JP5704104B2 - 紙葉類搬送装置及び紙葉類取扱装置 - Google Patents

紙葉類搬送装置及び紙葉類取扱装置 Download PDF

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本発明は紙葉類搬送装置及び紙葉類取扱装置に関し、例えば、紙幣の入金及び出金の取引を行う現金自動預払機(ATM:Automatic Teller Machine)、及び当該現金自動預払機に設けられた紙幣搬送部に適用して好適なものである。
従来の紙幣処理装置は、日本の長方形の紙幣を扱うようになされており、その紙幣を、一方の長辺を搬送方向に向ける搬送姿勢で搬送するための搬送路が形成されている。
この場合、紙幣処理装置は、搬送路に対し紙幣の搬送方向に沿ってフィードローラ及び引き抜きローラが順に配置されると共に、阻止ローラ及び押えローラがフィードローラ及び引き抜きローラと対向させて配置されている。
そして紙幣処理装置では、搬送路において搬送方向に対するフィードローラと引き抜きローラとの配置間隔が、紙幣の短辺の長さの半分以下の距離に選定されている。
これにより紙幣処理装置は、搬送路を介して紙幣を、一方の長辺を搬送方向に向けて搬送するとき、搬送する紙幣の中に半折れ状態の紙幣や、紙幣以外のレシート等の紙葉類が混じっていても、これらをフィードローラと阻止ローラとの間、及び引き抜きローラと押えローラとの間に順に挟み込みながら送り出すようにして確実に搬送していた(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−272140公報(第18頁、図22、図24)
ところで、最近では、係る構成の紙幣処理装置を日本のみならず海外でも使用することが考えられている。ただし、海外の紙幣は、日本の紙幣と同様に長方形に形成されているものの、発行国や金種によって日本の紙幣とはサイズ(すなわち、長辺の長さや短辺の長さ)が異なっている。
このため紙幣処理装置については、日本や海外で使用する場合、扱う紙幣のサイズに応じて構成する必要があるものの、使用国毎に構成(すなわち、使用する国で発行されている紙幣のサイズに特化して構成)すると、当該紙幣処理装置の種類が増えて製造が煩雑化することになる。
従って、紙幣処理装置については、各国(日本を含む)のサイズの異なる紙幣の扱いに兼用可能に(すなわち、各国のサイズの異なる紙幣を何れも扱うことができるように)構成することが望まれている。
ただし、紙幣処理装置を各国のサイズの異なる紙幣の扱いに兼用可能に構成する場合、当該紙幣処理装置で扱うことが想定される海外の紙幣の中には、日本の紙幣よりもサイズが大きい(すなわち、長辺の長さが長い)ものや、サイズの小さい(すなわち、長辺の長さが短い)ものが存在する。
このため紙幣処理装置を各国のサイズの異なる紙幣の扱いに兼用可能に構成する場合、特に搬送路については、その幅をサイズの最も大きい紙幣の当該サイズ(すなわち、長辺の最も長い紙幣の当該長辺の長さ)に応じて広くすれば、紙幣処理装置で扱うことが想定される各国のサイズの異なる紙幣の何れも、一方の長辺を搬送方向に向ける搬送姿勢で通すことができるようになる。
ところが、紙幣処理装置では、搬送路の幅を広げると、サイズの小さい(すなわち、長辺の短い)紙幣については、搬送時に必ずしも搬送路の中央部を通るとはかぎらず、幅方向の一端側や他端側を通るような場合がある。
このため紙幣処理装置では、各国のサイズの異なる紙幣の扱いに兼用可能に構成する場合、このように搬送路の幅を広げ、さらに上述のように搬送方向に対するローラの配置間隔を選定しただけでは、紙幣をサイズによらず的確に搬送し得るとは言い難いという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、サイズの異なる長方形の紙葉類の何れも一方の長辺を搬送方向に向ける搬送姿勢で的確に搬送し得る紙葉類搬送装置及び紙葉類取扱装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、それぞれサイズの異なる複数種類の長方形の紙葉類のうち長辺が最も長い長辺最長紙葉類の当該長辺の長さに応じた搬送路幅で対向配置された一対のフレームと、当該一対のフレームの間に搬送路幅方向に沿って同軸上に2個のみ配置され、紙葉類を搬送路幅方向と直交する搬送方向へ搬送するための第1ローラ及び第2ローラとを設けるようにし、第1ローラを、ローラ幅方向の中心が、一対のフレームのうちの一方のフレームから他方のフレーム側の、複数種類の紙葉類のうち長辺が最も短い長辺最短紙葉類の当該長辺の長さの位置よりも一方のフレーム寄りに位置するように配置し、第2ローラを、第1ローラの配置位置よりも一方のフレーム側でローラ幅方向の中心が、他方のフレームから一方のフレーム側の長辺最短紙葉類の長辺の長さの位置よりも他方のフレーム寄りに位置するように配置するようにした。
従って本発明では、一対のフレームの間でサイズの異なる長方形の紙葉類がそれぞれ一方の長辺を搬送方向に向ける搬送姿勢で搬送路幅方向何処を通る場合でも、構成を煩雑化させることなく製造コストを抑制し得る第1ローラ及び第2ローラにより該紙葉類を短辺寄りの部分の浮き上がりと共に搬送路内での引っ掛かりを抑えて搬送することができる。
本発明によれば、それぞれサイズの異なる複数種類の長方形の紙葉類のうち長辺が最も長い長辺最長紙葉類の当該長辺の長さに応じた搬送路幅で対向配置された一対のフレームと、当該一対のフレームの間に搬送路幅方向に沿って同軸上に2個のみ配置され、紙葉類を搬送路幅方向と直交する搬送方向へ搬送するための第1ローラ及び第2ローラとを設けるようにし、第1ローラを、ローラ幅方向の中心が、一対のフレームのうちの一方のフレームから他方のフレーム側の、複数種類の紙葉類のうち長辺が最も短い長辺最短紙葉類の当該長辺の長さの位置よりも一方のフレーム寄りに位置するように配置し、第2ローラを、第1ローラの配置位置よりも一方のフレーム側でローラ幅方向の中心が、他方のフレームから一方のフレーム側の長辺最短紙葉類の長辺の長さの位置よりも他方のフレーム寄りに位置するように配置するようにしたことにより、一対のフレームの間でサイズの異なる長方形の紙葉類がそれぞれ一方の長辺を搬送方向に向ける搬送姿勢で搬送路幅方向何処を通る場合でも、構成を煩雑化させることなく製造コストを抑制し得る第1ローラ及び第2ローラにより該紙葉類を短辺寄りの部分の浮き上がりと共に搬送路内での引っ掛かりを抑えて搬送することができ、かくしてサイズの異なる長方形の紙葉類の何れも一方の長辺を搬送方向に向ける搬送姿勢で的確に搬送し得る紙葉類搬送装置及び紙葉類取扱装置を実現することができる。
本発明による現金自動預払機の外観構成の第1の実施の形態を示す略線的斜視図である。 第1の実施の形態による紙幣処理ユニットの構成を示す略線的側面図である。 第1の実施の形態による第1紙幣搬送部の構成(1)を示す略線的上面図である。 第1の実施の形態による第1紙幣搬送部の構成(2)を示す略線的背面図である。 第1の実施の形態による第1紙幣搬送部の構成(3)を示す略線的側面図である。 第1紙幣搬送部による紙幣の搬送の説明に供する略線的側面図である。 第1紙幣搬送部の搬送方向に対するローラの配置位置(1)の説明に供する略線的側面図である。 第1紙幣搬送部の搬送方向に対するローラの配置位置(2)の説明に供する略線的上面図である。 第1紙幣搬送部の搬送路幅方向に対するローラの配置位置(1)の説明に供する略線的上面図である。 第1紙幣搬送部の搬送路幅方向に対するローラの配置位置(2)の説明に供する略線的背面図である。 第2の実施の形態による紙幣処理ユニットの構成を示す略線的側面図である。 第2の実施の形態による第1紙幣搬送部の構成(1)を示す略線的上面図である。 第2の実施の形態による第1紙幣搬送部の構成(2)を示す略線的背面図である。 第2の実施の形態による第1紙幣搬送部の構成(3)を示す略線的側面図である。 第1紙幣搬送部の搬送路幅方向に対する通過残留センサの配置位置(1)の説明に供する略線的上面図である。 第1紙幣搬送部の搬送路幅方向に対する通過残留センサの配置位置(2)の説明に供する略線的背面図である。 他の実施の形態による第1紙幣搬送部の構成(1)を示す略線的上面図である。 他の実施の形態による第1紙幣搬送部の構成(2)を示す略線的側面図である。 他の実施の形態による第1紙幣搬送部の構成(1)を示す略線的上面図である。 他の実施の形態による第1紙幣搬送部の構成(2)を示す略線的側面図である。 他の実施の形態による第1乃至第3紙幣搬送部の構成(1)を示す略線的上面図である。 他の実施の形態による第1乃至第3紙幣搬送部の構成(2)を示す略線的背面図である。 他の実施の形態による一時保留部の構成(1)を示す略線的側面図である。 他の実施の形態による一時保留部の構成(2)を示す略線的正面図である。
以下図面を用いて、発明を実施するための最良の形態(以下、これを実施の形態とも呼ぶ)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
(1)第1の実施の形態
(2)第2の実施の形態
(3)他の実施の形態
(1)第1の実施の形態
(1−1)現金自動預払機の外観構成
図1において、1は全体として本発明を適用した、例えば、各国のサイズ(すなわち、長辺の長さや短辺の長さ)の異なる長方形の紙幣を扱うことのできる現金自動預払機の外観構成を示す。かかる現金自動預払機1は、略箱型の筐体(以下、これを預払機筐体とも呼ぶ)2を有している。
因みに、以下の説明では、現金自動預払機1を、預払機筐体2の前面2Aと対峙して見た場合の図中に矢印a1で示す左の方向を、左方向とも呼び、当該左方向とは逆の方向を、右方向とも呼ぶ。
また、以下の説明では、現金自動預払機1を、預払機筐体2の前面2Aと対峙して見た場合の図中に矢印b1で示す上の方向を、上方向とも呼び、当該上方向とは逆の方向を、下方向とも呼ぶ。
さらに、以下の説明では、現金自動預払機1を、預払機筐体2の前面2Aと対峙して見た場合の図中に矢印c1で示す手前の方向を、前方向とも呼び、当該前方向とは逆の方向を、後方向とも呼ぶ。
預払機筐体2の前側上端部には、前面2Aよりも後面2B側に凹むように略L字状に形成されたフロントパネル3が設けられている。
フロントパネル3において上方向に向くほぼ水平な上向パネル3Aには、例えば、左寄りの所定位置に、種々の操作画像の表示及び表面へのタッチ操作が可能なタッチスクリーン4が設けられている。
またフロントパネル3の上向パネル3Aには、例えば、右寄りの所定位置に、長方形の紙幣を投入し、また取り出すための紙幣投入取出部5が設けられている。
一方、フロントパネル3において前方向に向くほぼ垂直な前向パネル3Bには、例えば、左寄りの所定位置に、取引の際に通帳を挿入し、また当該通帳や取引明細書を排出するための通帳挿入排出口7が設けられている。
またフロントパネル3において前向パネル3Bには、例えば、右寄りの所定位置に、取引の際にキャッシュカードやクレジットカード等の種々のカードを挿入及び排出するためのカード挿入排出口8も設けられている。
さらに預払機筐体2内には、右寄りに、後述する紙幣の入金処理や出金処理を行うための紙幣処理ユニット10が収納されている。
現金自動預払機1は、係る構成のもと、タッチスクリーン4に操作画像を表示すると共に、顧客によるタッチスクリーン4の表面へのタッチ操作に応じて操作画像を適宜切り換えて表示する。
これにより現金自動預払機1は、顧客に操作画像を介して、紙幣の預け入れのような入金や払い出しのような出金等の所望の取引の手順を案内する。
そして現金自動預払機1は、顧客に、その案内に従って通帳挿入排出口7やカード挿入排出口8に通帳やカードを挿入させ、また紙幣投入取出部5に入金用の紙幣を投入させる。
また現金自動預払機1は、顧客に、その案内に従って通帳挿入排出口7やカード挿入排出口8から排出した通帳や取引明細書、カードを受け取らせ、紙幣投入取出部5から出金用の紙幣を取り出させる。このようにして現金自動預払機1は、顧客が所望する紙幣の入金や出金等の取引を行うことができる。
(1−2)紙幣処理ユニットの構成
次いで、現金自動預払機1の預払機筐体2内に設けられた紙幣処理ユニット10の構成について説明する。図2に示すように、紙幣処理ユニット10は、上前端部に上述の紙幣投入取出部5が配置されている。
因みに、紙幣投入取出部5には、上端に開口部が形成され、当該開口部に対しシャッタ5Aが前後にスライドするようにして開閉可能に設けられている。
また紙幣処理ユニット10は、紙幣投入取出部5の後に、紙幣鑑別用の各種センサを有する鑑別部11が配置されると共に、当該鑑別部11の後に紙幣を一時的に保持する一時保留部12が配置されている。
さらに紙幣処理ユニット10は、紙幣投入取出部5、鑑別部11及び一時保留部12の下に、それぞれ紙幣を金種別に収納する複数の紙幣収納繰出庫13乃至16が前から後へ順に並べて配置されている。
さらに紙幣処理ユニット10は、複数の紙幣収納繰出庫13乃至16のうち最も後に位置する紙幣収納繰出庫16のさらに後に、補充回収部17が着脱可能に装着されている。
因みに、補充回収部17内には、複数の紙幣収納繰出庫13乃至16に対して補充回収する紙幣を収納する紙幣収納庫17Aが設けられている。
また補充回収部17内には、紙幣投入取出部5から顧客により取り忘れられた紙幣を収納する取忘庫17Bも設けられている。
さらに補充回収部17内には、破損している紙幣や折れ曲がっている紙幣等のような異常な紙幣(以下、これを特にリジェクト紙幣とも呼ぶ)を収納するためのリジェクト庫17Cも設けられている。
さらに紙幣処理ユニット10は、紙幣投入取出部5、鑑別部11及び複数の紙幣収納繰出庫13乃至15の間に紙幣を、適宜搬送先を切り換えて搬送するための第1搬送路18Aを形成する第1紙幣搬送部18が配置され、当該第1搬送路18Aが紙幣投入取出部5、鑑別部11及び複数の紙幣収納繰出庫13乃至15に接続されている。
さらに紙幣処理ユニット10は、鑑別部11、第1紙幣搬送部18、一時保留部12、紙幣収納繰出庫16及び補充回収部17の間に紙幣を、適宜搬送先を切り換えて搬送するための第2搬送路19Aを形成する第2紙幣搬送部19が配置され、当該第2搬送路19Aが鑑別部11、第1搬送路18A、一時保留部12、紙幣収納繰出庫16及び補充回収部17に接続されている。
さらにまた紙幣処理ユニット10は、紙幣投入取出部5、第2紙幣搬送部19及び一時保留部12の間に紙幣を、適宜搬送先を切り換えて搬送するための第3搬送路20Aを形成する第3紙幣搬送部20が配置され、当該第3搬送路20Aが紙幣投入取出部5、第2搬送路19A及び一時保留部12に接続されている。
これにより紙幣処理ユニット10は、紙幣投入取出部5、鑑別部11、一時保留部12、複数の紙幣収納繰出庫13乃至16及び補充回収部17の間で第1乃至第3搬送路18A乃至20Aを介して紙幣を搬送することができる。
ところで、紙幣処理ユニット10は、長方形の紙幣に対する単位時間当りの搬送枚数を極力増やすために、第1乃至第3搬送路18A乃至20Aを介して当該紙幣を、一方の短辺を左側に位置させ、かつ他方の短辺を右側に位置させて(すなわち、紙幣の長手方向を左方向とほぼ平行にして)、一方の長辺を搬送方向に向ける搬送姿勢で搬送する。
因みに、以下の説明では、長方形の紙幣の長手方向(すなわち、紙幣の長辺へ平行な方向)を、紙幣長手方向とも呼び、当該紙幣の短手方向(すなわち、紙幣の短辺と平行な方向)を、紙幣短手方向とも呼ぶ。また、以下の説明では、長方形の紙幣の一面及び他面を、共に紙幣面とも呼ぶ。
さらに、以下の説明では、長方形の紙幣を搬送する際の、当該紙幣の一方の長辺を搬送方向に向ける搬送姿勢を、長辺向搬送姿勢とも呼ぶ。
よって紙幣処理ユニット10は、紙幣投入取出部5、鑑別部11、一時保留部12、複数の紙幣収納繰出庫13乃至16及び補充回収部17において紙幣を、その長辺向搬送姿勢に応じて一方の短辺を左側に位置させ、かつ他方の短辺を右側に位置させた(すなわち、紙幣長手方向を左方向とほぼ平行にした)姿勢で取り扱っている。
実際に預払機筐体2内には、現金自動預払機1全体を統括制御して紙幣処理ユニット10において紙幣の入金処理及び出金処理等を実行する制御部(図示せず)が設けられている。
これにより制御部は、紙幣の入金時、顧客により紙幣投入取出部5に入金用の1又は複数の紙幣が投入されると、当該紙幣投入取出部5から1又は複数の紙幣を1枚ずつ繰り出し第1搬送路18Aを介して鑑別部11へ搬送して、当該鑑別部11において、その紙幣の金種や状態等を鑑別させる。
その結果、制御部は、鑑別部11から正常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、第2搬送路19A及び第3搬送路20Aを順次介して一時保留部12へ搬送して一時的に保持させることにより、当該紙幣の入金を保留する。
また制御部は、鑑別部11から破損や折れ等により異常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、リジェクト紙幣として第2搬送路19A及び第3搬送路20Aを順次介して紙幣投入取出部5へ搬送することにより、顧客に当該紙幣投入取出部5から取り出させるようにして返却する。
このようにして制御部は、鑑別部11において、紙幣投入取出部5内に投入された入金用の紙幣が全て鑑別されると、正常であると鑑別された紙幣の総額(すなわち、入金の金額)を、タッチスクリーン4を介して顧客に提示する。
その結果、制御部は、入金の金額を確認した顧客によりタッチスクリーン4を介して紙幣の入金が指示されると、一時保留部12から一時的に保持していた紙幣を1枚ずつ繰り出し第3搬送路20A及び第2搬送路19Aを順次介して鑑別部11へ搬送して、当該鑑別部11において再び、その紙幣の金種や状態等を鑑別させる。
そして制御部は、鑑別部11から正常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、第1搬送路18A及び第2搬送路19Aを順次介して当該紙幣の金種に応じた紙幣収納繰出庫13乃至16へ搬送して収納する。
ただし、制御部は、この際、鑑別部11から異常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、リジェクト紙幣として第1搬送路18A及び第2搬送路19Aを順次介して補充回収部17へ搬送してリジェクト庫17Cへ収納することにより、その後の出金処理には用いないようにする。
因みに、制御部は、この際、紙幣投入取出部5へ戻したリジェクト紙幣を顧客が取り忘れて立ち去ると、当該紙幣投入取出部5からリジェクト紙幣を1枚ずつ繰り出し第1搬送路18Aを介して鑑別部11へ搬送して金種や状態等を改めて鑑別した後、さらに第2搬送路19Aを介して補充回収部17へ搬送することにより取忘庫17Bへ収納する。
制御部は、このようにして紙幣処理ユニット10において紙幣の入金処理を実行して、顧客の所望する取引としての紙幣の入金を行うことができる。
一方、制御部は、紙幣の出金時、例えば、顧客によりタッチスクリーン4を介して出金の金額が指定されると、紙幣収納繰出庫13乃至16から、当該顧客により指定された金額分の紙幣を1枚ずつ繰り出し第2搬送路19A及び第1搬送路18Aを順次介して鑑別部11へ搬送して、当該鑑別部11において紙幣の金種や状態等を鑑別させる。
その結果、制御部は、鑑別部11から正常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、第2搬送路19A及び第3搬送路20Aを順次介して紙幣投入取出部5へ搬送する。
ただし、制御部は、この際、鑑別部11から異常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、リジェクト紙幣として第2搬送路19Aを介して補充回収部17へ搬送してリジェクト庫17Cへ収納することにより、その後の出金処理には用いないようにする。
そして制御部は、紙幣投入取出部5に、出金用に指定された金額分の紙幣を搬送し終えると、顧客に当該紙幣投入取出部5から、その出金用に指定された金額分の紙幣を取り出させるようにして引き渡す。
因みに、制御部は、この際、紙幣投入取出部5に顧客により取り忘れられた紙幣があると、当該紙幣投入取出部5から、その紙幣を1枚ずつ繰り出し第2搬送路19Aを介して鑑別部11へ搬送して金種や状態等を改めて鑑別した後、さらに第2搬送路19Aを介して補充回収部17へ搬送することにより取忘庫17Bへ収納する。
制御部は、このようにして紙幣処理ユニット10において紙幣の出金処理を実行して、顧客の所望する取引としての紙幣の出金を行うことができる。
また制御部は、紙幣の補充時、補充回収部17の紙幣収納庫17Aから紙幣を1枚ずつ繰り出し第2搬送路19Aを介して鑑別部11へ搬送して、当該鑑別部11において紙幣の金種や状態等を鑑別させる。
その結果、制御部は、鑑別部11から正常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、第1搬送路18A及び第2搬送路19Aを順次介して、その金種に応じた紙幣収納繰出庫13乃至16へ搬送して収納する。
ただし、制御部は、この際、鑑別部11から異常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、リジェクト紙幣として第1搬送路18A及び第2搬送路19Aを順次介して補充回収部17へ戻すように搬送してリジェクト庫17Cに収納する。
制御部は、このようにして紙幣処理ユニット10において紙幣の補充処理を実行して、複数の紙幣収納繰出庫13乃至16に出金処理に用いる紙幣を補充することができる。
さらに制御部は、紙幣の回収時、紙幣収納繰出庫13乃至16から紙幣を1枚ずつ繰り出し第2搬送路19A及び第1搬送路18Aを順次介して鑑別部11へ搬送して、当該鑑別部11において紙幣の金種や状態等を鑑別させる。
その結果、制御部は、鑑別部11から正常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、第2搬送路19Aを介して補充回収部17へ搬送して紙幣収納庫17Aに収納する。
ただし、制御部は、この際、鑑別部11から異常であると鑑別されて繰り出された紙幣については、リジェクト紙幣として第2搬送路19Aを介して補充回収部17へ搬送してリジェクト庫17Cに収納する。
制御部は、このようにして紙幣処理ユニット10において紙幣の回収処理を実行して、複数の紙幣収納繰出庫13乃至16から入金処理によって収納していた紙幣を回収することができる。
(1−3)紙幣搬送部の構成
次いで、上述の第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20の構成について説明する。ただし、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20は、基本的には同様に構成されているため、以下には、第1紙幣搬送部18の構成について説明し、他の第2及び第3紙幣搬送部19、20の構成については説明を省略する。
また第1紙幣搬送部18の構成として、以下には、例えば、紙幣投入取出部5と鑑別部11との間の部分の構成を説明し、他の部分の構成については、当該紙幣投入取出部5と鑑別部11との間の部分と基本的には同様であるため説明を省略する。
図3乃至図5に示すように、第1紙幣搬送部18は、例えば、互いの一面25A、26Aを平行にして配置された略平板状の一対の搬送フレーム25、26を有している。
一方の搬送フレーム25は、一面25Aを右に向けて配置されている。また他方の搬送フレーム26は、一面26Aを左に向けて一方の搬送フレーム25の一面25Aと対向させて配置されている。
因みに、以下の説明では、一対の搬送フレーム25、26のうち、一面25Aを右に向けることで左側に位置する一方の搬送フレーム25を、左搬送フレーム25とも呼ぶ。
また、以下の説明では、一対の搬送フレーム25、26のうち、一面26Aを左に向けることで右側に位置する他方の搬送フレーム26を、右搬送フレーム26とも呼ぶ。
ところで、第1紙幣搬送部18において、このように平行に配置された一対の左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26の互いの一面25A、26A間の距離は、後述するように当該第1紙幣搬送部18が形成する第1搬送路18Aの幅となるものである。
よって、以下の説明では、一対の左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26の互いの一面25A、26A間の距離を、搬送路幅とも呼ぶ。
また、以下の説明では、左搬送フレーム25の一面25Aから右搬送フレーム26の一面26Aへ向かう右方向、及び当該右搬送フレーム26の一面26Aから左搬送フレーム25の一面25Aへ向かう左方向を、まとめて搬送路幅方向とも呼ぶ。
そして左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26の間には、略偏平矩形状の一対の搬送ガイド27、28が互いの一面27A、28Aを平行にし、かつ当該一対の搬送ガイド27、28の長手方向を後方向(及び前方向)と平行にして設けられている。
この場合、一方の搬送ガイド27は、一面27Aを下に向けた姿勢で、左側面及び右側面が左搬送フレーム25の一面25A及び右搬送フレーム26の一面26Aに接合されている。
また他方の搬送ガイド28は、一面28Aを上に向けて一方の搬送ガイド27の一面27Aと例えば、数[mm]程度の間隙を空けて対向させた姿勢で、左側面及び右側面が左搬送フレーム25の一面25A及び右搬送フレーム26の一面26Aに接合されている。
因みに、以下の説明では、一対の搬送ガイド27、28のうち、一面27Aを下に向けることで上側に位置する一方の搬送ガイド27を、上搬送ガイド27とも呼ぶ。
また、以下の説明では、一対の搬送ガイド27、28のうち、一面28Aを上に向けることで下側に位置する他方の搬送ガイド28を、下搬送ガイド28とも呼ぶ。
さらに、以下の説明では、上搬送ガイド27の一面27A及び下搬送ガイド28の一面28Aの間隙を、上下ガイド間隙とも呼ぶ。
なお、第1紙幣搬送部18において、このように平行に配置された一対の上搬送ガイド27及び下搬送ガイド28の長手方向(この場合は後方向及び前方向と平行な長手方向)は、後述するように当該第1紙幣搬送部18が形成する第1搬送路18Aを介して長方形の紙幣を搬送する際の搬送方向でもある。
すなわち、第1紙幣搬送部18において平行に配置された一対の上搬送ガイド27及び下搬送ガイド28の長手方向は、第1搬送路18Aを介して長方形の紙幣を搬送する際の当該紙幣の一方の長辺を向ける搬送方向でもある。
これに加え左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26は、下搬送ガイド28の一面28Aよりも下側に、図示しないローラ回動軸(以下、これを下ローラ回動軸とも呼ぶ)を、搬送路幅方向と平行にして矢印d1に示す一回転方向、及びこれとは逆の他回転方向へ回動可能に支持している。
そして下ローラ回動軸には、例えば、2個のローラ(以下、これを下搬送ローラとも呼ぶ)30、31が、その中心に穿設された孔部を介して所定の間隔で取り付けられている。
この場合、2個の下搬送ローラ30、31は、等しい幅(例えば、5[mm]乃至20[mm]程度)を有し、周側面が平らに形成されている。
また2個の下搬送ローラ30、31は、周側面の上側の部分を、下搬送ガイド28の他面に穿設された孔部28BX、28BYに下から挿入するようにして上下ガイド間隙に入り込ませている。
さらに左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26は、下ローラ回動軸の真上となる上搬送ガイド27の一面27Aよりも上側に、図示しないローラ回動軸(以下、これを上ローラ回動軸とも呼ぶ)を、搬送路幅方向と平行にして一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
すなわち、左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26は、下ローラ回動軸及び上ローラ回動軸を、共に搬送路幅方向と平行にし、かつ上搬送ガイド27及び下搬送ガイド28の一面27A、28Aと直交する方向(この場合は上方向及び下方向であり、以下、これらをまとめて搬送路垂直方向とも呼ぶ)に沿って対向させて支持している。
そして上ローラ回動軸には、例えば、2個のローラ(以下、これを上搬送ローラとも呼ぶ)32、33が、その中心に穿設された孔部を介して下搬送ローラ30、31と対向させて取り付けられている。
この場合、2個の上搬送ローラ32、33は、下搬送ローラ30、31と等しい幅を有し、周側面が平らに形成されている。
また2個の上搬送ローラ32、33は、周側面の下側の部分を、上搬送ガイド27の他面27Bに穿設された孔部27BX、27BYに上から挿入するようにして上下ガイド間隙に入り込ませて、対向する下搬送ローラ30、31の周側面の上側の部分に押し付けている。
このようにして第1紙幣搬送部18は、左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26の間に、搬送路幅方向と平行な下ローラ回動軸及び上ローラ回動軸を介して2個の下搬送ローラ30、31及び2個の上搬送ローラ32、33が搬送路垂直方向に沿って対向配置されている。
因みに、以下の説明では、第1紙幣搬送部18において、このように搬送路幅方向と平行な下ローラ回動軸及び上ローラ回動軸を介して搬送路垂直方向に沿って対向配置された2個の下搬送ローラ30、31及び2個の上搬送ローラ32、33を、一組の下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33とも呼ぶ。
さらに第1紙幣搬送部18は、その一組の下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33の後側や前側(すなわち、搬送方向に沿って紙幣を搬送する際の上流側及び下流側)にも、同様に1又は複数組の下搬送ローラ34、35及び上搬送ローラ36、37が順次、搬送路幅方向と平行な下ローラ回動軸及び上ローラ回動軸を介して対向配置されている。
そして第1紙幣搬送部18は、図示しない搬送駆動モータの出力軸が複数のギアを介して例えば、複数の下ローラ回動軸に順次連結されている。
これにより第1紙幣搬送部18は、上述の制御部により搬送駆動モータが駆動され複数の下ローラ回動軸が一回転方向へ回転すると、複数の下搬送ローラ30、31、34、35を、当該下ローラ回動軸を中心にして一回転方向へ回転させると共に、これに連動させて上搬送ローラ32、33、36、37を、上ローラ回動軸を中心にして逆の他回転方向へ回転させることができる。
また第1紙幣搬送部18は、上述の制御部により搬送駆動モータが駆動され複数の下ローラ回動軸が他回転方向へ回転すると、複数の下搬送ローラ30、31、34、35を、当該下ローラ回動軸を中心にして他回転方向へ回転させると共に、これに連動させて上搬送ローラ32、33、36、37を、上ローラ回動軸を中心にして逆の一回転方向へ回転させることができる。
このようにして第1紙幣搬送部18は、左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26と、上搬送ガイド27及び下搬送ガイド28との間に(すなわち、上下ガイド間隙として)、複数組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37によって紙幣を搬送する上述の第1搬送路18Aを形成している。
実際、図6に示すように、第1紙幣搬送部18は、紙幣投入取出部5から紙幣40が繰り出される場合、搬送駆動モータの駆動に応じて、複数の下搬送ローラ30、31、34、35を、それぞれ下ローラ回動軸を中心にして他回転方向へ回転させる。
また第1紙幣搬送部18は、この際、複数の下搬送ローラ30、31、34、35の他回転方向への回転に連動させて、これに接触している上搬送ローラ32、33、36、37を、それぞれ上ローラ回動軸を中心にして逆の一回転方向へ回転させる。
これにより第1紙幣搬送部18は、紙幣投入取出部5から繰り出された紙幣40を、複数組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37の間に順に挟み込みながら送り出すようにして、この場合の搬送方向となる後側へ搬送することができる。
また第1紙幣搬送部18は、特に図示はしないが、鑑別部11から紙幣40が繰り出される場合、搬送駆動モータの駆動に応じて、複数の下搬送ローラ30、31、34、35を、それぞれ下ローラ回動軸を中心にして一回転方向へ回転させる。
また第1紙幣搬送部18は、この際、複数の下搬送ローラ30、31、34、35の一回転方向への回転に連動させて、これに接触している上搬送ローラ32、33、36、37を、それぞれ上ローラ回動軸を中心にして逆の他回転方向へ回転させる。
これにより第1紙幣搬送部18は、鑑別部11から繰り出された紙幣40を、複数組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37の間に順に挟み込みながら送り出すようにして、この場合の搬送方向となる前側へ搬送することができる。
係る構成に加え第1紙幣搬送部18の場合、複数組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37の配置位置が、現金自動預払機1で扱うことが想定される、それぞれサイズ(すなわち、紙幣40の長辺の長さや短辺の長さ)の異なる紙幣40の当該サイズに応じて選定されている。
よって、以下には、第1紙幣搬送部18における複数組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37の配置位置として、搬送方向に対する配置位置と、搬送路幅方向に対する配置位置とを順番に説明する。
まず、第1紙幣搬送部18における複数組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37の搬送方向に対する配置位置について説明する。
第1紙幣搬送部18は、紙幣搬送時、一組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37を互いに逆回転させながら、これらの間に紙幣40を挟み込むことで、その回転によって当該紙幣40に搬送方向へ送るための力(以下、これを搬送力とも呼ぶ)を与えている。
そして第1紙幣搬送部18は、紙幣搬送時、紙幣40を一組の下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33の間から完全に送り出す前に(すなわち、まだ挟み込んでいる状態で)、これに隣接する他の一組の下搬送ローラ34、35及び上搬送ローラ36、37でも挟み込むようにすると、その紙幣40を、搬送力を何ら途切れさせずに与えて搬送方向へ確実に搬送することができる。
また第1紙幣搬送部18は、紙幣搬送時、紙幣40を一組の下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33の間から送り出した直後に、これに隣接する他の一組の下搬送ローラ34、35及び上搬送ローラ36、37で挟み込み初めるようにしても、その紙幣40を、搬送力を瞬間的に途切れさせるだけで、ほぼ連続的に与えて搬送方向へ確実に搬送することができる。
このため図7及び図8に示すように、第1紙幣搬送部18では、搬送方向に沿って順次隣接する一組の下搬送ローラ30、31、34、35の中心点P1、P2(すなわち、一回転方向及び他回転方向への回転の中心点)の当該搬送方向の間隔(以下、これを搬送方向ローラ間距離とも呼ぶ)をLE1とし、現金自動預払機1で扱うことが想定される、サイズの異なる複数種類の紙幣40のうち、短辺が最も短い紙幣(以下、これを短辺最短紙幣とも呼ぶ)40Aの当該短辺の長さをLS1とすると、(1)式
LS1≧LE1 ……(1)
で表されるように、搬送方向ローラ間距離が短辺最短紙幣40Aの短辺の長さ以下に選定されている。
また第1紙幣搬送部18では、搬送方向に沿って順次隣接する一組の上搬送ローラ32、33、36、37の中心点P3、P4の搬送方向ローラ間距離(LE1)も、同様に短辺最短紙幣40Aの短辺の長さ(LS1)以下に選定されている。
ただし、第1紙幣搬送部18は、紙幣40に搬送力を途切れさせずに与えるために、(1)式に従い一組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37を搬送方向に沿って単に近接させて配置したのでは、これら下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37の個数が著しく多くなり、構成が煩雑化すると共に製造コストが増大することになる。
このため第1紙幣搬送部18では、例えば、現金自動預払機1で扱うことが想定される短辺最短紙幣40Aが、短辺の長さが62[mm]に選定されている欧州の5ユーロの紙幣である場合、搬送方向ローラ間距離が55[mm]乃至62[mm]程度に選定されている。
より具体的には、紙幣40は、流通により長辺部分や短辺部分が磨耗して長手方向や短手方向の長さが、当該紙幣40本来の長さよりも僅かに(例えば、1[mm]程度)短くなる場合や、折れ癖により平坦になりづらいために見かけ上、長手方向や短手方向の長さが所定の長さ(すなわち、紙幣40が平坦な場合の長手方向や短手方向の長さ)よりも短くなる場合がある。
また第1紙幣搬送部18では、紙幣40に搬送力を途切れさせずに十分に与えるには、上述のように、搬送方向に沿って隣接する一組の下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33から他の一組の下搬送ローラ34、35及び上搬送ローラ36、37へ紙幣40を受け渡す際、一時的に一組の下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33と、他の一組の下搬送ローラ34、35及び上搬送ローラ36、37との両方で紙幣40を挟み込む必要がある。
実際に第1紙幣搬送部18では、一組の下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33の間に紙幣40の紙幣面において他方の長辺(すなわち、縁)から少なくとも2[mm]乃至3[mm]程度内側の部分を挟み込んだときに、他の一組の下搬送ローラ34、35及び上搬送ローラ36、37の間に紙幣40の紙幣面において一方の長辺(すなわち、縁)から少なくとも2[mm]乃至3[mm]程度内側の部分を挟み込むようにする。
これにより第1紙幣搬送部18は、搬送方向に沿って隣接する一組の下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33から他の一組の下搬送ローラ34、35及び上搬送ローラ36、37へ紙幣40を受け渡す際、当該紙幣40に搬送力を途切れさせずに十分に与えることができる。
よって第1紙幣搬送部18では、搬送方向ローラ間距離が、より好ましくは56[mm]乃至58[mm]程度に選定されている。
このようにして第1紙幣搬送部18は、一組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37が搬送方向に沿って順次、その適宜選定された搬送方向ローラ間距離の間隔で配置されて、当該搬送方向に対する下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37の配置個数が最適化されている。
そして第1紙幣搬送部18は、現金自動預払機1で扱うことが想定される短辺最短紙幣40Aの短辺の長さに応じて搬送方向ローラ間距離が選定されたことで、現金自動預払機1で扱うことが想定される、それぞれサイズの異なる紙幣40の何れも十分な搬送力を与えて搬送することができる。
次いで、第1紙幣搬送部18における複数組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37の搬送路幅方向に対する配置位置について説明する。
ただし、第1紙幣搬送部18における複数組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37の搬送路幅方向に対する配置位置は、何れの一組についても等しいため、以下には一組の下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33の配置位置について説明し、他の複数組の下搬送ローラ34、35及び上搬送ローラ36、37の配置位置については説明を省略する。
図9及び図10に示すように、第1紙幣搬送部18は、搬送路幅(すなわち、左搬送フレーム25の一面25A及び右搬送フレーム26の一面26A間の距離)をWT1とし、現金自動預払機1で扱うことが想定される、サイズの異なる複数種類の紙幣40のうち、長辺が最も長い紙幣(以下、これを長辺最長紙幣とも呼ぶ)40の当該長辺の長さをLL1とすると、(2)式
WT1>LL1 ……(2)
で表されるように、搬送路幅が長辺最長紙幣40の長辺の長さよりもある程度(例えば、数[mm]乃至十数[mm]程度)長く選定されている。
因みに、第1紙幣搬送部18では、例えば、現金自動預払機1で扱うことが想定される長辺最長紙幣40が、長辺の長さが177[mm]に選定されているインドの1000ルピーの紙幣である場合、搬送路幅は、その177[mm]よりも数[mm]乃至十数[mm]程度長く選定されている。
これにより第1紙幣搬送部18は、第1搬送路18Aに、現金自動預払機1で扱うことが想定される、それぞれサイズの異なる紙幣40を何れも長辺向搬送姿勢で通すことができる。
ところで、第1紙幣搬送部18では、このように搬送路幅を長辺最長紙幣40の長辺の長さよりもある程度長く(広く)すると、長辺最長紙幣40や他のサイズの紙幣40が長辺向搬送姿勢で、第1搬送路18Aの中央部を通るように搬送される場合もあれば、第1搬送路18Aの左搬送フレーム25寄りや右搬送フレーム26寄りを通って搬送される場合もある。
そして第1紙幣搬送部18では、例えば、仮に搬送路幅方向に対し1個の下搬送ローラと1個の上搬送ローラとだけを対向配置すると、紙幣40に対する下搬送ローラ及び上搬送ローラの挟込位置によっては、当該紙幣40が、その挟み込みによって与えられる搬送力により第1搬送路18A内で一方の長辺を左搬送フレーム25側や右搬送フレーム26側へ向けるように搬送姿勢を変化させる可能性がある。
これに対し第1紙幣搬送部18では、搬送路幅方向に対し少なくとも2個以上の下搬送ローラ30、31と、少なくとも2個以上の上搬送ローラ32、33とを対向配置すると、これら下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33により紙幣40の少なくとも2箇所以上を同時に挟み込むことができ、その結果、紙幣40を、長辺向搬送姿勢を変化させず的確に搬送し得るようになる。
ただし、第1紙幣搬送部18は、搬送路幅方向に対する下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33の配置個数を多くするほど、構成が煩雑化すると共に製造コストが増大することになる。
このため、第1紙幣搬送部18では、搬送路幅方向に対する下搬送ローラ30、31の配置個数が2個に選定されると共に、上搬送ローラ32、33の配置個数も2個に選定されている。
このようにして第1紙幣搬送部18は、搬送路幅方向に対する下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33の配置個数が最適化されている。
そして第1紙幣搬送部18では、紙幣搬送時、紙幣40において極力、一方の短辺寄りを一方の下搬送ローラ30及び上搬送ローラ32で挟み込み、極力、他方の短辺寄りを他方の下搬送ローラ31及び上搬送ローラ33で挟み込むようにすると、当該紙幣40を、短辺寄りの部分に対する浮き上がり(反り)と共に第1搬送路18A内での引っ掛かりを抑えて的確に搬送し得るようになる。
このため第1紙幣搬送部18は、2個の下搬送ローラ30、31が、第1搬送路18Aにおいて搬送路幅方向の中心を搬送方向に沿って通る仮想線(以下、これを搬送路中心線とも呼ぶ)VL1に対し線対称な位置に配置されている。
また第1紙幣搬送部18は、2個の上搬送ローラ32、33も、2個の下搬送ローラ30、31に対向させて、搬送路中心線VL1に対し線対称な位置に配置されている。
ただし、第1紙幣搬送部18では、紙幣40に対し搬送用に十分な搬送力を与えるには、上述のように紙幣40の長手方向の長さが短くなる場合があることを考慮すると、下搬送ローラ30、31の幅方向(すなわち、円形の一面及び他面間の幅に沿った方向)の中心と、上搬送ローラ32、33の幅方向の中心との間に当該紙幣40の紙幣面において短辺(すなわち、縁)から少なくとも2[mm]乃至3[mm]程度内側の部分を挟み込む必要がある。
因みに、以下の説明では、下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33の幅方向を、ローラ幅方向とも呼び、当該下搬送ローラ30、31のローラ幅方向の中心と、上搬送ローラ32、33のローラ幅方向の中心とを、それぞれローラセンタとも呼ぶ。
また、以下の説明では、左搬送フレーム25の一面25Aである第1搬送路18Aの搬送路幅方向の一端を、搬送路幅左端とも呼び、右搬送フレーム26の一面26Aである当該第1搬送路18Aの搬送路幅方向の他端を、搬送路幅右端とも呼ぶ。
そして第1紙幣搬送部18では、上述のように紙幣40が長辺向搬送姿勢で、第1搬送路18Aの左搬送フレーム25寄りや右搬送フレーム26寄りを通って搬送される場合がある。
このため第1紙幣搬送部18では、例えば、搬送路幅左端から、搬送路幅右端側に位置する下搬送ローラ31のローラセンタまでの距離(以下、これを第1幅左端ローラ間距離とも呼ぶ)をWCL1とし、現金自動預払機1で扱うことが想定される、サイズの異なる複数種類の紙幣40のうち、長辺が最も短い紙幣(以下、これを長辺最短紙幣とも呼ぶ)40Bの当該長辺の長さをLL1とすると、(3)式
LL1>WCL1 ……(3)
で表されるように、第1幅左端ローラ間距離が長辺最短紙幣40Bの長辺の長さよりも短く選定されている。
また第1紙幣搬送部18では、例えば、搬送路幅左端から、搬送路幅右端側に位置する上搬送ローラ33のローラセンタまでの第1幅左端ローラ間距離(WCL1)も、同様に長辺最短紙幣40Bの長辺の長さ(LL1)よりも短く選定されている。
さらに第1紙幣搬送部18では、例えば、搬送路幅右端から、搬送路幅左端側に位置する下搬送ローラ30のローラセンタまでの距離(以下、これを第1幅右端ローラ間距離とも呼ぶ)をWCR1とすると、(4)式
LL1>WCR1 ……(4)
で表されるように、第1幅右端ローラ間距離が長辺最短紙幣40Bの長辺の長さよりも短く選定されている。
そして第1紙幣搬送部18では、上述のように2個の下搬送ローラ30、31が、搬送路中心線VL1に対し線対称な位置に配置されているため、(5)式
WCL1=WCR1 ……(5)
で表されるように、第1幅左端ローラ間距離と第1幅右端ローラ間距離とが等しくなる。
さらにまた第1紙幣搬送部18では、例えば、搬送路幅右端から、搬送路幅左端側に位置する上搬送ローラ32のローラセンタまでの第1幅右端ローラ間距離(WCR1)も、同様に長辺最短紙幣40Bの長辺の長さ(LL1)よりも短く選定されている。
そして第1紙幣搬送部18では、上述のように2個の上搬送ローラ32、33も、搬送路中心線VL1に対し線対称な位置に配置されているため、上述の(5)式で表されるように、この場合も第1幅左端ローラ間距離と第1幅右端ローラ間距離とが等しくなる。
因みに、第1紙幣搬送部18では、例えば、現金自動預払機1で扱うことが想定される長辺最短紙幣40Bが、長辺の長さが120[mm]に選定されている欧州の5ユーロの紙幣である場合、第1幅左端ローラ間距離及び第1幅右端ローラ間距離は共に、その120[mm]よりも短く選定されている。
これにより第1紙幣搬送部18では、搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31のローラセンタ間の距離が必然的に、長辺最短紙幣40Bの長辺の長さよりも短く選定されている。
また第1紙幣搬送部18では、搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31と対向する当該搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31のローラセンタ間の距離も必然的に、長辺最短紙幣40Bの長辺の長さよりも短く選定されている。
従って第1紙幣搬送部18では、長辺最短紙幣40Bが長辺向搬送姿勢で第1搬送路18Aの中央部を通るような場合、長辺最短紙幣40Bの紙幣面内に、搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31のローラセンタ及び2個の上搬送ローラ32、33のローラセンタを位置させることができる。
また第1紙幣搬送部18では、長辺最短紙幣40Bの一方の短辺や他方の短辺が搬送路幅左端や搬送路幅右端に位置するような場合でも、当該長辺最短紙幣40Bの紙幣面内に、搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31のローラセンタ及び2個の上搬送ローラ32、33のローラセンタを位置させることができる。
よって第1紙幣搬送部18は、現金自動預払機1で扱うことが想定される長辺の異なる紙幣40の何れを長辺向搬送姿勢で搬送する場合でも、これら紙幣40を搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31及び2個の上搬送ローラ32、33により確実に2箇所で挟み込むようにして送り出すことができる。
ただし、第1紙幣搬送部18では、例えば、紙幣投入取出部5に複数の紙幣40が長辺及び短辺の向きを揃えずに投入されると、当該紙幣40を、一方の短辺を搬送方向に向けるような搬送姿勢で搬送するような場合がある。
そして第1紙幣搬送部18では、例えば、このように紙幣40を、一方の短辺を搬送方向に向けるような搬送姿勢で搬送する際、当該紙幣40が第1搬送路18Aの左搬送フレーム25寄りや右搬送フレーム26寄りを通るような場合がある。
因みに、以下の説明では、長方形の紙幣を搬送する際の、当該紙幣の一方の短辺を搬送方向に向ける搬送姿勢を、短辺向搬送姿勢とも呼ぶ。
また第1紙幣搬送部18では、例えば、紙幣投入取出部5に、長手方向に対し二つ折りにされた(すなわち、長手方向の長さが半分となるように折り畳まれた)紙幣40が投入されると、その二つ折りの紙幣40を、そのまま搬送するような場合がある。
そして第1紙幣搬送部18では、例えば、二つ折りの紙幣40を搬送する際、当該二つ折りの紙幣40が第1搬送路18Aの左搬送フレーム25寄りや右搬送フレーム26寄りを通るような場合がある。
よって第1紙幣搬送部18では、例えば、搬送路幅左端から、当該搬送路幅左端側に位置する下搬送ローラ30のローラセンタまでの距離(以下、これを第2幅左端ローラ間距離とも呼ぶ)をWCL2とし、短辺最短紙幣40Aの短辺の長さをLS1とすると、(6)式
LS1>WCL2 ……(6)
で表されるように、第2幅左端ローラ間距離が短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも短く選定されている。
また第1紙幣搬送部18では、例えば、搬送路幅左端から、当該搬送路幅左端側に位置する上搬送ローラ32のローラセンタまでの第2幅左端ローラ間距離(WCL2)も、同様に短辺最短紙幣40Aの短辺の長さ(LS1)よりも短く選定されている。
さらに第1紙幣搬送部18では、例えば、搬送路幅右端から、当該搬送路幅右端側に位置する下搬送ローラ31のローラセンタまでの距離(以下、これを第2幅右端ローラ間距離とも呼ぶ)をWCR2とすると、(7)式
LS1>WCR2 ……(7)
で表されるように、第2幅右端ローラ間距離が短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも短く選定されている。
そして第1紙幣搬送部18では、上述のように2個の下搬送ローラ30、31が、搬送路中心線VL1に対し線対称な位置に配置されているため、(8)式
WCL2=WCR2 ……(8)
で表されるように、第2幅左端ローラ間距離と第2幅右端ローラ間距離とが等しくなる。
さらにまた第1紙幣搬送部18では、例えば、搬送路幅右端から、当該搬送路幅右端側に位置する上搬送ローラ33のローラセンタまでの第2幅右端ローラ間距離(WCR2)も、同様に短辺最短紙幣40Aの短辺の長さ(LS1)よりも短く選定されている。
そして第1紙幣搬送部18では、上述のように2個の上搬送ローラ32、33も、搬送路中心線VL1に対し線対称な位置に配置されているため、上述の(8)式で表されるように、この場合も第2幅左端ローラ間距離と第2幅右端ローラ間距離とが等しくなる。
因みに、第1紙幣搬送部18では、例えば、現金自動預払機1で扱うことが想定される短辺最短紙幣40Aが、短辺の長さが62[mm]に選定されている欧州の5ユーロの紙幣である場合、第2幅左端ローラ間距離及び第2幅右端ローラ間距離は共に、その62[mm]よりも短く選定されている。
これにより第1紙幣搬送部18では、短辺最短紙幣40Aの一方の長辺や他方の長辺が搬送路幅左端や搬送路幅右端に位置するような場合でも、当該短辺最短紙幣40Aの紙幣面内に、搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31及び2個の上搬送ローラ32、33のうち、1個の下搬送ローラ30、31及び1個の上搬送ローラ32、33を位置させることができる。
よって第1紙幣搬送部18は、現金自動預払機1で扱うことが想定される短辺の長さの異なる紙幣40を短辺向搬送姿勢で搬送するような場合に、これら紙幣40の何れが搬送路幅左端寄りや搬送路幅右端寄りを通っても、当該紙幣40を搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31及び2個の上搬送ローラ32、33により少なくとも1箇所を確実に挟み込むようにして送り出すことができる。
ところで、第1紙幣搬送部18では、紙幣40を短辺向搬送姿勢で搬送する際、当該紙幣40が第1搬送路18Aの左搬送フレーム25寄りや右搬送フレーム26寄りを通る場合以外にも、第1搬送路18Aの中央部を通るような場合がある。
さらにまた第1紙幣搬送部18では、例えば、二つ折りの紙幣40を搬送する際、当該二つ折りの紙幣40が第1搬送路18Aの左搬送フレーム25寄りや右搬送フレーム26寄りを通る場合以外に、当該第1搬送路18Aの中央部を通るような場合もある。
よって第1紙幣搬送部18では、例えば、第1搬送路18Aの搬送路幅方向に沿って並ぶ2個の下搬送ローラ30、31のローラセンタ間の距離(以下、これを幅方向ローラ間距離とも呼ぶ)をWR1とし、短辺最短紙幣40Aの短辺の長さをLS1とすると、(9)式
LS1>WR1 ……(9)
で表されるように、幅方向ローラ間距離が短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも短く選定されている。
また第1紙幣搬送部18では、例えば、第1搬送路18Aの搬送路幅方向に沿って並ぶ2個の上搬送ローラ32、33の幅方向ローラ間距離(WR1)も、同様に短辺最短紙幣40Aの短辺の長さ(LS1)よりも短く選定されている。
因みに、第1紙幣搬送部18では、例えば、現金自動預払機1で扱うことが想定される短辺最短紙幣40Aが、短辺の長さが62[mm]に選定されている欧州の5ユーロの紙幣である場合、幅方向ローラ間距離は、その62[mm]よりも短く選定されている。
これにより第1紙幣搬送部18では、現金自動預払機1で扱うことが想定される短辺の長さの異なる紙幣40の何れを短辺向搬送姿勢で搬送する場合でも、当該紙幣40が第1搬送路18Aの中央部を通る際には搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31及び2個の上搬送ローラ32、33により2箇所で挟み込むようにして送り出すことができる。
また第1紙幣搬送部18では、現金自動預払機1で扱うことが想定される短辺の長さの異なる紙幣40の何れを二つ折りのまま搬送するような場合でも、当該二つ折りの紙幣40が第1搬送路18Aの中央部を通る際には搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31及び2個の上搬送ローラ32、33により2箇所で挟み込むようにして送り出すことができる。
そして第1紙幣搬送部18では、(10)式
WT1=WCL2+WCR2+WR1 ……(10)
で表されるように、第2幅左端ローラ間距離、第2幅右端ローラ間距離及び幅方向ローラ間距離を合計した距離が上述の搬送路幅となる。
よって第1紙幣搬送部18では、実際に搬送路幅方向に対する2個の下搬送ローラ30、31、34、35の配置位置が、上述した(3)式、(4)式、(6)式、(7)式、(9)式及び(10)式に示す搬送路幅方向に対するローラの配置位置の条件(以下、これを搬送路幅方向ローラ配置条件とも呼ぶ)を満たすように選定されている。
また第1紙幣搬送部18では、搬送路幅方向に対する2個の上搬送ローラ32、33、36、37の配置位置についても同様に、上述した(3)式、(4)式、(6)式、(7)式、(9)式及び(10)式に示す搬送路幅方向ローラ配置条件を満たすように選定されている。
すなわち、第1紙幣搬送部18では、搬送路幅右端側の下搬送ローラ31が、長辺向搬送姿勢の長辺最短紙幣40Bの一方の短辺が搬送路幅左端に位置する場合にローラセンタを当該長辺最短紙幣40Bの他方の短辺よりも紙幣面内に位置させ、短辺向搬送姿勢の短辺最短紙幣40Aの他方の長辺が搬送路幅右端に位置する場合にローラセンタを当該短辺最短紙幣40Aの一方の長辺よりも紙幣面内に位置させるように配置されている。
また第1紙幣搬送部18では、搬送路幅左端側の下搬送ローラ30が、長辺向搬送姿勢の長辺最短紙幣40Bの他方の短辺が搬送路幅右端に位置する場合にローラセンタを当該長辺最短紙幣40Bの一方の短辺よりも紙幣面内に位置させ、短辺向搬送姿勢の短辺最短紙幣40Aの一方の長辺が搬送路幅左端に位置する場合にローラセンタを当該短辺最短紙幣40Aの他方の長辺よりも紙幣面内に位置させるように配置されている。
さらに第1紙幣搬送部18では、搬送路幅右端側の上搬送ローラ33が、長辺向搬送姿勢の長辺最短紙幣40Bの一方の短辺が搬送路幅左端に位置する場合にローラセンタを当該長辺最短紙幣40Bの他方の短辺よりも紙幣面内に位置させ、短辺向搬送姿勢の短辺最短紙幣40Aの他方の長辺が搬送路幅右端に位置する場合にローラセンタを当該短辺最短紙幣40Aの一方の長辺よりも紙幣面内に位置させるように配置されている。
さらにまた第1紙幣搬送部18では、搬送路幅左端側の上搬送ローラ32が、長辺向搬送姿勢の長辺最短紙幣40Bの他方の短辺が搬送路幅右端に位置する場合にローラセンタを当該長辺最短紙幣40Bの一方の短辺よりも紙幣面内に位置させ、短辺向搬送姿勢の短辺最短紙幣40Aの一方の長辺が搬送路幅左端に位置する場合にローラセンタを当該短辺最短紙幣40Aの他方の長辺よりも紙幣面内に位置させるように配置されている。
因みに、第1紙幣搬送部18では、例えば、現金自動預払機1で扱うことが想定される、それぞれサイズの異なる紙幣40の中に、二つ折りにされた場合に1/2となる長辺の長さ(以下、これを長辺短縮長さとも呼ぶ)が、短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも短くなる紙幣40が存在すると、当該短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも短い長辺短縮長さを考慮して、搬送路幅方向に対する2個の下搬送ローラ30、31及び2個の上搬送ローラ32、33の配置位置が選定されている。
すなわち、第1紙幣搬送部18では、短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも長辺短縮長さが短いと、上述した(6)式、(7)式及び(9)式の短辺最短紙幣40Aの短辺の長さを、これよりも短い長辺短縮長さに置き換えるように変更し、その変更後の(6)式、(7)式及び(9)式と共に上述した(3)式、(4)式及び(10)式に示す搬送路幅方向ローラ配置条件を満たすように、搬送路幅方向に対する2個の下搬送ローラ30、31及び2個の上搬送ローラ32、33の配置位置が選定されている。
これにより第1紙幣搬送部18は、現金自動預払機1で扱うことが想定される、それぞれサイズの異なる紙幣40が長辺向搬送姿勢で紙幣投入取出部5や鑑別部11から繰り出されると、その紙幣40をサイズに関わらず、また第1搬送路18Aの搬送路幅方向に対し何処を通るのかにも関わらずに長辺向搬送姿勢のまま、搬送方向に沿って順次一組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37により当該紙幣40の2箇所を挟み込みながら送り出すようにして搬送することができる。
また第1紙幣搬送部18は、それぞれサイズの異なる紙幣40が仮に短辺向搬送姿勢で紙幣投入取出部5や鑑別部11から第1搬送路18Aの中央部を通るように繰り出されると、その紙幣40をサイズに関わらずに短辺向搬送姿勢のまま、搬送方向に沿って順次一組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37により2箇所を挟み込みながら送り出すようにして搬送することができる。
さらに第1紙幣搬送部18は、それぞれサイズの異なる紙幣40が仮に短辺向搬送姿勢で紙幣投入取出部5や鑑別部11から第1搬送路18Aの左搬送フレーム25寄り(又は、右搬送フレーム26寄り)を通るように繰り出されると、その紙幣40を短辺向搬送姿勢で、搬送方向に沿って順次一組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37により当該紙幣40の少なくとも1箇所を挟み込みながら送り出すようにして搬送することができる。
そして第1紙幣搬送部18は、この際、仮に紙幣40の短辺向搬送姿勢が一方の長辺を搬送方向へ向けるような搬送姿勢に変化すると、その変化に応じて当該紙幣40に対する一組の下搬送ローラ30、34(31、35)及び上搬送ローラ32、36(33、37)による少なくとも1箇所の挟み込みを2箇所の挟み込みに切り換えることができる。
よって第1紙幣搬送部18は、このように紙幣40の短辺向搬送姿勢が一方の長辺を搬送方向へ向けるような搬送姿勢に変化すると、当該紙幣40を、その搬送姿勢の変化以降は搬送方向に沿って順次一組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37により確実に紙幣40の2箇所を挟み込みながら送り出すようにして搬送することができる。
さらに第1紙幣搬送部18は、それぞれサイズの異なる紙幣40を仮に二つ折りの状態で搬送するような場合も、当該紙幣40を短辺向搬送姿勢で搬送する場合と同様に搬送することができる。
(1−4)第1の実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、現金自動預払機1では、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において第1乃至第3搬送路18A乃至20Aの搬送路幅を、当該現金自動預払機1で扱うことが想定される、それぞれサイズの異なる複数種類の紙幣40のうち、長辺が最も長い長辺最長紙幣40の当該長辺の長さに応じて選定した。
そして現金自動預払機1では、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において搬送路幅方向に沿って2個の下搬送ローラ30、31(34、35)を一方は搬送路幅方向の中心よりも搬送路幅左端寄りに配置し、他方を搬送路幅右端寄りに配置するようにした。
実際に現金自動預払機1では、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において搬送路幅左端側の下搬送ローラ30(34)をローラセンタが、搬送路幅右端から、当該現金自動預払機1で扱うことが想定される、それぞれサイズの異なる複数種類の紙幣40のうち、長辺が最も短い長辺最短紙幣40Bの当該長辺の長さ分の位置よりも搬送路幅右端寄りに位置するように配置した。
また現金自動預払機1では、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において搬送路幅右端側の下搬送ローラ31(35)をローラセンタが、搬送路幅左端から長辺最短紙幣40Bの長辺の長さ分の位置よりも当該搬送路幅左端寄りに位置するように配置した。
これに加え現金自動預払機1では、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において搬送路幅方向に沿って2個の上搬送ローラ32、33(36、37)を下搬送ローラ30、31(34、35)と対向させて一方は搬送路幅方向の中心よりも搬送路幅左端寄りに配置し、他方を搬送路幅右端寄りに配置するようにした。
すなわち、現金自動預払機1では、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において搬送路幅左端側の上搬送ローラ32(36)をローラセンタが、搬送路幅右端から長辺最短紙幣40Bの長辺の長さ分の位置よりも当該搬送路幅右端寄りに位置するように配置した。
また現金自動預払機1では、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において搬送路幅右端側の上搬送ローラ33(37)をローラセンタが、搬送路幅左端から長辺最短紙幣40Bの長辺の長さ分の位置よりも当該搬送路幅左端寄りに位置するように配置した。
従って現金自動預払機1では、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において長辺最短紙幣40Bが長辺向搬送姿勢で第1乃至第3搬送路18A乃至20Aの搬送路幅方向に対し何処を通る場合でも、当該長辺最短紙幣40Bを、搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31(34、35)と、これに対向する2個の下搬送ローラ30、31(34、35)とを挟み込みながら送り出すようにして搬送することができる。
以上の構成によれば、現金自動預払機1は、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において第1乃至第3搬送路18A乃至20Aの搬送路幅を長辺最長紙幣40の長辺の長さに応じて選定し、搬送路幅方向に沿って2個の下搬送ローラ30、31、34、35と、これに対向させる2個の上搬送ローラ32、33、36、37を、一方はローラセンタが、搬送路幅右端から長辺最短紙幣40Bの長辺の長さ分の位置よりも搬送路幅右端寄りに位置するように配置し、他方はローラセンタが、搬送路幅左端から長辺最短紙幣40Bの長辺の長さ分の位置よりも当該搬送路幅左端寄りに位置するように配置するようにした。
これにより現金自動預払機1は、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において長辺最短紙幣40Bが長辺向搬送姿勢で第1乃至第3搬送路18A乃至20Aの搬送路幅方向に対し何処を通る場合でも、当該長辺最短紙幣40Bを、搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31(34、35)と、これに対向する2個の下搬送ローラ30、31(34、35)とで2箇所を挟み込みながら送り出すようにして搬送することができる。
よって現金自動預払機1は、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20により第1乃至第3搬送路18A乃至20Aを介して、長辺の長さの異なる長方形の紙幣40の何れも長辺向搬送姿勢で的確に搬送することができる。
また現金自動預払機1では、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において第1乃至第3搬送路18A乃至20Aの搬送路幅方向に対し2個の下搬送ローラ30、31、34、35、及び2個の上搬送ローラ32、33、36、37を、一方はローラセンタが、搬送路幅左端から短辺最短紙幣40Bの短辺の長さ分の位置よりも搬送路幅左端寄りに位置するように配置し、他方はローラセンタが、搬送路幅右端から短辺最短紙幣40Bの短辺の長さ分の位置よりも当該搬送路幅右端寄りに位置するように配置するようにした。
従って現金自動預払機1は、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において短辺の長さの異なる紙幣40の何れが短辺向搬送姿勢で第1乃至第3搬送路18A乃至20Aの搬送路幅左端寄りや搬送路幅右端寄りを通る場合でも、当該紙幣40を搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31(34、35)及び2個の上搬送ローラ32、33(36、37)により紙幣40の少なくとも1箇所を確実に挟み込みながら送り出すようにして搬送することができる。
さらに現金自動預払機1では、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31(34、35)の幅方向ローラ間距離、及び当該搬送路幅方向の2個の上搬送ローラ32、33(36、37)の幅方向ローラ間距離を短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも短くするようにした。
従って現金自動預払機1は、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において、それぞれ短辺の長さの異なる紙幣40が短辺向搬送姿勢で第1乃至第3搬送路18A乃至20Aの中央部を通るような場合、これら紙幣40の何れも搬送路幅方向の2個の下搬送ローラ30、31(34、35)及び2個の上搬送ローラ32、33(36、37)により当該紙幣40の2箇所を確実に挟み込みながら送り出すようにして搬送することができる。
このように現金自動預払機1は、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20において、それぞれサイズの異なる紙幣40がどのような姿勢で第1乃至第3搬送路18A乃至20Aの搬送路幅方向に対し何処を通る場合でも、これら紙幣40を、搬送方向に沿って順次一組の下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37により当該紙幣40の少なくとも1箇所を挟み込みながら送り出すようにして的確に搬送することができる。
(2)第2の実施の形態
(2−1)現金自動預払機の外観構成
次いで、第2の実施の形態による現金自動預払機について説明する。第2の実施の形態による現金自動預払機は、第1の実施の形態による現金自動預払機1(図1)と同様の外観構成を有している。よって、第2の実施の形態による現金自動預払機50の外観構成については、図1を参照することとし説明を省略する。
(2−2)紙幣処理ユニットの構成
次いで、第2の実施の形態による現金自動預払機50に設けられた紙幣処理ユニットの構成について説明する。図2との対応部分に同一符号を付した図11に示すように、紙幣処理ユニット51は、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54の構成(すなわち、第1乃至第3搬送路52A乃至54Aの構成)を除いて上述した第1の実施の形態による現金自動預払機1の紙幣処理ユニット10と同様に構成されている。
よって、以下には、第2の実施の形態による紙幣処理ユニット51に設けられた第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54の構成について説明する。
(2−3)紙幣搬送部の構成
第2の実施の形態による第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54は、第1乃至第3搬送路52A乃至54Aに紙幣40の通過及び残留の有無を検出するためのセンサ(以下、これを通過残留センサとも呼ぶ)が設けられた構成を除いて、図3乃至図10を用いて上述した第1の実施の形態による第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20と同様に構成されている。
ところで、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54は、基本的には同様に構成されている。このため、以下には、第1紙幣搬送部52の構成について説明し、他の第2及び第3紙幣搬送部53、54の構成については説明を省略する。
また第1紙幣搬送部52の構成として、以下には、第1の実施の形態の場合と同様に例えば、紙幣投入取出部5と鑑別部11との間の部分の構成を説明し、他の部分の構成については、当該紙幣投入取出部5と鑑別部11との間の部分と基本的には同様であるため説明を省略する。
図3乃至図5との対応部分に同一符号を付した図12乃至図14に示すように、第1紙幣搬送部52は、例えば、搬送方向に沿って順に配置された一組の下搬送ローラ30、31及び上搬送ローラ32、33と、これに隣接する他の一組の下搬送ローラ34、35及び上搬送ローラ36、37との間に、2個の通過残留センサ60、61が搬送路幅方向に沿って所定の間隔で配置されている。
因みに、以下の説明では、2個の通過残留センサ60、61のうち、搬送路幅左端側に位置する一方の通過残留センサ60を、左通過残留センサ60とも呼び、搬送路幅右端側に位置する他方の通過残留センサ61を、右通過残留センサ61とも呼ぶ。
また、以下の説明では、搬送路幅方向に沿って配置された2個の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61を、一組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61とも呼ぶ。
左通過残留センサ60は、例えば、発光素子60A及び受光素子60Bを有している。そして発光素子60Aは、光ビームの発射面を上搬送ガイド27の一面27Aに向けて、下搬送ガイド28の一面28Aよりも下側に配置されている。
また受光素子60Bは、光ビームの受光面を下搬送ガイド28の一面28Aに向けるようにして発光素子60Aの発射面と対向させて、上搬送ガイド27の一面27Aよりも上側に配置されている。
右通過残留センサ61は、左通過残留センサ60と同様に構成され、発光素子61A及び受光素子61Bを有している。
そして発光素子61Aは、光ビームの発射面を上搬送ガイド27の一面27Aに向けて、下搬送ガイド28の一面28Aよりも下側に配置されている。
また受光素子61Bは、光ビームの受光面を下搬送ガイド28の一面28Aに向けるようにして発光素子61Aの発射面と対向させて、上搬送ガイド27の一面27Aよりも上側に配置されている。
第1紙幣搬送部52は、特に図示はしないが、この他にも同様構成の一組又は複数組の左通過残留センサ及び右通過残留センサが、搬送方向に沿って所定の間隔で(すなわち、一組の下搬送ローラ及び上搬送ローラと、これに隣接する他の一組の下搬送ローラ及び上搬送ローラとの間に一組毎や数組毎に)配置されている。
そして複数組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61は、紙幣搬送時、制御部の制御のもと発光素子60A、61Aの発射面から光ビームを連続的に発射すると共に、その光ビームを受光素子60B、61Bの受光面で受光する。
ただし、複数組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61は、発光素子60A、61Aの発射面から発射する光ビームの光軸上に紙幣40が位置すると、当該光ビームが紙幣40によって遮光され受光素子60B、61Bの受光面で受光し得なくなる。
よって複数組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61は、紙幣搬送時、受光素子60B、61Bから、光ビームの受光の有無を信号レベルの変化で示す受光有無信号を制御部に送出する。
ここで、第1紙幣搬送部52は、紙幣搬送時、第1搬送路52Aを介して複数の紙幣40を1枚ずつ比較的短い距離間隔で、かつ比較的高速に搬送している。
このため第1紙幣搬送部52では、複数の紙幣を1枚ずつ的確に搬送し得ている間、複数組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の光ビームの光軸を複数の紙幣40が比較的短い時間間隔で順次横切ることになる。
従って複数の受光素子60B、61Bが出力する受光有無信号は、信号レベルが光ビームの受光の有無を比較的短い周期で順次交互に示すように変化する。
また複数の受光素子60B、61Bが出力する受光有無信号は、紙幣40が光ビームを遮った状態で止まった場合、信号レベルが、受光素子60B、61Bの受光面で光ビームを受光していないことを示し続けることになる。
さらに複数の受光素子60B、61Bが出力する受光有無信号は、第1搬送路52Aの何処かに紙幣40が詰まった場合、紙幣40が光ビームを何ら遮らないため、信号レベルが、受光素子60B、61Bの受光面で光ビームを受光していることを示し続けることになる。
よって制御部は、紙幣搬送時、複数組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の受光素子60B、61Bから与えられる受光有無信号に基づき(すなわち、信号レベルの変化に基づき)、第1搬送路52Aにおける当該複数組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の配置位置での紙幣40の通過の有無及び残留の有無を検出することができる。
すなわち、制御部は、紙幣搬送時、複数の受光素子60B、61Bから与えられる受光有無信号に基づき、第1搬送路52Aにおいて左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の配置位置で紙幣40が的確に通過したか否か、何処かで詰まったか否かを検出することができる。
また制御部は、紙幣搬送時、複数の受光素子60B、61Bから与えられる受光有無信号に基づき、第1搬送路52Aにおいて左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の配置位置で紙幣40が残留しているか否かも検出することができる。
これにより制御部は、紙幣搬送時、複数組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の受光素子60B、61Bからそれぞれ与えられる受光有無信号に基づき、第1搬送路52Aを介した紙幣40の搬送状態を監視することができ、紙幣40が詰まったときには、例えば、紙幣処理ユニット51の動作を停止させ作業者に通知することができる。
ところで、第1紙幣搬送部52では、搬送路幅方向に対する複数組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の配置位置が、現金自動預払機1で扱うことが想定される、それぞれサイズの異なる紙幣40の当該サイズに応じて選定されている。
よって、以下には、第1紙幣搬送部52おける複数組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の搬送路幅方向に対する配置位置について説明する。
ただし、第1紙幣搬送部52における複数組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の搬送路幅方向に対する配置位置は、何れの一組についても等しい。
このため、以下には、一組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の配置位置について説明し、他の複数組の左通過残留センサ及び右通過残留センサの配置位置については説明を省略する。
図9及び図10との対応部分に同一符号を付した図15及び図16に示すように、第1紙幣搬送部52では、上述のように紙幣40を長辺向搬送姿勢や短辺向搬送姿勢で搬送する際、当該紙幣40が第1搬送路52Aの左搬送フレーム25寄りや右搬送フレーム26寄りを通る場合がある。
このため第1紙幣搬送部52は、左通過残留センサ60と右通過残留センサ61とが、第1搬送路52Aの搬送路中心線VL1に対し線対称な位置に配置されている。
そして第1紙幣搬送部52では、左通過残留センサ60の発光素子60Aが発射する光ビームの光軸や、右通過残留センサ61の発光素子61Aが発射する光ビームの光軸に、紙幣40の長辺の部分や短辺の部分(すなわち、縁の部分)がかかるたけでも、これら光ビームを遮光することができる。
因みに、以下の説明では、左通過残留センサ60の発光素子60Aが発射する光ビームの光軸や、右通過残留センサ61の発光素子61Aが発射する光ビームの光軸を、それぞれセンサ光軸とも呼ぶ。
ただし、紙幣40は、上述のように、流通により長辺部分や短辺部分が磨耗して長手方向や短手方向の長さが僅かに短くなる場合がある。
よって第1紙幣搬送部52では、例えば、搬送路幅左端から右通過残留センサ61のセンサ光軸までの距離(以下、これを第1幅左端センサ間距離とも呼ぶ)をWAL1とし、現金自動預払機1で扱うことが想定される、サイズの異なる複数種類の紙幣40のうち、長辺最短紙幣40Bの長辺の長さをLL1とすると、(11)式
LL1>WAL1 ……(11)
で表されるように、第1幅左端センサ間距離が長辺最短紙幣40Bの長辺の長さよりも短く選定されている。
また第1紙幣搬送部52では、例えば、搬送路幅右端から左通過残留センサ60のセンサ光軸までの距離(以下、これを第1幅右端センサ間距離とも呼ぶ)をWAR1とすると、(12)式
LL1>WAR1 ……(12)
で表されるように、第1幅右端センサ間距離が長辺最短紙幣40Bの長辺の長さよりも短く選定されている。
そして第1紙幣搬送部52では、上述のように左通過残留センサ60と右通過残留センサ61とが搬送路中心線VL1に対し線対称な位置に配置されているため、(13)式
WAL1=WAR1 ……(13)
で表されるように、第1幅左端センサ間距離と第1幅右端センサ間距離とが等しくなる。
因みに、第1紙幣搬送部52では、例えば、現金自動預払機1で扱うことが想定される長辺最短紙幣40Bが、長辺の長さが120[mm]に選定されている欧州の5ユーロの紙幣である場合、第1幅左端センサ間距離及び第1幅右端センサ間距離は共に、その120[mm]よりも短く選定されている。
これにより第1紙幣搬送部52では、搬送路幅方向の一組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61のセンサ光軸間の距離が必然的に、長辺最短紙幣40Bの長辺の長さよりも短く選定されている。
従って第1紙幣搬送部52では、長辺最短紙幣40Bが長辺向搬送姿勢で第1搬送路18Aの中央部を通るような場合、当該長辺最短紙幣40Bに、左通過残留センサ60のセンサ光軸及び右通過残留センサ61のセンサ光軸を共に横切らせることができる。
また第1紙幣搬送部52では、長辺最短紙幣40Bの一方の短辺や他方の短辺が搬送路幅左端や搬送路幅右端に位置するような場合でも、当該長辺最短紙幣40Bに、左通過残留センサ60のセンサ光軸及び右通過残留センサ61のセンサ光軸を共に横切らせることができる。
よって第1紙幣搬送部52は、現金自動預払機1で扱うことが想定される長辺の異なる紙幣40の何れを長辺向搬送姿勢で搬送する場合でも、これら紙幣40に、左通過残留センサ60のセンサ光軸及び右通過残留センサ61のセンサ光軸を共に横切らせることができる。
ただし、第1紙幣搬送部52では、上述のように紙幣40を短辺向搬送姿勢で搬送する際、当該紙幣40が第1搬送路52Aの左搬送フレーム25寄りや右搬送フレーム26寄りを通るような場合がある。
また第1紙幣搬送部52では、例えば、二つ折りの紙幣40をそのまま搬送する際、当該二つ折りの紙幣40が第1搬送路52Aの左搬送フレーム25寄りや右搬送フレーム26寄りを通るような場合もある。
よって第1紙幣搬送部52では、例えば、搬送路幅左端から左通過残留センサ60のセンサ光軸までの距離(以下、これを第2幅左端センサ間距離とも呼ぶ)をWAL2とし、短辺最短紙幣40Aの短辺の長さをLS1とすると、(14)式
LS1>WAL2 ……(14)
で表されるように、第2幅左端センサ間距離が短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも短く選定されている。
また第1紙幣搬送部52では、例えば、搬送路幅右端から右通過残留センサ61のセンサ光軸までの距離(以下、これを第2幅右端センサ間距離とも呼ぶ)をWAR2とすると、(15)式
LS1>WAR2 ……(15)
で表されるように、第2幅右端センサ間距離が短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも短く選定されている。
そして第1紙幣搬送部52では、上述のように左通過残留センサ60と右通過残留センサ61とが搬送路中心線VL1に対し線対称な位置に配置されているため、(16)式
WAL2=WAR2 ……(16)
で表されるように、第2幅左端センサ間距離と第2幅右端センサ間距離とが等しくなる。
因みに、第1紙幣搬送部52では、例えば、現金自動預払機1で扱うことが想定される短辺最短紙幣40Aが、短辺の長さが62[mm]に選定されている欧州の5ユーロの紙幣である場合、第2幅左端センサ間距離及び第2幅右端センサ間距離は共に、その62[mm]よりも短く選定されている。
これにより第1紙幣搬送部52では、短辺最短紙幣40Aの一方の長辺や他方の長辺が搬送路幅左端や搬送路幅右端に位置するような場合でも、当該短辺最短紙幣40Aに、左通過残留センサ60のセンサ光軸及び右通過残留センサ61のセンサ光軸の一方を横切らせることができる。
よって第1紙幣搬送部52は、現金自動預払機1で扱うことが想定される短辺の長さの異なる紙幣40を短辺向搬送姿勢で搬送するような場合に、これら紙幣40の何れが搬送路幅左端寄りや搬送路幅右端寄りを通っても、当該紙幣40に、左通過残留センサ60のセンサ光軸及び右通過残留センサ61のセンサ光軸の少なくとも一方を横切らせることができる。
ところで、第1紙幣搬送部52では、紙幣40を短辺向搬送姿勢で搬送する際、当該紙幣40が第1搬送路52Aの左搬送フレーム25寄りや右搬送フレーム26寄りを通る場合以外にも、第1搬送路52Aの中央部を通るような場合がある。
さらにまた第1紙幣搬送部52では、例えば、二つ折りの紙幣40をそのまま搬送する際、当該二つ折りの紙幣40が第1搬送路52Aの左搬送フレーム25寄りや右搬送フレーム26寄りを通る場合以外に、当該第1搬送路52Aの中央部を通るような場合もある。
よって第1紙幣搬送部52では、例えば、左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61のセンサ光軸間の距離(以下、これを幅方向センサ間距離とも呼ぶ)をWS1とし、短辺最短紙幣40Aの短辺の長さをLS1とすると、(17)式
LS1>WS1 ……(17)
で表されるように、幅方向センサ間距離が短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも短く選定されている。
因みに、第1紙幣搬送部52では、例えば、現金自動預払機1で扱うことが想定される短辺最短紙幣40Aが、短辺の長さが62[mm]に選定されている欧州の5ユーロの紙幣である場合、幅方向センサ間距離は、その62[mm]よりも短く選定されている。
これにより第1紙幣搬送部52では、現金自動預払機1で扱うことが想定される短辺の長さの異なる紙幣40の何れを短辺向搬送姿勢で搬送するような場合でも、当該紙幣40が第1搬送路52Aの中央部を通る際には、左通過残留センサ60のセンサ光軸及び右通過残留センサ61のセンサ光軸を共に横切らせることができる。
また第1紙幣搬送部52では、現金自動預払機1で扱うことが想定される短辺の長さの異なる紙幣40の何れを二つ折りのまま搬送するような場合でも、当該二つ折りの紙幣40が第1搬送路52Aの中央部を通る際には、左通過残留センサ60のセンサ光軸及び右通過残留センサ61のセンサ光軸を共に横切らせることができる。
そして第1紙幣搬送部52では、(18)式
WT1=WAL2+WAR2+WS1 ……(18)
で表されるように、第2幅左端センサ間距離、第2幅右端センサ間距離及び幅方向センサ間距離を合計した距離が上述の搬送路幅となる。
よって第1紙幣搬送部52では、実際に搬送路幅方向に対する左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の配置位置が、上述した(11)式、(12)式、(14)式、(15)式、(17)式及び(18)式に示す搬送路幅方向に対するセンサの配置位置の条件(以下、これを搬送路幅方向センサ配置条件とも呼ぶ)を満たすように選定されている。
すなわち、第1紙幣搬送部52では、左通過残留センサ60が、長辺向搬送姿勢の長辺最短紙幣40Bの他方の短辺が搬送路幅右端に位置する場合にセンサ光軸を当該長辺最短紙幣40Bの一方の短辺よりも紙幣面内に位置させ、短辺向搬送姿勢の短辺最短紙幣40Aの一方の長辺が搬送路幅左端に位置する場合にセンサ光軸を当該短辺最短紙幣40Aの他方の長辺よりも紙幣面内に位置させるように配置されている。
また第1紙幣搬送部52では、右通過残留センサ61が、長辺向搬送姿勢の長辺最短紙幣40Bの一方の短辺が搬送路幅左端に位置する場合にセンサ光軸を当該長辺最短紙幣40Bの他方の短辺よりも紙幣面内に位置させ、短辺向搬送姿勢の短辺最短紙幣40Aの他方の長辺が搬送路幅右端に位置する場合にセンサ光軸を当該短辺最短紙幣40Aの一方の長辺よりも紙幣面内に位置させるように配置されている。
因みに、第1紙幣搬送部52では、例えば、現金自動預払機1で扱うことが想定される、それぞれサイズの異なる紙幣40の中に、二つ折りにされた場合の長辺短縮長さが、短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも短くなる紙幣40が存在すると、当該短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも短い長辺短縮長さを考慮して、搬送路幅方向に対する左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の配置位置が選定されている。
すなわち、第1紙幣搬送部52では、短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも長辺短縮長さが短いと、上述した(14)式、(15)式及び(17)式の短辺最短紙幣40Aの短辺の長さを、これよりも短い長辺短縮長さに置き換えるように変更し、その変更後の(14)式、(15)式及び(17)式と共に上述した(11)式、(12)式及び(18)式に示す搬送路幅方向センサ配置条件を満たすように、搬送路幅方向に対する左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の配置位置が選定されている。
これにより第1紙幣搬送部52は、現金自動預払機1で扱うことが想定される、それぞれサイズの異なる紙幣40を長辺向搬送姿勢で搬送する場合、その紙幣40にサイズに関わらず、また第1搬送路52Aの搬送路幅方向に対し何処を通るのかにも関わらずに、搬送方向に沿って順次一組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の両方のセンサ光軸を横切らせるようにして、当該紙幣40の通過の有無及び残留の有無を検出させることができる。
また第1紙幣搬送部52は、それぞれサイズの異なる紙幣40を仮に短辺向搬送姿勢で搬送するような場合に、当該紙幣40が第1搬送路18Aの中央部を通ると、その紙幣40にサイズに関わらずに、搬送方向に沿って順次一組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の両方のセンサ光軸を横切らせるようにして、当該紙幣40の通過の有無及び残留の有無を検出させることができる。
さらに第1紙幣搬送部52は、それぞれサイズの異なる紙幣40を仮に短辺向搬送姿勢で搬送するような場合に、当該紙幣40が第1搬送路52Aの左搬送フレーム25寄り(又は、右搬送フレーム26寄り)を通ると、その紙幣40に、搬送方向に沿って順次一組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の両方のセンサ光軸の少なくとも一方を横切らせるようにして、当該紙幣40の通過の有無及び残留の有無を検出させることができる。
そして第1紙幣搬送部52は、この際、仮に紙幣40の短辺向搬送姿勢が一方の長辺を搬送方向へ向けるような搬送姿勢に変化すると、その変化に応じて当該紙幣40に、左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の両方のセンサ光軸を確実に横切らせることができる。
よって第1紙幣搬送部52は、このように紙幣40の短辺向搬送姿勢が一方の長辺を搬送方向へ向けるような搬送姿勢に変化すると、その搬送姿勢の変化以降は、搬送方向に沿って順次一組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の両方のセンサ光軸を確実に横切らせて、当該紙幣40の通過の有無及び残留の有無を検出させることができる。
さらに第1紙幣搬送部52は、それぞれサイズの異なる紙幣40を仮に二つ折りの状態で搬送するような場合も、当該紙幣40を短辺向搬送姿勢で搬送する場合と同様に、順次一組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の両方又は一方のセンサ光軸を横切らせて、当該紙幣40の通過の有無及び残留の有無を検出させることができる。
(2−4)第2の実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、現金自動預払機50では、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において搬送路幅方向に沿って2個の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61を一方は搬送路幅方向の中心よりも搬送路幅左端寄りに配置し、他方を搬送路幅右端寄りに配置するようにした。
実際に現金自動預払機50では、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において搬送路幅左端側の左通過残留センサ60をセンサ光軸が、搬送路幅右端から、当該現金自動預払機50で扱うことが想定される、それぞれサイズの異なる複数種類の紙幣40のうち、長辺が最も短い長辺最短紙幣40Bの当該長辺の長さ分の位置よりも搬送路幅右端寄りに位置するように配置した。
また現金自動預払機50では、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において搬送路幅右端側の右通過残留センサ61をセンサ光軸が、搬送路幅左端から長辺最短紙幣40Bの長辺の長さ分の位置よりも当該搬送路幅左端寄りに位置するように配置した。
従って現金自動預払機50では、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において長辺最短紙幣40Bが長辺向搬送姿勢で第1乃至第3搬送路52A乃至54Aの搬送路幅方向に対し何処を通る場合でも、当該長辺最短紙幣40Bに、搬送路幅方向の2個の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の両方のセンサ光軸を横切らせることができる。
以上の構成によれば、現金自動預払機50は、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において搬送路幅方向に沿って2個の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61を、一方はセンサ光軸が、搬送路幅右端から長辺最短紙幣40Bの長辺の長さ分の位置よりも搬送路幅右端寄りに位置するように配置し、他方はセンサ光軸が、搬送路幅左端から長辺最短紙幣40Bの長辺の長さ分の位置よりも当該搬送路幅左端寄りに位置するように配置するようにした。
これにより現金自動預払機50は、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において長辺最短紙幣40Bが長辺向搬送姿勢で第1乃至第3搬送路52A乃至54Aの搬送路幅方向に対し何処を通る場合でも、当該長辺最短紙幣40Bに、搬送路幅方向の2個の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の両方のセンサ光軸を横切らせることができる。
よって現金自動預払機50は、上述した第1の実施の形態によって得られる効果と同様の効果を得ることができると共に、これに加えて第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54により第1乃至第3搬送路52A乃至54Aを介して、長辺の長さの異なる長方形の紙幣40の何れを長辺向搬送姿勢で搬送する場合も左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の出力に基づき紙幣40の通過の有無及び残留の有無を的確に検出することができる。
また現金自動預払機50では、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において搬送路幅方向に対し左通過残留センサ60はセンサ光軸が、搬送路幅左端から短辺最短紙幣40Bの短辺の長さ分の位置よりも搬送路幅左端寄りに位置するように配置し、右通過残留センサ61はセンサ光軸が、搬送路幅右端から短辺最短紙幣40Bの短辺の長さ分の位置よりも当該搬送路幅右端寄りに位置するように配置するようにした。
従って現金自動預払機50は、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において短辺の長さの異なる紙幣40の何れが短辺向搬送姿勢で第1乃至第3搬送路52A乃至54Aの搬送路幅左端寄りや搬送路幅右端寄りを通る場合でも、当該紙幣40に搬送路幅方向の2個の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の両方のセンサ光軸の少なくとも一方のセンサ光軸を横切らせるようにして、当該左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の出力に基づき紙幣40の通過の有無及び残留の有無を的確に検出することができる。
さらに現金自動預払機50では、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において搬送路幅方向の2個の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の幅方向センサ間距離を短辺最短紙幣40Aの短辺の長さよりも短くするようにした。
従って現金自動預払機50は、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において、それぞれ短辺の長さの異なる紙幣40が短辺向搬送姿勢で第1乃至第3搬送路52A乃至54Aの中央部を通るような場合は、これら紙幣40の何れにも搬送路幅方向の2個の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の両方のセンサ光軸を横切らせるようにして、当該左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の出力に基づき紙幣40の通過の有無及び残留の有無を的確に検出することができる。
このように現金自動預払機50は、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において、それぞれサイズの異なる紙幣40がどのような姿勢で第1乃至第3搬送路52A乃至54Aの搬送路幅方向に対し何処を通る場合でも、これら紙幣40に、搬送方向に沿って順次一組の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の両方のセンサ光軸の少なくとも一方のセンサ光軸を横切らせるようにして、左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の出力に基づき紙幣40の通過の有無及び残留の有無を的確に検出することができる。
(3)他の実施の形態
(3−1)他の実施の形態1
なお上述した第1及び第2の実施の形態においては、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20、52乃至54において紙幣40の搬送用に複数の下搬送ローラ30、31、34、35及び複数の上搬送ローラ32、33、36、37を設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20、52乃至54に、複数の上搬送ローラ32、33、36、37に換えて、紙幣40の搬送用に複数のローラと、これら複数のローラにかけられた無端状の複数のベルトとを設けるようにしても良い。
すなわち、図3及び図5との対応部分に同一符号を付した図17及び図18に示すように、例えば、第1紙幣搬送部70は、左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26に、搬送路幅方向に沿って並ぶ2個の下搬送ローラ30、31よりも前で2個のローラ71、72を搬送路幅方向に沿って並べるようにして図示しないローラ回動軸を介し一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
また第1紙幣搬送部70は、左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26に、搬送路幅方向に沿って並ぶ2個の下搬送ローラ34、35よりも後で2個のローラ73、74を搬送路幅方向に沿って並べるようにして図示しないローラ回動軸を介し一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
さらに第1紙幣搬送部70は、搬送路幅左端側で搬送方向に沿って隣接する一方のローラ71から他方のローラ73に亘って無端状のベルト(以下、これを左搬送ベルトとも呼ぶ)75がかけられると共に、搬送路幅右端側で搬送方向に沿って隣接する一方のローラ72から他方のローラ74に亘っても無端状のベルト(以下、これを右搬送ベルトとも呼ぶ)76がかけられている。
そして第1紙幣搬送部70は、左搬送ベルト75において2個のローラ71、73間の搬送方向と平行な上下2箇所の直線状の部分のうち、下側の直線状の部分を、上搬送ガイド77に穿設された対向する孔部77Aに通して、搬送路幅左端側で搬送方向に沿って隣接する2個の下搬送ローラ30、34の周側面の上側の部分に押し付けている。
また第1紙幣搬送部70は、右搬送ベルト76において2個のローラ72、74間の搬送方向と平行な上下2箇所の直線状の部分のうち、下側の直線状の部分を、上搬送ガイド77に穿設された対向する孔部77Bに通して、搬送路幅左端側で搬送方向に沿って隣接する2個の下搬送ローラ31、35の周側面の上側の部分に押し付けている。
因みに、第1紙幣搬送部70は、左搬送ベルト75及び右搬送ベルト76がかけられ、搬送路幅方向に沿って配置された2個のローラ71、72の下側には、紙幣40の搬送用に、搬送路幅方向に沿って図示しない2個の下搬送ローラを配置することができる。
また第1紙幣搬送部70は、左搬送ベルト75及び右搬送ベルト76がかけられ、搬送路幅方向に沿って配置された2個のローラ71、72の下側には、紙幣40の搬送用に、搬送路幅方向に沿って図示しない他の2個のローラを配置し、これら他の2個のローラに、それぞれ図示しない搬送ベルトをかけることもできる。
さらに第1紙幣搬送部70は、左搬送ベルト75及び右搬送ベルト76がかけられ、搬送路幅方向に沿って配置された2個のローラ73、74の下側にも、同様に図示しない下搬送ローラや、図示しない搬送ベルトがかけられた図示しない他のローラを配置することができる。
この場合、第1紙幣搬送部70では、例えば、搬送路幅方向に沿って並ぶ2個の下搬送ローラ30、31の中心点P1を通る上方向と平行な仮想線と、これよりも前で搬送路幅方向に沿って並ぶ2個のローラ71、72の中心点P5を通る上方向と平行な仮想線との間の距離を搬送方向ローラ間距離とする。
そして第1紙幣搬送部70では、下搬送ローラ30、31とローラ71、72との間の搬送方向ローラ間距離を、第1の実施の形態の場合と同様に上述した(1)式に示す搬送方向に対するローラの配置位置の条件(以下、これを搬送方向ローラ配置条件とも呼ぶ)を満たすように選定する。
また第1紙幣搬送部70では、例えば、搬送路幅方向に沿って並ぶ2個の下搬送ローラ34、35の中心点P2を通る上方向と平行な仮想線と、これよりも後で搬送路幅方向に沿って並ぶ2個のローラ73、74の中心点P6を通る上方向と平行な仮想線との間の距離も搬送方向ローラ間距離とする。
そして第1紙幣搬送部70では、下搬送ローラ34、35とローラ73、74との間の搬送方向ローラ間距離についても、第1の実施の形態の場合と同様に上述した(1)式に示す搬送方向ローラ配置条件を満たすように選定する。
また第1紙幣搬送部70では、搬送路幅方向に対するローラ71乃至74の配置位置を、上述した(3)式、(4)式、(6)式、(7)式、(9)式及び(10)式に示す搬送路幅方向ローラ配置条件を満たすように選定する。
さらに第1紙幣搬送部70は、例えば、搬送方向に沿って順に配置されるローラ71、72、下搬送ローラ30、31、下搬送ローラ34、35及びローラ73、74のそれぞれの間に、一組の左通過残留センサ80、81、82及び右通過残留センサ83、84、85が、第1の実施の形態の場合と同様に、上述した(11)式、(12)式、(14)式、(15)式、(17)式及び(18)式に示す搬送路幅方向センサ配置条件を満たす位置に配置されている。
本発明は、このように第1紙幣搬送部70を、左搬送ベルト75及び右搬送ベルト76を設けるように構成し、また第2及び第3紙幣搬送部についても基本的には当該第1紙幣搬送部70と同様に構成することで、これら第1紙幣搬送部70と第2及び第3紙幣搬送部との構成により、上述した第1及び第2の実施の形態によって得られる効果と同様の効果を得ることができる。
因みに、本発明は、第1乃至第3紙幣搬送部において、図17及び図18に示す第1紙幣搬送部70とは搬送ベルト及び搬送ローラを上下逆に配置することもでき、係る構成によっても、上述した第1及び第2の実施の形態によって得られる効果と同様の効果を得ることができる。
これに加え本発明は、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20、52乃至54に、複数の下搬送ローラ30、31、34、35及び複数の上搬送ローラ32、33、36、37に換えて、紙幣40の搬送用に複数のローラと、これら複数のローラにかけられた無端状の複数のベルトとを設けるようにしても良い。
すなわち、図3及び図5との対応部分に同一符号を付した図19及び図20に示すように、例えば、第1紙幣搬送部90は、左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26において下搬送ガイド91側に、搬送方向に沿って順次2個のローラ(以下、これを下ローラとも呼ぶ)92乃至95を、搬送路幅方向と平行な図示しないローラ回動軸を介して一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
また第1紙幣搬送部90は、左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26において上搬送ガイド100側にも、搬送方向に沿って順次2個のローラ(以下、これを上ローラとも呼ぶ)101乃至104を、搬送路幅方向と平行な図示しないローラ回動軸を介して一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
さらに第1紙幣搬送部90は、搬送路幅左端側で搬送方向に沿って隣接する一方の下ローラ92から他方の下ローラ94に亘って無端状のベルト(以下、これを左下搬送ベルトとも呼ぶ)105がかけられると共に、搬送路幅右端側で搬送方向に沿って隣接する一方の下ローラ93から他方の下ローラ95に亘っても無端状のベルト(以下、これを右下搬送ベルトとも呼ぶ)106がかけられている。
そして第1紙幣搬送部90は、左下搬送ベルト105において2個の下ローラ92、94間の搬送方向と平行な上下2箇所の直線状の部分のうち、上側の直線状の部分を、下搬送ガイド91に穿設された対向する孔部に通して、当該下搬送ガイド91の一面91Aと上搬送ガイド100の対向する一面100Aとの間の上下ガイド間隙に入り込ませている。
また第1紙幣搬送部90は、右下搬送ベルト106において2個の下ローラ93、95間の搬送方向と平行な上下2箇所の直線状の部分のうち、上側の直線状の部分も、下搬送ガイド91に穿設された対向する孔部91AXに通して上下ガイド間隙に入り込ませている。
さらに第1紙幣搬送部90は、左上搬送ベルト107において2個の上ローラ101、103間の搬送方向と平行な上下2箇所の直線状の部分のうち、下側の直線状の部分を、上搬送ガイド100に穿設された対向する孔部100AXに通して上下ガイド間隙に入り込ませている。
さらにまた第1紙幣搬送部90は、右上搬送ベルト108において2個の上ローラ102、104間の搬送方向と平行な上下2箇所の直線状の部分のうち、下側の直線状の部分を、上搬送ガイド100に穿設された対向する孔部100AYに通して上下ガイド間隙に入り込ませている。
これにより第1紙幣搬送部90は、左上搬送ベルト107の下側の直線状の部分において中央部から他方の上ローラ103までの部分を、左下搬送ベルト105の上側の直線状の部分において中央部から一方の下ローラ92までの部分に押し付けている。
また第1紙幣搬送部90は、右上搬送ベルト108の下側の直線状の部分において中央部から他方の上ローラ104までの部分を、右下搬送ベルト106の上側の直線状の部分において中央部から一方の下ローラ93までの部分に押し付けている。
因みに、第1紙幣搬送部90は、左上搬送ベルト107及び右上搬送ベルト108がかけられ、搬送路幅方向に沿って配置された2個の上ローラ101、102の下側には、紙幣40の搬送用に、搬送路幅方向に沿って図示しない2個の下搬送ローラを配置することができる。
また第1紙幣搬送部90は、左上搬送ベルト107及び右上搬送ベルト108がかけられ、搬送路幅方向に沿って配置された2個の上ローラ101、102の下側には、紙幣40の搬送用に、搬送路幅方向に沿って図示しない他の2個の下ローラを配置し、これら他の2個の下ローラに、それぞれ図示しない左下搬送ベルト及び右下搬送ベルトをかけることもできる。
さらに第1紙幣搬送部90は、左下搬送ベルト105及び右下搬送ベルト106がかけられ、搬送路幅方向に沿って配置された2個の下ローラ94、95の上側には、紙幣40の搬送用に、搬送路幅方向に沿って図示しない2個の上搬送ローラを配置することができる。
さらにまた第1紙幣搬送部90は、左下搬送ベルト105及び右下搬送ベルト106がかけられ、搬送路幅方向に沿って配置された2個の下ローラ94、95の上側には、紙幣40の搬送用に、搬送路幅方向に沿って図示しない他の2個の上ローラを配置し、これら他の2個の上ローラに、それぞれ図示しない左上搬送ベルト及び右上搬送ベルトをかけることもできる。
この場合、第1紙幣搬送部90では、例えば、搬送路幅方向に沿って並ぶ2個の上ローラ101、102の中心点P10を通る上方向と平行な仮想線と、これよりも後で搬送路幅方向に沿って並ぶ2個の下ローラ92、93の中心点P11を通る上方向と平行な仮想線との間の距離を搬送方向ローラ間距離とする。
そして第1紙幣搬送部90では、これら上ローラ101、102と下ローラ92、93との間の搬送方向ローラ間距離を、第1の実施の形態の場合と同様に上述した(1)式に示す搬送方向ローラ配置条件を満たすように選定する。
また第1紙幣搬送部90では、例えば、搬送路幅方向に沿って並ぶ2個の下ローラ92、93の中心点P10を通る上方向と平行な仮想線と、これよりも後で搬送路幅方向に沿って並ぶ2個の上ローラ103、104の中心点P12を通る上方向と平行な仮想線との間の距離も搬送方向ローラ間距離とする。
そして第1紙幣搬送部90では、これら下ローラ92、93と上ローラ103、104との間の搬送方向ローラ間距離も、第1の実施の形態の場合と同様に上述した(1)式に示す搬送方向ローラ配置条件を満たすように選定する。
さらに第1紙幣搬送部90では、例えば、搬送路幅方向に沿って並ぶ2個の上ローラ103、104の中心点P12を通る上方向と平行な仮想線と、これよりも後で搬送路幅方向に沿って並ぶ2個の下ローラ94、95の中心点P13を通る上方向と平行な仮想線との間の距離も搬送方向ローラ間距離とする。
そして第1紙幣搬送部90では、これら上ローラ103、104と下ローラ94、95との間の搬送方向ローラ間距離も、第1の実施の形態の場合と同様に上述した(1)式に示す搬送方向ローラ配置条件を満たすように選定する。
さらに第1紙幣搬送部90では、搬送路幅方向に対する下ローラ92乃至95の配置位置を、上述した(3)式、(4)式、(6)式、(7)式、(9)式及び(10)式に示す搬送路幅方向ローラ配置条件を満たすように選定する。
さらにまた第1紙幣搬送部90では、搬送路幅方向に対する上ローラ101乃至104の配置位置についても、上述した(3)式、(4)式、(6)式、(7)式、(9)式及び(10)式に示す搬送路幅方向ローラ配置条件を満たすように選定する。
因みに、第1紙幣搬送部90は、例えば、特に図示はしないが、上ローラ101乃至104と下ローラ92乃至95との搬送方向に沿った間に一組又は複数組の左通過残留センサ及び右通過残留センサが、第1の実施の形態の場合と同様に、上述した(11)式、(12)式、(14)式、(15)式、(17)式及び(18)式に示す搬送路幅方向センサ配置条件を満たすように配置されている。
本発明は、このように第1紙幣搬送部90を、左下搬送ベルト105及び右下搬送ベルト106並びに左上搬送ベルト107及び右上搬送ベルト108を設けるように構成し、また第2及び第3紙幣搬送部についても基本的には当該第1紙幣搬送部90と同様に構成することで、これら第1紙幣搬送部90と第2及び第3紙幣搬送部との構成により、上述した第1及び第2の実施の形態によって得られる効果と同様の効果を得ることができる。
(3−2)他の実施の形態2
また上述した第2の実施の形態においては、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において搬送路幅方向に対し2個の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61を配置するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において搬送路幅方向に対し2個の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61の間や、これらよりも搬送路幅左端側、搬送路幅右端側に、さらに1又は複数の通過残留センサを配置するようにしても良い。
また本発明は、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において左通過残留センサ60をセンサ光軸が、搬送路幅左端側の下搬送ローラ30及び上搬送ローラ32のローラセンタから搬送方向の前又は後に位置するように配置し、右通過残留センサ61をセンサ光軸が、搬送路幅右端側の下搬送ローラ31及び上搬送ローラ33のローラセンタから搬送方向の前又は後に位置するように配置するようにしても良い。
すなわち、本発明は、第1乃至第3紙幣搬送部52乃至54において搬送路幅方向に対し2個の左通過残留センサ及び右通過残留センサを、上述した(11)式、(12)式、(14)式、(15)式、(17)式及び(18)式に示す搬送路幅方向センサ配置条件を満たせば、種々の位置に配置することができると共に、これら2個の左通過残留センサ及び右通過残留センサの他にも1又は複数の通過残留センサを種々の位置に配置することができる。
ここで例えば、図12及び図13との対応部分に同一符号を付した図21及び図22に示すように、第1乃至第3紙幣搬送部120乃至122では、搬送路幅方向に対し、上述の2個の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61を、対向する下搬送ローラ30及び上搬送ローラ32と、対向する下搬送ローラ31及び上搬送ローラ33との間に、上述した(11)式、(12)式、(14)式、(15)式、(17)式及び(18)式に示す搬送路幅方向センサ配置条件を満たすように配置する。
また第1乃至第3紙幣搬送部120乃至122では、搬送路幅方向に対し、2個の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61と同様構成の通過残留センサ125を、対向する下搬送ローラ30及び上搬送ローラ32よりも搬送路幅左端寄りに配置する。
さらに第1乃至第3紙幣搬送部120乃至122では、搬送路幅方向に対し、2個の左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61と同様構成の通過残留センサ126を、対向する下搬送ローラ31及び上搬送ローラ33よりも搬送路幅右端寄りに配置する。
すなわち、係る第1乃至第3紙幣搬送部120乃至122では、対向する下搬送ローラ30及び上搬送ローラ32を左右から挟み込むように左通過残留センサ60と他の通過残留センサ125とを配置すると共に、対向する下搬送ローラ31及び上搬送ローラ33を左右から挟み込むように右通過残留センサ61と他の通過残留センサ126とを配置する。
本発明は、このような第1乃至第3紙幣搬送部120乃至122の構成によっても、上述した第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(3−3)他の実施の形態3
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20、52乃至54において搬送路幅方向に対し、2個の下搬送ローラ30、31、34、35及び2個の上搬送ローラ32、33、36、37を、上述した(3)式、(4)式、(6)式、(7)式、(9)式及び(10)式に示す搬送路幅方向ローラ配置条件を満たす位置に配置するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、例えば、一時保留部12において紙幣を一時的に保持する際、及び当該一時的に保持した紙幣を繰り出す際の紙幣の搬送方向と直交する方向(すなわち、搬送路幅方向)に対し、例えば、2個のローラを上述した(3)式、(4)式、(6)式、(7)式、(9)式及び(10)式に示す搬送路幅方向ローラ配置条件を満たす位置に配置するようにしても良い。
すなわち、図23及び図24に示すように、一時保留部130は、互いの一面を平行にして配置された図示しない略平板状の左フレーム及び右フレームを有している。
この場合、一時保留部130では、左フレームの一面と右フレームの一面との間の距離が搬送路幅として、第1及び第2の実施の形態の場合と同様に上述の(1)式をもとに選定されている。
よって一時保留部130では、左フレームの一面から右フレームの一面へ向かう右方向、及びこれとは逆の右フレームの一面から左フレームの一面へ向かう左方向が、搬送路幅方向になる。
左フレーム及び右フレームは、互いの一面の間に、図示しないドラム回動軸に取り付けられた略円筒状のテープドラム131を、搬送路幅方向と平行にした当該ドラム回動軸を介して一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
また左フレーム及び右フレームは、互いの一面の間でテープドラム131の前側下寄りに、図示しないリール回動軸に取り付けられた2個のテープリール(以下、これを下テープリールとも呼ぶ)132、133を、搬送路幅方向と平行にした当該リール回動軸を介して一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
さらに左フレーム及び右フレームは、互いの一面の間でテープドラム131の上側前寄りにも、図示しないリール回動軸に取り付けられた2個のテープリール(以下、これを上テープリールとも呼ぶ)134、135を、搬送路幅方向と平行にした当該リール回動軸を介して一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
さらに左フレーム及び右フレームは、互いの一面の間でテープドラム131の前側上寄りに図示しないローラ回動軸に取り付けられた2個のローラ(以下、これを下ローラとも呼ぶ)140、141を、搬送路幅方向と平行にした当該ローラ回動軸を介して一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
さらにまた左フレーム及び右フレームは、互いの一面の間でテープドラム131の上斜前に(2個の下ローラ140、141の上側)、図示しないローラ回動軸に取り付けられた2個のローラ(以下、これを上ローラとも呼ぶ)142、143を、搬送路幅方向と平行にした当該ローラ回動軸を介して一回転方向及び他回転方向へ回動可能に支持している。
ここで、2個の下テープリール132、133には、それぞれ搬送テープ(以下、これを下搬送テープとも呼ぶ)145、146の一端側が巻回されている。
そして2本の下搬送テープ145、146は、それぞれ他端側が下ローラ140、141にかけられた状態でテープドラム131に巻回されている。
また2個の上テープリール134、135にも、それぞれ搬送テープ(以下、これを上搬送テープとも呼ぶ)147、148の一端側が巻回されている。
そして2本の上搬送テープ147、148は、それぞれ他端側が上ローラ142、143にかけられた後、下搬送テープ145、146に重ねられた状態でテープドラム131に巻回されている。
一時保留部130は、係る構成のもと、紙幣取込時、制御部による図示しない駆動モータの駆動に応じてテープドラム131を他回転方向へ回転させて2本の下搬送テープ145、146及び2本の上搬送テープ147、148を後側へ引っ張る。
これにより一時保留部130は、テープドラム131により、2個の下テープリール132、133を他回転方向へ回転させると共に、2個の上テープリール134、135を一回転方向へ回転させながら、当該2個の下テープリール132、133及び2個の上テープリール134、135から2本の下搬送テープ145、146及び2本の上搬送テープ147、148を引き出すようにして巻き取る。
この状態で一時保留部130は、第3搬送路20A、54Aを介して搬送された紙幣を、2個の下ローラ140、141及び2個の上ローラ142、143の対向箇所から2本の下搬送テープ145、146及び2本の上搬送テープ147、148の間に挟み込むようにして、この場合の搬送方向となる後方向へ搬送しテープドラム131に巻き取る。
このようにして一時保留部130は、第3搬送路20A、54Aを介して搬送される複数の紙幣を、これを挟み込む2本の下搬送テープ145、146及び2本の上搬送テープ147、148と共にテープドラム131に巻き取って一時的に保持する。
一方、一時保留部130は、紙幣繰出時、制御部による駆動モータの駆動に応じて2個の下テープリール132、133を一回転方向に回転させると共に、2個の上テープリール134、135を他回転方向へ回転させてテープドラム131上の2本の下搬送テープ145、146及び2本の上搬送テープ147、148を前側へ引っ張る。
これにより一時保留部130は、2個の下テープリール132、133及び2個の上テープリール134、135により、テープドラム131を一回転方向へ回転させながら、当該テープドラム131から2本の下搬送テープ145、146及び2本の上搬送テープ147、148を引き出すようにして巻き取る。
この状態で一時保留部130は、テープドラム131の周側面上から一時的に保持していた紙幣を、2本の下搬送テープ145、146及び2本の上搬送テープ147、148の間に挟み込みながら、この場合の搬送方向となる前方向へ搬送する。
このようにして一時保留部130は、テープドラム131により2本の下搬送テープ145、146及び2本の上搬送テープ147、148の間に挟み込むようにして一時的に保持していた紙幣を、2個の下ローラ140、141及び2個の上ローラ142、143の対向箇所で当該下搬送テープ145、146及び2本の上搬送テープ147、148の間から取り出して第3搬送路20A、54Aへ繰り出す。
そして一時保留部130は、搬送路幅方向に対し2個の下ローラ140、141が、上述した(3)式、(4)式、(6)式、(7)式、(9)式及び(10)式に示す搬送路幅方向ローラ配置条件を満たす位置に配置されている。
また一時保留部130は、搬送路幅方向に対し2個の上ローラ142、143が2個の下ローラ140、141と対向させるようにして、上述した(3)式、(4)式、(6)式、(7)式、(9)式及び(10)式に示す搬送路幅方向ローラ配置条件を満たす位置に配置されている。
さらに一時保留部130は、搬送路幅方向に対し2個の下テープリール132、133が2個の下ローラ140、141と対向させるようにして、上述した(3)式、(4)式、(6)式、(7)式、(9)式及び(10)式に示す搬送路幅方向ローラ配置条件を満たす位置に配置されている。
さらにまた一時保留部130は、搬送路幅方向に対し2個の上テープリール134、135が2個の上ローラ142、143と対向させるようにして、上述した(3)式、(4)式、(6)式、(7)式、(9)式及び(10)式に示す搬送路幅方向ローラ配置条件を満たす位置に配置されている。
これにより一時保留部130は、現金自動預払機で扱うことが想定される、それぞれサイズの異なる紙幣が長辺向搬送姿勢や短辺向搬送姿勢で第3搬送路20A、54Aを介して搬送されると、その紙幣をサイズに関わらず、また第3搬送路20A、54Aの搬送路幅方向に対し何処を通って搬送されたのかにも関わらずに受け取って、引き続き2本の下搬送テープ145、146及び2本の上搬送テープ147、148の間に挟み込みながらテープドラム131へと搬送することができる。
ところで、一時保留部130では、2個の下ローラ140、141の中心点(以下、これを下ローラ中心点とも呼ぶ)から、2本の下搬送テープ145、146におけるテープドラム131の外面との接点(以下、これをテープドラム接点とも呼ぶ)までの距離を、上述の(1)式に示す搬送方向ローラ間距離に相当するものとして、搬送方向に対し当該2個の下ローラ140、141が、(1)式に示す搬送方向ローラ配置条件を満たす位置に配置されている。
また一時保留部130では、2個の上ローラ142、143の中心点(以下、これを上ローラ中心点とも呼ぶ)からテープドラム接点までの距離も、上述の(1)式に示す搬送方向ローラ間距離に相当するものとして、搬送方向に対し当該2個の上ローラ142、143が、(1)式に示す搬送方向ローラ配置条件を満たす位置に配置されている。
ただし、一時保留部130は、テープドラム131に対する紙幣の巻取枚数が変化すると、これに応じて全体の外径が変化する。
このため一時保留部130は、テープドラム131の外径の変化に応じて、2個の下ローラ140、141及び2個の上ローラ142、143の少なくとも一方を、搬送路幅方向に対する配置位置はそのままにローラ回動軸と共に、例えば、前後のような所定の一方向及びこれとは逆の他方向へ移動させて、テープドラム131に一時的に保持している紙幣に接触しないようにしている。
そして一時保留部130は、このような2個の下ローラ140、141及び2個の上ローラ142、143の少なくとも一方の移動機構を利用して、下ローラ中心点及びテープドラム接点の間の距離と、上ローラ中心点及びテープドラム接点の間の距離とを常に一定にしている。
これにより一時保留部130は、紙幣を2本の下搬送テープ145、146及び2本の上搬送テープ147、148の間に挟み込むようにして搬送する際、当該紙幣を、搬送力を的確に与えて搬送してテープドラム131に巻き取らせ、またテープドラム131から送り出させることができる。
このように一時保留部130は、本来、紙幣を一時的に保持するものであるが、その保持や繰出の際の紙幣の搬送において、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(3−4)他の実施の形態4
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20、52乃至54に、周側面が平らな下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37を設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20、52乃至54に、周側面が弓形状の(すなわち、周側面においてローラ幅方向の中央部が一周に亘り突出しているような)上搬送ローラ及び下搬送ローラを設けるようにしても良い。
(3−5)他の実施の形態5
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、本発明による紙葉類搬送装置を、図1乃至図24について上述した現金自動預払機1、50に設けられた第1乃至第3紙幣搬送部18乃至20、52乃至54に適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、それぞれサイズの異なる複数種類の切符を搬送する搬送部や、それぞれサイズの異なる複数種類のチケットを搬送する搬送部、それぞれサイズの異なる複数種類のコピー用紙を搬送する搬送部、それぞれサイズの異なる複数種類の葉書を搬送する搬送部、それぞれサイズの異なる複数種類の有価証券を搬送する搬送部等、また、これらサイズの異なる切符、チケット、コピー用紙、葉書及び有価証券等の少なくとも一部を複合的に扱うようにして搬送する搬送部等のように、この他種々の紙葉類搬送装置に広く適用することができる。
(3−6)他の実施の形態6
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、本発明による紙葉類取扱装置を、図1乃至図24について上述した現金自動預払機1、50に適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、現金自動支払機(CD:Cash Dispenser)や両替機、電車の切符や観劇のチケット等を販売する券売機、精算機、自動販売機、パチンコ台やスロット台のような遊戯機、コピー機、葉書搬送装置等のように、この他種々の構成の紙葉類取扱装置に広く適用することができる。
(3−7)他の実施の形態7
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、それぞれサイズの異なる複数種類の長方形の紙葉類として、図1乃至図24について上述した、それぞれサイズの異なる複数種類の紙幣40を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、それぞれサイズの異なる複数種類の切符や、それぞれサイズの異なる複数種類のチケット、それぞれサイズの異なる複数種類のコピー用紙、それぞれサイズの異なる複数種類の葉書、それぞれサイズの異なる複数種類の有価証券等のように、この他種々の紙葉類を広く適用することができる。
(3−8)他の実施の形態8
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、それぞれサイズの異なる複数種類の長方形の紙葉類のうち長辺が最も長い長辺最長紙葉類の当該長辺の長さに応じた搬送路幅で対向配置された一対のフレームとして、図1乃至図24について上述した左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、下搬送ガイド28と一体成形された左搬送フレーム25及び右搬送フレーム26等のように、この他種々の構成の一対のフレームを広く適用することができる。
(3−9)他の実施の形態9
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、一対のフレームの間に搬送路幅方向に対して順に配置され、紙葉類を搬送路幅方向と直交する搬送方向へ搬送するための少なくとも2個以上のローラとして、図1乃至図24について上述した、紙幣40を搬送用に直接駆動する下搬送ローラ30、31、34、35及び上搬送ローラ32、33、36、37を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、紙幣40を搬送用に駆動するベルトや、当該紙幣40を搬送用に駆動するテープがかけられるローラ(すなわち、ベルトやテープをかけることができるように、平らな周側面やローラ幅方向の中央部が一周に亘り凹んでいる周側面、歯車のように一周に亘り所定ピッチで溝部が形成された周側面を有するローラ)等のように、この他種々の構成のローラを広く適用することができる。
(3−10)他の実施の形態10
さらに上述した第1及び第2の実施の形態においては、一対のフレームの間に搬送路幅方向に対して順に配置され、搬送される紙葉類の通過の有無及び残留の有無を検出するための少なくとも2個以上のセンサとして、図1乃至図24について上述した発光素子60A、61A及び受光素子60B、61Bを有する左通過残留センサ60及び右通過残留センサ61を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、磁気によって紙葉類の通過の有無及び残留の有無を検出するセンサや、接触によって紙葉類の通過の有無及び残留の有無を検出するセンサ等のように、この他種々の構成のセンサを広く適用することができる。
本発明は、紙幣や切符、チケット、コピー用紙、葉書、有価証券等のそれぞれサイズの異なる紙葉類を搬送する紙葉類搬送装置と、当該紙幣や切符、チケット、コピー用紙、葉書、有価証券等のそれぞれサイズの異なる紙葉類を搬送するようにして取り扱う紙葉類取扱装置とに利用することができる。
1、50……現金自動預払機、18、52、70、90、120……第1紙幣搬送部、18A、52A……第1搬送路、19、53、121……第2紙幣搬送部、19A、53A……第2搬送路、20、54、122……第3紙幣搬送部、20A、54A……第3搬送路、25……左搬送フレーム、26……右搬送フレーム、30、31、34、35……下搬送ローラ、32、33、36、37……上搬送ローラ、40……紙幣、40A……短辺最短紙幣、40B……長辺最短紙幣、60、80、81、82……左通過残留センサ、61、83、84、85……右通過残留センサ、71乃至74……ローラ、75……左搬送ベルト、76……右搬送ベルト、92乃至95、140、141……下ローラ、101乃至104、142、143……上ローラ、105……左下搬送ベルト、106……右下搬送ベルト、107……左上搬送ベルト、108……右上搬送ベルト、125、126……通過残留センサ、130……一時保留部、145、146……下搬送テープ、147、148……上搬送テープ。

Claims (9)

  1. それぞれサイズの異なる複数種類の長方形の紙葉類のうち長辺が最も長い長辺最長紙葉類の当該長辺の長さに応じた搬送路幅で対向配置された一対のフレームと、
    上記一対のフレームの間に搬送路幅方向に沿って同軸上に2個のみ配置され、上記紙葉類を上記搬送路幅方向と直交する搬送方向へ搬送するための第1ローラ及び第2ローラと
    を具え、
    上記第1ローラは、
    ローラ幅方向の中心が、上記一対のフレームのうちの一方のフレームから他方のフレーム側の、複数種類の上記紙葉類のうち長辺が最も短い長辺最短紙葉類の当該長辺の長さの位置よりも上記一方のフレーム寄りに位置するように配置され、
    上記第2ローラは、
    上記第1ローラの配置位置よりも上記一方のフレーム側でローラ幅方向の中心が、上記他方のフレームから上記一方のフレーム側の上記長辺最短紙葉類の上記長辺の長さの位置よりも上記他方のフレーム寄りに位置するように配置された
    紙葉類搬送装置。
  2. 上記第1ローラは、
    上記ローラ幅方向の中心が、上記他方のフレームから上記一方のフレーム側の、複数種類の上記紙葉類のうち短辺が最も短い短辺最短紙葉類の当該短辺の長さの位置よりも上記他方のフレーム寄りに位置するように配置され、
    上記第2ローラは、
    上記ローラ幅方向の中心が、上記一方のフレームから上記他方のフレーム側の上記短辺最短紙葉類の上記短辺の長さの位置よりも上記一方のフレーム寄りに位置するように配置された
    請求項1に記載の紙葉類搬送装置。
  3. 上記第1ローラ及び上記第2ローラは、
    互いの上記ローラ幅方向の中心が、上記短辺最短紙葉類の上記短辺の長さよりも短い間隔で位置するように配置された
    請求項2に記載の紙葉類搬送装置。
  4. 上記一対のフレームの間に上記搬送路幅方向に対して順に配置され、搬送される上記紙葉類の通過の有無及び残留の有無を検出するための第1センサ及び第2センサ
    を具え、
    上記第1センサは、
    上記一方のフレームから上記他方のフレーム側の上記長辺最短紙葉類の上記長辺の長さの位置よりも上記一方のフレーム寄りに配置され、
    上記第2センサは、
    上記第1センサの配置位置よりも上記一方のフレーム側で、上記他方のフレームから上記一方のフレーム側の上記長辺最短紙葉類の上記長辺の長さの位置よりも上記他方のフレーム寄りに配置された
    請求項3に記載の紙葉類搬送装置。
  5. 上記第1センサは、
    上記他方のフレームから上記一方のフレーム側の上記短辺最短紙葉類の上記短辺の長さの位置よりも上記他方のフレーム寄りに配置され、
    上記第2センサは、
    上記一方のフレームから上記他方のフレーム側の上記短辺最短紙葉類の上記短辺の長さの位置よりも上記一方のフレーム寄りに配置された
    請求項4に記載の紙葉類搬送装置。
  6. 上記第1センサ及び上記第2センサは、
    上記短辺最短紙葉類の上記短辺の長さよりも短い間隔で配置された
    請求項5に記載の紙葉類搬送装置。
  7. 上記第1センサ及び上記第2センサは、
    上記第1ローラと上記第2ローラとの間に配置された
    請求項6に記載の紙葉類搬送装置。
  8. 上記第1センサは、
    上記第1ローラの上記ローラ幅方向の中心から上記搬送方向に配置され、
    上記第2センサは、
    上記第2ローラの上記ローラ幅方向の中心から上記搬送方向に配置された
    請求項6に記載の紙葉類搬送装置。
  9. 取扱対象のそれぞれサイズの異なる複数種類の長方形の紙葉類のうち長辺が最も長い長辺最長紙葉類の当該長辺の長さに応じた搬送路幅で対向配置された一対のフレームと、
    上記一対のフレームの間に搬送路幅方向に沿って同軸上に2個のみ配置され、上記紙葉類を上記搬送路幅方向と直交する搬送方向へ搬送するための第1ローラ及び第2ローラと
    を具え、
    上記第1ローラは、
    ローラ幅方向の中心が、上記一対のフレームのうちの一方のフレームから上記他方のフレーム側の、複数種類の上記紙葉類のうち長辺が最も短い長辺最短紙葉類の当該長辺の長さの位置よりも上記一方のフレーム寄りに位置するように配置され、
    上記第2ローラは、
    上記第1ローラの配置位置よりも上記一方のフレーム側でローラ幅方向の中心が、上記他方のフレームから上記一方のフレーム側の上記長辺最短紙葉類の上記長辺の長さの位置よりも上記他方のフレーム寄りに位置するように配置された
    紙葉類取扱装置。
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