JP5691741B2 - 光半導体素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光半導体素子及びその製造方法に関する。
通信サービスの多様化・多機能化に伴い、光ファイバ通信の伝送容量に対する要求は年々増加している。大容量・長距離伝送に適した送信器あるいは中継器に用いる半導体光源への市場の要求は大きい。
次世代の光通信用の半導体光源には、25Gbps〜100Gbpsの高速動作が要求されている。こうした高周波下での動作を実現するには、素子そのものの電気容量抑制に加え、実装時の配線によって生ずる寄生容量の抑制が必須である。
同一平面上にp側電極及びn側電極の双方の電極を配する、所謂表面実装の形態は、正負電極が対向しないために素子容量が抑制される。また、フリップチップボンディングによりキャリア上に直接配線出来るため、ワイヤ配線による寄生容量の発生が抑制され、こうした要求に適している。
図11は、従来の表面実装型光半導体素子の概略的断面図である。半絶縁性InP基板81上にn型InP層82、i型InGaAsP活性層83、p型InP層84を順次積層し、次いで、n型InP層82が露出するまでエッチングしてメサストライプを形成する。次いで、メサストライプの側面をFeドープInP埋込層85で埋め込んだのち、FeドープInP埋込層85を分離する溝を形成する。
次いで、SiO膜86を設けた後、電極形成用の開口部を形成して、p型InP層84に接続するp側電極87と、n型InP層82に接続するn側電極88を設ける。この場合、n側電極88は溝で分離されたFeドープInP埋込層85の平坦な表面まで引き出しているので、p側電極87及びn側電極88の双方を段差なく配置することができる。また、n側電極88の下側にi型半導体層が配置されていないために容量抑制の点で極めて有利であり、高速動作光源の実現に非常に有効な方法である。
次世代のイーサネット(登録商標)通信規格IEEE802.3baでは、100Gbps通信の規格として5nm間隔の4波長を用いる LAN−WDM方式が採用されている。即ち、100Gbps通信用半導体 LD(レーザダイオード)光源の実現には4波長の多重化が必要であり、単一素子上に 4波光源と光結合器とが集積された形態が望ましい。
図12は、集積型半導体光源の一例を示す概念的平面図であり、4つのレーザダイオード92,92,92,92と、曲がり導波路93,93,93,93と光結合器94と斜め導波路95が同一の半導体基板91上に集積化されている。
4つのLD光源からの光を結合し、単一の出射口から光を出力させる光結合器94としては、Multi−Mode Interference(MMI)カプラや Y分岐型カプラ・方向性結合器などいくつかの種類がある。しかし、いずれの場合も出射端面に対して垂直ではない向きの段差を持つ、斜めや曲線のメサ(段差)を含む構造となる。
一方、高速変調が要求される半導体LD光源は一般に、単一モード特性・低容量特性・長期信頼性などの観点から、導波路ストライプを高抵抗半導体層で埋め込んだSI−BH構造(Semi−InsulatedBuried Heterostructure)が採用されることが多い。よって、前述の斜めや曲線のメサを有する集積化素子の製造には、複数の面方位を有する導波路を埋め込む高抵抗層成長が必要となる。
こうした成長の際には、被り成長と呼ばれる異常成長が発生することが知られているので、ここで、図13を参照して説明する。図13(a)は正常な埋込構造を示すものであるが、図13(b)のように、本来メサ側面のみを覆うべき高抵抗層106が、メサ上に被って成長する現象が発生する。被り成長の発生は、メサ上への電極形成を困難にし、また光結合器周縁の異常成長を引き起こして伝播光の導波モードに影響する為に光結合器の設計を困難にする。なお、図における符号101,102,103,104,105は、夫々半導体基板、下部クラッド層、活性層、上部クラッド層及び成長マスクである。
そこで、被り成長を抑制するために、図13(c)に示すように有機塩素系材料を添加した雰囲気下で高抵抗層106を気相成長することが提案されている(例えば、特許文献2或いは特許文献3参照)。
特開平07−135369号公報 特開2005−223300号公報 特開2008−227154号公報
しかし、有機塩素系材料を用いた成長法の場合には、導波路メサ構造から一定の距離、例えば、10μm程度以上離れた領域での成長が抑制され、埋め込み層が殆ど堆積しないため、前述の図11に示した表面が平坦な構造の形成が困難である。その結果、表面側にp側電極及びn側電極を設けても電極間に段差が生じるため表面実装には適さないという問題がある。
即ち、従来技術では、p側電極及びn側電極を素子表面に段差なく形成したフリップチップボンディングに適した形態を持ち、なおかつ光結合器によって複数光源を集積した構造とすることは困難であるという問題がある。
したがって、本発明は、被り成長を伴わない構造でフリップチップボンディングに適した構造を実現することを目的とする。
開示する一観点からは、半導体基板上に設けた第1導電型半導体層上に、少なくとも半導体活性層及び前記第1導電型とは逆導電型の第2導電型半導体層を順次積層した積層構造を含む第1メサストライプと、前記第1メサストライプの側面を埋め込む半絶縁性半導体層とを備えた傾斜側面を有する第1テラス構造と、前記第1メサストライプと平行する独立で且つ前記第1メサストライプと同じ積層構造を有する第2メサストライプと、前記第2メサストライプの側面を埋め込む半絶縁性半導体層とを備えた傾斜側面を有する第2テラス構造と、前記第1テラス構造の平坦面に設けられて前記第1メサストライプの前記第2導電型半導体層に接続する第1電極と、前記第1テラス構造と前記第2テラス構造の間に露出する前記第1導電型半導体層に接続するとともに、前記第2テラス構造の平坦部まで延在する第2電極とを有することを特徴とする光半導体素子が提供される。
また、開示する別の観点からは、半導体基板上に、前記半導体基板側から第1導電型半導体層、半導体活性層及び前記第1導電型とは逆導電型の第2導電型半導体層を順次積層して積層構造を形成する工程と、前記積層構造を前記第1導電型半導体層が露出するようにストライプ状にメサエッチングすることによって、互いに平行で独立した第1メサストライプと第2メサストライプを形成する工程と、前記第1メサストライプと前記第2メサストライプとの間に選択成長マスクとなるストライプ状の誘電体膜を設けるとともに、前記第1メサストライプ上及び前記第2メサストライプ上に選択成長マスクとなる誘電体膜が設けられた状態で、有機塩素化合物が添加された原料ガスの供給下で気相成長により前記第1メサストライプと第2メサストライプの側面に半絶縁性半導体層を成長させて前記第1メサストライプを含む第1テラス構造と前記第2メサストライプを含む第2テラス構造を形成する工程と、前記第1テラス構造の平坦面に前記第1メサストライプの前記第2導電型半導体層に接続する第1電極と、前記第1テラス構造と前記第2テラス構造の間に露出する前記第1導電型半導体層に接続するとともに、前記第2テラス構造の平坦部まで延在する第2電極とを形成する工程とを有することを特徴とする光半導体素子の製造方法が提供される。
開示の光半導体素子及びその製造方法によれば、被り成長を伴わない構造でフリップチップボンディングに適した構造を実現することが可能になる。
本発明の実施の形態の光半導体素子の概略的断面図である。 本発明の実施の形態の光半導体素子の製造工程の説明図である。 本発明の実施例1の光半導体素子の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1の光半導体素子の図3以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1の光半導体素子の図4以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1の光半導体素子の図5以降の途中までの製造工程の説明図である。 本発明の実施例1の光半導体素子の図6以降の製造工程の説明図である。 本発明の実施例2の光半導体装置の特徴的部分の製造工程の説明図である。 本発明の実施例2の光半導体装置の説明図である。 本発明の実施例3の光半導体装置の説明図である。 従来の表面実装型光半導体素子の概略的断面図である。 集積型半導体光源の一例を示す概念的平面図である。 被り成長の説明図である。
ここで、図1及び図2を参照して、本発明の実施の形態の光半導体素子を説明する。図1は、本発明の実施の形態の光半導体素子の概略的断面図である。半絶縁性の半導体基板11上に、下部クラッド層となる第1導電型半導体層12を介して能動領域となる第1メサストライプ15と前記第1メサストライプ15の側面を埋め込む半絶縁性半導体層19とからなる第1テラス構造20を設ける。それと、同時に第1メサストライプ15と独立して互いに平行な第2メサストライプ16と前記第1メサストライプ15の側面を埋め込む半絶縁性半導体層19とからなる第2テラス構造21を設ける。
第1メサストライプ15と第2メサストライプ16は、同じ積層構造からなり、それぞれ、半導体活性層13と第1導電型とは逆導電型で上部クラッド層となる第2導電型半導体層14を少なくとも有している。
第1テラス構造20及び第2テラス構造21を覆うように絶縁膜22で覆った後、第1メサストライプ15の第2導電型半導体層14に対する第1電極23を第1テラス構造20の平坦部に設ける。また、第1テラス構造20と第2テラス構造21との間に露出する第1導電型半導体層12に対する第2電極24を第2テラス構造21の平坦部まで延在するように形成する。
この時、第1テラス構造20における第1メサストライプ15から第2テラス構造21に向かう側の平坦部の幅hが、第2テラス構造21における第2メサストライプ16から第1テラス構造20に向かう側の平坦部の幅hの90%以下となるようにする。
即ち、第1導電型半導体層12の内部の抵抗を抑制するために、レーザとして動作させる第1メサストライプ15付近の平坦領域のうち、第1電極23と第2電極24に挟まれた側の平坦部の幅hを狭くすることにより電極間距離を縮めることが望ましい。これに対し、フリップチップボンディングの位置ずれに対して十分なトレランスを得るためには、ある程度の電極幅を確保する必要があり、電極を設置する第2テラス構造21の第1テラス構造寄りの平坦部の幅hは幅広く取ることが望ましいためである。
次に、図2を参照して、本発明の実施の形態の光半導体素子の製造工程を説明する。まず、図2(a)に示すように、半絶縁性の半導体基板11上に、下部クラッド層となる第1導電型半導体層12、半導体活性層13、及び、第2導電型半導体層14を順次堆積させる。次いで、エッチングによって2本の互いに平行な第1メサストライプ15と第2メサストライプ16を形成する。
次いで、第1メサストライプ15と第2メサストライプ16の頂面と両者の間に選択成長マスクとなる絶縁膜17,18を設ける。この時、中間に設ける絶縁膜18の位置は、最終的に形成される第1テラス構造における平坦部の幅hが、第2テラス構造における平坦部の幅hの90%以下となる位置とする。
次いで、図2(b)に示すように、有機塩素系材料添加の雰囲気下で気相成長を行って第1メサストライプ15と第2メサストライプの側面を半絶縁性半導体層19で埋め込む。この時、絶縁膜18に接する側の傾斜面が(111)面となる第1のテラス構造20と第2のテラス構造21が形成される。これは、図13(c)に示したような、中間に絶縁膜18を形成しない場合に出現する緩やかで長い距離に亘って裾を引く傾斜形状とは対照的である。このように第1のテラス構造20と第2テラス構造21の互いに対向する傾斜面は切り立った形状で定まった角度を有するため、電極間距離の制御という観点からも、通常形状に比べて利点を持っている。
この場合の有機塩素系材料としては、1,2−ジクロロエタン(CCl)、1,2−ジクロロプロパン(CCl)または1,2−ジクロロエチレン(CCl)を用いる。
また、半絶縁性半導体層19としては、基板がInPの場合には、InPとの格子整合性が良好なInP,InGaAsP或いはInGaPを用いる。また、基板がGaAs或いはInGaAsの場合には、基板と格子整合性が良好な、GaAs或いはInGaPを用いる。
次いで、図2(c)に示すように、第1導電型半導体層12の周辺部をエッチングしたのち、全面にSiO膜等からなる絶縁膜22を形成する。なお、一個のディスクリートな光半導体素子の場合には、このようなエッチング工程は必須ではない。次いで、第1メサストライプ15の頂部と、第1メサストライプ15と第2メサストライプ16の中間の平坦部に開口を形成する。
次いで、第1メサストライプ15の頂部に第1電極23を形成するとともに、第1メサストライプ15と第2メサストライプ16の中間に露出する第1導電型半導体層12に第2電極24を形成することで、本発明の実施の形態の光半導体素子の基本構造が完成する。この時、第1導電型半導体層12に接続する第2電極24は第2テラス構造21の平坦部まで延在させる。
このように、本発明の実施の形態においては、被り成長を行うことなく表面実装構造が可能な光半導体素子を実現することができ、図12に示したような複雑な導波路で構成される光集積装置を表面実装型とすることができる。また、複数の異なる波長を有するレーザ光源と光結合器(MUX)を集積した構造により次世代の 100Gbpsイーサネット(登録商標)用光源などを実装が容易で高周波特性に優れる表面実装型で実現することができる。
また、 本発明の構造および製法により、高速変調に有利なSI−BH型のレーザ光源と、光結合器とから構成され、複数の異なる面方位を持つ導波路を持つ集積型の半導体光源を、寄生容量抑制により周波数特性の観点から有利な表面実装型の形態で実現することができる。
次に、図3乃至図7を参照して、本発明の実施例1の光半導体素子の製造工程を説明する。まず、図3(a)に示すように、半絶縁性InP基板31上に、MOVPE(有機金属気相成長法)により、厚さが1.5μmのn型InP層32と厚さが160nmのi型MQW(多重量子井戸)活性層33を成長させる。i型MQW活性層33は、厚さが10nmのAlGaInAs障壁層を11層と厚さが5nmのAlGaInAs井戸層を10層とを交互に積層して形成する。AlGaInAs井戸層はバンド間遷移波長が1.55μmとなる組成とし、AlGaInAs障壁層は同じくバンド間遷移波長が1.1μmとなる組成とする。引き続いて、厚さが1.5μmのp型InP層34、厚さが0.5μmのp型InGaAsコンタクト層35を順次成長させる。
次いで、図3(b)に示すように、CVD法を用いてSiO膜を成膜したのち、フォトリソグラフィーによって形成したレジストパターン36をウエットエッチングでSiO膜に転写して、2本のストライプ状のマスクパターン37を形成する。
次いで、図3(c)に示すように、マスクパターン37をマスクとしてドライエッチングを行い、2本のメサストライプ38,39を形成する。エッチング深さは2.2μmとし、活性層下部のn型InP層32の途中までが削られるようにする。この2本のメサストライプ38,39のうち一方はレーザ導波路に、他方は高抵抗埋め込み層を成長するためのダミーメサとなる。メサストライプ38,39の幅は1.5μmとし、2本のメサストライプの間隔は40μmとする。
次いで、図4(d)に示すように、再び、CVD法によりSiO膜を成膜する。次いで、フォトリソグラフィーによって形成したレジストパターン40をウエットエッチングでSiO膜に転写して、メサストライプ38,39上と、両メサストライプに挟まれた領域とにマスクパターン41,42を形成する。
図4(e)は図4(d)の状態の上面図である。図4(e)に示すように、メサストライプ38,39に挟まれた領域のマスクパターン42は、レーザとなるメサストライプ38から10μm、ダミーとなるメサストライプ39から18μm離れた位置に幅12μmのストライプ形状に形成する。
次いで、図4(f)に示すように、レジストパターン40を除去したのち、MOVPE法による埋め込み成長によりメサストライプ38,39の周囲に半絶縁性InP埋込層43を形成する。ここでは、成長時には有機塩素系原料として、1,2−ジクロロエチレンを添加し、複数の異なる面方位を有する導波路構造に対しても埋め込み可能な成長方法を用いる。
この成長方法では、メサストライプ38,39の周辺部のみ優先的に積層されるため、メサストライプ38,39の近傍にはメサと同じ高さにまで積層された平坦部が数μm〜数十μm程度の幅で形成される。一方、メサから離れるに従って殆ど積層されない領域へ緩やかに積層高さが減少して行く。また、SiO膜からなるマスクパターン41,42で覆われた領域には積層されないために、マスクパターン41,42とメサとの位置関係を調整することにより、半絶縁性InP埋込層43の積層形状を制御することできる。また、メサストライプ38,39とマスクパターン41,42とによって成長が制限された部分には、平坦領域の傍に結晶軸(111)方向の斜面が形成されて特徴的なテラス形状が現れる。
次いで、図5(g)に示すように、BHF(Bufferedフッ酸)によりSiO膜からなるマスクパターン41,42を除去した後、フォトリソグラフィーによりレジストマスク44を形成し、ウエットエッチングにより不要な領域のn型InP層32を除去する。不要なn型InP層32の除去は、後述するアレイ型レーザなどの集積素子の場合に、独立に駆動する隣接レーザ間を電気的に分離するために必須であり、またレーザの寄生容量抑制といった効果もある。ウエットエッチングのエッチング液として、ここでは塩酸と燐酸の混合液を用い、エッチング時間を調整して深さ1.7μmまでエッチングしてメサ付近以外のn型InP層32を完全に除去する。
次いで、図5(h)に示すように、レジストマスク44を除去したのち、CVD法により全面に厚さが0.6μmのSiO膜45を成膜する。
次いで、図5(i)に示すように、フォトリソグラフィー工程によりレジストマスク46を形成し、BHFによるウエットエッチングによって、メサストライプ38,39に挟まれたn型InP層32が露出した部分のSiO膜45を除去する。
次いで、図6(j)に示すように、AuGe及びAuを順次真空蒸着してAuGe/Au膜47を形成する。次いで、図6(k)に示すように、レジストマスク46を除去するリフトオフ工程によってn型InP層32に対するコンタクト電極48を形成する。
次いで、図6(l)に示すように、同様なリフトオフ工程によって、レーザとなるメサストライプ38の頂部のp型InGaAsコンタクト層35に対して、Au/Zn/Au膜からなるコンタクト電極49を形成する。
ついで、図7(m)に示すように、全面にTiWからなるめっきシード層50を形成する。次いで、レジストからなるめっきフレーム51を形成したのち、電解めっき法により厚さが1μmのAu膜をめっきすることによって、p側電極52及びn側電極53を形成する。
次いで、図7(n)に示すように、めっきフレーム51を除去したのち、p側電極52及びn側電極53をマスクとして、露出しているめっきシード層50を除去することによって、本発明の実施例1の光半導体素子の基本構成が完成する。図7(o)は図7(n)の状態における上面図であり、p側電極52及びn側電極53にはそれぞれ電極パッド54,55が形成されている。
以降は、図示を省略するものの、厚さが100μm程度になるまで裏面から半絶縁性InP基板31を研磨した後に、劈開や切断によってパターン毎に分離して素子化する。素子化された光半導体素子はフリップチップボンディングにより、キャリアに実装して使用する。キャリア上にはp側電極52及びn側電極53に対応する配線が形成されており、光半導体素子の電極パッド54,55に対応する位置には半田が蒸着されていて、ボンディング時に融解して光半導体素子と溶接する。
実施例1では、半絶縁性基板を用いる構造として説明しているが、p/n両電極に変調電圧を印加するpush−pull型の駆動で用いない場合には、各光源の接地側電極が共通であっても構わないので、導電性を有する半導体基板を用いても良い。但し、複数光源のp/n電極に反対位相の変調電圧を印加するpush−pull型の駆動で用いるには光源間の電気的分離を確保する必要があり、高抵抗基板上に素子を作製する必要がある。
次に、図8及び図9を参照して、複雑な導波路構造を持つ集積素子を表面実装型とした本発明の実施例2の光半導体装置を説明する。まず、図8を参照して、本発明の実施例2の光半導体装置の特徴的部分の製造工程を説明する。
まず、図8(a)に示すように、半絶縁性InP基板31上に厚さが1.5μmのn型InP層32を積層したのち、厚さが50nmのInGaAsP回折格子層61を積層する。次いで、全面にレジストを塗布し、電子ビーム露光装置を用いて微細間隔の縞状マスクを形成し、ドライエッチングによりInGaAsP回折格子層61を縞状にエッチングして回折格子構造を形成する。回折格子縞の間隔は、発振波長が異なるように各レーザによって変更する。
次いで、InGaAsP回折格子層61上に厚さが50nmのInPスペーサ層62を形成したのち、再び実施例1と同様に、i型MQW活性層33及びp型InP層34を順次積層する。
次いで、図8(b)に示すように、レーザ形成領域をSiOマスク63で覆った状態でウエットエッチングすることによって、レーザ形成領域以外のp型InP層34乃至n型InP層32を完全に除去する。
次いで、SiOマスク63をそのまま選択成長マスクとして、MOVPE法によって、厚さが1.6μmの半絶縁性InP層64、厚さが160nmのAlGaInAs導波層65及びp型InP層34を順次堆積する。この時、AlGaInAs導波層65はバンド端波長1.2μm組成のAlGaInAs層とする。
次いで、図8(c)に示すように、レーザ部上面のSiOマスク63をBHFによるウエットエッチングで除去する。次いで、実施例1と同様に、全面にp型InP層34及びp型InGaAsコンタクト層35を堆積させる。以降は、必要とする構造に応じて選択成長マスクの形状を変更して、上記の図3(f)以降と同様の工程を行う。
図9は、このようにして形成した本発明の実施例2の光半導体装置の説明図であり、図9(a)は上面図であり、また、図9(b)はレーザ部の断面図である。ここでは、図11と同様に、4つのレーザダイオード71,71,71,71と、曲がり導波路72,72,72,72と光結合器73と斜め導波路74を半絶縁性InP基板31上に集積化している。
このように、本発明の実施例2は、次世代の大容量通信に用いられる、高速変調可能な複数のレーザを含む集積型光源を、特性確保の観点から有利な表面実装型の形態で実現することができる。なお、ここでは、n型InP32を共通にしているが、push−pull型の駆動で用いる場合には、レーザダイオード単位でn型InP層32を分離すれば良い。
次に、図10を参照して、本発明の実施例3の光半導体装置を説明するが、この実施例3は上記の実施例2のレーザ部の構成を変更したものである。図10は、本発明の実施例3の光半導体装置の説明図であり、図10(a)は上面図であり、また、図10(b)はレーザ部の断面図である。ここでも、図9と同様に、4つのレーザダイオード71,71,71,71と、曲がり導波路72,72,72,72と光結合器73と斜め導波路74を半絶縁性InP基板31上に集積化している。
但し、図10(b)に示すように、ダミーメサストライプ構造を用いることなく、レーザとなるメサストライプ38を含むテラス構造におけるメサストライプ38の位置を中心から大きくずらして、n側電極を広い側の平坦部に延在させたものである。なお、ここでは、平坦部の面積の関係で、同じ平坦部に形成する電極パッドはストライプ方向に対して互いに異なった位置に設ける。
この実施例3においては、ダミーメサストライプを含むテラス構造を必要としないので、集積度を向上することができる。なお、ここでも、n型InP32を共通にしているが、push−pull型の駆動で用いる場合には、レーザダイオード単位でn型InP層32を分離すれば良い。
11 半導体基板
12 第1導電型半導体層
13 半導体活性層
14 第2導電型半導体層
15 第1メサストライプ
16 第2メサストライプ
17,18 絶縁膜
19 半絶縁性半導体層
20 第1テラス構造
21 第2テラス構造
22 絶縁膜
23 第1電極
24 第2電極
31 半絶縁性InP基板
32 n型InP層
33 i型MQW活性層
34,34,34,34 p型InP層
35 p型InGaAsコンタクト層
36,40 レジストパターン
37,41,42 マスクパターン
38,39 メサストライプ
43 半絶縁性InP埋込層
44,46 レジストマスク
45 SiO
47 AuGe/Au膜
48,49 コンタクト電極
50 めっきシード層
51 めっきフレーム
52 p側電極
53 n側電極
54,55 電極パッド
61 InGaAsP回折格子層
62 InPスペーサ層
63 SiOマスク
64 半絶縁性InP層
65 AlGaInAs導波層
71,71,71,71 レーザダイオード
72,72,72,72 曲がり導波路
73 光結合器
74 斜め導波路
81 半絶縁性InP基板
82 n型InP層
83 i型InGaAsP活性層
84 p型InP層
85 FeドープInP埋込層
86 SiO
87 p側電極
88 n側電極
91 半導体基板
92,92,92,92 レーザダイオード
93,93,93,93 曲がり導波路
94 光結合器
95 斜め導波路
101 半導体基板
102 下部クラッド層
103 活性層
104 上部クラッド層
105 成長マスク
106 高抵抗層

Claims (6)

  1. 半導体基板上に設けた第1導電型半導体層上に、少なくとも半導体活性層及び前記第1導電型とは逆導電型の第2導電型半導体層を順次積層した積層構造を含む第1メサストライプと、前記第1メサストライプの側面を埋め込む半絶縁性半導体層とを備えた傾斜側面を有する第1テラス構造と、
    前記第1メサストライプと平行する独立で且つ前記第1メサストライプと同じ積層構造を有する第2メサストライプと、前記第2メサストライプの側面を埋め込む半絶縁性半導体層とを備えた傾斜側面を有する第2テラス構造と、
    前記第1テラス構造の平坦面に設けられて前記第1メサストライプの前記第2導電型半導体層に接続する第1電極と、
    前記第1テラス構造と前記第2テラス構造の間に露出する前記第1導電型半導体層に接続するとともに、前記第2テラス構造の平坦部まで延在する第2電極と
    を有することを特徴とする光半導体素子。
  2. 前記第1テラス構造における前記第1メサストライプから第2テラス構造に向かう側の平坦部の幅が、前記第2テラス構造における前記第2メサストライプから第1テラス構造に向かう側の平坦部の幅の90%以下であることを特徴とする請求項1に記載の光半導体素子。
  3. 前記第1テラス構造の半絶縁性半導体層及び前記第2テラス構造の半絶縁性半導体層がInP、InGaAsP或いはInGaPのいずれかからなり、
    前記第1テラス構造の前記第2テラス構造に面する側の傾斜面及び前記第2テラス構造の前記第1テラス構造に面する側の傾斜面が(111)面であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光半導体素子。
  4. 前記半導体基板上に半導体光結合器を有し、
    前記半導体光結合器と前記第1メサストライプとが光学的に結合していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光半導体素子。
  5. 半導体基板上に、前記半導体基板側から第1導電型半導体層、半導体活性層及び前記第1導電型とは逆導電型の第2導電型半導体層を順次積層して積層構造を形成する工程と、
    前記積層構造を少なくとも前記第1導電型半導体層が露出するようにストライプ状にメサエッチングすることによって、互いに平行で独立した第1メサストライプと第2メサストライプを形成する工程と、
    前記第1メサストライプと前記第2メサストライプとの間に選択成長マスクとなるストライプ状の誘電体膜を設けるとともに、前記第1メサストライプ上及び前記第2メサストライプ上に選択成長マスクとなる誘電体膜が設けられた状態で、
    有機塩素化合物が添加された原料ガスの供給下で気相成長により前記第1メサストライプと第2メサストライプの側面に半絶縁性半導体層を成長させて前記第1メサストライプを含む第1テラス構造と前記第2メサストライプを含む第2テラス構造を形成する工程と
    前記第1テラス構造の平坦面に前記第1メサストライプの前記第2導電型半導体層に接続する第1電極と、前記第1テラス構造と前記第2テラス構造の間に露出する前記第1導電型半導体層に接続するとともに、前記第2テラス構造の平坦部まで延在する第2電極とを形成する工程と、
    を有することを特徴とする光半導体素子の製造方法。
  6. 前記第1テラス構造及び第2テラス構造を形成する工程において、
    前記第1メサストライプと前記第2メサストライプの間に露出する前記第1導電型半導体層上に、前記第1テラス構造における前記第1メサストライプから第2テラス構造に向かう側の平坦部の幅が、前記第2テラス構造における前記第2メサストライプから第1テラス構造に向かう側の平坦部の幅の90%以下になるように成長阻止マスクとなるストライプ状の誘電体膜を設けることを特徴とする請求項5に記載の光半導体素子の製造方法。
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