JP5699027B2 - 油圧ショベル - Google Patents
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Description
そこで、ブームの基部のボスの両側に、それぞれ、吊り上げ用の吊り金具を設けた発明がある(例えば、特許文献1参照)。この構造では、機体の重心が吊り金具の下方に位置するように作業アタッチメントのブームを略水平に起伏した状態で機体のバランスをとってワイヤロープにより吊り上げる。
また、ブームの基部のボスの両側に、それぞれ、吊り上げ用の吊り金具を設ける構造のため、部品点数が増え、重量の増加やコストが増えるという問題があった。
以下、本発明の油圧ショベルの一実施の形態を図面と共に説明する。
図1は、油圧ショベル全体の側面図である。
油圧ショベル1は、走行体2、旋回体3、旋回輪4およびフロント作業機5を備えている。
無限軌道式の走行体2は、旋回輪4を介して旋回体3を旋回可能に支持している。旋回体3は、旋回フレーム11を有し、この旋回フレーム11が旋回輪4を介して走行体2に対して旋回可能に取り付けられている。旋回フレーム11の前部には運転室12が設けられ、また、旋回フレーム11の中央にはフロント作業機5が、旋回フレーム11の後部にはカウンタウエイト13が設置されている。
なお、図1ではバケット18として例示されているが、バケット18に替えて、グラップル、フォーク、リフティングマグネット、破砕具、振動式ブレーカ等を装着したものであってもよい。
また、カウンタウエイト13の上部後方には、機体吊り上げ用の吊り孔41を有する吊り金具42が設けられている。吊り金具42は、カウンタウエイト13の両側(図1における垂直方向の両側)の側面に設けられている。
図4に図示されるように、ブームシリンダ30はブーム16の両側部に設けられている。
ブームシリンダ30のロッド30aの先端側には、通常、クレビスといわれるボス部31が設けられている。ボス部31は、ピン51が挿通される貫通孔33を有する。そして、ボス部31の上部側に、吊り金具32を設けている。吊り金具32は、鋳造や溶接によりボス部31に一体的に形成されるもので、吊り金具32の上部には、後述するピン62が挿通される貫通孔34が形成されている。
各ブームシリンダ30のロッド30aの先端側に設けたボス部31の貫通孔33と、ブーム16の側壁に設けられた貫通孔16bとを位置合わせして、ピン51を貫通孔33と16bに挿通する。これにより、各ブームシリンダ30のロッド30aの先端側がブーム16に回動可能に取り付けられる。
ワイヤロープ65により油圧ショベル1を吊り上げ状態に連繋するには、吊り輪66を吊クランプ61の下端から通して、吊クランプ61に連繋する。次に、ピン62を、吊クランプ61の一方の貫通孔63、吊り金具32の貫通孔34、吊クランプ61の他方の貫通孔63の順に通して、吊クランプ61を吊り金具32に取り付ける。
油圧ショベル1をワイヤロープ65により吊り上げるには、図2に示すように、先ず、ブームシリンダ30により、ブーム16を倒伏した状態にしておく。
そして、ワイヤロープ65aの吊り輪66を、上述した如く、吊クランプ61を介してブームシリンダ30のロッド30aのボス部31に設けた吊り金具32に連繋する。また、ワイヤロープ65bの吊り輪66を、吊クランプ61を介してカウンタウエイト13の上部後方に設けた吊り金具42に連繋する。ワイヤロープ65bの吊り輪66と吊り金具42との連繋は、ワイヤロープ65aをロッド30aのボス部31に設けた吊り金具32に連繋する場合と同様に行うことができる。
ワイヤロープ65aおよび65bは、それぞれ、ブーム16の両側面の吊り金具32およびカウンタウエイト13の上部後方に設けた吊り金具42に連繋される。つまり、左右一対のワイヤロープ65aと左右一対のワイヤロープ65b、合計4本のワイヤロープ65の吊り輪66が吊り金具32、42に連繋される。
しかし、実際の作業では、吊り上げたり、吊り下ろしたりする敷地が狭く、ブーム16を倒伏した状態では作業ができない場合がある。
このような場合には、ブーム16を起立した状態で、油圧ショベル1の吊り上げを行う必要がある。次に、実施形態2として、このように、ブーム16を起立した状態で吊り上げを行うのに適した構造を示す。
図5は、本発明の油圧ショベルの吊り上げ構造の実施形態2を示し、図5(a)はブームシリンダ30のロッド30a先端側のボス部31周辺の側面部であり、図5(b)は図5(a)におけるX方向からみたボス部31の平面図である。
実施形態2では、ブームシリンダ30のロッド30a先端側のボス部31に一体に形成された吊り金具32Aは、2つの貫通孔34aと34bを有している。貫通孔34aは、実施形態1と同様に、ブームシリンダ30の伸縮方向と交差する方向に設けられている。これに対して、貫通孔34bは、ブームシリンダ30の伸縮方向の延長線上に設けられている。
図6には、参考として、ブーム16を倒伏した状態のフロント作業機5も図示されている。
なお、上記以外は、実施形態1と同様であり、同一の部材に同一の図面番号を付して、その説明を省略する。
また、実施形態2では、ブーム16を倒伏した状態でも、起立した状態でも、油圧ショベル1を吊り上げることが可能となり、作業現場の状況によりブーム16の姿勢のいずれかを選択することにより、機体の吊り上げ作業の効率化を図ることができる。
なお、実施形態2においては、吊り金具32Aに貫通孔34a、34bの2個を設けた構造とした。しかし、貫通孔を3個以上設けてもよい。その場合、予め、機体を吊り上げる際のブーム16の傾斜角度を想定し、貫通孔34を設ける方向を決定することが好ましい。
図7は、本発明の油圧ショベルの吊り上げ構造の実施形態3を示す。
実施形態3では、ブームシリンダ30のロッド30a先端側のボス部31に一体的に形成した吊り金具32Bに設けた貫通孔34cは、実施形態2における貫通孔34aと34bとの中間に位置する。換言すれば、貫通孔34cは、ブームシリンダ30の伸縮方向と、伸縮方向に垂直な方向との中間の方向に形成させている。吊り金具32Bの貫通孔34cを、このような位置に形成することにより、ブーム16を起立した状態から倒伏した状態のいずれの状態において、あるいは、その中間の状態でも油圧ショベル1の吊り上げを行うことが可能となる。
また、本実施形態においては、吊り上げ用のワイヤロープ65を、ブームシリンダ30のロッド30a先端側のボス部31に一体的に設けた吊り金具32と、カウンタウエイト13に設けた吊り金具42に連繋する構造とした。しかし、カウンタウエイト13に設ける吊り金具42に替えて、走行体2または旋回体3のフレーム等、油圧ショベル1の他の部位に吊り金具を設けてもよい。
2 走行体
3 旋回体
4 旋回輪
11 旋回フレーム
16 ブーム
16a 基部
17 アーム
18 作業具
22 アームシリンダ
23 バケットシリンダ
30 ブームシリンダ
31 ボス部
32、32A、32B 吊り金具
42 吊り金具
61 吊クランプ
Claims (2)
- 走行体と、
前記走行体に旋回可能に設置された旋回体と、
基部が前記旋回体の旋回フレームに回動可能に支持されたブームと、
一端が前記旋回フレームに回動可能に支持され、他端に設けたボス部がピンによって前記ブームに連結され、前記ブームを起伏するブームシリンダと、
前記ボス部に一体的に形成され、機体吊り上げ用ワイヤロープが掛けられる吊クランプが連結される吊り金具とを具備し、
前記吊り金具は、前記吊クランプと共にピンが挿通される貫通孔を複数有し、前記ピンが挿通される前記複数の貫通孔の1つは、ほぼ前記ブームシリンダの伸縮方向に形成され、前記ピンが挿通される前記複数の貫通孔の他の1つは、大略、前記ブームシリンダの伸縮方向と垂直な方向に形成されていることを特徴とする油圧ショベル。 - 請求項1に記載の油圧ショベルにおいて、前記吊り金具は、前記ボス部に鋳造または溶接により一体的に形成されていることを特徴とする油圧ショベル。
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JP2011093176A JP5699027B2 (ja) | 2011-04-19 | 2011-04-19 | 油圧ショベル |
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JP2011093176A JP5699027B2 (ja) | 2011-04-19 | 2011-04-19 | 油圧ショベル |
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Family Applications (1)
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