JP5703984B2 - 木材の処理方法及び該処理方法で処理された木材 - Google Patents
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Description
請求項1:
皮膜形成能を有するシリコーンエマルジョン組成物〔I〕の硬化物と(F)ホウ素系化合物と(G)硫酸塩とを表面に含むことを特徴とする木材。
請求項2:
皮膜形成能を有するシリコーンエマルジョン組成物〔I〕の硬化物100質量部に対して、(F)ホウ素系化合物を10〜1,500質量部、(G)硫酸塩を10〜300質量部の固形分割合で含むことを特徴とする請求項1記載の木材。
請求項3:
シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、
(A)1分子中にケイ素原子に結合するヒドロキシル基を少なくとも2個含有するオルガノシロキサン:100質量部、
(B)アミノ基含有オルガノキシシランと酸無水物との反応生成物:0.5〜20質量部
が水中に乳化分散されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の木材。
請求項4:
更に、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、(C)エポキシ基含有オルガノキシシラン及び/又はその部分加水分解物を(A)成分100質量部に対し1〜20質量部含有する請求項3記載の木材。
請求項5:
更に、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、(D)コロイダルシリカ及び/又はポリシルセスキオキサンを(A)成分100質量部に対し10〜50質量部含有する請求項3又は4記載の木材。
請求項6:
更に、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、(E)硬化触媒を0.5〜10質量部含有する請求項3〜5のいずれか1項記載の木材。
請求項7:
(G)硫酸塩が、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウムのいずれかであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の木材。
請求項8:
(F)ホウ素系化合物が、八ホウ酸二ナトリウム四水和物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の木材。
請求項9:
ホウ酸換算におけるホウ酸塩の残存量が、JIS K1571の溶脱試験後で5kg/m3以上である請求項1〜8のいずれか1項記載の木材。
請求項10:
(A)1分子中にケイ素原子に結合するヒドロキシル基を少なくとも2個含有するオルガノシロキサン:100質量部、
(B)アミノ基含有オルガノキシシランと酸無水物との反応生成物:0.5〜20質量部
が水中に乳化分散されたシリコーンエマルジョン組成物〔I〕の水を除いた有効成分100質量部に対して、(F)ホウ素系化合物を10〜1,500質量部、(G)硫酸塩10〜300質量部の固形分割合で使用し、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕と(F)ホウ素系化合物を含む分散液を木材に塗布、噴霧、浸漬又は減圧もしくは加圧注入処理し、次いで(G)硫酸塩塗布、噴霧又は浸漬させることを特徴とする木材の処理方法。
請求項11:
(A)1分子中にケイ素原子に結合するヒドロキシル基を少なくとも2個含有するオルガノシロキサン:100質量部、
(B)アミノ基含有オルガノキシシランと酸無水物との反応生成物:0.5〜20質量部
が水中に乳化分散されたシリコーンエマルジョン組成物〔I〕の水を除いた有効成分100質量部に対して、(F)ホウ素系化合物を10〜1,500質量部、(G)硫酸塩を10〜300質量部の固形分割合で使用し、(F)ホウ素系化合物を木材に塗布、噴霧、浸漬又は減圧もしくは加圧注入処理し、次いで(G)硫酸塩を塗布、噴霧又は浸漬し、更にシリコーンエマルジョン組成物〔I〕を塗布、噴霧又は浸漬させることを特徴とする木材の処理方法。
請求項12:
更に、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、(C)エポキシ基含有オルガノキシシラン及び/又はその部分加水分解物を(A)成分100質量部に対し1〜20質量部含有する請求項10又は11記載の木材の処理方法。
請求項13:
更に、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、(D)コロイダルシリカ及び/又はポリシルセスキオキサンを(A)成分100質量部に対し10〜50質量部含有する請求項10〜12のいずれか1項記載の木材の処理方法。
請求項14:
更に、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、(E)硬化触媒を0.5〜10質量部含有する請求項10〜13のいずれか1項記載の木材の処理方法。
請求項15:
(G)硫酸塩が、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウムのいずれかであることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項記載の処理方法。
請求項16:
(F)ホウ素系化合物が、八ホウ酸二ナトリウム四水和物であることを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項記載の処理方法。
請求項17:
請求項10〜16のいずれか1項記載の処理方法で処理された木材。
請求項18:
ホウ酸換算におけるホウ酸塩の残存量が、JIS K1571の溶脱試験後で5kg/m3以上である請求項17記載の木材。
(A)1分子中にケイ素原子に結合するヒドロキシル基を少なくとも2個含有するオルガノシロキサン:100質量部、
(B)アミノ基含有オルガノキシシランと酸無水物との反応生成物:0.5〜20質量部、
(C)エポキシ基含有オルガノキシシラン及び/又はその部分加水分解物:0〜20質量部、
(D)コロイダルシリカ及び/又はポリシルセスキオキサン:0〜50質量部、
(E)硬化触媒:0〜10質量部
が水中に乳化分散されたシリコーンエマルジョン組成物であることが好ましい。
[ここで、Rは同一又は異種の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基、Xは同一又は異種の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアルコキシ基又はヒドロキシル基、YはX又は−[O−Si(X)2]c−Xで示される同一又は異種の基で、X及びY中の少なくとも2個はヒドロキシル基である。aは0〜1,000の正数、bは100〜10,000の正数、cは1〜1,000の正数である。]
A(R)gSi(OR)3-g
[式中、Rは前記と同じ、Aは式−R1(NHR1)hNHR2(式中、R1は同一又は異種の炭素数1〜6のメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ヘキシレン基等のアルキレン基などの2価炭化水素基、R2はR又は水素原子、hは0〜6の整数である。)で表されるアミノ含有基、gは0、1又は2である。]
で表されるものを用いることができ、具体的には下記のものが挙げられる。
(C2H5O)3SiC3H6NH2、
(C2H5O)2(CH3)SiC3H6NH2、
(CH3O)3SiC3H6NH2、
(CH3O)2(CH3)SiC3H6NH2、
(CH3O)3SiC3H6NHC2H4NH2、
(CH3O)2(CH3)SiC3H6NHC2H4NH2
得られたシリコーンエマルジョン組成物〔I〕中の有効成分量乃至固形分量は、35〜60質量%、特に40〜55質量%であることが好ましい。
なお、(F)ホウ素系化合物は木材内部まで浸透するのに対して、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕は木材表面近くで膜を形成する。従って、木材の大きさによって適正比率は異なり、後述するJIS K1571に使用する木材サイズ(2cm×2cm×1cm)の場合は、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕100質量部に対して、(F)ホウ素系化合物は10〜300質量部程度となるが、例えば10cm×10cm×100cmのようなサイズの場合は、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕100質量部に対して、(F)ホウ素系化合物は1,200〜1,300質量部程度となり、大サイズになれば、(F)ホウ素系化合物の量に対するシリコーンエマルジョン組成物〔I〕の量が少量であっても前記性能が発揮できる。
オクタメチルシクロテトラシロキサン498g、トリエトキシフェニルシラン2g、10%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液50g及び10%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液50gを2リットルポリエチレン製ビーカーに仕込み、ホモミキサーで均一に乳化した後、水400gを徐々に加えて希釈し、圧力300kgf/cm2で高圧ホモジナイザーに2回通し、均一な白色エマルジョンを得た。このエマルジョンを撹拌装置、温度計、還流冷却器の付いた2リットルのガラスフラスコに移し、50℃で24時間重合反応を行った後、10℃で24時間熟成してから10%炭酸ナトリウム水溶液12gでpH6.2に中和した。このエマルジョンは105℃で3時間乾燥後の不揮発分が45.4%で、エマルジョン中のオルガノポリシロキサンは非流動性の軟ゲル状のものであり、平均組成が[(CH3)2SiO2/2]/[(C6H5)SiO3/2]=100/0.1(モル比)で表される末端が水酸基封鎖されたものであった。このようにして(A)成分を44.4%含有するエマルジョン組成物[A−1]を得た。
オクタメチルシクロテトラシロキサン500g、10%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液50g及び10%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液50gを2リットルポリエチレン製ビーカーに仕込み、ホモミキサーで均一に乳化した後、水400gを徐々に加えて希釈し、圧力300kgf/cm2で高圧ホモジナイザーに2回通し、均一な白色エマルジョンを得た。このエマルジョンを撹拌装置、温度計、還流冷却器の付いた2リットルのガラスフラスコに移し、50℃で24時間重合反応を行った後、10℃で24時間熟成してから10%炭酸ナトリウム水溶液12gでpH6.2に中和した。このエマルジョンは105℃で3時間乾燥後の不揮発分が45.5%で、エマルジョン中のオルガノポリシロキサンはHO−[(CH3)2SiO]n−Hで表され、粘度1,000Pa・s以上の生ゴム状のものであった。このようにして(A)成分を44.5%含有するエマルジョン組成物[A−2]を得た。
マレイン酸無水物154gをエタノール500gに溶解した後、3−アミノプロピルトリエトキシシラン346gを室温下、1時間で滴下し、更に80℃でエタノール還流下、24時間反応を行い、淡黄色透明な(B)成分を50%含有する溶液[B−1]を得た。この溶液は、105℃で3時間乾燥後の不揮発分が45.1%であり、溶液中の反応生成物はIR、GC、NMR、GCMS等の機器分析を行ったところ、約60%が下記式で示されるものの混合物であり、残りの約40%がそれらから誘導されたオリゴマーであった。
(C2H5O)3SiC3H6−NHCO−CH=CHCOOH
(C2H5O)3SiC3H6−NH3 + -OCOCH=CHCOOC2H5
ジオクチルスズジラウレート300gとポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(EO10モル付加物)50gを2リットルポリエチレン製ビーカーに仕込み、ホモミキサーで均一に混合した後、水650gを徐々に加えて水中に乳化分散させ、次いで、圧力300kgf/cm2で高圧ホモジナイザーに2回通し、(E)成分を30%含有するエマルジョン[E−1]を得た。
温度計、撹拌装置、還流冷却器及び滴下ロートを備えた反応容器に反応型乳化剤(アデカリアソープSE−10N、旭電化工業(株)製)2.0gと水342.1gを加え、温度を75℃に昇温した。一方、水244.5gに、反応型乳化剤(アデカリアソープSE−10N)2.0gを加えて溶解し、これにアクリル酸2−エチルヘキシル230g、スチレン230g、グリシジルメタクリレート19g及びメタクリル酸12.5gの不飽和モノマー混合物を添加撹拌し、よく乳化してからこれを滴下ロートに入れた。次に、このモノマー混合物の5%を反応容器に移し、重合開始剤として0.5gの過硫酸カリウムを加えて80℃に昇温してから10分間保持した後、残りのモノマー混合物の乳化物と3%の過硫酸カリウム水溶液50.0gとを3時間かけて反応容器に均一滴下した。滴下終了後、80℃で1時間熟成反応を行った。次いで、室温に冷却し、アンモニア水3.5gを加えて中和し、固形分濃度が45%のエマルジョン組成物[A−3]を得た。
表1で示す純分配合組成で、(C)成分としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[C−1]、(D)成分としてコロイダルシリカ(日産化学工業(株)製スノーテックスC:有効成分20%、平均粒子径10〜20nm)[D−1]を用いて各シリコーンエマルジョン組成物を得た。
[実施例1〜5]シリコーンエマルジョン+ホウ酸塩→硫酸亜鉛
U.S.Borax社製のTimborとよばれるホウ酸塩化合物(Na2B8O13・4H2O)をイオン交換水で6%水溶液とした。また、表1で得られたシリコーンエマルジョン組成物を有効成分が11.2%となるようにイオン交換水で希釈した。ホウ酸塩化合物6%水溶液100部とシリコーンエマルジョン組成物(有効成分11.2%)100部の混合液に、1.4cm×3cm×3cm(木口面が1.4cm×3cm)の杉辺材3個と2cm×2cm×1cm(木口面が2cm×2cm)の杉辺材9個を−93kPaの減圧下で2時間浸漬処理し、25℃/36%RHの雰囲気下で3日間養生した後、105℃で1時間乾燥させた。その後、10%硫酸亜鉛水溶液に常圧で20秒間浸漬処理し、25℃/36%RHの雰囲気下で1日間養生し、105℃で24時間乾燥させ、改質木材を得た。1.4cm×3cm×3cmの杉辺材3個は吸水性確認試験に使用し、2cm×2cm×1cmの杉辺材9個はホウ酸残存率の測定に使用した。得られた改質木材を用いて吸水率、ホウ酸の残存量を下記に示す方法で評価した。木材への処理量比及び各試験結果を表2に示す。なお、木材への処理量は、一工程毎に乾燥質量を測定したものであり、表2の処理量は固形分質量比で記載した。
得られた試験片を水中に全面浸漬し、24時間後に取り出して下記計算式(1)で吸水率を測定し、3つの試験片の平均値をもって吸水率とした。
吸水率=[(W−W0)/W0]×100(%)・・・(1)
W0:水浸漬前の試験片の質量(g)
W :水浸漬完了直後の試験片の質量(g)
得られた試験片を使用して、JIS K1571に準じて下記に示すように溶脱試験を行い、ホウ酸換算におけるホウ酸塩残存量を測定した。
各試験片9個を1組として、500mLビーカーに入れ、試験体容積の10倍量の脱イオン水を加え、試験体を水面下に沈めた。マグネチックスターラーを用い、温度25℃で回転子を毎分400〜450回転させ、8時間撹拌し、溶脱した後、直ちに軽く試験体表面の水切りを行った。続いて温度60℃の循環式乾燥器中に16時間静置し、揮発分を揮発させた。以上の操作を交互に10回繰り返した。
木材試験片をテフロン(登録商標)ビーカーに入れ、3%硝酸水を50mL加えてホットプレート(200℃)で2時間加熱した。冷却後、水を加えて50mLに定容した。この操作を5回繰り返し、それぞれのB量をICP分析装置により測定し、その合計量を木材中のホウ酸塩残存量とした。サンプル9個の平均値をもって残存量とした。
Timborの水溶液濃度を実施例6は1.5%に、実施例7は15%にし、実施例6ではシリコーンエマルジョン組成物EM−1 100部と上記のTimbor水溶液100部の混合液に、実施例7ではシリコーンエマルジョン組成物EM−1 100部と上記のTimbor水溶液200部の混合液に変更して、木材への処理量を変えた以外は、実施例1〜5と同様に試験片を作製し、試験を実施した。木材への処理量比及び各試験結果を表2に示す。
硫酸亜鉛の水溶液濃度を実施例8は0.5%に、実施例9は15%に変更して、木材への処理量を変えた以外は、実施例1〜5と同様に試験片を作製し、試験を実施した。なお、シリコーンエマルジョン組成物はEM−1を使用した。木材への処理量比及び各試験結果を表2に示す。
実施例1〜5と同様の木材片をU.S.Borax社製のTimborとよばれるホウ酸塩化合物(Na2B8O13・4H2O)をイオン交換水で3%に希釈した水溶液に−93kPaの減圧下で2時間浸漬処理し、25℃/36%RHの雰囲気下で3日間養生した後、105℃で1時間乾燥させた。その後、10%硫酸亜鉛水溶液に常圧で20秒間浸漬処理し、25℃/36%RHの雰囲気下で30分養生した後、105℃で1時間乾燥させた。更にその後、表1で得られたシリコーンエマルジョン組成物EM−1(有効成分10%)に常圧で20秒間浸漬処理し、25℃/36%RHの雰囲気下で1日間養生し、105℃で24時間乾燥させ、改質木材を得た。これらを用いて実施例1〜5と同様の試験を実施した。木材への処理量比及び各試験結果を表2に示す。
実施例1〜5と同様の木材片をU.S.Borax社製のTimborとよばれるホウ酸塩化合物(Na2B8O13・4H2O)をイオン交換水で3%に希釈した水溶液に−93kPaの減圧下で2時間浸漬処理し、25℃/36%RHの雰囲気下で3日間養生乾燥した。その後、10%硫酸亜鉛水溶液に常圧で20秒間浸漬処理し、25℃/36%RHの雰囲気下で1日間乾燥した。更にその後、表1で得られたシリコーンエマルジョン組成物EM−1(有効成分10%)に常圧で20秒間浸漬処理し、25℃/36%RHの雰囲気下で3日間乾燥させ、改質木材を得た。これらを用いて実施例1〜5と同様に試験を実施した。木材への処理量比及び各試験結果を表2に示す。
実施例1〜5と同様の木材片(未処理品)を使用して実施例1〜5と同様に各試験を行った。各試験結果を表3に示す。
10%硫酸亜鉛水溶液を使用しなかった以外は、実施例1〜5と同様に試験片を作製し、試験を実施した。木材への処理量比及び各試験結果を表3に示す。なお、シリコーンエマルジョン組成物はEM−1を使用した。
表1で得られたシリコーンエマルジョン組成物を使用しなかった以外は、実施例1〜5と同様に試験片を作製し、試験を実施した。木材への処理量比及び各試験結果を表3に示す。
U.S.Borax社製のTimborとよばれるホウ酸塩化合物(Na2B8O13・4H2O)をイオン交換水で10%水分散液とし、これのみを使用して実施例1〜5と同じ方法で試験片を作製し、試験を実施した。木材への処理量比及び各試験結果を表3に示す。
表1のエマルジョン組成物EM−6を使用した以外は、実施例1〜5と同様に試験片を作製し、試験を実施した。木材への処理量比及び各試験結果を表3に示す。
(F)成分
F:ホウ酸塩化合物(Na2B8O13・4H2O)
(G)成分
G:硫酸亜鉛
Claims (18)
- 皮膜形成能を有するシリコーンエマルジョン組成物〔I〕の硬化物と(F)ホウ素系化合物と(G)硫酸塩とを表面に含むことを特徴とする木材。
- 皮膜形成能を有するシリコーンエマルジョン組成物〔I〕の硬化物100質量部に対して、(F)ホウ素系化合物を10〜1,500質量部、(G)硫酸塩を10〜300質量部の固形分割合で含むことを特徴とする請求項1記載の木材。
- シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、
(A)1分子中にケイ素原子に結合するヒドロキシル基を少なくとも2個含有するオルガノシロキサン:100質量部、
(B)アミノ基含有オルガノキシシランと酸無水物との反応生成物:0.5〜20質量部
が水中に乳化分散されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の木材。 - 更に、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、(C)エポキシ基含有オルガノキシシラン及び/又はその部分加水分解物を(A)成分100質量部に対し1〜20質量部含有する請求項3記載の木材。
- 更に、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、(D)コロイダルシリカ及び/又はポリシルセスキオキサンを(A)成分100質量部に対し10〜50質量部含有する請求項3又は4記載の木材。
- 更に、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、(E)硬化触媒を0.5〜10質量部含有する請求項3〜5のいずれか1項記載の木材。
- (G)硫酸塩が、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウムのいずれかであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の木材。
- (F)ホウ素系化合物が、八ホウ酸二ナトリウム四水和物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の木材。
- ホウ酸換算におけるホウ酸塩の残存量が、JIS K1571の溶脱試験後で5kg/m3以上である請求項1〜8のいずれか1項記載の木材。
- (A)1分子中にケイ素原子に結合するヒドロキシル基を少なくとも2個含有するオルガノシロキサン:100質量部、
(B)アミノ基含有オルガノキシシランと酸無水物との反応生成物:0.5〜20質量部
が水中に乳化分散されたシリコーンエマルジョン組成物〔I〕の水を除いた有効成分100質量部に対して、(F)ホウ素系化合物を10〜1,500質量部、(G)硫酸塩10〜300質量部の固形分割合で使用し、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕と(F)ホウ素系化合物を含む分散液を木材に塗布、噴霧、浸漬又は減圧もしくは加圧注入処理し、次いで(G)硫酸塩塗布、噴霧又は浸漬させることを特徴とする木材の処理方法。 - (A)1分子中にケイ素原子に結合するヒドロキシル基を少なくとも2個含有するオルガノシロキサン:100質量部、
(B)アミノ基含有オルガノキシシランと酸無水物との反応生成物:0.5〜20質量部
が水中に乳化分散されたシリコーンエマルジョン組成物〔I〕の水を除いた有効成分100質量部に対して、(F)ホウ素系化合物を10〜1,500質量部、(G)硫酸塩を10〜300質量部の固形分割合で使用し、(F)ホウ素系化合物を木材に塗布、噴霧、浸漬又は減圧もしくは加圧注入処理し、次いで(G)硫酸塩を塗布、噴霧又は浸漬し、更にシリコーンエマルジョン組成物〔I〕を塗布、噴霧又は浸漬させることを特徴とする木材の処理方法。 - 更に、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、(C)エポキシ基含有オルガノキシシラン及び/又はその部分加水分解物を(A)成分100質量部に対し1〜20質量部含有する請求項10又は11記載の木材の処理方法。
- 更に、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、(D)コロイダルシリカ及び/又はポリシルセスキオキサンを(A)成分100質量部に対し10〜50質量部含有する請求項10〜12のいずれか1項記載の木材の処理方法。
- 更に、シリコーンエマルジョン組成物〔I〕が、(E)硬化触媒を0.5〜10質量部含有する請求項10〜13のいずれか1項記載の木材の処理方法。
- (G)硫酸塩が、硫酸亜鉛、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウムのいずれかであることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項記載の処理方法。
- (F)ホウ素系化合物が、八ホウ酸二ナトリウム四水和物であることを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項記載の処理方法。
- 請求項10〜16のいずれか1項記載の処理方法で処理された木材。
- ホウ酸換算におけるホウ酸塩の残存量が、JIS K1571の溶脱試験後で5kg/m3以上である請求項17記載の木材。
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