JP5700896B1 - カバー部材および緩衝装置 - Google Patents

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Abstract

ダストカバー50(カバー部材)は、衝撃を緩衝する懸架装置の軸方向に設けられ、軸方向に伸縮もしくは屈曲可能に筒状に形成される。そして、ダストカバー50は、軸方向に複数設けられて径方向外側に突出する山部51と、軸方向に複数設けられて径方向内側に突出する谷部52と、軸方向に複数設けられて山部51と谷部52とを連結する連結部53と、を有し、山部51、谷部52および連結部53の少なくともいずれかに、軸方向に形成される軸方向凹部55および軸方向に形成される軸方向凸部の少なくとも一方が設けられる。これらにより、カバー部材が伸縮する際の接触音の発生を抑制することが可能になる。

Description

本発明は、カバー部材および緩衝装置に関する。
従来、例えば懸架装置(サスペンション)が備える油圧緩衝装置におけるピストンロッドやシリンダの外周を覆い保護するためにカバー部材が用いられている。
例えば、特許文献1に記載のジャバラ体(カバー部材)は、その断面でみると両端末の取付部分を除けば山部と谷部の連続で構成されている。なお、このジャバラ体(カバー部材)は、スプリングの内側において、シリンダの周囲を覆う物であることが例示されている。
特開平10−267124号公報
ところで、懸架装置に設けられるピストンロッドの移動に伴って、カバー部材が軸方向に伸縮する。その際に、カバー部材を構成する部分同士が接触することで、接触音が発生するおそれがあった。
そこで本発明は、カバー部材が伸縮する際の接触音の発生を抑制することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、衝撃を緩衝する緩衝装置の軸方向に設けられ、前記軸方向に伸縮もしくは屈曲可能に筒状に形成されたカバー部材であって、前記軸方向に複数設けられて径方向外側に突出する山部と、前記軸方向に複数設けられて径方向内側に突出する谷部と、前記軸方向に複数設けられて前記山部と前記谷部とを連結する連結部と、を有し、前記山部に、前記軸方向に形成される軸方向凹部が設けられるカバー部材である。
また、かかる目的のもと、本発明は、液体を収納するシリンダと、前記シリンダ内に収納され、入力される振動を減衰させるピストンと、一方側の先端に前記ピストンを有するピストンロッドと、軸方向に長い筒状の部材であって、径方向外側に突出する山部を複数有する山部群と、径方向内側に突出する谷部を複数有する谷部群と、前記山部と前記谷部とを連結する連結部を複数有する連結部群とが前記軸方向に配置されるカバー部材と、を備え、前記カバー部材は、前記山部と前記谷部との並び方向に伸縮もしくは屈曲し、前記山部群に、前記軸方向に形成される軸方向凹部をし、いずれの前記山部の前記軸方向凹部も周方向において同一の位置に形成され、前記軸方向において直線状に配置される緩衝装置である。
本発明によれば、カバー部材が伸縮する際の接触音の発生を抑制することが可能になる。
実施形態1の懸架装置の概略構成を示す図である。 (a)は懸架装置の圧縮状態を示す図であり、(b)は懸架装置の伸張状態を示す図である。 実施形態1のダストカバーの全体概観図である。 実施形態1のダストカバーの軸方向凹部を説明するための図である。 (a)〜(c)は実施形態1のダストカバーの山側径方向凹部および谷側径方向凹部を説明するための図である。 (a)〜(d)は参考例のダストカバーの伸縮時の挙動を説明する模式図である。 (a)は第1の比較例に係るダストカバーの拡大断面図であり、(b)は実施形態1のダストカバーの拡大断面図である。 (a)は第2の比較例に係るダストカバーの拡大断面図であり、(b)は実施形態1のダストカバーの拡大断面図である。 (a)および(b)は実施形態2のダストカバーを説明するための図である。 (a)および(b)は実施形態3のダストカバーを説明するための図である。 (a)および(b)は変形例1のダストカバーを説明するための図である。 (a)〜(c)は変形例2のダストカバーを説明するための図である。 変形例3のダストカバーを説明するための図である。 (a)〜(d)は変形例4のダストカバーを説明するための図である。 (a)〜(d)は変形例5のダストカバーを説明するための図である。 (a)〜(c)は変形例6のダストカバーを説明するための図である。 (a)〜(c)は変形例9のダストカバーを説明するための図である。 変形例9のダストカバーの側面図である。 (a)および(b)は変形例9のダストカバーの断面図である。 実施形態4のダストカバーを説明するための図である。 実施形態5のダストカバー全体の軸方向断面図である。 実施形態5のダストカバーの軸方向断面の拡大図である。 実施形態5のダストカバーが最も圧縮された状態を示す図である。 (a)は、図21及び図22に示した実施形態5のダストカバーに対して、径方向内側から径方向外側に向かうに従って肉厚を徐々に薄くしたダストカバーの軸方向断面の拡大図である。(b)は、実施形態6のダストカバーが最も圧縮された状態を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<実施形態1>
図1は、実施形態1の懸架装置100の概略構成を示す図である。
懸架装置100は、図1に示すように、減衰装置(不図示)を内蔵するシリンダ10と、このシリンダ10内に収納されたピストン(不図示)を支持するピストンロッド20と、このピストンロッド20の外側に配置されたスプリング30と、を備えている。ピストンロッド20は、円筒状または円柱状の部材であり、円筒または円柱の軸方向の一方の端部側にピストンが取り付けられ、軸方向の他方の端部側にナット21が取り付けられている。
以下、ピストンロッド20の円筒または円柱の軸方向を、単に「軸方向」と称する。また、軸方向の下側を「一方側」、軸方向の上側を「他方側」と称する。
そして、本実施形態の懸架装置100(緩衝装置)は、オイル(液体)を収納するシリンダ10と、シリンダ10内に収納され、入力される振動を減衰させるピストンと、一方側の先端にピストンを有するピストンロッド20と、軸方向に長い筒状の部材であって、径方向外側に突出する山部51を複数有する山部群と、径方向内側に突出する谷部52を複数有する谷部群と、山部51と谷部52とを連結する連結部53を複数有する連結部群とが軸方向に配置されるダストカバー50(カバー部材)とを有する。そして、ダストカバー50は、山部51と谷部52の並び方向に伸縮もしくは屈曲し、山部群、谷部群および連結部群の少なくともいずれかに、軸方向に形成される軸方向凹部55および軸方向に形成される軸方向凸部56の少なくとも一方を有する。実施形態1においては、山部群に軸方向に形成される軸方向凹部55を有する。
懸架装置100は、シリンダ10の外周に取り付けられてスプリング30の一方側を支持する下スプリングシート31と、ピストンロッド20の軸方向の他方側における外周に取り付けられてスプリング30の他方側を支持する上スプリングシート32とを備えている。スプリング30の一方側と下スプリングシート31との間には下シートラバー35が介在し、スプリング30の他方側と上スプリングシート32との間には上シートラバー36が介在している。
懸架装置100は、シリンダ10の下部に設けられた車輪側取付部40を備えている。一方、上スプリングシート32には、この懸架装置100を車体に取り付けるためのボルト33が取り付けられている。
また、懸架装置100は、シリンダ10から飛び出しているピストンロッド20の外周に圧入されたバンプラバー41と、このバンプラバー41の外周部に配置されたバンプラバーカップ42と、を備えている。また、懸架装置100は、シリンダ10におけるピストンロッド20の摺動部に装着されたバンプストッパキャップ43を備えている。このバンプストッパキャップ43には、懸架装置100の最圧縮時にバンプラバー41が衝突するキャップ板43aが取り付けられている。
また、懸架装置100は、他方側の端部がバンプラバーカップ42の外周に装着されるとともに一方側の端部が下スプリングシート31に装着され、この間のシリンダ10およびピストンロッド20の外周を覆うダストカバー50を備えている。ダストカバー50の一方側の端部は、下スプリングシート31に、例えば、締め付けリング(不図示)およびビスにて締結されている。
また、懸架装置100は、ピストンロッド20の他方側において上下方向に配置され、振動を吸収する複数(実施形態1においては2個)のマウントラバー61と、複数のマウントラバー61の内側に配置された円筒状のマウントカラー62と、複数のマウントラバー61を上下から挟む上座金63,下座金64と、を備えている。複数のマウントラバー61の内の上側のマウントラバー61は、上スプリングシート32にその他方側の端部から凹むように形成された凹みに挿入されている。一方側のマウントラバー61は、上スプリングシート32の一方側に配置されたマウントラバーカップ65により、その他方側の端部および外周が覆われている。
ダストカバー50は、蛇腹状の部材であり、図1および図2に示すように、他方側がバンプラバーカップ42の外周を覆うとともに、一方側が下スプリングシート31に装着される。そして、ダストカバー50は、スプリング30と、シリンダ10およびピストンロッド20との間に配置され、シリンダ10およびピストンロッド20の外周を覆う。
なお、ダストカバー50については後に詳しく説明する。
図2(a)は、懸架装置100の圧縮状態を示す図であり、図2(b)は、懸架装置100の伸張状態を示す図である。
懸架装置100は、図2(a)に示す圧縮状態および図2(b)に示す伸張状態に変化し、スプリング30にて路面からの衝撃を吸収したりシリンダ10が内蔵する減衰装置にてスプリング30の伸縮振動を制振したりすることで、衝撃を緩衝して路面の凹凸を車体に伝えない緩衝装置としての機能と、車体を路面に対して押さえつける機能とを果たす。これにより、車両の乗り心地や操縦安定性が向上する。また、懸架装置100における伸縮動作に伴って、ダストカバー50の蛇腹状の部分も軸方向に伸縮する。
〔ダストカバー50〕
図3は、実施形態1のダストカバー50の全体概観図である。
なお、以下の説明において、図3に示すダストカバー50の左右方向を単に「径方向」と称し、中心軸50a側を径方向の「内側」、中心軸50aとは逆側を径方向の「外側」と称する場合がある。
実施形態1のダストカバー50(カバー部材)は、図1に示すように、衝撃を緩衝する懸架装置100(緩衝装置)の軸方向に設けられ、軸方向に伸縮もしくは屈曲可能に筒状に形成される。そして、ダストカバー50は、図3に示すように、軸方向に複数設けられて径方向外側に突出する山部51と、軸方向に複数設けられて径方向内側に突出する谷部52と、軸方向に複数設けられて山部51と谷部52とを連結する連結部53と、を有し、山部51、谷部52および連結部53の少なくともいずれかに、軸方向に形成される軸方向凹部55および軸方向に形成される軸方向凸部56の少なくとも一方が設けられる。(本実施形態においては、山部51に軸方向に形成される軸方向凹部55が設けられる)。
以下、ダストカバー50について詳述する。
ダストカバー50は、中心軸50a方向に交互に配置された、複数の山部51および複数の谷部52と、山部51と谷部52とを連結する連結部53と、を有する。また、実施形態1のダストカバー50は、軸方向に設けられる軸方向凹部55と、径方向に設けられる径方向凹部(後述する山側径方向凹部70,谷側径方向凹部80)とを有する。
そして、ダストカバー50は、これら複数の山部51の並び方向および複数の谷部52の並び方向(中心軸50aの方向)に伸縮自在である。また、ダストカバー50は、中心軸50aに交差する方向に屈曲自在である。このダストカバー50が懸架装置100に装着された状態では、ダストカバー50の中心軸50aがピストンロッド20の円筒または円柱の中心軸と重なるように配置される。それゆえ、ダストカバー50の複数の山部51および複数の谷部52は、ピストンロッド20の円筒または円柱の軸方向に並び、ダストカバー50は、この軸方向に伸縮する(図2参照)。
(軸方向凹部55)
図4は、実施形態1のダストカバー50の軸方向凹部55を説明するための図である。なお、図4は、ダストカバー50の軸方向と略直交する径方向において切断した断面でみた(径方向断面視)断面図である。
軸方向凹部55は、図3に示すように、山部51に形成される。具体的には、軸方向凹部55は、軸方向に並べて配置される山部51において、ダストカバー50の軸方向に沿って一方側から他方側にかけて切り欠かれることによって設けられる。実施形態1では、軸方向凹部55は、山部51において径方向外側から内側に向けて凹むことで形成される。
なお、本実施形態において『軸方向』とは、略軸方向である事を意味し、ダストカバー50の軸方向に対して斜め方向であってもよい。
軸方向凹部55は、図4に示すように、ダストカバー50の軸方向において並べて設けられる複数の山部51のうち一の山部51において複数設けられる。実施形態1の軸方向凹部55は、図4に示すように、ダストカバー50の周方向において、複数箇所(実施形態1では4箇所)に設けられる。さらに、実施形態1においては、複数の軸方向凹部55は、周方向において略等間隔に配置される。実施形態1では、周方向において4箇所に軸方向凹部55を設けるため、各軸方向凹部55は略90°の角度を有して配置される。従って、一の山部51の周方向において、一の軸方向凹部55に隣接する一方の軸方向凹部55と、他方の軸方向凹部55との間の、ダストカバー50の山部51における周方向長さは同一となる(例えば、軸方向凹部55Aと軸方向凹部55Bの間の山部51の周方向長さ≒軸方向凹部55Aと軸方向凹部55Dの間の山部51の周方向長さ)。
なお、本実施形態において、「同一」の意味は、完全に長さが同じであるもののみならず略同一である場合も含む。
また、図4に示すように、軸方向凹部55は、径方向断面視において、曲線部を有する略三角形状に形成されている。実施形態1では、各軸方向凹部55の周方向における長さ(幅)は、それぞれ同一になるように形成している。すなわち、実施形態1では、複数の軸方向凹部55の形状は、それぞれ同じ形状になるように構成している。
さらに、実施形態1では、例えばダストカバー50の軸方向において並べて設けられる複数の山部51のうち一の山部51と、当該一の山部51とは異なる他の山部51とにおいて、それぞれ設けられる軸方向凹部55の周方向における位置(位相)が同一になるように形成している。従って、図3に示すように、ダストカバー50の軸方向に並ぶ複数の軸方向凹部55は直線状に沿って配置される。
なお、本実施形態において、「直線」の意味は、完全に真っ直ぐであるもののみならず略直線である場合も含む。また、「同一の位置」の意味は、周方向における位置が全く同じであるもののみならず、略同一の位置に配置されるものも含む。
(径方向凹部(山側径方向凹部70,谷側径方向凹部80))
図5は、実施形態1のダストカバー50の山側径方向凹部70および谷側径方向凹部80を説明するための図である。なお、図5(a)は、ダストカバー50の軸方向において切断した断面でみた(軸方向断面視)断面図である。また、図5(b)は、図5(a)のVb部の拡大図であり、図5(c)は図5(a)のVc部の拡大図である。
山部51は、図5(a)に示すように、この山部51の頂51v(隣り合う連結部53の外面を延長した場合にぶつかり合う部位)から内側(中心軸50a側)に凹んだ山側径方向凹部70(径方向凹部)と、山側径方向凹部70と連結部53とを接続する接続部75と、を有している。すなわち、山部51には、その山部51が突出する径方向外側とは反対側に向かって凹む山側径方向凹部70が形成される。
谷部52は、図5(a)に示すように、この谷部52の底52a(隣り合う連結部53の内面を延長した場合にぶつかり合う部位)から内側(中心軸50a側)とは反対側に凹んだ谷側径方向凹部80(径方向凹部)と、谷側径方向凹部80と連結部53とを接続する接続部85と、を有している。すなわち、谷部52には、その谷部52が突出する径方向内側とは反対側に向かって凹む谷側径方向凹部80が形成される。
連結部53は、図5(a)に示すように、略直線状を呈する部位であり、その一方の端部53pが山部51の接続部75に接続し、他方の端部53qが谷部52の接続部85に接続することで、山部51と谷部52とを連結する。
そして、ダストカバー50は、後述する軸方向凹部55が形成される部分を除いて、図5(a)に示した断面形状が周方向に亘って形成されている。
山部51の山側径方向凹部70は、図5(b)に示すように、中心軸50aに平行な平面で切断した場合の断面形状がU字状であり、このU字の2つの側辺の先端部である縁部71と、このU字の底部72と、縁部71と底部72との間にある側部73と、を有している。接続部75は、図5(b)に示すように、山側径方向凹部70の外側と連結部53とを接続する。
縁部71は、図5(b)に示すように、略半円状を呈する部位である。底部72は、中心角が略180度の円弧状を呈する部位である。言い換えれば、底部72は、半円周状を呈する部位である。側部73は、縁部71と底部72の一方の端部とを接続する略直線状の部位である。
接続部75は、縁部71、底部72および側部73における外側の部位と、連結部53とを接続する略直線状の部位である。なお、頂51vから、接続部75と連結部53との接続部、言い換えれば連結部53の一方の端部53pまでの長さは後述するLm0に設定されている。この接続部75と連結部53との接続部が、山部51と連結部53との境界である。
谷部52の谷側径方向凹部80は、図5(c)に示すように、中心軸50aに平行な平面で切断した場合の断面形状が山形状(逆U字状)であり、この山形状の裾である裾部81と、この山形状の頂部82と、裾部81と頂部82との間にある側部83と、を有している。接続部85は、図5(c)に示すように、谷側径方向凹部80の外側と連結部53とを接続する。
裾部81は、図5(c)に示すように、略半円状を呈する部位である。頂部82は、中心角が略180度の円弧状を呈する部位である。言い換えれば、頂部82は、半円周状を呈する部位である。側部83は、裾部81と頂部82の一方の端部とを接続する略直線状の部位である。
接続部85は、裾部81、頂部82および側部83における外側の部位と、連結部53とを接続する略直線状の部位である。なお、底52aから、接続部85と連結部53との接続部、言い換えれば連結部53の他方の端部53qまでの長さは後述するLb0に設定されている。この接続部85と連結部53との接続部が、谷部52と連結部53との境界である。
(ダストカバー50の製造方法)
ダストカバー50の材料は、例えば、ゴム、バネ鋼材、ゴム(熱可塑性エラストマ、エラストマー)や布、弾性変形する合成樹脂(TPE)、ポリプロピレン(PP)とエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)とからなる合成樹脂であることを例示することができる。また、ダストカバー50を成形する手法としては、少なくとも軸方向凹部55を形成する型部を有する金型に樹脂を入れ、金型の内側に添わせるような形で膨らませるブロー成形や、インジェクション成形、コンプレッション成形などを例示することができる。
ここで、参考例のダストカバー90における伸縮時の接触音の発生について説明する。
図6は、参考例のダストカバー90の伸縮時の挙動を説明する模式図である。
図6に示すように、参考例のダストカバー90は、径方向外側に突出する山部91と、径方向内側に突出する谷部92と、山部91と谷部92とを連結する連結部93とを有する。
そして、ダストカバー90が例えば軸方向において圧縮する際、図6(a)に示す伸びた状態から、図6(b)に示す縮み始めの状態に移行する。そして、図6(b)に示すように、ダストカバー90の連結部93に対して張力が作用する。このとき、連結部93は、軸方向断面において、図6(c)に示すように、例えばダストカバー90の軸方向の他方側に向けて連結部93同士が軸方向に離れる方向に反るように変形する。換言すれば、ダストカバー90は、連結部93間に軸方向の空間を形成するように変形する。その後、連結部93は、元の状態に復元しようとして、図6(d)に示すように、ダストカバー90の軸方向の連結部93同士が軸方向に近づく方向に急激に反転しようとする。換言すれば、ダストカバー90は、(図6(c)で示した)連結部93間に形成された空間を潰すように軸方向に変形する。この連結部93の、いわゆる反転動作をすることにより、一方の連結部93が他方の連結部93に接触し、一方の連結部93が他方の連結部93を叩くように作用する。その結果、ダストカバー90の伸縮時に大きな接触音が発生する可能性がある。
これに対して、上述した実施形態1のダストカバー50(より具体的には、蛇腹状に形成された軸方向凹部55(換言すれば、周方向において局所的な凹部))は、蛇腹状のダストカバー50の伸縮に伴って、連結部53の軸方向の、いわゆる反転動作を周方向において分断することができる(本実施形態では、4つに分断している)。この結果、軸方向凹部55は、周方向の全体において、連結部53の軸方向の急激な反転動作を分割して行わせ、周方向に分割された連結部53の接触音の発生を低減させることができる。結果として、実施形態1のダストカバー50は、連結部53全体の接触音の発生を抑制することができる。
また、軸方向凹部55を備えたダストカバー50による連結部53の接触音の抑制効果を他の観点から言及する。軸方向凹部55(換言すれば、周方向における局所的な凹部)は、上述した連結部53の軸方向の反転動作に伴う連結部53の半径方向の(拡張・収縮する)形状変形を吸収することができる。結果として、実施形態1のダストカバー50は、連結部53の軸方向の急激な反転動作を緩和させることができる。すなわち、ダストカバー50は、連結部53の反転動作に伴う形状変形を吸収し、連結部53の接触音の発生を抑制することができる。
更に、実施形態1のダストカバー50は、山側径方向凹部70および谷側径方向凹部80を有している。これにより、ダストカバー50は、径方向の大きさを短縮することができ、ダストカバー50の剛性を向上させると共に、反転動作する際の変形量を小さくすることができる。また、ダストカバー50は、山側径方向凹部70および谷側径方向凹部80を有することにより、ダストカバー50の全長を短縮することができる。その結果として、接触音を発生させる連結部53の数を低減させることができる。以上のことから、ダストカバー50は、山側径方向凹部70および谷側径方向凹部80を有することにより、連結部53の接触音の発生を抑制することができる。
そして、ダストカバー50に形成された軸方向凹部55による連結部53の接触音の抑制効果と、径方向凹部(山側径方向凹部70および谷側径方向凹部80)による連結部53の接触音の抑制効果と、が相俟って、ダストカバー50は、連結部53の接触音の発生をより抑制することができる。
ここで、本実施形態のダストカバー50が有する山側径方向凹部70および谷側径方向凹部80による連結部53の接触音の抑制効果を、(山側径方向凹部70および谷側径方向凹部80による)(A)ダストカバー50の半径方向大きさの低減、及び、(B)ダストカバー50の伸縮時の伸縮方向長さの低減の観点から、以下で詳述する。
第1の比較例、第2の比較例と比較しつつ、ダストカバー50の山側径方向凹部70および谷側径方向凹部80による連結部53の接触音の抑制効果を詳述する。
(A)ダストカバー50の半径方向大きさの低減に伴う接触音の発生の抑制について
図7(a)は、第1の比較例に係るダストカバー950の拡大断面図である。図7(b)は、実施形態1のダストカバー50の拡大断面図である。
第1の比較例に係るダストカバー950は、実施形態1のダストカバー50と同様に、複数の山部951、谷部952、連結部953を有している。しかし、第1の比較例に係るダストカバー950は、実施形態1のダストカバー50と異なり、山部951において、頂951vから内側に凹んだ部位が形成されておらず、谷部952において、底952aから外側に突出した部位が形成されていない。
なお、第1の比較例に係るダストカバー950は、実施形態1のダストカバー50と、中心軸950a,50aから頂951v,51vまでの距離Ro1,Ro0、中心軸950a,50aから底952a,52aまでの距離Ri1,Ri0、連結部953,53の長さLr1,Lr0、頂951v,51vから山部951,51の端部までの距離Lm1,Lm0、および底952a,52aから谷部952,52の端部までの距離Lb1,Lb0を同じに設定している。
また、第1の比較例に係るダストカバー950は、実施形態1のダストカバー50と、隣接する山部951間,山部51間の距離(頂951v間,頂51v間の距離Lo1,Lo0)、隣接する谷部952間,谷部52間の距離(底952a間,底52a間の距離Li1,Li0)、中心軸950aに対する連結部953の傾きθr1,中心軸50aに対する連結部53の傾きθr0を同じに設定している。
実施形態1のダストカバー50は、山部51,谷部52に、頂51vから内側に凹んだ山側径方向凹部70,底52aから外側に突出した谷側径方向凹部80が形成されている。そのため、図7(a)および図7(b)に示すように、中心軸50aから、実施形態1のダストカバー50の最も外側の部位である山部51の縁部71の先端までの距離Rmax0は、中心軸950aから、第1の比較例に係るダストカバー950の最も外側の部位である山部951の先端までの距離Rmax1よりも小さい(Rmax0<Rmax1)。また、最も内側の部位である谷部52の裾部81の先端までの距離Rmin0は、最も内側の部位である谷部952の先端までの距離Rmin1よりも大きい(Rmin0>Rmin1)。
即ち、実施形態1のダストカバー50は、山側径方向凹部70および谷側径方向凹部80を有することにより、第1の比較例に係るダストカバー950と比較して、半径方向の大きさを低減させることができる。
以上のことから、実施形態1のダストカバー50は、半径方向の大きさを低減させることができるため、第1の比較例に係るダストカバー950よりも剛性が高くすることができ、結果として、連結部53の反転動作を生じ難くすることができる。また、ダストカバー50は、半径方向の大きさの短縮化により、上述した連結部53の反転動作による軸方向の変形量を小さくすることができる。
即ち、ダストカバー50は、山側径方向凹部70および谷側径方向凹部80を有することにより、連結部53の反転動作自体を生じ難くし、連結部53の接触音の発生を抑制することができる。
なお、実施形態1のダストカバー50において薄肉となる連結部53、接続部75および接続部85の合計の長さは、第1の比較例に係るダストカバー950において薄肉となる部位である山部951の先端から谷部952の先端までの長さよりも短い。また、実施形態1のダストカバー50は、山部51の山側径方向凹部70と接続部75とが交わる部位、および、谷部52の谷側径方向凹部80と接続部85とが交わる部位は、ともに連結部53の肉厚よりも厚くなっている。
これにより、薄肉である連結部53等の短縮化、および山部51、谷部52の厚肉化は、ダストカバー50の(ブロー成形時における)肉厚のばらつきを低減させることができる。結果として、ダストカバー50は、連結部53の反転動作による接触音の発生を、軸方向においてより均一に抑制することができる。
(B)ダストカバー50の伸縮時の伸縮方向長さの低減に伴う接触音の発生の抑制について
図8(a)は第2の比較例に係るダストカバー1050の拡大断面図であり、図8(b)は実施形態1のダストカバー50の拡大断面図である。
第2の比較例に係るダストカバー1050は、第1の比較例に係るダストカバー950に対して、以下の点が異なる。
実施形態1のダストカバー50における隣接する山部51間の距離(より具体的には、隣接する頂51v間の距離)Lo0は、第2の比較例に係るダストカバー1050の隣接する山部1051間の距離(より具体的には、隣接する頂1051v間の距離Lo3)よりも大きい(実施形態1の山部51間の距離Lo0>第2の比較例の山部1051間の距離Lo3)。
同様に、実施形態1のダストカバー50における隣接する谷部52間の距離、つまり隣接する底52a間の距離Li0は、第2の比較例に係るダストカバー1050の隣接する谷部1052間の距離、つまり隣接する底1052a間の距離Li3よりも大きい。
それゆえ、実施形態1のダストカバー50の全長と第2の比較例に係るダストカバー1050の全長(不図示)とが同じであるとした場合、実施形態1のダストカバー50の山部51、谷部52、連結部53の数を、第2の比較例に係るダストカバー1050の山部1051、谷部1052、連結部1053の数よりも少なくすることができる(実施形態1の山部51、谷部52、『連結部53』の数<第2の比較例の山部1051、谷部1052、『連結部1053』の数)。
すなわち、実施形態1のダストカバー50は、接触音の発生源となり得る連結部53の数を減らすことができるため、第2の比較例に係るダストカバー1050よりも接触音が発生し難くなる。
なお、ダストカバー50の山部51、谷部52の数を少なくした分、ダストカバー50が最も縮んだ時、ダストカバー50の伸縮方向の長さが低減される。その結果、実施形態1のダストカバー50によれば、最も縮んだ状態での全長の長さが、第2の比較例に係るダストカバー1050の最も縮んだ状態での全長の長さよりも短くなる。
<実施形態2>
図9は、実施形態2のダストカバー250を説明するための図である。なお、図9(a)はダストカバー250の全体概観図を示し、図9(b)はダストカバー250の軸方向における部分断面図を示す。
上述した実施形態1では山部51に軸方向凹部55を形成したダストカバー50を説明しているが、実施形態1のダストカバー50の山部51および谷部52に対して山側径方向凹部70および谷側径方向凹部80を必ずしも形成する必要はない。
図9(a)および図9(b)に示すように、実施形態2のダストカバー250は、径方向外側に突出する山部251と、径方向内側に突出する谷部252と、山部251と谷部252とを連結する連結部253とを有する。そして、実施形態2のダストカバー250は、山部251および谷部252のいずれにおいても山側径方向凹部70または谷側径方向凹部80を有していない。このような実施形態2のダストカバー250において、図9(a)に示すように、ダストカバー250の軸方向に軸方向凹部55を設けてもよい。
そして、実施形態2のダストカバー250は、軸方向に併設される全ての山部251に軸方向凹部55が設けられている。これによって、実施形態2のダストカバー250は、いわゆる密着長(ダストカバー250を最も縮ませた状態におけるダストカバー250の全長)を変化させることなく、ダストカバー250の伸縮に伴う音の発生を防止することができる。
<実施形態3>
図10は、実施形態3のダストカバー350を説明するための図である。なお、図10(a)はダストカバー350の全体概観図を示し、図10(b)はダストカバー350の軸方向における部分断面図を示す。
図10(a)および図10(b)に示すように、実施形態3のダストカバー350は、山部351にのみ山側径方向凹部70が形成されている。このような実施形態3のダストカバー350に軸方向凹部55を設けてもよい。
図10(a)および図10(b)に示すように、実施形態3のダストカバー350は、径方向外側に突出する山部351と、径方向内側に突出する谷部352と、山部351と谷部352とを連結する連結部353とを有する。そして、実施形態3のダストカバー350は、図10(a)に示すように、軸方向に併設される全ての山部351に軸方向凹部55を設けている。また、山部351に山側径方向凹部70を設けることによって、ダストカバー350(より具体的には蛇腹部分)の剛性が上がるとともに、実質的に山部351と谷部352間の連結部353の長さを短縮することができる。そのため、蛇腹部分の伸縮に伴う連結部353の軸方向の急激な反転動作を生じにくくするとともに、連結部353の軸方向に反転動作する際の(反転)変形量(換言すれば、軸方向のそり量)を低減できる。
また、山側径方向凹部70は、軸方向における山部351の数、谷部352の数、および山部351と谷部352とを連結する連結部353の数を減らすことができる。すなわち、ダストカバー350の伸縮に伴い軸方向の急激な反転動作をする連結部353の数が減るため、連結部353同士の接触箇所を少なくすることができる。なお、この詳細については上述した実施形態1において詳述したとおりである。
そして、上述した山側径方向凹部70による連結部353の反転動作の減少、連結部353の反転動作量の低減、および連結部353の数の低減によるダストカバー350の伸縮による音の発生を防止する効果と、軸方向凹部55による連結部353の軸方向における反転動作の周方向における分断によるダストカバー350の伸縮による音の発生を防止する効果と、が相俟って、蛇腹状のダストカバー350の伸縮に伴う音の発生をさらに防止することが可能になる。
<変形例>
以下の変形例1〜9においては、実施形態1のダストカバー50を基本構成として説明を行う。
([変形例1]軸方向凹部55の形成位置について)
図11は、変形例1のダストカバー50を説明するための図である。図11(a)は、変形例1のダストカバー50の全体概観図を示す。また、図11(b)は、変形例1のダストカバー50の縦断面図を示す。
上述した実施形態のダストカバー50においては、山部51に軸方向凹部55を設けているが、例えば、図11(a)に示すように、山部51、谷部52、および山部51と谷部52とを連結する連結部53に軸方向凹部(山部軸方向凹部551、谷部軸方向凹部552、連結部軸方向凹部553)を設けるようにしてもよい。
変形例1のダストカバー50において、図11(b)に示すように、軸方向凹部55は、山部51に形成される山部軸方向凹部551と、谷部52に形成される谷部軸方向凹部552と、連結部53に形成される連結部軸方向凹部553とによって構成される。ダストカバー50には、軸方向に併設される全ての山部51、谷部52および連結部53に軸方向凹部55が形成されている。
なお、本実施形態において、ダストカバー50には、軸方向に併設される全ての山部51を山部群51G、軸方向に併設される全ての谷部52を谷部群52G、軸方向に併設される全ての連結部53を連結部群53Gと呼ぶ。
また、周方向に配置される一の軸方向凹部55を構成する山部軸方向凹部551、谷部軸方向凹部552および連結部軸方向凹部553は、ダストカバー50の周方向において同一の位置に形成される。すなわち、軸方向凹部55は、軸方向に併設する山部51、谷部52および連結部53の周方向において(実質的に)同一の位置に形成される。従って、図11(a)に示すように、軸方向凹部55は、ダストカバー50全体として軸方向に略直線状に形成される。
これにより、変形例1のダストカバー50は、山部51にのみ軸方向凹部55が形成される実施形態1のダストカバー50と比較して軸方向凹部55が形成されている箇所が多くなる。従って、変形例のダストカバー50の蛇腹部分の周方向において局所的に形成された軸方向凹部55が、軸方向に列をなして蛇腹部分の全体に形成される。これにより、軸方向凹部55は、変形例1のダストカバー50の伸縮に伴う連結部53の軸方向の急激な反転動作をダストカバー50の周方向においてより分断しやすくすることができる。この結果、連結部53は、周方向の全体において、軸方向の急激な反転動作を緩和させることができ、軸方向に並ぶ連結部53同士が接触することにより発生させる音を低減することができる。従って、変形例のダストカバー50は、密着長を低減しつつ、ダストカバー50の伸縮に伴う音の発生をより積極的に防止することができる。
([変形例2]ダストカバー50全体における軸方向凹部55の形成について)
図12は、変形例2のダストカバー50を説明するための図である。図12(a)は軸方向に対して一定の角度を有した状態で略直線状に軸方向凹部55を設けたダストカバー50の全体概観図を示す。また、図12(b)は、ダストカバー50に対して左回転方向および右回転方向に交互に曲がっている軸方向凹部55を設けたダストカバー50の全体概観図を示す。さらに、図12(c)は、ダストカバー50の軸方向において不連続的に軸方向凹部55を設けたダストカバー50の全体概観図を示す。
なお、以下の説明において、軸方向に並べて設けられる山部51を区別して説明するときには、最上段の山部51を「山部51a」、2段目の山部51を「山部51b」といったように末尾にアルファベットを付加して区別する。
上述した実施形態1のダストカバー50においては、軸方向に並べて併設される山部51に対して、ダストカバー50の軸方向(伸縮方向)に沿って軸方向凹部55を設けているが、図12(a)および図12(b)に示すように、軸方向凹部55は、ダストカバー50の軸方向(伸縮方向)に沿って形成しなくてもよい。
例えば、軸方向凹部55は、ダストカバー50の軸方向に対して一定の角度を有した状態で略直線状に形成されるようにしてもよいし、ダストカバー50に対して周方向における時計方向CWおよび周方向における反時計方向CCWに交互に曲がって形成されるようにしてもよい。
図12(a)に示すダストカバー50は、軸方向凹部55を、軸方向に併設された全ての山部51に形成している。最上段の山部51aに形成された軸方向凹部55は、周方向における位置Aに形成されている。2段目の山部51bに形成された軸方向凹部55は、周方向において最上段の軸方向凹部55の位置Aよりも時計方向CWに回転した位置Bに形成されている。3段目の山部51cに形成された軸方向凹部55は、周方向において2段目の軸方向凹部55の位置Bよりも時計方向CWに回転した位置Cに形成されている。要するに、最上段の山部51aから最下部の山部51にかけて時計方向CWに軸方向凹部55を略直線状に形成している。
また、図12(b)に示すダストカバー50は、軸方向凹部55を、軸方向に併設された全ての山部51に形成している。要するに、軸方向凹部55は、ダストカバー50に対して周方向における時計方向CWおよび反時計方向CCWに交互に曲がって形成されている。
より具体的には、軸方向にみて、最上段の山部51aから4段目の山部51dにかけて時計方向CWに軸方向凹部55を略直線状に形成している。4段目の山部51dから7段目の山部51gにかけて反時計方向CCWに軸方向凹部55を略直線状に形成している。7段目の山部51gから10段目の山部51jにかけて時計方向CWに軸方向凹部55を直線状に形成している。10段目の山部51jから12段目の山部51lにかけて反時計方向CCWに軸方向凹部55を略直線状に形成している。
上述した構成により、図12(a)および図12(b)に示す変形例のダストカバー50は、密着長を大きく変化させることなく、ダストカバー50の伸縮に伴う音の発生を防止することができる。
なお、上述した図12(a)および図12(b)に示す変形例のダストカバー50(より詳細には、山部51)に形成された軸方向凹部55は、『直線状に』斜行しているが、『曲線状に』斜行してもよい。
また、図12(c)に示すように、ダストカバー50の軸方向に並ぶ複数の山部51において断続的に軸方向凹部55を設けてもよい。より具体的には、最上段の山部51aには軸方向凹部55を形成せず、2段目の山部51bには軸方向凹部55を形成する。また、3段目の山部51cには軸方向凹部55を形成しないが、4段目の山部51dには軸方向凹部55を形成する。要するに、軸方向において全ての山部51に軸方向凹部55を形成するのではなく、軸方向に並べられる複数の山部51のうちいくつかに軸方向凹部55を形成するようにしても構わない。
([変形例3]軸方向凸部56の形成について)
図13は、変形例3のダストカバー50を説明するための図である。
実施形態1のダストカバー50においては、山部51に軸方向凹部55を設けているが、例えば軸方向凹部55を設けずに、図13に示すように、山部51に軸方向凸部56を設けるようにしてもよい。
図13に示すように、変形例3のダストカバー50は、径方向外側に向けて突出する軸方向凸部56を有する。軸方向凸部56は、曲線部を有する略三角形状に形成される。そして、変形例3のダストカバー50では、軸方向に併設される全ての山部51に対して、ダストカバー50の軸方向(伸縮方向)に沿って軸方向凸部56を設けている。
これにより、軸方向に列状に形成された軸方向凸部56は、蛇腹部の伸縮に伴う連結部の軸方向の形状変形を、周方向において分断することができる。また、『内部が空洞である』軸方向凸部56は、連結部53の半径方向の伸縮を吸収する空間を形成する。その結果、連結部53の軸方向の形状変形を緩和することができる。よって、内部が空洞である軸方向凸部56は、蛇腹部の伸縮に伴う連結部53の急激な軸方向の反転動作を緩和させ、軸方向に並ぶ連結部53同士が接触することにより発生する音を低減することができる。従って、図13に示す変形例3のダストカバー50は、密着長を大きく変化させることなく、ダストカバー50の伸縮に伴う接触音の発生を防止することができる。
なお、図13に示すダストカバー50に形成された軸方向凸部56は、内部を空洞としているが、内部にダストカバー50の肉部を形成するようにしても構わない。軸方向凸部56が、内部に空間を有さずに、肉部によって形成されている場合においても、ダストカバー50の蛇腹部分の伸縮に伴う連結部53の軸方向の急激な反転動作をダストカバー50の周方向において分断し、ダストカバー50の伸縮に伴う(より具体的には、連結部53同士が接触することにより発生する)音を低減することが可能になる。
([変形例4]軸方向凹部55の形状について)
図14は、変形例4のダストカバー50を説明するための図である。
まず、軸方向凹部55について言及する。上述した実施形態1のダストカバー50の山部51に設けられる軸方向凹部55は、径方向断面視において、曲線部を有する略三角形状に形成されているが、例えば、図14(a)〜図14(d)に示すような軸方向凹部55を形成するようにしてもよい。
図14(a)に示すように、径方向断面視において、軸方向凹部55は、山部51に設けられた略四角形状に形成してもよい。なお、軸方向凹部55の四角形状の頂点部(角部)に丸みを形成してもよいし、四角形状の辺の長さは、いずれも異なるようにしてもよい。
図14(b)に示すように、径方向断面視において、軸方向凹部55は、山部51に設けられた略円弧状に形成してもよい。なお、軸方向凹部55の円弧の開口角度、曲率および大きさ等は図14(b)に示す形状に限定されるものではない。
図14(c)に示すように、径方向断面視において、軸方向凹部55は、山部51に設けられた略台形状に形成してもよい。なお、軸方向凹部55の台形に限らず、他の多角形状に形成してもよい。また、軸方向凹部55の台形の頂点部(角部)に丸みを形成してもよいし、台形の辺の長さは、いずれも異なるようにしてもよい。
図14(d)に示すように、径方向断面視において、軸方向凹部55は、山部51に設けられた、例えば実施形態1とは異なり頂点に曲線部を有しない略三角形状に形成してもよい。なお、三角形の辺の長さは、いずれも異なるようにしてもよい。
([変形例5]軸方向凸部56の形状について)
図15は、変形例5のダストカバー50を説明するための図である。
次に、軸方向凸部56の形状について言及する。上述した変形例3のダストカバー50においては、径方向断面視において、山部51に曲線部を有する略三角形状の軸方向凸部56を形成しているが、例えば、図15(a)〜図15(d)に示すような軸方向凸部56を形成するようにしてもよい。
要するに、軸方向凸部56の形状についても、軸方向凹部55と同様に、山部51、谷部52および連結部53の半径方向に突出した略三角形、略四角形、丸形、および略台形等の多角形状の軸方向凸部56を形成してもよい。以下で軸方向凸部56について詳述する。
図15(a)に示すように、径方向断面視において、軸方向凸部56は、山部51に設けられた略四角形に形成してもよい。なお、軸方向凸部56の四角形の頂点部(角部)に丸みを形成してもよいし、四角形の辺の長さは、いずれも異なるようにしてもよい。
図15(b)に示すように、径方向断面視において、軸方向凸部56は、山部51に設けられた略円弧状に形成してもよい。なお、軸方向凸部56の円弧の開口角度や大きさ等は、図15(b)に示す形状に限定されるものではない。
図15(c)に示すように、径方向断面視において、軸方向凸部56は、山部51に設けられた略台形状に形成してもよい。なお、軸方向凸部56は、台形に限らず、他の多角形状に形成してもよい。また、軸方向凸部56の台形の頂点部(角部)に丸みを形成してもよいし、台形の辺の長さは、いずれも異なるようにしてもよい。
図15(d)に示すように、径方向断面視において、軸方向凸部56は、山部51に設けられ、例えば実施形態1と異なって頂点に曲線部を有しない略三角形状に形成してもよい。なお、軸方向凸部56の三角形の辺の長さは、いずれも異なるようにしてもよい。
上述した図14(a)〜図14(d)および図15(a)〜図15(d)に示すような軸方向凹部55や軸方向凸部56は、いずれも山部51に形成した例を示しているが、連結部53あるいは谷部52に形成するようにしてもよい。
また、軸方向凹部55や軸方向凸部56は、軸方向において同一の形状であっても大きさが異なるようにしてもよい。
さらにまた、軸方向凹部55は、軸方向に連続する山部51、谷部52および連結部53のそれぞれに異なる形状の軸方向凹部55を形成するようにしてもよい。例えば、最上段の山部51には略三角形状の軸方向凹部55を形成し、2段目の山部51には略五角形の軸方向凹部55を形成してもよい。また、山部51に略三角形状の軸方向凹部55を形成し、谷部52もしくは連結部53に略五角形状の軸方向凹部55を形成してもよい。
軸方向凸部56も同様に、軸方向に連続する山部51、谷部52および連結部53のそれぞれに異なる形状および/または大きさの軸方向凸部56を形成するようにしてもよい。
([変形例6]軸方向凹部55および軸方向凸部56の形成位置について)
図16は、変形例6のダストカバー50を説明するための図である。
上述した実施形態1のダストカバー50においては、径方向断面視において、周方向の略90°の間隔で等間隔に4つの軸方向凹部55が配置されている。しかしながら、例えば、図16(a)〜図16(c)に示すような周方向位置(間隔)に軸方向凹部55を形成するようにしてもよい。
図16(a)に示すように、径方向断面視において、軸方向凹部55は、谷部52に形成されている。軸方向凹部55は、周方向において、略90°の間隔で4つ形成されている。
また、隣接する軸方向凹部55は、周方向において等間隔に形成していなくてもよい。例えば図16(b)に示すように、軸方向凹部55は、ダストカバー50の中心軸50aを中心として、点対称の位置に形成されている。第1の軸方向凹部55aと第2の軸方向凹部55bは、ダストカバー50の中心軸50aを中心として、点対称の位置に配置されている。第3の軸方向凹部55cと第4の軸方向凹部55dは、ダストカバー50の中心軸50aを中心として、点対称の位置に形成されている。ここで、第1の軸方向凹部55aと第3の軸方向凹部55cとの周方向間隔と、第2の軸方向凹部55bと第4の軸方向凹部55dとの周方向間隔と、は略同一である。また、第1の軸方向凹部55aと第4の軸方向凹部55dとの周方向間隔と、第2の軸方向凹部55bと第3の軸方向凹部55cとの周方向間隔と、は略同一である。
しかしながら、第1の軸方向凹部55aと第3の軸方向凹部55cとの周方向間隔と、第1の軸方向凹部55aと第4の軸方向凹部55dとの周方向間隔と、は異なる。同様に、第1の軸方向凹部55aと第3の軸方向凹部55cとの周方向間隔と、第2の軸方向凹部55bと第3の軸方向凹部55cとの周方向間隔と、も異なる。
なお、図16(b)に示すように軸方向凹部55の位置は、ダストカバー50の中心軸50aを中心として、点対称の位置に形成する必要がなく、周方向において隣接する軸方向凹部55の間隔を異なるようにしてもよい。
図16(c)に示すように、軸方向凹部55は、径方向断面視において、山部51と谷部52にそれぞれ設けられている。山部51に形成されている軸方向凹部55と、谷部に形成されている軸方向凹部55とは、周方向において同位相の位置に形成されている。
なお、図16(c)においては、山部51と谷部52とにそれぞれ形成された軸方向凹部55は、径方向断面視において、同位相に形成されているが、位相が異なるようにしても構わない。また、山部51と連結部53とにそれぞれ形成された軸方向凹部55(もしくは軸方向凸部56)の位相、もしくは、連結部53と谷部52とにそれぞれ形成された軸方向凹部55(もしくは、軸方向凸部56)の位相を、それぞれ同一としてもよいし、異なるようにしてもよい。山部51と谷部52とに形成する軸方向凹部55の個数が異なるようにしても構わない。また、図16(c)においては、山部51と谷部52との双方に軸方向凹部55を形成しているが、山部51に軸方向凹部55を設け、谷部52に軸方向凸部56を設けるようにしてもよい。
なお、図16(a)〜図16(c)に示すダストカバー50は、ダストカバー50の山部51に軸方向凹部55を形成した実施形態であるが、軸方向凸部56を形成したダストカバー50も同様に、形成位置を周方向における他の位置に変更してもよい。
([変形例7]軸方向凹部55もしくは軸方向凸部56の形状について)
実施形態1において、1つの山部51に形成された軸方向凹部55に着目してみると、軸方向凹部55は、軸方向に略直線状に形成されているが、軸方向凹部55は、直線状でなくてもよい。敢えて図示はしないが、ダストカバー50の軸線に対して、軸方向凹部55は、斜行した形状でもよいし、軸方向の一部が周方向に膨らんだ形状でもよい。例えば、軸方向凹部55は、直線状に膨らんでいてもよいし、曲線状に膨らんでいてもよい。この形状に関しては、軸方向凸部56についても同様である。
([変形例8]軸方向凹部55もしくは軸方向凸部56の個数について)
敢えて図示はしないが、ダストカバー50の山部51、谷部52、連結部53に形成される軸方向凹部55もしくは軸方向凸部56の個数は、例えば上述の実施形態1で示した4個に限らず、例えば1個でもよく、2個以上でも構わない。
([変形例9]ダストカバー50の軸方向長さ等について)
図17は、変形例9のダストカバー50を説明するための図である。なお、図17(a)は変形例9のダストカバー50の正面図を示し、図17(b)は図17(a)に示す矢印XVIIbからみた平面図であり、図17(c)は図17(a)に示す矢印XVIIcからみた底面図を示す。なお、変形例9のダストカバー50の背面図については、図17(a)に示す正面図と同じである。
図18は、変形例9のダストカバー50の側面図である。なお、変形例9のダストカバー50の左側面図と右側面図とは同じである。
図19は、変形例9のダストカバー50の断面図である。なお、図19(a)は図17(a)に示す変形例9のダストカバー50のXIXa−XIXa断面線の軸方向断面図を示し、図19(b)は図17(a)に示す変形例9のダストカバー50のXIXb−XIXb断面線の径方向断面図を示す。
図17、図18および図19に示すように、ダストカバー50の形状として、山部51及び谷部52(いわゆる蛇腹部分)の軸方向長さ等は特に限定されない。例えば、図17に示すように、軸方向長さの長い変形例9のダストカバー50についても上述した他の変形例を適用することができる。
(実施形態2および実施形態3への適用について)
実施形態1および実施形態1の変形例1〜9として、実施形態1のダストカバー50(山部51と谷部52に山側径方向凹部70および谷側径方向凹部80を形成するダストカバー50)を基本構成として、上述した軸方向凹部55の形成位置について、ダストカバー50全体における軸方向凹部55の形成について、軸方向凸部56の形成について、軸方向凹部55および軸方向凸部56の形状について、軸方向凹部55および軸方向凸部56の形成位置等の変形例について言及した。しかしながら、上述した変形例1〜9は、実施形態2のダストカバー250(山部51および谷部52に対して山側径方向凹部70および谷側径方向凹部80をそれぞれ設けない形態)、実施形態3のダストカバー350(山部51にのみ山側径方向凹部70を設ける形態)にも適用することができる。
要するに、山部51にのみ軸方向凹部55を設けるだけでなく、軸方向凹部55(もしくは、軸方向凸部56)を谷部52もしくは連結部53の1箇所に設けてもよいし、山部51、谷部52および連結部53のいずれか2箇所に軸方向凹部55(もしくは、軸方向凸部56)を設けてもよい。また、山部51、谷部52および連結部53の3箇所に軸方向凹部55(もしくは、軸方向凸部56)を設けてもよい。また、軸方向凹部55(もしくは、軸方向凸部56)の形状、大きさ、位置を実施形態2のダストカバー250または実施形態3のダストカバー350に限らず、変更してもよい。
なお、敢えて図示はしないが、谷部52(252,352)に、例えば軸方向凸部56もしくは軸方向凹部55を設けたダストカバー等に対しても、変形例1〜9を適用することができることは言うまでもない。
また、上述した実施形態においては、山部51と谷部52とが連続する蛇腹状のダストカバー50の山部51に山側径方向凹部70を谷部52に谷側径方向凹部80を形成し、さらに軸方向に軸方向凹部55等を形成することについて説明したが、特に懸架装置100のダストカバー50に限定して適用されるものではない。本発明に係るダストカバー50は、懸架装置100のダストカバー50に適用するに限らず、例えば、自動車(2輪車、4輪車等)、自転車、建設機械等、油圧機械等において、ダストの侵入を防止する箇所に適用することができる。また、懸架装置についても、図1および図2に示すダストカバー50の外周にスプリング30が配置された懸架装置に限らず、スプリング30を減衰装置と並列に配置し、ダストカバー50の外周にスプリング30が配置されていない懸架装置に本発明を用いてもよい。
<実施形態4>
図20は、実施形態4のダストカバー450を説明するための図である。なお、図20はダストカバー450の軸方向における部分断面図を示す。
中心軸50a方向の断面視において、上述した実施形態1のダストカバー50の山部51(より詳細には、山側径方向凹部70)の形状は、U字状であるが、特にかかる形状に限定されない。
例えば、実施形態4のダストカバー450で示すように、(実施形態1と同一断面視において、)ダストカバー450の山部451の形状を略V字状としてもよい。
以下で山部451の形状について詳述する。
図20で示すように、実施形態4のダストカバー450の山部451は、山側径方向凹部470と、この山側径方向凹部470と連結部53とを接続する接続部475とを有している。
山側径方向凹部470は、連結部53から半径方向外側に向かって突出している2つの縁部471と、双方の縁部471の間であって、縁部471よりも半径方向内側に構成されている底部472と、縁部471と底部472を接続する側部473と、を有している。また、接続部475は、山側径方向凹部470の縁部471と連結部53を接続する部位である。
要するに、中心軸50a方向の断面視において、山側径方向凹部470は、略V字状である。
懸架装置100が圧縮状態である時、(底部472に接続されている)対向する2つの側部473は、底部472を中心として、対向する側部473側へ移動し、近接する。即ち、ダストカバー450は、2つの側部473の間の無駄な空間を極力排除することができ、ダストカバー450全体の軸方向長さを短くすることができる。
以上のように構成された実施形態4のダストカバー450は、(実施形態1のダストカバー50と同様に)連結部53全体の接触音の発生を抑制することができるとともに、連結部53の軸方向の急激な反転動作を緩和させることができる。しかも、ダストカバー450は、中心軸50aに平行な平面で切断した場合の山側径方向凹部470の断面形状が略V字状であり、圧縮状態における軸方向長さを短くする構成であるため、連結部53の反転動作に伴う形状変形を吸収し、連結部53の接触音の発生を抑制することができる。
なお、実施形態4のダストカバー450の山部451は、他の実施形態(例えば、実施形態3に係るダストカバー350)にも適用することができる。
<実施形態5>
実施形態5のダストカバー550は、半径方向長さが異なる2つの谷部を有する点が他の実施形態と異なる。以下では、異なる点を中心に説明する。
図21は、実施形態5のダストカバー550全体の軸方向断面図である。
図22は、実施形態5のダストカバー550の軸方向断面の拡大図である。
図23は、実施形態5のダストカバー550が最も圧縮された状態を示す図である。
図21、図22に示すように、実施形態5のダストカバー550の谷部520は、第1谷部521と、第1谷部521よりも半径方向外側に突出した第2谷部522とを備えている。
より具体的には、第1谷部521は、底部521aと、底部521aと連結部353とを接続する接続部521bとを有している。また、第2谷部522は、底部522aと、底部522aと連結部353とを接続する接続部522bとを有している。
また、第2谷部522(の底部522a)は、第1谷部521(の底部521a)よりも半径方向外側に突出している。より具体的には、中心軸50aから第2谷部522の底部522aの先端までの長さRmin522は、中心軸50aから第1谷部521の底部521aの先端までの長さRmin521より長くなっている。
第1谷部521と第2谷部522は、中心軸50a方向に交互に配置されている。つまり、実施形態5のダストカバー550は、中心軸50a方向に、第1谷部521、連結部353、山部351、連結部353、第2谷部522、連結部353、山部351、連結部353の順に構成された組を、中心軸50a方向に繰り返し有している。
図23に示すように、ダストカバー550は、第2谷部522の径方向長さが長いため、第2谷部522の径方向内側(第1谷部521同士の間)に空間Sを形成することができる。この第2谷部522の径方向内側の空間Sには、第1谷部521の軸方向のふくらみの一部が入り込んでいる。要するに、第2谷部522(より詳細には、第2谷部522の径方向内側の空間S)は、第1谷部521の軸方向を吸収することができる。
また、第2谷部522の軸方向長さL522自体も、第1谷部521の軸方向長さL521よりも短くなっている。
即ち、第2谷部522自体の軸方向長さL522が短いこと、第2谷部522による第1谷部521の軸方向長さの吸収が相俟って、(実施形態5のダストカバー550を軸方向に圧縮した場合、)実施形態5のダストカバー550は、ダストカバー550全体の軸方向長さの短縮化を図ることができる。
このダストカバー550の軸方向長さの短縮化により、(実施形態5のダストカバー550を軸方向に圧縮した場合、)半径方向長さが異なる谷部(第1谷部521、第2谷部522)を有するダストカバー550の軸方向長さは、例えば半径方向長さが同一の谷部で構成されているダストカバーの軸方向長さより短くなっている。
以上の構成を有する実施形態5のダストカバー550は、(実施形態1のダストカバー50と同様に)連結部353全体の接触音の発生を抑制することができるとともに、連結部353の軸方向の急激な反転動作を緩和させることができる。しかも、ダストカバー550は、半径方向長さが異なる谷部(第1谷部、第2谷部)を備えるとともに、圧縮状態における軸方向長さを短くする構成であるため、連結部353の反転動作に伴う形状変形を吸収し、連結部353の接触音の発生を抑制することができる。
なお、実施形態5のダストカバー550の構成(より具体的には、谷部520に中心軸50aからの半径方向長さが異なる2つの谷部を適用した構成)は、他の実施形態(例えば、実施形態1のダストカバー50)に適用してもよい。
また、谷部の径方向長さに限らず、山部の径方向長さを異なるようにしても良い。また、谷部と山部の双方に、それぞれ径方向の長さが異なる第1谷部、第2谷部、第1山部、第2山部を設けても良い。
また、谷部の径方向長さの大小関係については、径方向長さが異なる3つ以上の谷部を設けてもよい。山部の径方向長さの大小関係についても同様に、径方向長さが異なる3つ以上の山部を設けてもよい。
また、上述した実施形態5において、径方向の異なる第1谷部と第2谷部は、軸方向に交互に構成されているが、必ずしも交互に構成される必要は無い。
<実施形態6>
実施形態6のダストカバー650は、中心軸50a側である径方向内側から外周側である径方向外側に向かうに従って肉厚を徐々に薄くする構成を採用している点において、他の実施形態のダストカバーと異なる。
図24(a)は、図21及び図22に示した実施形態5のダストカバー550に対して、径方向内側から径方向外側に向かうに従って肉厚を徐々に薄くしたダストカバー650の軸方向断面の拡大図である。図24(b)は、実施形態6のダストカバー650が最も圧縮された状態を示す図である。
図24(a)、図24(b)に示すように、実施形態6のダストカバー650は、径方向内側(中心軸50a側)から径方向外側(外周側)に向かうに従って肉厚が徐々に薄くなるように成形されている。より具体的には、山部351の山側径方向凹部70の底部72の肉厚t72は、第1谷部521の底部521aの肉厚t521aや第2谷部522の底部522aの肉厚t522aよりも薄く成形されている。
図24(b)に示すように、ダストカバー650を最も圧縮した状態において、(径方向外側に肉厚の薄い部分を有する)ダストカバー650の軸方向長さL351は、例えば、ダストカバー650の肉厚を同一とした場合の軸方向長さよりも短くなる。
以上の構成を有することにより、実施形態6のダストカバー650は、(実施形態1のダストカバー50と同様に)連結部353全体の接触音の発生を抑制することができるとともに、連結部353の軸方向の急激な反転動作を緩和させることができる。しかも、ダストカバー650は、中心軸50a側である径方向内側から外周側である径方向外側に向かうに従って肉厚が徐々に薄く、圧縮状態における軸方向長さを短くする構成であるため、連結部353の反転動作に伴う形状変形を吸収し、連結部353の接触音の発生を抑制することができる。
なお、実施形態6のダストカバー650で示した径方向内側から径方向外側に向かうに従って肉厚を徐々に薄くする構成は、実施形態1〜5のダストカバー50〜550に適用してもよい。
10…シリンダ、20…ピストンロッド、50(250,350,450,550,650)…ダストカバー、51(251,351,451)…山部、52(252,352,520)…谷部、53(253,353)…連結部、55…軸方向凹部、56…軸方向凸部、70…山側径方向凹部、80…谷側径方向凹部

Claims (6)

  1. 衝撃を緩衝する緩衝装置の軸方向に設けられ、前記軸方向に伸縮もしくは屈曲可能に筒状に形成されたカバー部材であって、
    前記軸方向に複数設けられて径方向外側に突出する山部と、
    前記軸方向に複数設けられて径方向内側に突出する谷部と、
    前記軸方向に複数設けられて前記山部と前記谷部とを連結する連結部と、を有し、
    前記山部に、前記軸方向に形成される軸方向凹部が設けられるカバー部材。
  2. 前記軸方向凹部は、複数の前記山部に形成され、いずれの前記山部の前記軸方向凹部も周方向において同一の位置に形成され、前記軸方向において直線状に配置される請求項1に記載のカバー部材。
  3. 一の前記山部は、前記軸方向凹部を複数有し、
    前記山部の周方向において隣接する一方の軸方向凹部と、他方の軸方向凹部との間の周方向長さは同一である請求項1に記載のカバー部材。
  4. 前記山部および前記谷部の少なくとも一方に、突出する径方向と反対側に向かって凹む径方向凹部が形成される請求項1に記載のカバー部材。
  5. 前記谷部は、第1谷部と、前記第1谷部よりも半径方向外側に突出した第2谷部と、を備える請求項1に記載のカバー部材。
  6. 液体を収納するシリンダと、
    前記シリンダ内に収納され、入力される振動を減衰させるピストンと、
    一方側の先端に前記ピストンを有するピストンロッドと、
    軸方向に長い筒状の部材であって、径方向外側に突出する山部を複数有する山部群と、径方向内側に突出する谷部を複数有する谷部群と、前記山部と前記谷部とを連結する連結部を複数有する連結部群とが前記軸方向に配置されるカバー部材と、を備え、
    前記カバー部材は、前記山部と前記谷部との並び方向に伸縮もしくは屈曲し、前記山部群に、前記軸方向に形成される軸方向凹部をし、いずれの前記山部の前記軸方向凹部も周方向において同一の位置に形成され、前記軸方向において直線状に配置される緩衝装置。
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