JP2013177935A - 懸架装置およびカバー部材 - Google Patents

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雄己 押江
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Abstract

【課題】バンプラバーとカバー部材とが衝突する際の衝撃をカバー部材によって緩和する。
【解決手段】懸架装置は、液体が入れられたシリンダ10と、シリンダ10内に収納されたピストンと、ピストンを支持するとともに一部がシリンダから突出するピストンロッド20と、シリンダ10から突出したピストンロッド20の外周に配置されたバンプラバーと、シリンダ10を覆い、シリンダ10とピストンとの相対移動に伴いバンプラバーに当接する当接部を有するバンプストッパキャップ100とを備えている。そして、バンプストッパキャップ100の当接部は、バンプラバーに時間差を設けて当接するための高さの異なる複数の凹凸(第1突起部131、第2突起部123、第3突起部133)を有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、懸架装置およびカバー部材に関する。
懸架装置(ダンパ)は、ダンパチューブから突出しているピストンロッドまわりにバンプラバーを圧入し、ダンパチューブのピストンロッドが貫通している軸封部まわりにダンパの最圧縮時にバンプラバーが衝突する例えばバンプストッパキャップなどのカバー部材を有している。
例えば特許文献1には、シリンダ内から出没するロッドに連結される筒状のバンプラバーと、シリンダ端部に設けられバンプラバーに対向するバンプストッパキャップとを備えたクッション構造において、バンプラバーのバンプストッパキャップに対向する端部に複数の突起を設けるとともに、バンプストッパキャップのバンプラバーに対向する環状端部に複数の突起を設け、バンプラバーとバンプストッパキャップの当接時に少なくとも1つのバンプパラバー側の突起がバンプストッパキャップ側の突起の一つに当接するように互いの突起を配置することが開示されている。
特開2007−9968号公報
ところで、例えば車両などに設けられた懸架装置において、バンプラバーにカバー部材が衝突する程度まで懸架装置が圧縮すると、衝突による衝撃が伝わって乗り心地を悪化させることにつながる。一般的には、バンプラバーの形状などの特性を調整することで、バンプラバーとカバー部材とが衝突するときの衝撃の緩和を図っている。しかしながら、バンプラバーの特性を調整するだけではなく、さらなる衝撃緩和の向上が要請されている。
本発明は、バンプラバーとカバー部材とが衝突する際の衝撃をカバー部材によって緩和することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、液体が入れられたシリンダと、シリンダ内に収納されたピストンと、ピストンを支持するとともに一部がシリンダから突出するピストンロッドと、シリンダから突出したピストンロッドの外周に配置されたバンプラバーと、シリンダを覆い、シリンダとピストンとの相対移動に伴いバンプラバーに当接する当接部を有するカバー部材と、を備え、カバー部材の当接部は、バンプラバーに時間差を設けて当接するための高さの異なる複数の凹凸を有することを特徴とする懸架装置である。
ここで、複数の凹凸は、当接部において放射状に延びる複数の筋状の突起であるとよい。
また、当接部には、ピストンロッドを通す開口部が形成され、環形状により開口部を囲い当接部にて突出して設けられる環状突起部をさらに備えるとよい。
さらに、環状突起部は、開口部側が高くなるように傾斜しているとよい。
他の観点から捉えると、本発明は、液体が入れられたシリンダを覆い、バンプラバーに当接するカバー部材であって、バンプラバーに当接する当接面と、当接面に形成され、バンプラバーに向けて突出する突起部と、当接面に形成され、バンプラバーに向けて突出するとともに、当接面からの突出高さが突起部の突出高さよりも低い低突起部と、を備えることを特徴とするカバー部材である。
本発明によれば、バンプラバーとカバー部材とが衝突する際の衝撃をカバー部材によって緩和することが可能になる。
懸架装置の概略構成を示す図である。 懸架装置の伸縮状態を説明するための図である。 実施形態1が適用されるバンプストッパキャップを説明するための図である。 図3に示すバンプストッパキャップの各断面の断面図である。 バンプラバーの変形動作を説明するための図である。 バンプラバーにかかる荷重とバンプラバーのたわみ量との関係図である。 実施形態2が適用されるバンプストッパキャップを説明するための図である。 ダストの流れを説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<実施形態1>
図1は、懸架装置1の概略構成を示す図である。
懸架装置1は、図1に示すように、オイルなどの液体が収容された減衰装置(不図示)
を内蔵するシリンダ10と、このシリンダ10内に収納されたピストン(不図示)を支持するピストンロッド20と、このピストンロッド20の外側に配置されたスプリング30と、を備えている。ピストンロッド20は、円柱状の部材であり、円柱の中心線方向の一方の端部側にピストンが取り付けられ、中心線方向の他方の端部側にナット21が取り付けられている。以下、ピストンロッド20の円筒の中心線方向を、単に「中心線方向」と称す場合がある。
懸架装置1は、シリンダ10の外周に取り付けられてスプリング30の下端部を支持する下スプリングシート31と、ピストンロッド20の中心線方向の他方の端部側における外周に取り付けられてスプリング30の上端部を支持する上スプリングシート32とを備えている。スプリング30の下端部と下スプリングシート31との間には下シートラバー35が介在し、スプリング30の上端部と上スプリングシート32との間には上シートラバー36が介在している。
懸架装置1は、シリンダ10の下部に設けられた車輪側取付部40を備えている。一方、上スプリングシート32には、この懸架装置1を車体に取り付けるためのボルト33が取り付けられている。
また、懸架装置1は、シリンダ10から飛び出しているピストンロッド20の外周に圧入されたバンプラバー41と、このバンプラバー41の外周部に配置されたバンプラバーカップ42と、を備えている。本実施形態のバンプラバー41は、図1に示すように、中心線方向における一端側(車体側)から他端側(車輪側)に向けて外径が段階的に小さくなるように形成されている。また、懸架装置1は、シリンダ10におけるピストンロッド20の摺動部に装着されたバンプストッパキャップ100を備えている。
また、懸架装置1は、上端部がバンプラバーカップ42の外周に装着されるとともに下端部が下スプリングシート31に装着され、この間のシリンダ10およびピストンロッド20の外周を覆う蛇腹状のダストカバー50を備えている。ダストカバー50の下端部は、下スプリングシート31に、例えば、締め付けリング(不図示)およびビスにて締結されている。
また、懸架装置1は、ピストンロッド20の上端部側において上下方向に配置され、振動を吸収する複数(本実施形態においては2個)のマウントラバー61と、複数のマウントラバー61の内側に配置された円筒状のマウントカラー62と、バンプラバーカップ42の上面とともに複数のマウントラバー61を上下から挟む上座金63と、を備えている。複数のマウントラバー61の内の上側のマウントラバー61は、上スプリングシート32にその上端から凹むように形成された凹みに挿入されている。下側のマウントラバー61は、上スプリングシート32の下方に配置されたマウントラバーカップ65により、その上端および外周が覆われている。
図2は、懸架装置1の伸縮状態を説明するための図である。
図2(a)は、シリンダ10から飛び出しているピストンロッド20の長さが最短となる縮み状態を示す図であり、図2(b)は、シリンダ10から飛び出しているピストンロッド20の長さが最長となる伸び状態を示す図である。
図2(a)に示すように、ピストンロッド20が、シリンダ10に対して中心線方向の一方の端部側(図2(a)においては下方)へ移動すると、シリンダ10に内蔵した減衰装置(不図示)によって圧縮行程時における減衰力が発生する。また、懸架装置1が最圧縮時の状態になると、バンプラバー41がバンプストッパキャップ100に接触する。この時には、バンプラバー41がバンプストッパキャップ100の接触を受けて変形し、バンプラバー41が衝突による衝撃を吸収する。
一方、図2(b)に示すように、ピストンロッド20が、シリンダ10に対して中心線方向の他方の端部側(図2(b)においては上方)へ移動すると、シリンダ10に内蔵した減衰装置(不図示)によって伸張行程時における減衰力が発生する。なお、ピストンロッド20の伸張行程における移動により、バンプラバー41とバンプストッパキャップ100とは離れた状態になる。
以上のように、懸架装置1は、図2(a)に示す縮み状態および図2(b)に示す伸び状態に変化し、スプリング30にて路面からの衝撃を吸収したりシリンダ10が内蔵する減衰装置にてスプリング30の伸縮振動を制振したりすることで、路面の凹凸を車体に伝えない緩衝装置としての機能と、車体を路面に対して押さえつける機能とを果たす。そして、懸架装置1は、車両の乗り心地や操縦安定性を向上させている。
上述したように、懸架装置1では、伸縮に伴って、バンプラバー41がバンプストッパキャップ100に衝突する。
図3は、実施形態1が適用されるバンプストッパキャップ100を説明するための図である。
なお、図3(a)は斜視図であり、図3(b)は図3(a)に示す矢印IIIb方向から見た上面図であり、図3(c)は図3(b)に示すIIIc−IIIc断面の断面図である。また、図3(c)には、シリンダ10およびピストンロッド20の一部を二点鎖線により表示している。
図3(a)に示すように、カバー部材の一例としてのバンプストッパキャップ100は、円筒状の側部110と、側部110の中心線方向におけるバンプラバー41側の端部に設けられて、この端部の開口部を覆う覆い部120と、覆い部120のバンプラバー41が対向する側の面上に設けられる突起部130とを備えている。そして、バンプストッパキャップ100は、側部110の開口部側からシリンダ10が圧入され、シリンダ10におけるバンプラバー41側の端部の外周を覆う(図1参照)。
ここで、本実施形態では、バンプストッパキャップ100の覆い部120および突起部130がバンプラバー41に当接する当接部として機能する。
なお、本実施形態のバンプストッパキャップ100は、例えばポリアセタール樹脂などの合成樹脂製である。また、本実施形態のバンプストッパキャップ100は、射出成形によって形成されている。
例えば、バンプストッパキャップ100は、金属材料を用いて金属加工によって成形しても良い。ただし、後述するように、本実施形態のバンプストッパキャップ100は、突起部130などの比較的に複雑な構造部を有している。そのため、例えば金属によってバンプストッパキャップ100を形成する場合、金属加工によって板厚が減少し、強度低下や耐久性の低下を招くおそれがある。
本実施形態では、バンプストッパキャップ100を合成樹脂によって形成するため、加工の制約が緩和される。従って、バンプストッパキャップ100の設計の自由度が高まり、突起部130などの構造部の形成が容易になっている。
図3(c)に示すように、側部110は、基本形状が円筒状であり、その内周面は、シリンダ10の外周面が圧入可能な大きさに設定している。つまり、側部110の内周面の内径と、シリンダ10の外周面の外径とは、しまりばめで嵌合される大きさに設定している。そして、側部110の中心線方向における覆い部120(バンプラバー41)側とは反対側の端部は開口しており、その開口部からシリンダ10が挿入される。
覆い部120の肉厚は、懸架装置1の最圧縮時におけるバンプラバー41との衝突力に耐え得るように、側部110の肉厚よりも厚く形成されている。言い換えれば、側部110の肉厚は、覆い部120の肉厚よりも薄く形成されている。覆い部120は、中心線方向における両端部は平面であり、その中央部には、ピストンロッド20を通すために中心線方向に貫通された貫通孔121(覆い部120の開口部の一例)が形成されている。
突起部130は、図3(a)に示すように、バンプラバー41(図1参照)側に向けて突出する複数の突起を有している。本実施形態では、突起部130は、複数の突起として筋状の突起(凸条)である第1突起部131、第2突起部132および第3突起部133を有している。
また、図3(b)に示すように、複数の凹凸の一例としての第1突起部131、第2突起部132および第3突起部133は、それぞれ貫通孔121を中心にして半径方向に沿って直線状に延びている。そして、第1突起部131、第2突起部132および第3突起部133は、放射状に並べて形成される。また、第1突起部131、第2突起部132および第3突起部133は、中心線方向を回転軸として円周方向に等間隔に配置されることで、覆い部120において回転対称に位置している。本実施形態では、第1突起部131、第2突起部132および第3突起部133は、それぞれ約120度間隔で配置されている。
なお、第1突起部131、第2突起部132および第3突起部133を回転対称に形成することに限定するものではない。ただし、本実施形態のバンプストッパキャップ100では、各突起部を回転対称に配置することで、例えばバンプラバー41が接触する際のバンプラバー41のねじれを抑制し、バンプラバー41のねじれによる損傷の防止を図っている。
バンプラバー41がバンプストッパキャップ100に衝突すると、バンプラバー41が圧縮変形し、中心線方向には縮みながらも、中心線方向と直交する方向に伸びるように変位する。そして、本実施形態の突起部130は、上記のとおり、第1突起部131、第2突起部132および第3突起部133を放射状に形成している。これによって、突起部130は、バンプラバー41の圧縮による半径方向の変位に追従するようバンプラバー41に接触するため、バンプラバー41の変形に応じて安定して当接することができる。
図4は、図3に示すバンプストッパキャップ100の各断面の断面図である。
なお、図4(a)は図3(b)に示すIVa−IVa断面図であり、図4(b)は図3(b)に示すIVb−IVb断面図であり、図4(c)は図3(b)に示すIVc−IVc断面図である。
図4(a)に示すように、第1突起部131は、断面が台形形状を有している。そして、第1突起部131の突起高さ(覆い部120の主面から最高点までの高さ)は、距離H1に設定している。なお、距離H1は、例えばバンプラバー41と衝突する際にバンプラバー41が第1突起部131に接触することで損傷しない距離に基づいて設定される。本実施形態の第1突起部131の突出高さは、例えば約5mmに設定している。なお、突出高さは約5mmに限定されるものではなく、バンプストッパキャップ100のサイズなどに応じて第1突起部131の突出高さを適宜設定すれば良い。
また、図4(b)に示すように、低突起部の一例としての第2突起部132は、断面が台形形状を有している。そして、第2突起部132の突起高さは、第1突起部131の突出高さ(距離H1)よりも低い距離H2に設定している。
さらにまた、図4(c)に示すように、第3突起部133は、断面が台形形状を有している。そして、低突起部の一例としての第3突起部133の突起高さは、第2突起部132の突出高さ(距離H2)よりもさらに低い距離H3に設定している。
以上のように、本実施形態では、第1突起部131の突起高さが最も高く、次いで第2突起部132が第1突起部131よりも低く、さらに第2突起部132よりも第3突起部133が低くなっている(距離H1>距離H2>距離H3)。そして、本実施形態の突起部130では、第1突起部131、第2突起部132および第3突起部133の突起高さを異ならせて不等化している。そして、後述するように、バンプラバー41が第1突起部131、第2突起部132および第3突起部133に対して、それぞれ時間差を設けて当接するようにしている。
なお、突起部130を例えば4つ以上の複数の突起によって構成する場合においても、それぞれが時間差を設けてバンプラバー41に当接するように、それら複数の突起の高さを段違いに形成すれば良い。
以上のように構成されるバンプストッパキャップ100は、図2を参照しながら説明したとおり、懸架装置1が動作して最圧縮の状態になることで、バンプラバー41と接触する。
図5は、バンプラバー41の変形動作を説明するための図である。
図5(a)に示すように、バンプラバー41がバンプストッパキャップ100に衝突する際、衝突し始めの初期の状態においては、バンプラバー41の先端面にバンプストッパキャップ100の突起部130のうち突出高さが最も高い第1突起部131が接触する。そして、バンプラバー41は、バンプストッパキャップ100の第1突起部131に接触することで圧縮変形しながら、バンプストッパキャップ100側へと徐徐に押し込まれる。
その後、図5(b)に示すように、バンプラバー41は、第1突起部131の次に突出高さが高い第2突起部132にも接触する。そして、バンプラバー41は、バンプストッパキャップ100の第1突起部131および第2突起部132に接触することで圧縮変形しながら、さらにバンプストッパキャップ100へと押し込まれる。
さらにその後、図5(c)に示すように、バンプラバー41は、本実施形態では最も突出高さが低い第3突起部133にも接触する。そして、バンプラバー41は、バンプストッパキャップ100の第1突起部131、第2突起部132および第3突起部133に接触することで、圧縮変形しながらバンプストッパキャップ100に押し込まれる。
以上のように、本実施形態の懸架装置1では、バンプラバー41とバンプストッパキャップ100の突起部130とが接触する際、バンプラバー41は、第1突起部131のみに接触する状態から、第1突起部131および第2突起部132にのみ接触する状態、さらに第1突起部131、第2突起部132および第3突起部133に接触する状態まで段階的に接触する。このように、本実施形態の懸架装置1では、バンプラバー41とバンプストッパキャップ100とが一度に全面的に接触するのではなく、バンプラバー41とバンプストッパキャップ100とが時間的に分散しながら部分的に接触するようにした。
図6は、バンプラバー41にかかる荷重とバンプラバー41のたわみ量との関係図である。
なお、図6には、本実施形態の懸架装置1におけるバンプラバー41の荷重−たわみ曲線を実線で描いている。また、図6には、比較例として、本実施形態のバンプストッパキャップ100と基本構成が同様であるが複数の突起高さが全て等しいバンプストッパキャップを備えた懸架装置(以下、比較例の懸架装置とよぶ)におけるバンプラバーの荷重−たわみ曲線を破線にて示している。
そして、図6に示すように、本実施形態の懸架装置1に設けられるバンプラバー41は、比較例の懸架装置のバンプラバー41の荷重−たわみ曲線と比較して、バンプラバーに所定の荷重がかかったときのたわみ量が大きくなっている。
接触し始めの状態(接触初期)において、本実施形態の懸架装置1のバンプラバー41は、バンプストッパキャップ100の第1突起部131のみに接触する。そのため、全ての複数の突起に接触する比較例の懸架装置のバンプラバーと比較して、本実施形態の懸架装置1のバンプラバー41は、バンプストッパキャップ100から受ける面圧が高くなる。その結果、図6に示すように、本実施形態の懸架装置1のバンプラバー41は、比較例の懸架装置のバンプラバーと比較してたわみ量が大きくなる。
また、接触し始めてから暫くした中盤の状態(接触中期)において、本実施形態の懸架装置1のバンプラバー41は、バンプストッパキャップ100の第1突起部131および第2突起部132のみに接触する。この状態においても、全ての複数の突起に接触する比較例の懸架装置のバンプラバーと比較して、本実施形態の懸架装置1のバンプラバー41は、バンプストッパキャップ100から受ける面圧が高くなる。その結果、図6に示すように、本実施形態の懸架装置1のバンプラバー41は、比較例の懸架装置のバンプラバーと比較してたわみ量が大きくなる。
なお、最終的(接触後期)には、本実施形態の懸架装置1のバンプラバー41は、バンプストッパキャップ100の第1突起部131、第2突起部132および第3突起部133の全てに接触する。そのため、図6に示すように、本実施形態の懸架装置1のバンプラバー41と、比較例の懸架装置のバンプラバーとは、たわみ量が一致する状態になる。
以上のように、本実施形態の懸架装置1のバンプラバー41は、バンプストッパキャップ100に接触し始める状態から、その後の暫くした中盤の状態において、例えば比較例の懸架装置のバンプラバーと比較して、たわみ量が大きくなる。従って、これらの状態において、本実施形態の懸架装置1では、バンプラバー41がバンプストッパキャップ100に衝突した際の衝撃力が小さくなる。このように、本実施形態の懸架装置1では、バンプラバー41がバンプストッパキャップ100に衝突する際の衝撃が緩和される。
また、力積に着目した場合、バンプストッパキャップ100の突起部130は、バンプラバー41に対して時間差を設けて当接する。そのため、一気に衝突する場合と比較して、バンプラバー41がバンプストッパキャップ100に対して衝突する時間が長くなり、衝突力が小さくなる。従って、本実施形態の懸架装置1では、バンプラバー41がバンプストッパキャップ100に衝突する際の衝撃を緩和することができる。
さらに、バンプストッパキャップ100にバンプラバー41に衝突する際の衝突力が小さくなることから、音の発生源となる衝突エネルギーが小さくなるため、異音の発生も低減される。
以上説明したとおり、本実施形態の懸架装置1では、バンプラバー41とバンプストッパキャップ100とが衝突する際、衝撃が緩和されるとともに、異音の発生も低減され、車両等の乗り心地をより向上させることが可能となる。
<実施形態2>
図7は、実施形態2が適用されるバンプストッパキャップ200を説明するための図である。
なお、実施形態2において、実施形態1と同様のものについては同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図7(a)は斜視図であり、図7(b)は図7(a)に示す矢印VIIb方向からみた上面図であり、図7(c)は図7(b)に示すVIIc−VIIc断面図である。なお、図3(c)には、シリンダ10およびピストンロッド20の一部を二点鎖線により表示している。
図7(a)に示すように、カバー部材の一例としてのバンプストッパキャップ200は、円筒状の側部110と、側部110の中心線方向におけるバンプラバー41側の端部に設けられて、この端部の開口部を覆う覆い部120と、覆い部120のバンプラバー41が対向する側の面上に設けられる突起部230とを備えている。そして、バンプストッパキャップ200は、側部110の開口部側からシリンダ10が圧入され、シリンダ10におけるバンプラバー41側の端部の外周を覆う。
突起部230は、図7(a)に示すように、バンプラバー41(図1参照)側に向けて突出する複数の突起を有している。本実施形態では、突起部230は、筋状の突起(凸条)である第1突起部231、第2突起部232および第3突起部233を有している。さらに、突起部230は、貫通孔121の周囲を覆うように設けられる環状の環状突起部234を有している。
図7(b)に示すように、第1突起部231、第2突起部232および第3突起部233は、それぞれ貫通孔121を中心にして半径方向に沿って直線状に延びている。そして、第1突起部231、第2突起部232および第3突起部233は、中心線方向を回転軸として円周方向に等間隔に配置されることで、覆い部120において回転対称に位置している。本実施形態の突起部230では、第1突起部231、第2突起部232および第3突起部233は、それぞれ約120度間隔で配置している。
なお、第1突起部231、第2突起部232および第3突起部233を回転対称に形成することに限定するものではない。ただし、本実施形態のバンプストッパキャップ200では、各突起部を回転対称に配置することで、例えばバンプラバー41が接触する際のバンプラバー41のねじれを抑制し、バンプラバー41のねじれによる損傷の防止を図っている。
そして、図4を参照しながら説明した実施形態1のバンプストッパキャップ100の突起部130と同様に、実施形態2のバンプストッパキャップ200の突起部230では、覆い部120の面(当接面)からの第1突起部231の突出高さが最も高く設定されている。また、第2突起部232の突出高さは、第1突起部231よりも低く設定している。そして、第3突起部233の突出高さは、第2突起部232よりもさらに低く設定している。
また、図7(c)に示すように、環状突起部234は、貫通孔121側の端部(以下、内周部とよぶ)が最も高く突出し、第1突起部231の突出高さと同じ高さになっている。また、環状突起部234は、側部110側の端部(以下、外周部とよぶ)が最も低く、覆い部120の面と同じ高さになっている。そして、環状突起部234は、半径方向に内周部から外周部に向けて突出高さが低くなるように傾斜している。このように、環状突起部234は、内側に円筒を有するテーパ形状を有し、貫通孔121の周囲を囲っている。
このように、環状突起部234は、傾斜面を有して突出している。従って、バンプストッパキャップ200とバンプラバー41が衝突した際、突出高さが高いところから低いところに向けて、バンプラバー41と環状突起部234との接触面積が徐徐に大きくなるように接触する。
続いて、環状突起部234に対する、第1突起部231、第2突起部232および第3突起部233のそれぞれの接続部分について説明する。
図7(b)に示すように、第1突起部231は、環状突起部234の内周部まで延びて、環状突起部234と接続している。また、第2突起部232は、環状突起部234に対して、環状突起部234の外周部と内周部との中間部分まで入り込むようにして環状突起部234と接続する。さらに、第3突起部233は、環状突起部234の外周部まで延びて環状突起部234と接続する。
実施形態2のバンプストッパキャップ200では、環状突起部234が傾斜面を有しているため、突出高さの異なる第1突起部231、第2突起部232および第3突起部233との接続部分に極端な段差が生じない。これによって、バンプストッパキャップ200は、バンプラバー41と接触する際、バンプラバー41を傷つけにくくする。また、製造時において、バンプストッパキャップ200の成形を容易にすることができる。
以上のように構成されるバンプストッパキャップ200を備えた懸架装置1において、バンプラバー41がバンプストッパキャップ200に衝突する際、バンプラバー41とバンプストッパキャップ200とが一度に全面的に接触するのではなく、バンプラバー41とバンプストッパキャップ200とが分散して部分的に接触するようにした。これによって、実施形態2の懸架装置1のバンプラバー41は、バンプストッパキャップ200と接触した際のたわみ量が大きくなる。そして、実施形態2の懸架装置1では、バンプラバー41がバンプストッパキャップ200に衝突した際の衝撃力が小さくなる。その結果、実施形態2の懸架装置1では、バンプラバー41がバンプストッパキャップ200に衝突する際の衝撃が緩和される。
図8は、貫通孔121周辺におけるダストの流れを説明するための図である。
実施形態2の懸架装置1では、バンプストッパキャップ200の突起部230に環状突起部234を設けることによって、例えばピストンロッド20と貫通孔121との間に塵や小石などのダストの侵入を抑制している。
なお、例えば貫通孔121の内部にダストが侵入すると、ピストンロッド20の摺動部分にダストが付着することによってシリンダ10内部のオイル洩れを生じる可能性がある。
ここで、実施形態1のバンプストッパキャップ100では、例えば突起部130の第3突起部133の突出高さを低くしているため、例えば覆い部120上にダストが載った場合に、そのダストが第3突起部133側から貫通孔121側へと侵入するおそれがある。
これに対して、実施形態2のバンプストッパキャップ200では、貫通孔121の周囲を囲うように覆い部120上に環状突起部234を設けている。これによって、図8に示すように、例えば覆い部120上にダストが載った場合であっても、環状突起部234によって貫通孔121へのダストの侵入を抑制することができる。
また、上述のとおりバンプストッパキャップ200に環状突起部234を設けることによって、ダストの侵入を抑制することができるため、例えばダストの侵入抑制を図るために貫通孔121の開口幅を狭めるといった制約がなくなる。従って、実施形態2のバンプストッパキャップ200では、貫通孔121の形状など設計の自由度を高めることが可能になる。
なお、上述した実施形態1および実施形態2では、バンプストッパキャップ100(200)にて覆い部120から突出する突起部130(230)を形成することでバンプラバー41に時間差を設けて当接するように構成したが、これに限定されるものではない。例えば、覆い部120において窪むように凹部を形成することによって、バンプラバー41に時間差を設けて当接するようにしても良い。
1…懸架装置、10…シリンダ、20…ピストンロッド、30…スプリング、41…バンプラバー、100,200…バンプストッパキャップ、110…側部、120…覆い部、130,230…突起部

Claims (5)

  1. 液体が入れられたシリンダと、
    前記シリンダ内に収納されたピストンと、
    前記ピストンを支持するとともに一部が前記シリンダから突出するピストンロッドと、
    前記シリンダから突出した前記ピストンロッドの外周に配置されたバンプラバーと、
    前記シリンダを覆い、当該シリンダと前記ピストンとの相対移動に伴い前記バンプラバーに当接する当接部を有するカバー部材と、を備え、
    前記カバー部材の前記当接部は、前記バンプラバーに時間差を設けて当接するための高さの異なる複数の凹凸を有することを特徴とする懸架装置。
  2. 前記複数の凹凸は、前記当接部において放射状に延びる複数の筋状の突起であることを特徴とする請求項1に記載の懸架装置。
  3. 前記当接部には、前記ピストンロッドを通す開口部が形成され、
    環形状により前記開口部を囲い前記当接部にて突出して設けられる環状突起部をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の懸架装置。
  4. 前記環状突起部は、前記開口部側が高くなるように傾斜していることを特徴とする請求項3に記載の懸架装置。
  5. 液体が入れられたシリンダを覆い、バンプラバーに当接するカバー部材であって、
    前記バンプラバーに当接する当接面と、
    前記当接面に形成され、前記バンプラバーに向けて突出する突起部と、
    前記当接面に形成され、前記バンプラバーに向けて突出するとともに、当該当接面からの突出高さが前記突起部の突出高さよりも低い低突起部と、
    を備えることを特徴とするカバー部材。
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JP2017180561A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 日立オートモティブシステムズ株式会社 バンパキャップおよびシリンダ装置
WO2022009551A1 (ja) * 2020-07-07 2022-01-13 本田技研工業株式会社 ラバー構造

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