JP5817796B2 - 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 - Google Patents
水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5817796B2 JP5817796B2 JP2013188311A JP2013188311A JP5817796B2 JP 5817796 B2 JP5817796 B2 JP 5817796B2 JP 2013188311 A JP2013188311 A JP 2013188311A JP 2013188311 A JP2013188311 A JP 2013188311A JP 5817796 B2 JP5817796 B2 JP 5817796B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dispersion
- formula
- pigment dispersion
- aqueous pigment
- pigment
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
一方高分子系の分散剤として樹脂を用い、顔料表面を被覆して樹脂による立体障害斥力によって顔料の凝集を防ぎ、分散の安定性を得る方法が行われている。
例えばキナクリドン系顔料を分散させるための樹脂としては、スチレンアクリル樹脂(スチレン/アクリル酸/メタクリル酸=77/10/30、分子量5万)を使用したインクジェット記録用水性顔料分散液の例が知られている(特許文献1参照)。しかしながら、該公報に記載のマゼンタ色水性顔料分散体も、分散レベルおよび分散安定性の面で十分に満足できる物ではない。また、カーボンブラックを分散させるための樹脂として、スチレンアクリル樹脂(スチレン/アクリル酸/メタクリル酸=77/10/30、分子量7200、及び8300)を使用したインクジェット記録用水性顔料分散液の例が知られている(特許文献2及び特許文献3参照)。しかしながら、該公報にはキナクリドン系顔料を使用したマゼンタ色水性顔料分散体の分散安定性の向上に関しては、何ら具体的な提案がなされておらず、また分散レベルにおいても必ずしも満足できるものではなかった。このように分散剤の検討だけで優れた分散安定性を実現するのは困難であった。
また、本発明の他の目的は、前記インクジェット記録用水性顔料分散液の製造方法を提供することである。
特にサーマルジェット記録方式に適した前記水性顔料分散液及びこれを用いたインクジェット記録用インク組成物、ならびに前記インクジェット記録用水性顔料分散液の製造方法を提供することである。
(i)酸価50〜300、
(ii)重量平均分子量7500〜40000、および
(iii)全モノマー成分に対して60〜90質量%のスチレン系モノマー単位と、アクリル酸モノマー単位及びメタクリル酸モノマー単位を含有する水性顔料分散液であって、
前記キナクリドン系顔料は一次粒子の平均粒子径が
(i)30〜150nmの範囲であり
(ii)且つ長軸方向径と短軸方向径の比が1.0〜2.0の範囲である
ことを特徴とするインクジェット記録用水性顔料分散液を提供する。
さらに本発明は、前記インクジェット記録用水性顔料分散液を主成分として含有するインクジェット記録用インク組成物を提供する。
前記第1の工程に次いで前記着色混練物を水性媒体中に分散させる第2の工程を有し、前記スチレンアクリル系樹脂が、
(i)酸価50〜300、
(ii)重量平均分子量7500〜40000、および
(iii)全モノマー成分に対して60〜90質量%のスチレン系モノマー単位と、アクリル酸モノマー単位及びメタクリル酸モノマー単位を含有する水性顔料分散液の製造方法であって、
前記キナクリドン系顔料は一次粒子の平均粒子径が
(i)30〜150nmの範囲であり
(ii)且つ長軸方向径と短軸方向径の比が1.0〜2.0の範囲であることを特徴とするインクジェット記録用水性顔料分散液の製造方法を提供する。
さらに本願発明の水性顔料分散液の製造方法を用いることにより、長期保管時の粒径変化率と粘度変化率が小さく、分散安定に優れた水性顔料分散液を製造することができ、特に良好な吐出特性を有するサーマルジェット方式のインクジェット記録組成物を作製可能な水性顔料分散液を製造することができる。
また、本発明において用いられるキナクリドン系顔料(a)は長軸方向径と短軸方向径の比が1.0〜2.0の範囲である。この比が2.0よりも大きくなると、この様な顔料を用いて製造されたインク組成物の保存安定性が劣化し、特に高温保存環境下において顔料の凝集に由来する測定粒径の増大や顕著なインク組成物粘度の上昇が起きる。長軸方向径と短軸方向径の比は1.0〜1.5の範囲がより好ましい。
キナクリドンの分子骨格から分かるように、分子平面に対して上下方向は芳香属性を示し疎水性が大きいが、側面はカルボニル基とアミノ基の存在により、方向によっては芳香属性が極端に弱まっており、これに伴い疎水性も上下方向と比較すると小さいものと思われる。
本発明においては、キナクリドン系顔料に対して特定のスチレンアクリル樹脂が分散剤として機能しており、キナクリドン系顔料に対してスチレンアクリル樹脂中のスチレン由来骨格が疎水性―疎水性相互作用によって吸着しているものと判断される。キナクリドン系顔料の表面が方向によって疎水性が異なるため、微視的に見た場合、分散剤としてのスチレンアクリル樹脂の吸着効率も方向によっては変化すると思われる。長軸方向径と短軸方向径の比が小さい顔料は、比の大きい顔料に比較して相対的に顔料表面の疎水性面の割合が増えるため、スチレンアクリル樹脂の吸着効率が増加し、結果として分散液やインク組成物の長期保存安定性が改良されるものと思われる。
本発明において用いることができる具体的なキナクリドン系顔料としては例えば、C.I.ピグメントレッド122の顔料として、クロモフタールジェットマゼンタDMQ(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)がある。該顔料は一次粒径が50〜100nmで球状または立方体状の外観を呈し、比表面積としては85〜95m2/g程度である。これは例えば同じC.I.ピグメントレッド122の顔料である、ファストゲンスーパーマゼンタRTS(大日本インキ化学工業社製)が長軸長150〜250nmの針状で、65〜75m2/gの比表面積を持っていることと比較して、非常に大きく、粒径、形状が異なっている。
スチレン系モノマーとしては公知の化合物を用いることができる。例えば、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、α−エチルスチレン、α−ブチルスチレン、α−ヘキシルスチレンの如きアルキルスチレン、4−クロロスチレン、3−クロロスチレン、3−ブロモスチレンの如きハロゲン化スチレン、更に3−ニトロスチレン、4−メトキシスチレン、ビニルトルエン等がある。
スチレンアクリル系樹脂(b)の原料であるスチレン系モノマーの使用比率は60〜90質量%であることがより好ましく、中でも70〜90質量%であることが特に好ましい。スチレン系モノマーの使用比率が60質量%未満であると、キナクリドン系顔料(a)へのスチレンアクリル系樹脂(b)の親和性が不充分となり、インクジェット記録用水性顔料分散液の分散安定性が低下する傾向がある。また該水性顔料分散液から得られるインクジェット記録用インク組成物の普通紙記録特性が劣化し、画像記録濃度が低下する傾向があり、更に耐水特性も低下する傾向がある。スチレン系モノマーの量が90質量%以下の上記範囲であると、スチレンアクリル系樹脂(b)で被覆されたキナクリドン系顔料の水性媒体に対する分散性を良好に維持することができ、インクジェット記録用水性顔料分散液における顔料の分散性や分散安定性を向上させることができる。更に、インクジェット記録用インク組成物として使用した場合の印字安定性が良好になる。
本発明で使用するスチレンアクリル系樹脂(b)においてスチレンモノマーとアクリル酸モノマーとメタクリル酸モノマーの共重合時の総和は、全モノマー成分に対して95質量%以上であることが好ましい。
ここで重量平均分子量とはGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)法で測定される値であり、標準物質として使用するポリスチレンの分子量に換算した値である。
測定は以下の装置及び条件により実施した。
送液ポンプ:島津製作所社製 商品名「LC−9A」、システムコントローラー:島津製作所社製 商品名「SIL−6B」、オートインジェクター:島津製作所社製 商品名「SIL−6B」、検出器:島津製作所社製 商品名「RID−6A」。データ処理ソフト:システムインスツルメンツ社製 商品名「Sic480IIデータステーション」。
カラム:日立化成工業社製 商品名「GL−R400(ガードカラム)」+「GL−R440」+「GL−R450」+「GL−R400M」、溶出溶媒:THF、溶出流量:2ml/min、カラム温度:35℃
このカルボキシル基は塩基性化合物で中和されていても良く、中和によりスチレンアクリル系樹脂がより優れた分散性を獲得するため好ましい。その際の塩基性化合物はアルカリ金属水酸化物あるいは有機アミン化合物が好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物がさらに好ましく、なかでも水酸化カリウムが最も好ましい。塩基性化合物の添加量はスチレンアクリル樹脂(b)の全カルボキシル基を中和するのに必要な量の0.8から1.2倍に相当する量であることが好ましい。またアルカリ金属水酸化物と有機アミン化合物は混合して用いることもできる。
上記の中でも本発明で使用するキナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤(c)としては、下記式Iで表される化合物(d)であることが好ましい。
(式中、R11は炭素数1〜8個のアルキレン基若しくはアルケニレン基、R12〜R15は各々独立的に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素数1〜8個のアルキル基若しくはアルコキシ基、又はフェニル基を表す。)で表される基であり、R1〜R10の少なくとも一つは前記式IIで表される基である。}
(式中、RとR’とは互いに独立的に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、又は炭素数1〜5個のアルキル基若しくはアルコキシ基であり、mは0、1または2であり、nは1〜4である。)
さらに下記式IVで表される基を有する下記式Vで表される化合物がより好ましい。
(式中、m及びnはそれぞれ独立的に0、1、2又は3を表す。但し、mとnが共に0となることはない。)
また、本発明で使用する化合物(d)としては、式Vで表される化合物の中でも式IVで表される基を1分子あたり1個或いは複数個有する化合物であることが好ましく、1分子あたり平均1〜2個有する化合物であることが好ましい。特に、1分子あたり平均1〜1.5個有する化合物であることが特に好ましい。式IVで表される基が1分子あたり平均1個未満であると分散安定性に対する効果が現れにくく、1分子あたり平均2個を越えると、滲みなど、インクジェット記録用インク組成物としての特性を低下させる可能性がある。
本発明の水性顔料分散体において、キナクリドン系顔料(a)とキナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤(c))との合計100質量部に対するスチレンアクリル系樹脂(b)の使用量は5〜50質量部であることが好ましく、10〜40質量部であることがより好ましく、15〜35質量部であることがさらにこのましい。スチレンアクリル系樹脂(b)の使用量が5質量部未満であると、インクジェット記録用水性顔料分散液の分散安定性が低下するとともにインクジェット記録用水性顔料分散液を用いてインクジェット記録用インク組成物を調製したとき、耐摩擦性が低下する傾向にあり、50質量部を超えた場合は、インクジェット記録用インク組成物の粘度が高くなりすぎる傾向がある。
1)水、水溶性有機溶剤、及びアニオン性基を有する本発明で規定のスチレンアクリル系樹脂(b)、好ましくはその少なくとも1部が中和されているアニオン性基を有するスチレンアクリル系樹脂(b)を含有する水性媒体に、本発明で規定するキナクリドン系顔料(a)、キナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤(c)を添加した後、攪拌・分散装置を用いてキナクリドン系顔料(a)を該水性媒体中に分散させることにより、水性顔料分散液を調製する方法。
2)本発明で規定のキナクリドン系顔料(a)、キナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤(c)及びアニオン性基を有するスチレンアクリル系樹脂(b)及び好ましくは前記アニオン性基を有するスチレンアクリル系樹脂(b)のアニオン性基の少なくとも一部を中和するのに必要な塩基性化合物を含有する混合物を、2本ロール、プラネタリミキサー等の混練機を用いて混練し、得られた混練物を水と水溶性有機溶剤を含む水性媒体中に添加し、攪拌・分散装置を用いて水性顔料分散液を調製する方法。
3)メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等のような水と相溶性を有する有機溶剤中にアニオン性基を有する本発明で規定のスチレンアクリル系樹脂(b)を溶解して得られた樹脂溶液に、本発明で規定のキナクリドン系顔料(a)、キナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤(c)を添加した後、攪拌・分散装置を用いてキナクリドン系顔料(a)を有機溶液中に分散させた分散液を作製し、次いで、該分散液を水性媒体、好ましくは前記アニオン性基を有するスチレンアクリル系樹脂(b)のアニオン性基の少なくとも一部を中和するのに必要な塩基を含む水性媒体を用いて転相乳化法により、水性顔料分散液を調製する方法。
すなわち、キナクリドン系顔料(a)、スチレンアクリル系樹脂(b)、及びキナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤(c)、さらに好ましくは塩基性化合物を含有する混合物、を混練して着色混練物を得る第1の工程と、
前記第1の工程に次いで前記着色混練物を水性媒体中に分散させる第2の工程を有し、
前記スチレンアクリル系樹脂が、
(i)酸価50〜300、
(ii)重量平均分子量7500〜40000、および
(iii)全モノマー成分に対して60〜90質量%のスチレン系モノマー単位と、アクリル酸モノマー単位及びメタクリル酸モノマー単位を含有する水性顔料分散液の製造方法であって、
前記キナクリドン系顔料は一次粒子の平均粒子径が
(i)30〜150nmの範囲であり
(ii)且つ長軸方向径と短軸方向径の比が1.0〜2.0の範囲であることを特徴とするインクジェット記録用水性顔料分散液の製造方法である。
(式中、R11は炭素数1〜8個のアルキレン基若しくはアルケニレン基、R12〜R15は各々独立的に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素数1〜8個のアルキル基若しくはアルコキシ基、又はフェニル基を表す。)で表される基であり、R1〜R10の少なくとも一つは前記式IIで表される基である。}
で表される化合物(d)を含有することが好ましい。
また、上記第1の工程においては、湿潤剤を添加してもよく、また上記第2の工程における水性媒体が湿潤剤を含有していてもよい。これら湿潤剤を用いると混練操作中にこれら湿潤剤が揮散しにくく、着色混練物の固形分比率を一定に保ちつつ混練を進行させることができ、たとえ長時間にわたる混練操作でも、再現性の良好な混練を行うことができる。
特に、沸点が170℃以上、より好ましくは200℃以上の湿潤剤を用いることが好ましい。特に塩基性化合物の添加したときは、混練時の前記スチレン系樹脂の分散性が向上し、前記湿潤剤存在下の混練でキナクリドン系顔料、スチレンアクリル系樹脂を含有する良好な固形着色混練物が形成される。
インクジェット記録用インク組成物を調製する場合、インクの乾燥防止を目的として、先に例示した湿潤剤を同様に添加することができる。乾燥防止を目的とする湿潤剤のインク中の含有量は3〜50質量%であることが好ましい。また、インクジェット記録用インク組成物を調製する場合、被記録媒体への浸透性改良や記録媒体上でのドット径調整を目的として浸透剤を添加することができる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩若しくはスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等が挙げられ、これらの具体例として、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩などを挙げることができる。
界面活性剤を添加する場合は、その添加量はインクの全質量に対し、0.001〜1質量%の範囲が好ましく、0.001〜0.5質量%であることがより好ましく、0.01〜0.2質量%の範囲であることがさらに好ましい。界面活性剤の添加量が0.001質量%未満の場合は、界面活性剤添加の効果が得られない傾向にあり、1質量%を超えて用いると、画像が滲むなどの問題を生じやすくなる。
但し、敢えて淡色のインクが必要であれば、インク中でのキナクリドン系顔料(a)の量を2%未満としたインクももちろん可能である。
なお、特に断りがない限り「部」は「質量部」、「%」は「質量%」である。
また、本実施例、比較例において用いた樹脂は以下のとおりのものである。
樹脂A:モノマー組成比において、スチレン/アクリル酸/メタクリル酸=77/10/13(質量比)であり、酸価153〜156mgKOH/g、重量平均分子量7700である樹脂。
樹脂B:モノマー組成比において、スチレン/アクリル酸/メタクリル酸=77/10/13(質量比)であり、酸価153〜156mgKOH/g、重量平均分子量11000である樹脂。
下記組成の混合物を、容量50LのプラネタリーミキサーPLM−V−50V(株式会社井上製作所製)に仕込み、ジャケットを加温し、内容物温度が60℃になるまで低速(自転回転数:21回転/分,公転回転数:14回転/分)で混練を行い、内容物温度が60℃に達した後、高速(自転回転数:35回転/分,公転回転数:24回転/分)に切り替え、混練を継続した。
樹脂B(酸価156mgKOH/g) 1500g
キナクリドン系顔料:クロモフタールジェットマジェンタDMQ 4630g
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
フタルイミドメチル化3,10−ジクロロキナクリドン(1分子あたりの平均フタルイミドメチル基数 1.4)
380g
DEG(ジエチレングリコール) 2600g
34質量%水酸化カリウム水溶液 688g
この水希釈後の着色樹脂組成物の固形分濃度は37.9質量%であった。さらに取り出した水希釈後の着色樹脂組成物12kgに、ジエチレングリコール744g、イオン交換水7380gを分散撹拌機で撹拌しながら少量ずつ添加し、水性顔料分散液前駆体(分散処理前の水性顔料分散液)A−1を得た。
この水性顔料分散液前駆体A−1の18kgを、ビーズミル(浅田鉄工製ナノミルNM−G2L)にて下記条件で分散を実施し、顔料分散液A−2を得た。
分散機 ナノミルNM−G2L(浅田鉄工製)
ビーズφ 0.3mmジルコニアビーズ
ビーズ充填量 85%
冷却水温度 10℃
回転数 2660回転/分
(ディスク周速:12.5m/sec)
送液量 200g/10秒
なお、上記条件で1時間循環しながら分散処理を行った後、ビーズミル通過液を回収した。更にこの回収した分散処理済み液を最大13000G×10分の遠心処理を実施後、有効孔径0.5μmのフィルターにより濾過処理を行い顔料分散液A−2とした。顔料分散液A−2のキナクリドン系顔料濃度は15.2質量%であった。
実施例1で得た水性顔料分散液前駆体A−1の5kgを、メディアレスの相互衝突型分散機のナノマイザー(LA−33 ナノマイザー社製)を使用し駆動圧力0.5MPaにて処理し、実施例1と同様に遠心処理を行った後、濾過処理を実施し水性顔料分散液B−2を得た。顔料分散液B−2のキナクリドン系顔料濃度は15.1%質量%であった。
キナクリドン系顔料と、キナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤との合計に対するスチレンアクリル系樹脂の使用量の比率を、0.3から0.2に変化させた以外は、実施例1、実施例2と同様の条件で、それぞれ実施例3、実施例4を行い水性顔料分散液C−2、D−2を得た。配合量の詳細は表1に示す通りである。
(実施例5)
実施例1で用いた分子量11000のスチレンアクリル系樹脂に換えて、分子量を7700のスチレンアクリル系樹脂を用い、水性顔料分散液E−2を得た。配合量の詳細は表1に示す通りである。
(実施例6)
キナクリドン系顔料と、キナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤との合計に対するスチレンアクリル系樹脂の使用量の比率を、0.3から0.15に変化させた以外は実施例1と同様の条件で、水性顔料分散液F−2を得た。配合量の詳細は表1の通りである。
使用するキナクリドン系顔料をクロモフタールジェットマジェンタDMQ(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)から、ファーストゲンスーパーマゼンタRTS(大日本インキ化学工業社製)に変更し、キナクリドン系顔料と、キナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤との合計に対する、スチレンアクリル系樹脂の使用量の比率を、0.15にして水性顔料分散液G−2を得た。配合量の詳細は表1に示す通りである。
(比較例2)
キナクリドン系顔料と、キナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤との合計に対する、スチレンアクリル系樹脂の使用量の比率を、0.30にして、比較例1とほぼ同様の条件で水性顔料分散液H−2を得た。配合量の詳細は表1の通りである。
(比較例3)
比較例1で用いた分子量11000のスチレンアクリル系樹脂に換えて、分子量を7700のスチレンアクリル系樹脂を用い、水性顔料分散液I−2を得た。配合量の詳細は表1に示す通りである。
上述の様にして得られた実施例、比較例の水性顔料分散液について、マイクロトラックUPA150EX粒度分析計(日機装社製)でセル温度25℃にて粒径測定を実施した。その際、粒径測定サンプルは、各サンプルともにイオン交換水でキナクリドン系顔料濃度を12.5%に希釈して調製し、更にイオン交換水で500倍に希釈した。
結果を表1に示す。
実施例、比較例の水性顔料分散液について、分散液の評価と同様に、それぞれキナクリドン系顔料濃度が12.5質量%になるようにイオン交換水を加えて調整を行った。顔料濃度の調整を行った分散液について、スクリュー管等のガラス容器に密栓し、70℃の恒温器で1週間の加熱試験を行い、加熱試験前後の粒径変化を観察することにより、分散安定性の評価を実施した。結果を表1に示す。
各実施例および各比較例で得られた水性顔料分散液にイオン交換水を加えて、キナクリドン系顔料濃度10質量%の水性顔料希釈液50.0gを調製した。インク組成物の調製はこの水性顔料希釈液を用い、キナクリドン系顔料濃度が5%になるように、下記に示すインク配合において実施した。
水性顔料希釈液 50.0g
2−ピロリジノン 8.0g
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 8.0g
グリセリン 3.0g
界面活性剤:サーフィノール440(エアープロダクツ社製) 0.5g
イオン交換水 30.5g
得られたインク組成物について、スクリュー管等のガラス容器に密栓し、70℃の恒温器で4週間の加熱試験を行い、加熱試験前後の粒径及び粘度変化を観察することにより、インク組成物の安定性の評価を実施した。
尚、粒径測定はインク組成物をイオン交換水で100倍に希釈した以外は、水性顔料分散液の評価と同様に行った。また、粘度はE型粘度計(東京計器(株)社製VISCOMETER TV−20)を用いて25℃にて測定した。
結果を表2に示す。
得られた加熱試験前のインク組成物をサーマルジェット方式のヒューレットパッカード社製DeskJet957Cのブラックペンに搭載し、印字試験を実施した。
具体的には、A4の用紙にベタ印字と中間調印字及び細線印字を行い、インクの吐出状態を観察した。
結果を表3に示す。
インクジェット記録適性評価について
◎:すべての印字サンプルにおいて、均一なベタ印字でも細線部でも吐出不良が無い
○:ベタ印字でやや均一性に欠けるが、細線部では吐出不良がない
△:ベタ印字で均一性が劣り、細線部では吐出不良は無いが、印字位置ずれが見られる。
×:ベタ印字で吐出不良による印字ムラが見られ、細線部でも吐出不良による印字欠けが一部見られる。
××:吐出不良が多発する。
同様に、得られた加熱試験前のインク組成物をピエゾジェット方式のエプソン社製EM-900Cのブラックペンに搭載し、印字試験を実施した。
具体的には、A4の用紙にベタ印字と中間調印字及び細線印字を行い、インクの吐出状態を観察したが、実施例、比較例ともに特に問題は認められなかった。
本発明において、顔料の一次粒子の形状観察は、少量の顔料を溶媒に超音波で分散させてから、液滴を資料台平面に置き、透過型電子顕微鏡又は走査型電子顕微鏡にて視野内を撮影してから、二次元画像上の凝集体を構成する顔料一次粒子の20個につき、粒子毎に長軸径と短軸径を測定し、粒子毎に長軸径を短軸径で除した数値の平均値をアスペクト比とした。また長軸径の平均値を一次粒子の平均粒子径とした。
結果を表2、表3に示す。
顔料粒子の粒径とアスペクト比(長軸方向径と短軸方向径の比)のインク組成物の安定性への影響を確認するために、比較例1から3で用いたM2顔料(ファストゲンスーパーマゼンタRTS、大日本インキ化学工業(株)社製)に食塩及びジエチレングリコールを用いて以下の方法によりソルトミリング処理を行った。
ファーストゲンスーパーマゼンタRTS(大日本インキ化学工業社製) 500部
粉砕塩(食塩) 3500部
ジエチレングリコール 1000部
上記原料を混合し、10リットル双腕ニーダーにより、80〜90℃にて8時間ミリングを施して、顔料を粉砕し微細化顔料M3を得た。ソフトミリングによって粒径が30〜150nmの範囲となり、かつ長軸方向と短軸方向の比が1.0〜2.0の範囲となったM3顔料を用いて表4の配合のもとに、基本的に実施例1と同様の方法で水性顔料分散液J−2を作製し、実施例1から6及び比較例1から3と同様にサーマルジェット方式のインクジェットプリンターを用いて評価を実施した。水性顔料分散液の評価結果を表4に示す。またインク組成物の評価結果を表5及び表6に示す
(比較例4)
M2顔料を用い、表4に示す配合を用いた以外は実施例7と同様にして水性顔料分散液K−2を作製して、同様の評価を実施した。分散液の評価結果は表4に、インク組成物の評価結果は表5及び表6に示す。
同様に、得られた加熱試験前のインク組成物をピエゾジェット方式のエプソン社製EM-900Cのブラックペンに搭載し、印字試験を実施した。
具体的には、A4の用紙にベタ印字と中間調印字及び細線印字を行い、インクの吐出状態を観察したが、実施例7、比較例4ともに特に問題は認められなかった。
同種の顔料を用いた実施例7、比較例4の特性を示す表5及び表6から明らかなように、その顔料の形状がインクジェット記録用インク組成物の特性に影響を与える。本発明で規定した範囲の長軸方向径と短軸方向径を有する形状のキナクリドン系顔料を用い、かつ本願発明で規定したスチレンアクリル系樹脂、及び分散助剤を用いた水性顔料分散液から製造したインクジェット記録用インク組成物は、加熱試験前後の粒径変化率と粘度変化率が小さく、優れた分散安定性を示し、サーマルジェットプリンター用のインクジェット記録用インク組成物として良好な特性を示すことが分かる。
Claims (9)
- キナクリドン系顔料(a)、スチレンアクリル系樹脂(b)、及びキナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤(c)を含有し、前記スチレンアクリル系樹脂が、
(i)酸価50〜300、
(ii)重量平均分子量7500〜40000、および
(iii)全モノマー成分に対して60〜90質量%のスチレン系モノマー単位と、アクリル酸モノマー単位及びメタクリル酸モノマー単位を含有する水性顔料分散液であって、前記キナクリドン系顔料はジメチルキナクリドン系顔料、ジクロロキナクリドン系顔料、無置換キナクリドン、又はこれらの顔料から選ばれる少なくとも2種以上の顔料の混合物もしくは固溶体であり、一次粒子の平均粒子径が
(i)30〜100nmの範囲であり
(ii)且つ長軸方向径と短軸方向径の比が1.0〜2.0の範囲であることを特徴とするインクジェット記録用水性顔料分散液。 - 前記キナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤(c)が式(I)
式I
{式中、R1〜R10は各々独立的に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素数1〜8個のアルキル基若しくはアルコキシ基、又は式II
(式中、R11は炭素数1〜8個のアルキレン基若しくはアルケニレン基、R12〜R15は各々独立的に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素数1〜8個のアルキル基若しくはアルコキシ基、又はフェニル基を表す。)
で表される基であり、R1〜R10の少なくとも一つは前記式IIで表される基である。}
で表される化合物(d)を含有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェエト記録用水性顔料分散液。 - 前記式(I)で表される化合物(d)がフタルイミドメチル化3,10−ジクロロキナクリドンである請求項2に記載のインクジェット記録用水性顔料分散液。
- 前記スチレン系モノマー単位、アクリル酸モノマー単位、及びメタクリル酸モノマー単位の総和が、全モノマー成分の総和の95質量%以上である請求項1から3いずれか1項に記載のインクジェット記録用水性顔料分散液。
- 前記インクジェット記録用水性顔料分散液がさらに塩基性化合物を含有する請求項1〜4に記載のインクジェット記録用水性顔料分散液。
- 請求項1から5いずれか1項に記載の水性顔料分散液を主成分として含有するインクジェット記録用インク組成物。
- キナクリドン系顔料(a)、スチレンアクリル系樹脂(b)、及びキナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤(c)を含有する混合物を混練して着色混練物を得る第1の工程と、
前記第1の工程に次いで前記着色混練物を水性媒体中に分散させる第2の工程を有し、
前記スチレンアクリル系樹脂が、
(i)酸価50〜300、
(ii)重量平均分子量7500〜40000、および
(iii)全モノマー成分に対して60〜90質量%のスチレン系モノマー単位と、アクリル酸モノマー単位及びメタクリル酸モノマー単位を含有する水性顔料分散液の製造方法であって、前記キナクリドン系顔料は一次粒子の平均粒子径が
(i)30〜100nmの範囲であり
(ii)且つ長軸方向径と短軸方向径の比が1.0〜2.0の範囲であることを特徴とするインクジェット記録用水性顔料分散液の製造方法。 - 前記キナクリドン系顔料誘導体からなる分散助剤(c)が式(I)
式I
{式中、R1〜R10は各々独立的に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素数1〜8個のアルキル基若しくはアルコキシ基、又は式II
式II
(式中、R11は炭素数1〜8個のアルキレン基若しくはアルケニレン基、R12〜R15は各々独立的に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素数1〜8個のアルキル基若しくはアルコキシ基、又はフェニル基を表す。)で表される基であり、R1〜R10の少なくとも一つは前記式IIで表される基である。}
で表される化合物(d)を含有することを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録用水性顔料分散液の製造方法。 - プラネタリーミキサーを使用して混練する請求項7または8に記載のインクジェット記録用水性顔料分散液の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013188311A JP5817796B2 (ja) | 2005-09-30 | 2013-09-11 | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005287026 | 2005-09-30 | ||
JP2005287026 | 2005-09-30 | ||
JP2013188311A JP5817796B2 (ja) | 2005-09-30 | 2013-09-11 | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006270589A Division JP5530581B2 (ja) | 2005-09-30 | 2006-10-02 | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014028965A JP2014028965A (ja) | 2014-02-13 |
JP5817796B2 true JP5817796B2 (ja) | 2015-11-18 |
Family
ID=50201723
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013188311A Active JP5817796B2 (ja) | 2005-09-30 | 2013-09-11 | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5817796B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6886581B2 (ja) * | 2015-12-14 | 2021-06-16 | Dic株式会社 | 水性顔料分散体及び水性顔料分散体の製造方法 |
JP6890877B2 (ja) * | 2016-06-22 | 2021-06-18 | 関西ペイント株式会社 | 顔料分散ペースト |
-
2013
- 2013-09-11 JP JP2013188311A patent/JP5817796B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014028965A (ja) | 2014-02-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2624913C (en) | Aqueous pigment dispersion liquid and ink-jet recording ink | |
TWI422649B (zh) | 水性顏料分散液及噴墨記錄用水性印墨之製造方法 | |
JP5748035B1 (ja) | 水性顔料分散液およびインクジェット記録用水性インクの製造方法 | |
EP2036960B1 (en) | Aqueous pigment dispersion solution, ink for ink-jet recording, and process for production of aqueous pigment dispersion solution | |
JP4385210B2 (ja) | インクジェット記録用水性インキ組成物、該インク組成物を製造するためのインクジェットインク用水性顔料分散液、及びインクジェットインク用着色混練物及びこれらの製造方法。 | |
JP5530581B2 (ja) | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 | |
JP4835798B2 (ja) | 水性顔料分散液およびインクジェット記録用水性インクの製造方法 | |
JP5146720B2 (ja) | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク | |
JP4984126B2 (ja) | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 | |
JP4835896B2 (ja) | インクジェットインク用水性顔料分散液およびインクジェットインク組成物 | |
JP5817796B2 (ja) | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 | |
JP4452913B2 (ja) | インクジェットインク用顔料分散液、インクジェットインク組成物およびその製造法 | |
JP4525012B2 (ja) | インクジェットインク記録用着色混練物、及びその製造法 | |
JP4600724B2 (ja) | インクジェット記録用水性顔料分散液、インクジェット記録用インク組成物およびその製造方法 | |
JP6401434B2 (ja) | 水性顔料分散液およびインクジェット記録用水性インクの製造方法 | |
JP4452912B2 (ja) | インクジェットインク用水性顔料分散液、インクジェットインク用水性インク組成物及びその製造方法 | |
JP6061442B2 (ja) | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 | |
JP4984125B2 (ja) | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク | |
JP2004043791A (ja) | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 | |
JP2012021039A (ja) | 水性顔料分散液およびインクジェット記録用水性インクの製造方法 | |
JP4403291B2 (ja) | インクジェット記録用青色顔料分散液、および該青色顔料分散液を用いたインクジェット記録用青色水性インク | |
JP2006152145A (ja) | 水性顔料分散液及びインクジェット記録用インク組成物 | |
JP2009067866A (ja) | 水性顔料分散液およびインクジェット用水性顔料インク | |
JP2019001908A (ja) | 水性顔料分散体及び水性顔料分散体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150317 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150402 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150901 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150914 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5817796 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |