JP4169016B2 - 媒体処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、金融機関などで使用される通帳等の媒体に対して磁気データの書込み/読取りあるいは印字などの処理を行う媒体処理装置に関する。
従来、通帳に設けられている磁気ストライプに対して磁気データの書込み/読取りを行う通帳処理装置においては、通帳を装置内に搬送する搬送方向に直交する方向に磁気ヘッドを移動させて磁気データの書込み/読取りを行うようにしている。磁気データの書込み/読取りを行わないときは、通帳の搬送ジャムを防止するために磁気ヘッドを通帳搬送路から退避させ、開閉可能なシャッタ部材で搬送路を塞ぐようにしている。
他方、通帳処理装置が具備されている自動取引装置には野外に設置されているものがあり、こうした装置においては通帳の挿入口から砂塵が進入する惧れがある。特に中国等の大陸においては黄砂に見舞われる場合がある。上述のシャッタ部材を具備する装置内にこのような砂塵が進入した場合、部品の損傷や動作不良を起こす惧れがある。
このような問題を解決するために、例えば特開2003−141452号公報に開示される装置においては、シャッタ部材上に付着した砂塵を、磁気ヘッドキャリアに取付けられた清掃部材により、シャッタ部材に設けられた排塵溝へ落とし、さらに装置底面に設けられた集塵皿へ落とすようにしている。
特開2003−141452号公報
しかしながら、上記文献に開示されるような、砂塵をシャッタ部材上から装置底面に設けられた集塵皿へ落とし込むような機構は、磁気ヘッドを移動させるための移動機構がシャッタ部材の下方に位置している装置には、落下する砂塵が移動機構上に降りかかるため、適用できない。即ち、磁気ヘッド移動機構がシャッタ部材の下方に位置している装置に対しては、砂塵防止用の別の解決手段が望まれていた。
上記課題を解決するために、本発明は、シャフト部材に沿って移動しながら媒体に対して処理を行う処理部を有する媒体処理装置において、前記シャフト部材の上方に該シャフト部材を覆うガード部材を設けたことを特徴とするものである。
また他の発明は、シャフト部材の上方に回動可能に設けられたシャッタ部材と、前記シャッタ部材に設けられ、該シャッタ部材が回動することにより前記シャフト部材に接触する清掃部材とを具備するようにしたものである。
さらに他の発明は、処理部に取付けられ、該処理部がシャフト部材に沿って移動することにより該シャフト部材に接触して移動する清掃部材を設けたことを特徴とするものである。
上記構成の本発明によれば、シャフト部材の上方にガード部材を設けたことにより、砂塵が上方から落下してきても砂塵がシャフト部材に付着することを防止でき、部品の損傷あるいは動作不良を防止できる。
また他の発明によれば、シャッタ部材が回動する際に清掃部材がシャフト部材に接触して清掃するので、シャフト部材に付着することを防止でき、部品の損傷あるいは動作不良を防止できる。
さらに他の発明によれば、処理部がシャフト部材に沿って移動する際に清掃部材がシャフト部材に接触して清掃するので、シャフト部材に付着することを防止でき、部品の損傷あるいは動作不良を防止できる。
以下、本発明を実施するためのいくつかの形態を図面に従って説明する。図1は本発明の第1の実施の形態の通帳処理装置の要部を示す側面図、図2は実施の形態の通帳処理装置のシステム構成を示す図、図3は第1の実施の形態の通帳処理装置の要部を示す平面図である。以下に説明する実施の形態では、媒体処理装置として通帳処理装置を例にして説明する。まず図2によりシステム構成について説明する。
図2において、通帳処理装置1は制御用パーソナルコンピュータ2に接続され、内部には磁気書込み/読取り部3および印字部4が設けられている。磁気書込み/読取り部3は、詳細は後述するが、磁気ヘッドを備え、通帳の磁気ストライプに対して磁気データの書込み又は読取りを行う。また印字部4は印字ヘッド5とプラテン6を有し、通帳に取引データの印字を行う。制御用パーソナルコンピュータ2は、本体部7と表示部8とから構成され、通帳処理装置1に対して接続コード9を介して制御コマンドを送信し、処理を実行させる。
図1、図3において、第1の実施の形態の通帳処理装置1には通帳挿入口10が設けられ、ここから通帳11が挿入される。挿入口10に接続して通帳搬送路12が形成されている。通帳搬送路12は、上部ガイド12a、下部ガイド12b、12cおよび開閉シャッタ13とで構成され、一対の搬送ローラ14a、14bが設けられている。上部ガイド12aの下面にはマグネットプレート15が設けられている。
開閉シャッタ13は、図示しない装置フレームに支点16を中心に回転可能に取付けられ、図示しない駆動手段により少なくとも90度は回転し、図1に点線で示す位置まで回転するようになっており、図1に示す水平の状態で位置保持できる機構および点線で示す垂直状態で位置保持できる機構を備えている。
開閉シャッタ13の下方には駆動シャフト17およびガイドシャフト18が設けられており、両シャフト17、18に磁気ヘッドキャリッジ19が摺動可能に取付けられている。磁気ヘッドキャリッジ19は磁気ヘッド20を搭載し、通帳11の磁気ストライプ11aの下側を移動する。駆動シャフト17はスクリューシャフトで構成され、図示しないモータにより駆動シャフト17が回転することにより磁気ヘッドキャリッジ19が図3に示す矢印A−B方向に移動する。
磁気ヘッドキャリッジ19は図1に示すように逆T字形状に形成されており、駆動シャフト17およびガイドシャフト18への嵌装部19a、19bの上方にはスペースが形成され、このスペースに砂塵ガード21a、21bが設けられている。砂塵ガード21a、21bは、搬送路12の幅全体に亘って設けられ、図示しない装置フレームに固定されている。砂塵ガード21a、21bは駆動シャフト17およびガイドシャフト18の直径よりも広い幅に形成され、上方から落ちてくる砂塵が両シャフト17、18に付着するのを防止するものである。本実施の形態では砂塵ガード21a、21bはフィルム状部材で形成されるが、他の部材、例えば金属部材で形成してもよい。
磁気ヘッドキャリッジ19は、磁気データの書込み又は読取りを行わないときは、図3に示すように通帳11の搬送路12より側方の退避位置に退避している。磁気ヘッド20は磁気ヘッドキャリッジ19に対して伸縮可能に設けられており、退避時は縮退状態になっており、磁気データの書込み/読取り時に上方へ伸張する。
次に第1の実施の形態における通帳処理装置の動作を説明する。ここでは通帳11の磁気ストライプ11aに対して磁気ヘッド20でデータを書込むまたは読取る動作を説明する。図4は第1の実施の形態における磁気データの書込み/読取り動作を示すフローチャート、図5、図6、図7は磁気データの書込み/読取り動作を示す動作説明図であり、こららの図に従って以下説明する。
図1において、通帳処理装置1の挿入口10に通帳11が挿入されると、図示しない検出センサにより挿入が検出され、搬送ローラ14a、14bが回転駆動され、挿入された通帳11が図5に示すように装置内部へ搬送される(ステップ1)。この状態においては開閉シャッタ13は水平状態に保持され、磁気ヘッドキャリッジ19は図3に示す退避位置に位置している。
通帳11が所定の位置まで搬送されると、図示しない検出センサにより検出され、搬送ローラ14a、14bの駆動が停止され、通帳11は所定の位置で停止する(ステップ2)。このとき通帳11の磁気ストライプ11aは図6に示すように水平状態の開閉シャッタ13の上方に位置している。この状態から次に開閉シャッタ13を開ける。即ち、図6に示すように下方へ90度回転させる(ステップ3)。
次に図示しないモータにより駆動シャフト17を回転させ、磁気ヘッドキャリッジ19を退避位置から図3に示す矢印A方向に移動し、磁気ヘッド20を通帳11の磁気ストライプ11aの下方に位置付ける。このとき磁気ヘッドキャリッジ19は砂塵ガード21a、21bに干渉することなく移動する。そして図7に示すように、磁気ヘッドキャリッジ19内のスプリング23を使用して磁気ヘッド20を上昇させ、磁気ストライプ11aに押し付ける(ステップ4)。
次に図示しないモータにより駆動シャフト17を回転させて磁気ヘッドキャリッジ19を移動させ、磁気ヘッド20により磁気ストライプ11aから磁気データを読み取る又は磁気データを書き込む(ステップ5)。読取り動作または書込み動作が終了すると、磁気ヘッド20を元に位置に下降し、図示しないモータにより駆動シャフト17を回転させて磁気ヘッドキャリッジ19を退避位置まで移動させる(ステップ6)。次に図示しない駆動手段により開閉シャッタ13を図7に示す状態から反時計回り方向に回転させ、図5に示す水平状態に戻す(ステップ7)。
開閉シャッタ13は通帳11の挿入口10に近く、挿入口10から入り込んだ砂塵が開閉シャッタ13の上部に溜まりやすい。上述のように、開閉シャッタ13は磁気データの読取り/書込み時に開閉するので、上部に溜まった砂塵が駆動シャフト17またはガイドシャフト18上に付着する惧れがある。しかしながら本実施の形態では、砂塵ガード21a、21bが設けられているので、開閉シャッタ13から落下した砂塵は砂塵ガード21a、21b上に付着し、駆動シャフト17及びガイドシャフト18上には付着しない。
以上のように第1の実施の形態によれば、砂塵ガード21a、21bを設けたので、開閉シャッタ13から落下した砂塵が駆動シャフト17及びガイドシャフト18上に付着するのを防止することができる。したがって砂塵が磁気データの読取り/書込みに悪影響を及ぼすのを防止することができる。
次に第2の実施の形態を説明する。図8は第2の実施の形態の通帳処理装置の要部を示す側面図である。図8において、第2の実施の形態の開閉シャッタ13aには、回転支点16から見た先端部に清掃具25が取付けられている。清掃具25の長さは、開閉シャッタ13aが回転する際に清掃具25の少なくとも先端部が駆動シャフト17およびガイドシャフト18に接触する長さに設定されている。清掃具25は刷毛状に形成され、開閉シャフト17の長さ(図3に示す矢印A−B方向の長さ)全長に亘って設けられている。その他の構成は前記第1の実施の形態と同様である。なお第2の実施の形態では砂塵ガード21a、21bは設けられていない。
次に第2の実施の形態の動作をさらに図9にしたがって説明する。図9は第2の実施の形態の動作を示す動作説明図である。通帳11が挿入口10から挿入され、所定の位置に搬送されるまで開閉シャッタ13aは図8に示すように水平状態になっている。通帳11が所定の位置まで搬送されると、図9に示すように、開閉シャッタ13aは時計回り方向に90度回転する。
このとき図9に点線で示すように、清掃具25の先端部25aが駆動シャフト17に接触し、駆動シャフト17に付着している砂塵を清掃する。さらに開閉シャッタ13aが回転すると、清掃具25の先端部25aがガイドシャフト18に接触し、ガイドシャフト18に付着している砂塵を清掃する。そして図9に実線で示す位置で回転を停止する。次に第1の実施の形態で説明したように、磁気ヘッドキャリッジ19が移動してきて通帳11の磁気ストライプ11aに対して磁気データの読取りまたは書込みを行う。
このように、磁気ヘッドキャリッジ19が移動を開始する直前に清掃具25で駆動シャフト17およびガイドシャフト18を清掃するので、仮に砂塵が駆動シャフト17またはガイドシャフト18に付着していても、磁気データの読取り/書込みに悪影響を及ぼすのを防止することができる。
また、開閉シャッタ13aを開ける際、清掃具25が駆動シャフト17およびガイドシャフト18にそれぞれ両方向から接触するように、開閉シャッタ13aを往復動作させるようにしてもよい。このようにすれば、清掃具25が駆動シャフト17またはガイドシャフト18を通過した後に開閉シャッタ13a上から落下した砂塵が駆動シャフト17またはガイドシャフト18に付着した場合でもこれらの付着砂塵を清掃することができる。往復動作を複数回実行すればさらに清掃効果が上がる。なお、清掃具25の材質については限定されない。ゴム製のものでも他の材質を用いてもよい。
次に本発明の第3の実施の形態を説明する。図10は第3の実施の形態の通帳処理装置の要部を示す正面図である。図10において、第3の実施の形態においては、磁気ヘッドキャリッジ19の移動方向の前後に清掃具26、27が取付けられている。清掃具26、27は刷毛状に形成され、磁気ヘッドキャリッジ19が嵌装される駆動シャフト17およびガイドシャフト18の上部にそれぞれ設けられている。磁気ヘッドキャリッジ19が駆動シャフト17およびガイドシャフト18上を移動する際に、駆動シャフト17およびガイドシャフト18の少なくとも上部に接触するように形成されている。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。なお第3の実施の形態も砂塵ガード21a、21bは設けられていない。
次に動作を説明する。挿入された通帳11が所定の位置まで搬送されると、図示しない開閉シャッタ13が開き、磁気ヘッドキャリッジ19が退避位置から図に示す矢印A方向に移動する。開閉シャッタ13が開いたときに、開閉シャッタ13の上部に付着していた砂塵が落下する場合がある。落下した砂塵は駆動シャフト17またはガイドシャフト18の上部(図10に示す18a、17aの部分)に付着する。
磁気ヘッドキャリッジ19が矢印A方向に移動すると、移動方向の先頭部にある清掃具26が上部17a、18aを清掃し、砂塵が駆動シャフト17またはガイドシャフト18と磁気ヘッドキャリッジ19との間に入り込まないようにする。また磁気ヘッドキャリッジ19が矢印B方向に移動する場合は、清掃具27がシャフト17、18の上部17a、18aを清掃する。
このように第3の実施の形態によれば、駆動シャフト17またはガイドシャフト18に付着した砂塵を磁気ヘッドキャリッジ19を移動させる際に清掃具26、27により清掃するので、砂塵が磁気ヘッドキャリッジ19の移動動作に悪影響を及ぼすのを防止することができる。
本発明は上記の各実施の形態に限られるものではない。例えば、上記各実施の形態における砂塵ガードおよび清掃具を交換可能に設けるようにしてもよい。なおこれらの砂塵ガードおよび清掃具の材質も限定されるものではない。
本発明の第1の実施の形態の通帳処理装置の要部を示す側面図である。 実施の形態の通帳処理装置のシステム構成を示す図である。 第1の実施の形態の通帳処理装置の要部を示す平面図である。 第1の実施の形態における磁気データの書込み/読取り動作を示すフローチャートである。 第1の実施の形態の磁気データの書込み/読取り動作を示す動作説明図である。 第1の実施の形態の磁気データの書込み/読取り動作を示す動作説明図である。 第1の実施の形態の磁気データの書込み/読取り動作を示す動作説明図である。 第2の実施の形態の通帳処理装置の要部を示す側面図である。 第2の実施の形態の動作を示す動作説明図である。 第3の実施の形態の通帳処理装置の要部を示す正面図である。
符号の説明
1 通帳処理装置
3 磁気書込み/読取り部
11 通帳
13 開閉シャッタ
19 磁気ヘッドキャリッジ
20 磁気ヘッド
21a、21b 砂塵ガード
25、26、27 清掃具

Claims (3)

  1. シャフト部材に沿って移動しながら媒体に対して処理を行う処理部を有する媒体処理装置において、
    前記シャフト部材の上方に該シャフト部材を覆うガード部材を設けたことを特徴とする媒体処理装置。
  2. シャフト部材に沿って移動しながら媒体に対して処理を行う処理部を有する媒体処理装置において、
    前記シャフト部材の上方に回動可能に設けられたシャッタ部材と、
    前記シャッタ部材に設けられ、該シャッタ部材が回動することにより前記シャフト部材に接触する清掃部材とを具備することを特徴とする媒体処理装置。
  3. シャフト部材に沿って移動しながら媒体に対して処理を行う処理部を有する媒体処理装置において、
    前記処理部に取付けられ、該処理部が前記シャフト部材に沿って移動することにより該シャフト部材に接触して移動する清掃部材を設けたことを特徴とする媒体処理装置。
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