JP5694111B2 - プラント制御装置、プラント制御方法およびプログラム - Google Patents
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Description
およびB積分演算部6Bへ送り、これらの演算部は上書き処理を行うことにより、A操作端位置指令信号S(MV−A)およびB操作端位置指令信号S(MV−B)を手動設定値の信号とする。このようにオペレータの手動設定によりA操作端位置指令信号S(MV−A)またはB操作端位置指令信号S(MV−B)が決定される状態を上書きモードと称することとする。
(1)装置構成
図1は、実施の一形態によるプラント制御装置の概略構成を示す図である。図1に示すプラント制御装置1は、第1偏差演算部4、速度型PID演算部5、自動バランス部10、A積分演算部6A、B積分演算部6B、MV−A上書き部7AおよびMV−B上書き部7Bを備える。プラントPTの配管には、操作端2A,2Bが並列に配置される。なお、本実施形態では説明を容易にするために、プラントPTの操作端の数量を2つとしたが、3つ以上配置される場合も勿論あり、プラント制御装置1の積分演算部や上書き部もプラントPTの操作端の数量に応じた数だけ設けられる。
図1のプラント制御装置1の作用についてプラント制御方法の実施の一形態として図2を参照しながら説明する。
この一方、自動モードを継続したままのB操作端位置指令信号S(MV−B)については、それまでのレートでの増加を継続する。そして、その結果として、図2に示したように、A操作端位置指令信号S(MV−A)とB操作端位置指令信号S(MV−B)の間には偏差Dが生じてくる。また、この時、自動バランス部10では、A操作端位置指令信号S(MV−A)とB操作端位置指令信号S(MV−B)を与えられて両者間の偏差の有無を判定し、その結果、A操作端位置指令信号S(MV−A)とB操作端位置指令信号S(MV−B)との間に偏差が生じており、また、その関係がA操作端位置指令信号S(MV−A) <B操作端位置指令信号S(MV−B)であること検知する。
図1に示すプラント制御装置1が備える自動バランス部10の構成につき、いくつかの例を挙げてより具体的に説明する。
図3に示す自動バランス部100は、予め固定値を定めておき、これを用いてA操作端位置指令信号S(MV−A)とB操作端位置指令信号S(MV−B)との偏差を補正するように構成されたものである。
図4に示す自動バランス部200は、A操作端位置指令信号S(MV−A)とB操作端位置指令信号S(MV−B)との偏差補正に際して、固定値を用いるのではなく、A操作端位置指令信号S(MV−A)とB操作端位置指令信号S(MV−B)との偏差に応じた可変の値を用いて補正するように構成されたものである。
可変補正値制御部18は、第2偏差演算部11が偏差補正要求信号SMVを生成した場合に、該偏差補正要求信号SMVとともにA操作端位置指令信号S(MV−A)とB操作端位置指令信号S(MV−B)との偏差データを与えられ、この偏差の大きさに応じて補正値を算出する。
上述した自動バランス部100,200においては、A操作端位置指令信号S(MV−A)とB操作端位置指令信号S(MV−B)との比較演算の結果、A操作端位置指令信号S(MV−A)とB操作端位置指令信号S(MV−B)とが等しくなかった場合に、第2偏差演算部11が偏差補正要求信号SMVを生成することとした。しかしながら、これに限ることなく、デッドバンドを設けておき、それとの対比で偏差補正要求を行うこととしてもよい。
上述したプラント制御装置1における各構成要素は、専用機として電子回路等で形成することも可能であるが、各々の動作手順をプログラムに組み込み、制御コンピュータに読込ませて実行させても良い。これにより、上述した実施形態のプラント制御方法を、汎用の制御コンピュータを用いて実現することができる。また、上述したプラント制御方法の一連の手順をコンピュータに実行させるプログラムとしてフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、制御コンピュータに読込ませて実行させても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
2A…操作端
2B…操作端
3…センサ
4…第1偏差演算部
5…速度型PID演算部
6A…A積分演算部
6B…B積分演算部
7A…MV−A上書き部
7B…MV−B上書き部
10…自動バランス部
11…第2偏差演算部
12…MV偏差補正部
13…補正値格納部
14…加算/減算切替部
15,16…加算器
17…デッドバンド付き偏差演算部
18…可変補正値制御部
PT…プラント
Claims (7)
- 複数の操作端を有する制御対象であるプラントから与えられるプロセス値と、制御目標に応じた設定値と、の第1の偏差を演算して偏差信号を生成する偏差演算手段と、
前記偏差演算手段から前記偏差信号を与えられてPID演算を行い、前記第1の偏差に応じた速度型の操作量指令信号を生成する速度型PID演算手段と、
前記操作端の数量に応じて設けられ、操作端毎の操作量指令信号に基づいて各操作端用の位置指令信号を、規定された操作端位置指令信号としてそれぞれ生成する複数の積分演算手段と、
前記積分演算手段のそれぞれに対応して設けられ、各操作端用の追加の位置指令信号を生成し、対応する積分演算手段に対して上書き処理を行って操作端位置指令信号を新たに規定する複数の上書き手段と、
前記規定された操作端位置指令信号を与えられ、前記規定された操作端位置指令信号間の第2の偏差を算出し、前記第2の偏差に基づいて前記操作端毎の操作量指令信号を補正して前記積分演算手段に与える自動バランス手段と、
を備えるプラント制御装置。 - 前記自動バランス手段は、予め定めた固定値を用いて前記操作端毎の操作量指令信号を補正することを特徴とする請求項1に記載のプラント制御装置。
- 前記自動バランス手段は、前記第2の偏差に応じた可変の値を用いて前記操作端毎の操作量指令信号を補正することを特徴とする請求項1に記載のプラント制御装置。
- 前記自動バランス手段は、前記第2の偏差が、予め定めたデッドバンドを超える場合に前記操作端毎の操作量指令信号を補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプラント制御装置。
- 前記上書き手段は、上書き処理中に上書き処理中信号を生成して前記自動バランス手段に与え、
前記自動バランス手段は、
全ての上書き処理中信号がオフとなっている場合に前記第2の偏差を算出し、少なくとも一つの上書き処理中信号がオンとなった場合、または、前記第2の偏差が解消した場合に動作を停止する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のプラント制御装置。 - 複数の操作端を有する制御対象であるプラントから与えられるプロセス値と、制御目標に応じた設定値と、の第1の偏差を演算して偏差信号を生成する処理と、
前記偏差信号からPID演算を行い、前記第1の偏差に応じた速度型の操作量指令信号を生成する処理と、
自動モードの場合に、操作端毎の操作量指令信号から積分演算を行い、各操作端用の位置指令信号を、規定された操作端位置指令信号として生成する処理と、
少なくとも一つの操作端について前記自動モードから上書きモードに移行した場合に、各操作端用の追加の位置指令信号を生成し、対応する積分演算に対して上書き処理を行って操作端位置指令信号を新たに規定する処理と、
全ての前記上書きモードが解除されて自動モードに戻った場合に、前記規定された操作端位置指令信号間の第2の偏差を算出し、前記第2の偏差に基づいて前記操作端毎の操作量指令信号を補正して前記積分演算を行い、各操作端用の位置指令信号を、規定された操作端位置指令信号として新たに生成する処理と、
を備えるプラント制御方法。 - 複数の操作端を有する制御対象であるプラントから与えられるプロセス値と、制御目標に応じた設定値と、の第1の偏差を演算して偏差信号を生成するステップと、
前記偏差信号からPID演算を行い、前記第1の偏差に応じた速度型の操作量指令信号を生成するステップと、
自動モードの場合に、操作端毎の操作量指令信号から積分演算を行い、各操作端用の位置指令信号を、規定された操作端位置指令信号として生成するステップと、
少なくとも一つの操作端について前記自動モードから上書きモードに移行した場合に、各操作端用の追加の位置指令信号を生成し、対応する積分演算に対して上書き処理を行って操作端位置指令信号を新たに規定するステップと、
全ての前記上書きモードが解除されて自動モードに戻った場合に、前記規定された操作端位置指令信号間の第2の偏差を算出し、前記第2の偏差に基づいて前記操作端毎の操作量指令信号を補正して前記積分演算を行い、各操作端用の位置指令信号を、規定された操作端位置指令信号として新たに生成するステップと、
を備えるプラント制御方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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