JP5695962B2 - 筒状編地の編成方法、および筒状編地 - Google Patents

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Description

本発明は、筒状に編成された本体部と、その本体部の内部に形成される仕切り部と、を備える無縫製の筒状編地を編成するための筒状編地の編成方法、およびその編成方法により得られた筒状編地に関する。
近年、複数の指袋を有する靴下(筒状編地)が広く市場に出回っている。しかし、見栄えの点からこのような靴下を敬遠する人もいる。そこで、靴下のつま先部分の内部に仕切り部を形成することも提案されている。このような靴下を横編機により無縫製で編成するには、履き口部分から筒状に靴下を編み始め、つま先部分の編成に差し掛かったところで、針床に係止される筒の内部に仕切り部を形成するための編成方法が必要となる。例えば、特許文献1には一筆書きの要領で仕切り部を形成する編成方法が開示されている。
特開2007−113150号公報
しかし、靴下の内部に仕切り部を設けた場合、その仕切り部を靴下のつま先部分の先端まで形成することができなかった。つま先部分を閉じ合せて靴下を完成させる際、仕切り部をつま先部分に上手く連結できなかったからである。このように、つま先部分の先端にまで仕切り部が形成されていない靴下を着用した場合、隣り合う指先同士が接触してしまう。そのことを不快に思う人もいるため、改善が望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、靴下に代表されるような、一端が閉じられた筒状編地における閉じられた側の先端にまで仕切り部を形成することができる筒状編地の編成方法、およびその編成方法により編成された筒状編地を提供することにある。
本発明者は、上記課題について種々検討する過程で、発想の転換を行い、閉じられた側の先端から筒状編地を編出すことで、上記課題を解決した。以下に、本発明筒状編地の編成方法、およびその編成方法で編成された筒状編地を規定する。
本発明筒状編地の編成方法は、少なくとも前後一対の針床を有し、当該針床の編針に係止される編目を別の編針に目移しが可能な横編機を用いて、筒状に編成された本体部と、本体部の筒内部に形成され、筒内部を仕切る仕切り部と、を有する筒状編地を無縫製に編成するための筒状編地の編成方法であって、以下の工程を備えることを特徴とする。
(工程α)…前後の針床に複数の編目を形成し、それら編目からなる第一編出し部を形成する。
(工程β)…前記第一編出し部を足掛かりにして、全ての外周辺が前後の針床に係止されるベース面を形成すると共に、そのベース面の面内に繋がる複数の掛け目からなる第二編出し部を形成する。
(工程γ)…前記ベース面の外周辺に続いて前記本体部を編成しながら、前記第二編出し部に続けて前記仕切り部を編成する。
ここで、前記工程βにおける前記ベース面の形成は、ベース面編目列を編成し、そのベース面編目列を編幅方向の一方に移動させ、かつ当該移動によって空針となった編針と、移動させたベース面編目列の移動方向端部にほぼ対向する空針とに掛け目を形成することを繰り返すことで行なう。また、前記工程βにおける前記第二編出し部の形成は、前記ベース面編目列の編成途中で、前記ベース面編目列の編幅内の空針に少なくとも一つの掛け目を形成することで行なう。
本発明筒状編地の編成方法の一形態として、前記工程βで二つ以上の第二編出し部を形成しても良い。例えば、後述する実施形態2に示すように、本発明筒状編地の編成方法で靴下を編成する場合、靴下の内部に複数の仕切り部を形成することで、着用者の各足指を挿入する足指挿入部を形成することができる。
本発明筒状編地の編成方法の一形態として、前記工程βにおけるベース面編目列の編成は、前後いずれかの針床でのみ行なうことが好ましい。
工程αで形成された第一編出し部は、前針床に係止される部分と後針床に係止される部分とに分けることができる。そのうち、一方の針床でのみベース面編目列をウエール方向に増していくことで、ベース面全体を構成する編目の形成状態を揃えることができる。もちろん、前針床でベース面編目列をウエール方向に増していくと共に、後針床でもベース面編目列をウエール方向に増していくことでベース面を形成しても良い。
一方、本発明筒状編地は、筒状に編成された本体部と、本体部の筒内部に形成され、筒内部を仕切る仕切り部と、を有する筒状編地であり、少なくとも前後一対の針床を有し、当該針床の編針に係止される編目を別の編針に目移しが可能な横編機を用いて無縫製で編成される筒状編地である。この本発明筒状編地は、前記本体部の先端部分を立体的にするベース面を備え、前記仕切り部は、前記ベース面のうち、前記本体部の内部側の面内から編出されていることを特徴とする。
本発明筒状編地の編成方法によれば、ベース面と、このベース面の外周辺から編出される筒状の本体部と、を備える本発明筒状編地であって、そのベース面の面内から編出された仕切り部を備える本発明筒状編地を編成できる。本発明筒状編地としては、靴下やカバンなどを挙げることができる。例えば、本発明筒状編地の編成方法により靴下を編成すれば、靴下の筒内部に仕切り部が形成され、かつその仕切り部が靴下のつま先部分における最先端の部分にまで到達した靴下を編成できる。この靴下は、着用した際に足指同士の接触を回避できるため、履き心地が良い。
(A)は、実施形態1に示す仕切り部を有する筒状編地の概略図、(B)は(A)とは異なる仕切り部を有する筒状編地の概略図である。 実施形態1の筒状編地の編成工程を示す編成工程図である。 実施形態1の筒状編地の編成過程における編目の係止状態を示すイメージ図であって、(A)は前後の針床に掛け目を形成した状態、(B)はその掛け目に対して袋回し編成を行った状態、(C)はベース面の編成途中の状態、(D)はベース面の完成直前の状態を示す。 (A)は実施形態2に示す仕切り部を有する靴下の概略図、(B)は(A)の部分拡大図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態に記載の編成はいずれも、左右方向に延び、かつ前後方向に互いに対向する前後一対の針床と、前後の針床間で編目の目移しが可能な2枚ベッド横編機を用いた編成例を説明する。もちろん、使用する横編機は、目移し専用ベッドを有する横編機や、編目を一時的に保持できる編針を備える横編機、あるいは4枚ベッド横編機であっても良く、これらを利用すれば本実施形態の編成をより効率的に行なうことができる。
<実施形態1>
図1(A)に示す本実施形態の筒状編地100は、筒状に編成された本体部2と、本体部2の一端側(紙面下側)を閉じる平面のベース面1と、本体部2の内部に形成され、本体部2の内周面と上記ベース面1とに接続する仕切り部3と、を備える。本体部2の他端側(紙面上側)は開口しており、仕切り部3は本体部2の軸方向の途中まで形成されている。この本実施形態の筒状編地100の最も特徴とするところは、本体部2の一端側の形状が平面状のベース面1の外周辺の形状に一致する形で閉じられることで、本体部2が立体的な形状になっており、かつその本体部2の内部に形成される仕切り部3がベース面1から編出されていることである。
図1(A)の筒状編地100を編成するには、まずベース面1を編成するための第一編出し部1A(辺abの位置)を形成し、この第一編出し部1Aを足掛かりにしてベース面1を編成する。その際、ベース面1を形成すると同時に、ベース面1の面内に、仕切り部3を編成するための第二編出し部3A(辺efの位置)を形成する。そして、ベース面1の外周辺に続いて本体部2を編成しながら、第二編出し部3Aに続いて仕切り部3を編成する。仕切り部3は、所望の高さまで編成したら、その端部を伏目処理などで処理すると良い。また、本体部2も、所望の高さ(通常、仕切り部3の高さ以上の高さ)まで編成したら、その端部を伏目処理などで処理すると良い。これら一連の編成により、筒状編地100を完成させることができる。なお、仕切り部3の高さを本体部2の高さよりも高くしても良い。その場合、仕切り部3における本体部2よりも突出した部分を、仕切り部3で仕切られた本体部2の二つの開口部の一方を覆うように折り曲げてボタンなどで止めることで、当該突出した部分を当該一方の開口部の蓋として利用することができる。
次に、筒状編地100の具体的な編成工程の一例を、図2の編成工程図、および図3のイメージ図を参照しながら説明する。図2の編成工程図における左欄の「S+数字」は工程番号を示す。また、図中の中欄のA〜Xは前針床(以下、FB)および後針床(以下、BB)の編針の位置を、○は旧編目を、●は各工程で編成される新たな編目を、V字は掛け目もしくはタック目を示し、各編成工程で実際に編成動作を行った部分は太線で示す。この中欄におけるa〜fの位置は、図1におけるa〜fの位置に一致する。さらに、図中の右欄における左右方向の矢印+『K』は、矢印の方向に給糸口を移動させる間に編成を行うことを、上下方向の矢印は、矢印の方向に目移しを行うことを示し、紙面左側にある操作が先に行われる。なお、説明を分かり易くするため、編針の数を実際の編成で使用する数より少なくして説明し、目移しの際のラッキングは省略する。
まず、図2のS0では、FB編針A,C,E,G,I,K,M,O,Qと、BBの編針B,D,F,H,J,L,N,P,Rとに交互に掛け目を形成する(図3(A)を合わせて参照)。
S1では、給糸口を紙面左方向に移動させる間に、S0においてBBの編針に形成した複数の掛け目に続く編目列を形成し、S2では、給糸口を紙面右方向に移動させる間に、S0においてFBの編針に形成した複数の掛け目に続く新たな編目列を形成する。これらS1,S2の編成はいわゆる袋回し編成と呼ばれるもので、この袋回し編成によってベース面1を編出すための第一編出し部1Aが形成される(図3(B)を合わせて参照)。
S3では、給糸口を紙面左方向に移動させる間に、FBの編針Sに掛け目を形成した後、S1において編成した編目列に続く新たな編目列を形成する。
S4では、S3において形成したBBの編針B,D,F,H,J,L,N,P,Rに形成した編目列を、FBの編針を経由させて、BBの編針D,F,H,J,L,N,P,R,Tに目移しする。また、S4では、編目の移動により空針となったBBの編針Bに掛け目を形成してから、BBの編針D,,Hに編目を、FBの編針Hに掛け目を、BBの編針J,L,N,P,R,Tに編目を形成する。
上記S3,S4により、図3(C)に示すように、第一編出し部1Aのうち、BBに係止される編目列に続く新たな編目列であるベース面編目列が編成され、そのベース面編目列が編幅方向の一方(紙面右方向)に移動される。また、当該移動によって空針となった編針(BBにおける紙面左側のV字マークの位置)と、移動させたベース面編目列の移動方向端部にほぼ対向する空針(FBにおける紙面右側のV字マークの位置)とに掛け目が形成される。これらS3,S4と同様の編成(S5〜S8,S10の後半を参照)を繰り返すことで、ベース面1を編成することができる。
S5では、S4において移動させた編目列の移動方向端部にほぼ対向する空針である編針Uに掛け目を形成した後、S4において形成した編目列(BBの編針T,R,P,N,L,J,H,F,D)に続く新たな編目列を形成する。
S6では、S5においてBBの編針D,F,H,J,L,N,P,R,Tに形成した編目列を、FBの編針を経由させて、BBの編針F,H,J,L,N,P,R,T,Vに目移しする。また、S6では、編目列の移動により空針となったBBの編針Dに掛け目を形成してから、BBの編針,H,Jに編目列を、FBの編針Jに掛け目を、BBの編針L,N,P,R,T,Vに編目列を形成する。このS6でFBの編針Jに形成する掛け目は、S4においてFBの編針Hに形成した掛け目に対して、編目列の移動方向の隣り合う空針に形成されている。ここで、S6における編目の目移しは、FBの編針H近傍に空針がないため、複数回に分けて行なうと良い。例えば、対向する位置に空針が存在する編目から先に行い、残りの編目は編糸に負荷が掛からないように針床をラッキングしてから行なえば良い。なお、4枚ベッド横編機などの目移し用の空針を備える横編機では、S6の目移しを複数回に分ける必要がないため、2枚ベッド横編機よりも効率的で編糸に負荷の掛からない編成を行なえる。実施形態で示す三目以上の掛け目を形成する場合、分割する目移しや、前述した別タイプの横編機で対応することができる。
S7では、S6において移動させた編目列の移動方向端部にほぼ対向する空針である編針Wに掛け目を形成した後、S6において形成した編目列(BBの編針V,T,R,P,N,L,J,H,F)に続く新たな編目列を形成する。
S8では、S7においてBBの編針F,H,J,L,N,P,R,T,Vに形成した編目列を、FBの編針を経由させて、BBの編針H,J,L,N,P,R,T,V,Xに目移しする(この目移しもS6と同様複数回に分けると良い)。その後、編目列の移動により空針となったBBの編針Fに掛け目を形成してから、BBの編針H,J,Lに編目列を、FBの編針Lに掛け目を形成する。FBの編針Lの掛け目は、S6においてFBの編針Jに形成した掛け目に対して、編目列の移動方向の隣り合う空針に形成されている。
以上説明したS1〜S8により、ベース面1の殆どと、仕切り部3を編成するための起点となる掛け目からなる第二編出し部3Aと、が形成される(図3(D)を参照)。第二編出し部3Aは、ベース面1の面内に繋がっており、この第二編出し部3Aに続いて仕切り部3を編成すれば、ベース面1に繋がる仕切り部3とすることができる。ここで、本実施形態では、仕切り部3となる掛け目の形成は二コースに一回としているが、毎コースでも良いし、四コースに一回などとしても良い。また、本実施形態では、仕切り部3となる各掛け目を一針置きの位置(編針H,J,L)に形成しているが、各掛け目の間隔をもっと大きくしても良い(例えば、編針H,L,P)。その場合、ベース面1を構成するベース面編目列の移動量よりも掛け目の間隔が大きくなるため、ベース面1を斜めに仕切る仕切り部3を形成できる。なお、この時点でまだベース面1は完成しておらず、後述するS10での編成を終えることにより完成される。
S9以降は、仕切り部3の編成コースを増しつつ、ベース面1の外周辺から本体部2を編成する。その編成の一例をS9〜S12に示す。
S9では、FBの編針H,J,Lに係止される第二編出し部3Aの掛け目列に続く新たな編目列を形成した後、FBの編針Gにタック目を形成する。このS9により、仕切り部3が1コース分編成される。
続くS10では、FBの編針H,J,Lに係止される編目列に続く新たな編目列を形成した後、BBの編針N,P,R,T,V,Xに係止される編目列に続く新たな編目列を形成する。このS10により、仕切り部3が1コース分編成されると共に、ベース面1が完成する。
S11では、FBの編針H,J,Lに係止される仕切り部3の編目列を、対向するBBの空針(どこでも良いが、ここではBBの編針I,K,M)に目移ししてから、FBの編針W,U,Sに係止される掛け目列と、FBの編針Q,O,M,K,I,G,E,C,Aに係止される編目列とに続く新たな編目列を形成する。
S12では、S11においてBBの編針I,K,Mに目移ししておいた編目列を、対向するFBの空針(どこでも良いが、ここではFBの編針H,J,L)に目移ししてから、BBの編針B,D,Fに係止される掛け目列と、BBの編針H,J,L,N,P,R,T,V,Xの編目列とに続く新たな編目列を形成する。これらS11,S12により、本体部2が筒状に1コース分編成される。また、S11,S12により、仕切り部3の編幅方向の両端部が本体部2に接合される。
以降は、所望の長さの仕切り部3が完成するまで、本体部2と仕切り部3とを並行して編成し、仕切り部3の編目を伏目処理した後、本体部2を筒状に編成していけば良い。なお、伏目処理には、公知のもの(例えば、WO2011/018929A1)などを利用することができる。
以上説明した編成方法によれば、図1(A)に示すような、ベース面1と、そのベース面1の外周辺から編出される筒状の本体部2と、からなる立体的な筒状編地100を編成できる。例えば、図1(A)の状態からさらに本体部2の編成を継続し、ある程度深さのある本体部2を編成すれば、内部に仕切り部を有するカバンを編成できる。このカバンによれば、仕切り部3を挟んでカバン内に収納した小物の移動を抑制できる。
(変形例)
上述した編成工程を応用すれば、図1(B)に示すような内ポケット状の仕切り部3を備える筒状編地100を編成することもできる。その場合、例えば、図2のS4やS6などで、編幅方向の離れた位置に二つの掛け目を形成すれば良い。具体例として、S4やS6などでベース面編目列を三目編成する→掛け目を形成する→ベース面編目列を三目編成する→掛け目を形成する→ベース面編目列を三目編成することが挙げられる。もちろん、複数の内ポケット状の仕切り部を形成する場合、各仕切り部ごとに二つの掛け目を形成すると良い。なお、実施形態1と同様に、仕切り部3の高さは、本体部2の高さよりも高くても低くても同じでもかまわない。また、仕切り部3の一部が、他の部分よりも高くてもかまわない。例えば、図1(B)に示される仕切り部3の三面のうち一面を、他の面よりも高くして、その高くした部分を内ポケットの蓋としても良い。
また、ベース面1を編成するにあたり、FBとBBの両方でベース面編目列を編成しても良い。例えば、一つの給糸口を用いてFBで所定の数のベース面編目列を編成し、次いで同じ給糸口を用いてBBで所定の数のベース面編目列を編成することでベース面1を完成すると良い。また、二つの給糸口を用いて、FBとBBでベース面編目列を編成することでベース面1を完成させても良い。
その他、ベース面編目列の編成コース数を増していく際、各ベース面編目列の編幅方向の大きさを異ならせても良い。そうすることで、矩形以外のベース面1、例えば、台形状やレーストラック状のベース面を編成することもできる。
<実施形態2>
実施形態1で説明した編成方法を応用すれば、靴下の内部に足指を個別に挿入できる足指挿入部を備える靴下(筒状編地)を編成できる。図4(A)はその靴下の概略図、図4(B)は当該靴下のつま先部分の拡大図である。
図4(A)の靴下101(筒状編地)を編成するには、まず始めに、実施形態1の編成方法と同様の編成方法を用いて、つま先部分30の先端のベース面1を編成しつつ、そのベース面1の面内に形成される複数の第二編出し部3Aを形成する。そして、ベース面1の外周辺から本体部2を編成しつつ、ベース面1に形成した複数の第二編出し部3Aを足掛かりにして仕切り部3を編成する。仕切り部3を所定の長さ編成し終えたら、仕切り部3の履き口部10側端部を伏目処理して、本体部2を筒状に編成していき、リブ組織の履き口部分10を編成して靴下101を完成させる。その場合、図4(B)に示すように、つま先部分30の最先端にベース面1が形成され、本体部2とベース面1とで囲まれる筒内部に仕切り部3が形成され、近接する仕切り部3,3の間に、足指を挿入する足指挿入部が形成される。それら仕切り部3はベース面1から編出されているため、この靴下101を装着したとき各足指挿入部に挿入された足指同士が接触することがなく、快適な履き心地の靴下101となる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。例えば、ベース面1や本体部2は、リブ組織であっても良い。
100 筒状編地 101 靴下(筒状編地)
1 ベース面 1A 第一編出し部
2 本体部
3 仕切り部 3A 第二編出し部
10 履き口部分 30 つま先部分

Claims (4)

  1. 少なくとも前後一対の針床を有し、当該針床の編針に係止される編目を別の編針に目移しが可能な横編機を用いて、筒状に編成された本体部と、本体部の筒内部に形成され、筒内部を仕切る仕切り部と、を有する筒状編地を無縫製に編成するための筒状編地の編成方法であって、
    前後の針床に複数の編目を形成し、それら編目からなる第一編出し部を形成する工程αと、
    前記第一編出し部を足掛かりにして、全ての外周辺が前後の針床に係止されるベース面を形成すると共に、そのベース面の面内に繋がる複数の掛け目からなる第二編出し部を形成する工程βと、
    前記ベース面の外周辺に続いて前記本体部を編成しながら、前記第二編出し部に続けて前記仕切り部を編成する工程γと、
    を備え、
    前記工程βにおける前記ベース面の形成は、ベース面編目列を編成し、そのベース面編目列を編幅方向の一方に移動させ、かつ当該移動によって空針となった編針と、移動させたベース面編目列の移動方向端部にほぼ対向する空針とに掛け目を形成することを繰り返すことで行ない、
    前記工程βにおける前記第二編出し部の形成は、前記ベース面編目列の編成途中で、前記ベース面編目列の編幅内の空針に少なくとも一つの掛け目を形成することで行なうことを特徴とする筒状編地の編成方法。
  2. 前記工程βで二つ以上の第二編出し部を形成することを特徴とする請求項1に記載の筒状編地の編成方法。
  3. 前記工程βにおけるベース面編目列の編成は、前後いずれかの針床でのみ行なうことを特徴とする請求項1または2に記載の筒状編地の編成方法。
  4. 筒状に編成された本体部と、本体部の筒内部に形成され、筒内部を仕切る仕切り部と、を有する筒状編地であり、少なくとも前後一対の針床を有し、当該針床の編針に係止される編目を別の編針に目移しが可能な横編機を用いて無縫製で編成される筒状編地であって、
    前記本体部の先端部分を立体的にするベース面を備え、
    前記仕切り部は、前記ベース面のうち、前記本体部の内部側の面内に形成される複数の掛け目を起点に無縫製で編出されていることを特徴とする筒状編地。
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