの保存安定性を満足し、さらに、記録した画像の彩度や光沢性を向上させるためには、上記の要件に加えて、さらに下記のことが要求される。すなわち、該顔料の粒子径分布の90%累積値D90(nm)と該顔料の粒子径分布の50%累積値D50(nm)とが、少なくとも、D90/D50≦2.5の関係を満たすことが必要である。なお、本発明者らの検討によると、D90/D50の値を小さくするほど画像の彩度や光沢性を向上させることはできるが、D90/D50を1.5より小さくすることは、顔料分散体の製造コストや工程数の観点であまり好ましくない。一方、D90/D50の値が2.5よりも大きいと、画像の彩度や光沢性が得られない。したがって、これらを勘案すると、本発明のインクにおいては、1.5≦D90/D50≦2.5を満たす必要があり、さらには、1.5≦D90/D50≦2.0を満たすことがより好ましい。
以上をまとめると、インクの保存安定性が保たれ、光沢紙に記録した画像の光沢性にも優れ、かつ、赤色領域の色再現範囲を従来よりも広げることが可能となるインクとするためには、下記のことが要求される。すなわち、インク中の顔料は、一次粒子径と分散粒子径が最適な関係性を有し、かつ、D90/D50で示される粒子径分布が狭いことが必要である。具体的には、顔料としてC.I.ピグメントレッド282を含有するインクにおいて、該顔料の一次粒子径D(nm)と該顔料の粒子径分布の50%累積値D50(nm)とが、D×0.95≦D50≦150の関係を満たすことが必要となる。さらに、該顔料の粒子径分布の90%累積値D90(nm)と、該顔料の粒子径分布の50%累積値D50(nm)とが、1.5≦D90/D50≦2.5の関係を満たすことが必要である。
本発明において規定した顔料の一次粒子径D(nm)は、下記のようにして求めた値である。顔料分散体やインクを純水により適宜希釈した後、透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡を用いて観察した顔料の粒子を形成する最小単位の粒子径について、必要に応じて画像処理を行い、100点以上を測定した一次粒子径の平均値である。より詳細には、ひとつの一次粒子について短軸径B(nm)及び長軸径L(nm)をそれぞれ測定し、(B+L)/2の値を該一次粒子の一次粒子径とし、このような方法によって求められた100点以上の平均値を一次粒子径とした。なお、上述の通り、ひとつの一次粒子で形成される顔料粒子の場合は、その粒子径が一次粒子径となる。後述する実施例においては、走査型電子顕微鏡として、日立超高性能分析走査電子顕微鏡SU−70(日立ハイテクノロジーズ製)を用いて観察を行い、一次粒子径Dの測定を行った。また、本発明における顔料の粒子径分布の50%累積値D50(nm)及び顔料の粒子径分布の90%累積値D90(nm)は、体積基準の粒子径の平均値、すなわち体積平均粒子径である。このようなD50及びD90は、例えば、動的光散乱方式の粒度分布測定装置を用いて測定することができる。勿論、本発明はこれに限られるものではない。後述する実施例においては、動的光散乱方式の粒度分布測定装置として、ナノトラックUPA150EX(日機装製)を用いてD50及びD90の測定を行った。
ここで、従来技術と、上記した構成を必須とする本発明との相違について説明する。従来技術の説明の際に挙げたように、キナクリドン系の顔料や固溶体を色材とする顔料インクについての提案は数多くある(従来技術として挙げた特許文献1及び2参照)。しかし、過去に開示されているどの文献にも、本発明のように、C.I.ピグメントレッド282の顔料を用いた顔料分散体に関する記載はない。また、顔料分散体における平均粒子径と、顔料の一次粒子径との関係についての記載もされていない。さらに、顔料分散体の粒子径分布の90%累積値D90と、50%累積値D50の関係についても記載されていない。
一方、上記特許文献3及び4で挙げられているように、顔料の種類によらず、顔料の平均粒子径や粒子径分布、平均一次粒子径と平均二次粒子径の比など、顔料の分散粒子径を制御する検討はこれまでにも行われてきた。
特許文献3においては、ある粒子径範囲内の粒子の割合を規定しているが、各顔料のもつ一次粒子径と分散して得られた粒子径との関連性については記載されていない。一次粒子径とは、通常の顔料粒子のうち、他と明確に区別できる最小単位の径のことであり、分散された際の粒子径がこの一次粒子径よりも小さいことは、顔料そのものの結晶を破壊することを意味する。そのため、顔料分散体の分散安定性が得られなくなるので、分散安定性の観点から、その顔料がもつ一次粒子径とのバランスが取れた分散粒子径とする必要がある。また、上記特許文献4では、平均一次粒子径と平均二次粒子径との比についての記載がある。二次粒子とは、顔料分散体中に存在している顔料の一次粒子が凝集した凝集物のことであり、一般に種々の測定機で得られる粒子径のことである。しかし、本発明者らの検討によれば、キナクリドン系の顔料において、特許文献4に記載されているように平均一次粒子径を50nm以下にした場合、一次粒子同士の相互作用が強くなるため、分散が難しくなり、顔料分散体の分散安定性が得られなくなる。
<インク>
以下、本発明のインクを構成する成分などについて詳細に説明する。
(顔料)
本発明のインクに使用する顔料は、C.I.ピグメントレッド282である。該顔料の一次粒子径D(nm)は、50nm以上130nm以下であることが好ましい。一次粒子径Dが50nm未満であると、顔料そのものの耐光性が低いため、画像の耐光性も十分に得られない場合や、分散安定性を保つために多くの樹脂が必要となる場合があるので好ましくない。このように樹脂を多く含有すると記録画像の平滑性が損なわれ、彩度や光沢性が十分に得られない場合がある。一方、一次粒子径Dが130nmよりも大きいと、顔料の平均粒子径が非常に大きくなり、記録した画像の彩度や光沢性を十分に満足することができない場合があるので好ましくない。
また、本発明においては、インク中の顔料の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下、さらには0.5質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。顔料の含有量が上記の範囲内であると、記録画像の画像濃度と、インクジェット用のインクとしての吐出安定性と、をより高いレベルで両立することができる。
(樹脂)
本発明のインクは、顔料に加えて樹脂を含有してなるものであることが好ましく、前記した特定の顔料と樹脂とを含有してなる顔料分散体を用いて調製することができる。本発明においては、その技術課題から、特に、光沢紙に記録した画像の耐擦過性などを考慮し、樹脂により顔料が良好な状態に分散されてなる顔料分散体であることが好ましい。なお、本発明における「樹脂により分散された顔料」とは、顔料粒子の表面に樹脂が物理的に吸着してなる樹脂分散型顔料は勿論のこと、その他にも以下のようなものが挙げられる。具体的には、高分子の構造を少なくとも有する有機基(樹脂)が顔料粒子の表面に化学的に結合してなる樹脂結合型自己分散顔料や、有機高分子などで顔料を被覆してなるマイクロカプセル型顔料が挙げられる。本発明者らの検討の結果、樹脂分散顔料が最も好ましく、それ以外のものの中では、本発明の目的を達成するのに好ましい顔料分散体は、樹脂結合型自己分散顔料であることがわかった。これは、樹脂が顔料粒子の表面に化学的に結合しているため、樹脂がより安定に分散されるためであると考えられる。
顔料を分散するための樹脂としては、以下に挙げるようなモノマーを含んだ材料で重合されたものを用いることが好ましい。スチレン、α−メチルスチレン、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、ベンジルメタクリレートなどのカルボキシ基を有する疎水性のモノマー。アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、フマール酸などのカルボキシ基を有する親水性のモノマー。スチレンスルホン酸、スルホン酸−2−プロピルアクリルアミド、アクリル酸−2−スルホン酸エチル、メタクリル酸−2−スルホン酸エチル、ブチルアクリルアミドスルホン酸などのスルホン酸基を有する親水性のモノマー。メタクリル酸−2−ホスホン酸エチル、アクリル酸−2−ホスホン酸エチルなどのホスホン酸基を有する親水性のモノマー。
本発明で用いる特定の顔料は、一般的な顔料と比較して、分散状態を安定に保つことが難しい。本発明においては、このような顔料を分散する樹脂として、耐加水分解性に優れ、分散安定性を向上することができるため、少なくともアクリル酸系モノマーを含んだ材料を重合した樹脂、すなわちアクリル酸系樹脂を用いることが好ましい。さらには、エチレンオキサイド基及びプロピレンオキサイド基、又はこれらの混合物などのノニオン性基を含んだ材料を重合した樹脂、すなわち、その構造中にノニオン性ユニットを有する樹脂を使用することが特に好ましい。このような樹脂により分散された顔料分散体を含有するインクを用いて光沢紙に画像を記録する場合、ノニオン性ユニットを有さない樹脂と比較して、顔料の凝集をより効果的に抑制することが可能となる。この結果、画像の光沢性を顕著に向上させることができるためである。
また、本発明においては、記録した画像の光沢性をより向上させるために、酸価が、50mgKOH/g以上300mgKOH/g以下である樹脂を用いることが好ましい。酸価が上記範囲内であると、記録画像の表面がより平滑となり、より光沢性が向上する。樹脂の酸価が50mgKOH/g未満であると、静電反発により顔料の分散安定性が低下する場合があるため、画像を記録する際にインクの粘度が上昇し、結果として記録画像の表面が荒れるようになり、彩度や光沢性が十分に得られない場合がある。一方、樹脂の酸価が300mgKOH/gを超えると、顔料粒子の表面に対する樹脂の吸着能が低下し、脱離した樹脂が記録媒体に浸透するため、記録画像の表面に存在する樹脂が少なくなり、光沢性が十分に得られない場合がある。また、重量平均分子量は、1,000以上30,000以下、さらには3,000以上15,000以下である樹脂を用いることが好ましい。
インク中の顔料の含有量は、インク中における樹脂の含有量に対して、質量比率で、0.30倍以上10.0倍以下であること、すなわち、顔料の含有量/樹脂の含有量=0.30以上10.0以下であることが好ましい。なお、この場合の樹脂及び顔料の含有量の値は、インク全質量を基準とした場合における各成分の含有量のことである。前記質量比率が0.30倍以上10.0倍以下の範囲内であれば、顔料の分散状態を特に安定に保つことができる。前記質量比率が0.30倍未満であると、顔料の量に対して樹脂の量が過剰となり、先にも述べた通り、記録画像の彩度や光沢性が十分に得られない場合がある。一方、前記質量比率が10.0倍を超えると、顔料の量に対する樹脂の量が不十分となるため、顔料分散体を製造する際に均一な分散体とならないことや、顔料分散体の製造が困難となることがあり、インクの保存安定性が十分に得られない場合がある。本発明においては、前記質量比率を2.0倍以上とすると、記録した画像の光沢性を顕著に向上させることができるため、特に好ましい。
(水性媒体)
本発明のインクは、顔料及び樹脂の他、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有してなるものであることが好ましい。水としては、イオン交換水や純水などの脱イオン水を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。
インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤としては、例えば、以下に挙げるようなものから選択される1種又は2種以上を用いることができる。ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテルなどのグリコールエーテル類。メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノールなどの炭素数1乃至4のアルカノール類。N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのカルボン酸アミド類。アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オンなどのケトン類又はケトアルコール類。テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類。エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールなどのグリコール類。平均分子量が200以上2,000以下、具体的には、平均分子量が200、400、600、1,000、及び2,000などのポリエチレングリコール類。アセチレングリコール誘導体など。グリセリン、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオールなどの多価アルコール類。2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルモルホリンなどの複素環類。チオジグリコール、ジメチルスルホキシドなどの含硫黄化合物。
(その他の成分)
インクには、保湿性などの維持のために、上記した成分の他に、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの保湿性を有する常温で固体の化合物を含有させてよい。インク中のこのような化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上20.0質量%以下、さらには3.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
また、インクには、上記した成分以外にも必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤などの種々の添加剤を含有させてもよい。
<インクジェット記録方法、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置>
本発明のインクジェット記録方法は、インクジェット方式の記録ヘッドにより上記で説明した本発明のインクを吐出して、記録媒体に画像を記録する方法である。また、本発明のインクジェット記録装置は、インクを収容してなるインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備え、前記インク収容部に収容されたインクが上記で説明した本発明のインクであることを特徴とする。特に、本発明のインクは、インクジェット方式の中でもバブルジェット(登録商標)方式の記録ヘッドやインクジェット記録装置において、優れた効果をもたらす。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程やインクジェット記録装置の構成は公知のものとすればよい。なお、本発明における「記録」とは、光沢紙や普通紙などの記録媒体に対して本発明のインクを用いて記録する態様、ガラス、プラスチック、フィルムなどの非吸液性の基材に対して本発明のインクを用いてプリントを行う態様を含む。
また、本発明のインクカートリッジは、インクを収容するインク収容部を備えてなり、前記インク収容部に、上記で説明した本発明のインクが収容されてなるものである。インクカートリッジの構造としては、インク収容部が、液体のインクを収容するインク収容室で構成されるものが挙げられ、必要に応じて、負圧によりその内部にインクを保持する負圧発生部材を収容する負圧発生部材収容室を設けてもよい。又は、液体のインクを収容するインク収容室を持たずに収容量の全量を負圧発生部材により保持する構成のインク収容部であるインクカートリッジであってもよい。さらには、インク収容部と記録ヘッドとを有するように構成された形態のインクカートリッジとしてもよい。
<顔料分散体の製造方法>
以下、本発明のインクを調製する場合に用いることができる顔料分散体の製造方法について説明する。本発明においては、下記に述べるような顔料分散体の製造方法により得られた顔料分散体を使用してインクを調製することで、本発明で規定する粒子径の特性を有する特定の顔料を含有するインクを容易に得ることができる。
顔料分散体は、分散装置を用いて行われる分散方式や、分散時間、周速、必要に応じて使用するメディアの種類や粒径などの分散条件が適切に決定された製造方法により製造することができる。前記分散装置としては、例えば、ロールミル、ビーズミル、ペイントシェイカー、サンドミル、アジテーターミル、ナノマイザー(登録商標)、ホモジナイザー、マイクロフルイダイザー、アルチマイザー、超音波分散機などが挙げられる。
本発明者らの検討の結果、顔料の粒子径を揃える、すなわち、D90/D50の値を本発明で規定する範囲とするためには、顔料の予備分散体を得る工程において顔料分散体に十分なせん断力を与えることが効果的であるという知見を得た。具体的には、以下の第1工程〜第3工程を含む顔料分散体の製造方法とすることが好ましい。
(第1工程)
樹脂、中和剤、有機溶剤、及び水などを含有する乳化組成物と、顔料とを混合して、不揮発成分の含有量が30質量%以上50質量%以下で、25℃における粘度が50mPa・s以上1,000mPa・s以下である混合物を得る工程。
(第2工程)
前記第1工程で得られた混合物を用い、25℃における粘度が50mPa・s以上500mPa・s以下である予備分散体を得る工程。すなわち、第1工程で得られた混合物を、高圧ホモジナイザーなどのメディアレス分散機を用いて、混合物1kg当りに与えられる正味の積算動力が0.50kWh/kg以上10.00kWh/kg以下の範囲で処理を行って、上記予備分散体を得る。
(第3工程)
前記第2工程で得られた予備分散体を分散処理する工程。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記実施例により限定されるものではない。なお、以下の記載で、「部」及び「%」とあるものは特に断らない限り質量基準である。
実施例などにおける粘度は、B型粘度計(東機産業製)を用いて25℃において測定した値である。また、実施例などにおける顔料の一次粒子径D(nm)は、下記の方法で測定した100点以上の一次粒子径の平均値である。すなわち、顔料分散体を純水により希釈した後、日立超高性能分析走査電子顕微鏡SU−70(日立ハイテクノロジーズ製)を用いて観察した顔料の粒子を形成する最小単位の粒子径について画像処理を行い、100点以上測定した一次粒子径の平均値である。また、顔料の粒子径分布の50%累積値D50(nm)及び顔料の粒子径分布の90%累積値D90(nm)は、ナノトラックUPA150EX(日機装製)を用いて測定した値である。この際の測定条件は、溶媒名:水、溶媒屈折率:1.333、溶媒粘度:1.002(20℃)及び0.7971(30℃)、粒子透過性:透過、粒子屈折率:1.51、粒子形状:非球形、とした。顔料分散体の製造に用いたC.I.ピグメントレッド282はいずれも、Ciba IRGAZIN MAGENTA 2012(Ciba製)である。
<顔料分散体の製造>
(顔料分散体1)
顔料として、10部(固形分)のC.I.ピグメントレッド282を摩砕し、常法により有機溶剤処理による顔料化を行って得られた一次粒子径Dが110nmの顔料Aを用いた。また、樹脂(分散剤)としては、スチレン50部、n−ブチルアクリレート39部、及びメタクリル酸30部を原料として常法により合成して得られた下記の樹脂Aを用いた。該樹脂Aは、酸価195mgKOH/g、重量平均分子量9,000のランダムポリマーを、酸価と当量の水酸化カリウム水溶液で中和して得られたものである。上記の顔料Aと樹脂Aとを用い、下記の第1〜3工程によって顔料分散体1を得た。なお、後述する他の顔料分散体の製造における第1〜3工程は、顔料分散体1の製造における各工程を意味する。また、各顔料分散体の製造条件と、得られた各顔料分散体における顔料の特性を、表1−1〜1−4にまとめて示した。
〔第1工程〕
顔料A:180部、樹脂A:90部、イオン交換水:330部を、ホモミクサー(プライミクス製)を用いて混合し、粘度が200mPa・sのスラリー(混合物)を得た。
〔第2工程〕
前記第1工程で得られたスラリーを、循環式ホモジナイザー(製品名:クレアミックス(表中、CLMと略す);エム・テクニック製)を用いて1時間撹拌し、予備分散体を得た。スラリーに与えられた正味の積算動力は0.75kWh/kg、得られた予備分散体の粘度は100mPa・sであった。
〔第3工程〕
前記第2工程で得られた予備分散体を、循環式のビーズミル(表中、BMと略す)を用いて、0.1mm径のジルコニアビーズの充填率を85%、周速8m/秒の条件で115分間分散して、顔料分散体1を得た。ビーズミルには、MiniCer(製品名;アシザワ・ファインテック製)を用いた。得られた顔料分散体1は、Dの値が110nm、D50の値が112nm、D90の値が194nm、D90/D50の値が1.7であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体2)
第3工程において使用したジルコニアビーズの径を0.2mm、分散時間を100分とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体2を得た。得られた顔料分散体2は、Dの値が110nm、D50の値が148nm、D90の値が220nm、D90/D50の値が1.5であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体3)
第3工程において使用したジルコニアビーズ径を0.05mm、分散時間を110分とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体3を得た。得られた顔料分散体3は、Dの値が110nm、D50の値が110nm、D90の値が273nm、D90/D50の値が2.5であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体4)
第2工程においてスラリーに与えられた正味の積算動力を1.50kWh/kgとし、第3工程において使用したジルコニアビーズ径を0.05mm、分散時間を130分とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体4を得た。得られた顔料分散体4は、Dの値が110nm、D50の値が109nm、D90の値が162nm、D90/D50の値が1.5であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体5)
第2工程においてスラリーに与えられた正味の積算動力を0.50kWh/kgとし、第3工程において使用したジルコニアビーズ径を0.2mm、ビーズミルの方式を多パス方式とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体5を得た。得られた顔料分散体5は、Dの値が110nm、D50の値が145nm、D90の値が360nm、D90/D50の値が2.5であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体6)
第2工程においてスラリーに与えられた正味の積算動力を1.00kWh/kgとし、第3工程において使用したジルコニアビーズ径を0.05mmとした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体6を得た。得られた顔料分散体6は、Dの値が110nm、D50の値が109nm、D90の値が216nm、D90/D50の値が2.0であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体7)
第2工程においてスラリーに与えられた正味の積算動力を0.60kWh/kgとし、第3工程において使用したジルコニアビーズ径を0.2mmとした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体7を得た。得られた顔料分散体7は、Dの値が110nm、D50の値が150nm、D90の値が295nm、D90/D50の値が2.0であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体8)
顔料分散体1の製造の際の第1工程において使用した顔料Aを、10部(固形分)のC.I.ピグメントレッド282のプレスケーキを摩砕し、常法により有機溶剤処理による顔料化を行って得られた一次粒子径Dが53nmの顔料Bに代えた。さらに、顔料分散体1の製造の際の第3工程における分散時間を110分とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体8を得た。得られた顔料分散体8は、Dの値が53nm、D50の値が82nm、D90の値が165nm、D90/D50の値が2.0であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体9)
顔料分散体1の製造の際の第1工程において使用した顔料Aを、10部(固形分)のC.I.ピグメントレッド282のプレスケーキを摩砕し、常法により有機溶剤処理による顔料化を行って得られた一次粒子径Dが125nmの顔料Cに代えた。さらに、顔料分散体1の製造の際の第3工程における分散時間を175分とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体9を得た。得られた顔料分散体9は、Dの値が125nm、D50の値が137nm、D90の値が212nm、D90/D50の値が1.5であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体10)
顔料分散体1の製造の際の第1工程において使用した顔料Aを、10部(固形分)のC.I.ピグメントレッド282のプレスケーキを摩砕し、常法により有機溶剤処理による顔料化を行って得られた一次粒子径Dが135nmの顔料Dに代えた。さらに、顔料分散体1の製造の際の第3工程における分散時間を190分とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体10を得た。得られた顔料分散体10は、Dの値が135nm、D50の値が145nm、D90の値が246nm、D90/D50の値が1.7であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体11)
顔料分散体1の製造の際の第1工程において使用した顔料Aを、10部(固形分)のC.I.ピグメントレッド282のプレスケーキを摩砕し、常法により有機溶剤処理による顔料化を行って得られた一次粒子径Dが45nmの顔料Eに代えた。さらに、顔料分散体1の製造の際の第3工程において分散時間を100分とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体11を得た。得られた顔料分散体11は、Dの値が45nm、D50の値が73nm、D90の値が146nm、D90/D50の値が2.0であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体12)
第1工程において使用した樹脂Aを樹脂Bに代え、第3工程において分散時間を110分とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体12を得た。樹脂Bには、スチレン40部、n−ブチルアクリレート52.3部、及びメタクリル酸7.7部を原料として常法により合成し、中和したものを用いた。具体的には、上記で合成した、酸価50mgKOH/g、重量平均分子量8,800のランダムポリマーを、酸価と当量の水酸化カリウム水溶液で中和して得られた樹脂Bを用いた。得られた顔料分散体12は、Dの値が110nm、D50の値が120nm、D90の値が226nm、D90/D50の値が1.9であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体13)
第1工程において使用した樹脂Aを樹脂Cに代え、第3工程において分散時間を100分とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体13を得た。樹脂Cには、スチレン40部、n−ブチルアクリレート17部、及びメタクリル酸43部を原料として常法により合成し、中和したものを用いた。具体的には、上記で合成した酸価280mgKOH/g、重量平均分子量9,100のランダムポリマーを、酸価と当量の水酸化カリウム水溶液で中和して得られた樹脂Cを用いた。得られた顔料分散体13は、Dの値が110nm、D50の値が108nm、D90の値が194nm、D90/D50の値が1.8であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体14)
第1工程において使用した樹脂Aを樹脂Dに代え、第3工程において分散時間を100分とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体14を得た。樹脂Dには、スチレン40部、n−ブチルアクリレート15部、メタクリル酸25部、及びポリエチレングリコールモノメタクリレート20部を原料として常法により合成し、中和したものを用いた。具体的には、上記で合成した酸価160mgKOH/g、重量平均分子量8,600のランダムポリマーを、酸価と当量の水酸化カリウム水溶液で中和して得られた樹脂Cを用いた。得られた顔料分散体14は、Dの値が110nm、D50の値が112nm、D90の値が212nm、D90/D50の値が1.9であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体15)
第1工程において使用した樹脂Aを樹脂Eに代えて粘度が300mPa・sのスラリーを得た。そして、このスラリーを用いて第2工程で粘度が130mPa・sの予備分散体を得た。さらに、第3工程において分散時間を110分とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体15を得た。樹脂Eには、スチレン40部、n−ブチルアクリレート53.1部、及びメタクリル酸6.9部を原料として常法により合成し、中和したものを用いた。具体的には、上記で合成した酸価45mgKOH/g、重量平均分子量8,600のランダムポリマーを、酸価と当量の水酸化カリウム水溶液で中和して得られた樹脂を用いた。得られた顔料分散体15は、Dの値が110nm、D50の値が145nm、D90の値が293nm、D90/D50の値が2.0であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体16)
第1工程において使用した樹脂Aを樹脂Fに代えて粘度が180mPa・sのスラリーを得た。そして、このスラリーを用いて第2工程で粘度が90mPa・sの予備分散体を得た。さらに、第3工程において分散時間を100分とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体16を得た。前記樹脂Fには、スチレン40部、n−ブチルアクリレート11.6部、及びメタクリル酸48.4部を原料として常法により合成し、中和したものを用いた。具体的には、上記で合成した酸価315mgKOH/g、重量平均分子量9,200のランダムポリマーを、酸価と当量の水酸化カリウム水溶液で中和して得られた樹脂を用いた。得られた顔料分散体16は、Dの値が110nm、D50の値が115nm、D90の値が173nm、D90/D50の値が1.5であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が15.0%であった。
(顔料分散体17)
第1工程において使用した成分を、樹脂A54部、顔料A180部、及びイオン交換水366部として、粘度が150mPa・sのスラリーを得た。そして、このスラリーを用いて第2工程で粘度が80mPa・sの予備分散体を得たこと以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体17を得た。得られた顔料分散体17は、Dの値が110nm、D50の値が128nm、D90の値が250nm、D90/D50の値が2.0であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が9.0%であった。
(顔料分散体18)
第1工程において使用した成分を、樹脂A270部、顔料A90部、及びイオン交換水240部として、粘度が250mPa・sのスラリーを得た。そして、このスラリーを用いて第2工程で粘度が150mPa・sの予備分散体を得たこと以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体18を得た。得られた顔料分散体18は、Dの値が110nm、D50の値が118nm、D90の値が190nm、D90/D50の値が1.6であり、顔料の含有量が15.0%、樹脂の含有量が45.0%であった。
(顔料分散体19)
第1工程において使用した成分を、樹脂A315部、顔料A90部、及びイオン交換水195部として、粘度が280mPa・sのスラリーを得た。そして、このスラリーを用いて第2工程で粘度が160mPa・sの予備分散体を得たこと以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体19を得た。得られた顔料分散体19は、Dの値が110nm、D50の値が132nm、D90の値が243nm、D90/D50の値が1.8であり、顔料の含有量が15.0%、樹脂の含有量が52.5%であった。
(顔料分散体20)
顔料に、下記の方法で表面に樹脂を連結した改質顔料を用いた。具体的には、常法により合成した、スチレン/n−ブチルアクリレート/メタクリル酸共重合体からなる高分子鎖とが結合してなる末端にアミノフェニル基を有するポリマーを、予め4−アミノ安息香酸により改質した顔料Aにさらに連結して改質を行った。すなわち、先ず、4−アミノ安息香酸で改質した顔料Aを200部と、上記で得た結合ポリマーの5%水溶液1,000部とを反応器に投入し、55℃に保温し、回転数300rpmで20分間撹拌した。この後、25%の亜硝酸ナトリウム30部を15分間滴下し、さらにイオン交換水100部を加えた。この後、60℃に保温しながら、2時間反応させた。そしてさらに撹拌しながら、1.0規定の水酸化カリウム水溶液を添加し、pHを10〜11に調整し、その後、脱塩、精製、さらに、粗大粒子を除去して、2種類の原子団が化学的に結合してなる改質顔料Aを得た。得られた改質顔料Aを用い、樹脂を使用せず、表1−3に示した条件としたこと以外は顔料分散体1と同様にして顔料分散体20を得た。なお、表1−3中の、顔料分散体20についての配合量は、顔料100部に対する、顔料に結合した樹脂の割合のことを示す。得られた顔料分散体20は、Dの値が110nm、D50の値が115nm、D90の値が217nm、D90/D50の値が1.9であり、顔料の含有量が10.0%であった。
(顔料分散体21)
第1工程において使用した成分を、樹脂A9部、顔料A180部、及びイオン交換水411部として、粘度が110mPa・sのスラリーを得た。そして、このスラリーを用いて第2工程で粘度が55mPa・sの予備分散体を得たこと以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体21を得た。得られた顔料分散体21は、Dの値が110nm、D50の値が140nm、D90の値が278nm、D90/D50の値が2.0であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が3.0%であった。
(顔料分散体22)
第1工程において使用した成分を、樹脂A8.64部、顔料A180部、及びイオン交換水411.36部として、粘度が100mPa・sのスラリーを得た。そして、このスラリーを用いて第2工程で粘度が50mPa・sの予備分散体を得たこと以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体22を得た。得られた顔料分散体22は、Dの値が110nm、D50の値が140nm、D90の値が293nm、D90/D50の値が2.1であり、顔料の含有量が30.0%、樹脂の含有量が2.9%であった。
(顔料分散体23)
顔料分散体1の製造の際の第1工程において使用した成分を、樹脂A30部、顔料A60部、及びイオン交換水510部として、粘度が200mPa・sのスラリーとし、第2工程においてスラリーに与えられた正味の積算動力を0.30kWh/kgとした。そして、粘度が10mPa・sの予備分散体とし、さらに、第3工程において使用したジルコニアビーズ径を0.2mm、ビーズミルの方式を多パス方式とした以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体23を得た。得られた顔料分散体23は、Dの値が110nm、D50の値が155nm、D90の値が377nm、D90/D50の値が2.4であり、顔料の含有量が10.0%、樹脂の含有量が5.0%であった。
(顔料分散体24)
第3工程において使用したジルコニアビーズ径を0.1mmとした以外は顔料分散体23と同様にして、顔料分散体24を得た。得られた顔料分散体24は、Dの値が110nm、D50の値が115nm、D90の値が308nm、D90/D50の値が2.7であり、顔料の含有量が10.0%、樹脂の含有量が5.0%であった。
(顔料分散体25)
第2工程においてスラリーに与えられた正味の積算動力を1.50kWh/kgとし、第3工程において使用したジルコニアビーズ径を0.05mmとした以外は顔料分散体23と同様にして、顔料分散体25を得た。得られた顔料分散体25は、Dの値が110nm、D50の値が98nm、D90の値が194nm、D90/D50の値が2.0であり、顔料の含有量が10.0%、樹脂の含有量が5.0%であった。
(顔料分散体26)
第3工程を行わなかった以外は顔料分散体1と同様にして、顔料分散体26を得た。得られた顔料分散体26は、Dの値が110nm、D50の値が300nm、D90の値が1,000nm、D90/D50の値が3.3であり、顔料の含有量が10.0%、樹脂の含有量が5.0%であった。
上記で得られた各顔料分散体やその製造方法における構成を下記表1にまとめて示す。なお、インクに使用する水溶性有機溶剤や添加剤の成分には、顔料の粒子径を変化させ得るものがあるが、その変化の程度は無視できる程度のものである。このため、顔料分散体におけるDや、D50及びD90の各値は、インクとした場合のインク中の顔料についてのDや、D50及びD90の各値と同等であった。
Figure 0005704822
Figure 0005704822
Figure 0005704822
Figure 0005704822
<インクの調製>
上記で得られた各顔料分散体を用い、下記表2に示す各成分を混合して十分に撹拌した後、ポアサイズ1.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過することにより、各インクを調製した。
Figure 0005704822
Figure 0005704822
Figure 0005704822
Figure 0005704822
<評価>
上記で得られた各インクをそれぞれインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用によりインクを吐出するインクジェット記録装置BJ F900(キヤノン製)に前記インクカートリッジを搭載した。そして、前記インクジェット記録装置を用いて、光沢性を有する記録媒体(スーパーフォトペーパーSP−101:キヤノン製)に、記録デューティを10%刻みで10%から200%まで変化させたベタ部分を含む記録物を作製した。この際のプリンタドライバは、プロフォトペーパーモードを選択した。プロフォトペーパーモードの設定は以下の通りである。
・用紙の種類:プロフォトペーパー
・印刷品質:きれい
・色調整:自動
(保存安定性)
上記で得られた各インクをそれぞれショット瓶に入れて密栓し、温度60℃のオーブンで2週間保存した。この保存前後のインクの粘度をそれぞれE型粘度計(RE80L;東洋精機製)を用いて測定し、保存前のインクの粘度と比較した粘度の変化率を求め、保存安定性の評価を行った。保存安定性の評価基準は下記の通りである。評価結果を表3に示す。本発明においては、下記の評価基準でB以上を許容できるレベル、Aが優れているレベルとし、Cを許容できないレベルとした。
A:粘度の変化率が15%未満であった。
B:粘度の変化率が15%以上30%未満であった。
C:粘度の変化率が30%以上であった。
(彩度)
記録物を作製した1日後に、マゼンタの画像における彩度を、Spectrolino(Gretag Macbeth製)を用いて測定し、彩度の評価を行った。なお、彩度はc*={(a*2+(b*21/2の式により求めることができる。彩度の評価基準は下記の通りである。評価結果を表3に示す。本発明においては、下記の評価基準でB以上を許容できるレベル、Aが優れているレベル、AAが特に優れているレベルとし、Cを許容できないレベルとした。
AA:c*が84以上であった。
A:c*が82以上84未満であった。
B:c*が80以上82未満であった。
C:c*が80未満であった。
(光沢性)
上記で得られた記録物について、microhazemater(BYK Gardner製)を用いてGLOSS値(20°光沢性)を測定し、各記録デューティの画像における平均値を用いて光沢性の評価を行った。光沢性の評価基準は下記の通りである。評価結果を表3に示す。本発明においては、下記の評価基準でB以上を許容できるレベル、Aが優れているレベル、AAが特に優れているレベルとし、Cを許容できないレベルとした。
AA:GLOSS値(20°光沢性)が60以上であった。
A:GLOSS値(20°光沢性)が50以上60未満であった。
B:GLOSS値(20°光沢性)が40以上50未満であった。
C:GLOSS値(20°光沢性)が40未満であった。
Figure 0005704822

Claims (10)

  1. 、及び水を含有するインクであって、
    前記水の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であり、
    前記顔料が、C.I.ピグメントレッド282であり、
    前記顔料の一次粒子径D(nm)と前記顔料の粒子径分布の50%累積値D50(nm)とが、D×0.95≦D50≦150の関係を満たし、かつ、前記顔料の粒子径分布の90%累積値D90(nm)と前記D50(nm)とが、1.5≦D90/D50≦2.5の関係を満たすことを特徴とするインク。
  2. 前記D(nm)が、50nm以上130nm以下である請求項1に記載のインク。
  3. 前記D90(nm)と前記D50(nm)とが、1.5≦D90/D50≦2.0の関係を満たす請求項1又は2に記載のインク。
  4. 前記インクがさらに樹脂を含有し、前記樹脂の酸価が50mgKOH/g以上300mgKOH/g以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインク。
  5. 前記樹脂が、ノニオン性ユニットを有する請求項4に記載のインク。
  6. 前記インク中における、インク全質量を基準とした前記顔料の含有量(質量%)が、インク全質量を基準とした樹脂の含有量(質量%)に対して、0.30倍以上10.0倍以下である請求項4又は5に記載のインク。
  7. 前記顔料が、顔料粒子の表面に樹脂を結合してなる請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインク。
  8. インクをインクジェット方式で吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法であって、前記インクが、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
  9. インクを収容してなるインク収容部を備えたインクカートリッジであって、前記インクが、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  10. インクを収容してなるインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えたインクジェット記録装置であって、前記インクが、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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