以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態は、ビット線間の容量を削減するため、隣り合うビット線が異なる配線層で形成される。
図1は、本実施形態が適用される例えば2ビット、4値のデータを記憶するNAND型フラッシュメモリの概略構成を示している。
メモリセルアレイ1は、複数のビット線と複数のワード線と共通ソース線を含み、例えばEEPROMセルからなる電気的にデータを書き換え可能なメモリセルがマトリクス状に配置されている。このメモリセルアレイ1には、ビット線を制御するためのビット制御回路2とワード線制御回路6が接続されている。
ビット線制御回路2は、ビット線を介してメモリセルアレイ1中のメモリセルのデータを読み出したり、ビット線を介してメモリセルアレイ1中のメモリセルの状態を検出したり、ビット線を介してメモリセルアレイ1中のメモリセルに書き込み制御電圧を印加してメモリセルに書き込みを行なう。ビット線制御回路2には、カラムデコーダ3、データ入出力バッファ4が接続されている。ビット線制御回路2内のデータ記憶回路はカラムデコーダ3によって選択される。データ記憶回路に読み出されたメモリセルのデータは、前記データ入出力バッファ4を介してデータ入出力端子5から外部へ出力される。外部から供給されたNAND型フラッシュメモリの動作を制御する各種コマンドCMD、アドレスADD、及びデータDTは、データ入出力端子5に入力される。データ入出力端子5に入力された書き込みデータは、データ入出力バッファ4を介して、カラムデコーダ3によって選択されたデータ記憶回路に供給され、コマンド及びアドレスは制御信号及び制御電圧発生回路7に供給される。
ワード線制御回路6は、メモリセルアレイ1に接続されている。このワード線制御回路6は、メモリセルアレイ1中のワード線を選択し、選択されたワード線に読み出し、書き込みあるいは消去に必要な電圧を印加する。
メモリセルアレイ1、ビット線制御回路2、カラムデコーダ3、データ入出力バッファ4、及びワード線制御回路6は、制御信号及び制御電圧発生回路7に接続され、この制御信号及び制御電圧発生回路7によって制御される。制御信号及び制御電圧発生回路7は、制御信号入力端子8に接続され、外部から制御信号入力端子8を介して入力される制御信号ALE(アドレス・ラッチ・イネーブル)、CLE(コマンド・ラッチ・イネーブル)、WE(ライト・イネーブル)、RW(リード・イネーブル)によって制御される。
前記ビット線制御回路2、カラムデコーダ3、ワード線制御回路6、制御信号及び制御電圧発生回路7は書き込み回路、及び読み出し回路を構成している。
図2は、図1に示すメモリセルアレイ1及びビット線制御回路2の構成の一例を示している。メモリセルアレイ1には複数のNANDセルが配置されている。1つのNANDセルは、直列接続された例えば32個のEEPROMからなるメモリセルMCと、選択ゲートS1、S2とにより構成されている。選択ゲートS2はビット線BL0eに接続され、選択ゲートS1はソース線SRCに接続されている。各ロウに配置されたメモリセルMCの制御ゲートはワード線WL0〜WL29、WL30、WL31に共通接続されている。また、選択ゲートS2はセレクト線SGDに共通接続され、選択ゲートS1はセレクト線SGSに共通接続されている。
ビット線制御回路2は複数のデータ記憶回路10を有している。各ビット線BL0、BL1、…BLi−1、BLi、…BLk−2、BLk−1は、それぞれ対応するデータ記憶回路10に接続されている。
メモリセルアレイ1は、破線で示すように、複数のブロックを含んでいる。各ブロックは、複数のNANDセルにより構成され、例えばこのブロック単位でデータが消去される。また、消去動作は、データ記憶回路10に接続されているビット線について同時に行なわれる。
また、1つのワード線に接続された複数のメモリセル(破線で囲まれた範囲のメモリセル)は、1セクタを構成する。このセクタ毎にデータが書き込まれ、読み出される。すなわち、ロウ方向に配置された全メモリセルに対して書き込み又は読み出し動作が実行される。
図3は、リード及びプログラムのとき、ロウ方向に配置された複数のメモリセルのうち半数のメモリセルがビット線を介して1つのデータ記憶回路10に接続される場合を示している。半数のビット線が1つのデータ記憶回路に接続される場合、BL(i−2)e、BL(i−2)o、BLie、BLio、…(偶数番目のビット線)と、BL(i−3)e、BL(i−3)o、BL(i−1)e、BL(i−1)o、…(奇数番目のビット線)は、それぞれ異なる層に配置され、偶数番目のビット線同士、奇数番目のビット線同士は同じ層に配置されている。このため、同じ層に配置されたビット線BL(i−2)eとBL(i−2)oが1つのデータ記憶回路10に接続され、同じ層に配置されたビット線BL(i−1)eとBL(i−1)oが1つのデータ記憶回路10に接続される。
BL0e、BL1e、BL2e、BL3e、…BL(i−2)e、BL(i−1)e…が1ページとして選択され、BL0o、BL1o、BL2o、BL3o、…BL(i−2)o、BL(i−1)o…が別の1ページとして選択される。このように構成することにより、同じ層の隣り合うビット線がシールドされる。
リード動作、プログラムベリファイ動作及びプログラム動作時において、各データ記憶回路10に接続されている2本ビット線(BL0eとBL0o…、BL(i−2)eとBL(i−2)o、BL(i−1)eとBL(i−1)o…、BL(k−1)eとBL(k−1)o)のうちの1本のビット線が、外部より供給されるアドレス信号に応じて選択される。さらに、外部アドレスに応じて、1本のワード線が選択され、破線で示す2ページ(1セクタ)が選択される。この2ページの切り替えはアドレスによって行われる。
半数のビット線が1つのデータ記憶回路に接続される場合別の例として、図3のBL(i−2)e、BL(i−1)e、BLie…は第1層目に配置され、BL(i−2)o、BL(i−1)o、BLio…は第1層目とは異なる第2層目に配置され、第1層目のビット線が選択の場合、第2層目のビット線が非選択になり、第2層目のビット線が選択の場合、第1層目のビット線が非選択になりなることで、同じ層の上の隣接ビット同士は選択非選択とはならないが、上下の層のビット線間でシールドをすることも可能である。
図4(a)(b)はメモリセル及び選択トランジスタの断面図を示している。図4(a)はメモリセルを示している。基板51(後述するP型ウェル領域55)にはメモリセルのソース、ドレインとしてのn型拡散層42が形成されている。P型ウェル領域55の上にはゲート絶縁膜43を介して浮遊ゲート(FG)44が形成され、この浮遊ゲート44の上には絶縁膜45を介して制御ゲート(CG)46が形成されている。図4(b)は選択ゲートを示している。P型ウェル領域55にはソース、ドレインとしてのn型拡散層47が形成されている。P型ウェル領域55の上にはゲート絶縁膜48を介して制御ゲート49が形成されている。
図5は、NAND型フラッシュメモリの断面図を示している。例えばP型半導体基板51内には、N型ウェル領域52、53、54、P型ウェル領域56が形成されている。N型ウェル領域52内にはP型ウェル領域55が形成され、このP型ウェル領域55内にメモリセルアレイ1を構成するメモリセルTrが形成されている。さらに、前記N型ウェル領域53、P型ウェル領域56内に、データ記憶回路10を構成する低電圧PチャネルトランジスタLVPTr、低電圧NチャネルトランジスタLVNTrが形成されている。前記基板51内には、ビット線とデータ記憶回路10を接続する高電圧NチャネルトランジスタHVNTrが形成されている。また、前記N型ウェル領域54内には例えばワード線駆動回路等を構成する高電圧PチャネルトランジスタHVPTrが形成されている。図5に示すように、高電圧トランジスタHVNTr、HVPTrは、低電圧トランジスタLVNTr、LVPTrに比べて例えば厚いゲート絶縁膜を有している。
図6は、図5に示す各領域に供給される電圧の例を示している。消去、プログラム、リードにおいて、各領域に図6に示すような電圧が供給される。ここで、Veraは、データの消去時に基板に印加される電圧、Vssは接地電圧、Vddは電源電圧、Vpgmhはデータの書き込み時にワード線に供給される電圧Vpgm+Vth、Vreadhは、データの読み出し時にワード線に供給される電圧Vread+Vthである。
図7は、図3に示すデータ記憶回路10の一例を示す回路図である。
このデータ記憶回路10は、プライマリデータキャッシュ(PDC)、セコンダリデータキャッシュ(SDC)、ダイナミックデータキャッシュ(DDC)、テンポラリデータキャッシュ(TDC)を有している。SDC、PDC、DDCは、書き込み時に入力データを保持し、読み出し時に読み出しデータを保持し、ベリファイ時に一時的にデータを保持し、多値データを記憶する際に内部データの操作に使用される。TDCは、データの読み出し時にビット線のデータを増幅し、一時的に保持するとともに、多値データを記憶する際に内部データの操作に使用される。
SDCは、ラッチ回路を構成するクロックドインバータ回路61a、61b、及びトランジスタ61c、61dにより構成されている。トランジスタ61cはクロックドインバータ回路61aの入力端と、クロックドインバータ回路61bの入力端の間に接続されている。このトランジスタ61cのゲートには信号EQ2が供給されている。トランジスタ61dはクロックドインバータ回路61bの出力端と接地間に接続されている。このトランジスタ61dのゲートには信号PRSTが供給されている。SDCのノードN2aは、カラム選択トランジスタ61eを介して入出力データ線IOに接続され、ノードN2bは、カラム選択トランジスタ61fを介して入出力データ線IOnに接続される。これらトランジスタ61e、61fのゲートにはカラム選択信号CSLiが供給されている。SDCのノードN2aは、トランジスタ61g、61hを介してPDCのノードN1aに接続されている。トランジスタ61gのゲートには信号BLC2が供給され、トランジスタ61hのゲートには信号BLC1が供給されている。
PDCは、クロックドインバータ回路61i、61j及びトランジスタ61kにより構成されている。トランジスタ61kは、クロックドインバータ回路61iの入力端とクロックドインバータ回路61jの入力端の相互間に接続されている。このトランジスタ61kのゲートには信号EQ1が供給されている。PDCのノードN1bはトランジスタ61lのゲートに接続されている。このトランジスタ61lの電流通路の一端はトランジスタ61mを介して接地されている。このトランジスタ61mのゲートには信号CHK1が供給されている。また、トランジスタ61lの電流通路の他端はトランスファーゲートを構成するトランジスタ61n、61oの電流通路の一端に接続されている。このトランジスタ61nのゲートには信号CHK2nが供給されている。また、トランジスタ61oのゲートは前記クロックドインバータ回路61aの出力端に接続されている。トランジスタ61n、61oの電流通路の他端には、配線COMiが接続されている。この配線COMiは全データ記憶回路10に共通の配線であり、全データ記憶回路10のベリファイが完了した場合、配線COMiの電位はハイレベルとなる。すなわち、後述するように、ベリファイが完了すると、PDCのノードN1bがローレベルとなる。この状態において、信号CHK1、CHK2nをハイレベルとすると、ベリファイが完了している場合、配線COMiの電位はハイレベルとなる。
さらに、前記TDCは、例えばMOSキャパシタ61pにより構成されている。このキャパシタ61pは、前記トランジスタ61g、61hの接続ノードN3と接地間に接続されている。また、接続ノードN3には、トランジスタ61qを介してDDCが接続されている。トランジスタ61qのゲートには、信号REGが供給されている。
DDCは、トランジスタ61r、61sにより構成されている。トランジスタ61rの電流通路の一端には信号VREGが供給され、他端は前記トランジスタ61qの電流通路に接続されている。このトランジスタ61rのゲートはトランジスタ61sを介して前記PDCのノードN1aに接続されている。このトランジスタ61sのゲートには信号DTGが供給されている。
さらに、前記接続ノードN3にはトランジスタ61t、61uの電流通路の一端が接続されている。トランジスタ61uの電流通路の他端には信号VPREが供給され、ゲートにはBLPREが供給されている。前記トランジスタ61tのゲートには信号BLCLAMPが供給されている。このトランジスタ61tの電流通路の他端はトランジスタ61vを介してビット線BLoの一端に接続され、トランジスタ61wを介してビット線BLeの一端に接続されている。ビット線BLoの他端はトランジスタ61xの電流通路の一端に接続されている。このトランジスタ61xのゲートには信号BIASoが供給されている。ビット線BLeの他端はトランジスタ61yの電流通路の一端に接続されている。このトランジスタ61yのゲートには信号BIASeが供給されている。これらトランジスタ61x、61yの電流通路の他端には、信号BLCRLが供給されている。トランジスタ61x、61yは、信号BIASo、BIASeに応じてトランジスタ61v、61wと相補的にオンとされ、非選択のビット線に信号BLCRLの電位を供給する。
上記各信号及び電圧は、図1に示す制御信号及び制御電圧発生回路7により生成され、この制御信号及び制御電圧発生回路7の制御に基づき、以下の動作が制御される。
また、図2に示すデータ記憶回路10は、図7に示す構成と同様であり、ビット線との接続のみが相違している。すなわち、図7に示すように、トランジスタ61tの他端部には、例えばトランジスタ61vのみが接続され、このトランジスタ61vを介してビット線BLe又はBLoが接続される。
本メモリは、多値メモリであり、1セルに2ビットのデータを記憶することができる。2ビットの切り替えはアドレス(第1ページ、第2ページ)によって行なう。1セルに2ビットを記憶する場合、2ページであるが、1セルに3ビットを記憶する場合、アドレス(第1ページ、第2ページ、第3ページ)によって切り換える。さらに、1セルに4ビットを記憶する場合は、アドレス(第1ページ、第2ページ、第3ページ、第4ページ)によって切り換える。
図8(a)(b)(c)は、メモリセルに2ビットのデータを記憶する場合におけるデータと閾値電圧との関係を示している。消去動作を行なうと、図8(c)に示すように、メモリセルのデータは“0”となる。消去後、閾値分布の広がりを狭めるため、例えばベリファイレベル“z”を用いて書き込みが行なわれる。このデータ“0”は、例えば負の閾値電圧分布に設定されている。
図8(a)に示すように、第1ページの書き込みにおいて、書き込みデータが“1”の場合、メモリセルのデータは“0”のままであり、書き込みデータが“0”の場合、メモリセルのデータは“1”となる。
図8(b)に示すように、第2ページの書き込み後、メモリセルのデータは書き込みデータに応じて“0”、“2”、“3”、“4”のいずれかとなる。すなわち、第1ページ書き込み後のメモリセルのデータが“0”であり、第2ページの書き込みデータが“1”の場合、メモリセルのデータは“0”のままであり、書き込みデータが“0”の場合、メモリセルのデータは“2”となる。また、第1ページ書き込み後のメモリセルのデータが“1”であり、書き込みデータが“0”である場合、メモリセルのデータは“3”となり、書き込みデータが“1”である場合、メモリセルのデータは“4”となる。本実施形態において、メモリセルのデータは閾値電圧の低いほうから高い方へと定義されている。また、データ“1”、“2”、“3”、“4”は例えば正電圧の閾値電圧である。
(読み出し動作)
図8(a)に示すように、第1ページの書き込み後、メモリセルのデータは、データ“0”又は“1”に存在する。このため、レベル“a”で読み出し動作を行えばよい。また、図8(b)に示すように、第2ページ書き込み後、メモリセルのデータは、データ“0”、“2”、“3”、“4”のいずれかにある。このため、レベル“b”、“c”、“d”で読み出し動作を行えばよい。本実施形態において、例えばデータ“0”データ“2”は負側に設定されているものとする。
次に、各レベルの読み出し動作について説明する。先ず、選択されたメモリセルのウェル、ソース線、非選択ビット線、非選択ブロックの選択ゲートに制御信号及び制御電圧発生回路7より、電圧Vfix(例えば1.6V)を供給する。尚、負側に閾値分布を設定しない場合、Vfixは0Vとする。
選択ワード線にリードの時の電位Vfix+“a”、又は“b”、“c”、“d”(例えば“a”=−0.5VとするとVfix+“a”は1.1V)が印加される。これと同時に、選択ブロックの非選択ワード線にVread+Vfix、選択ブロックの選択ゲートS2のセレクト線SGDにVsg(Vdd+Vth)+Vfix(Vthは、NチャネルMOSトランジスタの閾値電圧)、選択ゲートS1のセレクト線SGSにVfixを供給する。ソース線(SRC)には、Vfixが供給され、セルが形成されるウェルにもVfixが供給される。
次に、図7に示すデータ記憶回路10の信号VPREがVdd(例えば2.5V)に設定され、信号BLPREがVsg(Vdd+Vth)、信号BLCLAMPが例えば(0.6V+Vth)+Vfixに一旦設定され、ビット線が例えば0.6V+Vfix=2.2Vにプリチャージされる。
次に、メモリセルのソース側のセレクト線SGSにVsg(Vdd+Vth)+Vfixが供給される。ウェル及びソースがVfixとなっているため、メモリセルの閾値電圧がレベル“a”又は“b”、“c”、“d”(例えばa=−0.5V)より高い時、メモリセルはオフとなる。このため、ビット線はハイレベル(例えば2.2V)のままである。また、メモリセルの閾値電圧がレベル“a”又は“b”、“c”、“d”より低い場合、メモリセルはオンとなる。このため、ビット線は放電され、ソースと同電位つまりVfix(例えば1.6V)となる。
この後、図7に示すデータ記憶回路10の信号BLPREが、一旦、Vsg(Vdd+Vth)とされ、TDCのノードがVddにプリチャージされた後、信号BOOSTがローレベルからハイレベルに設定され、TDC=αVdd(例えばα=1.7、αVdd=4.25V)に設定される。ここで、信号BLCLAMPが、例えば(0.45V+Vth)+Vfixに設定される。TDCのノードN3は、ビット線の電位が0.45V+Vfixより低い場合、ローレベル(Vfix(例えば1.6V))となり、ビット線の電位が0.45Vより高い場合、ハイレベルのまま(αVdd(例えば4.25V))となる。
次いで、信号BLCLAMP=Vtr(例えば0.1V+Vth)に設定された後、信号BOOSTがハイレベルからローレベルに設定される。ここで、TDCはローレベルの場合、Vfix(例えば1.6V)から下がるが、信号BLCLAMP=Vtr(例えば0.1V+Vth)としているため、ノードN3の電位は0.1Vより下がらない。また、TDCがローレベルである場合、ノードN3の電位は(αVdd(例えば4.25V))からVddとなる。
ここで、信号BLC1がVsg(Vdd+Vth)とされ、TDCの電位がPDCに読み込まれる。したがって、メモリセルの閾値電圧が、レベル“a”又は“b”、“c”、“d”のレベルより低い場合、PDCはローレベルとなり、高い場合、PDCはハイレベルとなる。このようにして、ワード線を負電圧にせずに、負の閾値を読み出すことが可能である。
(プログラム)
図9は、プログラム動作のフローチャートを示している。
プログラム動作は、先ず、アドレスを指定し、例えば図2に示す2ページが選択される。本実施形態は、この2ページのうち、第1ページ、第2ページの順で、プログラム動作する場合を例に挙げて説明する。先ず、初めにアドレスによって第1ページが選択される。
次に、書き込みデータが外部より入力され、全てのデータ記憶回路10内のSDCに記憶される(S11)。この状態において、書き込みコマンドが入力されると、全てのデータ記憶回路10内のSDCのデータがPDCに転送される(S12)。外部よりデータ“1”(書き込みを行なわない)が入力された場合、PDCのノードN1aは、ハイレベルとなり、データ“0”(書き込みを行なう)が入力された場合、PDCのノードN1aは、ローレベルとなる。以後、PDCのデータはデータ記憶回路10のノードN1aの電位、SDCのデータはデータ記憶回路10のノードN2aの電位とする。
(プログラム動作)(S13)
データ記憶回路10の信号BLC1を電圧Vdd+Vthとすると、PDCにデータ“1”が記憶されている場合、ビット線の電位がVddとなり、PDCにデータ“0”が記憶されている場合、ビット線の電位がVssとなる。また、選択されたワード線に接続され、非選択ページの(ビット線が非選択である)メモリセルは書き込みが行なわれてはならない。このため、これらのセルに接続されているビット線にも、PDCにデータ“1”が記憶されているセルと同様にVddが印加される。
この状態において、選択されているブロックのセレクト線SGSをVdd、選択ワード線にVpgm(20V)、非選択ワード線にVpass(10V)が印加されると、ビット線がVssとなっている場合、セルのチャネルがVss、ワード線がVpgmとなるため、書き込みが行なわれる。
一方、ビット線がVddになっている場合、セルのチャネルがVssではなく、Vpgmを上昇することとなるため、カップリングでVpgm/2程度となる。このため、プログラムされない。
第1ページの書き込みで、メモリセルのデータはデータ“0”又はデータ“1”となる。第2ページの書き込み後、メモリセルのデータはデータ“0”、“2”、“3”、“4”となる。
(プログラムベリファイリード)(S14)
第1ページではレベル“a”によりプログラムベリファイが行なわれる。プログラムベリファイ動作は、リード動作と殆ど同じである。
先ず、選択されているメモリセルのウェル、ソース線、非選択ビット線、非選択ブロックの選択ゲートに制御信号及び制御電圧発生回路7より、電圧Vfix(例えば1.6V)が供給される。選択ワード線にリードの時の電位Vfix+“a”より少し高い電位Vfix+“a’”(例えば“a’”=−0.4VとするとVfix+aは1.2V)以後“’”は、ベリファイ電圧を示し、リードの電圧より若干高い値とする。
選択ワード線にベリファイ電圧Vfix+“a’”を印加ことにより、見かけ上、メモリセルのゲート電極に負電位が印加されるようにする。これと同時に、選択ブロックの非選択ワード線にVread+Vfix、選択ブロックの選択ゲートS2のセレクト線SGDにVsg(Vdd+Vth)+Vfix、選択ゲートS1のセレクト線SGSにVfixが印加される。さらに、ソース線(SRC)はVfix、セルのウェルにもVfixが印加される。
次に、データ記憶回路10の信号VPREがVdd(例えば2.5V)、信号BLPREがVsg(Vdd+Vth)、信号BLCLAMPが例えば(0.6V+Vth)+Vfixに一旦設定され、ビット線が例えば0.6V+Vfix=2.2Vにプリチャージされる。
次に、メモリセルのソース側のセレクト線SGSがVsg(Vdd+Vth)+Vfixに設定される。ウェル及びソースがVfixとなっているため、メモリセルの閾値電圧がベリファイレベル“a’”(例えばa’=−0.4V)より高い場合、メモリセルがオフする。このため、ビット線はハイレベル(例えば2.2V)のままである。また、メモリセルの閾値電圧がベリファイレベル“a’”より低い場合、メモリセルがオンとなる。このため、ビット線は放電され、ソースと同電位、つまりVfix(例えば1.6V)となる。
このビット線放電時間中に、一旦信号DTGがVsg(Vdd+Vth)とされ、PDCのデータがDDCにコピーされる。
この後、データ記憶回路10の信号BLPREが、一旦Vsg(Vdd+Vth)とされ、TDCのノードN3がVddにプリチャージされた後、信号BOOSTがローレベルからハイレベルとされ、TDCのノードN3がαVdd(例えばα=1.7、αVdd=4.25V)に設定される。ここで、信号BLCLAMPが例えば(0.45V+Vth)+Vfixに設定される。TDCのノードN3は、ビット線の電位が0.45V+Vfixより低い場合、ローレベル(Vfix(例えば1.6V))となり、ビット線の電位が0.45Vより高い場合、ハイレベルのまま(αVdd(例えば4.25V))となる。
次いで、信号BLCLAMP=Vtr(例えば0.1V+Vth)とした後、信号BOOSTがハイレベルからローレベルに設定される。ここで、TDCがローレベルの場合、ノードN3の電位はVfix(例えば1.6V)から下がる。しかし、信号BLCLAMPをVtr(例えば0.1V+Vth)に設定しているため、0.1Vよりは下がらない。
一方、TDCがハイレベルの場合、ノードN3の電位は、(αVdd(例えば4.25V))からVddとなる。ここで、信号BLC1をVsg(Vdd+Vth)に設定し、TDCの電位がPDCに読み込まれる。次に、信号VREGがVdd、信号REGがVsg(Vdd+Vth)とされる。DDCがハイレベル(非書き込み)の場合、TDCが強制的にハイレベルに設定されるが、DDCがローレベル(非書き込み)の場合、TDCの値は変わらない。
ここで、信号BLC1がVsg(Vdd+Vth)に設定され、TDCの電位がPDCに読み込まれる。したがって、元々PDCがローレベル(書き込み)の場合で、メモリセルの閾値電圧が、ベリファイレベル“a’”より低い場合、PDCは再びローレベル(書き込み)に設定される。また、メモリセルの閾値電圧が、ベリファイレベル“a’”より高い場合、PDCはハイレベルに設定される。このため、次回のプログラムループよりこのメモリセルは、非書き込みとなる。また、元々PDCがハイレベル(非書き込み)の場合、PDCはハイレベルとなり、次回のプログラムループより非書き込みとなる。
上記動作が、全てのデータ記憶回路10のPDCがハイレベル(“1”)となるまで繰り返される(S15−S13)。
一方、図10に示す第2ページの書き込み動作は第1ページの書き込み動作とほぼ同様であるが、外部から供給された書き込みデータがPDCに設定された後、第1ページにおいて、書き込まれたデータを調べるため、レベル“a”によりリード動作が行われる(S21,S22)。この後、読み出されたデータと外部から供給された書き込みデータとを用いて、PDCのデータが設定される(S23)。すなわち、図8(b)に示すように、第1ページのデータが“1”で第2ページのデータが“0”である場合、及び第1ページのデータが“0”で第2ページのデータが“1”である場合、PDCにデータ“0”が設定され、それ以外の場合、PDCにデータ“1”が設定される。
この状態において、上述したプログラム動作が実行される(S24)。
この後、プログラムベリファイが実行される(S25,S26,S27)。第2ページのプログラムベリファイは、ベリファイレベル“b’”“c’”“d’”が順次設定され、ベリファイレベル“a’”の場合とほぼ同様に実行される。
第2ページの書き込みにおいて、ベリファイレベル“b’”のプログラムベリファイ動作を行なうと、レベル“c”及び“d”への書き込みセルが、レベル“b’”のプログラムベリファイで、非書き込みとなってしまう。このため、例えば、ベリファイレベル“c’”及び“d’”の書き込みの場合、データ記憶回路10のノードN2aをハイレベルに設定し、ベリファイレベル“b’”の書き込みの場合、ノードN2aをハイレベルに設定し、信号REGをVsgとして、非書き込みの場合、TDCを強制的にハイレベルとする動作の前に、信号BLC2をVtr(0.1V+Vth)とする。ベリファイレベル“c’”及び“d’”の書き込みの場合、TDCを強制的にローレベルとし、ベリファイレベル“b’”でのプログラムベリファイで書き込み完了としないようにする。
また、第2ページの書き込みにおいて、ベリファイレベル“c’”のプログラムベリファイは、上記の動作を行なうと、レベル“d”へ書き込むセルが、ベリファイレベル“c’”のプログラムベリファイで、非書き込みとなってしまう。このため、例えば、レベル“c”への書き込みの場合、データ記憶回路10のノードN1aをローレベルに設定し、これ以外の場合、データ記憶回路10のノードN1aをローレベルとして、信号REGをVsgとする。また、非書き込みの場合、TDCを強制的にハイレベルとする動作の前に、信号BLC1をVtr(0.1V+Vth)とする。さらに、ベリファイレベル“d’”の書き込みの場合、TDCを強制的にローレベルに設定し、ベリファイレベル“d’”でのプログラムベリファイで書き込み完了としないようにする。
PDCがローレベルの場合、再び書き込み動作を行ない全てのデータ記憶回路10のPDCデータがハイレベルとなるまでこのプログラム動作とベリファイ動作が繰り返される(S28−S24)。
(消去動作)
消去動作は、例えば図2に点線で示すブロック単位で行われる。消去後、メモリセルの閾値電圧は、図8(c)に示すように、データ“0”となる。
消去動作後、ブロック内の全ワード線を選択して、プログラム及びプログラムベリファイリードが実行され、図8(c)に示すように、レベル“z”まで書き込み動作が行なわれる。このプログラム及びプログラムベリファイリード動作は、全ワード線を選択状態とし、ベリファイ時の選択ワード線の電位がレベル“z”+Vfix(例えば0V)に設定される。その他は、通常のプログラム及びプログラムベリファイリードと全く同様である。
(第1の実施形態)
前述したように、本実施形態は、ビット線の容量を削減するため、隣り合うビット線が異なる配線層に形成される。
図11(a)(b)は、本実施形態に係るNAND型フラッシュメモリのメモリセル及び選択ゲートの構成を概略的に示すものであり、説明の便宜上、層間絶縁膜等は省略している。
図11(a)(b)に示すように、半導体基板(図示せぬ)内に形成されたソース・ドレイン領域としての活性領域AAの上方には、ワード線を形成するメモリセルトランジスタのゲート電極GCが形成されている。このゲート電極GCの上方に、第1の金属配線層M0により、選択ゲートのセレクト線SGS、SGD、ソース線SRC、ウェルに電位を供給する配線Wellが形成されている。しかし、例えば、選択ゲートのセレクト線SGS、SGDの時定数が小さい場合、シャントとしてのM0配線は不要であり、また、配線Wellも省略することも可能である。
この第1の金属配線層M0の上方に、第2の金属配線層M1により、偶数番目のビット線BLEが形成され、第3の金属配線層M2により、奇数番目のビット線BLOが形成されている。以降、ビット線BLEは、図2のBL0、BL2、…BL(i−2)、BLi…BL(k−2)を示し、図3のBL0e、BL0o、BL2e、BL2o、…BL(i−2)e、BL(i−2)o、BLie、BLio…BL(k−2)e、BL(k−2)oを示す。また、ビット線BLOは、図2のBL1、BL3、…BL(i−1)、BL(i+1)…BL(k−1)を示し、図3のBL1e、BL1o、BL3e、BL3o、…BL(i−1)e、BL(i−1)o、BL(i+1)e、BL(i+1)o…BL(k−1)e、BL(k−1)oを表すこととする。しかし、例えば、ソース線SRC及びウェルに電位を供給する配線Wellの抵抗が小さいときは、シャントとしてのM2配線は不要であり、省略することも可能である。すなわち、偶数番目のビット線BLEは、例えば活性領域AAの1つおきに対応して配置され、奇数番目のビット線BLOは、偶数番目のビット線BLEの相互間上に位置して配置されている。つまり、これら奇数番目のビット線BLOも活性領域AAの1つおきに対応して配置されている。
さらに、第3の金属配線層M2の上方に、第4の金属配線層M3により、グローバルソース線GSRC、グローバル配線GWellが形成されている。これらグローバルソース線GSRC、グローバル配線GWellは、ソース線SRC、ウェルに電位を供給する配線Wellにそれぞれ接続される。
ここで、ビット線BLE、ELOはそれぞれの活性領域AAの上方に対応するように配置されている。選択ゲートのセレクト線SGSの外側(ワード線WL0〜31画は位置されている側と反対側)のそれぞれの活性領域AA上にはコンタクトプラグCPE、CPOが配置されている。また、ビット線BLEは活性領域AAとコンタクトプラグCPEによって電気的に接続されている。また、ビット線BLOは活性領域AAとコンタクトプラグCPOによって電気的に接続されている。すなわちコンタクトプラグCPOはビット線BLE間を通過するように配置されている。
ここで、ビット線BLE間の距離は、活性領域AAの幅と、活性領域AA間の幅の2倍を加えた距離と等しい。同様に、ビット線BLO間の距離は、活性領域AAの幅と、活性領域AA間の幅の2倍を加えた距離と等しい。
上記のように、偶数番目のビット線BLEを第2の金属配線層M1により構成し、奇数番目のビット線BLOを第3の金属配線層M2層により構成している。例えばビット線BLE、BLOの幅を同一とした場合、隣接するビット線BLEとBLEの距離、及び隣接するビット線BLOとBLOの距離を、ビット線BLEとBLOを同一配線層内に隣接して配置する場合に比べて約3倍程度とすることができる。このため、ビット線BLEとBLE間の容量は約1/3程度に減少し、ビット線のCR時定数も約1/3程度に抑えることが可能である。
図12は、本実施形態に係る半導体記憶装置のフロアープランを示し、図13は、一般的な半導体記憶装置のフロアープランを示している。図13は、奇数番目のビット線と偶数番目のビット線を同一の配線層に形成した場合である。図12に示す半導体記憶装置と図13に示す半導体記憶装置の記憶容量は、ほぼ等しいと仮定する。
すなわち、CR時定数が大きいと動作速度を向上させるため、ビット線BLの配線長を短くする必要がある。ここで、ビット線BLの配線長が短くなると、ビット線BLがメモリセルセルアレイ上を通過できる距離が短くなる。その結果、ビット線BLが延びる方向において、メモリセルアレイを分割する必要が出てくる。すなわち、半導体装置内のビット線BLの本数が増えることになる。例えば、図13に示した例では、図12よりもビット線BLが延びる方向において、ビット線BLが2分割されている。すなわち、ビット線BLの本数が2倍になっている。センスアンプSAの個数はビット線BLの個数に比例するため、半導体装置内のセンスアンプSAの個数が多くなってしまう。
本実施形態の場合、上記構成により、ビット線の容量を抑えることができ、CR時定数を低減できる。このため、ビット線BLの配線長を、図13に示す場合に比べて約2倍とすることが可能である。このため、図13に示す場合に比べてセンスアンプSA(データ記憶回路)の数を削減することが可能である。したがって、図13に示す半導体記憶装置の場合、4つのメモリセルアレイを含む4プレーンにより構成する必要があるが、本実施形態の場合、2つのメモリセルアレイによる2プレーンで構成できる。このため、図13に比べてチップサイズを小さくすることが可能であり、製造コストを低減することが可能である。特に、複数のチップを1つのパッケージに収めたマルチ・チップ・パッケージ(MCP)の場合、チップの1辺にパッドを配置することが望ましい。図12、図13において、例えばチップの図示下側の辺に沿ってパッドPAを配置した場合、図13に示す構成の場合、チップの中央部まで電源配線を通す必要があるが、図12に示す構成場合、その必要がなく、電源配線の配線長が増加することを抑えることが可能である。
図14は、図11に示すビット線BLO、BLEとコンタクトとの関係を示している。第1の金属配線層M0は、コンタクトプラグCPを介して活性領域AAに接続されている。偶数番目のビット線BLEは、第1のビアV1を介して第1の金属配線層M0にそれぞれ接続されている。奇数番目のビット線BLOは、第2のビアV2、第2の金属配線層M1、第1のビアV1を介して第1の金属配線層M0に接続されている。
コンタクトプラグCPは、例えばポリシリコンにより形成されている。第1のビアV1は、例えば第2の金属配線層M1によりいわゆるデュアルダマシンにより形成され、第2のビアV2は、例えば第3の金属配線層M2を用いて、例えば奇数番目のビット線BLOとデュアルダマシンにより形成される。
図15は、図14の第1の変形例を示すものであり、図16は、第2の変形例を示している。図15、図16において、図14と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図15に示す第1の変形例において、奇数番目のビット線BLOは、第2のビアV2により第1の金属配線層M0に接続されている。第2のビアV2は、例えば第3の金属配線層M2を用いて、例えば奇数番目のビット線BLO及び第1のビアV1とデュアルダマシンにより形成される。
第1の変形例によっても、図11に示す平面構造を形成することができる。
図16に示す第2の変形例において、偶数番目のビット線BLEは、第2の金属配線層M1により形成されている。第2のビアV2は、例えば第3の金属配線層M2により(第3の金属配線層M2と同じ材料で)形成され、奇数番目のビット線BLOと第1の金属配線層M0とを接続する。さらに、第1のビアV1は、偶数番目のビット線BLEを貫通して形成され、偶数番目のビット線BLEと第1の金属配線層M0とを接続する。
第2の変形例によっても、図11に示す平面構造を形成することができる。
尚、図16において、偶数番目のビット線BLE上のビアは、第3の金属配線層M2により形成することも可能であり、この場合、図16に破線で示すように、第3の金属配線層M2と同等のレベルまで形成してもよい。
上記第1の実施形態によれば、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOを別の配線層に形成している。このため、同一の配線層に形成されるビット線の相互間隔を、同一の配線層に偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOを形成する場合に比べて広くすることができる。したがって、ビット線間の容量を低減でき、ビット線のCR時定数を低減できる。これに伴い、ビット線長を長くすることが可能であり、1つのビット線に接続されるメモリセルの数を増加することができる。このため、センスアンプの数を削減でき、チップ面積を削減することが可能である。本実施形態では、第1のビアV1、又は第2のビアV2から第1の金属配線層M0を介して、コンタクトプラグCPに接続した。しかし、第1の金属配線層M0を介さず直接コンタクトプラグCPに接続するように形成することも可能である。
(第2の実施形態)
図17(a)(b)は、第2の実施形態を示している。第2の実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付している。
図11(a)(b)に示す第1の実施形態において、偶数番目のビット線BLEは、第2の金属配線層M1に形成され、奇数番目のビット線BLOは、第3の金属配線層M2に形成されていた。
これに対して、図17(a)(b)に示す第2の実施形態において、偶数番目のビット線BLEは、第1の金属配線層M0に形成され、奇数番目のビット線BLOは、第2の金属配線層M1に形成されている。ソース線SRC、セレクト線SGS、SGD、ウェルに電源を供給する配線Wellは、第3の金属配線層M2に形成されている。
図18は、第2の実施形態におけるビット線BLO、BLEとコンタクトとの関係を示している。偶数番目のビット線BLEは、コンタクトプラグCPを介して活性領域AAに接続されている。奇数番目のビット線BLOは、コンタクトプラグCP、第1の金属配線層M0、第1のビアV1を介して活性領域AAに接続されている。コンタクトプラグCPは、例えばポリシリコンにより形成されている。第1のビアV1は、例えば第2の金属配線層M1によりいわゆるデュアルダマシンにより形成される。または、コンタクトプラグCPは、例えば第1の金属配線層M0により所謂デュアルダマシンにより形成され、第1のビアV1は、例えば第2の金属配線層M1を用いて、デュアルダマシンにより形成することも可能である。
図19は、図18に示す構成の第1の変形例を示すものであり、図20は、図18に示す構成の第2の変形例を示している。図19、図20において、図18と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
図19に示す第1の変形例において、奇数番目のビット線BLOも、偶数番目のビット線BLEと同様に、コンタクトプラグCPにより活性領域AAに接続されている。第1の変形例によっても、図18と同様の構成を実現することができる。
図20に示す第2の変形例において、コンタクトプラグCPは、偶数番目のビット線BLEを貫通して形成されている。このため、奇数番目のビット線BLOと、偶数番目のビット線BLEに接続されるコンタクトプラグCPを同時に形成することが可能である。したがって、製造工程を削減することが可能である。
尚、図20において、偶数番目のビット線BLE上のビアは、第2の金属配線層M1により形成することも可能であり、この場合、図16に破線で示すように、第2の金属配線層M1と同等のレベルまで形成してもよい。
上記第2の実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
図21(a)乃至(j)は、上記のように、異なる金属配線層に偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOを形成する場合の製造工程の一例を示している。
先ず、図21(a)に示すように、層間絶縁膜81上に、パターニングされた芯材としての例えばレジスト膜82が形成される。このレジスト膜82の幅は、形成すべきビット線の幅(以下、ターゲット幅と称す)の約2倍のピッチに形成されている。ここで、レジスト膜82の幅と、レジスト膜82間のスペースは等しいことが好ましい。なお、レジスト膜82をマスク材などに転写してハードマスクを形成しても良い。
この後、図21(b)に示すように、レジスト膜82がスリミングされ、ターゲット幅(活性領域AAとほぼ同じ幅)を有するレジスト膜82aが形成される。
次いで、図21(c)に示すように、スリミングされたレジスト膜82aの両側に、側壁83が形成される。この側壁の幅は、ターゲット幅と等しく設定されている。
すなわち、レジスト膜82aとレジスト膜82aの両側の側壁83を加えた幅はターゲット幅の約3倍となっている。また、側壁83の間の距離は、ターゲット幅とほぼ等しくなっている。
次に、図21(d)に示すように、レジスト膜82a及び側壁83をマスクとして、層間絶縁膜81がエッチングされ、溝84が形成される。この溝84の深さは、例えばターゲット幅の約3倍に設定されている。
この後、図21(e)に示すように、溝84内に第1の金属配線層M0が形成され、偶数番目のビット線BLEが形成される。この時、第1の金属配線M0を形成するための導電体を、溝84の底部に連結しているコンタクトプラグCPの開口にも同時に埋め込むことができる。その結果、コンタクトプラグCPと第1の金属配線M0をデュアルダマシンにより形成することになり、製造工程を省略することができる。この場合において、導電体を全面堆した後、レジスト82a、側壁83の上面に残った導電体を異方性エッチングなどにより、溝84内の底部及びコンタクトプラグCPの開口のみに第1の金属配線M0が残存するようにする。
次いで、図21(f)に示すように、溝84内に絶縁膜86が埋め込まれる。この絶縁膜86は、層間絶縁膜81及び絶縁膜83に比べてエッチングレートが大きくなる材料により形成される。この絶縁膜86により、第1の金属配線層M0の上部が酸化される事を防止することができ、ビット線BLの抵抗をさらに低くすることができる。ここで、図21(f)に示すように、レジスト82aの上部形成された絶縁膜86は除去しておくことが好ましい。また、溝84において、例えばビアが形成される位置には、絶縁膜86が埋め込まないようにされる。尚、一担、絶縁膜86が埋め込まれた後、ビアが形成される位置の埋め込み材を取り除いてビアを形成することも可能である。
この後、図21(g)(h)に示すように、レジスト膜82aが除去され、絶縁膜83をマスクとして、層間絶縁膜81がエッチングされ、ビット線を形成するための溝87が形成される。また、このとき、ビア部は図21(h)に示すように、絶縁膜86も層間絶縁膜81と同様にエッチングされる。ここで、絶縁膜86と層間絶縁膜81のエッチングレートを調節することにより、溝87の底部が第1の金属配線層M0の上面よりも浅くするようにする。その結果、製造工程を省略することができる。
次いで、図21(i)(j)に示すように、絶縁膜83が除去された後、第2の金属配線層M1が埋め込まれ、奇数番目のビット線BLOが形成される。このとき、図21(j)に示すように、第2の金属配線層M1により、ビア88aが形成される。以降は周知の製造方法により、半導体記憶装置を製造することができる。
尚、いわゆるシングルダマシンプロセスに限らず、デュアルダマシンプロセスを用いることにより、奇数番目のビット線BLOとビアを同時に形成することも可能である。
また、上記製造方法は、第1、第2の金属配線層M0、M1に偶数番目、奇数番目のビット線を形成する場合について説明したが、第2、第3の金属配線層M1、M2に偶数番目、奇数番目のビット線を形成する場合にも適用することが可能である。
通常、複数の金属配線層は、それぞれの層が重ならないよう、各層の間に層間絶縁膜が形成される。しかし、本実施形態は、同一の層に配置された隣り合うビット線間の容量を低減することができるため、異なる層のビット線間に必ずしも層間絶縁膜を形成する必要がない。
例えば図14乃至図16を変形した図22に示す構成の場合、第1層目のビット線BLE(第2の金属配線層M1)と第2層目のビット線BLO(第3の金属配線層M2)との間に必ずしも層間絶縁膜を形成する必要がない。
具体的には、図22に示す構成の場合、第1層目のビット線BLE(第2の金属配線層M1)と第2層目のビット線BLO(第3の金属配線層M2)との間には、図14乃至図16、図18乃至図20に比べて薄い層間絶縁膜が形成されるか、層間絶縁膜が省略される。
また、図18乃至図20を変形した図24に示す構成の場合、第1層目のビット線BLE(第1の金属配線層M0)と第2層目のビット線BLO(第2の金属配線層M1)との間に必ずしも層間絶縁膜を形成する必要がない。
また、図24に示す構成の場合も、第1層目のビット線BLE(第1の金属配線層M0)と第2層目のビット線BLO(第2の金属配線層M1)との間には、薄い層間絶縁膜が形成されるか、層間絶縁膜が省略される。層間絶縁膜が省略される場合は、第1層目のビット線BLの上面が第2層目のビット線BLOの下面よりも高くなってもよい。
したがって、図22、図24に示す構成の場合、半導体記憶装置全体の厚みを非常に薄くすることができる。
さらに、図23に示す変形例のように、第1層目のビット線BLE(第2の金属配線層M1)と第2層目のビット線BLO(第3の金属配線層M2)との間に層間絶縁膜を形成せず、図25に示す変形例のように、第1層目のビット線BLE(第1の金属配線層M0)と第2層目のビット線BLO(第2の金属配線層M1)との間に層間絶縁膜を形成しない構成とすることも可能である。すなわち、第1層目のビット線BLの上面が第2層目のビット線BLOの下面よりも高くなる。
図23、図25に示す構成のように、第1層目のビット線BLE間に第2層目のビット線BLOの一部が配置される構成とすることにより、図22、図24に比べてさらに半導体記憶装置全体の厚みを薄くすることができる。このため、各配線間を接続するコンタクト孔のアスペクト比を小さくすることが可能である。したがって、加工精度を向上することが可能である。
尚、図22乃至図25に示す変形例の場合、周辺回路は、第1層目のビット線BLE、又は第2層目のビット線BLOのうちのどちらか1つの金属配線層を使用しても良いし、第1層目のビット線BLEと第2層目のビット線BLOの金属配線層を合わせて厚い金属配線層として使用することも可能である。厚い金属配線層として使用する場合、金属配線の抵抗値を低下させることができる。
これまでの実施形態では、下の層のビット線BLをBLE、上の層のビット線BLをBLOとしたが、下の層のビット線BLをBLO、上の層のビット線BLをBLEとしてもよい。
図26乃至図28は、更なる変形例を示すものである。
図26、図27に示す例において、ビット線BL0、BL0間の距離、ビット線BL1、BL1間の距離、ビット線BL2、BL2間の距離、ビット線BL3、BL3間の距離は、それぞれ活性領域AAの幅と、活性領域AA間の幅の4倍又は3倍を加えた距離と等しい。このような構成の場合、更にビット線間の容量を低減することが可能である。
図26に示す例の製造方法は、図21に示す製造工程をさらに繰り返すことにより形成することが可能である。
また、図28は図26の変形例を示している。図28において、ビット線BL1とBL2を除き、ビット線BL0とBL1との間の斜め方向の距離、ビット線BL2とBL3との間の斜め方向の距離が、図26に示す例に比べて離れている。また、ビット線BL1とBL2の間の層間絶縁膜は、他のビット線間の層間絶縁膜より厚くすることにより、全てのビット線間の距離を離すことも可能である。このような構成とすることにより、ビット線間の容量を更に低減することが可能である。
(更なる変形例の適用例)
図3に示すように、ビット線BL(i−2)eと同じ層に配置されたBL(i−2)oは、1つのデータ記憶回路10に接続され、ビット線BL(i−1)eと同じ層に配置されたBL(i−1)oは、1つのデータ記憶回路10に接続されている。
しかし、図29に示すように、例えばビット線BL(i−2)eと異なる層に配置されたBL(i−1)eが1つのデータ記憶回路10に接続され、ビット線BL(i−2)oと異なる層に配置されたBL(i−1)oが1つのデータ記憶回路10に接続されるように構成することも可能である。この場合、図29にP1で示すように、ビット線BL(i−2)eとBL(i−1)oを選択としたとき、ビット線BL(i−1)eとBL(i−2)oを非選択とし、また、ビット線BL(i−1)eとBL(i−2)oを選択としたとき、ビット線BL(i−2)eとBL(i−1)oを非選択とする。
さらに、図29に示す構成は、ビット線BL(i−2)eと異なる層に配置されたBL(i−1)eが1つのデータ記憶回路10に接続され、ビット線BL(i−2)oと異なる層に配置されたBL(i−1)oが1つのデータ記憶回路10に接続されている。しかし、図29にP2で示すように変形することも可能である。すなわち、ビット線BL0e、BL0o、BL2e、BL2o、…BL(i−2)e、BL(i−2)o…が1ページとして選択され、ビット線BL1e、BL1o、BL3e、BL3o、…BL(i−1)e、BL(i−1)o…が別の1ページとして選択することもできる。この構成において、同じ層上の隣接するビット線同士は同時に選択されるため、一方のビット線が選択され、他方のビット線が非選択とされた関係とはならない。しかし、上下の層に離れて配置されたビット線同士はシールドされる。この構成によってもビット線間の容量をさらに低減することが可能である。しかも、この構成によれば、ビット線を交差してデータ記憶回路に接続する必要がないため、配線構造を簡単化でき、製造工程を削減できる。
(第3の実施形態)
図30(a)(b)は、第3の実施形態を示すものであり、NAND型フラッシュメモリのメモリセル及び選択ゲートの構成を概略的に示すものであり、説明の便宜上、層間絶縁膜等は省略している。
第3の実施形態は、第1の実施形態を変形したものであり、図11(a)(b)と同一部分には同一符号を付している。
図30(a)(b)において、図11(a)(b)と異なるのは、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOの幅である。すなわち、第3の実施形態において、ビット線BLEとBLOの幅は、第1の実施形態のビット線BLEとBLOの幅より広く設定されている。
第1の実施形態において、ビット線BLEとBLOの幅は、活性領域AAの幅と同一とされている。ここで、本実施形態において、偶数番目のビット線BLEは、第2の金属配線層M1により構成され、奇数番目のビット線BLOは、第3の金属配線層M2により構成されている。また、ビット線BLE及びBLOの幅は、活性層AAの幅の約2倍に設定されている。また、ビット線BLE間の間隔及びBLO間の間隔は、活性層AAの幅の約2倍に設定されている。すなわち、ビット線BLEのピッチ、及び、ビット線BLOのピッチは、活性層AAのピッチの2倍に設定されている。
このように、ビット線BLEの相互間間隔、及びビット線BLOの相互間隔は、ビット線BLE及びBLOの幅とほぼ同等の幅を有しており、コンタクトプラグCPOは、ビット線BLEの配線間隔の間に設けることが可能である。
第3の実施形態によれば、ビット線BLEとBLOの幅を第1の実施形態に比べて広げることが可能であるため、ビット線BLEとBLOの配線抵抗を低下することが可能であり、且つ、ビット線BLEとBLOを異なる配線層に配置しているため、ビット線BLEとBLOとの間の容量を低減できる。したがって、ビット線BLEとBLOのCR時定数を低減することができ、信号の伝達遅延を抑制することが可能であり、NAND型フラッシュメモリの読み出し、及び書き込み速度を向上することが可能である。
また、ビット線BLE、BLOの幅、及び、ビット線BLE間の間隔、ビット線BLO間の間隔は、メモリセルの幅(活性層AAの幅)の2倍であるため加工が容易である。さらに、近年微細化のために、メモリセルの幅をいわゆる側壁加工により形成する場合がある。この場合においても、本実施形態を用いた場合、ビット線BLE、BLOの幅、及び、ビット線BLE間の間隔、ビット線BLO間の間隔がメモリセルの幅の2倍又は複数倍であるため、ビット線の加工に側壁配線を用いる必要がなく、ビット線の製造を容易化することが可能である。この他、メモリセルの幅の加工に、側壁加工を2回行うことにより加工する場合においても、ビット線を1回の側壁加工、又は側壁加工を用いずに、ビット線の製造をすることが出来る。
さらに、図30(a)(b)において、第2の金属配線層M1において偶数番目のビット線BLEとなるところは、第3の金属配線層M2において奇数番目のビット線BLOの間に位置する。
また、第3の金属配線層M2において奇数番目のビット線BLOとなるところは、第2の金属配線層M1において偶数番目のビット線BLEの間隔であるため、奇数番目のビット線BLEと偶数番目のビット線BLOは、1回のリソグラフィで形成することも可能である。
すなわち、先ず、図66(a)に示すように、絶縁膜101上に第3の金属配線層M2を形成した後、金属配線層M2の上方にレジストが塗布され、リソグラフィにより第3の金属配線層M2の上方にレジストパターン102が形成される。このレジストパターン102は、奇数ビット線BLOに対応する幅で、偶数ビット線BLEの幅に対応する間隔を有している。
この後、図66(b)に示すように、レジストパターン102をマスクとして第3の金属配線層M2、及び絶縁膜101がエッチングされ、奇数ビット線BLOが形成されるとともに、隣接する奇数ビット線BLO間の絶縁膜101内に溝103が形成される。
次いで、図66(c)に示すように、上記エッチングにより絶縁膜101に形成された溝103内に第2の金属配線層M1が埋め込まれ、偶数ビット線BLEが形成される。
このようにして、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOのビット線を1回のリソグラフィにより形成することが可能である。
また、図67(a)乃至(d)に示す方法により製造することも可能である。すなわち、図67(a)に示すように、絶縁膜101の上方にレジストが塗布され、リソグラフィによりレジストパターン102が形成される。このレジストパターン102は、奇数ビット線BLOに対応する幅で、偶数ビット線BLEの幅に対応する間隔を有している。
この後、図67(b)に示すように、レジストパターン102をマスクとして絶縁膜101がエッチングされ溝103が形成される。
この後、図67(c)に示すように、レジストパターン102が除去された後、絶縁膜101の全面に金属配線層104が形成される。
次いで、図67(d)に示すように、金属配線層104がエッチングされ、溝103内に第2の金属配線層M1が形成され、絶縁膜101の表面に第3の金属配線層M2が形成される。
このような製造方法によっても、第3の金属配線層M2と第2の金属配線層M1を1回のリソグラフィにより同時に形成することが可能である。
尚、図30(a)(b)において、第1の金属配線層M0により構成されたソース線SRC及びウェルに電位を供給する配線Wellは、ワード線WL0〜WL31の幅に比べて広く設定され、配線抵抗が低減されている。そのため、第3の金属配線層M3により構成されるグローバルソース線GSRC、グローバル配線GWellは、省略可能である。
(変形例)
図31乃至図35は、第3の実施形態の変形例を示すものであり、図31乃至図33は、それぞれ図14乃至図16の変形例である。図31乃至図33において、ビット線BLE及びBLOは、図14乃至図16のビット線BLE及びBLOに比べて2倍の幅を有している。
図34、図35は、図32、図33を変形したものであり、図32、図33の構成から第1の金属配線層M0、及びビアV1を省略し、ビット線BLE及びBLOに接続されるコンタクトプラグCPを形成している。
すなわち、図34の場合、例えばビット線BLEに接続されるコンタクトプラグCPを形成した後、ビット線BLEが形成され、ビット線BLOに接続されるコンタクトプラグCPを形成した後、ビット線BLOが形成される。或いは、ビット線BLEとビット線BLEに接続されるコンタクトプラグCPをデュアルダマシンにより同時に形成し、ビット線BLOとビット線BLOに接続されるコンタクトプラグCPをデュアルダマシンにより同時に形成することも可能である。
また、図35の場合、例えばビット線BLEに接続されるコンタクトプラグCPを形成した後、ビット線BLEが形成され、ビット線BLOに接続されるコンタクトプラグCPを形成した後、ビット線BLOが形成される。或いは、全ビット線BLE、BLOを形成した後、一度に、ビット線BLE、BLOに接続されるコンタクトプラグCPが形成される。
これら変形例によっても、第3の実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
(第4の実施形態)
図36(a)(b)は、第4の実施形態を示している。第4の実施形態は、図17(a)(b)に示す第2の実施形態を変形したものであり、図17(a)(b)と同一部分には同一符号を付している。
第4の実施形態において、偶数番目のビット線BLEは、第1の金属配線層M0に形成され、奇数番目のビット線BLOは、第2の金属配線層M1に形成されている。ソース線SRC、セレクト線SGS、SGD、ウェルに電源を供給する配線Wellは、第3の金属配線層M2に形成されている。
図36(a)(b)において、図17(a)(b)と異なるのは、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOの幅が、第2の実施形態に比べて2倍の幅に設定されている点である。また、ビット線BLE間の間隔はビット線BLEの幅とほぼ等しい。また、ビット線BLO間の間隔はビット線BLOの幅とほぼ等しい。
図37は、第4の実施形態におけるビット線BLO、BLEとコンタクトとの関係を示している。偶数番目のビット線BLEは、コンタクトプラグCPを介して活性領域AAに接続されている。奇数番目のビット線BLOは、コンタクトプラグCP、第1の金属配線層M0、第1のビアV1を介して活性領域AAに接続されている。
第4の実施形態によれば、第2の実施形態に比べて、ビット線BLE、及びBLOの幅を2倍に設定されている。このため、第2の実施形態に加えて第3の実施形態の効果を得ることができる。
また、第4の実施形態においても、第3の実施形態の追加図及追加図2のように偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOのビット線を1回のリソグラフィにより形成することも可能である。
(変形例)
図38、図39は、第4の実施形態の変形例を示すものであり、図19、図20にそれぞれ対応している。図38、図39において、図19、図20と異なるのは、ビット線BLE、及びBLOの幅であり、図38、図39に示すビット線BLE、及びBLOの幅は、図19、図20に示すビット線BLE、及びBLOの幅の2倍に設定されている。また、ビット線BLE間の間隔はビット線BLEの幅とほぼ等しい。また、ビット線BLO間の間隔はビット線BLOの幅とほぼ等しい。
上記変形例によっても、第4の実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
(第5の実施形態)
図40、41は、第5の実施形態を示すものであり、図40は、例えば図27の変形例を示している。第5の実施形態は、ビット線を3層構造とし、各ビット線のピッチをメモリセルの3倍とした場合である。
すなわち、図40、41において、ビット線BL0、BL1、BL2は、それぞれ第2の金属配線層M1、第3の金属配線層M2、第4の金属配線層M3により構成されている。各ビット線BL0、BL1、BL2の幅は、活性領域AAの幅のほぼ3倍に設定されている。また、ビット線BL0間の間隔はビット線BL0の幅とほぼ等しい。また、ビット線BL1間の間隔はビット線BL1の幅とほぼ等しい。また、ビット線BL2間の間隔はビット線BL2の幅とほぼ等しい。また、各ビット線BL0のピッチ、BL1のピッチ、BL2のピッチは、活性領域AAのピッチのほぼ3倍に設定されている。各ビット線BL0、BL1、BL2は、図41に示すように、コンタクトプラグCPE、CPOを介して活性領域AAに接続されている。
第5の実施形態によれば、ビット線BL0、BL1、BL2を3層構造とすることにより、各ビット線BL0、BL1、BL2の幅を活性領域AAの幅のほぼ3倍に設定することができ、各ビット線BL0、BL1、BL2のピッチを活性領域AAのほぼピッチの3倍に設定することができる。このため、一層、ビット線BL0、BL1、BL2の配線抵抗、及びビット線間の容量を低減でき、CR時定数を低下させることが可能である。
さらに、以下のように、ビット線をn層(nは4以上の自然数)構造とし、ビット線のピッチをメモリセルのn倍としてさらにビット線の抵抗及び容量を削減することは可能である。
(第6の実施形態)
図42、図43、図44は、第6の実施形態を示している。第6の実施形態は、第3の実施形態の変形例であり、ビット線を4層構造とし、ビット線のピッチをメモリセルのピッチの4倍とした場合を示している。
図42乃至図44において、ビット線BL0、BL1、BL2、BL3は、第2乃至第5の金属配線層M1〜M4により形成されている。各ビット線BL0〜BL3の幅は、活性領域AAの幅の4倍に設定されている。また、ビット線BL0間の間隔はビット線BL0の幅とほぼ等しい。また、ビット線BL1間の間隔はビット線BL1の幅とほぼ等しい。また、ビット線BL2間の間隔はビット線BL2の幅とほぼ等しい。また、ビット線BL3間の間隔はビット線BL3の幅とほぼ等しい。また、ビット線BL0のピッチ、ビット線BL1のピッチ、ビット線BL2のピッチ、ビット線BL3のピッチは、活性領域AAのピッチのほぼ4倍に設定されている。
また、図42に示すように、メモリセルを構成する活性領域AAとビット線BL3に接続されるコンタクトプラグCPOの形成領域を確保するため、第2の金属配線層M1により形成されたビット線BL0の一部に、例えば1つのコンタクトプラグCPOを配置可能な切り欠き部NTが設けられている。このようにビット線BL0に切り欠き部NTを形成し、コンタクトプラグを通してもよい。
(変形例)
上記のように、ビット線BL0の一部に切り欠き部NTが形成された場合、ビット線BL0の配線抵抗が他のビット線BL1〜BL4の配線抵抗より増加してしまう。また、切り欠き部NTの加工の工程が増えてしまう。このため、例えばビット線BL0に切り欠き部NTを形成せず直線状とし、ビット線BL0の幅を例えば1つのコンタクトプラグCPOを配置可能な幅に狭めることも可能である。しかし、ビット線BL0の配線抵抗は、他のビット線の配線抵抗よりも高くなってしまう。そこで、図45、図46に示すように、ビット線BL0の膜厚T0を他のビット線BL1〜BL3の膜厚T1に比べて厚く設定する。これにより、ビット線BL0の配線抵抗を他のビット線BL1〜BL3の配線抵抗とほぼ等しくすることが可能である。
また、図42に示すように、ビット線BL0に切り欠き部NTを形成した場合でも、この切り欠き部NTの分だけ配線が狭まることにより増加した抵抗分に応じてビット線BL0の膜厚を他のビット線BL1〜BL3の膜厚T1に比べて厚く設定してもよい。
或いは、ゲート電極GC、又は第1の金属配線層M0において、ビット線の幅が狭くならないように、コンタクトプラグを再配置してもよい。
ここでは、ビット線BL0のみの一部に切り欠き部NTを形成したが、コンタクトプラグが配線間に通らない場合は、他のビット線にも、切り欠き部NTを形成することは可能であり、また配線抵抗を同じにするため切り欠き部NTを形成したビット線を厚くすることも可能である。
上記第6の実施形態によれば、ビット線を4層構造とし、各ビット線BL0〜BL3の幅を活性領域AAの幅の4倍に設定し、ビット線のピッチをメモリセルのピッチの4倍とした場合においても、ビット線BL0に切り欠き部NTを設けたり、ビット線BL0の幅を他のビット線BL1〜BL4の幅より狭めたりすることにより、コンタクトプラグCPE,CPOを配置することが可能である。さらに、ビット線BL0に切り欠き部NTを設けた分や、ビット線BL0の幅を狭めた分だけ、ビット線BL0の膜厚を増加することにより、ビット線BL0の配線抵抗を他のビット線BL1〜BL4の配線抵抗と等しくすることが可能である。したがって、第6の実施形態によっても、CR時定数を低減でき、NAND型フラッシュメモリの動作速度を高速化することが可能である。
(第7の実施形態)
図47、図48は、第7の実施形態を示している。図47に示すように、第7の実施形態において、ビット線のコンタクトプラグCPE,CPOは、千鳥状に配置されている。すなわち、ワード線方向に配置されたビット線BLEとBLOのコンタクトプラグCPE、CPOは、1つおきにワード線と直交する方向にずれている。コンタクトプラグCPEは、活性領域AAと第2の金属配線層M1のビット線BLEとを接続し、コンタクトプラグCPOは、活性領域AAと第3の金属配線層M2のビット線BLOとを接続する。
第7の実施形態によれば、メモリセルが微細化され、ビット線間の距離が短くなった場合においてもコンタクトプラグを容易に加工することが可能である。
第7の実施形態は、第1乃至第6の実施形態の全てに適用可能である。
図49乃至図53は、ビット線BLOと活性領域AAとを接続するためのコンタクトプラグCPOや、ビアV1、V2の構成例を示している。ビット線BLOとビット線BLEのコンタクトの位置は、上述したようにずれているため、図49乃至図53にビット線BLEのコンタクトプラグCPEやビアは示されていない。図48は図47のA−A線に沿った断面図であり、図49〜53は図47のB−B線に沿った断面図である。
また、図54乃至図58は、図47のC−C線に沿った断面図である。これらの図では、ビット線BLEと活性領域AAとを接続するためのコンタクトプラグCPEや、ビアV1、V2の構成例を示している。ビット線BLEとビット線BLOのコンタクトの位置は、上述したようにずれているため、図54乃至図58にビット線BLOのコンタクトプラグCPOやビアは示されていない。
(第8の実施形態)
図59、図60は、第8の実施形態を示すものであり、第7の実施形態の変形例を示すものである。第7の実施形態において、ビット線BLEとBLOのコンタクトプラグCPE、CPOは、1つおきにワード線と直交する方向にずれている。
これに対して、図59に示す第8の実施形態において、ビット線BLEとBLOのコンタクトプラグCPE、CPOは、3つを1組としてワード線と直交する方向に順次ずれている。コンタクトプラグCPEは、活性領域AAと第2の金属配線層M1のビット線BLEとを接続し、コンタクトプラグCPOは、活性領域AAと第3の金属配線層M2のビット線BLOとを接続する。
第8の実施形態によっても、第7の実施形態と同様にメモリセルが微細化され、ビット線間の距離が短くなった場合においてもコンタクトプラグを容易に加工することが可能である。
第8の実施形態も、第1乃至第6の実施形態の全てに適用可能である。
(第9の実施形態)
図61、図62は、第9の実施形態を示している。第1〜8の実施形態は、ビット線の配線容量又は、容量と抵抗を削減するために、ビット線に複数の金属配線層を用いた。これに対して、第9の実施形態は、ワード線の配線容量又は、容量と抵抗を削減するため、ワード線に複数の金属配線層を用いて、これらの金属配線層とゲート電極とを接続してゲート電極の配線抵抗を低くしている。
すなわち、図61において、第1の金属配線層M0は、偶数番目のワード線WL0、WL2〜WL62、ダミーワード線DWL2に対応する配線(「第1接続配線」と称する)であり、第2の金属配線層M1は、ダミーワード線DWL1、奇数番目のワード線WL1、WL3〜WL63に対応する配線(「第2接続配線」と称する)である。第1及び第2接続配線の幅は、メモリセルに接続されたダミーワード線DWL1、ワード線WL0〜WL63、ダミーワード線DWL2の幅の例えば約2倍の幅を有している。また、第1接続配線間の間隔は第1接続配線の幅とほぼ等しく、第2接続配線間の間隔は第2接続配線の幅とほぼ等しい。第1接続配線のピッチ及び第2接続配線のピッチは、メモリセルに接続されたダミーワード線DWL1、ワード線WL0〜WL63、ダミーワード線DWL2のピッチの2倍に設定されている。
メモリセルに接続された偶数番目のワード線WL0、WL2〜WL62、ダミーワード線DWL2は、コンタクトプラグCP0を介して、対応する第1接続配線にそれぞれ接続されている。メモリセルに接続されたダミーワード線DWL1、奇数番目のワード線WL1、WL3〜WL63は、コンタクトプラグCP1を介して、対応する第2接続配線にそれぞれ接続されている。
コンタクトプラグCP0とCP1は、コンタクトの加工を容易化するめ、ワード線が延びる方向にずれて配置してもよい。
上記第9の実施形態によれば、メモリセルに接続された偶数番目のワード線WL0、WL2〜WL62、ダミーワード線DWL2を、コンタクトプラグCP0を介して、ワード線WL0、WL2〜WL62、ダミーワード線DWL2より幅の広い第1接続配線にそれぞれ接続している。また、メモリセルに接続されたダミーワード線DWL1、奇数番目のワード線WL1、WL3〜WL63を、コンタクトプラグCP1を介して、ダミーワード線DWL1、奇数番目のワード線WL1、WL3〜WL63より幅の広い第2接続配線にそれぞれ接続している。このため、メモリセルに接続されたダミーワード線DWL1、ワード線WL0〜WL63、ダミーワード線DWL2の配線抵抗を低減することが可能である。したがって、ワード線の電圧低下を抑制することができるため、ワード線の長さを長くすることが可能であり、メモリセルアレイを複数に分割する、所謂のプレーン分割を抑制するこが可能である。
尚、図61に示すように、第1の金属配線層M0によりソース線SRC形成することも可能である。また、ソース線SRCは、複数の金属配線層を使用することができる。これによりソース線の抵抗を下げることが可能である。
尚、第9の実施形態は、ワード線及びビット線の両方に複数の金属配線層を用いたが、ワード線のみに複数の金属配線層を適用することも可能である。また、2層のみだけでなく、複数の金属は配線層を用いることも可能である。
また、第1乃至第9の実施形態を複数組み合わせて実施することも可能である。
さらに、第1乃至第9の実施形態は、1つのメモリセルに2ビットを記憶するNAND型フラッシュメモリに限らず、1つのセルに3ビット以上を記憶するNAND型フラッシュメモリに適用することも可能である。
また、第3乃至第9の実施形態において、最上位の金属配線層は、well及びソース線としているが、第1の金属配線層M0、又は、第2の金属配線層M1もwell及びソース線として使用されているため、どちらかの配線のみでもよく、最上位の金属配線層は、省略可能である。
(変形例)
図63は、図2のビット線とデータ記憶回路の接続を詳細に表している。
図2において、各ビット線に接続されるデータ記憶回路は、ビット線のピッチで形成することが望ましいが、レイアウト的に難しいため、図63に示すように、複数のビット線のピッチに対応する面積を有するデータ記憶回路10を、ビット線方向に複数のビット線と同数配置している。
これに対して、上記各実施形態は、ビット線を2層以上の配線層を用いて形成している。このため、データ記憶回路は図64、図65に示すように配置される。
すなわち、図64、図65に示すように、例えばビット線を2層で形成した場合、メモリセルアレイ1に隣接して偶数番目のビット線(下の層のビット線)BLeが接続される複数の第1のデータ記憶回路10が配置され、これら第1のデータ記憶回路群10aに隣接して奇数番目のビット(上の層のビット線)BLoが接続される第2のデータ記憶回路群10bが配置される。第1、第2のデータ記憶回路群10a、10bは、それぞれ複数のデータ記憶回路10により構成されている。奇数番目のビット線BLoは、偶数番目のビット線BLeが接続される第1のデータ記憶回路群10aの上方を通過して配置される。
このような構成とするにより、第1、第2のデータ記憶回路群10a、10bのレイアウトを容易化することが可能である。
また、3層のビット線を用いた場合、各層のビット線に接続される複数の第1、第2、第3のデータ記憶回路がメモリセルアレイ1に近い順に配置される。すなわち、最下の第1層のビット線に接続される複数の第1のデータ記憶回路がメモリセルアレイに隣接して配置され、中間の第2層のビット線に接続される複数の第2のデータ記憶回路が第1のデータ記憶回路に隣接して配置され、最上の第3層のビット線に接続される複数の第3のデータ記憶回路が第2のデータ記憶回路に隣接して配置される。
複数の第1のデータ記憶回路に第1層のビット線が接続され、第2層のビット線は複数の第1のデータ記憶回路の上方を通過して第2のデータ記憶回路に接続される。第3層のビット線は、複数の第1、第2のデータ記憶回路の上方を通過して第3のデータ記憶回路に接続される。
このような構成とすることにより、3層構造のビット線に対して、これらビット線に接続される第1、第2、第3のデータ記憶回路のレイアウトを容易化することが可能である。
さらに、4層以上のビット線を有する場合についても、上記構成を用いることにより、これらビット線に接続される複数のデータ記憶回路のレイアウトを容易化することが可能である。
また、図3、図29に示すビット線構造についても、上記と同様のレイアウトを適用することにより、データ記憶回路を配置することが可能である。
また、上記各実施形態及び変形例において、データ記憶回路はメモリセルアレイの片側に配置されている。しかし、メモリセルアレイの片側に配置することが難しい場合、メモリセルアレイのビット線方向両側にデータ記憶回路を配置し、半数のビット線をメモリセルアレイの一方側のデータ記憶回路に接続し、残り半数のビット線をメモリセルアレイの他方側のデータ記憶回路に接続する構成としてもよい。
この場合、さらに、例えば2層のビット線うち、まず下層の第1のビット線のみデータ記憶回路に接続し、上層の第2のビット線は第1のビット線が接続されるデータ記憶回路上を通過してデータ記憶回路に接続することにより、データ記憶回路のレイアウトを容易にすることが可能である。
尚、図64、図65の構成は、全実施形態に適用可能である。
(第10の実施形態)
図68、図69は、第10の実施形態を示している。図69は図68のA−A線に沿った断面図である。第10の実施形態は、第3の実施形態を変形したものであり、第3の実施形態と同一部分には同一符号を付している。
図30に示す第3の実施形態、及び図47に示す第7の実施形態において、第2の金属配線層M1により構成されるビット線BLEの幅とスペースは、ほぼ同じである。しかし、第2の金属配線層M1により構成されるビット線BLE間には、第3の金属配線層M2のビット線BLOに接続されるビアを設ける必要があるため、ビット線BLE間のスペースを広くすることが望ましい。
そこで、第10の実施形態は、図68、図69に示すように、第2の金属配線層M1により構成されたビット線BLEの幅WEが、第3の実施形態に比べて狭められ、隣接するビット線BLE間のスペースが広げられている。この時、第3の金属配線層M2により構成されるビット線BLOの幅WOをビット線BLEの幅WEより広げることができる。すなわち、ビット線BLO間のスペースにはビアを設ける必要がないため、スペースを広げなくともよい。また、ビット線BLO間のスペースを、ビット線BLEの幅WEと同様にしても良い。この場合、幅WO=ビット線BLE間の幅、幅WE=ビット線BE間の幅となり、第2の金属配線層M1に形成されるビット線BLEと第3の金属配線層M2により構成されるビット線BLOのピッチが等しくすることができる。
ビット線BLE間のスペースを広くし、第2の金属配線層M1のビット線BLEの幅WEを狭める場合、第2の金属配線層M1を形成するための加工と、第3の金属配線層M2を形成するための加工が必要である。しかし、第2、第3の金属配線層M1、M2のピッチは、拡散層AAのピッチに比べて広い。その結果、第2、第3の金属配線層M1、M2の加工を容易にすることができる。
上記のように、ビット線BLEの幅WEがビット線BLOの幅WOより狭くされると、ビット線BLEの時定数と、ビット線BLOの時定数が異なってしまう。すなわち、幅が狭いビット線BLEの抵抗は、幅が広いビット線BLOの抵抗より大きいため、幅が狭いビット線BLEの時定数は、幅が広いビット線BLOの時定数より大きい。したがって、プログラム時、リード時、及びベリファイリード時において、ビット線BLEとビット線BLOを所定の電位に設定するとき、ビット線BLEの充電タイミングがビット線BLOの充電タイミングより遅れる。このため、ビット線BLEとビット線BLOを充電する際の電流ピークがずれるため、半導体記憶装置の電流ピークを抑えることができる。
図70(a)は、リードベリファイリード時における各部の電圧波形を示し、図70(b)は、プログラム時における各部の電圧波形を示している。図70(a)(b)おいて、
時定数の大きいビット線BLEは、時定数の小さいビット線BLOに比べて、ビット線が所定電位に達するまでの時間が長い。このため、時定数の大きいビット線BLEを先に充電し、所定時間後、時定数の小さいビット線BLOを充電することも可能である。さらに、ビット線BLOとビット線BLEの電位を検出するためのセンス開始時間を変えることも可能である。
この場合、図2、3、29、63、64、65に示すデータ記憶回路10、10a、10bに接続される信号の動作のタイミングを変えることにより可能となる。
具体的には、図71(a)(b)に示すように、リードベリファイリード、プログラム時において、データ記憶回路10、10a、10bをビット線に接続するための信号BLCLAMPのタイミングが、時定数が小さいビット線BLOと、時定数が大きいビット線BLEとで変えられる。すなわち、時定数が小さいビット線BLOを接続するための信号BLCLAMPは、時定数が大きいビット線BLEを接続するための信号BLCLAMPに比べて遅くれてハイレベルとされる。このように、信号BLCLAMPの活性化タイミングを変えることにより、ビット線BLEとビット線BLOを充電する際の電流ピークをずらすことができる。
上記第10の実施形態によれば、第2の金属配線層M1により構成されるビット線BLEの幅を、第3の金属配線層M2により構成されるビット線BLOを狭くし、ビット線BLEとビット線BLOの時定数を変えている。さらに、ビット線BLOをデータ記憶回路10、10a、10bに接続するための信号BLCLAMPを活性化するタイミングを、ビット線BLEをデータ記憶回路10、10a、10bに接続するための信号BLCLAMPを活性化するタイミングより遅らせている。このため、ビット線BLEとビット線BLOを充電する際の電流ピークをずらすことができるため、半導体記憶装置のピーク電流を抑えることができる。
図72乃至図75は、図68のB−B線に沿った断面図であり、ビット線BLOと活性領域AAとを接続するためのコンタクトプラグCPOや、ビアV1、V2の構成例を示している。ビット線BLOとビット線BLEのコンタクトの位置は、第7の実施形態と同様に千鳥状に配置されているため、図72乃至図75にはビット線BLEのコンタクトプラグやビアが示されていない。
また、図76乃至図79は、図68のC−C線に沿った断面図であり、ビット線BLEと活性領域AAとを接続するためのコンタクトプラグCPEや、ビアV1、V2の構成例を示している。ビット線BLEとビット線BLOのコンタクトの位置は、上述したように千鳥状に配置されているため、図76乃至図79にビット線BLOのコンタクトプラグCPOやビアV1が示されていない。
尚、第10の実施形態において、第2の金属配線層M1により構成されるビット線BLEの時定数は、第3の金属配線層M2により構成されるビット線の時定数より大きくしている。しかし、第2の金属配線層M1により構成されるビット線間の幅が広いため、ビット線間の容量は小さく、時定数も小さいかもしれない。この場合、データ記憶回路10、10a、10bに接続される信号の動作のタイミングはこれらの状態に応じ、適宜変更してもよい。
また、プロセス加工上の都合により、第2の金属配線層M1により構成されるビット線BLEの幅と、第3の金属配線層M2により構成されるビット線BLOの幅が、実施形態と逆の関係である場合、ビット線の時定数に応じて、信号の動作のタイミングを変更してもよい。
(第11の実施形態)
図80、図81は、第11の実施形態を示すものであり、図81は、図80のA−A線に沿った断面図である。第10の実施形態は、第4の実施形態を変形したものであり、第4の実施形態と同一部分には同一符号を付している。
図36に示す第4の実施形態において、第1の金属配線層M0により構成されたビット線BLEの幅とスペースは、ほぼ同じであった。
これに対して、図80、図81に示す第11の実施形態において、第1の金属配線層M0により構成されたビット線BLEの幅WEが、図36に示す第4の実施形態に比べて狭められ、隣接するビット線BLE間のスペースが広げられている。すなわち、ビット線BLEの幅WEは、ビット線BLOの幅WOより狭く設定されている。このため、第2の金属配線層M1により構成されたビット線BLOに接続されるコンタクトプラグCPOを配置するためのスペースが広くされている。
ビット線BLOは、ビット線BLEと同様に狭めることも可能であるが、隣接するビット線BLO間には、ビアを通す必要がないため、ビット線BLOの幅を狭めてスペースを広げる必要がない。また、ビット線BLO間のスペースを、ビット線BLEの幅WEと同様にしても良い。この場合、幅WO=ビット線BLE間の幅、幅WE=ビット線BE間の幅となり、第2の金属配線層M1に形成されるビット線BLEと第3の金属配線層M2により構成されるビット線BLOのピッチが等しくすることができる。
ビット線BLE間のスペースを広くし、第1の金属配線層M0のビット線BLEの幅WEを狭める場合、第1の金属配線層M0を形成するための加工と、第2の金属配線層M1を形成するための加工が必要である。しかし、第1、第2の金属配線層M0、M1のピッチは、拡散層AAのピッチに比べて広い。その結果、第2、第3の金属配線層M1、M2の加工を容易にすることができる
上記のように、ビット線BLEの幅WEがビット線BLOの幅WOより狭くされると、ビット線BLEの時定数と、ビット線BLOの時定数が、第10の実施形態と同様に異なってしまう。したがって、第10の実施形態と同様に、プログラム時、リード時、及びベリファイリード時において、時定数が小さいビット線BLOを接続するための信号BLCLAMPは、時定数が大きいビット線BLEを接続するための信号BLCLAMPに比べて遅くれてハイレベルとされる。このように、信号BLCLAMPの活性化タイミングを変えることにより、ビット線BLEとビット線BLOを充電する際の電流ピークをずらすことができる。このため、半導体記憶装置のピーク電流を抑えることができる。
図82、図83は、図80のB−B線に沿った断面図であり、ビット線BLOと活性領域AAとを接続するためのコンタクトプラグCPOや、ビアV1の構成例を示している。ビット線BLOとビット線BLEのコンタクトの位置は、第7、第10の実施形態と同様にずれているため、図82、図83にはビット線BLEのコンタクトプラグCPEやビアが示されていない。
また、図84、図85は、図80のC−C線に沿った断面図であり、ビット線BLEと活性領域AAとを接続するためのコンタクトプラグCPEの構成例を示している。ビット線BLEとビット線BLOのコンタクトの位置は、上述したように千鳥状に配置されているため、図84、図85にはビット線BLOのコンタクトプラグCPOやビアV1が示されていない。
上記第11の実施形態によっても、第10の実施形態と同様の効果を得ることができる。
尚、第11の実施形態において、第1の金属配線層M0により構成されるビット線BLEの時定数を第2の金属配線層M1により構成されるビット線の時定数より大きくしている。しかし、第1の金属配線層M0により構成されるビット線のビット線間が広いため、ビット線間の容量は小さく、時定数も小さ場合もある。この場合、データ記憶回路10、10a、10bに接続される信号の動作のタイミングは、これらの状態に応じ、適宜変更してもよい。
また、プロセス加工上の都合により、第1の金属配線層M0により構成されるビット線BLEの幅と、第2の金属配線層M1により構成されるビット線BLOの幅が、逆の関係の場合、ビット線の時定数に応じて、信号の動作のタイミングを変更してもよい。
(第12の実施形態)
図86は、第12の実施形態を示すものである。
上記各実施形態のように、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOを異なる金属配線に形成する場合、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOが加工バラツキなどにより配線幅、または、配線高さが異なっている場合がある。このため、第1層目のビット線BLEと第2層目のビット線BLOの信号の遅延が異なっている場合がある。
そこで、図86に示すように、偶数番目のビット線BLEと、奇数番目のビット線BLOは、ビット線の長さ方向中央部において、第1の金属配線層M0と第2の金属配線層M1が入れ替えられる。
具体的には、偶数番目のビット線BLEは、センスアンプSA(データ記憶回路)側の半分が第1の金属配線層M0により形成され、センスアンプSAから離れた半分が第2の金属配線層M1により形成されている。また、奇数番目のビット線BLOは、センスアンプSA側の半分が第2の金属配線層M1により形成され、センスアンプSAから離れた半分が第1の金属配線層M0により形成されている。偶数番目のビット線BLE、奇数番目のビット線BLOにおいて、第1の金属配線層M0と第2の金属配線層M1とは、図示せぬコンタクトにより接続されている。
尚、金属配線層の組み合わせは、M0、M1に限定されるものではなく、M1、M2の組合せであってもよい。
第12の実施形態によれば、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOをそれぞれ第1の金属配線層M0と第2の金属配線層M1により形成している。このため、それぞれのセンスアンプSAに接続される奇数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOの特性(配線抵抗や配線間容量)をほぼ揃えることができる。したがって、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOの信号の伝達遅延をほぼ等しくすることが可能であり、NAND型フラッシュメモリの読み出し、及び書き込み速度を向上することが可能である。
(第13の実施形態)
図87乃至図92は、第13の実施形態を示している。図88乃至図92は、それぞれ図87のA−A線、B−B線、C−C線、D−D線に沿った断面図である。
上記第12の実施形態は、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOをそれぞれ第2の金属配線層M1と第3の金属配線層M2により形成することにより、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOの特性をほぼ揃えることができる。
これに対して、第13の実施形態は、従来、メモリセルとメモリセルの間には、メモリセル間の素子分離絶縁膜(STI)を形成するが、この素子分離の溝の中にメモリセルを形成することによりメモリの集積度を上げる。また、半導体基板から偶数番目のビット線BLEまでの距離と、半導体基板から奇数番目のビット線BLOまでの距離を等しくすることにより、コンタクトプラグCPE、CPOの平均の長さを等しくすることもすることも可能である。
すなわち、図87、88に示すように、偶数番目のビット線BLEは、例えば第2層の金属配線層M1により形成され、奇数番目のビット線BLOは、例えば第3層の金属配線層M2により形成されている。グローバルソース線GSRC、グローバル配線GWellは、第4の金属配線層M3により形成されている。
半導体基板201の表面には、例えば偶数番目のビット線BLEに対応して、溝202が形成されている。この溝202は、図示せぬ素子分離絶縁膜(STI)に沿って形成されている。この溝202の深さDeは、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOの高さ方向の距離Leoとほぼ等しくされている。この溝202内と半導体基板201の表面が活性領域AAとして利用され、この活性領域AA上にメモリセルMCが形成される。図88において、メモリセルMCは、簡略化して示している。
図89に示すように、偶数番目のビット線BLEは、ビアV1、第1層の金属配線層M0及びコンタクトプラグCPEを介して溝202内に形成されたメモリセルに接続される。
また、図90に示すように、奇数番目のビット線BLOは、ビアV2、第2の金属配線層M1、ビアV1、第1層の金属配線層M0及びコンタクトプラグCPOを介して半導体基板201の表面に形成されたメモリセルに接続される。
図91は、第1層の金属配線層M0により形成されたソース線SRCとソースとのコンタクトの様子を示している。
上記第13の実施形態によれば、第1層のビット線BLEを第2層の金属配線層M1で形成し、第2層のビット線BLOを第3層の金属配線層M2で形成し、第1層のビット線BLEに対応する半導体基板201に溝202を形成し、この溝202内にメモリセルを形成し、第2層のビット線BLOに対応する半導体基板201の表面にメモリセルを形成している。このため、集積度を例えば2倍近くに上げることが可能である。また、第1層のビット線BLEとメモリセルとの距離と、第2層のビット線BLOとメモリセルとの距離をほぼ等しくすることも可能である。このようにすることで、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOの信号の伝達遅延をほぼ等しくすることが可能であり、NAND型フラッシュメモリの読み出し、及び書き込み速度を向上することも可能である。
(第14の実施形態)
図92乃至図96は、第14の実施形態を示すものである。第14の実施形態は、第13の実施形態を変形例を示すものであり、第13の実施形態と同一部分には同一符号を付している。
図92、93に示すように、第14の実施形態は、ソース線SRCがメモリセルのワード線と同様に例えばポリシリコン層により構成され、第1層のビット線BLEは第1層の金属配線層M0で形成され、第2層のビット線BLOは第2層の金属配線層M1で形成されている。グローバルソース線GSRC、グローバル配線GWellは、第3の金属配線層M2により形成されている。
半導体基板201の表面には、例えば第1層目のビット線BLEに対応して、溝202が形成されている。この溝202は、図示せぬ素子分離絶縁膜(STI)に沿って形成されている。この溝202の深さDeは、第1層目のビット線BLEと第2層目のビット線BLOの高さ方向の距離Leoとほぼ等しくすることも可能である。この溝202内と半導体基板201の表面が活性領域AAとして利用され、この活性領域AA上にメモリセルMCが形成される。図93において、メモリセルMCは、簡略化して示している。
図94に示すように、第1層目のビット線BLEは、コンタクトプラグCPEを介して溝202内に形成されたメモリセルに接続される。
また、図95に示すように、第2層目のビット線BLOは、ビアV2、第2の金属配線層M1、及びコンタクトプラグCPOを介して半導体基板201の表面に形成されたメモリセルに接続される。
図96は、ソース線SRCとのソースとのコンタクトの様子を示している。
上記第14の実施形態によれば、第1層目のビット線BLEを第1層の金属配線層M0で形成し、第2層のビット線BLOを第2層の金属配線層M1で形成し、第1層のビット線BLEに対応する半導体基板201に溝202を形成し、この溝202内にメモリセルを形成し、第2層目のビット線BLOに対応する半導体基板201の表面にメモリセルを形成している。このため、集積度を上げることができる。また、第1層目のビット線BLEとメモリセルとの距離と、第2層のビット線BLOとメモリセルとの距離をほぼ等しくすると、第1層目のビット線BLEと第2層目のビット線BLOの信号の伝達遅延をほぼ等しくすることが可能であり、NAND型フラッシュメモリの読み出し、及び書き込み速度を向上することも可能である。
(第15の実施形態)
図97は、第15の実施形態を示すものである。第15の実施形態は、図68、69に示す第10の実施形態の変形例である。
図97に示すように、第15の実施形態において、第1層目のビット線BLEは第1層の金属配線層M0により形成され、第2層目のビット線BLOは第3層の金属配線層M2により構成されている。ソース線SRCは、第2層の金属配線層M1により形成されている。第1層目のビット線BLEは、図示せぬコンタクトプラグを介して活性領域AAに形成されたメモリセルに接続され、第2層目のビット線BLOは、第2層の金属配線層M1を貫通して形成されたビア又はコンタクトプラグを介して活性領域AAに形成されたメモリセルに接続される。
上記第15の実施形態によれば、第1層目のビット線BLEと第2層目のビット線BLOとの間に第2の金属配線層M1により形成されたソース線SRCが介在している。このため、第1層目のビット線BLEと第2層目のビット線BLOとの間の結合容量を低減することが可能である。したがって、第1層目のビット線BLEと第2層目のビット線BLOの信号の伝達遅延を低減することが可能であり、NAND型フラッシュメモリの読み出し、及び書き込み速度を向上することが可能である。
(第16の実施形態)
上記各実施形態は、半導体基板の一方の面に偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOを配置した。これに対して、第16の実施形態は、半導体基板の表面と裏面にビット線を配置している。
すなわち、図98に示すように、半導体基板201の表面に偶数番目のビット線BLEが形成され、半導体基板201の裏面に奇数番目のビット線BLOが形成されている。偶数番目のビット線BLEは例えば第1の金属配線層M0により形成され、奇数番目のビット線BLOは例えば第2の金属配線層M1により形成される。偶数番目のビット線BLEは、例えばコンタクトプラグCPEにより半導体基板201の表面の活性領域AAに形成された図示せぬメモリセルに接続される。また、奇数番目のビット線BLOは、例えばTSV(Through Silicon Via)を介して半導体基板201の表面の活性領域AAに形成された図示せぬメモリセルに接続される。
上記第16の実施形態によれば、半導体基板201の表面に偶数番目のビット線BLEを形成し、半導体基板201の裏面に奇数番目のビット線BLOを形成している。このため、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOとの間の結合容量を低減することが可能である。したがって、偶数番目のビット線BLEと奇数番目のビット線BLOの信号の伝達遅延を低減することが可能であり、NAND型フラッシュメモリの読み出し、及び書き込み速度を向上することが可能である。
尚、半導体基板201の裏面には、ビット線のみではなく、メモリセルを形成してもよい。
(第17の実施形態)
図99は、第17の実施形態を示している。
上記各実施形態において、第1層目のビット線BLEの相互間隔と、第2層目のビット線BLOの相互間隔は、等しく設定されていた。
これに対して、第17の実施形態において、第2層目のビット線BLOの相互間隔は、図99に示すように、第1層目のビット線BLEの相互間隔の例えば2倍に設定されている。すなわち、第2層目のビット線BLOは、2つの第1層目のビット線BLEの間に配置される。第1層目のビット線BLEと第2層目のビット線BLOは、それぞれ図示せぬコンタクトプラグを介してメモリセルに接続される。
尚、第2層目のビット線BLOの相互間隔は、第1層目のビット線BLEの相互間隔の2倍に限定されるものではなく、n倍(nは、2以上の自然数)とすることが可能である。
また、第2層目のビット線BLOは、それぞれセンスアンプSA(データ記憶回路)に接続され、第1層目のビット線BLEは、第2層目のビット線BLOを介してセンスアンプSAに接続される。すなわち、第1層目のビット線BLEと第2層目のビット線BLOの相互間には、トランジスタ210、211が接続され、トランジスタ210、211の一方を選択することにより、一対の第1層目のビット線BLEの一方が第2層目のビット線BLOを介してセンスアンプSAに接続される。トランジスタ210、211は、メモリセルが形成されるウェル内に形成することが可能である。
上記構成において、トランジスタ210、211の一方を選択することにより、一対の第1層目のビット線BLEの一方を第2層目のビット線BLOを介してセンスアンプSAに接続することができる。このため、選択された第1層目のビット線BLEに接続されたメモリセルに対して、書き込み又は読み出し動作を行うことができる。
また、トランジスタ210、211の両方を非選択とすることにより、第2層目のビット線BLOに接続されたメモリセルに対して、書き込み又は読み出し動作を行うことができる。
上記第17の実施形態によれば、センスアンプSAに接続される第2層目のビット線BLOの相互間隔を第1層目のビット線BLEの2倍以上に設定することが可能である。このため、第2層目のビット線BLO間の結合容量を低減することが可能であり、信号の伝送遅延を低減することができる。したがって、NAND型フラッシュメモリの読み出し、及び書き込み速度を向上することが可能である。
その他、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。