JPH06250741A - 流入弁制御装置 - Google Patents

流入弁制御装置

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Publication number
JPH06250741A
JPH06250741A JP3811193A JP3811193A JPH06250741A JP H06250741 A JPH06250741 A JP H06250741A JP 3811193 A JP3811193 A JP 3811193A JP 3811193 A JP3811193 A JP 3811193A JP H06250741 A JPH06250741 A JP H06250741A
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JP
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valve
pressure reduction
inflow
valves
control
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JP3811193A
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English (en)
Inventor
Eisaku Nanba
栄作 難波
Yasuyuki Miyajima
康行 宮島
Koji Yamashita
幸治 山下
Masanaga Niiyama
雅永 新山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流路2に複数の弁5,6を直列介挿して、減
圧量を各弁で分割して分担する場合であって、目標流量
Qrが変化した場合に、流量Qが目標流量Qrへ制御さ
れる過程において、一方の弁に過大減圧が印加されるの
を防止すると共に制御応答特性を改善する。 【構成】 流路2に直列介挿された各弁5,6を制御す
る各制御演算部21a,22aから出力される操作量Δ
U1 ,ΔU2 に、現在における各弁5,6の制御方向お
よび弁相互間の検出された減圧比(ΔH1 /ΔH2 )で
定まる分担比A1,A2 を乗算して、操作量ΔU1 ,Δ
U2 に重み情報情を付加することによって、制御過程で
減圧比(ΔH1 /ΔH2 )が目標減圧比Aから大きく外
れない状態で、各弁の開度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数の弁を用いて高圧の
流体流出部から低圧の流体流入部へ流入する流体の流量
を制御する流入弁制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、上水道プラントにおいては、図
5に示すように、水は標高の高い位置に設けられたダム
等の貯水池1から流入管2を介して配水場3の配水池4
に導かれる。貯水池1の標高[水頭H1 (m)]は配水
池4の標高[水頭H0 (m)]より高いので、貯水池1
と配水池4との間には標高差に対応する水圧ΔH(=H
1 −H0 )が発生する。
【0003】貯水池1から配水池4への単位時間当りの
流入量Qは配水池4から各需要家へ配水する流出量に一
致させる必要がある。したがって、この流入量Qを制御
するために流入管2に弁が介挿されている。そして、前
記標高差が大きい場合は前記水圧ΔHも大きく、1台の
弁でその水圧を減圧しきれない場合は、2台の弁5,6
を流入管2に直列介挿して、段階的に減圧を行い、目標
流量Qrを得るようにしている。配水場3(配水池4)
への流入量Qは流量計7で計測され、配水場3(弁5)
への流入圧力P0 は水圧計8で検出され、弁6の両端圧
力差(P1 −P2 )は別の水圧計9で検出される。
【0004】管理者は、これらの各圧力P0 ,(P1 −
P2 )を監視しながら各弁5,6の各開度を調整して流
入量Qを目標流量Qrに合わせる。すなわち、流入量Q
を小さくする場合には、各弁5,6の開度を小さくし
て、各弁5,6における減圧比を大きくする。逆に、流
入量Qを大きくする場合には、各弁5,6の開度を大き
くして、各弁5,6における減圧比を小さくする。
【0005】しかし、一方の弁5(6)を全開して、他
方の弁6(5)のみで減圧しようとすると、上述したよ
うに、1台の弁5(6)でもって、全部の水圧ΔHを減
圧できないので、減圧を受持つ弁6(5)が受ける圧力
は、該当弁6(5)で減圧可能な減圧量を越え、結果と
して弁6(5)が破損する懸念がある。
【0006】このような操作者の操作誤りによる事故を
未然に防止するために、図6に示すような、流入量Qを
目標流量Qrに自動的に制御する流入弁制御装置10が
提唱されている。
【0007】各弁5,6にはそれぞれ専用の弁制御部1
1,12が設けられている。各弁制御部11,12内に
はPI制御演算部11a,12aと各弁5,6を駆動す
る駆動制御部11b,12bが組込まれている。
【0008】そして、上流側の弁制御部11は、水圧計
13で検出された弁5の下流側の水圧P1 が目標流量Q
rに対応して設定された目標水圧Prになるように、弁
5の開度U1 をPI制御演算部11aによって自動制御
する。
【0009】なお、弁5の開度−抵抗特性における非直
線性を補正するために、検出された弁5の開度U1 をP
I制御演算部11aへ帰還させることによって、弁5の
開度制御精度を向上させている。
【0010】この場合、PI制御演算部11aが、水圧
P1 を読取って、所定のPI制御演算を実行して、駆動
制御部11bに操作量ΔU1 を出力して、実際に弁5の
流路が開閉駆動するまでの一連の動作を行う周期を制御
周期と言う。この制御周期内に弁5における流路を開閉
する機械的要素が含まれるので、流入管2の径が大きい
場合、前記制御周期は10秒〜100秒程度となる。
【0011】また、下流側の弁制御部12は、流量計1
4で検出された弁6の下流側の流量、すなわち配水池4
の流入量Qが目標流量Qrになるように、弁6の開度U
2 をPI制御演算部12aによって自動制御する。この
ように構成された図6に示す流入弁制御装置10の動作
を図7(a),図7(b)に示す流入量制御応答特性図
および水圧特性図を用いて説明する。
【0012】図7(a)は、目標流量Qrを時刻t=0
(秒)において、6300[m3 /h]から1000
[m3 /h]へ変更した場合に、各時刻tにおける実際
の流入量Qの変化を示す実測図である。なお、この図に
おいては、上流側の弁制御部11の制御周期は90秒に
設定され、下流側の弁制御部12の制御周期は15秒に
設定されている。図示するように、約150秒後には、
流入量Qは目標流量Qrに達する。
【0013】また、図7(b)は、図7(a)と同様
に、目標流量Qrを時刻t=0(秒)において、630
0[m3 /h]から1000[m3 /h]へ変更した場
合に、各時刻tにおける弁5に対する流入圧力P0 と、
同一弁5の出力側の1段目減圧後の圧力P1 と、下流側
の弁6の出力側の2段目減圧後の圧力、すなわち配水池
4へ流入する時の流出圧力P2 の変化を示す図である。
図示するように、例えば、600秒程度(約10分)経
過後に、弁5の出力側の水圧P1 が目標水圧Prに達す
る。このように、目標流量Qrを変更すると、所定時間
後に、流入量Qおよび水圧P1 が目標流量Qr および目
標水圧Prに達する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示す流入弁制御装置10においても、まだ次のような課
題があった。
【0015】すなわち、目標流量Qrが変化すると、各
弁5,6専用のPI制御演算部11a,12aが同時に
同一の流入量Qを用いて各弁5,6の各開度U1 ,U2
に対する制御を開始する。
【0016】その結果、図7(b)に示すように、双方
のPI制御演算部11a,12aの制御動作が互いに干
渉しあって、短時間で水圧P1 が目標水圧Prに達しな
く、制御精度が低下する懸念がある。また、制御過程に
おいて一時的に一方の弁に過大な減圧が印加し、弁の破
損やキャビティに起因する騒音が発生する懸念がある。
【0017】具体的に説明すると、弁5の開度U1 が変
化すると、他方のPI制御演算部12aの入力である流
入量Qが変化してしまう。逆に、弁6の開度U2 が変化
すると、弁制御部11の入力である水圧P1 が変化して
しまう。このように、PI制御演算部11a,12a相
互間で干渉現象が発生する。このような問題を解消する
ために、前述したように、各PI制御演算部11a,1
2aの各制御周期の比を3倍以上に設定する手法が採用
されている。
【0018】しかし、この場合においても、長い制御周
期で制御されるPI制御演算部の制御応答が遅くなる。
すなわち、図6の制御装置においては、前述したよう
に、弁5のPI制御演算部11aの制御周期を90秒、
弁6のPI制御演算部12aの制御周期を15秒に設定
しているので、弁5を用いた圧力制御の制御応答が遅く
なり、結果的に、弁6の減圧量が過大になる。図7
(b)の時刻t=60近傍に示すように、一時的に、各
弁5,6が受持つ減圧量が著しく不均衡になる場合が発
生する。その結果、過大な減圧を受持つ方の弁6が損傷
する懸念がある。
【0019】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、流路に直列介挿された各弁を制御する各制
御演算部から出力される操作量を実際に検出された減圧
比に応じて補正したのちに各弁駆動制御部へ印加するこ
とによって、各弁に対する制御動作中に一方の弁に過大
減圧が印加されるのを未然に防止でき、かつ制御応答特
性を向上できる流入弁制御装置を提供することを目的と
する。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に本発明は、高圧の流体流出部から低圧の流体流入部へ
の流路に直列介挿された第1,第2の弁の各開度を調整
することによって、流体流入部への流入量を目標流量に
制御する流入弁制御装置において、
【0021】第1,第2の弁を駆動する第1,第2の弁
駆動制御部と、流入量,各弁の減圧量ΔH1 ,ΔH2 ,
各弁の開度U1 .U2 を検出する物理量検出部と、物理
量検出部にて検出された流入量が目標流量になるように
第1,第2の弁駆制御部へそれぞれ操作量ΔU1 ,ΔU
2 を送出する第1,第2の制御演算部と、第1,第2の
弁に対する予め設定された目標減圧比Aと検出された各
減圧量ΔH1 ,ΔH2とから、第1,第2の弁に対する
次式で示す、各操作量ΔU1 ,ΔU2 の値に応じて選択
される2組の分担比A1 ,A2 を算出する分担比演算処
理部と、 A1 =ΔH1 /ΔH2 {A+(ΔH1 /ΔH2 )} A2 =A/{A+(ΔH1 /ΔH2 )} 又は、 A1 =A/{A+(ΔH1 /ΔH2 )} A2 =ΔH1 /ΔH2 {A+(ΔH1 /ΔH2 )}
【0022】各制御演算部と各弁駆動制御部との間に介
挿され、分担比演算処理部から出力されたいずれか一方
の組の各分担比A1 ,A2 を第1,第2の制御演算部か
ら出力された各操作量ΔU1 ,ΔU2 に乗算して、第
1,第2の弁駆動制御部へ印加する各操作量を補正する
第1,第2の乗算部とを備えたものである。
【0023】
【作用】このように構成された流入弁制御装置において
は、図1に示すように、高圧の流体流出部101から低
圧の流体流入部102への流路103に直列介挿された
第1,第2の弁104.105の各開度U1 ,U2 ,各
弁の各減圧量ΔH1 ,ΔH2 は物理量検出部106にて
検出される。また各弁104.195の開度U1,U2
は弁駆動制御部107にて駆動制御される。そして、各
制御演算部108は物理量検出部106にて検出された
流量Q(流入量)が目標流量Qrになるように各弁駆動
制御部107へ操作量ΔU1 ,ΔU2 を送出する。
【0024】この各弁駆動制御部107に対する操作量
ΔU1 ,ΔU2 の供給路に各乗算部109が介挿されて
いる。この各乗算部109は、各制御演算部109から
出力される各操作量ΔU1 ,ΔU2 に分担比演算処理部
110から出力される分担比A1 ,A2 を乗算して、乗
算値を新たな操作量ΔU11,ΔU22として各弁駆動制御
部107へ印加する。
【0025】次に、分担比演算処理部110について説
明する。この分担比演算処理部110は予め設定された
第1,第2の弁104,105の減圧量ΔH1 ,ΔH2
の比(ΔH1 /ΔH2 )で示される目標減圧比Aに対し
て、物理量検出部106にて検出された実際の減圧量Δ
H1 ,ΔH2 から得られる減圧比(ΔH1 /ΔH2 )が
大きいか.小さいかを判断し、かつ制御が弁を開く方向
に向かっているのか、弁を閉じる方向に向かっているの
かを判断して、各弁に対する分担比A1 ,A2を上述し
た式で算出する。そして、この分担比A1 ,A2 で、実
際の減圧比(ΔH1 /ΔH2 )が目標減圧比Aに近ずく
ように各操作量ΔU1 ,ΔU2 を補正する。
【0026】例えば、第1の弁104の減圧量ΔH2 が
設定値以上に大きい場合で、弁を開く方向に制御する場
合は、ΔU1 側(第1の弁104)を小さくし、ΔU2
側(第2の弁105)を大きくする。したがって、この
場合は、第2の弁が第1の弁に比較してより大きく開
く。その結果、第1,第2の弁相互間の減圧比(分担
比)は目標減圧比Aに向かう。
【0027】このように、各操作量ΔU1 ,ΔU2 を現
在の弁の動作状態を参照して加減しているので、いずれ
か一方の弁のみに過大な減圧負担が加わることを未然に
防止できる。また、制御応答を改善できる。
【0028】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。
【0029】図2は実施例の流入弁制御装置を示す概略
構成図である。図5,図6に示す従来装置と同一部分に
は同一符号か付してある。したがって、重複する部分の
詳細説明は省略されている。
【0030】この実施例の流入弁制御装置においては、
流体流出部としての貯水池1と流体流入部としての配水
池4とを接続する流入管2に、上流側の第1の弁5の流
入圧力P0 を検出する水圧計8,配水池4へ流入する水
の単位時間当りの流入量Qを検出する流量計7、第1の
弁5および第2の弁6が介挿されている。また、第2の
弁6の両端に両端圧力差(P1 −P2 )を検出する別の
水圧計9が接続されている。したがって、水圧計8,
8、流量計7は物理量検出部を構成する。
【0031】第1の弁5には第1の弁制御部21が接続
され、第2の弁6には第2の弁制御部22が接続されて
いる。第1,第2の弁制御部21,22内には第1,第
2ののPI制御演算部21a,22aと各弁5,6を駆
動する第1,第2の駆動制御部21b,22bとが組込
まれている。
【0032】なお、実施例のPI制御演算部21a,2
2aは、各弁5,6の実際の開度U1 ,U2 に応じてゲ
インが変化するゲイン・スケジューリング式PI制御演
算部が採用されている。このような、ゲイン・スケージ
ューリング式PI制御演算部を用いることによって、弁
開度−弁抵抗特性の非線形特性が補正される。
【0033】そして、上流側の第1のPI制御演算部2
1aは、水量計7で検出された流入量Qが目標流量Qr
になるように、PI制御演算を実行して、第1の弁5に
対する操作量ΔU1 を次の第1の乗算部23aへ送出す
る。第1の乗算部23aには分担比演算部24から出力
される第1の弁5に対する減圧量の分担比A1 が印加さ
れている。そして、この第1の乗算部23aは、入力さ
れた操作量ΔU1 に分担比A1 を乗算して、乗算結果を
改めて修正後の操作量ΔU11として、第1の駆動制御部
21bへ送出する。第1の駆動制御部21bは、第1の
弁5の開度U1を入力した操作量ΔU11でもって駆動制
御する。
【0034】同様に、下流側の第2のPI制御演算部2
2aは、検出された流入量Qが目標流量Qrになるよう
に、第2の弁6に対する操作量ΔU2 を次の第2の乗算
部23bへ送出する。第2の乗算部23bには前記分担
比演算部24から出力される第2の弁6に対する減圧量
の分担比A2 が印加されている。第2の乗算部23b
は、入力された操作量ΔU2 に分担比A2 を乗算して修
正後の操作量ΔU22として第2の駆動制御部22bへ送
出する。第2の駆動制御部22bは、第2の弁6の開度
U2 を入力した操作量ΔU22でもって駆動制御する。な
お、第1,第2のPI制御演算部21,22は同一の制
御周期に設定されている。
【0035】また、各水圧計8,9にて検出された流入
圧力P0 およぴ両端圧力差(P1 −P2 )は減圧比演算
部25へ入力される。減圧比演算部25は、各弁5,6
に印加される減圧量ΔH1 ,ΔH2 を算出する。すなわ
ち、弁6の減圧量ΔH2 は測定された圧力差(P1 −P
2 )である。また、配水池4の圧力H0 は既知であるの
で、弁5の流出側の水圧P1 は簡単に算出できる(P1
=H0 +ΔH2 )。したがって、弁5の減圧量ΔH1 は
(P0 −P1 )=(P0 −H0 −ΔH2 )となる。減圧
比演算部25は弁5,6相互間の減圧比(ΔH1 /ΔH
2 )を算出して、分担比演算部24へ送出する。この減
圧比演算部25及び分担比演算部24は分担比演算処理
部を構成する。
【0036】分担比演算部24には、減圧比(ΔH1 /
ΔH2 )の他に、第1,第2のPI制御演算部21a,
22aから出力される各操作量ΔU1 .ΔU2 が入力さ
れる。さらに、この分担比演算部24には外部から目標
減圧比Aが入力されている。なお、この目標減圧比A
は、各弁5,6が同一規格の弁であれば1に設定されて
おり、また同一規格でなければ、各弁相互間で負担可能
な減圧の比率に設定されている。
【0037】そして、分担比演算部24は、前述した制
御周期毎に、減圧比演算部25から入力される減圧比
(ΔH1 /ΔH2 ),第1,第2のPI制御演算部21
a,22aの各操作量ΔU1 .ΔU2 を読取って、図3
に示す分担比演算処理を実行する。
【0038】すなわち、P(プログラムステップ)1に
おいて、読取った減圧比(ΔH1 /ΔH2 )と目標減圧
比Aとの大小を比較し、次の各ステップP2,P3にお
いて、各操作量ΔU1 .ΔU2 の極性を判断する。すな
わち、各弁5,6の開度U1,U2 を増加しようとして
いるのか、減少しようとしているのかを判断する。
【0039】そして、P1〜P3の判断結果に従って、
現在の減圧比および制御方向の状態を条件1〜条件4の
4つの条件に分類して、各条件に対応して、P4および
P5にて第1,第2の乗算部23a,23bへ送出する
第1,第2の弁5.6に対する各減圧量の分担比A1 ,
A2 を算出する。
【0040】(1)条件1:ΔU1 >0,ΔU2 >0、
かつA>(ΔH1 /ΔH2 )の場合 すなわち、流入量Qを増加するために弁5,6に対して
開方向操作を行おうとしており、かつ第2の弁6の減圧
負担分が設定値より大きい場合である。この条件1にお
いては、各弁5,6の分担比A1 ,A2 は(1)(2)式とな
る。 A1 =ΔH1 /ΔH2 {A+(ΔH1 /ΔH2 )} …(1) A2 =A/{A+(ΔH1 /ΔH2 )} …(2)
【0041】したがって、この場合、第2の弁6の減圧
量の分担が目標減圧比Aで定められた分担より既に大き
いので、今回、流入量Qを増加するために弁を開く分に
対しては、第2の弁6を主に開ける必要がにある。よっ
て、A2 >A1 として、第2の弁6に対する操作量ΔU
22の分担を大きくし、第1の弁5に対する操作量ΔU11
の分担を小さく設定する。
【0042】その結果、第2の弁6が第1の弁5に比較
してより大きく開いて、第2の弁6の減圧量ΔH2 がよ
り多く減少し、各弁5,6の減圧量の実際の分担比(Δ
H1/ΔH2 )が目標減圧比Aに近ずく。
【0043】(2)条件2:ΔU1 >0,ΔU2 >0、
かつA<(ΔH1 /ΔH2 )の場合 すなわち、流入量Qを増加するために弁5,6に対して
開方向操作を行おうとしており、かつ第1の弁5の減圧
負担分が設定値より大きい場合である。この条件2にお
いては、各弁5,6の分担比A1 ,A2 は(3)(4)式とな
る。 A1 =A/{A+(ΔH1 /ΔH2 )} …(3) A2 =ΔH1 /ΔH2 {A+(ΔH1 /ΔH2 )} …(4)
【0044】したがって、この場合、第1の弁5の減圧
量の分担が目標減圧比Aで定められた分担より既に大き
いので、今回、流入量Qを増加するために弁を開く分に
対しては、第1の弁5を主に開ける必要がにある。よっ
て、A1 >A2 として、第1の弁5に対する操作量ΔU
11の分担を大きくし、第2の弁6に対する操作量ΔU22
の分担を小さく設定する。
【0045】その結果、第1の弁5が第1の弁6に比較
してより大きく開いて、第1の弁5の減圧量ΔH1 がよ
り多く減少し、各弁5,6の減圧量の実際の分担比(Δ
H1/ΔH2 )が目標減圧比Aに近ずく。
【0046】(3)条件3:ΔU1 <0,ΔU2 <0、
かつA>(ΔH1 /ΔH2 )の場合 すなわち、流入量Qを減少するために弁5,6に対して
閉方向操作を行おうとしており、かつ第2の弁6の減圧
負担分が設定値より大きい場合である。この条件3にお
いては、各弁5,6の分担比A1 ,A2 は前述した(3)
(4)式となる。 A1 =A/{A+(ΔH1 /ΔH2 )} …(3) A2 =ΔH1 /ΔH2 {A+(ΔH1 /ΔH2 )} …(4)
【0047】したがって、この場合、第2の弁6の減圧
量の分担が目標減圧比Aで定められた分担より既に大き
いので、今回、流入量Qを減少するために弁を閉じる分
に対しては、第1の弁5を主に閉じる必要がにある。よ
って、A1 >A2 として、第1の弁5に対する操作量Δ
U11の分担を大きくし、第2の弁6に対する操作量ΔU
22の分担を小さく設定する。
【0048】その結果、第1の弁5が第2の弁6に比較
してより大きく閉じて、第1の弁5の減圧量ΔH1 がよ
り多く増大し、各弁5,6の減圧量の実際の分担比(Δ
H1/ΔH2 )が目標減圧比Aに近ずく。
【0049】(4)条件4:ΔU1 <0,ΔU2 <0、
かつA<(ΔH1 /ΔH2 )の場合 すなわち、流入量Qを減少するために弁5,6に対して
閉方向操作を行おうとしており、かつ第1の弁5の減圧
負担分が設定値より大きい場合である。この条件4にお
いては、各弁5,6の分担比A1 ,A2 は前述した(1)
(2)式となる。 A1 =ΔH1 /ΔH2 {A+(ΔH1 /ΔH2 )} …(1) A2 =A/{A+(ΔH1 /ΔH2 )} …(2)
【0050】したがって、この場合、第1の弁5の減圧
量の分担が目標減圧比Aで定められた分担より既に大き
いので、今回、流入量Qを減少するために弁を閉じる分
に対しては、第2の弁6を主に閉じる必要がにある。よ
って、A2 >A1 として、第2の弁6に対する操作量Δ
U22の分担を大きくし、第1の弁5に対する操作量ΔU
11の分担を小さく設定する。
【0051】その結果、第2の弁6が第1の弁5に比較
してより大きく閉じて、第2の弁6の減圧量ΔH2 がよ
り多く増加し、各弁5,6の減圧量の実際の分担比(Δ
H1/ΔH2 )が目標減圧比Aに近ずく。
【0052】以上説明したように、目標流量Qrを変化
した場合に、流入量Qが目標流量Qrに近ずく過程で、
弁5,6相互間の実際の減圧比(ΔH1 /ΔH2 )を監
視し、この減圧比(ΔH1 /ΔH2 )が目標減圧比Aに
接近する方向に開度が変化するように各弁5.6に対す
る操作量ΔU1 ,ΔU2 に対して分担比A1 ,A2 を乗
算して、流量変化分|Qr−Q|に対応する弁の開閉量
をいずれの弁5.6により多く分担するかを設定してい
る。
【0053】したがって、流入量Qが目標流量Qrに近
ずく過程で、第1,第2の弁5,6の減圧量ΔH1 ,Δ
H2 の減圧比(ΔH1 /ΔH2 )が目標減圧比Aから大
きく外れることはない。
【0054】したがって、いずれか一方の弁5.6に許
容減圧を越える減圧負担が印加されることはないので、
弁5,6が損傷を受けたり、キャビィティに起因する騒
音が発生することを未然に防止できる。
【0055】その結果、流入量Qおよび各部の水圧P0
,P1 が目標流量Qrで定まる各目標圧力に達するま
での時間を大幅に短縮でき、制御応答特性を大幅に向上
できる。
【0056】図4(a)は、図2の実施例装置におい
て、目標流量Qrを時刻t=0(秒)に、6300[m
3 /h]から1000[m3 /h]へ変更した場合に、
各時刻tにおける実際の流入量Qの変化を示す実測図で
ある。図示するように、約150秒後には、流入量Qは
目標流量Qrに達する。
【0057】また、図4(b)は、図4(a)と同様
に、目標流量Qrを時刻t=0(秒)に、6300[m
3 /h]から1000[m3 /h]へ変更した場合に、
各時刻tにおける第1の弁5に対する流入圧力P0 と、
同一弁5の出力側の1段目減圧後の圧力P1 と、下流側
の第2の弁6の出力側の2段目減圧後の圧力(流出圧
力)P2 の変化を示す図である。図示するように、図4
(a)の流入量Qrと同様に、約150秒後に、各圧力
P0 ,P1 は、目標流量Qrで定まる各目標圧力に達す
る。
【0058】また、図7(b)に示すように、制御過程
において、弁6の流入側圧力P1 が大きく変動すること
はないので、弁6が受持つ減圧量ΔH2 が許容限界を越
えることはない。
【0059】このように、短時間で各圧力P0 ,P1 を
目標圧力に一致させることができ、制御応答性能を大幅
に向上できると共に、制御過程で各弁5.6にたとえ一
時的であっても許容限界を越える減圧量が印加されるこ
とはないので、装置全体の信頼性およひ安全性を向上で
きる。
【0060】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。実施例装置においては、各弁5,6を
制御する制御演算部としてゲイン・スケシーューリング
式PI方式の制御演算部21a,22aを採用したが、
PID方式,I−PD方式,2自由度PID方式の制御
演算部を採用してもよい。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明の流入弁制御
装置によれば、流路に直列介挿された各弁を制御する各
制御演算部から出力される操作量を、制御方向と実際に
検出された減圧比とに応じて補正して各弁駆動制御部へ
印加している。したがって、各弁に対する制御動作中に
一方の弁に過大減圧が印加されるのを未然に防止でき、
かつ制御応答特性を大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の流入弁制御装置の構成を示す概念
図。
【図2】 本発明の一実施例に係わる流入弁制御装置を
示す概略構成図。
【図3】 同実施例装置の動作を示す流れ図。
【図4】 同実施例装置の動作特性図。
【図5】 一般的な上水道プラントを示す模式図。
【図6】 従来の流入弁制御装置を示す概略構成図。
【図7】 同従来装置の動作特性図。
【符号の説明】
1…貯水池、2…流入管、4…配水池、5…第1の弁、
6…第2の弁,7…流量系、8,9…水圧計、21a…
第1の制御演算部、21b…第1の駆動制御部、22a
…第2の制御演算部、22b…第2の駆動制御部、23
a…第1の乗算部、23b…第2の乗算部、24…分担
比演算部、25…減圧比演算部。
フロントページの続き (72)発明者 新山 雅永 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧の流体流出部から低圧の流体流入部
    への流路に直列介挿された第1,第2の弁の各開度を調
    整することによって、前記流体流入部への流入量を目標
    流量に制御する流入弁制御装置において、 前記第1,第2の弁を駆動する第1,第2の弁駆動制御
    部と、前記流入量,各弁の減圧量ΔH1 ,ΔH2 ,各弁
    の開度U1 .U2 を検出する物理量検出部と、この物理
    量検出部にて検出された流入量が前記目標流量になるよ
    うに前記第1,第2の弁駆制御部へそれぞれ操作量ΔU
    1 ,ΔU2 を送出する第1,第2の制御演算部と、前記
    第1,第2の弁に対する予め設定された目標減圧比Aと
    前記検出された各減圧量ΔH1 ,ΔH2 とから、前記第
    1,第2の弁に対する次式で示す、前記各操作量ΔU1
    ,ΔU2 の値に応じて選択される2組の分担比A1 ,
    A2を算出する分担比演算処理部と、 A1 =ΔH1 /ΔH2 {A+(ΔH1 /ΔH2 )} A2 =A/{A+(ΔH1 /ΔH2 )} 又は、 A1 =A/{A+(ΔH1 /ΔH2 )} A2 =ΔH1 /ΔH2 {A+(ΔH1 /ΔH2 )} 前記各制御演算部と前記各弁駆動制御部との間に介挿さ
    れ、前記分担比演算処理部から出力されたいずれか一方
    の組の各分担比A1 ,A2 を前記第1,第2の制御演算
    部から出力された各操作量ΔU1 ,ΔU2 に乗算して、
    前記第1,第2の弁駆動制御部へ印加する各操作量を補
    正する第1,第2の乗算部とを備えた流入弁制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013077192A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Toshiba Corp プラント制御装置、プラント制御方法およびプログラム
CN108227763A (zh) * 2016-12-15 2018-06-29 株式会社堀场Stec 流量控制装置和程序存储介质

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013077192A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Toshiba Corp プラント制御装置、プラント制御方法およびプログラム
CN108227763A (zh) * 2016-12-15 2018-06-29 株式会社堀场Stec 流量控制装置和程序存储介质

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